JP2000314906A - 二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ

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JP2000314906A
JP2000314906A JP11123608A JP12360899A JP2000314906A JP 2000314906 A JP2000314906 A JP 2000314906A JP 11123608 A JP11123608 A JP 11123608A JP 12360899 A JP12360899 A JP 12360899A JP 2000314906 A JP2000314906 A JP 2000314906A
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rear blade
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Masato Kiyota
真人 清田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】露光作動に先だって行われるセット部材の作動
の初期段階において、後羽根群が露光作動開始位置へ作
動できるようにした製作の容易な二重遮光方式のカメラ
用フォーカルプレンシャッタを提供すること。 【解決手段】セット部材10は、反時計方向の回転によ
って、先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材7を時計
方向ヘセット作動させるが、後羽根用作動部材6は、最
初は、その係合部6bが仲介部材11の折曲部11aに
抑止されて、後羽根用駆動部材7の作動に追従できず、
セット作動の最終段階になると、セット部材10のピン
10eが仲介部材11の被押動部11cを押して上記の
抑止を解除するが、今度はセット部材10の抑止部10
dによって抑止されるようになっている。そのため、そ
の抑止は、セット作動の最終段階で確実に行われ、且つ
セット部材10の時計方向ヘの回転の初期段階で解除す
ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影に際して、先
羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、両方の
羽根群のスリット形成羽根によって形成されたスリット
により、感光面の露光を行うようにしたカメラ用のフォ
ーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】最近のフォーカルプレンシャッタは、そ
の殆どが、先羽根群と後羽根群とを備えていて、撮影時
においては、両方の羽根群のスリット形成羽根の間で、
露光用のスリットを形成するようにしている。また、そ
れらの各羽根群の構成は、基本的には、露光開口の一方
の側方位置で地板に枢着されている二つのアームと、横
長形状をしていてそれらの各アームの長手方向に順に枢
支されている複数枚の羽根とからなっており、それらの
複数枚の羽根のうち、各アームの最先端側に枢支された
羽根をスリット形成羽根としたものが多い。
【0003】この種のフォーカルプレンシャッタは、そ
の殆どが、一眼レフカメラなどの高級機に採用されるも
のであるため、高速のシャッタ速度を安定して得られる
ことが第一条件となる。そこで、シャッタ速度を高速化
するための方法として、羽根群の軽量化を図る方法があ
るが、更にその中には、材質面から軽量化を図る方法
と、構造面から軽量化を図る方法とがあり、それらにつ
いて、従来から数多くの提案がなされている。そして、
構造面から軽量化を図れるようにしたものの一つとし
て、二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタというの
が知られており、実際に実施されている。
【0004】この二重遮光方式のフォーカルプレンシャ
ッタとしては、先羽根群と後羽根群のほかに、もう一つ
の羽根群を設けるようにしたものもあるが、その種のも
のは、コスト高になることから余り好ましいものとは言
えない。そこで、通常のものは、カメラが使用されてい
ないときには、先羽根群と後羽根群との両方によって、
露光開口を二重に覆っているようにし、撮影を行うに際
しては、シャッタボタンが押された初期段階において、
後羽根群を露光作動開始位置に作動させ、その後に、両
羽根群によって露光作動を行わせるようにしている。そ
のため、一方の羽根群のみで露光開口を覆っているシャ
ッタに比較し、カメラの不使用時において、漏光によっ
てフィルムを感光させてしまう可能性が少なく、展開状
態で隣接している羽根同士の重なり量を少なくすること
が可能になることから、各羽根の平面積を小さくし、羽
根群全体の軽量化が行えるというものである。
【0005】本発明は、このような二重遮光方式のフォ
ーカルプレンシャッタに関するものであるが、その従来
例の一例が特開平10−319473号公報に記載され
ている。そして、この従来例によれば、先羽根用駆動部
材は、通常のシャッタのように、先羽根群に連結されて
いるが、後羽根群は、後羽根用駆動部材に連結されてお
らず、後羽根用作動部材に連結されている。また、セッ
ト部材が初期位置から作動して先羽根用駆動部材と後羽
