JP2000306267A - 光記録媒体用成形材料 - Google Patents

光記録媒体用成形材料

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JP2000306267A
JP2000306267A JP11109565A JP10956599A JP2000306267A JP 2000306267 A JP2000306267 A JP 2000306267A JP 11109565 A JP11109565 A JP 11109565A JP 10956599 A JP10956599 A JP 10956599A JP 2000306267 A JP2000306267 A JP 2000306267A
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bisphenol
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JP11109565A
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Noriyoshi Ogawa
典慶 小川
Mitsuhiko Masumoto
光彦 増本
Noriaki Honda
典昭 本田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性および低複屈折性に優れた光記録媒体
用成形材料を提供する。 【解決手段】 6,6'−ジヒドロキシ−3,3,3',3'-テト
ラメチル-1,1'-スピロビインダンから誘導された構造、
4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビ
スフェノールから誘導された構造、及び4,4'-[1,4-フ
ェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノールか
ら誘導された構造を有するポリカーボネートであって、
の構造単位が全構造単位中5〜50mol%であり、かつ
極限粘度が0.30〜0.50dl/gであるポリカーボネートから
なる光記録媒体用成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク、レーザーディスク、光カード、MOディスクなどの
光記録媒体を製造するのに好適な成形性とともに複屈折
の低減されたポリカーボネート樹脂光記録媒体用成形材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールA型ポリカーボネート
は、その透明性、耐熱性、耐加水分解性、寸法安定性な
どの特徴を生かして、最近は光ディスク用基盤材料とし
て広く用いられるようになった。しかしながら、光ディ
スク用にポリカーボネートを用いる場合いくつかの問題
点があった。
【0003】光ディスク基盤としての性能のうち、情報
読み取り、書き込みに用いられるレーザー光線を実質的
に弱めてしまう複屈折は最も重要な問題であり、複屈折
が大きい材料ではエラーが増加し、記録媒体としての信
頼性が劣ってしまう。
【0004】これらの複屈折低減を目的とした様々なポ
リカーボネート樹脂材料が開発されている。(特開昭6
0−215020,特開昭62−181115)しかし
ながら、近年、高密度化が進む光ディスク分野において
は、これらの材料では複屈折対策は十分とは言えなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた成形
性と低複屈折性を両立した光記録媒体用成形材料を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の3種類の
ビスフェノール類より誘導された共重合ポリカーボネー
ト樹脂は、低複屈折性と良好な成形性を兼ね備えた良質
の光記録媒体成形材料となることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は、一般式(A)、
一般式(B)及び一般式(C)で表される構造単位を有
し、一般式(A)の構造単位が全構造単位が全構造単位
中5 〜50mol%であり、かつ極限粘度が0.30〜0.50dl/gで
あるポリカーボネートからなる光記録媒体用成形材料を
提供するものである。
【0008】
【化4】
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】
【0011】本発明は、6,6'−ジヒドロキシ−3,3,3',
3'-テトラメチル-1,1'-スピロビインダン、4,4'-[1,3-
フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノー
ル及び4,4'-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノールを、炭酸エステル形成性化合物と
反応させてなる光記録媒体用成形材料である。
【0012】炭酸エステル形成性化合物としては、例え
ばホスゲンや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリ
ルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、
ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカー
ボネートなどのビスアリールカーボネートが挙げられ
る。これらの化合物は2種類以上併用して使用すること
も可能である。
【0013】本発明のポリカーボネートは、ビスフェノ
ールAからポリカーボネートを製造する際に用いられて
いる公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンと
の直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類
とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エ
ステル交換法)などの方法を採用することができる。
【0014】前者のホスゲン法においては、通常酸結合
剤および溶媒の存在下において、本発明における一般式
(A)を誘導する6,6'−ジヒドロキシ−3,3,3',3'-テト
ラメチル-1,1'-スピロビインダン、一般式(B)を誘導
