JP2000315622A - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

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JP2000315622A
JP2000315622A JP11122436A JP12243699A JP2000315622A JP 2000315622 A JP2000315622 A JP 2000315622A JP 11122436 A JP11122436 A JP 11122436A JP 12243699 A JP12243699 A JP 12243699A JP 2000315622 A JP2000315622 A JP 2000315622A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 2つの電子部品の間に介在させて、コンデン
サの両極をいずれの電子部品にも接続可能なコンデンサ
を提供する。 【解決手段】 積層コンデンサ部1110は、誘電体層
1101と電極層1102とが交互に積層され、それぞ
れ電極層1102と1層おきに導通し互いに絶縁された
一対の共通電極層1104A,1104Bを備え、この
積層コンデンサ部の積層方向上下にそれぞれ位置する第
1,第2転ビア−ビア転換部1120,1130は、そ
れぞれICチップCHやマザーボードWBなどの接続対
象部材の複数のコンデンサ接続端子CTC,WTCと面
接続可能な複数の接続パッド1124,1134、及び
これと一対の共通電極層1104A,1104Bとをそ
れぞれ導通させる転換ビア導体1125,1126や転
換電極層1123,1133を有する。これによりIC
チップ等と面接続可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサでありながら、他の部材と面接続可能な接続パ
ッドを有するコンデンサに関する。具体的には、例え
ば、ICチップ、これを搭載した中継基板やCSP(チ
ップスケールパッケージ)等の配線基板、マザーボード
等の配線基板などの電子部品の接続面に設けたバンプや
パッド等の多数の接続端子と、あるいはコンデンサ内蔵
配線基板などコンデンサ内蔵電子部品のための電子部品
における内蔵コンデンサ用接続端子などと面接続可能な
コンデンサに関する。また、2つの電子部品の間に介在
させて、コンデンサの両極をいずれの電子部品にも接続
可能なコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図20に示すように、BaT
iO3等の高誘電率セラミックを誘電体層1として用
い、この誘電体層1と電極層2とを交互に積層した積層
体3を形成し、各電極層2と1層おきに導通ししかも互
いに絶縁された一対の共通電極層4A,4Bを積層体3
のうち積層方向(図中上下方向)に平行な側面3A,3
Bにそれぞれ形成した積層セラミックコンデンサ10が
知られている。この積層セラミックコンデンサ10は、
小型で、比較的大きな静電容量とすることができ、高周
波特性が良好で、長寿命であることから、各種の電子機
器に多数用いられている。
【0003】例えば、ICチップの高速動作に伴い、電
源配線等にノイズが重畳されて、誤動作を引き起こすこ
とがあるので、このノイズ除去のためのデカップリング
コンデンサとして積層セラミックコンデンサを用いるこ
とがある。即ち、例えば図21に示すように、ICチッ
プ11を搭載する配線基板12の上面12Aあるいは下
面12Bに、別途、一対の共通電極層4A,4Bを持つ
積層セラミックコンデンサからなるチップコンデンサ1
0を搭載し、コンデンサ10の2つの側面にそれぞれ形
成された共通電極層4A,4Bとそれぞれ接続するコン
デンサ接続配線14を配線基板12の内部に設ける。こ
れにより、コンデンサ接続配線14及びフリップチップ
パッド15を経由してチップコンデンサ10をICチッ
プ11に接続することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ICチップ1
1内では、各所において電源電位や接地電位が必要とな
るため、ICチップやこれに対応する配線基板に形成さ
れるパッドやバンプ等の接続端子のうちの多数、時には
半数近くが電源電位や接地電位用の接続端子とされる。
しかしながら、一般に、コンデンサ10は、一対の共通
電極層4A,4Bを有するのみであるため、このコンデ
ンサ10を直接ICチップ11の接続端子と直接接続さ
せることはできない。そこで、このコンデンサ10の共
通電極層4A,4BとICチップ11の接続端子との間
を複雑な経路を通るコンデンサ接続配線14でそれぞれ
の接続端子と接続することとなる。さらに、他の配線等
に制限されて、ICチップ11とチップコンデンサ10
とを結ぶコンデンサ接続配線14の長さが長く、また細
くなりやすいため、コンデンサ接続配線14自身の持つ
抵抗やインダクタンスが大きくなりがちで、低抵抗、低
インダクタンスの要請に十分に応えられない。また、コ
ンデンサ10の図中上方に、さらに他の電子部品を搭載
し、さらにこれとコンデンサを接続することも困難であ
る。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、接続対象部材の接続端子、例えば、ICチ
ップや配線基板等の電子部品の接続端子やコンデンサ内
蔵電子部品のため電子部品における内蔵コンデンサ用接
続端子などと面接続可能なコンデンサ、また、2つの電
子部品の間に介在させて、コンデンサの両極をいずれの
電子部品にも接続可能なコンデンサを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】そして、
その解決手段は、高誘電率セラミックからなる誘電体層
と電極層とが交互に積層され、それぞれ上記電極層と1
層おきに導通し互いに絶縁された一対の共通電極層を備
える積層コンデンサ部と、上記積層コンデンサ部の積層
方向両外側のいずれかに位置する転換部と、を備え、上
記転換部は、それぞれ接続対象部材の複数の接続端子と
面接続可能な複数の接続パッドと、上記接続パッドと上
記一対の共通電極層のうちのいずれかとをそれぞれ導通
させる複数の転換配線であって、上記一対の共通電極層
のいずれも上記複数の接続パッドの少なくともいずれか
と導通させる複数の転換配線と、を有することを特徴と
するコンデンサである。
【0007】本発明のコンデンサでは、積層コンデンサ
部の他に転換部を備え、その転換部の接続パッドは、転
換配線によって積層コンデンサ部の共通電極層のいずれ
かと導通している。従って、本発明のコンデンサでは、
その接続パッドを、例えば、ICチップ、配線基板など
の電子部品等、接続対象部材の複数の接続端子と面接続
させることができる。またこのため、前記したように、
コンデンサの共通電極層と接続対象部材の接続端子とを
結ぶコンデンサ接続配線を形成する必要が無く、ごく短
い距離で電子部品等の接続対象部材と接続でき、インダ
クタンスや抵抗をごく小さくすることができる。しか
も、転換部において、一対の共通電極層のいずれも複数
の接続パッドのうちの少なくともいずれかと導通する。
このため、転換部の接続パッドから、コンデンサの両極
を取り出すことができる。従って、接続した接続対象部
材(例えばICチップ)において、あるいは接続対象部
材(たとえば配線基板)を通じて、コンデンサの2つの
電極を利用することができる。このため、例えば、コン
デンサの2つの電極の一方を電源電位に、他方を接地電
位にすることで、コンデンサの両極(一対の共通電極
層)を利用して、ノイズ除去の役割を果たさせることが
できる。特に、このコンデンサをICチップと接続させ
ると、各所で電源電位や接地電位の必要なICチップに
おいて、コンデンサから必要部位に各電位を供給するこ
ともできる。
【0008】なお、本発明のコンデンサと接続させる接
続対象部材としては、例えば、ICチップ、これを搭載
した中継基板やCSP等の配線基板、ICチップの他に
もトランジスタ等の能動部品や抵抗等の受動部品を搭載
した配線基板、マザーボード等の配線基板、多数の接続
端子が形成された抵抗アレイなどの電子部品が挙げられ
る。また本発明のコンデンサを、コンデンサ内蔵配線基
板などのコンデンサ内蔵電子部品における内蔵コンデン
サとして用いる場合には、内蔵したコンデンサと接続さ
せるパッドやバンプなどを有するコア基板などの内蔵用
部材、ビア導体やパッド、バンプなどを有するビルドア
ップ絶縁層等の部材も含まれる。また、接続対象部材の
接続端子には、例えばパッド、バンプ、ピン、ビア導体
などが挙げられる。
【0009】さらに、面接続とは、接続対象部材、例え
ば電子部品の接続面内の各所に形成された接続端子と、
これに対応してコンデンサの接続パッド形成面内の各所
に形成された接続パッドとを、電子部品の接続面とコン
デンサの接続パッド形成面とを対向させて、直接、ある
いはハンダや導電性樹脂、異方性導電性シート等によっ
て、電気的に接続するなど、コンデンサの接続パッド形
成面内に形成した各接続パッドと接続対象部材の接続端
子とを対向させてこれらの間を導通させる接続を指す。
例えば、ICチップの接続面に格子状に形成した多数の
ハンダバンプと、コンデンサの接続パッド形成面に格子
状に形成した接続パッドとを、ハンダバンプを溶融させ
てパッドにハンダ付けして接続する場合、あるいは、接
続パッドに形成した低温ハンダバンプを溶融させて、I
Cチップのハンダバンプに溶着させて接続する場合など
が挙げられる。また、配線基板内にコンデンサを内蔵す
る場合には、例えば、コンデンサの接続パッド形成面上
に絶縁層を形成し、その絶縁層を貫通してコンデンサの
接続パッドと直接接続するビア導体を形成する場合など
が挙げられる。
【0010】なお、このコンデンサは、積層コンデンサ
部、転換部共に同時焼成によって形成されてなるものと
すると良い。焼成によって一挙に形成できるため、コン
デンサを安価に形成できるからである。また、コンデン
サの接続パッドには、ハンダや導電性樹脂を盛り上げて
バンプとしても良い。
【0011】さらに他の解決手段は、高誘電率セラミッ
クからなる誘電体層と電極層とが交互に積層され、それ
ぞれ上記電極層と1層おきに導通し互いに絶縁された一
対の共通電極層を備える積層コンデンサ部と、上記積層
コンデンサ部の積層方向両外側にそれぞれ位置する第1
転換部及び第2転換部と、を備え、上記第1転換部及び
第2転換部はいずれも、それぞれ接続対象部材の複数の
接続端子と面接続可能な複数の接続パッドと、上記接続
パッドと上記一対の共通電極層のうちのいずれかとをそ
れぞれ導通させる複数の転換配線であって、上記一対の
共通電極層のいずれも上記複数の接続パッドの少なくと
もいずれかと導通させる複数の転換配線と、を有するこ
とを特徴とするコンデンサである。
【0012】本発明のコンデンサでは、積層コンデンサ
部の他に、積層方向両側にそれぞれ第1転換部と第2転
換部の2つの転換部を備え、この2つの転換部の接続パ
ッドは、いずれも転換配線によって積層コンデンサ部の
共通電極層のいずれかと導通している。このため、本発
明のコンデンサでは、2つの転換部のいずれにおいて
も、その接続パッドをICチップなどの接続対象部材の
複数の接続端子と面接続させることができる。従って、
前記と同様に、ごく短い距離で接続対象部材と接続でき
る。このため、インダクタンスや抵抗をごく小さくする
ことができる。
【0013】しかも、2つの転換部のいずれにおいて
も、複数の接続パッドと、接続パッドと一対の共通電極
層のうちいずれかとをそれぞれ導通させ、しかも、一対
の共通電極層のいずれも上記複数の接続パッドの少なく
ともいずれかと導通させる複数の転換配線を備える。つ
まり、第1転換部において、一対の共通電極層のいずれ
も第1転換部内の複数の接続パッドのうちの少なくとも
1つと導通する。このため、第1転換部の接続パッドか
ら、コンデンサの両極を取り出すことができる。また、
第2転換部においても、一対の共通電極層のいずれも第
2転換部内の複数の接続パッドの少なくともいずれかと
導通する。従って同様に、第2転換部の接続パッドか
ら、コンデンサの両極を取り出すことができる。即ち、
第1転換部と第2転換部の両側から、コンデンサの両極
を取り出すことができる。このため、例えば、ICチッ
プ(第1の電子部品)と配線基板(第2の電子部品)と
の間にこのコンデンサを介在させることにより、配線基
板からICチップへ電力を供給する電源配線及び接地配
線の一部としての役割を果たさせると共に、電源配線と
接地配線との間をこのコンデンサで結び、これらの配線
に重畳されるノイズを除去する役割をも果たさせること
ができる。
【0014】さらに上記いずれかのコンデンサであっ
て、前記転換部、または前記第1転換部または第2転換
部のうち少なくともいずれかの転換部は、前記積層コン
デンサ部の積層方向外側に積層された転換絶縁層を備え
ると共に、この転換部に属する前記複数の接続パッド
