JP2006298744A - Ga含有窒化物半導体単結晶、その製造方法、並びに該結晶を用いた基板およびデバイス - Google Patents

Ga含有窒化物半導体単結晶、その製造方法、並びに該結晶を用いた基板およびデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】結晶欠陥の少ない高品質なGa含有窒化物半導体単結晶を提供する。
【解決手段】下記(a)〜(c)の1以上を満たすGa含有窒化物半導体単結晶。(a)Ga含有窒化物半導体単結晶に波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が20%以下であり、最大反射率と最小反射率との差が10%以内である。(b)カソードルミネッセンス法により測定される転位密度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)が10以下である。(c)時間分解フォトルミネッセンス法により測定される寿命が95ps以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオードや半導体レーザー等の発光デバイス、それを用いたチップ及びモジュール、さらに電子デバイス等の半導体デバイス等の基板として好適に用いることができる単結晶であって、結晶欠陥が少なく、かつ良質な結晶性を備えたGa含有窒化物半導体単結晶に関する。
近年、半導体発光素子、発光ダイオード、半導体レーザー等の発光デバイスや、電子デバイス等の半導体デバイスにおける光記録等の高密度化、高解像度化の要求が高まり、中でも青色光の発光が可能な窒化物半導体が注目を浴びている。特に結晶欠陥が少なくて良質な結晶性を備えている窒化物半導体基板を提供することが必要とされている。
このような良質な窒化物半導体を元基板上に成長させるためには、目的とする窒化物半導体と格子整合した元基板を選択して用いることが望ましい。しかしながら、現実には、窒化物半導体と格子整合する元基板が得られにくいために、窒化物半導体とは異種材料でありながらも十分な耐熱性や化学的安定性を有する元基板の上に窒化物半導体を成長させている。例えば、比較的低コストであるサファイア元基板や酸化亜鉛元基板を用いて、種々の工夫をしながら窒化物半導体を成長させることが従来より提案されている。
例えば、特開平7−165498号公報(特許文献1)および特開平7−202265号公報(特許文献2)には、サファイア元基板上に酸化亜鉛からなるバッファ層を形成し、その上にさらに窒化物半導体を成長させた後に、バッファ層を除去することにより窒化物半導体を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法では、サファイア元基板上に形成されるバッファ層の品質が悪いために、その上に形成される窒化物半導体の結晶欠陥が108個/cm2以上になってしまい、品質がよい窒化物半導体が得られないという問題があった。
そこでこのような問題に対処するために、特開平11−251253号公報(特許公報3)において、サファイア元基板上に下地層を形成した後、SiO2等からなるマスク層を形成して人工的な表面加工を施し、さらにその上に窒化物半導体を成長させる方法が提案されている。この方法によれば、酸化亜鉛からなるバッファ層上に窒化物半導体を成長させる場合に比べて結晶欠陥の少ない窒化物半導体を得ることができる。しかしながら、この方法によって得られる窒化物半導体には、元基板に形成された人工的な表面加工に起因する模様が形成されてしまうという問題があった。例えば、元基板上にストライプ状の表面加工を施した場合には、その上に成長させる窒化物半導体にもストライプ状の模様が入ってしまう。このため、製造された窒化物半導体のうち結晶性が良好な部分を選択して使用しなければならないという不都合があった。
特開平7−165498号公報 特開平7−202265号公報 特開平11−251253号公報
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、本発明の目的は、結晶欠陥の少ない高品質なGa含有窒化物半導体単結晶及び窒化物半導体基板を提供することにある。また、本発明の別の目的は、結晶欠陥の少ない高品質な窒化物半導体基板を用いることにより、機能が優れた発光デバイスや電子デバイスを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、従来の方法では得ることができなかった高品質のGa含有窒化物半導体単結晶を提供することに成功した。
すなわち本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 一般式 BxAlyGazIn1-x-y-zstAs1-s-t (式中、0≦x≦1、0≦y<1、0<z≦1、0<s≦1、0≦t<1)で表される組成を有し、且つ下記(a)、(b)及び(c)の少なくとも1つを満たすことを特徴とするGa含有窒化物半導体単結晶。
(a)Ga含有窒化物半導体単結晶に波長450nmの光を照射して測定される最小反射率が20%以下であり、最大反射率と最小反射率との差が10%以内である。
(b)カソードルミネッセンス法により測定される転位密度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)が10以下である。
(c)時間分解フォトルミネッセンス法により測定される寿命が95ps以上である。
(2) 結晶内に下記(d)で定義される欠陥集中領域が存在しないことを特徴とする(1)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
(d)格子欠陥が1010個/cm2以上であり、長さが2μm以上、幅が2μm以上、且つ高さが2μm以上の領域。
(3) 大きさが400mm2以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
(4) 厚みが350μm以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
(5) 結晶中に含まれる格子欠陥が108個/cm2未満であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
(6) 六方晶又は立方晶であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
(7) 組成がGaNであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、下地基板の人工的な表面加工に起因する模様がなく、格子欠陥が108個/cm2未満である。また、本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、反射率および/または光の散乱に分布がないことが好ましく、欠陥が集中している部分がないことが好ましい。また、結晶の場所による単位面積あたりの転位密度の変動幅が1桁以内であることが好ましい。さらに結晶内にストライプ状やドット状の欠陥がないことが好ましい。また、本発明は、内部に筋や島がない窒化物半導体結晶からなるGa含有窒化物半導体単結晶も提供する。
(8) 元基板上にGa含有窒化物半導体単結晶を成長させることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(9) 元基板が単結晶であり、その格子定数がa軸方向に0.30nm〜0.36nmであり、c軸方向に0.48nm〜0.58nmであることを特徴とする(8)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(10) 元基板のバンドギャップエネルギーが2.0eV〜6.5eVであることを特徴とする(8)又は(9)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(11) 化合物半導体元基板が一般式 Bx'Aly'Gaz'In1-x'-y'-z's't'As1-s'-t' (式中、0≦x’≦1、0≦y’<1、0<z’≦1、0<s’≦1、0≦t’<1)で表される組成を有することを特徴とする(8)又は(9)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(12) 元基板がサファイア、酸化亜鉛又は窒化ガリウムであることを特徴とする(8)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(13) 元基板上に形成された初期窒化物半導体層上にGa含有窒化物半導体単結晶を成長させることを特徴とする(8)〜(12)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(14) 元基板上に形成された初期窒化物半導体層上に第1のGa含有窒化物半導体単結晶を成長させ、さらにその上に第2のGa含有窒化物半導体単結晶層を成長させることを特徴とする請求項13又は14に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(15) 初期窒化物半導体層の厚みが1μm〜200μmであることを特徴とする(13)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(16) 初期窒化物半導体層が窒化ガリウムであることを特徴とする(13)又は(14)に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(17) 元基板及び/又は元基板上に形成される初期窒化物半導体層の表面粗さRaが1nm以下であることを特徴とする(8)〜(15)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(18) ハイドライド気相成長法によりGa含有窒化物半導体単結晶を成長させることを特徴とする(8)〜(16)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(19) Ga含有窒化物半導体単結晶の成長中に副生物として生成する塩化アンモニウム又は塩化アンモニウム含有ガスを400℃以上の温度に保ちながら排出することを特徴とする(8)〜(17)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