する4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノール及び一般式(C)を誘導する4,4'
-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフ
ェノールを、ホスゲンと反応させる。この酸結合剤とし
ては、例えば、ピリジンや、水酸化ナトリウム及び水酸
化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いら
れる。また、溶媒としては、例えば、塩化メチレン、ク
ロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用いられ
る。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチル
アミンのような第三級アミン触媒および第四級アンモニ
ウム塩などの触媒が使用される。また、重合度調節に
は、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミル
フェノール、長鎖アルキルフェノール等の一官能基化合
物を分子量調節剤として加える。更に、所望に応じ亜硫
酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤
や、フロログルシン、イサチンビスフェノール、1,1,1-
トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α"-
トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリイソプロピ
ルベンゼンなど分岐化剤を小量添加してもよい。反応
は、通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲と
するのが適当である。反応時間は反応温度によって左右
されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜
2時間である。また、反応中は、反応系のpHを10以上
に保持することが望ましい。
【0015】一方、後者のエステル交換法においては、
本発明における一般式(A)を誘導する6,6'−ジヒドロ
キシ−3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビインダ
ン、一般式(B)を誘導する4,4'-[1,3-フェニレンビス
(1-メチルエチリデン)]ビスフェノール及び一般式
(C)を誘導する4,4'-[1,4-フェニレンビス(1-メチル
エチリデン)]ビスフェノールを、ビスアリールカーボ
ネートと混合し、減圧下で高温において反応させる。こ
の時、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノー
ル、長鎖アルキルフェノール等の一官能基化合物を分子
量調節剤として加えてもよい。反応は、通常150〜3
50℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度にお
いて行われ、また減圧度は最終的には1mmHg以下にする
ことが好ましく、エステル交換反応により生成した該ビ
スアリールカーボネートから由来するフェノール類を系
外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによ
って左右されるが、通常1〜6時間程度である。反応は
窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが
好ましく。また、所望に応じ、酸化防止剤や分岐化剤を
添加して反応を行ってもよい。
【0016】ホスゲン法とエステル交換法では、一般式
(A)構造を誘導する化合物、一般式(B)構造を誘導
する化合物及び一般式(C)構造を誘導する化合物の反
応性を考慮した場合、ホスゲン法の方が好ましい。
【0017】更に、本発明の分子量調節剤としては一価
のフェノール類が好ましく、具体的には、ブチルフェノ
ール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デカニ
ルフェノール、テトラデカニルフェノール、ヘプタデカ
ニルフェノール、オクタデカニルフェノール等の長鎖ア
ルキル置換フェノール;ヒドロキシ安息香酸ブチル、ヒ
ドロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安息香酸ノニ
ル、ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキシ安息香酸
ヘプタデカニル等のヒドロキシ安息香酸長鎖アルキルエ
ステル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフェノー
ル、ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフェノー
ル、テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデカニル
オキシフェノール、オクタデカニルオキシフェノール等
の長鎖アルキルオキシフェノール類が例示される。
【0018】本発明においてホスゲン法を採用する場合
は、ホスゲン吹き込み終了後に反応を効率よく行うため
第四級アンモニウム塩を少量添加することが好ましい。
第四級アンモニウム塩としては、具体的には、テトラメ
チルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアン
モニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウム
クロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイドなどが例示
される。これらのうちトリメチルベンジルアンモニウム
クロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライ
ドが好ましい。この第四級アンモニウム塩は、使用され
る全ビスフェノール類に対して、一般に0.0005〜 5mol%
使用されることが好ましい。第四級アンモニウム塩の添
加後、3〜10分後に、トリエチルアミン等の三級アミ
ン及び分子量調節剤を添加して重合させるとが好まし
い。三級アミンの添加量は、使用される全ビスフェノー
ル類に対して、0.01〜1.0mol% である。また、分子量調
節剤は、使用される全ビスフェノール類に対して、3 〜
