JP2000312587A - ガラクトース転移酵素及びそれをコードするdna - Google Patents
ガラクトース転移酵素及びそれをコードするdnaInfo
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Abstract
ラクトース転移酵素I(UDP−D−ガラクトース:D
−キシロース β−1,4−D−ガラクトシルトランス
フェラーゼ)をコードするDNAを単離し、精製された
同酵素を提供する。 【解決手段】 以下の(a)又は(b)のポリペプチド
をコードするDNA。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。
Description
酵素及びそれをコードするDNAに関し、詳しくは、プ
ロテオグリカンのグリコサミノグリカン−タンパク質結
合部位の合成に関与する、ヒト由来のガラクトース転移
酵素I(UDP−D−ガラクトース:D−キシロース
β−1,4−D−ガラクトシルトランスフェラーゼ)及
びそれをコードするDNAを提供する。
質、糖脂質及びプロテオグリカンの糖成分として存在
し、細胞外からの成長/分化因子によって引き起こされ
る細胞シグナルに対しての、認識分子、共−受容体、及
び調節因子として働いている。
ク質、異なる種類、数、及び長さを有するグリコサミノ
グリカン(GAGs)を含んでなる陰性電荷に富んだ様々な
種類が存在し、細胞表面のみではなく、様々な組織の細
胞外マトリックスにも存在する(The Biochemistry of
Glycoproteins and Proteoglycans (Lennarz,W.J.,ed),
pp.267-371, Plenum Publishing, New York (198
0))。特徴的に硫酸化されたGAG鎖を含むプロテオグリ
カンの多様性は、細胞種それぞれの特定の態様によって
生じ、分化の段階におけるプロテオグリカンの厳密に調
節された発現パターンは、細胞増殖/分化(Mol.Cell.B
iochem.,1(2),211-28 (1973))、組織の発達及び分化
(Science 260(5104),103-6 (1993))、ウイルスやバク
テリアの感染(J.Virol.,63(1),52-8 (1989), Infect.I
mmun.,65(1),1-8 (1997))の調節におけるプロテオグリ
カンの役割を示唆している。
は、コアタンパク質中のセリン残基へのキシロースの付
加から始まり、その後2個のガラクトース残基、そして
グルクロン酸残基の付加が連続的に起こる(The Bioche
mistry of Glycoproteins andProteoglycans (Lennarz,
W.J.,ed), pp.267-371, Plenum Publishing, New York
(1980))。
サミンが結合するか、あるいはN-アセチルガラクトサミ
ンが結合するかによって、ヘパリン/ヘパラン硫酸が形
成されるか、あるいはコンドロイチン硫酸/デルマタン
硫酸が形成されるかのいずれかが決定される。そして、
連続した個々の糖の転移は、特定の糖転移酵素によって
触媒されるが、グルクロン酸転移酵素IのcDNA(J.Bio
l.Chem.,273(12),6615-6618 (l998), J.Biol.Chem.,274
(12),7857-7864 (1999))以外の遺伝子は未だに単離さ
れていない。
移するガラクトース転移酵素I(UDP−D−ガラクト
ース:D−キシロース β−1,4−D−ガラクトシル
トランスフェラーゼ;EC 2.4.1.133)については、同酵
素を欠失したCHOの変異体の研究(J.Biol.Chem.,262(2
5),12189-95 (1987))、又はデルマタン硫酸プロテオグ
リカンの生合成の遺伝的疾患の観察の臨床事例の研究
(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 87(4),1342-1346 (1990))
により、その性質がある程度調べられている。また、同
酵素は、抽出、部分精製がなされているが(J.Biol.Che
m.,250(13), 5200-5207(1975)、J.Biol.Chem.,244(10),
2790-2798 (1969))、未だ実質的に均一なまでには精
製されておらず、詳細な性質や一次構造は知られていな
い。
らなされたものであり、キシロースにガラクトース残基
を転移するガラクトース転移酵素I(UDP−D−ガラ
クトース:D−キシロース β−1,4−D−ガラクト
シルトランスフェラーゼ)をコードするDNAを単離
し、精製された同酵素を提供することを課題とする。
を解決するために鋭意研究を行った結果、線虫ケノルハ
ブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)
sqv-3遺伝子を使用した発現配列タグ(EST(s): express
ed sequence tag(s))のBLAST解析(Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA, 96(3), 974-979 (1999))に基づき、複合糖質の
共通の結合構造(GlcAβ1,3Galβ1,3Galβ1,4Xylβ1-O-
Ser(The Biochemistry of Glycoproteins and Proteog
lycans (Lennarz,W.J.,ed), pp.267-371, Plenum Publi
shing,New York (1980))の生合成に関与するヒトのガ
ラクトース転移酵素IをコードするcDNAクローンを単離
した。そして、cDNAクローン産物の基質特異性をインビ
トロで確認し、また、このcDNAを含む発現ベクターをガ
ラクトース転移酵素Iを欠失したチャイニーズハムスタ
ー卵巣細胞(CHO)の変異株に導入してGAGの発現回復を
確認した。かくして、前記cDNAがガラクトース転移
酵素Iをコードすることを確認し、本発明を完成するに
至った。
ラクトース転移酵素(以下「本発明酵素」ともいう)で
ある。 (1)作用 ガラクトース供与体から、受容体であるβ−D−キシロ
ース残基のC4位にガラクトース残基を転移する。 (2)基質特異性 ガラクトース供与体から、以下の受容体にはガラクトー
ス残基を転移しない。N−アセチルグルコサミン残基、
N−アセチルガラクトサミン残基、ガラクトース残基、
α−D−キシロース残基、およびグルコシルセラミド残
基。
態様は、さらに下記の性質を有するガラクトース転移酵
素である。 (3)ミカエリス定数 約3.4mM(パラニトロフェニル−β−D−キシロピ
ラノシドを受容体とした場合)
様は、ヒト由来であるガラクトース転移酵素である。
具体的には、以下の(a)又は(b)のポリペプチドで
あるガラクトース転移酵素が挙げられる。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。
