JPH07289254A - 新規糖鎖合成酵素 - Google Patents

新規糖鎖合成酵素

Info

Publication number
JPH07289254A
JPH07289254A JP6091507A JP9150794A JPH07289254A JP H07289254 A JPH07289254 A JP H07289254A JP 6091507 A JP6091507 A JP 6091507A JP 9150794 A JP9150794 A JP 9150794A JP H07289254 A JPH07289254 A JP H07289254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sialyltransferase
galnacα2
enzyme
leu
sugar chain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6091507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2854803B2 (ja
Inventor
Shuichi Tsuji
崇一 辻
Nobuyuki Kurosawa
信幸 黒澤
Toshiro Hamamoto
敏郎 浜本
Naoya Kojima
直也 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority to JP6091507A priority Critical patent/JP2854803B2/ja
Priority to US08/666,367 priority patent/US5854042A/en
Priority to EP95903933A priority patent/EP0737745A4/en
Priority to PCT/JP1994/002182 priority patent/WO1995018217A1/ja
Publication of JPH07289254A publication Critical patent/JPH07289254A/ja
Priority to US09/143,438 priority patent/US6218161B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2854803B2 publication Critical patent/JP2854803B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 配列表に示されるアミノ酸配列により特定さ
れるGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 、例えば配列
表の核酸番号1から1212で示される塩基配列を有する核
酸である上記GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素のアミノ酸
配列をコードするGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素遺伝
子。 【効果】 新規酵素 P-B3 はGalNAcα2,6-シアル酸転移
酵素活性を有するので、蛋白にヒト型の糖鎖を導入する
試薬として有用である。また、ヒトに特異的な糖鎖を欠
く遺伝性疾患の治療のための医薬として、あるいは、癌
転移抑制、ウイルス感染防止、炎症反応抑制を目的とす
る医薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糖鎖合成酵素および該酵
素をコードするDNAに関するものである。さらに詳し
くは、本発明は N−アセチルガラクトサミンα 2,6シア
ル酸転移酵素(GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素)および
該酵素をコードするDNAに関するものである。該酵素
は、癌転移抑制およびウイルス感染抑止効果を有する薬
剤として、あるいは薬剤にシアル酸を付加することによ
り生理作用を増加させるための試薬等として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】シアル酸は、例えば細胞−細胞間伝達、
細胞基質相互作用、細胞接着等の重要な生理作用をつか
さどる物質である。発生、分化、及び癌遺伝子のトラン
スホーメーション等の過程において調節をうけ、種々の
異なる細胞表面シアル酸が存在することが知られてい
る。シアル酸は糖蛋白および糖脂質の炭化水素基の末端
位置に存在しており、シアル酸は、翻訳の後の過程で、
酵素的にCMP-Sia からこれらの部位に導入される。例え
ば、糖蛋白には3種の結合様式、すなわち Siaα2,6Ga
l, Siaα2,3Gal, および Siaα2,6GalNAc が共通に存
在しており(Hakomori, S., Ann. Rev. Biochem., 50, 7
33-764, 1981) 、ガングリオシドには高頻度に2種の結
合様式、すなわち Siaα2,3Galおよび Siaα2,8Siaが存
在している(Fishman, P., and Brady, R.O., Science,
194, 906-915, 1976) 。
【0003】上記の様なシアル酸の酵素的導入(シアル
酸転移)を担う酵素は、シアル酸転移酵素(sialyltrans
ferase) と呼ばるグリコシルトランスフェラーゼ類であ
る。従来既知の全てのシアリルオリゴ糖構造を合成する
ためには、少なくとも12の異なるシアル酸転移酵素が必
要であることが知られている(Broquet, P. et al., In
t. J. Biochem., 23, 385-389, 1991; および Weinstei
n, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 19
87)。これらのうち、5種類のシアル酸転移酵素が精製
されており、いずれの酵素も各受容体基質に対して高い
特異性を示すことが知られている(Sadler, J. et al.,
J. Bio. Chem., 254, 4434-4443, 1979; Weinstein, J.
et al., J. Biol. Chem., 257, 13835-13844, 1982; R
earick, J.et al., J. Biol. Chem., 254, 4444-4451,
1979; および Joqiasse, D.H. eal., J. Biol. Chem.,
260, 4941-4951, 1985)。
【0004】上記のシアル酸転移酵素をコードするcDNA
については、 Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素
(Galβ4GlcNAc-α6ST)をコードするcDNAが、肝をはじめ
とする種々の組織からクローニングされている(Weinste
in, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 1
987; Grundmann U. et al., Nucleic Acids Res. 18,66
7, 1990; Bast, B. et al., J. Cell. Biol., 116, 423
-435, 1992; およびHamamoto, T. et al., Bioorg. an
d Medic. Chem., 1, 141-145, 1993)。また、Gal β1,3
GalNAc α2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3GalNAc-α3ST)
をコードするcDNA(Gillespie, W. et al., J. Biol. Ch
em., 267, 21004-21010, 1992; およびLee, Y. et a
l., Eur. J. Biochem, 216, 377-385, 1993) 、Gal β
1,3(4)GlcNAcα2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3(4)GlcNAc
- α3ST)をコードするcDNA(Wen, D.X et al., J. Biol.