10mol%である。
【0019】これらの反応で合成されたポリカーボネー
ト重合体は、押出成形、射出成形、ブロ−成形、圧縮成
形、湿式成形など公知の成形法で成形可能であるが、光
記録媒体用成形材料としては、容易に押出、射出成形が
できることが望ましく、特に光記録媒体用の精密成形で
は極限粘度が0.30〜0.50dl/gの範囲であることが好まし
い。
【0020】また、本発明の一般式(A)の構造単位は
成形性、耐熱性、低複屈折性を考慮すると全構造単位中
5 〜50mol %が好ましい。一般式(A)の構造単位が5m
ol%未満では、複屈折性改善効果は小さく、50mol %を
超えるとガラス転移温度上昇により成形条件が狭くなる
ため、成形不良や分子配向による複屈折増加をおこしや
すい。
【0021】さらに、本発明の一般式(B)の構造単位
は成形性を考慮すると全構造単位中20〜80mol %が好ま
しい。一般式(B)の構造単位が20mol %未満では、成
形性が低下し、80mol %を超えると流動性が大きくなり
すぎて貼り付き等の成形不良が起こりやすい。
【0022】本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成
形材料は、射出成形で成形することが好ましく、その際
の流動性は大きすぎても小さすぎても成形性に問題が生
じる。例えば高化式フローテスター(280 ℃、160kgf/c
m2、ノズル径1mm ×10mm)測定で、15〜90×10-2cc/sec
の範囲が好ましい。15×10-2cc/sec未満では、流動性が
悪く金型への充填不良やフローマークが生じる場合があ
り、90×10-2cc/secを越えると金型剥離不良やソリを生
じやすい。
【0023】本発明の光記録媒体用ポリカーボネート成
形材料は、一般の光ディスク用ポリカーボネートと同様
に高度に精製されたものでなければならない。具体的に
は、直径50μm以上のダストが実質上検出されず、直
径0.5〜50μmのダストが3×104 以下、無機お
よび有機残留塩素が2ppm以下、残留アルカリ金属が
2ppm以下、残存水酸基200ppm以下、残存窒素
量5ppm以下、残存モノマー20ppm以下等の基準
を可能な限り満たすように精製される。また、低分子量
体除去や溶媒除去のため抽出等の後処理が行われる場合
もある。
【0024】光記録媒体用ポリカーボネート成形材料
は、押出や射出成形時に必要な安定性や離型性を確保す
るため、所望に応じて、ヒンダードフェノール系やホス
ファイト系酸化防止剤;シリコン系、脂肪酸エステル
系、脂肪酸系、脂肪酸グリセリド系、密ろう等天然油脂
などの滑剤や離型剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフ
ェノン系、ジベンゾイルメタン系、サリチレート系等の
光安定剤;ポリアルキレングリコール、脂肪酸グリセリ
ド等帯電防止剤などを適宜併用することも可能である。
更に、コスト等から一般の光記録媒体用ポリカーボネー
トを性能を損なわない範囲で任意に本発明のポリカーボ
ネート成形材料に混合して使用する事も可能である。ま
た、本成形材料を射出成形する場合の成形温度は、流動
性の観点から280 〜380 ℃が好ましい。
【0025】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0026】実施例1 8.8%(w/v) の水酸化ナトリウム水溶液58リットルに、6,6'−
ジヒドロキシ-3,3,3',3'−テトラメチル-1,1'-スピロビ
インダン3.08Kg(以下SPI と略称、10mol )、4,4'-[1,
3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノ
ール6.92Kg(以下BPM と略称、20mol )、4,4'-[1,4-フ
ェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノール
3.46Kg(以下BPP と略称、10mol )及びハイドロサルフ
ァイト10g を加え溶解した。これにメチレンクロライド
36リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン
5kg を50分かけて吹き込んだ。 吹き込み終了後、トリ
エチルベンジルアンモニウムクロライド5g(0.022mol)を
加え5分間激しく撹拌して反応液を乳化させ、次にp-タ
ーシャルブチルフェノール300g(以下PTBPと略称、2.0m
ol)を加え、さらに20mlのトリエチルアミン(0.14mol)
を加え、約1時間撹拌し重合させた。重合終了後、重合
液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、
洗液の導電率が10μS以下になるまで水洗を繰り返した
後、精製樹脂液を得た。得られた精製樹脂液を、強攪拌
されている45℃の温水に樹脂液をゆっくり滴下し、溶
媒を除去しつつ重合物を固形化した。固形物を濾過後、
乾燥して白色粉末状重合体を得た。この重合体は、塩化
メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の温度20℃に
おける極限粘度[η]は0.36dl/gであった。得られた上
記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、17
70cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1
付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カー
ボネート結合を有することが確認された。また、3650〜
3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収はほとんど認められ
なかった。 このポリカーボネート中のモノマーをGP
C分析で測定した場合、いずれのモノマーも20ppm 以下
であった。これらを総合した結果、この重合体は下記構
造単位からなるポリカーボネート重合体と認められた。
【0027】
【化7】
【0028】得られたポリカーボネート粉末にステアリ
ン酸モノグリセリド300ppmを添加し、50μmポリマーフ
ィルターを付けたベント付き50mm押出機にて300
℃で押出し、溶融ペレット化を行った。得られたペレッ
トを樹脂温度350℃で、金型温度100℃、及び射出
圧29.4MPaの条件で、外径120mm、厚さ1.