は、上記転換絶縁層の積層方向外側の外表面に形成さ
れ、この転換部に属する前記複数の転換配線は、前記一
対の共通電極層のうちの一方から、上記転換絶縁層の周
方向側面及び外表面を経由して、上記接続パッドに接続
する第1側面経由転換配線と、前記一対の共通電極層の
うちの他方から、上記転換絶縁層の周方向側面及び外表
面を経由して、上記接続パッドに接続する第2側面経由
転換配線と、を有する側面−側面転換部であることを特
徴とするコンデンサとすると良い。
【0015】本発明では、転換絶縁層及び第1側面経由
転換配線、第2側面経由転換配線を用いて、各接続パッ
ドを積層コンデンサ部の一対の共通電極層にそれぞれ接
続させる。これにより、積層コンデンサ部に形成されて
いる一対の共通電極層を接続対象部材の接続端子と面接
続可能な接続パッドに転換する。このようにすると、1
層の転換絶縁層を用い、これに貫通孔を形成することも
なく、その側面及び外表面に第1及び第2側面経由転換
配線を形成する簡単な構造で共通電極層と各接続パッド
とを接続することができる。従って、面接続可能であり
ながら、安価で形成容易なコンデンサとすることができ
る。また、コンデンサ全体の寸法も、積層コンデンサ部
の大きさとそれほど変わらない大きさで形成することが
できるので、小型のコンデンサとすることができる。
【0016】あるいは、前記いずれかのコンデンサであ
って、前記積層コンデンサ部は、前記電極層のうち積層
方向最外側に積層され、前記一対の共通電極層のうちの
一方と導通する最外側電極層を備え、前記転換部、また
は前記第1転換部または第2転換部のうち少なくともい
ずれかの転換部は、上記最外側電極層の積層方向外側に
積層された転換絶縁層を備えると共に、この転換部に属
する前記複数の接続パッドは、上記転換絶縁層の積層方
向外側の外表面に形成され、この転換部に属する前記複
数の転換配線は、上記最外側電極層から上記転換絶縁層
を貫通して上記外表面に延出し、上記接続パッドのいず
れかに接続する転換ビア導体と、前記一対の共通電極層
のうちの他方から、上記転換絶縁層の周方向側面及び上
記外表面を経由して、上記接続パッドのいずれかに接続
する側面経由転換配線と、を有するビア−側面転換部で
あることを特徴とするコンデンサとすると良い。
【0017】本発明では、転換絶縁層、転換ビア導体及
び側面経由転換配線を用いて、接続パッドを積層コンデ
ンサ部の一対の共通電極層にそれぞれ接続させる。これ
により、積層コンデンサ部に形成されている一対の共通
電極層を接続対象部材の接続配線と面接続可能な接続パ
ッドに転換する。このようにすると、1層の転換絶縁層
を用い、これに転換ビア導体及び側面経由転換配線を形
成する簡単な構造で共通電極層と接続パッドとをそれぞ
れ接続することができる。従って、安価で形成容易なコ
ンデンサとすることができる。また、コンデンサ全体の
寸法も、積層コンデンサ部の大きさとそれほど変わらな
い大きさで形成することができるので、小型化のコンデ
ンサとすることができる。
【0018】ところで、側面経由転換配線は、転換絶縁
層の側面及び外表面を経由するため、転換絶縁層を貫通
して形成する転換ビア導体に比較して、形成位置の自由
度が低く、側面における形成位置や外表面における引き
回しが制限される。このため、多数の側面経由転換配線
を形成したい場合には、形成困難となる場合がある。こ
れに対し本発明では、側面経由転換配線の他に、転換ビ
ア導体を用いるので、その分、形成すべき側面経由転換
配線数を少なくでき、その形成位置の選択が容易にな
る。また、各側面経由転換配線の幅を広くすることがで
きるので、各側面経由転換配線のインダクタンスや抵抗
も低減させることができる。
【0019】あるいは、前記いずれかのコンデンサであ
って、前記積層コンデンサ部は、前記電極層のうち積層
方向最外側に積層され、前記一対の共通電極層のうちの
一方と導通する最外側電極層を備え、前記転換部、また
は前記第1転換部または第2転換部のうち少なくともい
ずれかの転換部は、上記最外側電極層の積層方向外側に
積層された第1転換絶縁層と、上記第1転換絶縁層の積
層方向外側に積層された第2転換絶縁層と、上記第1転
換絶縁層と第2転換絶縁層との層間に形成され、前記一
対の共通電極層のうちの他方と接続する転換電極層と、
を備えると共に、この転換部に属する前記複数の接続パ
ッドは、上記第2転換絶縁層の積層方向外側の外表面に
形成され、この転換部に属する前記複数の転換配線は、
上記最外側電極層から上記第1転換絶縁層及び第2転換
絶縁層を貫通して第2転換絶縁層の外表面に延出し、上
記接続パッドのいずれかに接続する複数の第1転換ビア
導体と、上記転換電極層から上記第2転換絶縁層を貫通
してその外表面に延出し、上記接続パッドのいずれかに
接続する複数の第2転換ビア導体と、を有するビア−ビ
ア転換部であることを特徴とするコンデンサとすると良
い。
【0020】このように、第1転換絶縁層、第2転換絶
縁層、転換電極層、第1転換ビア導体、及び第2転換ビ
ア導体を用いて、接続パッドを積層コンデンサ部の一対
の共通電極層にそれぞれ接続して、積層コンデンサ部に
形成されている一対の共通電極層を接続対象部材の接続
配線と面接続可能な接続パッドに転換すると、簡単な構
造で共通電極層と接続パッドとを接続することができ
る。また、第1転換ビア導体及び第2転換ビア導体は、
形成位置の自由度が高いので、接続する接続パッドの位
置に応じて、第1転換ビア導体及び第2転換ビア導体を
形成できるため、設計が容易である。また、転換ビア導
体は、側面経由転換配線よりも長さが短くなるため、転
換部において発生するインダクタンスや抵抗をより小さ
くできる。また、コンデンサ全体の寸法も、積層コンデ
ンサ部の大きさとそれほど変わらない大きさで形成する
ことができるので、小型化のコンデンサとすることがで
きる。
【0021】ここで、上記コンデンサであって、前記複
数の接続パッドは、略格子状に配置され、前記複数の第
1転換ビア導体及び複数の第2転換ビア導体は、上記複
数の接続パッドにそれぞれ交互に接続していることを特
徴とするコンデンサとすると良い。
【0022】このように、第1転換ビア導体及び第2転
換ビア導体が、略格子状に並んだ接続パッドにそれぞれ
交互に接続するようにすると、第1転換ビア導体及び第
2転換ビア導体に発生するインダクタンスをより低下さ
せることができる。例えば、一方の共通電極層を+電位
(電源電位)とし、他方の共通電極層を−電位(接地電
位)とすると、第1転換ビア導体から流れ出る電流の向
きと、第2転換ビア導体に流入する電流の向きとが互い
に逆向きとなるため、発生する磁界がうち消しあい、結
果としてこれらのインダクタンスが小さく見える。従っ
て、このように配置することで、コンデンサの自身が持
つインダクタンスを小さくすることができ、更にノイズ
を効率よく除去することができる。
【0023】なお、上記側面−側面転換部、ビア−側面
転換部、ビア−ビア転換部を有するコンデンサであっ
て、転換絶縁層、または、第1転換絶縁層及び第2転換
絶縁層は、樹脂を主成分とする材質からなり、前記第1
側面経由転換配線及び第2側面経由転換配線、または側
面経由転換配線は、フォトリソグラフィ技術により形成
されてなり、前記転換ビア導体、または第1転換ビア導
体及び第2転換ビア導体は、フォトリソグラフィ技術、
またはフォトリソグラフィ技術及びレーザ孔空け技術に
より形成されてなることを特徴とするコンデンサとする
のが好ましい。フォトリソグラフィ技術を用いて側面経
由転換配線を、また、フォトリソグラフィ技術あるいは
レーザ孔空け技術を用いて転換ビア導体を形成すると、
微細な側面経由転換配線や転換ビア導体を精度良く形成
することができるので、多数の側面経由転換配線や転換
ビア導体を確実に形成したコンデンサとすることができ
る。
【0024】さらに、上記いずれかのコンデンサであっ
て、前記接続パッドのうち少なくともいずれかは、接続
させる前記接続対象部材の接続端子のうち複数の接続端
子と面接続可能な複数接続パッドであることを特徴とす
るコンデンサとすると良い。
【0025】このように複数接続パッドを形成すると、
つまり、コンデンサの1つの接続パッドに複数の接続端
子が接続されるようにすると、このコンデンサと接続さ
せる接続端子数に比較して接続パッド数を減らすことが
できる。これにより、転換部において形成する転換配線
の数、例えば、転換ビア導体や側面経由転換配線の数を
減らすことができる。従って、さらに製造容易となり安
価にでき、コンデンサの信頼性も向上させることができ
る。
【0026】なお、上記コンデンサであって、前記接続
パッドのいずれもが、前記複数接続パッドであることを
特徴とするコンデンサとするのが好ましい。このように
接続パッドをすべて複数接続パッドとすると、形成する
接続パッドの数を十分少なくできるので、転換配線の
数、例えば、転換ビア導体や側面経由転換配線の数を少
なくできるので、製造が容易となる。
【0027】さらに、上記側面−側面転換部、またはビ
ア−側面転換部を有するコンデンサであって、前記側面
経由転換配線に接続する前記接続パッドのいずれもが、
接続させる前記接続対象部材の接続端子のうち複数の接
続端子と接続可能な複数接続パッドであることを特徴と
するコンデンサとすると良い。
【0028】側面経由転換配線は、転換絶縁層の側面及
び外表面を経由して接続パッドと接続するため、転換ビ
ア導体に比べて形成位置の自由度が低く、形成する接続
パッドの数が多い場合には、側面の形成位置や外表面で
の引き回しが困難となることがある。これに対し、側面
経由転換配線に接続する接続パッドを複数接続パッドと
すると、形成する側面経由転換配線の数を減らせるた
め、配線が容易になる。また、各側面経由転換配線の幅
を広くすることができるので、各側面経由転換配線のイ
ンダクタンスや抵抗も低減させることができる。
【0029】上記複数接続パッドを有するいずれかのコ
ンデンサであって、少なくとも前記複数接続パッドの表
面上には、この複数接続パッドの表面を、この複数接続
パッドに接続させる前記接続対象部材の複数の接続端子
がそれぞれ1つずつ接続可能な複数の領域に分離する分
離層を備えることを特徴とするコンデンサとすると良
い。
【0030】接続対象部材、例えば、ICチップ等の電
子部品の接続端子と接続パッドとを面接続させる際に、
2つ以上の接続端子を共通の複数接続パッドに接続させ
る場合を考える。この場合には、溶融前には、個々の接
続端子に対応させてハンダペーストを塗布しておいた
り、個々の接続端子(ハンダバンプ)に所定量のハンダ
が保持されていても、ハンダを溶融させた際に、隣り合
う接続端子にかかるハンダが、共通の複数接続パッド上
に濡れ拡がって互いに接触して一体となることがある。
すると、複数接続パッドと各接続端子との接続に使われ
るハンダ量が各接続端子について不均一になって、各接
続端子の中には、複数接続パッドと接続端子との接続が
不完全なものが発生するなどの不具合を生じることがあ
る。導電性樹脂を用いて接続する場合にも、このような
ことが起こりうる。
【0031】これに対し、本発明では、複数接続パッド
を接続端子が1つずつ接続可能な複数の領域に分離する
分離層を有しているので、接続の際、隣り合う接続端子
の間で、ハンダなどが接触して一体となることが無く、
これによる接続不良などの不具合が生じない。従って、
確実に複数接続パッドとこれに対応する接続端子とをそ
れぞれ接続させることができる。
【0032】なお、上記コンデンサであって、前記分離
層により分離される前記複数の領域は、いずれも略等し
い面積を有することを特徴とするコンデンサとするのが
好ましい。複数の領域を等しい面積にすると、ハンダな
導電静樹脂の濡れ拡がりによる高さを均一にできるの
で、より信頼性の高い接続ができる。
【0033】また、上記コンデンサであって、前記分離
層は、前記複数接続パッド及びその周縁の前記転換絶縁
層または第2転換絶縁層の外表面に形成したソルダレジ
スト層であり、前記複数の領域は、いずれも上記ソルダ
レジスト層に形成した複数の透孔により形成されている
ことを特徴とするコンデンサとするのが好ましい。ソル
ダレジスト層に形成した透孔により複数の領域を形成す
る場合には、スクリーン印刷技術やフォトリソグラフィ
技術やレーザ孔空け技術により透孔が容易に形成でき
る。また、接続対象部材との接続時にハンダがその周縁
に拡がることを確実に防止できる。また、透孔内にハン
ダペーストを塗布しリフローすることでハンダバンプを
容易に形成することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本発明の配線基板
等の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に平面図及び斜視断面図を示す本発明のコンデンサ
100は、平面視略正方形板状で、大別して積層部11
0とビア−側面転換部120とを有する。このうち積層
部110は、高誘電体セラミック、具体的には、BaT
iO3を主成分とする多数の誘電体層101とPdを主