(20) (1)〜(7)のいずれかに記載のGa含有窒化物半導体単結晶を含む半導体デバイス用基板。
(21) (19)に記載の半導体デバイス用基板を用いた発光デバイス。
(22) (19)に記載の半導体デバイス用基板を用いた電子デバイス。
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、下地基板の人工的な表面加工に起因する模様や欠陥がないため、半導体デバイス用基板として使用する時にこれらの模様や欠陥を回避するように領域を選択しながら切り出す必要がない。また、本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、結晶欠陥の少ない高品質な結晶であることから、高機能な半導体デバイス用基板として様々な応用分野に有効に利用され得る。さらに、この窒化物半導体基板を用いた本発明の発光デバイスおよび電子デバイスは、製造が容易で高品質である。
以下において、本発明のGa含有窒化物半導体単結晶及びその利用形態について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[Ga含有窒化物半導体単結晶および基板]
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶及びそれを用いたGa含有窒化物半導体単結晶基板は、下地基板の人工的な表面加工に起因する模様がなく、格子欠陥が108個/cm2未満である。本願において「下地基板の人工的な表面加工に起因する模様がない」とは、Ga含有窒化物半導体単結晶を成長させる際に用いる下地基板の表面に人工的に施された模様(凹凸)が原因となって形成される模様がGa含有窒化物半導体単結晶中に存在しないことを意味する。従来法にしたがって、表面に人工的な加工が施されている下地基板上にGa含有窒化物半導体単結晶を成長させると、結晶中に該加工模様の痕跡が残ってしまう。例えば、ストライプ状やドット状のマスクパターンを表面に形成した下地基板上にGa含有窒化物半導体単結晶を成長させると、結晶中にそのパターンと同じ周期で欠陥が残ってしまう。本発明のGa含有窒化物半導体単結晶及びそれを用いた窒化物半導体基板には、このような下地基板の表面パターンに起因する模様が存在しない。なお、本願において「下地基板」とは、本発明のGa含有窒化物半導体結晶を成長させる際に用いる基板全体を意味し、サファイアや酸化亜鉛などの元基板とは違う概念として定義される。下地基板は元基板のみからなるものであってもよいし、元基板上に初期窒化物半導体層などを形成したものであってもよい。
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶に下地基板の人工的な表面加工に起因する模様があるか否かは、光学顕微鏡や蛍光顕微鏡で観察することにより判定することができる。倍率は通常50倍〜400倍に設定して観察する。例えば、ストライプ状やドット状等のマスクをパターニングした下地基板上にELO(Epitaxial Lateral Overgrowth)等でGaN結晶を成長した場合は、まず光学顕微鏡(ノマルスキー)による表面観察にてマスクによる模様を表面から観察することができる。さらに蛍光顕微鏡によれば、下地基板と成長したGaN結晶の界面も観察することができる。GaN結晶が下地基板から自立していれば裏返して観察すればよい。一方、自立したGaN結晶を表面研磨し、そのスクラッチ傷やピットの観察をする場合にも、光学顕微鏡によって十分に観察することができる。
図2は、光学顕微鏡で模様がないGa含有窒化物半導体結晶を観察した結果(a)と、模様があるGa含有窒化物半導体結晶を観察した結果(b)を示したものである。図3は、蛍光顕微鏡で模様がないGa含有窒化物半導体結晶を観察した結果(a)と、模様があるGa含有窒化物半導体結晶を観察した結果(b)を示したものである。いずれの手段によっても、下地基板の人工的な表面加工に起因する模様がある場合は容易に認識することができる。
ストライプ状やドット状のマスクパターンを表面に形成した下地基板上にGa含有窒化物半導体結晶を成長させると、結晶中にそのパターンを反映して欠陥が集中することがある。本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、それと同じような欠陥の集中がまったく見られないことが好ましい。
また、本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、場所による単位面積あたりの転位密度の変動幅が1桁以内であることが好ましく、場所により転位密度が変わらないことがより好ましい。ここでいう単位面積とは、通常1cm2である。即ち、カソードルミネッセンス法により測定される転位密度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)が10以下であることが好ましい。
また、本発明のGa含有窒化物半導体結晶及びそれを用いた窒化物半導体基板は、基板を構成するGa含有窒化物半導体結晶の内部に筋や島がないことを特徴とする。本願において「筋」とは線状の欠陥を意味し、その長さや幅は特に制限されない。また本願において「島」とは他から区別される囲まれた領域を意味し、その大きさや形状は特に制限されない。一方、ストライプ状やドット状のマスクパターンを表面に形成した下地基板上に窒化物半導体結晶を成長させると、結晶中にそのパターンを反映した筋や島が観測される。
このような筋や島の有無は、カソードルミネッセンス(CL)法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、時間分解フォトルミネッセンス(時間分解PL)法により簡単に判定することができる。また、透過型電子顕微鏡(TEM)観察によっても判定することができる。
カソードルミネッセンス法は、結晶に電子線を照射してその発光を観察し、発光しない点を欠陥として検出する方法である(Journal of Crystal Growth 203 (1999) page 1-11参照)。
本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、カソードルミネッセンス法により測定される転位密度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)が通常10以下、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。
ウェットエッチング法は、結晶表面をウェットエッチングして表面の欠陥状態を観察する方法である。例えば、燐酸と硫酸の混合液を約200℃に加熱し、約1時間表面をウェットエッチングすると結晶欠陥がある部分はエッチングされるため、AFMにより表面の欠陥状態を観察したり、欠陥数を数えたりすることができる(Solid-State Electronics 46 (2002) page 555-558参照)。
また、ウェットエッチング法の代わりにドライエッチング法を用いることもできる。例えば、HClガス雰囲気で温度を600℃に設定し、結晶表面に対して約30分間ガスエッチングを行ってもよい(Applied Physics Letters Vol.76, Number 23 (2000) page 3421-3423参照)。これらの方法で観察される欠陥状態や欠陥数はほぼ同じであるため、どの方法を使用してもよい。
また、時間分解フォトルミネッセンス法を用いて欠陥状態を観察することができる。フォトルミネッセンスとは、半導体にそのバンドギャップ以上のエネルギーを持つレーザー光を照射して電子を励起し、励起された電子が元のエネルギー準位に戻る時の発光のことをいう。時間分解フォトルミネッセンス法は、その発光した光の寿命(PL寿命)を測定する方法である(Journal of Luminescence 87-89 (2000) page 1196)。この時間分解フォトルミネッセンス法で測定した発光の寿命は結晶中の欠陥の数に影響される。すなわち、後述の実施例10に示すように、欠陥密度が多いとPL寿命は短くなるので、欠陥密度とPL寿命には十分な相関がある。