ポリペプチドをコードするDNA(以下、「本発明DN
A」ともいう)を提供する。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。
において、塩基番号41〜1021で表される塩基配列
を含むDNAが挙げられる。さらに本発明は、前記DN
Aを保持する組換えベクターを提供する。本発明はま
た、前記DNA又は前記組換えベクターを宿主細胞に導
入することにより得られる形質転換細胞を提供する。宿
主細胞としては、線維芽細胞株が挙げられる。本発明は
さらに、前記形質転換細胞を培養し、該培養物中に前記
ポリペプチドを生成蓄積させ、同培養物から前記ポリペ
プチドを採取することを特徴とするガラクトース転移酵
素の製造法を提供する。また本発明は、配列番号2のア
ミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が置
換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配列をコード
するDNAを提供する。
酵素I(UDP−D−ガラクトース:D−キシロース
β−1,4−D−ガラクトシルトランスフェラーゼ)
を、単に「ガラクトース転移酵素」又はXGalT-1という
ことがある。
なお、以下特にことわりがない限り、Galはガラクトー
スを、GlcNAcはN-アセチルグルコサミンを、GAGはグリ
コサミノグリカンを、CHOはチャイニーズハムスター卵
巣細胞を、D-MEMはダルベッコ改変イーグル最少必須培
地を、FCSはウシ胎児血清を、PBSはリン酸緩衝生理食塩
液を、GAPDHはグリセルアルデヒドリン酸デヒドロゲナ
ーゼを、kbはキロベースペアを、bpはベースペアを、HP
LCは高性能液体クロマトグラフィーを、NMRは核磁気共
鳴を、p-Nph-β-D-Xylはp-ニトロフェニル−β−D−キ
シロピラノシドを、XGalT-1はガラクトース転移酵素I
(UDP-D-ガラクトース:D-キシロースβ-1,4-D-ガラク
トシルトランスフェラーゼ;EC 2.4.1.133)を、それぞ
れ示す。
である。
ース残基のC4位にガラクトース残基を転移する。 (2)基質特異性 ガラクトース供与体から、以下の受容体にはガラクトー
ス残基を転移しない。N−アセチルグルコサミン残基、
N−アセチルガラクトサミン残基、ガラクトース残基、
α−D−キシロース残基、およびグルコシルセラミド残
基。
態様は、さらに下記の性質を有するガラクトース転移酵
素である。 (3)ミカエリス定数 約3.4mM(パラニトロフェニル−β−D−キシロピ
ラノシドを受容体とした場合) なお、測定条件によってミカエリス定数の値が多少変化
することは当業者の常識である。従って、ここで示した
ミカエリス定数の値はあくまで指標であり、当業者にと
って実質的に同一であろうと認識される範囲のミカエリ
ス定数の値が包含されると理解されたい。
的には、以下の(a)又は(b)のポリペプチドである
ガラクトース転移酵素が挙げられる。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。
しい。なお本明細書中において、「1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド」とは、ガラ
クトース供与体から、受容体であるβ−D−キシロース
残基のC4位にガラクトース残基を転移する活性を実質
的に害さない1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠
失、挿入又は転位を有していてもよいことを示す。
は、それをコードするDNAの多形や変異の他、生成後の
ポリペプチドの生体内および精製中の修飾反応などによ
ってそのアミノ酸配列中にアミノ酸の置換、欠失、挿入
又は転位等の変異が起こりうるが、それにもかかわらず
変異を有しないポリペプチドと実質的に同等の生理、生
物学的活性を示すものがあることが知られている。この
ように構造的に若干の差違があってもその機能について
は大きな違いが認められないものも、本発明酵素に包含
される。人為的にポリペプチドのアミノ酸配列に上記の
ような変異を導入した場合も同様であり、この場合には
さらに多種多様の変異体を作製することが可能である。
例えば、ヒトインターロイキン2(IL−2)のアミノ
酸配列中の、あるシステイン残基をセリンに置換したポ
リペプチドがインターロイキン2活性を保持することが
知られている(Science,224,1431(1984))。また、ある種
のポリペプチドは、活性には必須でないペプチド領域を
有していることが知られている。例えば、細胞外に分泌
されるポリペプチドに存在するシグナルペプチドや、プ
ロテアーゼの前駆体等に見られるプロ配列などがこれに
あたり、これらの領域のほとんどは翻訳後、または活性
型ポリペプチドへの転換に際して除去される。このよう
なポリペプチドは、一次構造上は異なった形で存在して
いるが、最終的には同等の機能を有するポリペプチドで
あり、本発明酵素に包含されるものである。
とは本発明酵素の活性が失われない程度の変異を起こし
てもよいアミノ酸の数を示し、例えば400アミノ酸残
基からなるポリペプチドの場合、20程度以下の数を示
す。
−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基を転
移する酵素活性は、後記実施例に示すように、p-Nph-β
-D-Xylへのガラクトースの転移反応を利用した測定方法
を用いることによって測定できる。よって当業者であれ
ば、本発明酵素活性の有無を指標として、該活性を実質
的に害さない1つ以上のアミノ酸残基の置換、欠失、挿
入又は転位を容易に選択することができる。
スの線維芽細胞であるマウスL細胞で発現させることに
より得られたものであるが、他の宿主を用いた遺伝子工
学的手法や化学合成等により製造されたポリペプチドも
当然に包含される。
配列や性質が開示されたので、天然物からの単離・精製
や、化学合成等によって製造することも可能であるが、
後述の本発明DNAを用いて製造することが好ましい。本
発明DNAを用いた本発明酵素の製造方法については後述
する。なお本発明酵素は、必ずしも単独のポリペプチド
でなくてもよく、必要により融合タンパク質の一部とな
っていてもよい。例えば、本発明酵素のポリペプチドと
他のポリペプチド、例えばプロテインA、を含む融合ポ
リペプチドが例示される。
受容体であるβ−D−キシロース残基のC4位にガラク
トース残基を転移する酵素活性を有する限り、ポリペプ
チドのみからなるものであってもよいし、糖鎖等を有し
ていてもよい。
4位にガラクトース残基を転移する作用を有しているの
で、キシロース残基のC4位特異的ガラクトシル化や糖
鎖等の合成に利用できる。
ドをコードするDNAである。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。
するDNAが好ましい。上記DNAとして具体的には、例
えば配列番号1において塩基番号41〜1021で表さ