成分とする電極層102とを交互に積層した略正方形板
状の積層体103を有する。さらに、この積層体103
のうち積層方向(図中上下方向)に平行な側面103
A,103Bには、各電極層102と1層おきに導通し
しかも互いに絶縁された一対の共通電極層104A,1
04Bがそれぞれ形成されている。つまりこの積層部1
10は、共通電極層104A,104Bと、共通電極層
104Aで互いに導通された第1電極層102Aの群及
び共通電極層104Bで互いに導通された第2電極層1
02Bの群と、これらに挟まれた誘電体層101とを有
し、上記した従来の積層セラミックコンデンサとほぼ同
様の構造とされている。なお、この積層部110のうち
積層方向最外側(図中上方)には、一方の共通電極層1
04Bと導通する最上第2電極層102BUが積層形成
されている。
【0035】一方、ビア−側面転換部120は、積層部
110の最上第2電極層102BUの積層方向外側(図
中上方)に積層された転換絶縁層121を備え、この転
換絶縁層121の外表面(図中上方面)121Tには、
図1(a)に破線で示す第1接続パッド122A、及び
第2接続パッド122Bの2種類の接続パッド122
が、格子状に多数形成されている。この接続パッド12
2は、後述するように、ICチップCHのコンデンサ接
続端子CTCとそれぞれ接続するものである(図2参
照)。
【0036】また、一方の共通電極層104Aから転換
絶縁層121の側面121Aを経由して、外表面121
Tのうち第2接続パッド122Bの周縁及び共通電極層
104Bに近い右端近傍を除く部分に拡がる側面経由配
線層123を備える。この側面経由配線123は、その
うちの一部が上記した第1接続パッド122Aとなって
いる。つまり側面経由配線123によって、第1接続パ
ッド122Aと一方の共通電極層104Aとが導通して
いる。また、この側面経由配線123は、図1(a)に
破線で示すように、多数の第1接続パッド122Aを含
む、つまり多数の第1接続パッド122Aと同時に接続
している。第1接続パッド122A毎に、転換絶縁層1
21の側面121Aを経由する側面経由配線で共通電極
層104Aと接続させると、形成すべき側面経由配線の
数が多くなって各側面経由配線の幅が狭くなり、各側面
経由配線の持つ抵抗やインダクタンスが高くなりがちで
ある。しかし、本実施形態の側面経由配線123は、同
時に多数の第1接続パッド122Aと接続しているの
で、形成容易で、側面経由配線の持つ抵抗やインダクタ
ンスを低く抑えることができる。さらに、最上第2電極
層102BUから転換絶縁層121を貫通して外表面1
21Tに延出し、第2接続パッド122Bにそれぞれ接
続する転換ビア導体125を備える。したがって、転換
ビア導体125及び最上第2電極層102BUを通じ
て、第2接続パッド122Bと他方の共通電極層104
Bとが導通している。
【0037】このようにビア−側面転換部120に形成
した側面経由配線123及び転換ビア導体125によ
り、2つの共通電極層104A,104Bは、それぞれ
接続パッド122、即ち、第1接続パッド122A及び
第2接続パッド122Bに転換される。逆に言えば、多
数の接続パッド122は、コンデンサ100のうち積層
部110の2つの共通電極層104A,104Bのいず
れかに接続している。しかも、上述のように、この共通
電極層104A,104Bのいずれも複数の接続パッド
122のうちの少なくともいずれか、具体的には共通電
極層104Aは第1接続パッド122Aと、共通電極層
104Bは第2接続パッド122Bと接続している。こ
のため、このコンデンサ100の図中上方から、接続パ
ッド122を通じて、一対の共通電極層104A,10
4Bのいずれとも導通することができる。
【0038】従って、図2に示すように、このコンデン
サ100とICチップCHのコンデンサ接続端子CTC
とを面接続によって直接接続することができる。即ち、
図2に示すコンデンサ付属配線基板150は、配線基板
151とこれに収容固着された上記コンデンサ100と
からなる。この配線基板151は、その内部に配線層1
52を備えるとともに、その上面151Tには、ICチ
ップCHの基板接続端子CTWと面接続可能な接続パッ
ド153を多数備え、下面151Vには、マザーボード
など他の配線基板と面接続可能なLGAパッド154を
多数備えている。さらに、この配線基板151の略中央
には、コンデンサ100を収容可能な平面視略正方形の
貫通孔151Hが形成されており、上述した基板接続端
子CTWは、この貫通孔151Hの周縁近傍に形成され
ている。貫通孔151H内に収容されたコンデンサ10
0の接続パッド122、及び配線基板151の接続パッ
ド153は、それぞれ図中破線で示すICチップCHの
接続端子CT、即ち、コンデンサ接続端子CTC及び基
板接続端子CTWとそれぞれ面接続する。例えば、高温
ハンダからなる球状バンプタイプの接続端子CTと、接
続パッド122及び153とを、Ag−Snハンダ等に
よって接続するなど公知の手法により、ICチップCH
をコンデンサ付属配線基板150(コンデンサ100及
び配線基板151)にフリップチップ接続する。
【0039】このようにして、コンデンサ100とIC
チップCHとを面接続によって直接接続すると、コンデ
ンサ100の共通電極層104A,104BとICチッ
プCHのコンデンサ接続端子CTCとを結ぶコンデンサ
接続配線を配線基板151内に形成する必要が無く、ご
く短い距離でICチップCHと接続でき、この間のイン
ダクタンスや抵抗をごく小さくすることができる。しか
も、接続パッド122から、コンデンサ100の両方の
共通電極層104A,104Bを取り出すことができ
る。このため、接続したICチップCHにおいて、2つ
の共通電極層104A,104Bを利用し、一方の共通
電極層(例えば104A)を電源電位に、他方(例えば
104B)を接地電位にすることで、コンデンサ100
を利用して、両電位間のノイズを確実に除去することが
できる。さらに、ICチップCH内の電源電位や接地電
位が必要な各所に、コンデンサ接続端子CTCを通じ
て、コンデンサ100から低抵抗、低インダクタンスで
電源電位や接地電位を供給することができる。なお、コ
ンデンサ100の内部構造は、既に説明した(図1
(b)参照)ので、本図では略記している。
【0040】次いで、コンデンサ100の製造方法につ
いて、図3を参照して説明する。まず、図3(a)に示
すように、公知のグリーンシート製造技術により、Ba
TiO3粉末を主成分とする高誘電体セラミックグリー
ンシート(以下、単にシートともいう)181を多数製
造する。次いで、このシート181のうち1枚について
は、図3(b)に示すように、このシート181の所定
位置に、Pdペーストからなり、表面181T及び裏面
181V間を貫通する未焼成ビア導体183を形成す
る。さらに、表面181TにPdペーストからなる未焼
成導体層184及び未焼成接続パッド185を形成す
る。このうち、未焼成接続パッド185は、それぞれ未
焼成ビア導体183と接続する位置に形成する。
【0041】他のシート181の半数については、図3
(c)に示すように、その表面181TにPdペースト
からなる未焼成第1電極層182Aを形成する。また、
残りの半数については、図3(d)に示すように、その
表面181TにPdペーストからなる未焼成第2電極層
182Bを形成する。未焼成第1電極層182A及び未
焼成第2電極層182Bはいずれも、シート181の表
面181Tのほぼ全面を覆うが、未焼成第1電極層18
2Aはシート181の図中右端近傍、逆に未焼成第2電
極層182Bはシート181の図中左端近傍を覆わない
パターンとされている。
【0042】次いで、未焼成第1電極層182Aが形成
されたシート181と、未焼成第2電極層182Bが形
成されたシート181とを交互に積層し、さらに最も上
に、未焼成導体層184及び未焼成接続パッド185を
形成したシート181を積層し圧着して、図3(e)に
示すように、積層体186を形成する。この積層体18
6の側面186Aには、未焼成第1電極層182Aが、
また側面186Bには、未焼成第2電極層182Bが露
出する。さらにこの側面186A,186Bに、Pdか
らなる未焼成共通電極層187A,187Bをそれぞれ
形成する。なお、未焼成共通電極層187Aは未焼成導
体層184とも接続するように形成する。
【0043】この積層体186では、未焼成共通電極層
187Aはいずれの未焼成第1電極層182Aとも接続
し、しかも、未焼成導体層184とも接続する。一方、
未焼成共通電極層187Bはいずれの未焼成第2電極層
182Bとも接続し、しかも、そのうち積層方向最外側
(図中最上)の最上未焼成第2電極層182BU、未焼
成ビア導体183を経由して未焼成接続パッド185と
も接続する。次いで、この積層体186を焼成(同時焼
成)して、図1に示すコンデンサ100を形成する。コ
ンデンサ100をこのようにして形成したので、焼成
後、直ちにコンデンサとして使用することができる。な
お、ICチップCHのコンデンサ接続端子CTC等との
接続時のハンダ濡れ性改善のため、焼成後に、側面経由
配線層123(第1接続パッド122A)や第2接続パ
ッド122Bについて、Ni−Auメッキなどのメッキ
を施すようにしても良い。このように、同時焼成によっ
てコンデンサ100を形成すると、容易かつ安価にコン
デンサ100を形成することができる。
【0044】(変形形態1)上記実施形態1では、積層
部110とビア−側面転換部120とを有するコンデン
サ100を同時焼成によって形成した。しかし、先に積
層部を形成した後にビア−側面転換部を形成して同様な
構造のコンデンサとすることもできる。本変形形態のコ
ンデンサ200は、上記コンデンサ100とは製造方法
や材質が異なるのみで、コンデンサの構造やICチップ
CH等と接続した場合の利点は変わらないので、同様の
部分についての説明を省略あるいは簡略化する。
【0045】本変形形態のコンデンサ200は、図4に
示すようにして、まず積層部210を形成する。即ち、
図4(a)に示すように、実施形態1と同様に、BaT
iO3粉末を主成分とするシート281を多数製造す
る。このシート281の半数については、実施形態1に
おいて図3(c)を参照して説明したのと同様に、その
表面281TにPdペーストからなる未焼成第1電極層
282Aを形成する(図4(b)参照)。また、残りの
半数についても、図3(d)と同様に、その表面281
TにPdペーストからなる未焼成第2電極層282Bを
形成する(図4(b)参照)。これらの未焼成第1電極
層282A及び未焼成第2電極層282Bはいずれも、
シート281の表面281Tのほぼ全面を覆うが、未焼
成第1電極層282Aはシート281の図中右端近傍、
逆に未焼成第2電極層282Bはシート281の図中左
端近傍を覆わないパターンとされている。
【0046】次いで、未焼成第1電極層282Aが形成
されたシート281と、未焼成第2電極層282Bが形
成されたシート281とを交互に積層し圧着して未焼成
積層体を形成し、その2つの側面に、Pdからなる未焼
成共通電極層をそれぞれ形成する。この未焼成積層体を
同時焼成することで、図4(c)に示す積層部210が
出来上がる。この積層部210は、多数の誘電体層20
1と電極層202とを交互に積層した積層体203を有
する。さらに、この積層体203のうち積層方向(図中
上下方向)に平行な側面203A,203Bには、各電
極層202と1層おきに導通ししかも互いに絶縁された
一対の共通電極層204A,204Bがそれぞれ形成さ
れている。つまりこの積層部210は、共通電極層20
4A,204Bと、共通電極層204Aで互いに導通さ
れた第1電極層202Aの群及び共通電極層204Bで
互いに導通された第2電極層202Bの群と、これらに
挟まれた誘電体層201とを有し、上記した従来の積層
セラミックコンデンサとほぼ同様の構造とされ、2つの
共通電極層204A,204Bを持つコンデンサとして
機能させることができる。なお、この積層部210のう
ち積層方向最外側(図中上方)には、一方の共通電極層
204Bと導通する最上第2電極層202BUが積層形
成されている。
【0047】続いて、この積層部210上にビア−側面
転換部220を形成する。まず図5(a)に示すよう
に、最上第2電極層202BUの上面202BUT及び
最上第2電極層202BUの直下に位置する最上誘電体
層201Uの上面201UTのうち露出部分(図中左端
部分)に、公知の手法によってエポキシ樹脂からなる転
換絶縁層205を形成する。具体的には、フィルム状の
未硬化樹脂を貼り付け、硬化させて形成する。
【0048】次いで、図5(b)に示すように、この転
換絶縁層205の所定位置に、レーザにより最上第2電
極層202BUまで届く貫通孔205Hを形成する。そ
の後、図5(c)に示すように、貫通孔205H内、転
換絶縁層205の上面205T、及び共通電極層204
Aに近い転換絶縁層205の側面205Aに、Ag含有
導電性樹脂ペーストを充填・塗布し、硬化させて、共通
