JP2000315653A - 液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法 - Google Patents

液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法

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JP2000315653A JP12418799A JP12418799A JP2000315653A JP 2000315653 A JP2000315653 A JP 2000315653A JP 12418799 A JP12418799 A JP 12418799A JP 12418799 A JP12418799 A JP 12418799A JP 2000315653 A JP2000315653 A JP 2000315653A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】GaN、InNあるいはAlNやInGaN、
AlGaNなどの窒化物半導体の量子ドットを形成す
る。 【解決手段】サファイアの基板に金属原料としてガリウ
ムを供給し、該サファイアの基板上に結晶成長によりガ
リウムの金属液滴を形成する第一の処理と、上記第一の
処理により上記ガリウムの金属液滴を形成された上記サ
ファイアの基板上に窒素ソースとしてアンモニアガスを
供給し、上記ガリウムの金属液滴を窒化して窒化物半導
体の量子ドットとして窒化ガリウムの量子ドットを形成
する第二の処理と、上記第二の処理により形成された窒
化ガリウムの量子ドットを、所定の温度で所定の時間だ
け熱処理する第三の処理とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液滴エピタキシー
による窒化物半導体の量子ドットの形成方法に関し、さ
らに詳細には、GaN(窒化ガリウム)、InN(窒化
インジウム)あるいはAlN(窒化アルミニウム)など
の単結晶やこれらの混晶(InGaN、AlGaNな
ど)などによるIII−V族窒化物半導体の量子ドット
を形成する際に用いて好適な液滴エピタキシーによる窒
化物半導体の量子ドットの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体技術の分野において
は、GaN、InNあるいはAlNなどのIII−V族
窒化物半導体は、光デバイス材料や電子デバイス材料な
どとして極めて有用であると期待されている。
【0003】ところで、上記したような窒化物半導体を
集積回路などへ応用する場合には、窒化物半導体の量子
構造として、直径が数十ナノメートル(nm)程度ある
いはそれ以下の球体形状や、一辺が数十ナノメートル
(nm)程度あるいはそれ以下の方体形状を備えた微小
な量子ドットを形成する必要がある。
【0004】しかしながら、従来においては液滴エピタ
キシーによりガリウム砒素(GaAs)の量子ドットを
形成する手法は提案されているが、現在までのところG
aN、InNあるいはAlNやInGaN、AlGaN
などの窒化物半導体の量子ドットを形成する手法は提案
されておらず、窒化物半導体の量子ドットを形成する手
法の案出が強く望まれているものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術に対する強い要望に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、GaN、InNある
いはAlNやInGaN、AlGaNなどの窒化物半導
体の量子ドットを形成することのできる、液滴エピタキ
シーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法を提供
しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、液滴エピタキシーによる窒化物半導体の
量子ドットの形成方法であって、金属原料の表面エネル
ギーよりも低い表面エネルギーを持つ基板に該金属原料
を供給し、該基板上に結晶成長により金属液滴を形成す
る第一の処理と、上記第一の処理により上記金属液滴を
形成された上記基板上に窒素ソースを供給し、上記金属
液滴を窒化して窒化物半導体の量子ドットを形成する第
二の処理とを有するようにしたものである。
【0007】また、本発明は、上記した発明において、
さらに、上記第二の処理により形成された窒化物半導体
の量子ドットを、所定の温度で所定の時間だけ熱処理す
る第三の処理とを有するようにしたものである。
【0008】また、本発明は、液滴エピタキシーによる
窒化物半導体の量子ドットの形成方法であって、サファ