れる塩基配列を含むDNAが例示される。
Aは、もともとはヒト由来のものであるが、その由来は
限定されず遺伝子工学的手法や化学合成等により製造さ
れたDNAも当然に包含される。なお、遺伝暗号の縮重に
よる異なった塩基配列を有するDNAも本発明DNAに包含さ
れることは、当業者であれば容易に理解されるところで
ある。
又はRNAも包含される。さらに本発明DNAは、本発明酵素
をコードするコード鎖のみの一本鎖であってもよく、こ
の一本鎖およびこれと相補的な塩基配列を有するDNA鎖
またはRNA鎖からなる二本鎖であってもよい。
に、線虫ケノルハブディティス・エレガンス(C. elega
ns)のsqv-3遺伝子の、動物細胞におけるホモログをデ
ータ・ベース検索し、見出されたヒト発現配列タグ(ex
pressed sequence tag)に相当するヒトcDNAとして
単離されたものであり、XGalT-I遺伝子と命名した。
オリゴヌクレオチド、例えば配列番号3及び4に示す塩
基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーに用
い、ヒト由来のmRNA又はcDNAライブラリーを鋳型とする
ポリメラーゼ・チェイン・リアクション(PCR)を行
い、本発明DNAの一部を取得する。次に、得られたD
NAの塩基配列に基づいて、5'RACEにより5'-末端領域
を取得する。その際に用いられるプライマーとしては、
配列番号5及び6に示す塩基配列を有するオリゴヌクレ
オチドが挙げられる。
ーブに用い、ヒトcDNAライブラリーをハイブリダイゼー
ションによりスクリーニングすると、本発明DNAを含
むクローンが得られる。
塩基配列の一例を、配列表の配列番号1に、アミノ酸配
列のみを配列番号2に示す。本発明DNAは、上記のよ
うにして得られたものであるが、本発明DNAの塩基配
列が明らかになったので、同塩基配列に基づいて作製し
たオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCRによっ
てヒト由来mRNAもしくはcDNAライブラリー、または染色
体DNAから、あるいは前記塩基配列にもとづいて作製
したオリゴヌクレオチドプローブを用いたハイブリダイ
ゼーションによりcDNAライブラリーまたは染色体DNA
ライブラリーから、単離することもできる。前記プライ
マーとしては、配列番号7及び8に示す塩基配列を有す
るオリゴヌクレオチドが挙げられる。
場合には、イントロンを含むことが予想されるが、その
ようなイントロンを含むDNAであっても、本発明DN
Aに包含される。
ら、受容体であるβ−D−キシロース残基のC4位にガ
ラクトース残基を転移する酵素活性を有するポリペプチ
ドをコードする限り、配列表の配列番号1に記載の塩基
配列のうち、少なくとも塩基番号41〜1021からな
る塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズするDNAであってもよい。ここでいう「ストリンジ
ェントな条件」とは、いわゆる特異的なハイブリッドが
形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件
をいう(Sambrook, J. et al., Molecular Cloning A L
aboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harb
or Laboratory Press (1989)等参照)。
地で培養し、本発明DNAがコードするポリペプチドを
培養物中に生成蓄積させ、その培養物から同ポリペプチ
ドを採取することによって、本発明酵素を製造すること
ができる。
現ベクターに本発明DNAの断片を挿入して組換プラス
ミドを構築し、この組換プラスミドを細胞に移入するこ
とによって得ることができる。ここで用いる本発明DNA
は、本発明DNAである限りにおいて特に限定されない
が、配列番号1における塩基番号41〜1021で表さ
れる塩基配列を含むDNAが好ましい。
乳類細胞等の真核細胞が例示される。大腸菌などの原核
細胞を用いた際は、本発明DNAの発現によって生じる
ポリペプチドに糖鎖の付加が起こらないため、糖鎖が付
加されていない本発明酵素を得ることが可能であり、ま
た、哺乳類細胞等の真核細胞を用いた場合は、本発明D
NAの発現によって生じるポリペプチドに糖鎖が付加し
うるため、糖鎖を含むポリペプチドの形態で得ることも
可能である。
は、例えばマウスの線維芽細胞であるL細胞が挙げられ
る。また、ベクターとしては、pcDNA3発現ベクター(イ
ンビトロジェン(Invitrogen)社)、pMIKneo、pCD-SA等が
挙げられる。培地や培養条件は、用いる宿主すなわち細
胞に合わせて適宜選択される。
他のポリペプチドとの融合ポリペプチドとして発現させ
てもよい。また、本発明DNAは全長を発現させてもよ
いし、一部を部分ペプチドとして発現させてもよい。
しては、例えば、DEAE-デキストラン法(DEAE-dextran m
ethod)(J.Biol.Chem.,267, 12082-12089 (1992))を用
いてトランスフェクションを行う方法がある。
ポリペプチドの抽出、精製方法によって行うことができ
る。なお培養物には、培地および当該培地中の細胞が包
含される。
窒素キャビテーション装置を用いる方法、ホモジナイ
ズ、ガラスビーズミル法、音波処理、浸透ショック法、
凍結融解法等の細胞破砕による抽出、界面活性剤抽出、
またはこれらの組み合わせ等の処理操作が挙げられる。
は細胞の膜画分に局在する。また、本発明DNAを、本
発明酵素の一部、例えばN-末端の53アミノ酸を欠く本発
明酵素と他のポリペプチドとの融合タンパク質として、
可溶性の形態で発現させると、同融合タンパク質は細胞
質中に局在する。尚、N-末端の53アミノ酸を欠く本発明
酵素をコードするDNAは、配列番号9及び10に示す
塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとす
るPCRによって、ヒト由来mRNAもしくはcDNAライブラ
リー、または染色体DNAから単離することができる。
具体的には、例えば硫酸アンモニウム(硫安)や硫酸ナト
リウム等による塩析、遠心分離、透析、限外濾過法、吸
着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィ
ー、疎水性クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィ
ー、ゲルろ過法、ゲル浸透クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィー、電気泳動法等や、これら
の組み合わせ等の処理操作が挙げられる。
作用、基質特異性等を分析し、前記<1>で説明した本
発明酵素の物性と比較することにより、本発明酵素の製
造が確認できる。
遺伝子は、線虫ケノルハブディティス・エレガンス(C.