電極層204Aと接続する側面経由配線層206、転換
ビア導体207、及び第2接続パッド208を形成して
ビア−側面転換部220とする。なお、転換経由配線層
206のうち破線で示す部分は、第1接続パッド206
Pの役割を果たす。これによりコンデンサの機能を有す
る積層部210と、2つの共通電極層204A,204
Bを面接続可能な第1接続パッド206P及び第2接続
パッド208に転換するビア−側面転換部220とを有
するコンデンサ200が形成される。このコンデンサ2
00は、前記コンデンサ100と同様に、ICチップC
H等に直接面接続でき、ノイズ除去や各部への電位供給
の役割を果たさせることができる。上記変形形態では、
Ag含有導電性樹脂ペーストを用いて転換経由配線層2
06等を形成したが、接続時に使用するハンダ材等を考
慮して、その他の導電性樹脂ペーストを用いることもで
きる。
【0049】(変形形態2)上記変形形態1では、積層
部210上に転換絶縁層205を形成しレーザで穿孔し
たが、感光性樹脂層を用いることもできる。また、上記
変形形態1では、Agペーストを用いて側面経由配線層
206、転換ビア導体207、及び第2接続パッド20
8を形成したが、メッキ技術によってこれらを形成して
も良い。本変形形態では、上記変形形態1と同様にして
積層部210を形成した後、図6(a)に示すように、
最上第2電極層202BUの上面202BUT及び最上
第2電極層202BUの直下に位置する最上誘電体層2
01Uの上面202UTのうち露出部分(図中左端部
分)に、公知の手法によってエポキシ樹脂からなる未硬
化の感光性樹脂絶縁層を形成する。具体的には、フィル
ム状の未硬化感光性樹脂を貼り付ける。その後、露光現
像して所定位置に貫通孔を形成した後、硬化させて、貫
通孔305Hを有する転換絶縁層305を形成する。
【0050】次いで、図6(b)に示すように、共通電
極層204A,204B、転換絶縁層305の側面30
5A、上面305T、貫通孔305H内などに無電解C
uメッキ層301を形成する。さらに、フィルム状のメ
ッキレジストを貼り付け露光現像して所定形状のメッキ
レジスト層Rを形成する。
【0051】続いて、無電解Cuメッキ層301を電極
として電解Cuメッキを施し、メッキレジスト層Rを除
去後、その下の不要な無電解Cuメッキ層301をソフ
トエッチングによって除去することで、図6(c)に示
すように、側面経由配線層306、転換ビア導体30
7、及び第2接続パッド308を形成してビア−側面転
換部320とする。なお、転換経由配線層306のうち
破線で示す部分は、第1接続パッド306Pの役割を果
たす。また、3つの共通電極層204A,204B上に
もCuメッキが施されてその厚さが厚くなった共通電極
層304A,304Bとなる。
【0052】これによりコンデンサの機能を有する積層
部210と、2つの共通電極層304A,304Bを面
接続可能な第1接続パッド306P及び第2接続パッド
308に転換するビア−側面転換部320とを有するコ
ンデンサ300が形成される。このコンデンサ300
も、前記コンデンサ100,200と同様に、ICチッ
プCH等に直接面接続でき、ノイズ除去や各部への電位
供給の役割を果たさせることができる。さらに本変形形
態のコンデンサ300では、フォトリソグラフィ技術を
用いて側面経由配線層306や第2接続パッド308な
どを形成したので、その位置精度を高くすることができ
る。従って、微細な寸法のコンデンサ接続端子CTCを
持つICチップCH等との面接続を、より確実に行うこ
とができる。なお上記では、いわゆるセミアディティブ
法を用いたが、サブトラクティブ法、フルアディティブ
法など他の手法を用いることもできる。また、ICチッ
プとの接続の際のハンダ濡れ性等を考慮して、Cuメッ
キの後にNiメッキ、あるいはNi及びAuメッキを施
しても良い。
【0053】(実施形態2)上記実施形態1等では、積
層部の積層方向片側(図中上部)にビア−側面転換部を
設け、このビア−側面転換部でICチップ等と面接続で
きるようにしたコンデンサを示したが、ビア−側面転換
部は積層部の積層方向両側に設けても良い。即ち、図7
に平面図及び斜視断面図を示す本発明のコンデンサ40
0は、平面視略正方形板状で、大別して積層部410
と、この上下に2つの転換部、第1ビア−側面転換部4
20と第2ビア−側面転換部430とを有する。なお、
このコンデンサ400は、転換部を2つ備える点を除
き、実施形態1のコンデンサ100とほぼ同様であるの
で、同様な部分については、説明を省略あるいは簡略化
する。
【0054】積層部410は、実施形態1と同様に多数
の誘電体層401と電極層402とを交互に積層した略
正方形板状の積層体403を有する。さらに、この積層
体403のうち積層方向(図中上下方向)に平行な側面
403A,403Bには、各電極層402と1層おきに
導通ししかも互いに絶縁された一対の共通電極層404
A,404Bがそれぞれ形成されている。つまりこの積
層部410は、共通電極層404A,404Bと、共通
電極層404Aで互いに導通された第1電極層402A
の群及び共通電極層404Bで互いに導通された第2電
極層402Bの群と、これらに挟まれた誘電体層401
とを有し、従来の積層セラミックコンデンサとほぼ同様
の構造とされている。なお、この積層部410のうち積
層方向最外側(図中上方及び下方)には、それぞれ一方
の共通電極層404Bと導通する最上第2電極層402
BU及び最下第2電極層402BSが積層形成されてい
る。
【0055】また、第1ビア−側面転換部420も、実
施形態1におけるビア−側面転換部120と同様であ
る。即ち、積層部410の最上第2電極層402BUの
積層方向外側(図中上方)に積層された転換絶縁層42
1を備え、この転換絶縁層421の外表面(図中上面)
421Tには、図7(a)に破線で示す第1接続パッド
422A、及び第2接続パッド422Bの2種類の接続
パッド422が、格子状に多数形成されている。この接
続パッド422は、前記実施形態1の場合と同様に、直
接ICチップCHのコンデンサ接続端子CTCとそれぞ
れ面接続する(図8参照)ことができるほか、コンデン
サを内蔵するコンデンサ付属配線基板とした上で、樹脂
絶縁層等を介してICチップやマザーボード等の他の電
子部品の接続端子と接続することもできる。また、一方
の共通電極層404Aから転換絶縁層421の側面42
1Aを経由して、外表面421Tのうち第2接続パッド
422Bの周縁及び共通電極層404Bに近い右端近傍
を除く部分に拡がる側面経由配線層423を備える。こ
の側面経由配線423は、そのうちの一部が上記した第
1接続パッド422Aとなっている。つまり側面経由配
線423によって、第1接続パッド422Aと一方の共
通電極層404Aとが導通している。また、この側面経
由配線423は、多数の第1接続パッド422Aと同時
に接続しており、形成容易で、側面経由配線の持つ抵抗
やインダクタンスを低く抑えることができる。
【0056】また、最上第2電極層402BUから転換
絶縁層421を貫通して外表面421Tに延出し、第2
接続パッド422Bにそれぞれ接続する転換ビア導体4
25を備える。したがって、転換ビア導体425及び最
上第2電極層402BUを通じて、第2接続パッド42
2Bと他方の共通電極層404Bとが導通している。
【0057】さらに、本実施形態では、積層部410の
図中下方に第2ビア−側面転換部430を有する。この
第2ビア−側面転換部430は、上記第1ビア−側面転
換部420とほぼ同様な構造を有している。即ち、積層
部410の最下第2電極層402BSの積層方向外側
(図中下方)に積層された転換絶縁層431を備え、こ
の転換絶縁層431の外表面(図中下面)431Vに
は、図7(b)下方に破線で示す第3接続パッド432
A、及び第4接続パッド432Bの2種類の接続パッド
432が、格子状に多数形成されている。この接続パッ
ド432は、直接マザーボード等の配線基板のコンデン
サ接続端子とそれぞれ面接続する(図8参照)ことがで
きるほか、コンデンサを内蔵するコンデンサ付属配線基
板とした上で、樹脂絶縁層等を介してマザーボード等の
他の電子部品の接続端子と接続することもできる。
【0058】また、一方の共通電極層404Aから転換
絶縁層431の側面431Aを経由して、外表面431
Vのうち第4接続パッド432Bの周縁及び共通電極層
404Bに近い右端近傍を除く部分に拡がる側面経由配
線層433を備える。この側面経由配線433は、その
うちの一部が上記した第3接続パッド432Aとなって
いる。つまり側面経由配線433によって、第3接続パ
ッド432Aと一方の共通電極層404Aとが導通して
いる。また、この側面経由配線433は、同時に多数の
第3接続パッド432Aと接続しており、形成容易で、
側面経由配線の持つ抵抗やインダクタンスを低く抑える
ことができる。
【0059】また、最下第2電極層402BSから転換
絶縁層431を貫通して外表面431Tに延出し、第4
接続パッド432Bにそれぞれ接続する転換ビア導体4
35を備える。したがって、転換ビア導体435及び最
下第2電極層402BSを通じて、第2接続パッド43
2Bと他方の共通電極層404Bとが導通している。
【0060】このコンデンサ400は、第1ビア−側面
転換部420のみならず第2ビア−側面転換部430を
有する点で前記コンデンサ100と異なる。しかし、そ
の製造方法については、表面に未焼成第1電極層182
Aまたは未焼成第2電極層182Bを形成し、裏面及び
内部に図3(b)に示したシート181と略同様の未焼
成ビア導体、未焼成導体層、未焼成接続パッドを形成し
たシートを形成して積層し、同時焼成して形成すれば、
ほぼ同様に手法によって形成することができる。また、
前記変形形態1,2と同様にして、予め積層部210を
形成しておき、第2ビア−側面転換部430について
も、樹脂絶縁層及び導体ペーストやメッキによって形成
するようにしても良い。
【0061】本実施形態のコンデンサ400は、実施形
態1と同様に、直接ICチップと接続することができ、
さらに第2ビア−側面転換部430でマザーボード等の
配線基板と接続させることができる。即ち、図8に示す
ように、マザーボードWBとICチップCHとの間に貫
通孔151H内にコンデンサ400を有するコンデンサ
付属配線基板450を介在させるようにして、両者間を
接続することができる。このようにすると、マザーボー
ドWBの基板接続端子WTWから配線基板151内の内
部配線152を介してICチップCHの基板接続端子C
TWに接続できるほか、マザーボードWBのコンデンサ
接続端子WTCから、接続パッド432及び接続パッド
422を通じてICチップCHのコンデンサ接続端子C
TCと接続することができる。しかも、図9の回路図に
示すように、コンデンサ接続端子WTC,CTCがそれ
ぞれ接続する第1接続パッド422Aと第3接続パッド
432A、第2接続パッド422Bと第4接続パッド4
32Bとが、それぞれ共通電極層404A,404B電
極を介して導通し、しかも、その間をコンデンサ400
が結ぶ構造となる。
【0062】従って、例えば接地電位を第3接続パッド
432Aに、電源電位を第4接続パッド432Bにそれ
ぞれ接続することで、配線基板150の内部配線152
を介することなく、低抵抗、低インダクタンスでICチ
ップCHに電源電位及び接地電位を供給することができ
る。しかも、この電位間に生じるノイズをICチップC
Hのごく近くにおいてコンデンサ400によって確実に
除去することもできる。なお、コンデンサ400の内部
構造は、既に説明した(図7(b)参照)ので、本図で
は略記している。
【0063】あるいは、コンデンサ400を配線基板内
に内蔵固着させたコンデンサ付属配線基板を形成し、コ
ンデンサ400の接続端子422,432を、樹脂絶縁
層やコア基板等に形成した内部配線を経由して、ICチ
ップCHやマザーボードWB等に接続させることもでき
る。このようにしても、コンデンサ400を介して、低
抵抗、低インダクタンスで、マザーボードWBからIC
チップCHに電源電位や接地電位を供給することができ
る。また、コンデンサ400によってICチップCHの
ごく近傍でこれらの間のノイズも除去することができ
る。
【0064】(変形形態3)上記コンデンサ400で
は、第1接続パッド422Aはいずれも側面経由配線層
423の一部として形成され、第1接続パッド422A
が互いに連結した複数接続パッドとなっていた。一方、
第2接続パッド422Bはいずれも他から独立し、それ
ぞれ転換ビア導体425を通じて最上第2電極層402
BUに接続していた。しかし、第2接続パッドについて
も、複数の第2接続パッドが連結した複数接続パッドと
しても良い。図10に示す本変形形態にかかるコンデン
サ500では、上記実施形態3と同様の積層部410と
第2ビア−側面転換部430を有する他、第2複数接続
パッド524を備えた第1ビア−側面転換部520を有
する。第1ビア−側面転換部520は、積層部410の