イアの基板に金属原料としてガリウムを供給し、該サフ
ァイアの基板上に結晶成長によりガリウムの金属液滴を
形成する第一の処理と、上記第一の処理により上記ガリ
ウムの金属液滴を形成された上記サファイアの基板上に
窒素ソースとしてアンモニアガスを供給し、上記ガリウ
ムの金属液滴を窒化して窒化物半導体の量子ドットとし
て窒化ガリウムの量子ドットを形成する第二の処理と、
上記第二の処理により形成された窒化ガリウムの量子ド
ットを、所定の温度で所定の時間だけ熱処理する第三の
処理とを有するようにしたものである。
【0009】ここで、上記第一の処理においては、上記
金属原料の温度を600℃乃至1500℃に制御し、上
記基板の温度を−10℃乃至1500℃に制御し、上記
金属原料の堆積量を1×1017cm−2以下に制御す
ることにより、上記基板上に形成される上記金属液滴の
寸法および密度を制御することができる。
【0010】また、上記第一の処理においては、上記金
属原料を上記基板への供給する前に、予め異種原子を不
純物として上記基板へ照射することにより、上記金属液
滴の形成核位置および核密度を制御することができる。
【0011】また、上記第二の処理においては、低温で
上記金属液滴を形成された上記基板に窒素ソースを供給
し始めて上記金属液滴の表面のみを窒化させ、その後に
窒化中に温度を上げて結晶化を促進することができる。
【0012】また、上記第二の処理においては、低温で
上記金属液滴を形成された上記基板に窒素ソースを供給
し始めて上記金属液滴の表面のみを窒化させ、その後に
窒化中に温度を上げて結晶化を促進する際に、外部場を
加えて結晶化を促進することができる。
【0013】また、上記第二の処理においては、低温で
上記金属液滴を形成された上記基板に窒素ソースを供給
し始めて上記金属液滴の表面のみを窒化させ、その後に
窒化中に低温のままで外部場を加えて結晶化を促進する
ことができる。
【0014】また、上記第二の処理においては、低温か
ら温度を上げる際には、室温から300℃乃至1000
℃まで上げるようにしてもよい。
【0015】また、上記第三の処理における上記所定の
温度は、500℃乃至1500℃とすることができる。
【0016】また、上記第三の処理においては、熱処理
する外部場を加えるようにしてもよい。
【0017】また、上記外部場は、光、電子、イオンま
たはラジカル、あるいはそれらの組み合わせとすること
ができる。
【0018】また、上記金属原料は、III族の金属と
することができる。
【0019】また、上記基板は、サファイア基板、炭化
シリコン基板、石英基板、窒化ガリウム基板またはフッ
化カルシウム基板とすることができる。
【0020】また、上記窒素ソースは、窒素、窒素ラジ
カル、アンモニアまたはアンモニアラジカルとすること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明の液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドッ
トの形成方法の実施の形態の一例を詳細に説明するもの
とする。
【0022】ここで、図1(a)(b)(c)(d)に
は、本発明の液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量
子ドットの形成方法の実施の形態の一例の概念説明図が
示されている。
【0023】以下、上記した図1(a)(b)(c)
(d)を参照しながら、本発明の液滴エピタキシーによ
る窒化物半導体の量子ドットの形成方法の実施の形態の
一例を詳細に説明する。
【0024】(1)基板:図1(a)参照 本発明の液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ド
ットの形成方法においては、基板10上に窒化物半導体
の量子ドット14(図1(c)(d)参照)を形成する
ものである。
【0025】ここで、基板10は、窒化物半導体の量子
ドット14の原料となる、例えば、Ga(ガリウム)、
Al(アルミニウム)、インジウム(In)などのII
I族の金属(なお、本明細書においては、窒化物半導体
の量子ドット14の原料となる金属を「金属原料」と適
宜に称することとする。)を基板10上に三次元成長す
ることができるように、これらの金属原料の表面エネル
ギーよりも低い表面エネルギーを持つものとする。つま
り、金属原料の方が、基板10よりも表面エネルギーが
高くなるようにするものである。
【0026】こうした金属原料の表面エネルギーよりも
低い表面エネルギーを持つ基板10としては、例えば、
基板10の原料(なお、本明細書においては、基板10
の原料を「基板原料」と適宜に称することとする。)と