elegans)のsqv-3遺伝子を使用した発現配列タグのBLA
ST解析により、β4-ガラクトース転移酵素ファミリーに
属するであろうと考えられた。sqv-3遺伝子は、C. eleg
ansの糖質の一部を合成する、保存された糖質付加経路
の構成要素をコードする一遺伝子として特定された遺伝
子であり、陰門の陥入に必要な遺伝子である(Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA, 96(3), 974-9 (1999)、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA, 96(3),968-73 (1999))。
のβ4-ガラクトース転移酵素とのアミノ酸配列の相同性
から、ガラクトースβ1,4-N-アセチルグルコサミンの結
合を形成するβ1,4ガラクトース転移酵素であると考え
られていた(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 96(3), 974-9
(1999))。しかし、XGalT-I遺伝子から予測されたアミノ
酸配列は、他のほ乳類のβ4-ガラクトース転移酵素より
もsqv-3と高い相同性を有していることから、XGalT-I遺
伝子は、糖脂質や糖タンパク質中のGal-β-1,4GlcNAc
(又はGlc)構造の合成に関与する公知のβ4-ガラクト
ース転移酵素とは異なるβ4-ガラクトース転移酵素をコ
ードしていると考えられた。そして予測されたとおり、
XGalT-I遺伝子は、プロテオグリカンのグリコサミノグ
リカンとタンパク質の結合部の生合成に関与するガラク
トース転移酵素Iをコードしていることが基質特異性の
分析によって明らかとなった。本発明は、グリコサミノ
グリカンの生合成に関与するβ4-ガラクトース転移酵素
の遺伝子をクローニングした初めての例である。
の発現をノザンブロッティングにより解析したところ、
遍在的な発現パターンを示した。このことは、同遺伝子
産物は普遍的な重要性を有していることを示唆してい
る。細胞増殖におけるプロテオグリカンの発現促進及び
抑制効果が明らかとされているため(Cell,64(4), 841-
8 (1991)、Science, 252(5013),1705-8 (1991)、Cell,8
3(3),357-60 (1995))、プロテオグリカンのGAGの役割
の重要性がますます認識されてきている。C. elegansに
おけるsqv-3遺伝子の欠失の所見は、ほ乳類組織におけ
る形態形成及び成長におけるその対応遺伝子産物の特別
な重要性を強く示唆している。従って、C. elegansの遺
伝子及びほ乳類の糖鎖生物学的研究の連携により、プロ
テオグリカンのGAGの生物学的重要性及び機能的メカニ
ズムのより深い理解が促進されることが期待される。
id syndrome)患者において、その遺伝子の異常が報告
されており(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 87(4),1342-134
6 (1990))、本発明DNAは、このような疾患の遺伝子
治療のツールとして利用できることが期待される。ま
た、本発明DNA、例えば配列番号2のアミノ酸配列に
おいて、1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入
もしくは転位したアミノ酸配列をコードするDNAは、
上記のような遺伝子疾患の検出等に利用できることが期
待される。
に説明する。
細胞について説明する。UDP-Gal、p-ニトロフェニル-β
-D-キシロピラノシド(p-Nph-β-D-Xyl)、p-ニトロフェ
ニル-β-D-ガラクトピラノシド(p-Nph-β-D-Gal)、p-ニ
トロフェニル-N-アセチル-β-D-ガラクトサミニド(p-Np
h-β-D-GalNAc)、p-ニトロフェニル-N-アセチル-β-D-
グルコサミニド(p-Nph-β-D-GlcNAc)およびp-ニトロフ
ェニル-α-D-キシロピラノシド(p-Nph-α-D-Xyl)は、シ
グマ(Sigma;St.Louis, MO)より購入した。また、[α-
32P]dCTPはICN(Costa Mesa, CA)より購入した。ヘパラ
ン硫酸に特異的なモノクローナル抗体(HepSS-1)は、生
化学工業株式会社より購入した。
であるL細胞、およびチャイニーズハムスター卵巣細胞
(CHO-K1)は、7.5%ウシ胎児血清(FCS)を添加したD-MEM
(Dulbecco's modified Eagle minimum essential medi
um)中で、37℃、5% CO2条件下で生育させた。L細胞
は、Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのA.Albi
no博士より恵与された。CHO変異株pgsB-761(ガラクト
ース転移酵素I-欠損)(J.Biol.Chem.,262(25),12189-
95 (1987))は、アメリカン・タイプカルチャー・コレ
クション(American Type Culture Collection)より入
手し、10% FCSを添加したF-12K培地(Life Technologi
es, Inc.)中で生育させた。
伝子のクローニング (1)線虫sqv-3遺伝子に対するホモログの検索 線虫ケノルハブディティス・エレガンス(C. elegans)
において、sqv-3は、ヒトや脊椎動物のβ1,4 ガラクト
ース転移酵素(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 96(3), 974-9
(1999))群ファミリーのアミノ酸配列に類似してお
り、陰門の陥入や卵母細胞の分化に必要であると報告さ
れている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 96(3),968-73 (19
99))。動物細胞における sqv-3遺伝子の類似体を見出