最上第2電極層402BUの積層方向外側(図中上方)
に積層された転換絶縁層521を備え、この転換絶縁層
521の外表面(図中上面)521Tには、図10
(a)に破線で示す第1接続パッド522A、及び第2
接続パッド522Bの2種類の接続パッド522が、格
子状に多数形成されている。この接続パッド522は、
前記実施形態3の場合と同様に、直接ICチップのコン
デンサ接続端子とそれぞれ面接続させたり、コンデンサ
付属配線基板に内蔵させた上で、ICチップなどの電子
部品の接続端子と接続させることができる。
【0065】第2接続パッド522Bには、上記実施形
態3と同様に、他から独立した独立第2接続パッド52
2BDの他、複数の接続パッドを含む第2複数接続パッ
ド524に属する連結第2接続パッド522BCの2種
類がある。独立第2接続パッド522BDは上記実施形
態3と同様に、転換ビア導体525によって個別に最上
第2電極層402BUに接続しているが、連結第2接続
パッド522BCについては、図10(b)に示すよう
に、複数の連結第2接続パッド522BCを含む1つの
第2複数接続パッド524が、1つの転換ビア導体52
5によって最上第2電極層402BUに接続している。
このように複数の連結第2接続パッド522BCを含む
第2複数接続パッド524を形成すると、転換絶縁層5
21に形成する転換ビア導体525の数を、形成する第
2接続パッド522Bの数より減少させることができ、
コンデンサ500の形成が容易になる。
【0066】(実施形態3)次いで、他の実施形態につ
いて説明する。上記実施形態では、コンデンサはいずれ
も積層部の他、ビア−側面転換部(第1,第2ビア−側
面転換部)を有し、積層部側面に形成された共通電極層
のうち一方は側面経由配線層により、他方は転換ビア導
体により、面接続可能な第1,第2接続パッドなどに転
換された。これに対し、本実施形態では、例えば、図1
1に示すように、共通電極層104A,104Bを、い
ずれも側面経由配線層によって面接続可能な接続パッド
に変換する。即ち、本実施形態にかかるコンデンサ60
0は、実施形態1と同様の積層部110の他、側面−側
面転換部620を有する。この側面−側面転換部620
には、積層部110の最上第2電極層102BUの積層
方向外側(図中上方)に積層された転換絶縁層621を
備え、この転換絶縁層621の外表面(図中上方面)6
21Tには、図11に破線で示す第1接続パッド622
A、及び第2接続パッド622Bの2種類の接続パッド
622が、格子状に多数形成されている。この接続パッ
ド622は、実施形態1と同様にICチップCHのコン
デンサ接続端子CTCなどとそれぞれ接続するものであ
る(図2参照)。
【0067】さらに、2つの共通電極層104A,10
4Bから、それぞれ転換絶縁層621の側面621A,
621Bを経由して外表面621Tに拡がり、互いに絶
縁されながらも互いにかみ合った櫛歯状パターンの第1
側面経由配線層623及び第2側面経由配線層624を
備える。これらの第1側面経由配線層623及び第2側
面経由配線624は、そのうちの一部がそれぞれ上記し
た第1接続パッド622A及び第2接続パッド622B
となっている。つまり第1側面経由配線623によっ
て、第1接続パッド622Aと一方の共通電極層104
Aとが導通している。同じく第2側面経由配線624に
よって、第2接続パッド622Bと他方の共通電極層1
04Bとが導通している。また、この第1側面経由配線
623は、図11に破線で示すように、多数の第1接続
パッド622Aを含む、つまり多数の第1接続パッド6
22Aと同時に接続している。第1接続パッド622A
毎に、転換絶縁層621の側面621Aを経由する側面
経由配線で共通電極層604Aと接続させると、形成す
べき側面経由配線の数が多くなって各側面経由配線の幅
が狭くなり、各側面経由配線の持つ抵抗やインダクタン
スが高くなりがちである。しかし、本実施形態の側面経
由配線623は、同時に多数の第1接続パッド622A
と接続しているので、形成容易で、側面経由配線の持つ
抵抗やインダクタンスを低く抑えることができる。第2
側面経由配線624も第2接続パッド622Bとの関係
について同様である。
【0068】このようなコンデンサ600によっても、
積層部110の側面部分に形成された2つの共通電極層
104A,104Bを、面接続可能な接続パッド622
(622A,622B)に転換できたので、コンデンサ
600を直接ICチップCHと接続させるなど、ごく短
い距離でICチップCHと接続でき、この間のインダク
タンスや抵抗をごく小さくすることができる。しかも、
2つの共通電極層104A,104Bを利用し、一方の
共通電極層(例えば104A)を電源電位に、他方(例
えば104B)を接地電位にすることで、コンデンサ1
00を利用して、両電位間のノイズを確実に除去するこ
とができる。
【0069】次いで、コンデンサ600の製造方法につ
いて、図12を参照して説明する。まず、図12(a)
に示すように、実施形態1と同様のBaTiO3粉末を
主成分とする高誘電体セラミックグリーンシート181
を多数製造する。次いで、このシート181のうち1枚
について、図12(b)に示すように、このシート18
1の表面181の所定位置に、Pdペーストからなり互
いにかみ合った櫛歯状パターン(図11参照)を有する
未焼成導体層683,684を形成する。
【0070】他のシート181の半数については、図1
2(c)に示すように、実施形態1と同様に、その表面
181TにPdペーストからなる未焼成第1電極層18
2Aを形成する。また、残りの半数については、図12
(d)に示すように、その表面181TにPdペースト
からなる未焼成第2電極層182Bを形成する。未焼成
第1電極層182A及び未焼成第2電極層182Bはい
ずれも、シート181の表面181Tのほぼ全面を覆う
が、未焼成第1電極層182Aはシート181の図中右
端近傍、逆に未焼成第2電極層182Bはシート181
の図中左端近傍を覆わないパターンとされている。
【0071】次いで、未焼成第1電極層182Aが形成
されたシート181と、未焼成第2電極層182Bが形
成されたシート181とを交互に積層し、さらに最も上
に、未焼成導体層683,684形成したシート181
を積層し圧着して、図12(d)に示すように、積層体
686を形成する。この積層体686の側面686Aに
は、未焼成導体層683及び未焼成第1電極層182A
が、また側面686Bには、未焼成導体層684及び未
焼成第2電極層182Bが露出する。さらにこの側面6
86A,686Bに、Pdからなる未焼成共通電極層6
87A,687Bをそれぞれ形成する。
【0072】この積層体686では、未焼成共通電極層
687Aはいずれの未焼成第1電極層182Aとも接続
し、しかも、未焼成導体層683とも接続する。一方、
未焼成共通電極層687Bはいずれの未焼成第2電極層
182Bとも接続し、しかも、未焼成導体層684とも
接続する。次いで、この積層体186を焼成(同時焼
成)して、図11に示すコンデンサ600を形成する。
コンデンサ600をこのようにして形成したので、実施
形態1と同様に焼成後、直ちにコンデンサとして使用す
ることができる。なお、ICチップCHのコンデンサ接
続端子CTC等との接続時のハンダ濡れ性改善のため、
焼成後に、第1側面経由配線層623(第1接続パッド
622A)や第2側面経由配線層624(第2接続パッ
ド622B)について、Ni−Auメッキなどのメッキ
を施すようにしても良い。このように、同時焼成によっ
てコンデンサ600を形成すると、容易かつ安価にコン
デンサ600を形成することができる。さらに、このコ
ンデンサ600では、シート181に未焼成ビア導体1
83を形成する必要が無い(図3(b)参照)ので、実
施形態1のコンデンサ100と比較しても、形成が容易
になる。
【0073】(実施形態4)次いで、積層部の積層方向
両側(図中上下部)に側面−側面転換部を設け、この側
面−側面転換部でICチップ等を面接続できるようにし
たコンデンサを示す。即ち、図13に平面図及び斜視断
面図を示す本発明のコンデンサ700は、平面視略正方
形板状で、大別して実施形態2と同様の積層部410
と、この上下に2つの転換部、第1側面−側面転換部7
20と第2側面−側面転換部730とを有する。なお、
このコンデンサ700のうち、積層部410は実施形態
4のコンデンサ400と同様であり、第1側面−側面転
換部720は実施形態3のコンデンサ600の側面−側
面転換部620と同様であるので、同様な部分について
は、説明を省略あるいは簡略化する。
【0074】積層部410は、実施形態4と同様の構造
を有し、その積層方向(図中上下方向)に平行な側面4
03A,403Bには、一対の共通電極層404A,4
04Bがそれぞれ形成されている。なお、この積層部4
10のうち積層方向最外側(図中上方及び下方)には、
それぞれ一方の共通電極層404Bと導通する最上第2
電極層402BU及び最下第2電極層402BSが積層
形成されている。
【0075】一方、第1側面−側面転換部720は、実
施形態3のコンデンサ600における側面−側面転換部
620と同様である。この第1側面−側面転換部720
には、積層部410の最上第2電極層402BUの積層
方向外側(図中上方)に積層された転換絶縁層721を
備え、この転換絶縁層721の外表面(図中上方面)7
21Tには、図13に破線で示す第1接続パッド722
A及び第2接続パッド722Bの2種類の接続パッド7
22が、格子状に多数形成されている。この接続パッド
722も、ICチップCHのコンデンサ接続端子CTC
となどそれぞれ面接続可能となっている(図2参照)。
【0076】さらに、2つの共通電極層404A,40
4Bから、それぞれ転換絶縁層721の側面721A,
721Bを経由して外表面721Tに拡がり、互いに絶
縁されながらも互いにかみ合った櫛歯状パターンの第1
側面経由配線層723及び第2側面経由配線層724を
備える。これらは、そのうちの一部がそれぞれ上記した
第1接続パッド722A及び第2接続パッド722Bと
なっている。つまり第1側面経由配線723によって、
第1接続パッド722Aと一方の共通電極層404Aと
が導通し、同じく第2側面経由配線724によって、第
2接続パッド722Bと他方の共通電極層404Bとが
導通している。また、この第1側面経由配線723は、
図13に破線で示すように、多数の第1接続パッド72
2Aを含み、多数の第1接続パッド722Aと同時に接
続している。このように、第1側面経由配線723を同
時に多数の第1接続パッド722Aと接続させると、形
成容易で、第1側面経由配線の持つ抵抗やインダクタン
スを低く抑えることができる。第2側面経由配線724
も第2接続パッド722Bとの関係について同様であ
る。
【0077】さらに、本実施形態では、積層部410の
図中下方に第2側面−側面転換部730を有する。この
第2側面−側面転換部730は、上記第1側面−側面転
換部720とほぼ同様な構造を有している。即ち、積層
部410の最下第2電極層402BSの積層方向外側
(図中下方)に積層された転換絶縁層731を備え、こ
の転換絶縁層731の外表面(図中下面)731Vに
は、図13(b)下方に破線で示す第3接続パッド73
2A、及び第4接続パッド(図示しない)の2種類の接
続パッド732が、格子状に多数形成されている。この
接続パッド732も、実施形態2と同様に、直接マザー
ボード等の配線基板のコンデンサ接続端子とそれぞれ面
接続する(図8参照)ことができるほか、コンデンサを
内蔵するコンデンサ付属配線基板とした上で、樹脂絶縁
層等を介してマザーボード等の他の電子部品の接続端子
と接続させることもできる。
【0078】さらに、2つの共通電極層404A,40
4Bから、それぞれ転換絶縁層731の側面731A,
731Bを経由して外表面731Vに拡がり、互いに絶
縁されながらも互いにかみ合った櫛歯状パターンの第3
側面経由配線層733及び第4側面経由配線層734を
備える。これらは、そのうちの一部がそれぞれ上記した
第3接続パッド732A及び第4接続パッドとなってい
る。つまり第3側面経由配線733によって、第3接続
パッド732Aと一方の共通電極層404Aとが導通
し、同じく第4側面経由配線734によって、第4接続
パッド(図示しない)と他方の共通電極層404Bとが
導通している。また、この第3側面経由配線733は、
図13(b)に破線で示すように、多数の第3接続パッ
ド732Aを含み、多数の第3接続パッド732Aと同
時に接続している。このように、第3側面経由配線73
3を同時に多数の第3接続パッド732Aと接続させる
と、形成容易で、第3側面経由配線の持つ抵抗やインダ
クタンスを低く抑えることができる。第4側面経由配線
734も第4接続パッドとの関係について同様である。
【0079】本実施形態のコンデンサ700も、実施形
態2のコンデンサ400と同様に、直接ICチップと接
続することができ、さらに第2側面−側面転換部730