してAl(サファイア)、SiC(炭化シリコ
ン)、SiO(石英)、GaN(窒化ガリウム)、C
aF(フッ化カルシウム)などを用いたものがあげら
れる。
【0027】即ち、基板の表面エネルギーよりも当該基
板上に堆積させようとする金属の表面エネルギーの方が
高ければ、系のエネルギーを最小にしようとする作用が
起こるために、当該基板上に堆積させようとする金属は
表面積を最小にするように球状に変化しながら成長す
る。なお、こうした成長様式をフォルマ−ウェーバ(V
olmer−Weber)様式(V−W様式)と称して
いる。
【0028】一般に、金属は半導体や絶縁体に比べて表
面エネルギーが高いので、微細な三次元構造を形成する
上で有利であり、上記した金属原料たるGa、Al、I
nなどの金属も、上記した基板原料たるAl、S
iC、SiO、GaN、CaFなどの半導体、絶縁
体に比較して表面エネルギーが高い。
【0029】なお、金属原料と基板原料との組み合わせ
としては、形成させる半導体と基板との格子定数整合性
と電子の閉じ込めという理由から、例えば、金属原料が
Gaである場合には基板原料をAlNとし、金属原料が
Alである場合には基板原料をCaFとし、金属原料
がInである場合には基板原料をGaNとすることが好
ましい。
【0030】また、金属原料を三次元成長させる基板と
しては、上記したAl基板、SiO基板、Ga
N基板、CaF基板などのヘテロ基板を用いることも
できる。
【0031】なお、上記したヘテロ基板を用いた場合に
は、既存のSi集積回路やGaAs集積回路との集積化
可能という点で、サファイア基板、石英基板、窒化ガリ
ウム基板、フッ化カルシウム基板などを用いる場合より
も有効である。
【0032】(2)金属液滴の形成:図1(b)参照 (2−1)上記「(1)基板:図1(a)参照」におい
て説明された基板10上に、金属原料として、例えば、
Ga、Al、InなどのIII族の金属を分子線エピタ
キシー(MBE)法あるいは有機金属気相成長(MOC
VD)法などにより供給することにより、基板10上に
結晶成長により金属液滴12を形成する。
【0033】ここで、金属原料の温度を所定の温度、例
えば、600℃乃至1500℃に制御し、基板10の温
度を所定の温度、例えば、−10℃乃至1500℃に制
御し、金属原料の堆積量を所定の堆積量、例えば、1×
1017cm−2以下に制御することにより、後述する
基板10上における金属原料の原子の結晶成長の原理に
基づいて、金属液滴12の寸法および密度を制御するこ
とができる。
【0034】本願出願人の実験によれば、具体的には、
例えば、金属原料がGaであり、基板10がCaF
ある場合には、金属原料の温度を800℃とし、基板1
0の温度を30℃とし、金属原料の堆積量を3×10
15cm−2とすることにより、金属液滴の寸法を7n
mに制御するとともに密度を1×10cm−1に制御
することができることが判明した。
【0035】また、本願出願人の実験によれば、例え
ば、金属原料がAlであり、基板10がCaFである
場合には、金属原料の温度を1060℃とし、基板10
の温度を350℃とし、金属原料の堆積量を7.3×1
15cm−2とすることにより、金属液滴の寸法を7
nmに制御するとともに密度を9×10cm−1に制
御することができることが判明した。
【0036】ここで、結晶成長初期の核生成には、均一
核生成と不均一核生成とに大別することができる。以
下、均一核生成と不均一核生成とについて説明する。
【0037】(2−2)まず、金属液滴12を形成する
際に均一核生成を用いる場合には、供給する金属原料の
温度はより低い方が、原子のマイグレーション(拡散)
のエネルギーが低いので原子同士が基板10上で合体す
る確率が減り、原子が基板10に到達した場所で核生成
するため、基板10上に高密度で金属液滴12を形成さ
せることができる。
【0038】また、原子がマイグレーションするための
エネルギーは基板10からもやりとりが可能であるの
で、基板10の温度を下げた方が基板10上に高密度で
金属液滴12を形成させることができる。
【0039】そして、金属液滴12の構造の寸法は、金
属原料の堆積量に依存している。即ち、基板10上のあ
る一点で核生成がおこり、その核が結晶成長して金属液
滴12が形成される場合には、金属液滴12の構造の寸
法は金属原料の堆積量で定まるものである。
【0040】ただし、実際には、基板10上において核
同士が結晶成長中に合体したり、消滅したりするため、
個々の金属原料に対して金属液滴12の構造の寸法を厳
密に予想することはできない。
【0041】しかしながら、全体の平均的な傾向として
は、金属原料の堆積量を増加すると、金属液滴12の密
度は下がるがその寸法は大きくなる方向にあるため、量