Chem., 267, 21011-21019, 1992)もクローニングされ
ている。
【0005】一方、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素につ
いては、この酵素を分離した報告もあるが(Hakomori,
S., Ann. Rev. Biochem., 50, 733-764, 1981) 、物質
として同定できる程には精製されておらず、反応特異
性、性質の安定性、供給量に問題があり、実用に供する
ことはできなかった。本発明者らは、鋭意研究を進めた
結果、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素(EC 2.4.99.3; G
alNAc-α6ST)をコードするcDNAをクローニングし、GalN
Acα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 をコードする遺伝子の
核酸配列およびこの酵素のアミノ酸配列を明らかにし
(Kurosawa, N., et al., J. Biol. Chem., 269, 1402-1
409, 1994) 、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素の活性に
関与するポリペプチド部分とシグナルペプチドとを含む
細胞外分泌型の蛋白 SB-690 を製造することに成功し
た。これらの発明についてはすでに平成5年12月24日に
特許出願(平成5年特許願第348260号)されている。し
かしながら、GalNAcα2,6-シアル酸転移活性を有するシ
アル酸転移酵素は、上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵
素 P-B1 (ST6GalNAcA と呼ばれることもある) 以外には
知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】GalNAcα2,6-シアル酸
転移酵素 P-B1 は、蛋白に直接結合したNーアセチルガ
ラクトサミンの3位の水酸基の置換の有無にかかわらず
シアル酸を6位に転移する作用を有している。このため
NeuAcα2,6GalNAc-蛋白の構造ができやすいが、これに
よってこの糖鎖の伸長は終結してしまうという問題があ
った。従って、より長い糖鎖が望ましい場合には糖鎖が
十分伸び切った後に初めてこの酵素を使うように糖鎖合
成システムを設計する必要があった。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、3位の水酸基が置換されずに蛋白質にαグリ
コシド結合しているNーアセチルガラクトサミンに対し
てはシアル酸の転移を行なわず、一方、3位の水酸基が
ガラクトースまたは還元末端側にガラクトースを有する
糖鎖で置換されている場合にのみ、蛋白質にαグリコシ
ド結合しているNーアセチルガラクトサミンの6位にシ
アル酸を転移させるシアル酸転移酵素の遺伝子を分離
し、蛋白として大量に発現させることが望まれている。
従って、本発明は上記のようなシアル酸転移酵素を得る
ことを目的としている。本発明は、上記のGalNAcα2,6-
シアル酸転移酵素 P-B1 とは異なり、上記のシアル酸転
移触媒機能を有するGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素を提
供することを目的とするものである。また、本発明は、
そのような新規のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素をコー
ドするcDNAをクローニングし、該GalNAcα2,6-シアル酸
転移酵素をコードするDNA配列および該酵素のアミノ
酸配列を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく鋭意努力した結果、GalNAcα2,6-シアル酸
転移酵素 P-B1 の構造と同等の構造を有する新しいタイ
プのGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素をコードするcDNAを
ニワトリ精巣からクローニングすることに成功し、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、配列表の配
列番号1に示されるアミノ酸配列により特定されるGalN
Acα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 を提供するものであ
る。また、本発明は、上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移
酵素 P-B3 のアミノ酸配列をコードするGalNAcα2,6-シ
アル酸転移酵素遺伝子、およびその一態様である配列表
の配列番号1に示される核酸番号1から1212で示される
塩基配列を有するGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素遺伝子
を提供するものである。さらに、上記のGalNAcα2,6-シ
アル酸転移酵素遺伝子を含む組み換えベクター、および
その一態様であるプラスミドλCEB3-T20、ならびに上記
組み換えベクターにより形質転換された形質転換体が提
供される。
【0009】GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 をコ
ードするcDNAの単離する方法は以下の実施例に詳細に説
明されている。もっとも、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵
素 P-B3 をコードするcDNAの単離方法はこれらの方法に
限定されることはなく、当業者は下記の実施例に記載さ
れた方法を参照しつつ、これらの方法を適宜修飾、変更
することにより、容易に目的のcDNAを単離することがで
きよう。また、下記配列表の配列番号1に記載されたGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 をコードするDNA は
本発明の好ましい一態様であるが、本発明のGalNAcα2,
6-シアル酸転移酵素 P-B3 をコードするDNA はこの特定
の態様に限定されることはなく、本発明により明らかに
されたGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 のアミノ酸
配列をコードするDNA はすべて本発明に包含される。
【0010】本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P
-B3 は、発現後に細胞内に留まり、細胞外に分泌されな
いことがある。また、細胞内濃度が一定以上になると、
酵素の発現量が低下するという可能性がある。上記のGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3 のGalNAcα2,6-シア
ル酸転移活性を有効に利用するためには、本酵素の活性
を維持し、かつ発現時に細胞から分泌される可溶性形態
の蛋白を製造することができる。このような蛋白として
は、上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の活性
に関与するポリペプチド部分とシグナルペプチドとを含
む細胞外分泌型の蛋白であって、GalNAcα2,6-シアル酸
転移を触媒する蛋白を挙げることができる。
【0011】これまでにクローニングされたシアル酸転
移酵素は、他のグリコシル−トランスフェラーゼと同様
のドメイン構造を有している。すなわち、NH2 末端の短
い細胞質中尾部、疎水性のシグナルアンカードメイン、
蛋白分解感受性を有するステム(stem)領域、及び COOH-
末端の大きな活性ドメインを有する(Paulson, J.C. and
Colley, K.J., J. Biol. Chem., 264, 17615-17618, 1
989)。本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 PB-3 の
経膜ドメインの位置を調べるためには、カイト及びドゥ
ーリトル(Kyte, J. and Doolittle, R.F., J. Mol. Bi
ol., 157, 105-132, 1982)の方法に従って作成した疎水
性分布図を利用することができる。また、活性ドメイン
部分の推定には、各種のフラグメントを導入した組換え
プラスミドを作成して利用することができる。このよう
な方法は、平成5年特許願第348260号の明細書にGalNAc
α2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 について詳細に記載され
ている。
【0012】GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の活
性に関与するポリペプチド部分とシグナルペプチドとを
含む細胞外分泌型の蛋白の製造のためには、例えばシグ
ナルペプチドとして免疫グロブリンシグナルペプチド配
列を用い、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の活性
ドメインに対応する配列を該シグナルペプチドにインフ
レーム融合させればよい。このような方法としては、例
えば、ジョブリンの方法(Jobling, S.A. and Gehrke,
L., Nature(Lond.), 325, 622-625, 1987) を利用する
ことができる。
【0013】また、平成5年特許願第348260号の明細書
には、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 の活性に関
与する部分とシグナルペプチドを含む細胞外分泌型蛋白
SB-690 の製造について開示されているので、その開示
を基にすれば当業者は本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転
移酵素 P-B3 の活性部分とシグナルペプチドとを含む細
胞外分泌型蛋白を容易に製造できる。もっとも、シグナ
ルペプチドの種類やシグナルペプチドと活性ドメインの
結合方法は上記の明細書に開示された方法に限定される
ことはない。当業者は、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素
P-B3 の活性に関与するポリペプチド部分を適宜選択す
ることができるし、それらを利用可能な任意のシグナル
ペプチドと適宜の方法により結合することにより細胞外
分泌型の蛋白を製造することができる。
【0014】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるこ
とはない。
【実施例】GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素のcDNAクロー
ンを得るために、2個の縮重オリゴヌクレオチド(ST-1
07及びST-205) によるPCR を、鋳型としてニワトリ胚 c
DNA を用いて行った。約 150bpの望ましいサイズのフラ
グメントをアガロースゲル電気泳動により精製した。こ
のPCR 産物の塩基配列の決定を行ったところ、Galβ1,4
GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素 (Kurosawa, N., et a
l., Eur. J. Biochem., 219, 375-381, 1994) 、及びGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 をコードするPCR 産
物の他に、新規アミノ酸配列をコードするPCR 産物とし
てpCRB3 が得られた。pCRB3 のシアリルモチーフと上記
の各シアル酸転移酵素のシアリルモチーフとの一致度
は、65%-57% であった。
【0015】該遺伝子の完全なコード領域を確認するた
めに、幼ニワトリ精巣のcDNAライブラリーを pCRB3のcD
NAインサートでスクリーニングした。5×105 個の別々
のクローンについてスクリーニングしたところ、インサ
ートサイズが 2.05 kbであるポジティブクローンλCEB3
-T20が得られた。このcDNAクローンのヌクレオチド配列
は、45.8 KDaの分子量を持つ 404アミノ酸をコードする
1212 bp のオープンリーディングフレームを含んでい
た。このオープンリーディングフレームは、通常の翻訳
開始配列 (Kozak, M., Nature, 308, 241-246, 1984)を
持つヌクレオチド1位のメチオニンコドンで始まり、ヌ
クレオチド1213位の TGA停止コドンで終了している。ま
た、384 bpの 5´非翻訳配列及び 451 bp の 3´非翻訳
配列に挟まれている。開始部位の 5´DNA 配列は、3個
のリーディングフレームの全てに停止コドンを含んでい
る。λCEB3-T20のヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配
列を配列表の配列番号1に示した。このアミノ酸配列を
有するGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素を P-B3 と命名し
た。
【0016】上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3
(GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B1をST6GalNAcAと呼
ぶ場合、本酵素をST6GalNAcBと呼ぶこともある)は、現
在までにクローニングされている全てのシアル酸転移酵
素に見られているように、荷電した残基に接する17アミ
ノ酸のN-末端疎水性配列を含むII型の経膜ドメインを有
している。GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3の一次配
列を DNA及び蛋白データバンクの他のアミノ酸配列と比
較したところ、クローニングされている全てのシアル酸
転移酵素と二領域で類似性を有することが明らかになっ
た。
【0017】GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3 の中
心部にある一方の領域(シアリルモチーフ L) は45アミ
ノ酸から成り 64-24% の配列一致度を示す。他方、COOH
末端部分にあるもう一つの領域(シアリルモチーフ S、
333-355 残基)は 78-43% の一致度を示す。GalNAcα2,
6-シアル酸転移酵素P-B3の全体的アミノ酸配列一致度
は、それぞれ、ニワトリの Galβ1,4GlcNAc α2,6-シア
ル酸転移酵素 (Kurosawa, N., et al., Eur. J. Bioche
m., 219, 375-381, 1994) に対して 10%、ニワトリの G
alβ1,3GalNAc α2,3-シアル酸転移酵素 (Kurosawa, N.
et al., J. Biol. Chem., 発行中) に対して 13%、及
びニワトリのST6GalNAcA(22)に対して 32%であった。こ
れらの結果は、クローニングされた該遺伝子がシアル酸
転移酵素遺伝子ファミリーに属することを示すものであ
る。
【0018】実験の詳細は以下のとおりである。 ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR) PCR はGal β4GlcNAc-α6STRL(Weinstein, J. et al.,
J. Biol. Chem., 262,17735-17743, 1987) 、Gal β4Gl
cNAc-α6STHP(Grundmann, U. et al., Nucleic Acids R
es., 18, 667, 1990)、及びGal β3GalNAc-α3STPS(Gil
lespie, W. etal., J. Biol. Chem., 267, 21004-2101
0, 1992) 中の保存領域に由来する縮重プライマー[5´
プライマー ST107 :TGGGCCTTGGII(A/C)AGGTGTGCTGTTG及
び 3´プライマー ST205 :AGGCGAATGGTAGTTTTTG(A/T)GC
CCACATC]を用いて行った。cDNAを得るために、3日齢の
ニワトリ胚からの poly(A)リッチRNA (2μg)を、オリゴ
-dT プライマー(ファルマシア社);dATP、dCTP、dGT
P、及びdTTPをそれぞれ 1 mM ;並びに2 U/μl のRNase
阻害剤(プロメガ社)と共に、50μl の 10 mM Tris-H
Cl(pH8.3)、50 mM KCl 、1.5 mM MgCl2及び 0.001% ゼ
ラチン中、0℃で 10分間インキュベートした後、100