根用駆動部材をセットするとき、後羽根用作動部材は、
後羽根用駆動部材と一緒に作動せず、仲介部材によって
抑止されていて、その抑止は、セット作動の最終段階に
おいて、先羽根用駆動部材が仲介部材を押すことによっ
て解かれるが、それ以後は、仲介部材に代って、セット
部材により抑止されるようになっている。そして、その
抑止は、撮影に際して、セット部材が初期位置へ復帰す
るときに解かれ、後羽根用作動部材が、後羽根群を伴っ
て、セット位置へ作動し得るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、周知である
ため詳細な説明を省略するが、フォーカルプレンシャッ
タには、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材とを、露
光作動開始位置に保持する構成の違いによって、ダイレ
クトタイプと称されているものと、係止タイプと称され
ているものとがあるが、その何れの場合においても、各
駆動部材のセット作動量は、セット作動の後半になると
徐々に減少していくようになっていて、各駆動部材が基
準のセット位置に出来るだけ近い位置で停止できるよう
に製作しているのが普通である。
【0007】そこで、上記の公報に記載されている構成
(以下、従来例という)のように、ばねの付勢力によっ
て後羽根用作動部材の抑止位置にある仲介部材を、先羽
根用駆動部材が、その付勢力に抗して押すことによって
解除し、代って、セット部材に抑止させるようにした場
合には、セット作動の終了段階における先羽根用駆動部
材の作動量が非常に小さくなっているので、その段階に
なってから仲介部材の抑止を所定のタイミングで確実に
解除するように製作することは極めて困難になってしま
う。そのため、このような構成を採用する場合には、先
羽根用駆動部材のセット作動量が未だ比較的大きい段階
において、仲介部材の抑止を解除させ、セット部材に抑
止させざるを得なかった。
【0008】しかしながら、セット部材が後羽根用作動
部材を、先羽根用駆動部材のセット作動量が未だ比較的
大きい段階で抑止するようにするということは、カメラ
のシャッタボタンを押すことによって、セット部材が、
セット位置から初期位置へ復帰するに際し、後羽根用作
動部材の抑止を解くタイミングが、それだけ遅くなって
しまうということである。その結果、後羽根用作動部材
及びそれに連結されている後羽根群が、露光作動開始位
置で静止した状態になるまでの時間が遅くなってしま
い、シャッタチャンスを逸する可能性が大きくなってし
まうという問題点がある。
【0009】また、先羽根用駆動部材が、そのセット作
動量が比較的大きい段階で、早々と仲介部材による後羽
根用作動部材の抑止を解除してしまうということは、そ
の解除後も、先羽根用駆動部材が停止するまで、仲介部
材に掛けられたばねを緊張させていくことになるため、
そのばねの付勢力は、先羽根用駆動部材が停止した段階
には、必要以上に大きなものとなっている。そして、そ
の付勢力は、露光作動時の初期段階においてだけ、先羽
根用駆動部材の駆動力として作用することになる。しか
し、後羽根用駆動部材には、そのような駆動力は作用し
ない。そのため、先羽根用駆動ばねと後羽根用駆動ばね
との付勢力の調整が面倒になるという問題点がある。更
に、従来例のように、ダイレクトタイプのシャッタとし
た場合には、各駆動部材の露光作動開始位置において、
先羽根用電磁石と後羽根用電磁石に要求される保持力に
差が生じ、各駆動部材の作動開始のタイミングを、その
差に応じて調整しなくてはならないという問題点もあ
る。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、仲
介部材による後羽根用作動部材の抑止を、先羽根用駆動
部材によって解くのではなく、セット部材によって解く
ようにしたことによって、撮影の初期段階において、後
羽根用作動部材と後羽根群が、露光作動開始位置に早く
セットされるようにした二重遮光方式のカメラ用フォー
カルプレンシャッタを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレ
ンシャッタは、先羽根群に連結されていて露光作動時に
先羽根用駆動ばねの付勢力によって作動させられる先羽
根用駆動部材と、後羽根群に連結されていてセット状態
においてはセットばねによってセット方向ヘ作動するよ
うに付勢されている後羽根用作動部材と、露光作動時に
後羽根用駆動ばねの付勢力によって作動させられて後羽
根用作動部材を作動させる後羽根用駆動部材と、後羽根
用駆動部材のセット作動の初期段階において前記セット
ばねの付勢力による後羽根用作動部材の作動を抑止する
仲介部材と、セット作動時には初期位置から作動して前
記各駆動部材を前記各駆動ばねの付勢力に抗してセット
し前記各駆動部材の露光作動開始直前に初期位置へ復帰
するセット部材とを備えており、前記セット部材は、セ
ット作動の最終段階において、操作部によって前記仲介
部材を操作し後羽根用作動部材の抑止を解くと共に、前
記仲介部材に代って後羽根用作動部材の作動を抑止し、
初期位置への復帰作動時において、その抑止を解除する
ようにしたことを特徴としている。また、本発明の二重
遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいて
は、前記各駆動部材のセット作動量が、セット作動の終
了段階で小さくなるように構成されていて、セット部材