子効果が顕著に現れるような微細な構造を高密度で形成
させる場合には、金属原料の堆積量を少なくして(例え
ば、金属原料の堆積量を1×1015cm−2程度にす
る。)、金属原料および基板10の温度を現実的な範囲
で下げるのが望ましい。
【0042】なお、金属原料および基板10の温度を下
げる領域に関しては、金属原料の種類に応じて大きく異
なるが、例えば、CaF基板上に金属原料としてGa
を供給する場合には、CaF基板の温度を−10℃程
度とし、Gaの温度を800℃程度とする。また、Ca
基板上に金属原料としてAlを供給する場合には、
CaF基板の温度を350℃程度とし、Alの温度を
1100℃程度とする。
【0043】(2−3)次に、不均一核生成の場合につ
いて説明すると、この不均一核生成においては上記した
均一核生成とは異なる核生成が行われる。
【0044】即ち、不均一核生成は、基板表面の欠陥や
不純物を成長核として結晶成長が起こるものである。
【0045】従って、基板10の表面に欠陥や不純物を
配置してやれば、これら欠陥や不純物を中心として、後
述するような条件の下で核生成が実現可能となる。
【0046】ここで、基本的には、均一核生成と不均一
核生成とでは、核生成の速度は不均一核生成の方が極め
て速いことが知られている。
【0047】ところで、不均一核生成の場合には、基板
10上に配置させた核の間に、均一核生成で新たな成長
核が生成されないようにするために、原子のマイグレー
ション・エネルギーをある程度高める必要がある。従っ
て、金属原料の温度および基板10の温度を高くする必
要がある。
【0048】ただし、金属原料の温度および基板10の
温度を高くしすぎると、金属原料の再蒸発のため、核生
成がおこらなくなる。
【0049】上記した不均一核生成の場合には、核密度
および形成場所は基板10上の欠陥や不純物の個数およ
びその場所で決定され、金属液滴12の構造の寸法は、
金属原料の堆積量が多くなればなるほど大きくなる。
【0050】例えば、金属原料の基板10に対する付着
係数を「1」とすれば、単位面積あたりの金属原料の堆
積量を単位面積あたりの不純物核の個数で除算したもの
が、1個の金属液滴12がしめる原子数になる。
【0051】本願出願人の実験によれば、例えば、基板
10としてCaF基板を用いるとともに、金属原料と
してGaを用いた場合には、基板温度が30℃の場合に
核生成が行われるが、基板温度を200℃に上昇すると
Gaの再蒸発が顕著になって核生成が行われなくなる。
【0052】また、本願出願人の実験によれば、基板1
0としてCaF基板を用いるとともに、金属原料とし
てAlを用いた場合には、基板温度が350℃の場合に
核生成が行われるが、基板温度を500℃に上昇すると
Alの再蒸発が顕著になって核生成が行われなくなる。
【0053】また、本願出願人の実験によれば、成長核
として電子ビームにより表面改質した領域を用い、基板
10としてCaF基板を用いるとともに、金属原料と
してGaを用いた場合には、基板温度が500℃の場合
に核生成が行われるが、それ以上でもそれ以下でも核形
成を行うことが困難であることが明らかになった。
【0054】なお、上記した本願出願人の各実験におい
ては、Gaの温度は800℃とし、Alの温度は106
0℃とした。
【0055】上記したように、金属原料の供給前に、予
め異種原子を不純物として基板10に照射することによ
って、金属液滴12の形成核位置および核密度を制御す
ることができるものである。
【0056】(3)窒化(半導体化):図1(c)参照 上記した「(2)金属液滴の形成:図1(b)参照」の
処理を終了すると、基板温度を金属液滴を形成させた温
度に維持したまま、窒素ソースとして窒素(N )、窒
素ラジカル(N)、アンモニア(NH)あるいはア
ンモニアラジカル(NH )などを照射し始め、基板
10上に形成された金属液滴12の窒化を行う。
【0057】このようにして金属液滴12が窒化される
ことにより、窒化物半導体の量子ドット14が得られ
る。
【0058】このときに、金属液滴12の結晶化を促進
するためには、基板温度を金属液滴を形成させた温度か
ら300℃乃至1000℃程度まで徐々に上昇させた
り、光、電子、イオンまたはラジカル、あるいはそれら
の組み合わせなどの外部場を加えればよい。
【0059】温度の設定範囲は、基板と金属の組み合わ
せによって適宜定める必要がある。例えば、サファイヤ
基板上のGaNでは、基板温度を300℃乃至600℃
程度に上昇させる。
【0060】ここで、上記した「(2)金属液滴の形
成:図1(b)参照」の処理により基板10上に形成さ
せたGaなどの金属液滴12は、超高真空中で温度を上
げると表面拡散が顕著になって、それぞれの金属液滴1
2が合体して大きくなってしまい、金属液滴12の基板