μU のモロニー・ネズミ白血病ウィルス逆転写酵素(BR
L) を加えてさらに42℃で60分間インキュベートした。
【0019】上記の反応液を94℃で3分間加熱した後、
0.2μg の poly(A)リッチRNA から製造したcDNAを、50
μl 中に 10 mM Tris-HCl(pH8.3)、 50 mM KCl、 1.25
mM MgCl2、 0.001% ゼラチン、dATP、dCTP、dGTP、及び
dTTPをそれぞれ 200μM 、Taq DNA ポリメラーゼ(プロ
メガ社)を 2U 、並びに 40 pmole の各 PCRプライマー
を含む混合液中における PCR実験に用いた。35サイクル
の PCR増幅を行い、各サイクルは、96℃、45秒間の熱変
性;50℃、60秒間のアニーリング;及び72℃、60秒間の
伸長とした。 PCR生成物を 3% アガロースゲルで展開
し、150bp に相当する DNAフラグメントをゲルから溶出
した(キアエックス・キット、キアゲン社)。このフラ
グメントを平滑末端化してキナーゼ処理した後、pUC119
のSmaI部位の中にサブクローニングし、最終的に配列決
定した。
【0020】cDNAライブラリーの作成 全RNA をグアニジニウムチオシアネート法: 及びそれに
続く 5.7 M CsCl 溶液中における遠心により、ニワトリ
精巣から調製した(Sambrook, J., Molecular Cloning:
a Laboratory Mannual, 2nd edition, Cold Spring Har
bor Laboratory, Cold Spring Harbor, N.Y. 1989)。 p
oly(A)リッチRNA をオリゴテックス-dT30 (宝酒造)で
精製し、オリゴ-dT プライマー及びランダムプライマー
にλZAPII (ストラタジーン社)及び cDNA 合成キット
(ファルマシア社)を用いたcDNAライブラリーの作成に
使用した。
【0021】cDNAライブラリーのスクリーニング 増幅されたcDNAライブラリー(1 ×106 プラーク)をニ
ワトリ胚 PCRフラグメントでスクリーニングした。プラ
ークを移したフィルターを 5×SSC 、0.2% SDS、5 ×デ
ンハルド溶液及び 10 μg/ml変性サケ精子DNA 中で 32P
- 放射性ラベル化DNA プローブと65℃で12時間にわたり
ハイブリダイズさせた。その後、2 ×SSC 、0.1% SDS中
で65℃、20分で二回洗浄した。単離されたファージクロ
ーンからプラスミドを得るために、ファージミドレスキ
ューをλZAPII クローニングキットの製造元(ストラタ
ジーン社)の使用説明書に従って行った。cDNAインサー
トはBluescriptプラスミドとして直接切り取った。プラ
スミドの作成はサムブルックら(Sambrook, J. et al.,
Molecular Cloning: a Laboratory Manual, 2nd editi
on, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold spring Har
bor, N.Y., 1989)によって述べられている分子クローニ
ング標準法を用いた。
【0022】DNA 配列分析 上記のインサートのDNA 配列は、T7-DNAポリメラーゼの
鋳型として一本鎖DNAを用いるジデオキシ鎖停止法(Sang
er, F. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 546
3-5467, 1977)により決定した。シーケンシング反応及
び電気泳動はオートリードDNA シーケンシングキット及
びDNA シーケンサー(ファルマシア社)を用いて行っ
た。一本鎖DNA は、ヘルパーファージR408(ストラタジ
ーン社)で重複感染させた後に大腸菌XL-Blue (ストラ
タジーン社)から調製した。配列データは PC/Gene(テ
イジンシステムテクノロジー社)を用いたコンピュータ
ーで分析した。
【0023】遺伝子の存在を確認するために、ニワトリ
ゲノム DNAのサザン・ブロット分析を行った。ニワトリ
ゲノムDNA に対するcDNAインサート pCRB3のハイブリダ
イゼーションでは、EcoRI による切断からは単一のバン
ドが、また BamHIによる切断からは二本のバンドが得ら
れた。この単純なハイブリダイゼーションパターンによ
れば、クローニングされた cDNA が単一コピー遺伝子で
あることが明らかである。厳密度の低い条件下で pCRB3
プローブを用いたマウス及びサルからのゲノムDNA のサ
ザンブロット分析では、この遺伝子が種族間で保存され
ていることを示唆された。サザンブロット分析用には、
マウス脳、COS-7 細胞及びニワトリ精巣から調製したゲ
ノミックDNA を各7.5 μg ずつ制限酵素で切断し、0.6%
アガロースゲル上でサイズ分画化したものを用いた。
【0024】また、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3
遺伝子の mRNA サイズ及び分布をノーザンブロット分析
により測定した。3、6、8、10及び12日齢の胚からの
RNA分析により、4.5 kb及び 2.2 kb の2種のRNA の存
在が明らかになった。4.5 kbの mRNA は調査した全ての
胚ステージにおいて豊富に発現されたが、成体組織には
発現されていなかった。2.2 kbの mRNA は初期の胚ステ
ージにおいてはさほど豊富に発現されなかったが、胚ス
テージ終期及び成体組織においては豊富であった。2.2
kbというトランスクリプトのサイズは、得られたcDNAク
ローン(λCEB3-T20)がフルレングスに近いものであっ