でマザーボード等の配線基板と接続させることができる
(図8、図9参照)。従って、配線基板の内部配線を介
することなく、低抵抗、低インダクタンスでICチップ
CHに電源電位及び接地電位を供給することができる。
しかも、この電位間に生じるノイズをICチップCHの
ごく近くにおいてコンデンサ700によって確実に除去
することもできる。あるいは、実施形態2と同様に、コ
ンデンサ700を内蔵固着したコンデンサ付属配線基板
を形成し、コンデンサ700の接続端子722,732
を、樹脂絶縁層やコア基板等の形成した内部配線を経由
して、ICチップCHやマザーボードWB等に接続させ
ることもできる。このようにしても、コンデンサ700
を介して、低抵抗、低インダクタンスで、マザーボード
WBからICチップCHに電源電位や接地電位を供給す
ることができる。また、コンデンサ700によってIC
チップCHのごく近傍でこれらの間のノイズも除去する
ことができる。なお、このコンデンサ700は、実施形
態3のコンデンサ600と同様にして容易に形成するこ
とができ、未焼成転換ビア導体を形成する必要がない点
でも特に形成が容易である。
【0080】(変形形態4)上記実施形態4では、Pd
からなり上面が平坦な第1側面経由配線層723、第2
側面経由配線層724、第3接続パッド732A、及び
第4接続パッド(図示しない)の一部をそれぞれ接続パ
ッド722,732として用いたが、例えば、ICチッ
プCHのコンデンサ端子CTCとの接続の際、ハンダが
濡れ拡がって接続に寄与するハンダ量が不安定になった
り、隣接する接続パッド間でハンダが接触してハンダ量
が偏る場合がある。そこで、例えば本変形形態のコンデ
ンサ800のように、ICチップや配線基板など他の電
子部品との接続の際、ハンダの濡れ拡がりを防止し、隣
接する接続パッド間を分離する分離層(ソルダーレジス
ト層)を形成すると良い。即ち、図14に示すコンデン
サ800は、上記実施形態4のコンデンサ700の上下
に、各接続パッド722,732に対応した位置に透孔
821H,831Hを形成したソルダーレジスト層82
1,831をそれぞれ形成したものである。
【0081】本変形形態のコンデンサ800は、積層部
410の他、上下に2つの転換部、第1側面−側面転換
部820及び第2側面−側面転換部830を有する。こ
のうち、第1側面−側面転換部820は、実施形態4と
同じく積層部410の最上第2電極層402BUの積層
方向外側(図中上方)に積層された転換絶縁層721を
備え、この転換絶縁層721の外表面721Tには、図
14に破線で示す第1接続パッド722A及び第2接続
パッド722Bの2種類の接続パッド722が、格子状
に多数形成されている。さらに2つの共通電極層404
A,404Bから、それぞれ転換絶縁層721の側面7
21A,721Bを経由して外表面721Tに拡がり、
互いに絶縁されながらも互いにかみ合った櫛歯状パター
ンの第1側面経由配線層723及び第2側面経由配線層
724を備える。これらは、そのうちの一部がそれぞれ
上記した第1接続パッド722A及び第2接続パッド7
22Bとなっている。
【0082】さらに、この第1側面経由配線層723及
び第2側面経由配線層724上には、エポキシ樹脂から
なり、図14に破線で示す上記第1接続パッド722A
及び第2接続パッド722Bにそれぞれ対応する位置に
透孔821Hが形成されたパターンのソルダーレジスト
層821が形成されている。このため、例えば、第1接
続パッド722Aや第2接続パッド722Bと、ICチ
ップCHのコンデンサ接続端子CTCとの接続に際して
(図8参照)、ハンダが第1接続パッド722A等以外
の第1側面経由配線層723や第2側面経由配線層72
4上に濡れ拡がることが無くなる。従って、このコンデ
ンサ800の第1接続パッド722A及び第2接続パッ
ド722Bと他の電子部品との接続に与るハンダ量が安
定し、確実に接続することができる。
【0083】同様に第2側面−側面転換部830も、実
施形態4と同じく積層部410の最下第2電極層402
BSの積層方向外側(図中下方)に積層された転換絶縁
層731を備え、この転換絶縁層731の外表面731
Vには、図14に破線で示す第3接続パッド732A及
び第4接続パッド(図示しない)の2種類の接続パッド
732が、格子状に多数形成されている。さらに2つの
共通電極層404A,404Bから、それぞれ転換絶縁
層731の側面731A,731Bを経由して外表面7
31Vに拡がり、互いに絶縁されながらも互いにかみ合
った櫛歯状パターンの第3側面経由配線層733及び第
4側面経由配線層734を備える。これらは、そのうち
の一部がそれぞれ上記した第3接続パッド732A及び
第4接続パッドとなっている。
【0084】さらに、この第3側面経由配線層733及
び第4側面経由配線層734上にも、エポキシ樹脂から
なり、図14に破線で示す上記第3接続パッド732A
及び第4接続パッドにそれぞれ対応する位置に透孔83
1Hが形成されたパターンのソルダーレジスト層831
が形成されている。このため、例えば、第3接続パッド
732Aや第4接続パッドと、マザーボードWBのコン
デンサ接続端子WTWとの接続に際して(図8参照)、
ハンダが第3接続パッド732A等以外の第3側面経由
配線層733や第4側面経由配線層734上に濡れ拡が
ることが無くなる。従って、このコンデンサ800の第
3接続パッド732A及び第4接続パッドと他の電子部
品との接続に与るハンダ量が安定し、確実に接続するこ
とができる。
【0085】なお、このコンデンサ800は、コンデン
サ700を形成した後、所定パターンの樹脂ペーストの
塗布や、感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィ技術に
より透孔821Hや831Hを有するソルダーレジスト
層821,831を形成するなど公知の手法によれば良
い。また、上記変形形態では、ソルダーレジスト層82
1,831を、円形の透孔821H,831Hの部分を
除き、コンデンサ700の上下の略全面に形成したが、
ソルダーレジスト層は、ハンダの濡れ拡がりを防止し、
隣接する接続パッド間を分離できれば良く、略全面に形
成する必要はない。また、透孔の形状も円形とは限ら
ず、正方形状等適宜の形状とすることができる。但し、
個々の接続パッド722等に対応する開口の面積を互い
に等しくするのが好ましい。ハンダの濡れ拡がる面積を
一定にすることで、接続に与るハンダ量を均一にできる
からである。
【0086】(実施形態5)次いで、さらに他の実施形
態について説明する。上記実施形態では、コンデンサは
いずれも積層部の他、ビア−側面転換部あるいは側面−
側面転換部を有していた。これに対し、本実施形態で
は、例えば、図15に示すように、共通電極層904
A,904Bを、いずれも転換ビア導体によって面接続
可能な接続パッドに変換する。即ち、本実施形態にかか
るコンデンサ900は、積層部910の他、ビア−ビア
転換部920を有する。このうち積層部910は、実施
形態1の積層部110とほぼ同様の構造を有し、多数の
誘電体層901と電極層902とが交互に積層した略正
方形板状の積層セラミックコンデンサ構造の積層体90
3を有する。さらに、この積層体903のうち積層方向
(図中上下方向)に平行な側面903A,903Bに
は、各電極層902と1層おきに導通ししかも互いに絶
縁された一対の共通電極層904A,904Bがそれぞ
れ形成されている。つまりこの積層部910も、従来の
積層セラミックコンデンサとほぼ同様の構造とされてい
る。なお、この積層部910のうち積層方向最外側(図
中上方)には、一方の共通電極層904Aと導通する最
上第1電極層902AUが積層形成されている。
【0087】一方、ビア−ビア転換部920には、積層
部910の最上第1電極層902AUの積層方向外側
(図中上方)に積層された第1転換絶縁層921、及び
さらにその外側(図中上方)に積層された第2転換絶縁
層922を備える。この2つの転換絶縁層921,92
2の間には、転換電極層923が形成されている。ま
た、この第2転換絶縁層922の外表面(図中上方面)
922Tには、第1接続パッド924A及び第2接続パ
ッド924Bの2種類の接続パッド924が、格子状に
多数形成されている。この接続パッド924は、実施形
態1と同様にICチップCHのコンデンサ接続端子CT
Cなどとそれぞれ接続するものである(図2参照)。さ
らに、第1接続パッド924Aは、第1転換絶縁層92
1及び第2転換絶縁層922を貫通する第1転換ビア導
体925によって、最上第1電極層902AUを通じて
一方の共通電極層904Aに接続している。また、第2
接続パッド923Bは、第2転換絶縁層922を貫通す
る第2転換ビア導体926によって転換電極層923に
接続しており、この転換電極層923は、他方の共通電
極層904Bがビア−ビア転換部920に延出した延在
電極層927に接続している。つまり、第2接続パッド
923Bは、他方の共通電極層904Bと導通してい
る。
【0088】従って、このコンデンサ900において
も、図中上方から第1接続パッド924A及び第2接続
パッド924Bによって、2つの共通電極904A,9
04Bを引き出すことができる。従って、前記コンデン
サ100と同様に(図2参照)、このコンデンサ900
とICチップCHのコンデンサ接続端子CTCとを面接
続によって直接接続させることができる。つまり、ごく
短い距離でICチップCHと接続でき、この間のインダ
クタンスや抵抗をごく小さくすることができる。しか
も、接続したICチップCHにおいて、2つの共通電極
層904A,904Bを利用し、一方の共通電極層を電
源電位に、他方を接地電位にすることで、コンデンサ9
00を利用して、両電位間のノイズを確実に除去するこ
とができる。さらに、ICチップCH内の電源電位や接
地電位が必要な各所に、コンデンサ接続端子CTCを通
じて、コンデンサ900から低抵抗、低インダクタンス
で電源電位や接地電位を供給することができる。
【0089】なお、上記では、格子状に配置された接続
パッド924のうち、いずれが第1転換ビア導体925
を経由して最上第1電極層902AUに接続する第1接
続パッド924Aで、いずれが第2転換ビア導体926
を経由して転換電極層923に接続しする第2接続パッ
ド924Bであるか説明しなかった。接続するICチッ
プ等に応じて適宜の配置とすればよいからである。しか
し、格子状に配置した接続パッド924が、第1転換ビ
ア導体925及び第2転換ビア導体と交互に接続するよ
うに配置すると良い。即ち、第1転換ビア導体925に
接続する第1接続パッド924Aと、第2転換ビア導体
926に接続する第2接続パッド924Bとが、格子上
の各点に交互に並ぶように、第1転換ビア導体925及
び第2転換ビア導体926を形成すると良い。
【0090】例えば、このようにしたコンデンサ900
の一方の共通電極層904Aに+電位を、他方の共通電
極層904Bに−電位(接地電位)を接続すると、図1
6(a)(b)に示すように、第1電極層902A及び
第1転換ビア導体925が+電位となり、第2電極層9
02B、転換電極層923及び第2転換ビア導体926
が−電位となる。さらに、第1接続パッド924Aが+
電位に、第2接続パッド924Bが−電位になり、図1
6(a)に示すように、接続パッド924について、+
電位と−電位が交互に格子上の各点に並んだ状態に見え
る。このようにすると、図16(c)に矢印で示すよう
に、第1転換ビア導体925から流れ出る電流I1と、
第2転換ビア導体926に流れ込む電流I2の向きがち
ょうど逆向きとなるため、この電流によって第1転換ビ
ア導体925と第2転換ビア導体926の周りに発生す
る磁界が打ち消しあう。このため、第1転換ビア導体9
25及び第2転換ビア導体926に生じるインダクタン
スが低減され、ひいては、コンデンサ900のインダク
タンスを低減させることができる。従って、このように
配置したコンデンサ900では、更に低インダクタンス
となって、ノイズを有効に除去することができる。
【0091】次いで、コンデンサ900の製造方法につ
いて、図17を参照して説明する。まず、図17(a)
に示すように、実施形態1と同様の高誘電体セラミック
グリーンシート181を多数製造する。次いで、このシ
ート181のうち1枚については、図17(b)に示す
ように、このシート181の所定位置に、Pdペースト
からなり、表面181T及び裏面181V間を貫通する
第1未焼成ビア導体981及び第2未焼成ビア導体98
2を形成する。さらに、表面181Tのうちこれらの未
焼成ビア導体981,982に接続する位置に、Pdペ
ーストからなる第1未焼成接続パッド983及び第2未
焼成接続パッド984を形成する。また、このシート1
81のうち他の1枚については、図17(c)に示すよ
うに、このシート181のうち上記第1未焼成ビア導体
981に対応する位置に、Pdペーストからなり、表面
181T及び裏面181V間を貫通する第3未焼成ビア
導体985を形成する。さらに、表面181Tのうち、