10上における密度を下げたり、あるいは、せっかく形
成させた金属液滴12が膜になってしまったりする。
【0061】こうした現象を抑制するためには、上記し
た窒素(N)、窒素ラジカル(N )、アンモニア
(NH)あるいはアンモニアラジカル(NH )な
どによる窒化プロセスを可能な限り低温で行う必要があ
る。
【0062】ただし、上記した窒化プロセスを低温で行
うだけでは、金属原料と窒素との結晶化のための化学エ
ネルギーや窒素の金属原料中への拡散のエネルギーが不
十分であるため、結晶性が不十分となって、発光デバイ
ス材料や電子デバイス材料として実際に用いるには十分
ではないと考えられる。
【0063】従って、低温(温度は、金属原料と基板原
料との組み合わせにより大きく異なるが、例えば、金属
原料がGaであり、基板原料がCaFである場合には
温度は30℃であり、金属原料がAlであり、基板原料
がCaFである場合には温度は350℃である。)で
金属液滴12を形成された基板10に窒素を供給し始め
て、まず、金属液滴12の表面のみを窒化させておい
て、その後に窒化中に温度を上げて結晶化を促進した
り、温度は低いまま、または温度を上げながら光、電
子、イオンまたはラジカル、あるいはそれらの組み合わ
せなどの外部場を加えて結晶化を促進したりすることが
効果的であると考えられる。
【0064】光、電子、イオンまたはラジカル、あるい
はそれらの組み合わせが持つエネルギーを金属液滴12
に照射しながら該金属液滴12を窒化させることで、基
板10の温度を上昇させることなく結晶化に必要なエネ
ルギーを与えることが可能となる。
【0065】また、光、電子、イオンまたはラジカル、
あるいはそれらの組み合わせなどの外部場を加えること
により期待される他の効果としては、光の場合には、光
学的に透明な基板10を用いれば金属のみに選択的にエ
ネルギーを加えることが可能であるため、低い基板温度
の場合は極めて表面拡散を抑制してサイズをほとんど変
化させずに結晶化が可能である。
【0066】また、電子の場合には、電子の非弾性散乱
断面積の小さな基板10を用いれば、上記した光の場合
と同様に、ほぼ金属のみに選択的にエネルギーを加える
ことが可能であるため、低い基板温度の場合は極めて表
面拡散を抑制してサイズをほとんど変化させずに結晶化
が可能である。
【0067】なお、窒化を行うための窒素ソースとして
は、窒素ガスやアンモニアガスではなく、金属と反応性
の高い窒素ラジカルやアンモニアラジカルを用いること
により、化学反応の速度を上げることが可能であるた
め、窒素ガスやアンモニアガスを用いる場合と比較する
と、短時間かつ低温で結晶化が可能である。
【0068】(4)熱処理(高品質化):図1(d)参
照 上記した「(3)窒化(半導体化):図1(c)参照」
における窒化プロセスにより得られた窒化物半導体の量
子ドット14の高品質化のため、窒素(N)、窒素ラ
ジカル(N)、アンモニア(NH)あるいはアンモ
ニアラジカル(NH )の減圧あるいは大気雰囲気中
において、所定の温度、例えば、500℃乃至1500
℃程度の高温で所定の時間だけ熱処理を行う。
【0069】温度設定範囲は、基板と金属の組み合わせ
によって、適宜定める必要があるが、サファイヤ基板上
のGaNでは、1000℃程度の高温で熱処理を行う。
【0070】また、上記した熱処理を行う際に、光、電
子、イオンまたはラジカル、あるいはそれらの組み合わ
せなどの外部場を加えながら行うようにしてもよく、そ
の場合には、プロセス温度の低温化や窒化分半導体の量
子ドット14へ選択的にエネルギーを加えられるという
効果がある。
【0071】このように、窒化物半導体の量子ドット1
4を500℃乃至1500℃程度の高温で熱処理する
と、窒化物半導体の量子ドット14の結晶の品質を向上
することができる。
【0072】なお、上記「(3)窒化(半導体化):図
1(c)参照」において説明したように、超高真空中で
加熱した場合には表面拡散が顕著になり、窒化物半導体
の量子ドット14の微細構造が実現不可能になるため、
大気中や減圧(超高真空中ではない)または加圧しなが
ら熱処理を行う必要がある。
【0073】このように圧力を上げて熱処理する結果と
して、Gaなどの金属原子と窒素ガスやアンモニアガス
などの分子および原子との衝突が顕著になり、表面拡散
を抑制しながら温度を上げることができるようになるた
め、良質の量子ドット構造を得ることができるようにな
る。
【0074】なお、光、電子、イオンまたはラジカル、
あるいはそれらの組み合わせ、さらには窒素ラジカルや
アンモニアラジカルを用いる理由に関しては、上記
「(3)窒化(半導体化):図1(c)参照」の窒化プ
ロセスにおいて説明したと同様の理由によるものである