たことを示すものである。ノーザンブロット分析用に
は、ニワトリ胚からの poly(A)リッチRNA 5 μg 及びニ
ワトリ組織からの全RNA 10μg をホルムアルデヒド−ア
ガロースゲル上でサイズ分画化したものを用いた。
【0025】従来公知のシアル酸転移酵素は、驚くほど
組織特異的発現を示すものであったが、これは細胞型特
異的炭化水素構造の存在に相関しているものと考えられ
ている(Paulson, J.C. and Colley, K.J., J. Biol. Ch
em., 264, 17615-17618, 1989)。上記のノーザン・ブロ
ッティングの結果によれば、シアル酸転移酵素 P-B3の
mRNA の発現パターンが変化することが明らかである。
胚期特異的な 4.5KbのmRNAの正確な構造は明らかではな
いが、シアル酸転移酵素 P-B3 の遺伝子から2種の異な
るサイズのmRNAが転写されることは、それらがGal β1,
4GlcNAc-α2,6-シアル酸転移酵素(Gal β4GlcNAc-α6S
TRL)及びGal β1,3(4)GlcNAcα2,3-シアル酸転移酵素
Gal β3(4)GlcNAc- α3STRL)(Weinstein, J. et al.,
J. Biol.Chem., 262, 17735-17743, 1987; および We
n, D.X. et al., J. Biol. Chem.,267, 21011-21019, 1
992)に観察されたような、選択的スプライシングメカニ
ズム及び選択的プロモーター利用メカニズムを通じて発
現されることを示唆している。このことは、シアル酸転
移酵素 P-B3 に対しては単一コピーの遺伝子しか存在し
ないことがサザン・ハイブリダイゼーションにより示さ
れていることからも明らかである。
【0026】シアル酸転移酵素 P-B3 の全長をコードす
る 1.3 kb DNA フラグメントを、合成オリゴヌクレオチ
ドプライマー (5'- ACGGCGCTCGAGCCAACCCGGAGAGCAGCG-
3' 及び 5'-CGTTGCCTCGAGAGTCCTTGCAGTGGGACT-3':下線
部は合成 XhoI 部位を示す)を用いて増幅させた。増幅
させたDNA フラグメントを XhoI で切断し、発現ベクタ
ー pcDSRαのXhoI部位に挿入し (Takebe, Y., Mol. Cel
l. Biol., 8, 466-472,1988) 、組換えプラスミド pcDB
3STを得た。このプラスミドインサートの配列を決定
し、ポリメラーゼ連鎖反応のエラーの可能性がないこと
を確認した。
【0027】上記の組換えプラスミド pcDB3ST 5μg を
用いてCOS-7 細胞中にDEAE- デキストラン法によりトラ
ンスフェクトした (McCutchan, J.H. and Pagano, J.
S., J.Natl, Cancer Inst., 41, 351-357, 1968) 。ト
ランスフェクトの48時間後に培養細胞(1×107)を回収
し、リン酸緩衝食塩水で洗浄した。その後 20mM MnCl2
及び 25 mM MES, pH 6.0を含むバッファー 2 ml に細胞
を再懸濁した。細胞懸濁液を 30,000 ×g で30分間遠心
し、得られた細胞ペレットを 0.5 ml の 1% トライトン
X-100、50 mM NaCl、5 mM MnCl2、25 mM MES, pH 6.0
に再懸濁した後、ソニケーターにかけた。30,000×g で
30分間遠心した後、上清をセントリコン 30 フィルター
(アミコン)で10倍に濃縮して以下のアッセイに用い
た。
【0028】受容体としてグリコプロテイン、オリゴサ
ッカライド、及びグリコリピドを用い、反応液として0.
1 M カコジル酸ナトリウムバッファー、pH 6.0、10 mM
MgCl2 、0.5 % トライトン CF54 、12μM CMP-[14C]Neu
Ac (1.5 kBq)、1 mg/ml 受容体基質及び 1μl COS 細胞
ライセート(総容量10μl)を用いてアッセイを行った。
反応液を37℃で1時間インキュベートした後の反応混合
液を、グリコプロテインを受容体に用いた場合は SDS-P
AGE に付し、オリゴサッカライド及びグリコリピドを受
容体に用いた場合はエタノール/1-ブタノール/ピリジ
ン/酢酸/水(100:10:10:3:30) を溶媒系に用いる HPT
LCプレート(メルク社、ダームシュタット、ドイツ)ク
ロマトグラフィーに付した。シアル化受容体は BAS2000
ラジオイメージアナライザー(富士写真フィルム製、
日本)で定量した。
【0029】シアル化産物の同定は以下のようにして行
った。還元オリゴサッカライドは、カールソンのβ−除
去法 (Carlson, D.M., J. Biol. Chem., 243, 616-626,
1968)により、再シアル化グリコプロテインから製造し
た。pcDB3ST でトランスフェクトされた COS-7細胞ライ
セート中で、アシアロ BSMを上記と同条件下で CMP-[14
C]NeuAc を用いてシアル化した。フェツインから遊離し
た放射能ラベルされたオリゴサッカライドを NDVシアリ
ダーゼで切断し、さらに生成物を同定するために、それ
以上の精製を行わずに薄層クロマトグラフィーに付し
た。なお、BSA から遊離したオリゴサッカライドを標準
として用いた。アシアロ BSM及びアシアロフェツイン
は、それぞれGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1(特願
平5-348260号) 及び Galβ1,3GalNAc α2,3-シアル酸転