すために、ケノルハブディティス・エレガンスsqv-3遺
伝子のコード配列(GenBank, accession number AJ0058
67)から推定されるアミノ酸配列について、データ・ベ
ース検索を行った。データ・ベース検索は、The Nation
al Center for Biotechnology Information(NCBI)の発
現配列tag(expressed sequence tag)データ・ベース
(dbEST)に対し、tBLASTnアルゴリズムを用いて行っ
た。その結果、4つのヒト発現配列tag(GenBank, acce
ssion number AI040029, AA100869, AA442547およびT82
170)が見つかった。
に、下記塩基配列を有するプライマーを合成し、ヒト大
腸癌細胞株 Lovoから調製した全RNAを鋳型として用いた
逆転写ポリメラーゼ・チェイン・リアクションを行っ
た。PCRは、以下の条件:94℃で1分間、次いで(94
℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間)を25サイ
クル、次いで72℃で1分間、で行った。
(配列番号1において塩基番号644-663に相当) (アンチセンスプライマー) 4GT3GSP1 5'-GCCACTCCACATCCTGTCAG-3'(配列番号4)
(配列番号1において塩基番号1126-1107に相当)
クローンが得られた。これらのうち、583塩基対のcDNA
は、pCR 2.1-TOPOベクター(Invitrogen, San Diego, C
A)にクローン化した。
するために、5'RACEキット(Life Technologies, In
c.)を用い、同キットの説明書に従って、RACE(rapid
amplification of cDNA ends)を行った。すなわち、ヒ
トLovo細胞株由来の0.4μgの全RNAと、配列番号5に示
す塩基配列(5'-CAGGTGGCGAAATGTCTT-3'、配列番号1に
おいて塩基番号814-797に相当)からなる遺伝子特異的
プライマー1(gene-specific primer 1;GSP1)を用い
て、最初のcDNA鎖合成を行った。続いて、Nested PCR
を、アダプタープライマーと、配列番号6に示す塩基配
列(5'-CCCCAGAAGCGGTTGGACAT-3'、配列番号1において
塩基番号708-689に相当)からなる遺伝子特異的プライ
マー2(gene-specific primer 2;GSP2)を用いて行っ
た。その結果、Kozakの規則(Cell, 44, 283-292 (198
6))に適合する開始コドンを有する、679bpの断片が得
られた。
cDNAライブラリーのスクリーニング 上記のようにして得られた5'RACE産物(配列番号1にお
いて塩基番号29-687に相当)を、MegaprimeTM DNAラベ
リングシステム(MegaprimeTM DNA labeling system;A
mersham)を用いて32P-ラベルし、ヒトメラノーマ細胞
株SK-MEL-37(Sloan-Kettering Cancer CenterのL. J.
Old博士より恵与)cDNAライブラリーのスクリーニング
に用いた。SK-MEL-37細胞cDNAライブラリー由来の約4×
105のEscherichia coli MC1061/P3を、コロニーハイブ
リダイゼーションによりスクリーニングした。コロニー
ハイブリダイゼーションは、GeneScreen Plus membrane
(NEN)を用いて行った。その結果、5個の独立した陽
性クローンが得られた。
し、ABI PRISM 310遺伝子解析装置(ABI PRISM 310 Gene
tic Analyzer(Applied Biosystems)を用いて、ジデオキ
シ・ターミネーション法(dideoxy termination metho
d)により塩基配列を決定したところ、3個のクローン
は全オープンリーディングフレームを含んでいた。決定
された塩基配列及び同塩基配列によってコードされるア
ミノ酸配列を配列表の配列番号1に、アミノ酸配列のみ
を配列番号2に示す。AUG開始コドンの位置はコザック
(Kozak)のコンセンサス配列(Cell, 44, 283-292 (198
6))に従って決定された。
alT-1遺伝子と命名した。同遺伝子は、327アミノ酸から
構成されるタンパク質をコードし、その分子量は37,405
ドルトンと計算された。
ク糖鎖結合部位が存在している。KyteとDoolittle 法
(J.Mol.Biol.,157, 105-132 (1982))によって決定さ
れた疎水性(hydropathy)は、アミノ末端部位の(Val
31-Ala58)に渡る28アミノ酸残基の顕著な疎水性領域が
一カ所あることを示しており、今までクローニングされ
てきた多くの他の糖転移酵素と同様に、2型膜貫通構造
を持つタンパク質と推定された(図1)。
ラクトース転移酵素I(β4GalT-1)と略記;GenBank a
ccession number X14085)(Biochem.Biophys.Res.Comm
un.,157(2), 657-63 (1988))の構造を比較すると、327
アミノ酸のうち82残基(25%)が同一であることが明ら
かとなった。同様な結果は、この新しくクローン化され
た遺伝子とこれまでクローン化されてきた他のヒトβ4-
ガラクトース転移酵素(β4GalT-II,III,IV,V,and VI)
(J.Biol.Chem.,272(51), 31979-91 (1997) 、J.Biol.C
hem.,273(45),29331-40 (1998)、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA, 95(2), 472-7 (1998))、J.Biol.Chem.,273(22),13
570-7 (1998)、Glycobiology 8(5),517-26 (1998))と