ので、その詳細な説明は省略する。
【0075】この熱処理を経て、最終的に良質な窒化物
半導体の量子ドット14を形成することができるもので
ある。
【0076】次に、本願出願人によって行われた実験、
即ち、液滴エピタキシーにより窒化物半導体の量子ドッ
ト14としてGaN量子ドットを形成する実験ならびに
その実験結果について詳細に説明するものとする。
【0077】なお、本実験の概要を説明すると、基板1
0としてAl基板(サファイア基板)を用いると
ともに金属原料としてGaを用い、サファイア基板上に
Gaの金属液滴12を形成した後に、アンモニア(NH
)ガスを照射してGaの金属液滴12を窒化して、窒
化物半導体の量子ドット14としてGaN量子ドットを
形成し、さらにこのGaN量子ドットを熱処理して、サ
ファイア基板上に良好なGaN量子ドットを作製するも
のである。
【0078】(1)GaN量子ドット構造の形成 即ち、本願出願人による実験においては、ガスソース分
子線エピタキシー(GSMBE)法を用いて、サファイ
ア(0001)基板上にGaN量子ドットを形成させ
た。つまり、III族原料として固体ガリウム(Ga)
を用い、V族原料としてアンモニア(NH)ガスを用
いた。
【0079】基板10としては、有機洗浄の後に10%
のフッ化水素水中で20分間の超音波洗浄を施し、窒素
(N)ガスで乾燥させたものを用いた。
【0080】まず、基板10をGSMBE装置に搬送し
た後に、基板10の表面を真空中において超高速電子回
折(RHEED)法を用いて平坦な表面を示すパターン
が観測されるまで、800℃で加熱クリーニングした。
【0081】この後に、基板温度を300℃に下げて、
金属Ga分子線を1.5×1015cm−2だけ超高真
空中で基板10に供給して、基板10上にGaの金属液
滴12を形成した。
【0082】それから、基板温度300℃でアンモニア
(NH)ガスを供給しはじめて、金属液滴12の表面
のみを窒化させておいて、徐々に基板の温度を上げて行
き、最終的には600℃まであげ、基板10上に形成さ
れたGaの金属液滴12の窒化を行うとともに結晶化を
促進し、窒化物半導体の量子ドット14としてGaN量
子ドットを得た。
【0083】なお、基板10は、RHEED観察により
GaNの結晶化を示すリングパターンが表れるまで加熱
した。
【0084】(2)GaN量子ドットの熱処理 上記した「(1)GaN量子ドット構造の形成」の処理
の後に、基板10をGSMBE装置から取り出し、有機
金属気相堆積(MOCVD)装置内において、760T
orrの窒素(N)とアンモニア(NH)との混合
ガス雰囲気中で1000℃で10分間熱処理を行い、結
晶の高品質化を図った。
【0085】こうして液滴エピタキシーにより、サファ
イア(0001)基板上に良質なGaN量子ドットが形
成された。
【0086】(3)実験結果 (3−1)金属液滴12が窒化物半導体の量子ドットに
なったことの確認 RHEEDパターンは、GaNと同様の格子定数のリン
グパターンを示した。また、原子力間顕微鏡(AFM)
で金属液滴とは異なり、むしろGaNの安定化構造の六
角柱構造に近い構造を示した。従って、Gaが窒化され
てGaNになったものと認められる。
【0087】さらに、GaN量子ドットからは、フォト
ルミネセンス(PL)が室温で赤く発光した(半導体は
発光するが、金属は発光しない)。
【0088】また、六角柱構造のGaN量子ドットの最
も小さいものの寸法は、直径が5nmであり、高さは2
nmであった。
【0089】こうした実験結果をさらに詳細に説明する
と、図2(a)には、基板10の温度を最終的には60
0℃まで昇温した際に得られたGaN量子ドットの表面
のAFMの写真が示されている。また、図2(b)に
は、図2(a)に示されたGaN量子ドットの断面図が
示されている。
【0090】図2(a)(b)に示されているように、
基板10の表面におけるGaN量子ドットの直径は約5
nm乃至20nmの範囲にあり、GaN量子ドットの高
さは約2nm乃至10nmである。
【0091】また、図2(a)に示す写真において同様
のグレイスケールで示されている各GaN量子ドットの
6角形の頂上の領域は、GaN量子ドットの形状が半球
状というよりも6角柱であることを示している。
【0092】そして、600℃まで昇温した後にRHE
EDの観察において見られたGaNの格子定数のリング
パターンは、AFMにおけるドットがGaN量子ドット
であることを示している。
【0093】図3は、室温における図2(a)に示すG
aN量子ドットのPLスペクトルを示している。このス
ペクトルは、「浜松ホトニクスシステム6551」によ
って測定されたものであり、検出器は赤色領域を高感度
に感知するものである。PLのピークエネルギーは2.