PL寿命は、欠陥密度低減の観点から長ければ長いほどよく、好ましくは95ps以上、より好ましくは98ps以上、さらに好ましくは100ps以上、特に好ましくは120ps以上、最も好ましくは200ps以上である。
本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、結晶の内部で反射率や光の散乱に分布がないことが好ましい。
反射率は、例えば350nm〜700nmの波長をカバーできる光を窒化物半導体基板にあて、その裏面に光の強度を測定できる装置を設置し、基板にあてた光に対して何%が裏面を通り抜けたかを測定すればよい。ある波長の光を基板面内にできるだけ細かくあてて測定を行い、測定された最大反射率と最小反射率との差が10%以内になっていれば反射率に分布がないと判定する。即ち、本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率は、通常25%以内、好ましくは22%以内、より好ましくは20%以内である。本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最小反射率が、通常5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは12%以上である。また、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率と最小反射率との差が、通常10%以内、好ましくは9%以内、より好ましくは8%以内である。
Ga含有窒化物半導体結晶には1mm以上の間隔でストライプ状の欠陥があってもよい。ストライプ状の欠陥の間隔は、1mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましく、10mm以上であることがさらに好ましい。ストライプ状の欠陥の間隔が1mm以上であれば、デバイスを作製するときに非常に細かなアライメントを必要とせず、数倍程度の顕微鏡があればデバイスパターンを合わせることができる。また、Ga含有窒化物半導体結晶には、ドット状の欠陥がないことが好ましい。
ここで、ストライプ状あるいはドット状の欠陥とは、格子欠陥が1010個/cm2以上であり、長さが2μm以上、幅が2μm以上、且つ高さが2μm以上の欠陥集中領域のことをいう。ドット状の欠陥とは、通常、長さが2μm〜10μm、幅が2μm〜10μmのものを意味する。
また、Ga含有窒化物半導体結晶は、結晶性の観点から(0002)面についてのωスキャンによるX線ロッキングカーブ(以下、(0002)×線ロッキングカーブという。)の半値幅が、通常150arcsec以下、好ましくは120arcsec以下、より好ましくは110arcsec以下である。 (0002)×線ロッキングカーブの半値幅が150arcsec以下であれば、結晶軸の傾きや結晶の反り等が実用範囲内になりやすい。
本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、大きさが100mm2以上であることが好ましく、200mm2以上であることがより好ましく、300mm2以上であることがさらに好ましく、400mm2以上であることが特に好ましい。また、本発明のGa含有窒化物半導体結晶は、厚みが100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましく、300μm以上であることがさらに好ましく、350μm以上であることが特に好ましい。
[Ga含有窒化物半導体単結晶および基板の製造方法]
本発明のGa含有窒化物半導体結晶の製造方法は、特許請求の範囲に記載される条件を満たすGa含有窒化物半導体結晶を製造しうるものである限り特に制限されないが、以下において、好ましい製造方法について説明する。
本発明で使用する元基板の種類としては、半導体又は誘電体の基板を用いることができるが、半導体基板を用いることが好ましい。例えば、元基板上に成長させようとするGa含有窒化物半導体結晶と格子定数が近接するものが好ましく、格子定数がa軸方向に0.30nm〜0.36nmであり、c軸方向に0.48nm〜0.58nmである化合物半導体基板を用いることが特に好ましい。
また、本発明で使用する元基板の種類としては、2.0eV〜6.5eVのバンドギャップエネルギーを有する化合物半導体基板が好ましい。そのような化合物半導体基板として、例えば窒化アルミニウム、窒化ガリウム、酸化亜鉛、窒化インジウム等やその化合物が挙げられる。さらにこの範囲の物性ではないが、サファイア、SiC等も用いることができる。
また、立方晶系又は六方晶系に属する結晶構造を有する基板が好ましく、立方晶系の基板としては、Si、GaAs、InGaAs、GaP、InP、ZnSe、ZnTe、CdTd等を用いることができ、六方晶系の基板としては、サファイア、SiC、GaN、スピネル、ZnO等を用いることができる。
また、化合物半導体元基板の組成としては、一般式Bx'Aly'Gaz'In1-x'-y'-z's't'As1-s'-t' (式中、0≦x’≦1、0≦y’<1、0<z’≦1、0<s’≦1、0≦t’<1)で表される組成を有するものを用いることもできる。
特に好ましい基板は、酸化亜鉛基板、サファイア基板、窒化ガリウム基板である。これらは市販されているものを用いても構わない。
元基板は、直径が1cm以上であれば、その具体的な形状は特に限定されない。ここでいう「直径が1cm以上」とは、直径1cmの円を切り出すことができる大きさを有していることを意味するものであり、基板の形状は円形でなくても構わない。例えば、一辺が1cm以上の矩形であってもよい。元基板の直径としては、好ましくは1cm以上、より好ましくは1.5cm以上、特に好ましくは2cm以上である。
元基板は、その上に窒化物半導体結晶層を形成できる程度の厚みが必要である。元基板の厚みは、10μm以上であることが適当であり、100μm以上であることが好ましく、300μm以上であることがより好ましく、500μm以上あることがさらに好ましい。元基板の厚みの上限は特に制限はないが、厚すぎると除去するのに時間を要するため、2000μm以下であることが好ましく、1500μm以下であることがより好ましく、1000μm以下であることがさらに好ましい。
元基板としては、オフ基板を使用することもできる。例えば、サファイア基板であれば、その窒化物半導体結晶層を成長させる面が(ABCD)面又は(ABCD)面から微傾斜した面である基板を用いることができる。ここで、A、B、C、Dは自然数を示す。この微傾斜の角度は、通常0°〜10°、好ましくは0°〜0.5°、より好ましくは0°〜0.2°である。例えば、(0001)面からm軸方向に微傾斜しているサファイア基板を好ましく用いることができる。この他に、例えばa(11−20)面、r(1−102)面、m(1−100)面、これらの面と等価な面及びこれらの面から微傾斜した面も用いることができる。ここで、等価な面とは、立方晶系では90°、六方晶系では60°回転させると結晶学的に原子の配列が同じになる面のことをいう。
本発明のGa含有窒化物半導体結晶を製造する際には、元基板上にGa含有窒化物半導体結晶を直接成長させてもよいし、元基板上に初期窒化物半導体層を形成してからGa含有窒化物半導体結晶を成長させてもよい。
初期窒化物半導体結晶の成長は、後述する本発明の窒化物半導体結晶の成長方法とは異なる方法で行う。例えば、分子線エピタキシー法(MBE法)、有機金属気相成長法(MOCVD法)、PLD法(Pulsed Laser Deposition; J. Cryst. Growth, 237/239 (2002) 1153)、ハイドライド気相成長法(HVPE法)を挙げることができる。好ましいのはMBE法、MOCVD法およびPLD法であり、特に好ましいのはMBE法とMOCVD法である。
MBE法は、成長速度は遅いが、薄膜形成において単分子層レベルの精度で結晶成長を制御できるため、表面性に優れた層状の窒化物半導体結晶が得られる。また、MBE法は、比較的低温で結晶成長できるため、サファイア或いは酸化亜鉛等の元基板は初期窒化物半導体層及び/又はGa含有窒化物半導体結晶層の形成時に使用されるガスによる作用を受けることなく安定な状態を維持しうる。このような初期窒化物半導体層を形成することにより、初期窒化物半導体層上に成長させる本発明のGa含有窒化物半導体結晶層の結晶状態や表面状態を良好なものとすることができ、さらに高品質なGa含有窒化物半導体結晶並びに基板を得ることができる。
一方、PLD法はさらに低温(例えば室温)でも成長させることができ、アンモニアガスを使用しないことから、サファイアや、酸化亜鉛のような反応性の高い基板を使用する場合には有利である。
さらにMOCVD法やHVPE法では、一度に2インチ基板なら50枚を超える枚数を成長できる装置もあり、他の成長法に比べて現在では量産性が非常に優れているため工業有利である。
初期窒化物半導体層の厚みは、本発明のGa含有窒化物半導体結晶が安定して良質な結晶性や表面性を備えることができる厚みであれば特に限定されない。生産性の観点から、通常0.1〜5.0μmであり、好ましくは0.3〜2.0μmである。