の間にも見出された。対照的に、この遺伝子は、線虫の
sqv-3遺伝子と38%のホモロジー(327アミノ酸中127残
基)を有していることは、この遺伝子がヒトにおけるsq
v-3のオーソログ(異なる種における対応する遺伝子。
進化的に同じ起源を持ち、同様な構造と機能を持つ他の
種の遺伝子)であることを示唆してる。これらの結果
は、この新しくクローン化された遺伝子産物がβ4-ガラ
クトース転移酵素遺伝子ファミリーの新規な一員である
ことを示している。
の製造及び性質 <1>XGalT-1遺伝子産物の酵素活性 (1)XGalT-1発現ベクターの構築 ヒトsqv-3オーソログであるガラクトース転移酵素の活
性を測定するために、前記のクローン化されたcDNAをL
細胞に導入し、発現産物を調製した。
クターを、次のようにして構築した。XhoI部位を有する
5'プライマー 5'-CTCGAGACGATGTTCCCCTCGCGGAGG-3'(配
列番号7)(配列番号1において塩基番号38-58に相
当)、及び、SpeI部位を有する3'プライマー 5'-TCTAGAA
GCTCAGCTGAATGTGCACCA-3'(配列番号8)(配列番号1
において塩基番号1027-1007に相当)をプライマーと
し、クローニングされたcDNA断片を鋳型に用いたPCRに
より、XGalT-1のオープンリーディングフレームをコー
ドするcDNA断片を調製した。PCR産物を、pMIKneoベクタ
ー(東京医科歯科大学の丸山 和夫博士より恵与)のXh
oI部位およびSpeI部位に挿入し、XGalT-1発現ベクターp
MIKneo-XGalT-1を得た。尚、pMIKneoは、マーカーとし
てネオマイシン耐性遺伝子を含み、SRαプロモーターを
含んでいる。
を発現させるための発現ベクターを、以下のようにして
構築した。EcoRI部位を有する5'プライマー 5'-CAGCTCG
AATTCTCTGGGGACGTGGCCCGG-3'(配列番号9)(配列番号
1において塩基番号200-217)、及び、XhoI部位を有する
3'プライマー 5'-TGTCCACTCGAGTCAGCTGAATGTGCACCA-3'
(配列番号10)(配列番号1において塩基番号1024-1
007に相当)をプライマーとし、クローニングされたcDN
A断片を鋳型に用いたPCRにより、N-末端の53アミノ酸を
欠くXGalT-1をコードするDNA断片を調製した。PCR産
物をEcoRIとXhoIで消化し、pCD-SAベクター(理化学研
究所の辻 崇一博士より恵与)のこれらの制限酵素部位
にサブクローニングし、pCDSA-XGalT-1を得た。pCD-SA
ベクターは、SRαプロモーターを含んでいる。pCD-SAの
EcoRIとXhoIに挿入されたDNA断片は、同プロモータ
ーによりプロテインA(protA)との融合タンパク質と
して発現する。
の線維芽細胞であるマウスL細胞3×106個を10cmのディ
ッシュにまいた。DEAE-デキストラン法(DEAE-dextran m
ethod)(J.Biol.Chem.,267, 12082-12089 (1992))によ
り、XGalT-1遺伝子発現ベクターpMIKneo-XGalT-1(4μg)
をL細胞にトランスフェクトした。トランスフェクトし
た細胞を、7.5% FCSを含有するD-MEM中で48時間培養し
た後、トリプシンで細胞をはがして回収した。得られた
細胞をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で洗浄後、1mM フ
ェニルメチルスルフォニルフルオリド(PMSF)を含有する
氷冷したPBS中で、窒素キャビテーション装置(nitroge
n cavitation apparatus;Parr Instrument Co.)を用
いて400psi、30分間、細胞溶解させた(Cancer Res.,4
9, 6258-6264 (1989))。低速遠心により核を除去し、
上清を4℃、100,000gで1時間遠心分離した。沈殿物を
氷冷した100mM カコジル酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)に
再懸濁させた。
を、 UDP-[14C]Galを供与体とし、いろいろな受容体基
質を使ったガラクトース転移酵素活性の測定に供した。
ガラクトース転移酵素活性は、Lugemwaらの方法(J.Bio
l.Chem., 271(32),19159-65(1996))を若干改変して行
った。アッセイ混合液(25μl)は、1μlのMe2SO、15mMMn
Cl2、50mM KCl、1% Triton X-100、100mM MES緩衝液(p
H6.0)、0.6mM UDP-Gal、5,000dpm/μl UDP-[14C]Gal(D
u Pont-New England Nuclear)、1μgの酵素溶液及び2m
Mの基質を含有する。37℃で30分間インキュベートした
後、1mlの水を添加することにより反応を終了させ、Sep
-Pak C18カートリッジ(Waters)にアプライした。カート
リッジを10mlの水で洗浄し、5mlのメタノールで溶出さ
せた。メタノール溶出液中の[14C]Galの量は、液体シン
チレーションカウンター(Beckman)で測定した。結果を
表1に示す。活性は、1分間当りに1mgの酵素タンパク
質が転移するGalの量(nmol)で示した。
のプライマーである、p-Nph-β-D-Xylに対しては確実な
転移酵素活性がみられた。しかし、通常糖タンパク質や
糖脂質でガラクトース転移酵素の基質となるはずのp-Np
h-β-D-GlcNAcを含む、他の全ての基質は、全く受容体
とならなかった。尚、XGalT-1の代わりに偽遺伝子(moc
k)を導入した細胞からの抽出液ではほとんど酵素活性を
示さなかった。
3.4 mMであった。これらの結果は発現タンパク質がガラ
クトース転移酵素I(UDP-D-ガラクトース: D-キシロー
スβ-1,4-D-ガラクトシルトランスフェラーゼ; EC 2.4.