による後羽根用作動部材の前記抑止は、セット部材の初
期位置への復帰作動の初期段階で解除されるようにする
と、極めて好適となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、二つの実
施例によって説明する。尚、図1〜図5は、第1実施例
を示したものであり、図6〜図10は第2実施例を示し
たものであるが、何れの図面も、シャッタがカメラに組
み込まれた状態において被写体側から視た平面図であ
る。そして、図1及び図6は、露光作動が終了した直後
の状態を示したものであり、図2及び図7は、セット作
動の途中の状態を示したものであり、図3及び図8は、
セット作動の完了状態を示したものである。また、図4
及び図9は、レリーズ後、後羽根群が露光作動開始位置
へ作動する途中の状態を示したものであり、図5及び図
10は、露光作動開始直前の状態を示したものである。
【0013】[第1実施例]先ず、主に図1を用いて、
第1実施例の構成を説明する。シャッタ地板1には、そ
の略中央部に開口部1aが形成されているが、図1〜図
5は、何れもそのシャッタ地板1の左半分だけを示した
ものである。また、このシャッタ地板1には、その背面
側に、所定の間隔を空けて、図示していない中間板と補
助地板が順に取付けられており、シャッタ地板1と中間
板の間が先羽根群の羽根室になっていて、中間板と補助
地板の間が後羽根群の羽根室になっている。そして、そ
れらの中間板と補助地板にも、夫々、開口部1aと類似
の開口部が形成されており、それらの三つの開口部を重
ね合わせることによって、長方形を横長にした露光開口
が形成されるようになっている。
【0014】このような開口部1aの左側には、円弧状
をした三つの長孔1b,1c,1dと四角い一つの孔1
eが形成されている。そして、長孔1b,1cの上方端
面には、周知の緩衝部材が夫々取り付けられているが、
それらを図示すると図面が見にくくなるため省略されて
いる。また、シャッタ地板1の被写体側、即ち表面側に
は、軸1f,1g,1h,1iが立設されされており、
背面側には軸1j,1k,1m,1nが立設されてい
る。そして、それらのうち、軸1fと軸1j、及び軸1
gと軸1mは、夫々、同軸上に配置されている。また、
軸1nは、図1においては見にくいが、図2〜図5にお
いては分かり易く示されている。
【0015】シャッタ地板1の軸1fには、先羽根用駆
動部材2が回転可能に取り付けられていて、図示してい
ない周知の先羽根用駆動ばねによって反時計方向ヘ回転
するように付勢されている。この先羽根用駆動部材2
は、合成樹脂製であって、その表面側即ち被写体側に
は、ローラ3が回転可能に取り付けられている。また、
背面側に立設された駆動ピン2aは、断面が小判型をし
ていて、シャッタ地板1の長孔1bを貫通している。更
に、この先羽根用駆動部材2には取付部2bが形成され
ていて、図1において断面で示したように、その内部に
は、鉄片部材4が取り付けられている。また、この鉄片
部材4は、図示していない先羽根用電磁石に吸着される
鉄片部4aと、軸部4bと、頭部4cとで構成されてい
て、圧縮ばね5によって、鉄片部4aを、取付部2bか
ら突き出すように付勢されている。
【0016】シャッタ地板1の軸1gには、シャッタ地
板1側から順に、合成樹脂製の後羽根用作動部材6と後
羽根用駆動部材7が、個々に回転し得るようにして取り
付けられている。このうち、後羽根用作動部材6は、図
示していないセットばねによって時計方向ヘ回転するよ
うに付勢されているが、周知のように、そのセットばね
を、後羽根用駆動部材7との間に掛けても差し支えな
い。また、この後羽根用作動部材6は、背面側に立設さ
れた駆動ピン6aと、係合部6bと、被押動部6cとを
有していて、断面が小判型をしている駆動ピン6aは、
シャッタ地板1の長孔1cを貫通している。
【0017】他方、後羽根用駆動部材7は、図示してい
ない後羽根用駆動ばねによって、反時計方向ヘ回転する
ように付勢されているが、その付勢力は、上記したセッ
トばねの付勢力よりも大きい。この後羽根用駆動部材7
は、背面側に立設されたピン7aと、取付部7bと、被
押動部7cとを有していて、断面が半月型をしたピン7
aは、先羽根用作動部材6の被押動部6cを押し得るよ
うになっている。また、取付部7bの内部には、鉄片部
材8が取り付けられているが、この鉄片部材8は、図示
していない後羽根用電磁石に吸着される鉄片部8aと、
軸部8bと、頭部8cとで構成されていて、圧縮ばね9
によって、鉄片部8aを、取付部7bから突き出すよう
に付勢されている。
【0018】シャッタ地板1の軸1hには、合成樹脂製
のセット部材10が回転可能に取り付けられ、図示して
いないばねによって時計方向ヘ回転するように付勢され
ている。そして、このセット部材10には、先羽根用駆
動部材2に取り付けられているローラ3を押す押動部1
0aと、後羽根用駆動部材7の被押動部7cを押す押動
部10bと、被押動部10cとが形成されていて、ま
た、背面側には、後羽根用作動部材6の係合部6bの作
動軌跡内に臨み得る抑止部10dと、シャッタ地板1の
長孔1dに挿入されたピン10eとが形成されている。
また、図1は、セット部材10が、図示していないばね
によって時計方向ヘ回転され、ピン10eが長孔1dの
下端縁に当接した状態を示しているが、セット部材10
については、このような回転位置を、以下、初期位置と
称することにする。