また、初期窒化物半導体層や上記の元基板の表面粗さ(Ra)は、1nm以下であることが好ましく、0.8nm以下であることがより好ましく、0.7nm以下であることがさらに好ましい。ここでいう表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)のことであり、AFM(Atomic Force Microscopy)[原子間力顕微鏡]により表面の凹凸を測定することにより求めることができる。
なお、本発明において元基板、初期窒化物半導体層、Ga含有窒化物半導体結晶層の相互の位置関係を説明するときに「Aの上にBを形成する」という表現を用いているが、この表現はAの面上に直接Bが形成されている場合と、Aの面上に他の層が形成されておりさらにその層の面上にBが形成されている場合の両方を含む意味で用いられている。また、元基板、初期窒化物半導体層、Ga含有窒化物半導体結晶層の間には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その他の層を形成することもできる。
次に本発明のGa含有窒化物半導体結晶を形成する。
形成するGa含有窒化物半導体結晶は、Gaと窒素を含有する半導体であれば特に制限はないが、特にBxAlyGazIn1-x-y-zstAs1-s-t (式中、0≦x≦1、0≦y<1、0<z≦1、0<s≦1、0≦t<1)で表される組成であることが好ましい。ここで、xは好ましくは0≦x≦0.5、特に好ましくは0≦x≦0.25であり、yは好ましくは0≦y≦0.75、特に好ましくは0≦y≦0.5であり、zは好ましくは0.5≦z≦1、特に好ましくは0.75≦z≦1であり、sは好ましくは0.9≦s≦1、特に好ましくは0.95≦s≦1であり、tは好ましくは0≦t≦0.1、特に好ましくは0≦t≦0.05である。
例えば、GaN、InxGa1-xN(0≦x<1)、GaxAl1-xN(0<x≦1)、GaNz1-z(0<z≦1)、GaNzAs1-z(0<z≦1)で表わされる結晶等が挙げられ、特に一般式(AlxGa1-xyIn1-yN(0≦x<1、0≦y≦1)、(AlxGa1-xyIn1-yz1-z(0≦x<1、0≦y≦1、0<z≦1)、(AlxGa1-xyIn1-yzAs1-z(0≦x<1、0≦y≦1、0<z≦1)で表わされる結晶であることが最も好ましい。
また、Ga含有窒化物半導体結晶は単結晶であり、六方晶又は立方晶であることが好ましい。
本発明では、元基板上に、必要に応じて初期窒化物半導体層を形成した上に、Ga含有窒化物半導体単結晶層を成長させる。場合によっては、Ga含有窒化物半導体単結層の上にさらに窒化物半導体結晶層を成長させてもよい。これらの窒化物半導体結晶層は、同一又は異なる組成の窒化物半導体結晶を、同一又は異なる成長条件でエピタキシャル成長させて形成することができるが、同一の組成の窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させて形成することが好ましい。
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶層の成長方法は、特に限定されず、例えば、分子線成長法(MBE)、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD法)、ハイドライド気相成長法(HVPE)が挙げられる。好ましくはハイドライド気相成長法(HVPE)を用いて元基板上に直接形成する方法が挙げられる。エピタキシャル成長法の条件は、各種の方法で用いられる条件を用いることができる。また、Ga含有窒化物半導体単結晶層の成長に使用するガスとしては、例えば、塩化水素、フッ化水素、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン化水素ガス、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ヒドラジン、メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン等の有機窒素化合物を挙げることができる。特に、ハイドライド気相成長法(HVPE)を用いて窒化物半導体を成長させる場合、窒化物半導体のIII族原料は塩化水素と反応させてIII族金属塩化物(例えば、GaClx、AlClx、InClx、但し、x=1〜3であり、xの値は生成温度による。)として供給し、窒素原料はアンモニアとして供給することが好ましい。
ここで、元基板として酸化亜鉛を使用して、酸化亜鉛元基板上に第1の窒化物半導体結晶層及び第2の窒化物半導体結晶層を形成する場合について説明する。酸化亜鉛元基板は、窒化物半導体結晶層を形成した後或いは形成中に除去することができる。酸化亜鉛元基板は、窒化物半導体結晶層を形成した後或いは形成中に除去することができる。
元基板として酸化亜鉛を使用した場合には、第1の窒化物半導体の成長温度T1は、第2の窒化物半導体の成長温度T2以下にすることが好ましく、元基板除去工程における処理温度T3に近い温度にすることが好ましい。特に好ましいのは、第1の窒化物半導体の成長温度T1と、元基板除去工程における処理温度T3を同一温度にする場合である。第1の窒化物半導体結晶層は、以後の工程で良質な第2の窒化物半導体結晶層を成長させるための成長起点となること、窒化物半導体の形成時の使用ガスとして塩化水素、フッ化水素、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン化水素ガス、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ヒドラジン、メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン等の有機窒素化合物ガス(以下、これらをまとめて「使用ガス」ともいう。)を用い、元基板温度を1000℃以上の高温下で急激に反応させた場合、元基板が昇華し消失してしまうこと、及び使用ガスの反応は、元基板の表面又は側面のほんの一部分が、使用ガスの高温雰囲気に晒されるだけでも容易に起こり得ることを考慮して、温度T1の上限は900℃未満とすることが好ましく、850℃以下とすることがさらに好ましい。また、温度T1の下限は、500℃以上とすることが好ましく、650℃以上とすることがさらに好ましい。
温度T1を900℃未満と比較的低温とし、かつ温度T1を維持した状態で、第1の窒化物半導体結晶層を適度な膜厚まで成長させることにより、元基板が昇華して消失することはなく、かつその後の温度T3での元基板の除去工程や第2の窒化物半導体成長工程においても、第1の窒化物半導体結晶層は割れることはないため、格子欠陥の少ない良好な結晶状態を第2の窒化物半導体結晶層においても継続して提供することができる。なお、元基板としてサファイア、SiC、窒化物半導体を使用する場合はこの限りではない。
また、第1の窒化物半導体結晶層は、元基板を除去した後の第2の窒化物半導体結晶層を成長させるための基板としての役割を果たす。このため、第1の窒化物半導体結晶層の厚みは、温度T1から温度T2への昇温時や第2の窒化物半導体結晶層の成長中、安定した状態を維持するためにも、通常1〜200μm、好ましくは50〜150μmの範囲で形成することが望ましい。
第1の窒化物半導体結晶層の成長後に、該第1の窒化物半導体結晶層の周辺部分を除去する工程をさらに実施してもよい。
第1の窒化物半導体結晶を形成すると、第1の窒化物半導体結晶が酸化亜鉛元基板の一方の面上のみならず側面にも覆い被さるように成長する場合がある。このようにして形成された第1の窒化物半導体結晶層の周辺部分は、元基板除去工程を経てもそのままの形状で維持される。このため、このような周辺部分を有する第1の窒化物半導体結晶層に対して第2の窒化物半導体結晶を形成すると、好ましくない結晶成長が進行したり、望ましくない形状をした窒化物半導体結晶層が得られることがある。そこで、第2の窒化物半導体結晶層を形成する前に、あらかじめ第1の窒化物半導体結晶層の周辺部分を除去しておくことが好ましい。
第1の窒化物半導体結晶層の周辺部分を除去する方法は特に制限しないが、ダイシング、スクライブ、ラッピング、外周研削、その他研磨等の方法を挙げることができる。好ましいのはダイシング、外周研削である。
第1の窒化物半導体結晶層形成後に、元基板を除去する工程を実施することができる。元基板除去工程は、第1の窒化物半導体結晶層の形成時に使用したガスと元基板とを反応させることにより行うことが好ましい。また、元基板除去工程の温度T3は、第1の窒化物半導体層の成長温度T1に近い温度で実施することが好ましい。元基板除去工程の温度T3と第1の窒化物半導体結晶層の成長温度T1との差は100℃以下であることが好ましく、50℃以下であることがより好ましく、30℃以下であることがさらに好ましく、0℃であることが特に好ましい。
例えば酸化亜鉛等の元基板は、第1の窒化物半導体結晶層の形成後、第1の窒化物半導体の形成時に使用したガスを流したまま容易に除去することができる。すなわち、酸化亜鉛元基板に第1の窒化物半導体結晶層の形成時に使用されるガスを作用させると、酸化亜鉛元基板と前記使用ガスとが激しく反応して酸化亜鉛元基板が昇華消失し、その結果、酸化亜鉛元基板を除去できる。