この第3未焼成ビア導体985に接続する位置にPdペ
ーストからなる未焼成カバーパッド986を、また、そ
の余の部分に未焼成転換電極層987を形成する。この
未焼成カバーパッド986は、上記した第1未焼成ビア
導体981と第3未焼成ビア導体985と間に介在して
両者間を確実に接続するための役割を有する。
【0092】他のシート181のうち半数については、
図17(d)に示すように、実施形態1と同様にその表
面181TにPdペーストからなる未焼成第1電極層1
82Aを形成する。また、残りの半数については、図1
7(e)に示すように実施形態1と同様、その表面18
1TにPdペーストからなる未焼成第2電極層182B
を形成する。未焼成第1電極層182A及び未焼成第2
電極層182Bはいずれも、シート181の表面181
Tのほぼ全面を覆うが、未焼成第1電極層182Aはシ
ート181の図中右端近傍、逆に未焼成第2電極層18
2Bはシート181の図中左端近傍を覆わないパターン
とされている。
【0093】次いで、未焼成第1電極層182Aが形成
されたシート181と、未焼成第2電極層182Bが形
成されたシート181とを交互に積層する。これらの上
に、未焼成転換電極層987や第3未焼成ビア導体98
5が形成されたシート181を積層し、さらに第1未焼
成接続パッド983や第2未焼成接続パッド984が形
成されたシート181を積層し、圧着して、図17
(f)に示すように、積層体988を形成する。この積
層体988の側面988Aには未焼成第1電極層182
Aが、また側面988Bには未焼成第2電極層182B
及び未焼成転換電極層987が、露出する。さらにこの
側面988A,988Bに、Pdからなる未焼成共通電
極層989A,989Bをそれぞれ形成する。なお、未
焼成共通電極層989Bは未焼成転換電極層987とも
接続するように形成する。
【0094】この積層体988では、未焼成共通電極層
989Aはいずれの未焼成第1電極層182Aとも接続
し、しかも、そのうち積層方向最外側(図中最上)の最
上未焼成第1電極層182AU、第3未焼成ビア導体9
85、未焼成カバーパッド986,第1未焼成ビア導体
981を経由して第1未焼成接続パッド983とも接続
する。一方、未焼成共通電極層988Bは、いずれの未
焼成第2電極層182Bとも接続し、しかも、未焼成転
換電極層987、第2未焼成ビア導体982を経由して
第2未焼成接続パッド984とも接続する。次いで、こ
の積層体988を焼成(同時焼成)して、図15に示す
コンデンサ900を形成する。コンデンサ900をこの
ようにして形成したので、コンデンサ100と同様、焼
成後、直ちにコンデンサとして使用することができる。
なお、ハンダ濡れ性改善のため、焼成後に、第1接続パ
ッド924A及び第2接続パッド924Bについて、N
i−Auメッキなどのメッキを施すようにしても良い。
このように、同時焼成によって形成すると、容易かつ安
価にコンデンサ900を形成することができる。
【0095】(変形形態5)上記実施形態5では、積層
部910とビア−ビア転換部920とを有するコンデン
サ900を同時焼成によって形成した。しかし、先に積
層部を形成した後にビア−ビア転換部を形成して同様な
構造のコンデンサとすることもできる。本変形形態のコ
ンデンサ1000は、上記コンデンサ900とは製造方
法が異なり、前記変形形態1と同様にレーザを用いる
が、コンデンサの構造やICチップCH等と接続した場
合の利点は変わらないので、同様の部分についての説明
を省略あるいは簡略化する。
【0096】本変形形態のコンデンサ1000の製造方
法としては、前記変形形態1と同様にして、未焼成第1
電極層182Aが形成されたシート181(図17
(d)参照)と、未焼成第2電極層182Bが形成され
たシート181(図17(e)参照)とを交互に積層
し、さらに未焼成共通電極層989A,989B形成後
に同時焼成して、まず積層部1010を形成する。続い
て、この積層部1010上にビア−ビア転換部1020
を形成する。まず図18(a)に示すように、最上第1
電極層1002AUの上面1002AUT及びこの最上
第1電極層1002AUの直下に位置する最上誘電体層
1001Uの上面1001UTのうち露出部分(図中右
端部分)に、公知の手法によってエポキシ樹脂からなる
第1転換絶縁層1021を形成する。具体的には、フィ
ルム状の未硬化樹脂を貼り付け、硬化させて形成する。
【0097】次いで、図18(b)に示すように、この
第1転換絶縁層1021の所定位置に、レーザにより最
上第1電極層1002AUまで届く貫通孔1021Hを
形成する。その後、図18(c)に示すように、貫通孔
1021H内、第1転換絶縁層1021の上面1021
T、及び共通電極層1004Bに近い第1転換絶縁層1
021の側面1021Bに、Ag含有導電性樹脂ペース
トを充填・塗布し硬化させて、第3転換ビア導体102
2、延在電極層1023Bを含む転換電極層1023、
及びカバーパッド1024を形成する。
【0098】さらに、図18(d)に示すように、これ
らの上に第2転換絶縁層1025を形成する。この第2
転換絶縁層1025のうち転換電極層1023及びカバ
ーパッド1024に対応する所定位置に、図18(e)
に示すように、同じくレーザにより貫通孔1025Hを
穿孔する。さらに、貫通孔1025H内及び転換絶縁層
1025の上面1025Tに、Ag含有導電性樹脂ペー
ストを充填・塗布し硬化させて、第1転換ビア導体10
26、第2転換ビア導体1027、第1接続パッド10
28A、及び第2接続パッド1028Bを形成してビア
−ビア転換部1020とする。これによりコンデンサの
機能を有する積層部1010と、2つの共通電極層10
04A,1004Bを面接続可能な第1接続パッド10
28A及び第2接続パッド1028Bに転換するビア−
ビア転換部1020とを有するコンデンサ1000が形
成される。このコンデンサ1000は、前記コンデンサ
900と同様に、ICチップCH等に直接面接続でき、
ノイズ除去や各部への電位供給の役割を果たさせること
ができる。また、前記変形形態2と同様に、フォトリソ
グラフィ技術を用いて貫通孔を有する転換絶縁層を形成
したり、メッキ技術によって転換ビア導体や接続パッド
等を形成することもできる。
【0099】(実施形態6)上記実施形態5及び変形形
態5では、積層部の積層方向片側(図中上部)にビア−
ビア転換部を設け、このビア−ビア転換部でICチップ
等を面接続できるようにしたコンデンサを示したが、ビ
ア−ビア転換部は積層部の積層方向両側に設けても良
い。即ち、図19に平面図及び斜視断面図を示す本発明
のコンデンサ1100は、平面視略正方形板状で、大別
して積層部1110と、この上下に2つの転換部、第1
ビア−ビア転換部1120と第2ビア−ビア転換部11
30とを有する。なお、このコンデンサ1100は、転
換部を2つ備える点を除き、実施形態5のコンデンサ9
00とほぼ同様であるので、同様な部分については、説
明を省略あるいは簡略化する。
【0100】積層部1110は、実施形態5と同様に多
数の誘電体層1101と電極層1102とを交互に積層
した略正方形板状の積層体1103を有する。さらに、
この積層体1103のうち積層方向(図中上下方向)に
平行な側面1103A,1103Bには、各電極層11
02と1層おきに導通ししかも互いに絶縁された一対の
共通電極層1104A,1104Bがそれぞれ形成され
ている。なお、この積層部1110のうち積層方向最外
側(図中上方及び下方)には、それぞれ一方の共通電極
層404Aと導通する最上第1電極層1102AU及び
最下第1電極層1102ASが積層形成されている。
【0101】また、第1ビア−ビア転換部1120も、
実施形態5におけるビア−ビア転換部920と同様であ
る。即ち、第1ビア−ビア転換部1120には、積層部
1110の最上第1電極層1102AUの積層方向外側
(図中上方)に積層された第1転換絶縁層1121、さ
らにその外側の第2転換絶縁層1122を備える。この
間には第1転換電極層1123が形成されている。この
第2転換絶縁層1122の外表面1122Tには、IC
チップのコンデンサ接続端子等に対応する位置に、第1
接続パッド1124A及び第2接続パッド1124Bの
2種類の接続パッド1124が、格子状に多数形成され
ている。さらに、第1接続パッド1124Aは、第1転
換絶縁層1121及び第2転換絶縁層1122を貫通す
る第1転換ビア導体1125によって、最上第1電極層
1102AUを通じて一方の共通電極層1104Aに接
続している。また、第2接続パッド1124Bは、第2
転換絶縁層1122を貫通する第2転換ビア導体112
6によって第1転換電極層1123に接続し、さらに上
部延在電極層1127によって他方の共通電極層110
4Bに接続している。
【0102】さらに、本実施形態のコンデンサ1100
では、第2ビア−ビア転換部1130を有する。この第
2ビア−ビア転換部1130は、第1ビア−ビア転換部
1120と概略同様な構造であり、積層部1110の最
下第1電極層1102ASの積層方向外側(図中下方)
に積層された第3転換絶縁層1131、さらにその外側
の第4転換絶縁層1132を備える。この間には第2転
換電極層1133が形成されている。この第4転換絶縁
層1132の外表面1132Vには、マザーボードのコ
ンデンサ接続端子等に対応する位置に、第3接続パッド
1134A及び第4接続パッド1134Bの2種類の接
続パッド1134が、格子状に多数形成されている。さ
らに、第3接続パッド1134Aは、第3転換絶縁層1
131及び第4転換絶縁層1132を貫通する第3転換
ビア導体1135によって、最下第1電極層1102A
Sを通じて一方の共通電極層1104Aに接続してい
る。また、第4接続パッド1134Bは、第4転換絶縁
層1132を貫通する第4転換ビア導体1136によっ
て第2転換電極層1133に接続し、さらに下部延在電
極層1137によって他方の共通電極層1104Bに接
続している。
【0103】従って、このコンデンサ1100では、実
施形態5と同様に、例えばICチップと直接接続するこ
とができ、さらに第2ビア−ビア転換部1130でマザ
ーボード等の配線基板と接続させることができる。つま
り、実施形態2のコンデンサ400と同様、マザーボー
ドWBとICチップCHとの間に貫通孔内にコンデンサ
を有するコンデンサ付属配線基板を介在させるようにし
て、両者間を接続することができる(図8、図9参
照)。従って、配線基板の内部配線を介することなく、
低抵抗、低インダクタンスでICチップCHに電源電位
及び接地電位を供給することができる。しかも、この電
位間に生じるノイズをICチップCHのごく近くにおい
てコンデンサ1100によって確実に除去することもで
きる。
【0104】あるいは、コンデンサ1100を内蔵固着
したコンデンサ付属配線基板を形成し、コンデンサ11
00の接続パッド1124,1134を、樹脂絶縁層や
コア基板等の形成した内部配線を経由して、ICチップ
CHやマザーボードWB等に接続させることもできる。
このようにしても、コンデンサ1100を介して、低抵
抗、低インダクタンスで、マザーボードWBからICチ
ップCHに電源電位や接地電位を供給することができ
る。また、コンデンサ1100によってICチップCH
のごく近傍でこれらの間のノイズも除去することができ
る。なお、このコンデンサ1100は、実施形態5のコ
ンデンサ900と同様に同時焼成により、あるいは、変
形形態5のコンデンサ1000と同様にして樹脂製の転
換絶縁層を形成しレーザによって穿孔するなどの手法に
より形成することができる。コンデンサ1100では、
側面経由配線層を形成せず、各接続パッド1124,1
134と共通電極層1104A,1104Bと転換ビア
導体1125等を介して接続するので、ICチップやマ
ザーボード等の接続端子の位置に合わせて接続パッド1
124,1134を容易に形成できる。
【0105】なお、本実施形態6においても、上記実施
形態5における接続パッド924、第1転換ビア導体9
25、及び第2転換ビア導体926と同様に、格子状に
配置した接続パッド1124が、第1転換ビア導体11
25及び第2転換ビア導体1126と交互に接続するよ
うに配置すると良い。各ビアにおいてインダクタンスを
低減できるからである。さらに、格子状に配置した接続
パッド1134が、第3転換ビア導体1135及び第4
転換ビア導体1136と交互に接続するように配置する
と良い。これらのビアにおいてもインダクタンスを低減
でき、コンデンサ1100のインダクタンスをより低く
できるからである。
【0106】以上において、本発明を実施形態及び変形
形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、
適宜変更して適用できることはいうまでもない。例え
ば、上記実施形態等では、誘電体層101等にBaTi
3を主成分とする高誘電体セラミックを用いたが、誘
電体層の材質はこれに限定されず、例えば、PbTiO
3,PbZrO3,TiO2,SrTiO3,CaTi