2mmの円盤を射出成形し、2日間室内放置後30度斜
め入射時の複屈折を測定した。押出ペレットについて流
れ値(Q値)を測定し、成形流動性の目安とした。ま
た、ポリカーボネート粉末を用いて、50μm厚キャスト
フィルムを作成し、300 〜1100g の荷重をかけ、光弾性
感度を測定した。結果を表1に示した。
【0029】実施例2 SPI を4.93Kg(16mol )、BPP を1.38kg(4mol)、PTBPを
276g(1.84mol)に変更した以外は、実施例1と同様に行
った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.37dl/gで、
赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造単
位からなるポリカーボネート重合体と認められた。結果
を表1に示した。
【0030】
【化8】
【0031】実施例3 SPI を2.46Kg(8mol)、BPM を8.30kg(24mol )、BPP
を2.77kg(8mol) 、PTBPを324g(2.16mol )に変更した
以外は実施例1と同様に行った。 得られた重合体の極
限粘度[η]は0.34dl/gで、赤外吸収スペクトル等より
この重合体は下記構造単位を有するポリカーボネート重
合体と認められた。結果を表1に示した。
【0032】
【化9】
【0033】実施例4 SPI を1.23Kg(4mol)、BPM を11.07kg (32mol )、BP
P を1.38kg(4mol)、PTBPを324g(2.16mol )に変更し
た以外は実施例1と同様に行った。得られた重合体の極
限粘度[η]は0.32dl/gで、赤外吸収スペクトル等より
この重合体は下記構造単位を有するポリカーボネート重
合体と認められた。結果を表1に示した。
【0034】
【化10】
【0035】実施例5 SPI を3.08Kg(10mol )、BPM を3.46kg(10mol )、BP
P を6.92kg(20mol )、PTBPをp-ヒドロキシ安息香酸n-
ブチル419g(以下PHBBと略称、2.16mol )に変更した以
外は実施例1と同様に行った。得られた重合体の極限粘
度[η]は0.40dl/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの
重合体は下記構造単位を有するポリカーボネート重合体
と認められた。結果を表1に示した。
【0036】
【化11】
【0037】比較例1 実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販光記録媒
体用2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下
BPA と略称)型ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)
製H−4000、[η]=0.35dl/g)を用いて実施例1
と同様の試験を行った。結果を表1に示した。
【0038】比較例2 BPM 、BPP を用いず、SPI のみ12.32Kg(40mol)用いPTBP
を360g(2.4mol)に変更した以外は、実施例1と同様に行
った。ホスゲンとの反応性が悪く重合は進行せず物性評
価は出来なかった。
【0039】比較例3 SPI 、BPP を用いず、BPM のみ13.84Kg(40mol)用いPTBP
を288g(1.92mol) に変更した以外は、実施例1と同様に
行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.35dl/g
で、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は下記構造単
位を有するポリカーボネート重合体と認められた。結果
を表1に示した。
【0040】
【化12】
【0041】比較例4 SPI 及びBPP を用いず、BPP のみ13.84Kg(40mol)用い、
PTBPを360g(2.4mol)に変更した以外は実施例1と同様に
行った。BPP の反応性が悪く、未反応モノマーが大量に
発生し、物性評価は出来なかった。
【0042】
【表1】
【0043】〔表1の説明〕 複屈折:(株)溝尻光学工業製、自動エリフ゜ソメーター使用。
測定波長:632.8nm。 光弾性感度:50μm厚のキャストフィルムに300 〜1100
g の荷重をかけ、エリプソメーター波長:632.8nmにて光
弾性感度を測定した。 流れ値(Q値):島津製作所(株)製高化式フローテス
ター使用。280 ℃、160kgf/cm2、ノス゛ル 径1mm ×10mm条
件での単位時間あたりの流量。(単位×10-2cc/sec) SPI :6,6'-ジヒドロキシ−3,3,3',3'-テトラメチル-1,