【0019】シャッタ地板1の軸1iには、金属製の仲
介部材11が回転可能に取り付けられていて、図示して
いないばねによって反時計方向ヘ回転するように付勢さ
れている。そして、この仲介部材11には、二つの折曲
部11a,11bと一つの被押動部11cが形成されて
いるが、そのうち、折曲部11aは、後羽根用作動部材
6の係合部6bの作動軌跡内に臨み得るようになってい
る。また、折曲部11bは、シャッタ地板1に形成され
た孔1eに挿入されており、それによって、仲介部材1
1の反時計方向への回転が規制されるようになってい
る。更に、被押動部11cは、セット部材10が反時計
方向ヘ回転したとき、そのピン10eによって押される
部位である。
【0020】上記したように、シャッタ地板1の背面側
には先羽根群と後羽根群が、夫々の羽根室に配置されて
いるが、それらのうち、先ず、先羽根群の構成を説明す
る。シャッタ地板1の軸1j,1kには、アーム12,
13が枢着されており、それらの枢着部から先端部に向
けて、複数枚の羽根が順に枢支されている。しかし、そ
れらの羽根の枢支構成は周知であることと、全ての羽根
を図示すると図面が見にくくなってしまうことから、各
図においては、アーム12,13の最先端部に枢支され
ているスリット形成羽根14のみを示している。そし
て、アーム12には、長孔12aが形成されていて、そ
こに上記した先羽根用駆動部材2の駆動ピン2aが嵌合
している。
【0021】他方、後羽根群の構成は、先羽根群を裏返
した構成をしている。即ち、アーム15,16は、シャ
ッタ地板1の軸1m,1nに枢着されており、それらの
枢着部から先端部に向けて、複数枚の羽根が順に枢支さ
れている。しかし、各図においては、先羽根群の場合と
同じ理由により、アーム15,16の最先端部に枢支さ
れているスリット形成羽根17のみを示し、その他の羽
根の図示を省略している。そして、アーム15に形成さ
れた長孔15aには、上記した後羽根用作動部材6の駆
動ピン6aが嵌合している。
【0022】次に、本実施例の作動を説明する。図1は
露光作動の終了直後の状態を示したものであって、この
状態においては、周知のように、先羽根群の複数枚の羽
根は重畳状態となって、開口部1aの上方位置に格納さ
れており、後羽根群の複数枚の羽根は、展開状態となっ
て開口部1aを覆っている。そこで、このような状態に
おいて、フィルムの巻き上げが行われると、それに連動
して図示していないカメラ本体側の部材が、セット部材
10の被押動部10cを押し、セット部材10を、図示
していないばねの付勢力に抗して反時計方向ヘ回転させ
る。それによって、セット部材10は、押動部10aが
ローラ3を押し、また、押動部10bが被押動部7cを
押して、先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材7を、
図示していない先羽根用駆動ばねと後羽根用駆動ばねの
付勢力に抗して、時計方向ヘ回転させていく。
【0023】しかしながら、このとき、後羽根用作動部
材6は、係合部6bの作動軌跡内に仲介部材11の折曲
部11aが臨んでいるため、被押動部6cに対するピン
7aの押圧力が解かれても、図示していないセットばね
の付勢力によって、時計方向ヘ回転していくことができ
ない。従って、セット部材10が初期位置から反時計方
向ヘ回転されたときには、先羽根用駆動部材2と後羽根
用駆動部材7だけが、実質的に時計方向ヘ回転されてい
くことになる。そのため、アーム12が駆動ピン2aに
よって時計方向ヘ回転され、先羽根群の複数枚の羽根
は、相互の重なり量を小さくしながら、スリット形成羽
根14を先頭にして、下方へ展開されていく。しかし、
後羽根群の複数枚の羽根は、実質的に図1の状態に留ま
ったままである。
【0024】そして、先羽根群の複数枚の羽根が開口部
1aを覆ったばかりの状態が、図2に示されているが、
この状態は、未だセット作動の途中の状態である。しか
し、この段階になると、先羽根用駆動部材2に取り付け
られたローラ3と後羽根用駆動部材7の被押動部7c
は、既に、セット部材10の押動部10a,10bの外
周カム面に接触するようになっていて、各駆動部材2,
7の回転作動量が、セット部材10の回転作動量に比較
して、極端に小さくなっている。また、この段階になる
と、セット部材10の抑止部10dが、後羽根用作動部
材6の係合部6bの作動軌跡内に達しており、且つピン
10eが仲介部材11の被押動部11cに接する状態と
なっている。
【0025】そのため、この状態の直後に、ピン10e
が被押動部11cを押し、仲介部材11を時計方向ヘ回
転させて、折曲部11aと係合部6bとの係合を解く。
従来は、この解除を、回転作動量の小さくなっている先
羽根用駆動部材2によって行っていたので、確実に解除
できるように製作するのが極めて難しかった。また、そ
のために、先羽根用駆動部材2の回転作動量が未だ大き
い段階で解除させるようにし、その解除からセット完了
までの時間を長くしてしまった場合には、後述の説明か
ら理解することができるように、撮影時に、セット部材
10が、初期位置へ復帰するとき、後羽根群を露光作動
開始位置へ作動させるタイミングが遅くなってしまい、
それだけ露光作動の開始が遅くなってしまうという問題
があった。しかるに、本実施例の場合には、各駆動部材
2,7の回転作動量が小さくなった段階であっても、セ
ット部材10によって、その解除が行われるので、その
ような問題は生じない。