このような除去方法を採用すれば、従来のように窒化物半導体結晶の成長後に反応炉から一旦取り出して冷却した後、酸等によるエッチングや研磨、レーザー照射スライシング等の別の工程を設ける必要がない。このため、連続した工程で容易に元基板を除去することができる。また、この元基板の除去方法を用いれば、窒化物半導体結晶成長後、室温まで降温する間に元基板と窒化物半導体結晶との熱膨張係数差により生じる基板の反りやクラックが入るということもない。これにより、安定した窒化物半導体結晶およびそれを用いた基板を形成でき、しかも割れやクラックの心配もなく、短時間で効率よく窒化物半導体結晶およびそれを用いた基板を製造できる。
元基板を除去するために使用されるガスとしては、塩化水素、フッ化水素、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン化水素ガス、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ヒドラジン、メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン等の有機窒素化合物ガスを挙げることができる。中でも塩化水素ガス及び/又はアンモニアガスを用いることが好ましく、低コスト及び安全上の観点からアンモニアガスを用いることがさらに好ましい。
なお、元基板は、第2の窒化物半導体結晶層を形成している間にストレスのために容易に剥がれたり、粉々に割れたりすることがある(実施例8参照)。このような場合には、元基板を除去するために特段の処理を施さなくてもよい。
また、第1の窒化物半導体結晶層又は第2の窒化物半導体結晶層を形成した後に、元基板と第1の窒化物半導体結晶層との界面にレーザー等を照射して界面を高温にさらすことにより、特に窒化ガリウムの窒素成分が抜けるため、界面に残ったGaを塩酸等で除去することができ、簡単に元基板を除去することができる。
このようにして元基板を除去しながら、又は除去後に、第1の窒化物半導体結晶層の一方の面上に、第2の窒化物半導体結晶層を温度T2でエピタキシャル成長させて第2の窒化物半導体結晶層を形成する。本願において「元基板を除去しながら」とは、元基板の除去を行うと共に、第2の窒化物半導体結晶のエピタキシャル成長を行うことを意味する。すなわち、第1の窒化物半導体結晶層の元基板側と反対側の表面上に第2の窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させると共に、第1の窒化物半導体結晶層の元基板側から元基板を除去することを意味する。また、第2の窒化物半導体結晶層は、元基板を除去してから第1の窒化物半導体結晶層の一方の面上にエピタキシャル成長させることもできる。
第2の窒化物半導体結晶層の成長方法は、第1の窒化物半導体結晶層と同様、各種の成長方法を用いることができるが、窒化物半導体の高速成長が可能なHVPE法を用いることが好ましい。第2の窒化物半導体結晶層は、元基板上に成長した格子欠陥の少ない良質な第1の窒化物半導体結晶層上に成長し、かつ厚膜を形成するため、良好な結晶状態及び表面性が伝播されることにより、結晶中の欠陥は更に減少し、かつ高速成長を行っても極めて良好な結晶が維持できる。また、第2の窒化物半導体結晶層は、半導体デバイス用基板として使用するために厚膜に形成することが必要であり、その層厚は通常100μm〜50mm、好ましくは200μm〜15mm、さらに好ましくは1mm〜10mmになるように形成することが望ましい。
第2の窒化物半導体結晶を形成した後に、塩化水素ガスを流すことにより、周辺に異常成長した窒化物半導体結晶を除去する工程をさらに実施してもよい。第2の窒化物半導体結晶を形成する際には、望ましくない箇所や意図しない部分に窒化物半導体結晶が成長することがある。このような窒化物半導体結晶を塩化水素ガスを流すことによって除去すれば、目的とする好ましい窒化物半導体基板を得ることができる。塩化水素ガスを流す量や時間は、異常成長した窒化物半導体結晶の量等に応じて適宜決定することができる。
また、第2の窒化物半導体結晶層の表面には、必要に応じて研磨等の表面処理を行うことができる。研磨等の表面処理を行うことによって、欠陥がほとんど見られない窒化物半導体基板を得ることも可能である。もっとも、上記の製造方法にしたがって形成される窒化物半導体結晶の表面モフォロジーは表面研磨の必要がないくらいに鏡面であることが多いため、研磨等は必須ではない。
第2の窒化物半導体結晶層の上には、さらに第3の窒化物半導体結晶層を形成してもよい。第3の窒化物半導体結晶層の形成工程は、基本的に第2の窒化物半導体結晶層成長工程と同じ要領で実施することができる。第3の窒化物半導体結晶は、第1の窒化物半導体結晶の上に形成してもよいし、第2の窒化物半導体結晶の上に形成してもよい。また、第1及び第2の窒化物半導体結晶の上に形成してもよい。第3の窒化物半導体結晶の成長方向は、第1及び第2の窒化物半導体結晶の成長方向と同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1及び第2の窒化物半導体結晶の成長方向とほぼ直交する方向に第3の窒化物半導体結晶を成長させてもよい。
第3の窒化物半導体結晶層の厚みは、通常100μm〜2mmであり、好ましくは200μm〜1mmである。第3の窒化物半導体結晶を成長させる場合は、第2の窒化物半導体結晶層の膜厚を比較的薄くしておき、第3の窒化物半導体結晶層を比較的厚くしてもよい。
また同様の観点から、本発明の製造方法は、第nの窒化物半導体結晶(nは4以上)を形成する工程を有していてもよい。
その他、本発明の目的を逸脱しない範囲内で、上記以外の工程をさらに実施することができる。
ここで、元基板としてサファイアを使用して、サファイア元基板上に形成した初期窒化物半導体層上に窒化物半導体結晶層を形成する場合について説明する。
まず、サファイア元基板上に、MBE法、MOCVD法、PLD法、HVPE法等により、通常0.1μm〜5.0μm、好ましくは0.3μm〜2.0μmの厚みの初期窒化物半導体層を形成する。
次に、MBE法、MOCVD法、HVPE法等、好ましくはHVPE法により第1の窒化物半導体結晶層を形成する。HVPE法を用いて窒化物半導体を成長させる場合、窒化物半導体のIII族原料は塩化水素と反応させてIII族金属塩化物(例えば、GaClx、AlClx、InClx、但し、x=1〜3であり、xの値は生成温度による。)として供給し、窒素原料はアンモニアとして供給することが好ましい。
III族原料を塩化水素と反応させてIII族金属塩化物を生成する反応温度は、約850℃が好ましく、窒素原料と塩化水素とが出会う位置の温度と窒化物半導体を成長する位置の温度は略同じ温度であることが好ましく、例えば約1050℃であることが好ましい。成長時間は、目的とする膜厚にもよるが、通常100μm/時間〜150μm/時間が好ましく、例えば10mm成長する場合は65時間〜100時間程度である。
第1の窒化物半導体結晶層の厚みは、半導体デバイス用基板として使用するために厚膜に形成することが必要であり、その層厚は通常350μm以上、好ましくは400μm以上、より好ましくは500μm以上になるように形成することが望ましい。また、窒化物半導体結晶層は10cm程度は成膜可能であり、層厚の上限としては、特に制限されないが、通常5cm以下、用途によっては20mm以下、好ましくは10mm以下とすることができる。
第1の窒化物半導体結晶層の上には、さらに第2の窒化物半導体結晶を形成してもよい。第2の窒化物半導体結晶層形成工程は、基本的に第1の窒化物半導体結晶層成長工程と同じ要領で実施することができる。第2の窒化物半導体結晶の成長方向は、第1の窒化物半導体結晶の成長方向と同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1の窒化物半導体結晶の成長方向とほぼ直交する方向に第2の窒化物半導体結晶を成長させてもよい。
第2の窒化物半導体結晶の厚みは、前記第1の窒化物半導体結晶層の層厚と同様の厚みを採用することができるが、第1の窒化物半導体結晶の膜厚を比較的薄くしておき、第2の窒化物半導体結晶を比較的厚くしてもよい。
また同様の観点から、本発明の製造方法は、第mの窒化物半導体結晶(mは2以上)を形成する工程を有していてもよい。
窒化物半導体結晶を形成した後に、塩化水素ガスを流すことにより、周辺に異常成長した窒化物半導体結晶を除去する工程をさらに実施してもよい。窒化物半導体結晶を形成する際には、望ましくない箇所や意図しない部分に窒化物半導体結晶が成長することがある。このような窒化物半導体結晶を塩化水素ガスを流すことによって除去すれば、目的とする好ましい窒化物半導体結晶を得ることができる。塩化水素ガスを流す量や時間は、異常成長した窒化物半導体結晶の量等に応じて適宜決定することができる。
また、窒化物半導体結晶層の表面には、必要に応じて研磨等の表面処理を行うことができる。研磨等の表面処理を行うことによって、欠陥がほとんど見られない窒化物半導体基板を得ることも可能である。もっとも、上記の製造方法にしたがって形成される窒化物半導体結晶の表面モフォロジーは表面研磨の必要がないくらいに鏡面であることが多いため、研磨等は必須ではない。