移酵素 (Lee, Y.-C., et al., Eur. J. Biochem., 216,
377-385, 1993) で[14C]-シアル化し、オリゴサッカラ
イドはβ−除去により製造した。生成した[14C]NeuAcα
2,6GalNAc-オール、 Galβ1,3([14C]NeuAcα2,6)GalNAc
- オール、及び[14C]NeuAcα2,3Galβ1,3GalNAc-オール
は放射能ラベル化スタンダードとして用いた。
【0030】フェツインを受容体として用いた場合に
は、組換えベクター pcDB3STでトランスフェクトされた
COS-7 細胞のライセートによってのみシアリル化され
た。発現したGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 はフ
ェツイン及びアシアロフェツインに対して強い活性を示
し、アシアロBSM に対しては弱い活性を示したが、BSM
又は N- グリコシド結合オリゴサッカライドのみを有す
る他のグリコプロテイン(例:α1-酸グリコプロテイ
ン、オボムコイド、アシアロ- α1 酸グリコプロテイン
及びアシアロ−オボムコイド)に対しては有意の活性を
有していなかった(表1)。
【0031】さらに、オリゴサッカライド又はグリコス
フィンゴリピドは本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵
素P-B3に対する受容体としては機能しなかった。該酵素
によってフェツイン中に取り込まれた[14C]NeuAc残基
は、N-グリカナーゼ又は NDVシアリダーゼによる処理に
対して耐性を示した。フェツインから放出された放射能
ラベルされたオリゴサッカライドは NDVシアリダーゼに
よる処理の後、 Galβ1,3 (NeuAcα2,6)GalNAcオールと
共移動した。これらの結果は、シアル酸残基がフェツイ
ンのO-グリコシド結合オリゴサッカライドのGalNAc残基
上のα2,6-リンケージを通じて転移されたことを示して
いる。従って、発現された酵素はGalNAcα2,6-シアル酸
転移活性を有していることが明らかである。しかしなが
ら、本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 に対
するアシアロBSM の受容体としての機能はフェツイン及
びアシアロフェツインと比べると遙かに不十分であっ
た。この受容体基質特異性は、アシアロBSM がアシアロ
フェツインよりも遙かに良好な受容体として機能するGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1(特願平5-348260号)
の受容体基質特異性とは異なっている。
【0032】本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P
-B3 の基質特異性を明らかにするために、フェツインを
シアリダーゼ(コレラ菌)及びβ−ガラクトシターゼ
(ウシ精巣)で逐次処理し、できたアシアロフェツイン
及びアガラクト−アシアロフェツインを受容体として使
用した。シアリダーゼ処理されたフェツインへのNeuAc-
残基の取り込みは天然フェツインへの取り込みの 1.5倍
に増加した。3個のO−グリコシド結合型オリゴサッカ
ライドがフェツインに含まれていることが知られてお
り、そのうち2個は NeuAcα2,3Galβ1,3GalNAc であ
り、残りの1個は NeuAcα2,3Galβ1,3(NeuAc α2,6)Ga
lNAcである (Spiro, R.G. and Bhoyroo, V.D.,J. Biol.
Chem., 249, 5704-5717, 1974)。従って、天然フェツ
インにおいては3個のO−結合型オリゴサッカライドの
うちの2個についてはGalNAc残基が受容体として機能し
うるが、一方、アシアロフェツインにおいては全てのO
−結合型オリゴサッカライドのGalNAc残基が本発明のGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 によってシアル化さ
れうるものである。
【0033】また、アガラクト−アシアロフェツインは
本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の受容体
として機能することができず、さらに、該酵素と共にイ
ンキュベートされたアシアロBSM からβ−除去により遊
離されるオリゴサッカライドについては、 Galβ1,3([
14C]NeuAcα2,6)GalNAc- オールのみが検出され、[14C]
NeuAcα2,6-GalNAc- オールは検出されなかった。以上
により明らかにされた本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転
移酵素 P-B3 の諸特性をまとめて示せば、以下のとおり
である: (1-i) O−グリコシド結合型(NeuAcα2,3) Galβ1,3Gal
NAc 配列を含むフェツイン及びアシアロフェツイン(Spi
ro, R.G. and Bhoyroo, V.D., J. Biol. Chem.,249, 57
04-5717, 1974) は良好な受容体として機能するが、全
炭化水素鎖の5%しか Galβ1,3GalNAc 配列を含まないア
シアロBSM (Tsuji, T. and Osawa, T., Carbohydr. Re
s., 151, 391-402, 1986)は受容体としての機能がはる
かに不完全である。
【0034】(1-ii) Galβ1,3GalNAc α1-Bzがアシアロ
GM1 (Galβ1,3GalNAc β1,4Galβ1,3Glcβ1-Cer)及びGM