1.133)(J.Biol.Chem.,250(13), 5200-7 (1975))であ
ることを示唆している。同様な結果は、下記の可溶性の
融合酵素(XGalT-1-protA)によっても得られている。
-XGalT-1(4μg)をL細胞(10cmディッシュ)にトランス
フェクトし、7.5% FCSを含有するD-MEM中で16時間培養
した。その後、培地を無血清ITS(インスリン、トラン
スフェリン及び亜セレン酸)培地(Becton Dickinson)
に置換し、さらに32時間培養した。トランスフェクショ
ンの48時間後に培養培地を回収し、Molcut-L(ミリポ
ア)を用いて100倍に濃縮し、100mM カコジル酸ナトリ
ウム緩衝液(pH6.0)に対して透析し、可溶性酵素(XGalT
-1-protA)溶液を得た。
可溶性酵素をIgG-セファロース(Amersham Pharmacia B
iotech)を用いてさらに精製し、酵素が結合したビーズ
を酵素源として用いた。具体的には、100倍に濃縮した
培養培地25μlを、IgG-セファロース 10μlと共に4℃
で一晩インキュベートした。遠心により回収したビーズ
を100mM MES緩衝液(pH6.0)で洗浄し、この緩衝液に再懸
濁させた。
溶性融合酵素 XGalT-1-protAを酵素源として用い、p-Np
h-β-D-Xylを[14C]Galでアイソトープラベルした。生成
した標識産物[14C]Galβ1-4Xylβ1-p-Nph 1μgを、50m
M Tris-HCl(pH7.3)、50mM NaClおよび20μgのβ-ガラク
トシダーゼ(E. coli由来;BoehringerMannheim)を含
有する200μlの溶液に溶解し、37℃で7時間インキュベ
ートした。その結果、前記標識産物の99%以上は分解さ
れた。
p-Nphを、結合様式に特異的なβ-ガラクトシダーゼを用
いて処理した。具体的には、100mM NaClおよび100μg/m
l BSAを含有する50mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.
0)100μl中で、1μgの標識産物を20mUのdiplococcal
(双球菌由来)β-ガラクトシダーゼ(Boehringer Mannh
eim)で、37℃、23時間消化することにより行った。消化
産物を1mlの水で希釈して、上述のようにSep-Pak C18カ
ートリッジを用いて分離し、放射活性を液体シンチレー
ションカウンターで測定した。その結果、標識産物は、
末端β-1,4ガラクトース結合構造の加水分解を特異的に
触媒するdiplococcalβ-ガラクトシダーゼ分解でも完全
に切断された。
ク質が、UDP-Galからガラクトースをβ-1,4結合構造を
持つ受容体への転移を触媒することを示している。
してIgG-Sepharoseに固定化したXGalT-1-protA融合タン
パク質を用い、反応産物を大量に調製した。
のp-Nph-β-D-Xyl、10μlのMe2SO、15mM MnCl2、50mM K
Cl、1% Triton X-100、100mM MES緩衝液(pH6.0)およ
び75mM UDP-Galを含有する250μlの混合液中で反応を行
った。反応物の生成は、エタノール/ピリジン/n-ブタ
ノール/酢酸/水(100:10:10:3:30)の溶媒系を用い
た高速薄層クロマトグラフィーによりモニターし、終了
するまで24時間行った。反応産物は、上述のようにSep-
Pak C18カートリッジを用いて精製し、さらにDevelosil
ODS HG-5カラム(4.6mmφx250mm;Nomura Chemical)
を用いたHPLC(Jasco 880-PUポンプおよびMD915検出器
を使用)により精製した。カラムへの過剰負荷を避ける
ため、4回に分けてサンプルを負荷した。溶出は300nm
の吸光度によりモニターした。溶離液として10%アセト
ニトリル水溶液(溶液A)と30%アセトニトリル水溶液
(溶液B)を用い、次の濃度勾配により行った。なお流速
は1ml/分、温度40℃で行った。
る解析に用いた。NMRによる解析の前に、サンプルをD2O
(99.9 atom % D)に溶解し、減圧乾燥し、最終的に600
μlのD 2O(99.96 atom% D)に溶解した。
(600 MHz)は、JEOL JMNα-600(日本電子製)を用い
て、25℃で測定した。D2Oを測定溶媒、t-ブタノール(δ
1.23)を内部標準とし、1D、1D-HOHAHA、NOE差スペクト
ルおよびCOSYはppmで記録した。FABMSデータは、m-ニト
ロベンジルアルコールをマトリックスとして用い、JEOL
MSTATION(日本電子製)を用いて記録した。
て、434m/z(M+1)と456m/z(M+Na+)でのシグナルから、そ
の生成物の分子量は433であると決定された。これは、
出発物質Xylβ1-p-Nphのガラクトース結合生産物と帰属
できる。
部分と2個のグリコシル残基(の存在を)示した。糖成
分の全てのシグナルは、それぞれのアノマー位のシグナ
ル(δ=4.49とδ=5.25)で照射した1D-HOHAHAスペクト
ルとCOSYによって同定された(図2)。p-Nph-β-D-Xyl
部分の構造は出発分子のスペクトルとの比較から確定さ
れた。ガラクトース残基の(スピン)結合定数(J1,2=7.