その他、本発明の目的を逸脱しない範囲内で、上記以外の工程をさらに実施することができる。
なお、サファイア元基板は、第1、第2等の窒化物半導体結晶層を形成している間にストレスのために容易に剥がれたり、粉々に割れたりすることがある(実施例8参照)。このような場合には、元基板を除去するために特段の処理を施さなくてもよい。
また、第1の窒化物半導体結晶層又は第2の窒化物半導体結晶層を形成した後に、元基板と第1の窒化物半導体結晶層との界面にレーザーを照射して界面を高温にさらすことにより、特に窒化ガリウムの窒素成分が抜けるため、界面に残ったGaを塩酸等で除去することができ、簡単に元基板を除去することができる。
ここで、本発明においては、元基板上に、窒化物半導体結晶層を通常350μm以上の厚みに積層する。HVPE法により窒化物半導体結晶層を成長させる場合、窒化物半導体のIII族原料は塩化水素と反応させてIII族金属塩化物(例えば、GaClx、AlClx、InClx、但し、x=1〜3であり、xの値は生成温度による。)として供給し、窒素原料はアンモニアとして供給するが、この際に反応の副生物として塩化アンモニウム(NH4Cl)が生成する。結晶成長時、HVPE反応器中は高温(約900℃〜1100℃)であるため塩化アンモニウムは気体状であり、通常、他のガス(原料ガス、反応により生成したガス等)とともに反応器から除去される。本発明の製造方法においては、反応器から排出する際の塩化アンモニウムの温度を400℃以上に保つこと、例えば、塩化アンモニウム含有ガスの温度を400℃以上に保つことが好ましい。具体的には、例えばHVPE反応器中やHVPE反応器から抜き出される配管中に存在する塩化アンモニウム含有ガスの温度を400℃以上に保つことが好ましい。これにより、HVPE反応器からの配管が閉塞することを防止できたり、閉塞するまでの時間を長く維持することができるため、従来よりも窒化物半導体結晶層を厚く積層することができる。塩化アンモニウ含有ガスの温度を400℃以上に保つ手段としては、例えば、HVPE反応器から抜き出される配管に保温設備或いは断熱設備を付設する、配管をヒーターで加熱する等の手段を採用することができる。
[Ga含有窒化物半導体単結晶の応用]
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、そのまま半導体デバイス用基板として使用してもよいし、さらに層を積層したり、物体に装着したりした上で半導体デバイス用基板として使用してもよい。本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、結晶欠陥が少なく、かつ良質な結晶性を備えているため、発光ダイオード、半導体レーザー等、特に青色、白色の発光デバイスやそれを用いたチップ及びモジュール、さらに電子デバイス等の半導体素子等に好適に用いられる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
本実施例1を図1に基づいて説明する。
表面が(0001)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板101を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、該酸化亜鉛元基板101をHVPE装置(反応器)に設置し、850℃に昇温した後、GaとHClの反応生成物であるGaClとNH3ガス(以下原料ガスという)を同時に導入して約2時間エピタキシャル成長させることにより、第1のGaN層102を約60μm堆積させて下地層103を形成した。
次に、下地層103をそのままの温度に維持したまま、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって酸化亜鉛元基板101をNH3ガスと反応させて昇華消失させた。
その後いったん温度を下げて、酸化亜鉛元基板101が消失した下地層103をHVPE装置から取り出し、図1(c)に示すように周辺に回り込んだGaNの結晶をダイシングにより除去して平板状にし、再びHVPE装置に入れた。温度を1050℃に昇温し、残った第1のGaN層102上に原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、第2のGaN層104を約1mm形成させ、GaN単結晶105を得た。
成長後に得られたGaN単結晶を光学顕微鏡と蛍光顕微鏡で観察した結果、図2(a)および図3(a)に示すように全面が均質であることが確認された。すなわち、図2(b)および図3(b)(例えば従来品[特開平11−251253号公報の実施例1〜3])のような下地基板の人工的な表面加工に起因する模様は観察されなかった。ここで、図2の写真は微分干渉像を撮ったものであり、図3は水銀ランプをサンプルに照射してサンプルから発光する光を撮影したものである。倍率は、図2が50倍で、図3が50倍である。
これにより、実施例1で得られたGaN単結晶が均質であり、反射率に分布がなく、光の散乱に分布がないことが裏付けられた。また、実施例1で得られたGaN単結晶には、従来法により得られたGaN単結晶のように欠陥が集中した状態は観測されなかった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が18.97%、最小反射率が15.94%であり、その差は10%以内であった。使用した反射率測定装置(SHIMADZU製 UV−3100P)は、光源としてハロゲンランプを用いているものであり、分光した後にサンプルの法線方法に対して5°の角度で光を照射し、その反射光を測定するものである。反射率は、入射光に対する反射光の比率である。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例2)
表面が(1−100)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、該酸化亜鉛元基板をHVPE装置に設置し、850℃に昇温した後、原料ガスを導入して約2時間エピタキシャル成長させることにより、第1のGaN層を約60μm堆積させて下地層を形成した。
次に、下地層をそのままの温度に維持したまま、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって酸化亜鉛元基板をNH3ガスと反応させて昇華消失させた。
その後、温度を1050℃に昇温し、第1のGaN層上に原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、第2のGaN層を約1mm形成させ、GaN単結晶を得た。得られたGaN単結晶の表面モフォロジーは表面研磨の必要がないくらいに鏡面であった。また、得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥がなくて非常に透明であった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が19%、最小反射率が16%であり、その差は10%以内であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例3)
表面が(11−20)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、該酸化亜鉛元基板をHVPE装置に設置し、850℃に昇温した後、原料ガスを導入して約2時間エピタキシャル成長させることにより、第1のGaN層を約60μm堆積させて下地層を形成した。
次に、下地層をそのままの温度に維持したまま、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって酸化亜鉛元基板をNH3ガスと反応させて昇華消失させた。
その後、温度を1050℃に昇温し、第1のGaN層上に原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、第2のGaN層を約1mm形成させ、GaN単結晶を得た。得られたGaN単結晶の表面モフォロジーは実施例2とは異なり、成長した表面は(1−100)面と等価な面のファセットが顕著に出る表面状態になった。次に(11−20)面の表面研磨を行うことで鏡面に仕上げると、得られたGaN単結晶は下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥がなくて非常に透明であった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が18.5%、最小反射率が15.7%であり、その差は10%以内であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例4)
表面が(0001)面からなる酸化亜鉛基板の代わりに、表面が(0001)面から<1−100>方向に2度傾斜した基板を使用した以外は実施例1と同様の工程を実施してGaN単結晶を得た。m軸方向へのステップフロー成長の効果で、表面モフォロジーはさらに改善された。