【0026】本実施例においては、このようにして、ピ
ン10eが被押動部11cを押して仲介部材11を時計
方向ヘ回転させ、折曲部11aと係合部6bとの係合を
解くと、後羽根用作動部材6が、図示していないセット
ばねの付勢力によって、時計方向ヘ回転する。しかし、
その回転は、係合部6bがセット部材10の抑止部10
dに当接し、直ちに停止されることになる。そのため、
後羽根用作動部材6は、図2に示された状態よりも僅か
に回転することになるが、その段階においては、後羽根
群の複数枚の羽根は、未だ開口部1aを完全に覆った状
態となっている。そして、このような二重遮光状態は、
次の撮影まで維持されることになる。
【0027】他方、上記のような図2の状態になると、
その直後の段階から、鉄片部材4,8が、相前後して、
図示していない夫々の電磁石に接触する。そのため、鉄
片部材4,8の鉄片部4a,8aは、圧縮ばね5,9
(図1参照)の付勢力に抗して取付部2b,7b内に押
し込まれてゆき、その反対に、頭部4c,8cは取付部
2b,7bから離れ、軸部4b,8bの一部が露出する
ようになる。そして、そのような状態になった直後に、
セット部材10の回転が停止し、セット作動が終了す
る。従って、セット部材10は、初期位置へ直ちに復帰
せず、次の撮影が行われるまで、その位置に留まること
になる。そのようなセット状態が、図3に示されてい
る。
【0028】撮影を行うに際して、カメラのレリーズボ
タンが押されると、先ず、図示していない先羽根用電磁
石と後羽根用電磁石に通電され、それらの電磁石に接触
していた鉄片部材4,8の鉄片部4a,8aが吸着保持
される。その後、図示していないカメラ本体側の部材
が、セット部材10の被押動部10cから退いていくた
め、セット部材10は、図示していないばねの付勢力に
よって、図3に示された状態から初期位置へ向けて時計
方向ヘ回転されていく。
【0029】図3の状態から、セット部材10が時計方
向ヘ回転を開始すると、先羽根用駆動部材2に取り付け
られたローラ3と後羽根用駆動部材7の被押動部7c
が、未だセット部材10の押動部10a,10bの外周
カム面に接触していて、各駆動部材2,7の回転作動量
が極めて小さい段階であるにもかかわらず、セット部材
10の抑止部10dが、後羽根用作動部材6の係合部6
bの作動軌跡外に確実に逃げることになる。そのため、
後羽根用作動部材6は、図示していないセットばねの付
勢力によって、時計方向ヘ急速に回転するが、その際、
駆動ピン6aがアーム15を時計方向ヘ回転させるの
で、後羽根群の複数枚の羽根は、相互の重なり量を大き
くしつつ下方へ作動していく。そのような作動開始直後
の状態が、図4に示されている。そして、そのような作
動は、その後、被押動部6cが、後羽根用駆動部材7の
ピン7aに当接することによって停止し、後羽根群の複
数枚の羽根は、開口部1aの下方位置に、重畳状態とな
って格納されることになる。
【0030】他方、セット部材10が、上記のようにし
て時計方向ヘ回転を開始すると、先羽根用駆動部材2と
後羽根用駆動部材7は、図示していない各駆動ばねの付
勢力によって、ローラ3と被押動部7cを、押動部10
a,10bの外周カム面に追従させ、反時計方向ヘ徐々
に且つ僅かに回転されて停止する。即ち、各駆動部材
2,7は、セット状態において、取付部2b,7bが鉄
片部材4,8の頭部4c,8cから離れていた分だけ、
図示していない各駆動ばねによって反時計方向ヘ回転さ
れ、その後は各電磁石の磁力によって、その状態を維持
されることになる。その後、セット部材10は、ピン1
0eを長孔1dの下方の縁に当接させて初期位置に復帰
するが、そのときには、既に後羽根群は静止していて、
いつでも露光作動を開始できる状態になっている。図5
は、その状態を示している。このように、本実施例にお
いては、ピン10eが、セット部材10の初期位置を規
制するためだけのものではなく、仲介部材11の押動を
行うようになっている。
【0031】このような図5に示した状態から、先ず、
図示していない先羽根用電磁石の通電が断たれると、鉄
片部材4に対する吸着力が失われ、先羽根用駆動部材2
は、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力によって
反時計方向へ回転を開始する。それによって、先羽根用
駆動部材2の駆動ピン2aは、アーム12を反時計方向
へ回転させ、先羽根群の複数枚の羽根を上方へ作動させ
ていくため、各羽根は相互の重なりを大きくしつつ、ス
リット形成羽根14のスリット形成縁によって、開口部
1aを開いていく。
【0032】上記のようにして先羽根用電磁石の通電が
断たれてから所定時間が経過すると、今度は、図示して
いない後羽根用電磁石の通電が断たれる。そのため、後
羽根用駆動部材7は、図示していない後羽根用駆動ばね
の付勢力によって反時計方向へ回転させられるが、この
とき、ピン7aが被押動部6cを押すため、後羽根用作
動部材6も反時計方向ヘ回転させられる。また、その
際、後羽根用作動部材6の駆動ピン6aが、アーム15
を反時計方向へ回転させるため、後先羽根群の複数枚の
羽根は、相互の重なりを小さくしつつ上方へ作動し、ス
リット形成羽根17のスリット形成縁によって、開口部
1aを閉じていく。そして、2枚のスリット形成羽根1
4、17によって形成されたスリットにより、感光面を
露光させていくことになる。
【0033】このようにして、先羽根群と後羽根群は露