1'-スピロビインダン。 BPM :4,4'-[1,3−フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノール。 BPP :4,4'-[1,4−フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノール。 SPI 濃度:一般式(A)構造単位の全構造単位に対する
割合(mol%)。 BPM 濃度:一般式(B)構造単位の全構造単位に対する
割合(mol%)。 BPP 濃度:式(C)構造単位の全構造単位に対する割合
(mol%)。 極限粘度:0.5g/100ccジクロロメタン樹脂溶液を20℃、
ハギンズ定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求めた。
【0044】
【発明の効果】本発明より、優れた成形性、低複屈折性
を両立した光記録媒体用成形材料を提供できる。特に、
高密度記録と信頼性が要求される書換可能な光ディスク
および光磁気ディスクに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 G11B 7/26 Fターム(参考) 4J029 AA09 AB01 AC02 AD01 AE04 AE05 BB16A BD10 HA01 HC01 HC02 HC05A HC05B JB193 JC031 JC091 5D029 KA07 KC07 5D121 AA02 DD05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A)、一般式(B)および一般
    式(C)で表される構造単位を有し、一般式(A)の構
    造単位が全構造単位中5 〜50mol %であり、かつ極限粘
    度が0.30〜0.50dl/gであるポリカーボネートからなる光
    記録媒体用成形材料。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 6,6'−ジヒドロキシ−3,3,3',3'-テトラ
    メチル-1,1'-スピロビインダン、4,4'-[1,3-フェニレン
    ビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノール及び4,4'
    -[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフ
    ェノールを、炭酸エステル形成性化合物と反応させてな
    る請求項1記載の光記録媒体用成形材料。
  3. 【請求項3】 一般式(B)の構造単位が全構造単位中
    20〜80mol %である請求項1記載の光記録媒体用成形材
    料。
  4. 【請求項4】 アルカリ水溶液と有機溶媒存在下で、6,
    6'−ジヒドロキシ−3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピ
    ロビインダン、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエ
    チリデン)]ビスフェノール及び4,4'-[1,4-フェニレン
    ビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノールに、ホス
    ゲンを吹き込んだ後、第4級アンモニウム塩を添加し重
    縮合反応を開始させ、次に分子量調節剤となる一価フェ
    ノールを添加し、更に3級アミン重合触媒を添加し、重
    縮合を促進せしめることを特徴とする請求項1記載の光
    記録媒体用成形材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 第4級アンモニウム塩がトリエチルベン
    ジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアン
    モニウムクロライドである請求項4記載の光記録媒体用
    成形材料の製造方法。
JP11109565A 1999-04-16 1999-04-16 光記録媒体用成形材料 Pending JP2000306267A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005283742A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Fuji Photo Film Co Ltd プラスチック製レンズを用いた光学ユニット
KR100773607B1 (ko) * 2000-12-28 2007-11-05 제너럴 일렉트릭 캄파니 폴리카보네이트의 제조방법

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KR100773607B1 (ko) * 2000-12-28 2007-11-05 제너럴 일렉트릭 캄파니 폴리카보네이트의 제조방법
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