3,MgTiO3,KNbO3,NaTiO3,KTaO
3,RbTaO3,(Na1/2Bi1/2)TiO3,Pb
(Mg1/21/2)O3,(K1/2Bi1/2)TiO3などが
挙げられ、要求されるコンデンサの静電容量その他に応
じて適宜選択すればよい。また、電極層102等や共通
電極層104等、側面経由配線層123等、転換ビア導
体125等に、Pdを用いたが、誘電体層の材質等との
適合性を考慮して選択すれば良く、例えば、Pt,A
g,Ag−Pt,Ag−Pd,Cu,Au,Ni等が挙
げられる。
【0107】変形形態1等では、転換絶縁層205等
に、エポキシ樹脂を用いたが、耐熱性、パターン成形性
等を考慮して適宜選択すれば良く、例えば、ポリイミド
樹脂、BT樹脂、PPE樹脂、連続気孔を有するPTF
Eなど3次元網目構造のフッ素系樹脂にエポキシ樹脂等
の樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料等が挙げられ
る。また、側面経由配線層206、転換ビア導体20
7、第2接続パッド208等を、Ag含有導電性樹脂ペ
ーストを充填塗布して形成したが、他の材質の導電性ペ
ーストを用いて形成しても良い。また、変形形態2等で
は、側面経由配線層306、転換ビア導体307、第2
接続パッド308等を無電解Cuメッキ及び電解Cuメ
ッキによって形成したが、その他の材質、例えば、N
i、Ni−Au等によって形成しても良い。
【0108】上記実施形態1等では、側面経由配線層1
23等が、多数の第1接続パッド122Aを含み、複数
接続パッドとなっているものを示したが、ここの第1接
続パッドと共通電極層とをそれぞれ接続する側面経由配
線としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかり、一方(図(b)中上方)
にビア−側面転換部を有するコンデンサの、(a)は平
面図、(b)は斜視断面図である。
【図2】コンデンサを収納する貫通孔を有する配線基板
と、この貫通孔内に収容された実施形態1にかかるコン
デンサからなるコンデンサ付属配線基板の説明図であ
る。
【図3】実施形態1にかかるコンデンサの製造方法を説
明する説明図である。
【図4】変形形態1にかかるコンデンサの製造方法のう
ち積層部を形成するまでを説明する説明図である。
【図5】変形形態1にかかるコンデンサの製造方法のう
ちビア−側面転換部をレーザ孔空けによって形成する工
程を説明する説明図である。
【図6】変形形態2にかかるコンデンサの製造方法のう
ちビア−側面転換部をフォトリソグラフィ技術によって
形成する工程を説明する説明図である。
【図7】実施形態2にかかり、両側(図中上下)にビア
−側面転換部を有するコンデンサの、(a)は平面図、
(b)は斜視断面図である。
【図8】実施形態2にかかるコンデンサを貫通孔内に収
容したコンデンサ付属配線基板の説明図である。
【図9】図8のコンデンサ付属配線基板に収容したコン
デンサの接続回路図である。
【図10】変形形態3にかかり、接続パッドの一部を複
数接続パッドとしたビア−側面転換部を有するコンデン
サの、(a)は平面図、(b)は斜視断面図である。
【図11】実施形態3にかかり、一方(図(b)中上
方)に側面−側面転換部を有するコンデンサの、(a)
は平面図、(b)は斜視断面図である。
【図12】実施形態3にかかるコンデンサの製造方法を
説明する説明図である。
【図13】実施形態4にかかり、両側(図中上下)に側
面−側面転換部を有するコンデンサの、(a)は平面
図、(b)は斜視断面図である。
【図14】変形形態4にかかり、図13のコンデンサの
上下に円形の開口を有する分離層を形成したコンデンサ
の、(a)は平面図、(b)は斜視断面図である。
【図15】実施形態5にかかり、一方(図(b)中上
方)にビア−ビア転換部を有するコンデンサの、(a)
は平面図、(b)は斜視断面図である。
【図16】実施形態5のコンデンサにかかり、一方の共
通電極層に+電位を他方の共通電極に−電位を接続した
ときの様子を示す説明図である。
【図17】実施形態5にかかるコンデンサの製造方法を
説明する説明図である。
【図18】変形形態5にかかるコンデンサの製造方法の
うち積層部上にレーザ孔空けを用いてビア−ビア転換部
を形成する工程を説明する説明図である。
【図19】実施形態6にかかり、両側(図中上下)にビ
ア−ビア転換部を有するコンデンサの、(a)は平面
図、(b)は斜視断面図である。
【図20】従来の積層セラミックコンデンサの構造を示
す断面説明図である。
【図21】コンデンサを上面や下面に搭載した従来の配
線基板におけるコンデンサ接続配線の様子を説明する説
明図である。
【符号の説明】
100,200,300,400,500,600,7
00,800,90,1000,1100 コンデンサ 110,210,310,410,510,610,7
10,810,910,1010,1110 積層部 120,220,320,420,430,520 ビ
ア−側面転換部 620,720,730,820,830 側面−側面
転換部 920,1020,1120,1130 ビア−ビア転
換部 101,201,301,401,501,601,7
01,801,901,1001,1101 誘電体層 102,202,402,902,1021,1102
電極層 103,203,403,903,1103 積層体 104,204,304,404,504,604,7
04,804,904,1004,1104 共通電極
層 121,205,305,421,431,521,6
21,721,731,921,922,1021,1
025,1121,1122,1131,1132 転
換絶縁層 122,208,306P,308,422,432,
522,524,622,722,732,924,1
028、1124,1134 接続パッド 125,207,307,525,925,926,1
022,1026,1027,1125,1126,1
135,1136転換ビア導体 CH ICチップ(接続対象部材) CTC コンデンサ接続端子 150 コンデンサ付属配線基板 WB マザーボード(接続対象部材)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高誘電率セラミックからなる誘電体層と電
    極層とが交互に積層され、それぞれ上記電極層と1層お
    きに導通し互いに絶縁された一対の共通電極層を備える
    積層コンデンサ部と、 上記積層コンデンサ部の積層方向両外側のいずれかに位
    置する転換部と、を備え、 上記転換部は、 それぞれ接続対象部材の複数の接続端子と面接続可能な
    複数の接続パッドと、 上記接続パッドと上記一対の共通電極層のうちのいずれ
    かとをそれぞれ導通させる複数の転換配線であって、上
    記一対の共通電極層のいずれも上記複数の接続パッドの
    少なくともいずれかと導通させる複数の転換配線と、 を有することを特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】高誘電率セラミックからなる誘電体層と電
    極層とが交互に積層され、それぞれ上記電極層と1層お
    きに導通し互いに絶縁された一対の共通電極層を備える
    積層コンデンサ部と、 上記積層コンデンサ部の積層方向両外側にそれぞれ位置
    する第1転換部及び第2転換部と、を備え、 上記第1転換部及び第2転換部はいずれも、 それぞれ接続対象部材の複数の接続端子と面接続可能な
    複数の接続パッドと、 上記接続パッドと上記一対の共通電極層のうちのいずれ
    かとをそれぞれ導通させる複数の転換配線であって、上
    記一対の共通電極層のいずれも上記複数の接続パッドの
    少なくともいずれかと導通させる複数の転換配線と、 を有することを特徴とするコンデンサ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のコンデン
    サであって、 前記転換部、または前記第1転換部または第2転換部の
    うち少なくともいずれかの転換部は、 前記積層コンデンサ部の積層方向外側に積層された転換
    絶縁層を備えると共に、 この転換部に属する前記複数の接続パッドは、上記転換
    絶縁層の積層方向外側の外表面に形成され、 この転換部に属する前記複数の転換配線は、 前記一対の共通電極層のうちの一方から、上記転換絶縁
    層の周方向側面及び外表面を経由して、上記接続パッド
    に接続する第1側面経由転換配線と、 前記一対の共通電極層のうちの他方から、上記転換絶縁
    層の周方向側面及び外表面を経由して、上記接続パッド
    に接続する第2側面経由転換配線と、 を有する側面−側面転換部であることを特徴とするコン
    デンサ。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載のコンデン
    サであって、 前記積層コンデンサ部は、前記電極層のうち積層方向最
    外側に積層され、前記一対の共通電極層のうちの一方と
    導通する最外側電極層を備え、 前記転換部、または前記第1転換部または第2転換部の
    うち少なくともいずれかの転換部は、 上記最外側電極層の積層方向外側に積層された転換絶縁
    層を備えると共に、 この転換部に属する前記複数の接続パッドは、上記転換
    絶縁層の積層方向外側の外表面に形成され、 この転換部に属する前記複数の転換配線は、 上記最外側電極層から上記転換絶縁層を貫通して上記外
    表面に延出し、上記接続パッドのいずれかに接続する転
    換ビア導体と、 前記一対の共通電極層のうちの他方から、上記転換絶縁
    層の周方向側面及び上記外表面を経由して、上記接続パ
    ッドのいずれかに接続する側面経由転換配線と、 を有するビア−側面転換部であることを特徴とするコン
    デンサ。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2に記載のコンデン
    サであって、 前記積層コンデンサ部は、前記電極層のうち積層方向最
    外側に積層され、前記一対の共通電極層のうちの一方と
    導通する最外側電極層を備え、 前記転換部、または前記第1転換部または第2転換部の
    うち少なくともいずれかの転換部は、 上記最外側電極層の積層方向外側に積層された第1転換
    絶縁層と、 上記第1転換絶縁層の積層方向外側に積層された第2転
    換絶縁層と、 上記第1転換絶縁層と第2転換絶縁層との層間に形成さ
    れ、前記一対の共通電極層のうちの他方と接続する転換
    電極層と、 を備えると共に、 この転換部に属する前記複数の接続パッドは、上記第2
    転換絶縁層の積層方向外側の外表面に形成され、 この転換部に属する前記複数の転換配線歯、 上記最外側電極層から上記第1転換絶縁層及び第2転換
    絶縁層を貫通して第2転換絶縁層の外表面に延出し、上
    記接続パッドのいずれかに接続する複数の第1転換ビア
    導体と、 上記転換電極層から上記第2転換絶縁層を貫通してその
    外表面に延出し、上記接続パッドのいずれかに接続する
    複数の第2転換ビア導体と、 を有するビア−ビア転換部であることを特徴とするコン
    デンサ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のコンデンサであって、 前記複数の接続パッドは、略格子状に配置され、 前記複数の第1転換ビア導体及び複数の第2転換ビア導
    体は、上記複数の接続パッドにそれぞれ交互に接続して
    いることを特徴とするコンデンサ。
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコ
    ンデンサであって、 前記接続パッドのうち少なくともいずれかは、接続させ
    る前記接続対象部材の接続端子のうち複数の接続端子と
    面接続可能な複数接続パッドであることを特徴とするコ
    ンデンサ。
  8. 【請求項8】請求項3または請求項4に記載のコンデン
    サであって、 前記側面経由転換配線に接続する前記接続パッドのいず
    れもが、接続させる前記接続対象部材の接続端子のうち
    複数の接続端子と接続可能な複数接続パッドであること
    を特徴とするコンデンサ。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8に記載のコンデン
    サであって、 少なくとも前記複数接続パッドの表面上には、この複数
    接続パッドの表面を、この複数接続パッドに接続させる
    前記接続対象部材の複数の接続端子がそれぞれ1つずつ
    接続可能な複数の領域に分離する分離層を備えることを
    特徴とするコンデンサ。
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