光作動を行っていくが、その後、先羽根群の複数枚の羽
根が、開口部1aの上方位置に格納された段階になる
と、先羽根用駆動部材2は、その駆動ピン2aが、長孔
1bの上端面に取り付けられている図示していない緩衝
部材に当接することによって停止する。また、その後、
後羽根群の複数枚の羽根が展開状態となって、開口部1
aを完全に覆うようになると、後羽根用作動部材6と後
羽根用駆動部材7も、後羽根用作動部材6の駆動ピン6
aが、長孔1cの上端面に取り付けられている図示して
いない緩衝部材に当接することによって停止させられ
る。しかも、後羽根用作動部材6については、その作動
の終了段階において、係合部6bが仲介部材11の折曲
部11aを一時的に押しながら回転するため、その停止
状態においては、折曲部11aによって、時計方向への
回転を阻止され得る状態になっている。そのような停止
直後の状態が図1に示された状態である。
【0034】[第2実施例]次に、図6〜図10を用い
て第2実施例を説明する。先ず、主に図6を用いて、そ
の構成から説明することにするが、本実施例の構成は、
一部の部材,部位を除き、第1実施例の構成と同じであ
る。そのため、原則として、同じ部材,部位には同じ符
号を付けることによって、それらについての説明を省略
し、異なる構成についてのみを説明することにする。
尚、図6〜図10は、上記の図1〜図5の場合と同様
に、何れもシャッタ地板1の左半分だけを示したもので
ある。また、シャッタ地板1の背面側には、所定の間隔
を空けて、中間板と補助地板が順に取付けられ、それら
の間で、先羽根群の羽根室と後羽根群の羽根室を構成し
ている。
【0035】先ず、本実施例においては、シャッタ地板
1に形成されている孔1eの位置が、第1実施例の場合
と異なっている。また、本実施例においては、軸1iが
設けられていない。更に、本実施例の後羽根用作動部材
26の場合も、図示していないセットばねによって時計
方向ヘ回転するように付勢されている。また、この後羽
根用作動部材26は、第1実施例の後羽根用作動部材6
と同様に、背面側に立設された駆動ピン26aと、係合
部26bと、被押動部26cとを有しているほか、もう
一つの係合部26dを有している。そして、駆動ピン2
6aは、シャッタ地板1の長孔1cを貫通して、後羽根
群のアーム15に形成されている長孔15aに嵌合して
いる。
【0036】本実施例の場合には、シャッタ地板1の軸
1hに、合成樹脂製のセット部材30と金属製の仲介部
材31とが、個々に回転可能に取り付けられており、両
者共、図示していない別々のばねによって時計方向ヘ回
転するように付勢されている。そのうち、セット部材3
0は、先羽根用駆動部材2に取り付けられたローラ3を
押す押動部30aと、後羽根用駆動部材7の被押動部7
cを押す押動部30bと、被押動部30cと、後羽根用
作動部材26の係合部26bの作動軌跡内に臨み得る抑
止部30dと、シャッタ地板1の長孔1dに挿入された
ピン30eとを有しているが、そのほかに、押動部30
fを有している。
【0037】また、仲介部材31は、後羽根用作動部材
26の回転を抑止するために係合部26dを係止する折
曲部31aと、シャッタ地板1の孔1eに挿入されてい
て、上記したばねによる時計方向への回転が規制される
ようにするための折曲部31bとを有しているほか、セ
ット部材30が反時計方向ヘ回転したとき、セット部材
30の押動部30fによって押される折曲部31cを有
している。そして、これら以外の構成は、既に説明した
第1実施例の構成とまったく同じである。従って、図6
〜図10には示されていないが、各駆動部材2,7の取
付部2b,7bの内部には、当然のことながら、圧縮ば
ね5,9が配置されている。
【0038】次に、図6に、図7〜図10を加えて本実
施例の作動を説明するが、第1実施例の作動と共通する
ところについては、簡単に説明することにする。また、
図8及び図9においては、図面を理解し易くするため
に、鉄片部材4,8の一部を省略して示しているが、作
動の説明に当たっては、上記した圧縮ばね5,9と共
に、図示されているものとして説明することにする。そ
こで、先ず、図6は露光作動の終了直後の状態を示した
ものであって、開口部1aは、後羽根群の複数枚の羽根
のみによって覆われており、セット部材30は、そのピ
ン30eが長孔1dの下端縁に接した初期位置にある。
この状態でフィルムの巻き上げが行われると、それに連
動して、図示していないカメラ本体側の部材が、セット
部材30の被押動部30cを押し、セット部材30を、
図示していないばねの付勢力に抗して反時計方向ヘ回転
させる。
【0039】この回転によって、セット部材30は、押
動部30aがローラ3を押し、押動部30bが被押動部
7cを押すことによって、先羽根用駆動部材2と後羽根
用駆動部材7を、図示していない先羽根用駆動ばねと後
羽根用駆動ばねの付勢力に抗して、時計方向ヘ回転させ
る。しかし、後羽根用作動部材26は、その係合部26
dが仲介部材31の折曲部31aに係止されるので、被
押動部26cに対するピン7aの押圧力が解かれても、
図示していないセットばねの付勢力によって、時計方向
ヘ回転していくことができない。そのため、先羽根群の
複数枚の羽根は、下方へ展開されていくが、後羽根群
は、実質的に図1の状態に留まっている。
【0040】図7は、セット作動の途中であって、先羽
根群の複数枚の羽根が開口部1aを覆った直後の状態を