5eVであり、このGaN量子ドットは明るい赤色発光
を示している。
【0094】このことは、図2(a)に示すGaN量子
ドットの結晶化が十分でないことに起因するものと考え
られる。即ち、600℃までの昇温では、液滴エピタキ
シーにおけるGaNの結晶化には十分ではないものと考
えられる。
【0095】(3−2)1000℃、10分間の熱処理
で良好なGaN量子ドットが形成できたことの確認 液体窒素温度(77K)でGaN薄膜よりも、高エネル
ギー側にPLのピークがシフトした。即ち、電子の量子
閉じこめ効果が確認できた。
【0096】即ち、図4(a)には、図2(a)に示す
GaN量子ドットを1000℃で熱処理する前(bef
ore)と熱処理した後(after)とのPLスペク
トルが示されている。これらのスペクトルは、77Kに
おいて紫外感知光電子増倍管を使用して測定された。
【0097】この図4(a)に示す両方のスペクトルを
比較すると、1000℃で熱処理の前においては3eV
の光エネルギーの周辺で広くかつ低いピークがあり、そ
の一方で、1000℃で熱処理の後においては3.58
eVにおいて強いピークが表れている。
【0098】これは、図2(a)に示すGaN量子ドッ
トの結晶の品質が、1000℃で熱処理によって改善さ
れた結果である。
【0099】図4(b)は、300nmの厚さのGaN
膜と、図2(a)に示すGaN量子ドットを1000℃
で熱処理した後のGaN量子ドットとに関して、77K
におけるPLスペクトルの比較を示している。
【0100】この図4(b)に示されているように、G
aN膜は3.45eVにバンド間発光のピークがある
が、一方、GaN量子ドットは3.58eVにピークが
あり、GaN量子ドットでは液体窒素温度(77K)で
GaN薄膜よりも高エネルギー側にPLのピークがシフ
トしている。
【0101】なお、GaN量子ドットにおける130m
eVのブルーシフトは、量子ドットの形成による量子化
されたシフトエネルギーであると考えられる。
【0102】なお、上記した実験は、金属原料としてG
aを用いて窒化物半導体の量子ドット14としてGaN
量子ドットを得るようにしたものであるが、金属原料と
してAlを用いた場合には窒化物半導体の量子ドット1
4としてAlN量子ドットが得られ、金属原料としてI
nを用いた場合には窒化物半導体の量子ドット14とし
てInN量子ドットが得られる。また、金属原料として
Ga、Al、Inを適宜に混合して用いた場合には、こ
れらの混晶が得られる。
【0103】また、上記したように、基板原料として
は、SiOやGaNなどのほかにも、原理的に多くの
材料が考えられる。
【0104】また、上記したように、窒化プロセスに関
しては、窒素ラジカルやアンモニアラジカルを用いた
り、圧力を変化させてもよく、また、高温での熱処理に
関しては、単に温度を上げるだけでなく、光、電子、イ
オンまたはラジカル、あるいはそれらの組み合わせなど
の外部場を加えるようにしてもよい。
【0105】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、基板上にGaN、InNあるいはAlNな
どの窒化物半導体の量子ドットを形成することができる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】液滴エピタキシーにより窒化物半導体の量子ド
ットを形成するためのプロセスを示す説明図であり、
(a)は「基板」を示し、(b)は「金属液滴の形成」
を示し、(c)は「窒化(半導体化)」を示し、(d)
は「熱処理(高品質化)」を示す。
【図2】本願出願人の実験によって得られたGaN量子
ドットを示し、(a)は基板の温度を最終的には600
℃まで昇温した際に得られたGaN量子ドットの表面の
AFMの写真であり、(b)は(a)に示されたGaN
量子ドットの断面図である。
【図3】室温における図2(a)に示すGaN量子ドッ
トのPLスペクトルを示すグラフである。
【図4】(a)は図2(a)に示すGaN量子ドットを
1000℃で熱処理する前(before)と熱処理し
た後(after)とのPLスペクトルを示すグラフで
あり、(b)は300nmの厚さのGaN膜と図2
(a)に示すGaN量子ドットを1000℃で熱処理し
た後のGaN量子ドットとの77KにおけるPLスペク
トルを示すグラフである。
【符号の説明】
10 基板 12 金属液滴 14 窒化物半導体の量子ドット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 一生 神奈川県横浜市緑区長津田町4259番地 東 京工業大学内 Fターム(参考) 5F041 AA31 CA05 CA34 CA40 CA46 CA63 CA66 CA67 CA73 5F053 AA50 DD20 FF10 GG01 LL10 PP03 PP12 PP14 5F073 AA75 CA07 CB02 CB04 CB05 DA02 DA06 DA07 DA16 5F103 AA04 AA10 DD28 HH04 LL20 PP16

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴エピタキシーによる窒化物半導体の
    量子ドットの形成方法であって、 金属原料の表面エネルギーよりも低い表面エネルギーを
    持つ基板に該金属原料を供給し、該基板上に結晶成長に
    より金属液滴を形成する第一の処理と、 前記第一の処理により前記金属液滴を形成された前記基
    板上に窒素ソースを供給し、前記金属液滴を窒化して窒
    化物半導体の量子ドットを形成する第二の処理とを有す
    る液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの
    形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液滴エピタキシーによ
    る窒化物半導体の量子ドットの形成方法において、さら
    に、 前記第二の処理により形成された窒化物半導体の量子ド
    ットを、所定の温度で所定の時間だけ熱処理する第三の
    処理とを有する液滴エピタキシーによる窒化物半導体の
    量子ドットの形成方法。
  3. 【請求項3】 液滴エピタキシーによる窒化物半導体の
    量子ドットの形成方法であって、 サファイアの基板に金属原料としてガリウムを供給し、
    該サファイアの基板上に結晶成長によりガリウムの金属
    液滴を形成する第一の処理と、 前記第一の処理により前記ガリウムの金属液滴を形成さ
    れた前記サファイアの基板上に窒素ソースとしてアンモ
    ニアガスを供給し、前記ガリウムの金属液滴を窒化して
    窒化物半導体の量子ドットとして窒化ガリウムの量子ド
    ットを形成する第二の処理と、 前記第二の処理により形成された窒化ガリウムの量子ド
    ットを、所定の温度で所定の時間だけ熱処理する第三の
    処理とを有する液滴エピタキシーによる窒化物半導体の
    量子ドットの形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3のい
    ずれか1項に記載の液滴エピタキシーによる窒化物半導
    体の量子ドットの形成方法において、 前記第一の処理は、前記金属原料の温度を600℃乃至
    1500℃に制御し、前記基板の温度を−10℃乃至1
