JP4314695B2 - 光記録媒体用成形材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク、レーザーディスク、光カード、MOディスク、デジタルビデオディスクなどの光記録媒体を製造するのに好適な成形性、透明性と共に、複屈折の低減されたポリカーボネート樹脂光記録媒体用成形材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネートは、その透明性、耐熱性、耐加水分解性、寸法安定性などの特徴を生かして、最近は光ディスク用基盤材料として広く用いられるようになった。しかしながら、光ディスク用に、該ポリカーボネートを用いる場合いくつかの問題点があった。
【0003】
光ディスク基盤としての性能のうち、情報読み取り、書き込みに用いられるレーザー光線を実質的に弱めてしまう複屈折は最も重要な問題であり、複屈折が大きい材料ではエラーが増加し、記録媒体としての信頼性が劣ってしまう。これらの複屈折を低減することを目的とした様々なポリカーボネート樹脂材料が開発されている(特開昭60−215020,特開昭62−181115)。しかしながら、これらのポリカーボネート樹脂材料では、より高密度化が進む光ディスクでは、複屈折の低減が十分とは言えなかった。
【0004】
また、最近では成形条件で改善が困難な、斜め入射の複屈折の低減が要求される様になった。この斜め入射の複屈折の低減を目的として、フルオレン構造を有するディスク材料が開発されている(特開平8−134199)。けれども、この材料は、フルオレン類の含有量を増すとガラス転移点の上昇および流動性の低下により、転写性が低下するという問題点があった。
【0005】
一方、ポリオルガノシロキサンを含有する光ディスク材料が開発されている(特開平3−106931)。しかしながら、この材料は、ポリオルガノシロキサンの含有量を増すと光ディスクに必要な透明性が維持できないため、含有量を増すことができず充分な複屈折の低下が望めなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、斜め入射の複屈折を低減し、かつ流動性の良好で転写性の良好な光記録媒体用成形材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の2種類のビスフェノール類より誘導された共重合ポリカーボネート樹脂は、低複屈折性と良好な透明性、成形性を兼ね備えた良質の光記録媒体成形材料となることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
即ち本発明は、一般式(A)および(B)から誘導されるポリカーボネートであって、一般式(A)が一般式(A)および(B)の合計量に対して30〜80重量%であり、かつ極限粘度が0.2〜0.5dl/gであるポリカーボネートからなる光記録媒体用成形材料である。
【化3】
Figure 0004314695
(式中、R1 〜R4 は、各々独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。)
【化4】
Figure 0004314695
(式中、R5 およびR6 は炭素数1〜6の脂肪族基を表し、Xはジメチルシロキサンとジフェニルシロキサンのランダム共重合体であり、重合度は2から200を表す。)
【0009】
本発明のポリカーボネートは、前記一般式(A)および(B)と、炭酸エステル形成性化合物を反応させることによって、製造することができる。即ち、ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法、例えば二価フェノールとホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいは二価フェノールとビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用することができる。
【0010】
炭酸エステル形成性化合物としては、例えばホスゲンや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスアリルカーボネートが挙げられる。
【0011】
前記一般式(A)で表される化合物としては、具体的には、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニレン)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、4,5−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチル−9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び3,6−ジフェニル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等を挙げることができる。特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンが好ましい。
【0012】
前記一般式(B)で表される化合物としては、具体的には、式中のR5 およびR6 がジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンおよびヘキサメチレンであり、Xがジメチルシロキサンが1〜100個とジフェニルシロキサンが1〜100個からなるランダム共重合体である。好ましくは、該ランダム共重合体中にジフェニルシロキサンが2個以上で、ジメチルシロキサンとジフェニルシロキサンの合計量が100個以下のものである。
【0013】
ホスゲン法とエステル交換法では、一般式(A)および(B)で表される化合物の反応性を考慮した場合、ホスゲン法の方が好ましい。
【0014】
前者のホスゲン法においては、通常酸結合剤および溶媒の存在下において、本発明における上記一般式式(A)および(B)と、ホスゲンを反応させる。酸結合剤としては、例えばピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いられ、また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用いられる。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミン触媒および第四級アンモニウム塩などの触媒が使用される。また、重合度調節には、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノールなどのフェノール類等一官能基化合物を分子量調節剤として加える。さらに、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノール、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α"-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなど分岐化剤を小量添加してもよい。反応は通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応中は反応系のpHを10以上に保持することが望ましい。