示している。この段階になると、先羽根用駆動部材2に
取り付けられたローラ3と後羽根用駆動部材7の被押動
部7cは、既に、セット部材30の押動部30a,30
bの外周カム面に接触するようになっていて、各駆動部
材2,7の回転作動量は、セット部材30の回転作動量
に比較して、極端に小さくなっている。また、この段階
になると、セット部材30の抑止部30dが、後羽根用
作動部材26の係合部26bの作動軌跡内に達してお
り、押動部30fが仲介部材31の折曲部31cに接し
た瞬間の状態となっている。従って、その直後に、押動
部30fが折曲部31cを押すと、係合部26bに対す
る折曲部31aの係止が解け、後羽根用作動部材26
が、図示していないセットばねの付勢力によって、時計
方向ヘ回転することになる。
【0041】しかし、その回転は、係合部26bがセッ
ト部材30の抑止部30dに当接することによって、直
ちに停止させられる。そのため、後羽根用作動部材26
は、図7に示された状態よりも僅かに回転したことにな
るが、後羽根群の複数枚の羽根は、未だ開口部1aを完
全に覆った状態となっている。他方、図7に示された状
態の直後から、鉄片部材4,8が、図示していない夫々
の電磁石に接触するため、鉄片部材4,8の鉄片部4
a,8aは、圧縮ばね5,9の付勢力に抗して取付部2
b,7b内に押し込まれ、頭部4c,8cは取付部2
b,7bから離れていくが、その直後にセット部材30
の回転が停止され、セット作動が終了する。その状態
が、図8に示されている。
【0042】この状態で、カメラのレリーズボタンが押
されると、図示していない各電磁石に通電され、鉄片部
材4,8の鉄片部4a,8aが吸着される。その後、図
示していないカメラ本体側の部材が、被押動部30cか
ら退いていくと、それに伴って、セット部材30は、図
示していないばねの付勢力によって時計方向ヘ回転す
る。そして、未だ、先羽根用駆動部材2のローラ3と後
羽根用駆動部材7の被押動部7cが、セット部材30の
押動部30a,30bの外周カム面に接触している初期
の段階において、セット部材30の抑止部30dが、後
羽根用作動部材26の係合部26bの作動軌跡外へ逃げ
るため、後羽根用作動部材26は、図示していないセッ
トばねの付勢力によって時計方向ヘ回転し、後羽根群の
複数枚の羽根を下方へ作動させる。図9は、そのような
作動開始直後の状態を示している。そして、この作動
は、被押動部26cが、後羽根用駆動部材7のピン7a
に当接することによって停止し、後羽根群の複数枚の羽
根は、開口部1aの下方位置に重畳状態となって、格納
される。
【0043】他方、セット部材30が、上記のようにし
て時計方向ヘの回転を開始すると、各駆動部材2,7
は、図示していない各駆動ばねの付勢力によって、ロー
ラ3と被押動部7cを、押動部30a,30bの外周カ
ム面に追従させつつ、反時計方向ヘ回転され、取付部2
b,7bが鉄片部材4,8の頭部4c,8cに当接した
段階で停止する。そして、その後、セット部材30が初
期位置へ復帰したときには、後羽根群は既に露光作動開
始位置で静止している。図10は、その状態を示してい
る。
【0044】このような図10の状態から、先ず、図示
していない先羽根用電磁石に対する通電が断たれると、
鉄片部材4に対する吸着力が失われるので、先羽根用駆
動部材2は、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力
によって反時計方向へ回転する。そのため、先羽根用駆
動部材2の駆動ピン2aは、アーム12を反時計方向へ
回転させ、スリット形成羽根14によって、開口部1a
を開いていく。先羽根用電磁石の通電が断たれてから所
定時間経過後に、今度は、図示していない後羽根用電磁
石に対する通電が断たれる。それによって、後羽根用駆
動部材7は、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力
によって反時計方向へ回転させられるが、このとき、ピ
ン7aが被押動部26cを押すため、後羽根用作動部材
26も反時計方向ヘ回転させられる。その結果、駆動ピ
ン26aがアーム15を反時計方向へ回転させ、スリッ
ト形成羽根17によって、開口部1aを閉じさせてい
く。
【0045】その後、先羽根群の複数枚の羽根が重畳状
態となって、開口部1aの上方位置に格納された段階に
なると、先羽根用駆動部材2は、その駆動ピン2aが、
長孔1bの上端面に取り付けられている図示していない
緩衝部材に当接して停止する。また、その後、後羽根群
の複数枚の羽根が展開状態となって、開口部1aを完全
に覆うと、後羽根用作動部材26と後羽根用駆動部材7
も、後羽根用作動部材26の駆動ピン26aが、長孔1
cの上端面に取り付けられている図示していない緩衝部
材に当接することによって停止する。しかも、後羽根用
作動部材26については、その作動の終了段階におい
て、係合部26dが仲介部材31の折曲部31aを一時
的に押しながら回転するため、その停止状態において
は、折曲部31aによって、時計方向への回転を阻止さ
れ得る状態になる。このような停止直後の状態が図1に
示された状態である。
【0046】尚、上記の各実施例においては、セット部
材10,30が、図示していないばねによって付勢され
ており、初期位置への復帰は、そのばねの付勢力によっ
て行われるようにしているが、本発明は、セット部材1
0,30に、そのようなばねを掛けた構成に限定される