    500℃に制御し、前記金属原料の堆積量を1×10
    17cm−2以下に制御することにより、前記基板上に
    形成される前記金属液滴の寸法および密度を制御するも
    のである液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ド
    ットの形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4のいずれか1項に記載の液滴エピタキシーによる
    窒化物半導体の量子ドットの形成方法において、 前記第一の処理は、前記金属原料を前記基板への供給す
    る前に、予め異種原子を不純物として前記基板へ照射す
    ることにより、前記金属液滴の形成核位置および核密度
    を制御するものである液滴エピタキシーによる窒化物半
    導体の量子ドットの形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5のいずれか1項に記載の液滴エピタキ
    シーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法におい
    て、 前記第二の処理は、低温で前記金属液滴を形成された前
    記基板に窒素ソースを供給し始めて前記金属液滴の表面
    のみを窒化させ、その後に窒化中に温度を上げて結晶化
    を促進するものである液滴エピタキシーによる窒化物半
    導体の量子ドットの形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の液滴エピタキシーによ
    る窒化物半導体の量子ドットの形成方法において、 前記第二の処理は、低温で前記金属液滴を形成された前
    記基板に窒素ソースを供給し始めて前記金属液滴の表面
    のみを窒化させ、その後に窒化中に温度を上げて結晶化
    を促進する際に、外部場を加えて結晶化を促進するもの
    である液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドッ
    トの形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5のいずれか1項に記載の液滴エピタキ
    シーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法におい
    て、 前記第二の処理は、低温で前記金属液滴を形成された前
    記基板に窒素ソースを供給し始めて前記金属液滴の表面
    のみを窒化させ、その後に窒化中に低温のままで外部場
    を加えて結晶化を促進するものである液滴エピタキシー
    による窒化物半導体の量子ドットの形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8に記載の液滴エ
    ピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法
    において、 前記外部場は、光、電子、イオンまたはラジカル、ある
    いはそれらの組み合わせであるものである液滴エピタキ
    シーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項6、請求項7または請求項9の
    いずれか1項に記載の液滴エピタキシーによる窒化物半
    導体の量子ドットの形成方法において、 前記第二の処理は、低温から温度を上げる際には、室温
    から300℃乃至1000℃まで上げるものである液滴
    エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項2、請求項3、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9または
    請求項10のいずれか1項に記載の液滴エピタキシーに
    よる窒化物半導体の量子ドットの形成方法において、 前記第三の処理における前記所定の温度は、500℃乃
    至1500℃であるものである液滴エピタキシーによる
    窒化物半導体の量子ドットの形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項2、請求項3、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求
    項10または請求項11のいずれか1項に記載の液滴エ
    ピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法
    において、 前記第三の処理は、熱処理する外部場を加えるものであ
    る液滴エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの
    形成方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の液滴エピタキシー
    による窒化物半導体の量子ドットの形成方法において、 前記外部場は、光、電子、イオンまたはラジカル、ある
    いはそれらの組み合わせであるものである液滴エピタキ
    シーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項1、請求項2、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求
    項10、請求項11、請求項12または請求項13のい
    ずれか1項に記載の液滴エピタキシーによる窒化物半導
    体の量子ドットの形成方法において、 前記金属原料は、III族の金属であるものである液滴
    エピタキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項1、請求項2、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求
    項10、請求項11、請求項12、請求項13または請
    求項14のいずれか1項に記載の液滴エピタキシーによ
    る窒化物半導体の量子ドットの形成方法において、 前記基板は、サファイア基板、炭化シリコン基板、石英
    基板、窒化ガリウム基板またはフッ化カルシウム基板で
    あるものである液滴エピタキシーによる窒化物半導体の
    量子ドットの形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項1、請求項2、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求
    項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項
    14または請求項15のいずれか1項に記載の液滴エピ
    タキシーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法に
    おいて、 前記窒素ソースは、窒素、窒素ラジカル、アンモニアま
    たはアンモニアラジカルであるものである液滴エピタキ
    シーによる窒化物半導体の量子ドットの形成方法。
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