また、さらに(11−20)面から<1−100>方向へ傾斜した基板でも同じように表面モフォロジーの改善が見られた。得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥がなくて透明であった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が18.0%、最小反射率が15.0%であり、その差は10%以内であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例5)
表面が(0001)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、MBE装置で0.4μmの初期GaN層を成長した。そのサンプルをHVPE装置に設置し、850℃に昇温した後、原料ガスを導入して約2時間エピタキシャル成長させることにより、第1のGaN層を約60μm堆積させて下地層を形成した。
次に、下地層をそのままの温度に維持したまま、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって酸化亜鉛元基板をNH3ガスと反応させて昇華消失させた。
その後、温度を1050℃に昇温し、第1のGaN層上に原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、第2のGaN層を約1mm形成させ、GaN単結晶を得た。
得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥がなくて非常に透明であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例6)
表面が(0001)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、MBE装置で0.4μmの初期GaN層を成長した。そのサンプルをHVPE装置に設置し、1050℃に昇温した後、原料ガスを導入して約2時間エピタキシャル成長させることにより、第1のGaN層を約60μm堆積させて下地層を形成した。
次に、下地層をそのままの温度に維持したまま、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって酸化亜鉛元基板をNH3ガスと反応させて昇華消失させた。
その後、温度を1050℃に維持し、第1のGaN層上に原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、第2のGaN層を約1mm形成させ、GaN単結晶を得た。
得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥がなくて非常に透明であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例7)
表面が(0001)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、MBE装置で初期GaN層を0.4μm成長した。そのサンプルをHVPE装置に設置し、1050℃に昇温した後、原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、GaN層を約1mm形成させ、GaN単結晶を得た。下地の酸化亜鉛基板はGaN単結晶の成長中に自然に消失した。
得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥がなくて非常に透明であった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が18.7%、最小反射率が15.7%であり、その差は10%以内であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例8)
表面が(0001)面からなる厚み430μm、直径2インチのサファイア基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、MOCVD装置で2μmの初期GaN層を成長した。そのサンプルをHVPE装置に設置し、1050℃に昇温した後、初期GaN層上に原料ガスを導入して約24時間エピタキシャル成長させることにより、GaN層を2.5mm形成した。成長後のサファイア基板はGaN層とのストレスから粉々に割れており、簡単にサファイア基板から独立したGaN単結晶を得ることができた。得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥が極めて少なくて非常に透明であった。得られたGaN単結晶の(0002)X線ロッキングカーブの半値幅を測定したところ80arcsecであった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が18.9%、最小反射率は15.9%であり、その差は10%以内であった。
カソードルミネッセンス(CL)法により測定される結晶表面の転位密度の最大値は2.0×107cm-2、最小値は8.8×106cm-2であり、その比(最大値/最小値)は2.3であった。
カソードルミネッセンス観察装置として、Gatan UK製 MONOCL3+を使用し、加速電圧10kVで測定した。また、CL法による測定で転位密度が8.8×106cm-2であった箇所をTEM観察(使用装置:FEI製 TECNAI G2 F20、加速電圧200kV)したところ、転位密度は8.6×106cm-1であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例9)
表面が(0001)面からなる厚み430μm、直径2インチのサファイア基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、HVPE装置で1050℃で1時間成長し、5μmの初期GaN層を成長した。初期GaN膜の表面粗さ(Ra)は、0.7nmであった。次に初期GaN層上に原料ガスを導入して約24時間エピタキシャル成長させることにより、GaN層を2.5mm形成した。成長後には実施例8と同様に簡単にGaN単結晶を得ることができた。得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥が極めて少なくて非常に透明であった。得られたGaN単結晶の(0002)X線ロッキングカーブの半値幅を測定したところ100arcsecであった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が18.9%、最小反射率が15.9%であり、その差は10%以内であった。
時間分解フォトルミネッセンス法により測定される寿命は200psであった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例10)
表面が(0001)面からなる厚み430μm、直径2インチのサファイア基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、MOCVD装置で2μmの初期GaN層を成長した(サンプルA)。そのサンプルをHVPE装置に設置し、1050℃に昇温した後、初期GaN層上に原料ガスを導入して約5時間エピタキシャル成長させることにより、GaN層を0.5mm形成し、GaN単結晶を得た(サンプルB)。
得られたGaN単結晶は、下地基板に起因する人工的な加工模様がないため均質であり、欠陥が少なくて非常に透明であった。サンプルAとサンプルBの表面の両方について室温で時間分解フォトルミネッセンス(TRPL)測定を行った。時間分解フォトルミネッセンスの測定条件は以下の通りとした。
励起波長:294nm
パルス幅:250fs
繰り返し:76MHz
励起強度:15nJ/cm-2
スポット径:〜100μm
PL寿命の測定結果は、サンプルAが90psであったのに対して、サンプルBは400psであった。
また、各サンプルの欠陥密度をカソードルミネッセンス(CL)法で測定したところ、サンプルAが3.5×108cm-2であったのに対して、サンプルBは1.7×107cm-2であった。
得られたGaN単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が19.2%、最小反射率が16.1%であり、その差は10%以内であった。
カソードルミネッセンス法により、GaN単結晶中心近傍で測定した転位密度の最大値は1.7×10-7cm-2、最小値は1.5×10-7cm-2であった。
また、結晶内に欠陥集中領域は存在しなかった。
(実施例11)
表面が(0001)面からなる厚み500μm、直径2cmの酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した後、該酸化亜鉛元基板をHVPE装置に設置し、850℃に昇温した後、GaとHClの反応生成物であるGaClと、5族ガスとしてNH3ガスとPH3(ホスフィン)とを同時に導入して、約2時間エピタキシャル成長させることにより、GaNP層を約60μm堆積させて下地層を形成した。酸化亜鉛元基板とGaNP層とが格子整合するように、NH3とPH3の流量をそれぞれ調整した。