ものではない。
【0047】
【発明の効果】以上のように、初期位置から作動するセ
ット部材によって、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部
材がセットされるとき、後羽根用駆動部材に追従して作
動しようとする後羽根用作動部材を、最初は仲介部材に
よって抑止し、その後はセット部材によって抑止するよ
うにし、撮影に際しては、セット部材が初期位置へ復帰
するとき、その抑止を解除するようにした二重遮光方式
のフォーカルプレンシャッタにおいて、本発明は、仲介
部材による上記の抑止を、セット部材が直接解除して抑
止するようにしたから、そのような抑止の切り替えを、
セット作動の終了段階で確実に行え、且つその抑止の解
除を、セット部材の初期位置への復帰作動の初期段階で
行え、露光作動の開始が好適に行えるという特徴があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体側から視た第1実施例の平面図であっ
て、露光作動が終了した直後の状態を示したものであ
る。
【図2】図1と同様にして視た第1実施例の平面図であ
って、セット作動の途中の状態を示したものである。
【図3】図1と同様にして視た第1実施例の平面図であ
って、セット完了状態を示したものである。
【図4】図1と同様にして視た第1実施例の平面図であ
って、レリーズ後、後羽根群が露光作動開始位置へ作動
する途中の状態を示したものである。
【図5】図1と同様にして視た第1実施例の平面図であ
って、露光作動開始直前の状態を示したものである。
【図6】被写体側から視た第2実施例の平面図であっ
て、露光作動が終了した直後の状態を示したものであ
る。
【図7】図6と同様にして視た第2実施例の平面図であ
って、セット作動の途中の状態を示したものである。
【図8】図6と同様にして視た第2実施例の平面図であ
って、セット完了状態を示したものである。
【図9】図6と同様にして視た第2実施例の平面図であ
って、レリーズ後、後羽根群が露光作動開始位置へ作動
する途中の状態を示したものである。
【図10】図6と同様にして視た第2実施例の平面図で
あって、露光作動開始直前の状態を示したものである。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a 開口部 1b,1c,1d,12a,15a 長孔 1e 孔 1f,1g,1h,1i,1j,1k,1m 軸 2 先羽根用駆動部材 2a,6a,26a 駆動ピン 2b,7b 取付部 3 ローラ 4,8 鉄片部材 4a,8a 鉄片部 4b,8b 軸部 4c,8c 頭部 5,9 圧縮ばね 6,26 後羽根用作動部材 6b,26b,26d 係合部 6c,7c,10c,11c,26c,30c 被押動
部 7 後羽根用駆動部材 7a,10e,30e ピン 10,30 セット部材 10a,10b,30a,30b,30f 押動部 10d,30d 抑止部 11,31 仲介部材 11a,11b,31a,31b,31c 折曲部 12,13,15,16 アーム 14,17 スリット形成羽根

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先羽根群に連結されていて露光作動時に
    先羽根用駆動ばねの付勢力によって作動させられる先羽
    根用駆動部材と、後羽根群に連結されていてセット状態
    においてはセットばねによってセット方向ヘ作動するよ
    うに付勢されている後羽根用作動部材と、露光作動時に
    後羽根用駆動ばねの付勢力によって作動させられて後羽
    根用作動部材を作動させる後羽根用駆動部材と、後羽根
    用駆動部材のセット作動の初期段階において前記セット
    ばねの付勢力による後羽根用作動部材の作動を抑止する
    仲介部材と、セット作動時には初期位置から作動して前
    記各駆動部材を前記各駆動ばねの付勢力に抗してセット
    し前記各駆動部材の露光作動開始直前に初期位置へ復帰
    するセット部材とを備えており、前記セット部材は、セ
    ット作動の最終段階において、操作部によって前記仲介
    部材を操作し後羽根用作動部材の抑止を解くと共に、前
    記仲介部材に代って後羽根用作動部材の作動を抑止し、
    初期位置への復帰作動時において、その抑止を解除する
    ようにしたことを特徴とする二重遮光方式のカメラ用フ
    ォーカルプレンシャッタ。
  2. 【請求項2】 前記各駆動部材のセット作動量が、セッ
    ト作動の終了段階で小さくなるように構成されていて、
    セット部材による後羽根用作動部材の前記抑止は、セッ
    ト部材の初期位置への復帰作動の初期段階で解除される
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の二重遮光
    方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003066509A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Nidec Copal Corp 二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ
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