7 Hz, J2,3=9.9 Hz, J 3,4=3.7 Hz, J4,5=0 Hz)は、この
ガラクトシドがβ-ピラノシドであることを示してい
る。ガラクトシドの結合はNOE差スペクトルによって決
定された。Gal H1への照射により、強いNOE(相互作
用)がXyl H-4, GalH-3及びGal H-5位で観測され、また
Xyl H-4への照射により、Gal H-1(スペクトル)が強
く増加された。これらのことから、生成物の構造はGal
β1-4Xylβ1-p-Nph(Eur.J.Biochem.,247(3),1083-90
(1997))であることが示された。
におけるクローン化XGalT-1によるグリコサミノグリカ
ン合成の回復 本発明の酵素が、in vivoにおいてグリコサミノグリカ
ンの生合成に関わっていることを確認するために、変異
CHO細胞 pgsB-761(ガラクトース転移酵素I-欠損)
に、pMIKneo-XGalT-1を一過性に導入(トランスフェク
ト)した。そのトランスフェクト細胞を、ヘパラン硫酸
に特異的なHepSS-1モノクローナル抗体で染色後、フロ
ーサイトメーターで分析した。
シュにまき、翌日、45μlのLipofectamineTM試薬(Life
Technologies, Inc.)を用い、その試薬の説明書に従
って10μgのプラスミドDNAをトランスフェクトした。3
日後、細胞を0.5mM EDTAおよび0.25%トリプシンを含有
するPBSではがし、約1×106個の細胞を、1:25に希釈し
たHepSS-1モノクローナル抗体(40μg/ml)と共に、氷
中で30分間インキュベートした。2回洗浄した後、1:20
0に希釈した、フルオレセインイソチオシアネート(FIT
C)結合ヤギ抗マウスIgM(μ鎖特異的)(Zymed Laboratori
es)で細胞を染色した。氷中で30分間インキュベートし
た後、細胞を2回洗浄し、Cell QuestTMバージョン3.1f
ソフトウエアを用いたFACSCalibur(Becton Dickinson)
によって解析した。
抗体HepSS-1によって染色されるが、偽遺伝子(mock)を
導入した細胞は陰性であった(図3)。このことは、本
発明のDNAは、グリコサミノグリカン鎖形成を促進す
るガラクトース転移酵素Iをコードする遺伝子であるこ
とを示している。
発現の解析 XGalT-1の遺伝子発現を解析するために、cDNAの全長フ
ラグメントをプローブとして使い、ノーザンブロット解
析を行った。
(Clontech Laboratories)を用い、その説明書に従っ
て、ゲル精製した[α-32P]dCTP-標識XGalT-1 cDNA、ま
たはグリセルアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
(GAPDH)をプローブとして、各種ヒト成人組織(心臓、
脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、膵臓)由来のポリ
A+ RNAに対してノーザンブロッティングを行った。ブロ
ットをイメージングプレートに露出させ、BAS2000イメ
ージングアナライザー(富士写真フィルム)で解析した。
の全てのヒト組織に発現しており、1.8 kbの転写産物
(mRNA)が検出された。
コサミノグリカンの製造ツールとして有用である。本発
明DNAは、本発明ポリペプチドの大量調製ツールとし
て有用である。また、本発明酵素の遺伝子異常や発現が
低下した疾患患者への遺伝子治療への応用も期待され
る。
大量調製ツール、遺伝子治療等に有用である。また、本
発明の形質転換細胞は、本発明酵素の大量調製ツールと
して有用である。
パク質のハイドロパシープロット。
R)共鳴スペクトルを示す図。 A:クローン化されたcDNA産物によって調製された生成
物の構造。 B:ガラクトース残基およびキシロース残基について測
定した1H ケミカルシフト(ppm)および1H-1Hカップリン
グ定数(Hz)を要約して示す。
たCHO変異株pgsB-761細胞のフローサイトメトリー分析
を示す図。薄い線はモノクローナル抗体を用いた結果
を、実線は対照を示す。 A:CHO-K1細胞(陽性対照) B:pgsB-761細胞(陰性対象) C:cDNAを含まないベクターMIKneoを導入したXGalT-1
欠損CHO変異株pgsB-761細胞。 D:XGalT-1 cDNAを含むpMIKneoを導入したpgsB-761細
胞。
Claims (11)
- 【請求項1】 下記性質を有する、ガラクトース転移酵
素。 (1)作用 ガラクトース供与体から、受容体であるβ−D−キシロ
ース残基のC4位にガラクトース残基を転移する。 (2)基質特異性 ガラクトース供与体から、以下の受容体にはガラクトー
ス残基を転移しない。N−アセチルグルコサミン残基、
N−アセチルガラクトサミン残基、ガラクトース残基、
α−D−キシロース残基、およびグルコシルセラミド残
基。 - 【請求項2】 さらに下記の性質を有することを特徴と
する、請求項1記載のガラクトース転移酵素。 (3)ミカエリス定数 約3.4mM(パラニトロフェニル−β−D−キシロピ
ラノシドを受容体とした場合) - 【請求項3】 ヒト由来である、請求項1又は2に記載
のガラクトース転移酵素。 - 【請求項4】 以下の(a)又は(b)のポリペプチ
ド。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。 - 【請求項5】 以下の(a)又は(b)のポリペプチド
をコードするDNA。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るβ−D−キシロース残基のC4位にガラクトース残基
を転移する酵素活性を有するポリペプチド。 - 【請求項6】 配列番号1において、塩基番号41〜1
021で表される塩基配列を含む請求項5記載のDN
A。 - 【請求項7】 請求項5記載のDNAを保持する組換え
ベクター。 - 【請求項8】 請求項5記載のDNA又は請求項7記載
の組換えベクターを宿主細胞に導入することにより得ら
れる形質転換細胞。 - 【請求項9】 宿主細胞が線維芽細胞株である請求項8
記載の形質転換細胞。 - 【請求項10】 請求項9記載の形質転換細胞を培養
し、該培養物中に請求項4記載のポリペプチドを生成蓄
積させ、同培養物から前記ポリペプチドを採取すること
を特徴とするガラクトース転移酵素の製造法。 - 【請求項11】 配列番号2のアミノ酸配列において、
1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは
転位したアミノ酸配列をコードするDNA。
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WO2004042055A1 (ja) * | 2002-11-07 | 2004-05-21 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 骨パジェット病の検出方法 |
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1999
- 1999-04-28 JP JP12255599A patent/JP4377987B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2004042055A1 (ja) * | 2002-11-07 | 2004-05-21 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 骨パジェット病の検出方法 |
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