【0015】
一方、後者のエステル交換法においては、前記一般式(A)および(B)のビスフェノール類とビスアリールカーボネートとを混合し、減圧下で高温において反応させる。この時、p-クミルフェノール等の一官能基化合物を分子量調節剤として加えてもよい。反応は通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した該ビスアリールカーボネートから由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常1〜6時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく。また、所望に応じ、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
【0016】
本発明においてホスゲン法を採用する場合は、ビスフェノール類とホスゲンの反応を効率よく行うため、ホスゲン吹き込み終了後に、トリエチルアミンのような三級アミンあるいはトリエチルベンジルアンモニウムクロライドのような第四級アンモニウム塩を使用される。これらのアミン類の添加量は、全ビスフェノール類に対して、0.01〜1.0mol%である。
【0017】
更に、本発明の分子量調節剤としては特に一価フェノールが好ましく、具体的にはブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デカニルフェノール、テトラデカニルフェノール、ヘプタデカニルフェノール、オクタデカニルフェノール等の長鎖アルキル置換フェノール;ヒドロキシ安息香酸ブチル、ヒドロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安息香酸ノニル、ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキシ安息香酸プタデカニル等のヒドロキシ安息香酸長鎖アルキルエステル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフェノール、ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフェノール、テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデカニルオキシフェノール、オクタデカニルオキシフェノール等の長鎖アルキルオキシフェノール類が例示される。この分子量調節剤の添加量は、全ビスフェノール類に対して3〜10mol%である。
【0018】
これらの反応で合成されたポリカーボネートは、押出成形、射出成形、ブロ−成形、圧縮成形、湿式成形など公知の成形法で成形可能であるが、光記録媒体用成形材料としては、容易に押出、射出成形ができることが望ましく、特に光記録媒体用の精密成形では極限粘度が0.2〜0.5dl/gの範囲であることが好ましい。
【0019】
また、前記一般式(A)の使用量は成形品の反りや強度、低複屈折性を考慮すると、前記一般式(A)および(B)の合計量に対して30〜80重量%が好ましい。前記一般式(A)が30重量%未満では、ディスク成形品の反りが大きくなり、80重量%を超えると強度が低下しディスク成形時に割れが生じる。
【0020】
本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成形材料は、射出成形で成形することが好ましく、その際の流動性は大きすぎても小さすぎても成形性に問題が生じる。例えば高化式フローテスター(280℃、160kgf/cm2 、ノズル径1mm×10mm)測定で、15〜90×10-2cc/secの範囲が好ましい。15×10-2cc/sec未満では、流動性が悪く金型への充填不良やフローマークが生じる場合があり、90×10-2cc/secを越えると金型剥離不良や反りを生じやすい。
【0021】
本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成形材料は、一般の光ディスク用ポリカーボネートと同様に高度に精製されたものでなければならない。具体的には、直径50μm以上のダストが実質上検出されず、直径0.5〜50μmのダストが3×104以下、無機および有機残留塩素が2ppm以下、残留アルカリ金属が2ppm以下、残存水酸基200ppm以下、残存窒素量5ppm以下、残存モノマー20ppm以下等の基準を可能な限り満たすように精製される。また、低分子量体除去や溶媒除去のため抽出等の後処理が行われる場合もある。
【0022】
光記録媒体用ポリカーボネート成形材料は押出や射出成形時に必要な安定性や離型性を確保するため、所望に応じて、ヒンダードフェノール系やホスファイト系酸化防止剤;シリコン系、脂肪酸エステル系、脂肪酸系、脂肪酸グリセリド系、密ろう等天然油脂などの滑剤や離型剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ジベンゾイルメタン系、サリチレート系等の光安定剤;ポリアルキレングリコール、脂肪酸グリセリド等帯電防止剤などを適宜併用してよいものであり、さらにはコスト等から一般の光記録媒体用ポリカーボネートと性能を損なわない範囲で任意に混合して使用する事も可能である。また、本成形材料を射出成形する場合の成形温度は、流動性の観点から280〜380℃が好ましい。
【0023】
【実施例】
次に実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0024】
実施例1
8.8%(w/v) の水酸化ナトリウム水溶液49リットルに9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン2.8Kg(以下BCFLと略称、7.41mol )とポリオルガノシロキサン〔一般式(B)において、R5 及びR6 がトリメチレン基であり、Xとしてジメチルシロキサンが34個とジフェニルシロキサンが4個からなるランダム共重合体であるもの。〕4.2Kg(以下Siモノマーと略称、1.15mol )及びハイドロサルファイト20gを加え溶解した。これにメチレンクロライド36リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン2.02kgを30分かけて吹き込んだ。
吹き込み終了後、p-ターシャルブチルフェノール77g(以下PTBPと略称、0.51mol )を加え、10分間激しく撹拌して、さらに20mlのトリエチルアミンを加え、約1時間撹拌し重合させた。
【0025】
重合液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液の導電率が10μS以下になるまで水洗を繰り返した後、精製樹脂液を得た。得られた精製樹脂液を、強攪拌されている60℃の温水に樹脂液をゆっくり滴下し、溶媒を除去しつつ重合物を固形化した。固形物を濾過後、乾燥して白色粉末状重合体を得た。