次に、下地層をそのままの温度に維持したまま、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって、酸化亜鉛元基板をNH3ガスと反応させて昇華消失させた。
その後、一旦温度を下げて、酸化亜鉛元基板が消失した下地層をHVPE炉から取り出し、周辺に回り込んだGaNPの結晶をダイシングにより除去して平板状にし、再びHVPE装置に入れた。温度を1050℃に昇温し、残ったGaNP層上に、GaとHClの反応生成物であるGaClと、5族ガスとしてNH3ガスとPH3(ホスフィン)とを同時に導入して約10時間エピタキシャル成長させることにより、GaNP結晶層を約1mm形成させ、GaNP単結晶を得た。得られたGaN単結晶を光学顕微鏡及び蛍光顕微鏡で観察した結果、全面が均質であることが確認された。
得られたGaNP単結晶は、波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が16.5%、最小反射率が15%であり、その差は10%以内であった。また、これまでの結晶同様に欠陥集中領域は存在しなかった。
以上の実施例1〜11においては、HVPE反応器から抜き出される配管をヒーターで加熱することにより、反応器から抜き出される塩化アンモニウム含有ガスの温度を400℃以上に維持した。その結果、50時間連続運転しても直径50mmの配管が閉塞することはなかった。
(比較例)
表面が(0001)面からなる厚み500μm、一辺が2cmの正方形の酸化亜鉛元基板を用意し、あらかじめ有機溶剤で洗浄することにより前処理した。次いで、該酸化亜鉛元基板をHVPE装置に設置し、基板温度を650℃に昇温した後、原料ガスをHVPE装置に同時に導入して約2時間エピタキシャル成長させ、第1のGaN層を約60μm堆積させることにより下地層を形成した。
次に、基板温度の設定をそのまま650℃に維持し、NH3ガスを分圧で10%程度流すことによって酸化亜鉛元基板をNH3ガスと反応させたが、元基板は昇華消失しなかった。
その後、基板温度を1050℃に昇温し、第1のGaN層上に原料ガスを導入して約10時間エピタキシャル成長させて、第2のGaN層を約1mm形成させた。得られたGaN単結晶には、元基板との熱膨張係数の差によるクラックが入っており、透明性の悪いものであった。
本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、下地基板の人工的な表面加工に起因する模様や欠陥がないため、半導体デバイス用基板として使用する時にこれらの模様や欠陥を回避するように領域を選択しながら切り出す必要がない。このため、使用時の手間がかからず、製造時間やコストを削減することができる。また、本発明のGa含有窒化物半導体単結晶は、結晶欠陥の少ない高品質な結晶であることから、高機能な基板として様々な応用分野に有効に利用され得る。特に、発光ダイオード、半導体レーザー等、特に青色、白色の発光デバイスやそれを用いたチップ及びモジュール、さらに電子デバイス等の半導体素子等に好適に用いられる。これらの応用製品は、従来の窒化物半導体基板を用いた場合に比べて製造が容易で品質も高いことから、本発明の産業上の利用可能性も高い。
実施例1における製造工程の概略を示す概略説明図である。 実施例1で得られたGaN単結晶の光学顕微鏡写真である。 実施例1で得られたGaN単結晶の蛍光顕微鏡写真である。
符号の説明
101 酸化亜鉛元基板
102 第1のGaN層
103 下地層
104 第2のGaN層
105 GaN単結晶

Claims (22)

  1. xAlyGazIn1-x-y-zstAs1-s-t (式中、0≦x≦1、0≦y<1、0<z≦1、0<s≦1、0≦t<1)で表される組成を有し、且つ下記(a)、(b)及び(c)の少なくとも1つを満たすことを特徴とするGa含有窒化物半導体単結晶。
    (a)Ga含有窒化物半導体単結晶に波長450nmの光を照射して測定される最大反射率が20%以下であり、最大反射率と最小反射率との差が10%以内である。
    (b)カソードルミネッセンス法により測定される転位密度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)が10以下である。
    (c)時間分解フォトルミネッセンス法により測定される寿命が95ps以上である。
  2. 結晶内に下記(d)で定義される欠陥集中領域が存在しないことを特徴とする請求項1に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
    (d)格子欠陥が1010個/cm2以上であり、長さが2μm以上、幅が2μm以上、且つ高さが2μm以上の領域。
  3. 大きさが400mm2以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
  4. 厚みが350μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
  5. 結晶中に含まれる格子欠陥が108個/cm2未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
  6. 六方晶又は立方晶であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
  7. 組成がGaNであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶。
  8. 元基板上にGa含有窒化物半導体単結晶を成長させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  9. 元基板が化合物半導体単結晶であり、その格子定数がa軸方向に0.30nm〜0.36nmであり、c軸方向に0.48nm〜0.58nmであることを特徴とする請求項8に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  10. 元基板のバンドギャップエネルギーが2.0eV〜6.5eVであることを特徴とする請求項8又は9に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  11. 元基板が一般式Bx'Aly'Gaz'In1-x'-y'-z's't'As1-s'-t' (式中、0≦x’≦1、0≦y’<1、0<z’≦1、0<s’≦1、0≦t’<1)で表される組成を有することを特徴とする請求項8又は9に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  12. 元基板がサファイア、酸化亜鉛又は窒化ガリウムであることを特徴とする請求項8に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  13. 元基板上に形成された初期窒化物半導体層上にGa含有窒化物半導体単結晶を成長させることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  14. 初期窒化物半導体層の厚みが0.1μm〜5.0μmであることを特徴とする請求項13に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  15. 元基板上に形成された初期窒化物半導体層上に第1のGa含有窒化物半導体単結晶を成長させ、さらにその上に第2のGa含有窒化物半導体単結晶層を成長させることを特徴とする請求項13又は14に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  16. 初期窒化物半導体層が窒化ガリウムであることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  17. 元基板及び/又は元基板上に形成される初期窒化物半導体層の表面粗さRaが1nm以下であることを特徴とする請求項8〜16のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  18. ハイドライド気相成長法によりGa含有窒化物半導体単結晶を成長させることを特徴とする請求項8〜17のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  19. Ga含有窒化物半導体単結晶の成長中に副生物として生成する塩化アンモニウム又は塩化アンモニウム含有ガスを400℃以上の温度に保ちながら排出することを特徴とする請求項8〜18のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶の製造方法。
  20. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のGa含有窒化物半導体単結晶を含む半導体デバイス用基板。
  21. 請求項20に記載の半導体デバイス用基板を用いた発光デバイス。
  22. 請求項20に記載の半導体デバイス用基板を用いた電子デバイス。
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