この重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の温度20℃における極限粘度[η]は0.25dl/gであった。
得られた上記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、1770cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有することが確認された。また、3650〜3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収はほとんど認められなかった。
このポリカーボネート中のモノマーをGPC分析で測定した場合、いずれのモノマーも20ppm以下であった。これらを総合した結果、このポリカーボネートのBCFLとSiモノマーの比率は、仕込み比率と略同じであった。
【0026】
得られたポリカーボネート粉末にステアリン酸モノグリセリド300ppmを添加し、50μmポリマーフィルターを付けたベント付き50mm押出機にて300℃で押出し、溶融ペレット化を行った。得られたペレットを樹脂温度365℃で、金型温度110℃、及び射出圧29.4MPa、成形サイクル14秒/枚の条件で、外径120mm、厚さ1.2mmの円盤を射出成形し、2日間室内放置後、30度斜め入射時の複屈折及び転写性を測定した。 また、ポリカーボネート粉末を用いて、50μm厚キャストフィルムを作成し、300〜1100gの荷重をかけ、光弾性感度を測定した。
【0027】
実施例2
BCFLを3.50Kg(9.26mol )、Siモノマーを3.50Kg( 0.96mol)、PTBPを110g(0.73mol )、ホスゲンを2.41Kgに変更した以外は、実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.26dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
【0028】
実施例3
BCFLを4.90Kg(12.9mol )、Siモノマーを2.10Kg(0.58mol )、PTBPを150g(0.10mol )、ホスゲンを3.18Kgに変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.28dl/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
【0029】
比較例1
実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販光記録媒体用2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPA と略称)から誘導されたポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製ユーピロンH−4000、[η]=0.35dl/g)を用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0030】
比較例2
BCFLを6.30Kg(16.7mol )、Siモノマーを0.70Kg(0.19mol )、PTBPを190g(1.27mol )、ホスゲンを4.10Kgに変更した以外は実施例1と同様に行った。 得られた重合体の極限粘度[η]は0.34dl/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
【0031】
比較例3
BCFLを1.40Kg(3.70mol )、Siモノマーを5.60Kg(1.53mol )、PTBPを31g(0.21mol )、ホスゲンを1.23Kgに変更した以外は実施例1と同様に行った。 得られた重合体の極限粘度[η]は0.32dl/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
【0032】
比較例4
SiモノマーのかわりにBPAを4.2Kg(18.4mol )とし、PTBPを252g(1.68mol )、ホスゲンを3.32Kg(33.5mol )に変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.34dl/gで、赤外吸収スペクトル等より、このポリカーボネートのBCFLとBPAの比率は、仕込み比率と略同じであった。
【0033】
【表1】
Figure 0004314695
【0034】
(表1の説明)
成形機:住友重機械工業(株)製 SD−40αを使用。
複屈折:オーク社製 ADR130N を使用。測定波長632.8nm 。30度斜め入射光
光弾性感度:(株)溝尻光学工業製、自動エリプソメータ-使用。50μm 厚のキャストフィルム に300 〜1100g の荷重をかけ、波長632.8nm にて光弾性感度を測定した。
転写性:オリンパス社製 原子間力顕微鏡NV2100を使用。
BCFL:9,9−ビス(3−メチル4-ヒドロキシフェニル)フルオレン
BPA:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
BCFL濃度:式(A)構造単位の全構造単位に対する割合(重量%)。
極限粘度:0.5g/100cc ジクロロメタン樹脂溶液を20℃、ハギンズ定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求めた。
【0035】
【発明の効果】
本発明より、低複屈折性、転写性、透明性を兼ね備えた光記録媒体用成形材料を提供できる。特に、高密度記録と信頼性が要求される書換可能な光ディスクおよび光磁気ディスクに好適である。

Claims (5)

  1. 一般式(A)および(B)から誘導されるポリカーボネートであって、一般式(A)が一般式(A)および(B)の合計量に対して30〜80重量%であり、かつ極限粘度が0.2〜0.5dl/gであるポリカーボネートからなることを特徴とする光記録媒体用成形材料。
    Figure 0004314695
    (式中、R1 〜R4 は、各々独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。)
    Figure 0004314695
    (式中、R5 およびR6 は炭素数1〜6の脂肪族基を表し、Xはジメチルシロキサンとジフェニルシロキサンのランダム共重合体であり、重合度は2から200を表す。)
  2. 一般式(A)が、9,9−ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン及び9,9−ビス(4-ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の光記録媒体用成形材料。
  3. 一般式(A)および(B)と、ホスゲンを反応させることによって得られたものである請求項1記載の光記録媒体用成形材料。
  4. 30度斜め入射光の複屈折が100nm未満である請求項1記載の光記録媒体用成形材料。
  5. 光弾性感度が0.8mm/Kg以下である請求項1記載の光記録媒体用成形材料。
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