1b(NeuAcα2,3Galβ1,3GalNAc β1,4Galβ1,3Glcβ1-Ce
r)と同様に受容体として機能しなかったことから、この
シアル酸転移酵素の活性に対して蛋白部分は必須であ
る。 (2) β- ガラクトシダーゼで処理したアシアロフェツイ
ン(アガラクト−アシアロフェツイン)に対して活性を
示さない。 (3) アシアロBSM の炭化水素鎖の約60% はGalNAc-O-Ser
/Thrである(Tsuji, T. and Osawa, T., Carbohydr. Re
s., 151, 391-402, 1986)にもかかわらず、[14C]シアル
化アシアロBSM から遊離されたオリゴサッカライド中に
は Galβ1,3([14C]NeuAcα2,6)GalNAc- オールしか検出
されない。
【0035】これらの結果は、グリコプロテインのThr/
Ser にO−結合したGalNAc残基上にα2,6 リンケージを
持つCMP-NeuAc を転移させる触媒活性を有する本発明の
酵素の受容体基質としては、O−グリコシド結合型オリ
ゴサッカライドの Galβ1,3GalNAc 配列が不可欠である
が、一方、ガラクトース残基に結合したα2,3 結合型シ
アル酸残基は必須ではないことを明確に示している。従
って、本発明に従ってクローニングされた酵素 P-B3 は
新しいタイプのGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素である。
分子中央に位置する45アミノ酸範囲(シアリルモチーフ
L)から COOH-末端までの(180-404残基)GalNAcα2,6-
シアル酸転移酵素 P-B3 の一次配列は、GalNAcα2,6-シ
アル酸転移酵素 P-B1 の一次配列と高い配列一致度を示
す(図1:48% の一致度)。これらのGalNAcα2,6-シア
ル酸転移酵素に独特な保存領域は、それらのシアル酸を
α2,6-リンケージによりGalNAc部分に転移させる酵素作
用に相関するものであると思われる。
【0036】なお、以上の実施例において用いた試薬の
入手先は以下のとおりである。フェツイン、アシアロフ
ェツイン、ウシ顎下腺ムチン、α1-酸グリコプロテイ
ン、ガラクトースβ1,4-N-アセチルガラクトサミン、CM
P-NeuAc 、 Galβ1,3GalNAc α1-Bz、GalNAcα1-Bz及び
トライトンCF-54 はシグマ社(セント・ルイス、USA)か
ら入手した。CMP-[14C]NeuAc(11GBq/mmole) はアマシャ
ム社(U.K.)から入手したものである。2-アセトアミド、
2-デオキシガラクトシルαN-アセチルセリン(GalNAc-Se
rNAc) はグランドラー及びシュミット(Grundler G., a
nd Schmidt R.R.,Liebigs Ann. Chem., 1984, 1826-184
7, 1984) の方法によって合成した。コレラ菌(Vibrio c
holerae) 由来のNDV-シアリダーゼ及びシアリダーゼ
は、それぞれオックスフォード・グリコシステムズ社
(U.K.)及びベーリンガー・マンハイム社(ドイツ)から
購入した。ウシ精巣由来のβ−ガラクトシダーゼはベー
リンガー・マンハイム社(ドイツ)から入手した。合成
プライマーはアプライド・バイオシステム 394 DNAシン
セサイザーで合成した。制限酵素類は宝酒造から入手し
たものである。
【0037】
【表1】 本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の受容体基質特異性 ───────────────────────────────── 受容体 特異性 ───────────────────────────────── pmol/h/μl 酵素分画 フェツイン 28 アシアロフェツイン 35 BSM 0.5 アシアロBSM 5.2 α1-酸グリコプロテイン 0 アシアロα1-酸グリコプロテイン 1.2 オボムコイド 0 アシアロ−オボムコイド 1.0 Gal β1,3GalNAc α1-Bz 0 GalNAcα1-Bz 0 GalNAc-SerNAc 0 アシアロGM1 0 GM1b 0 ガングリオシド混合物 0 ───────────────────────────────── 0は 0.5 pmol/h より少ないことを示す。
【0038】
【発明の効果】本発明により新規酵素 P-B3 が提供され
る。本発明の酵素はGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素活性
を有するので、例えば、蛋白にヒト型の糖鎖を導入する
試薬として有用である。本発明の酵素はNーアセチルガ
ラクトサミンβ1、3ガラクトース転移酵素の活性を阻
害しないので、これらの酵素を共存させて作用させても
P-B1 を用いた場合のように糖鎖の伸長が2糖(NeuAc
α2、6GalNAc - 蛋白)で終結してしまうことが無い。従
って3糖以上のシアル酸を含むO−結合型糖鎖を合成し
ようとする場合には細胞内で行なう場合はもとより、試
験管内で行なう場合にも P-B1 より優れている。本発明
の酵素は、ヒトに特異的な糖鎖を欠く遺伝性疾患の治療
のための医薬として有用である。さらに、癌転移抑制、
ウイルス感染防止、炎症反応抑制を目的とする医薬とし
ても用いることが可能である。
【0039】
【配列表】
配列番号 :1 配列の長さ :1666 配列の型 :2本鎖 鎖の数トポロジー:直鎖 配列の種類 :cDNA to mRNA 起源 :G. gallus(ニワトリ) 配列の特徴 :CDS 1-1212 配列 -384-TCTTTTTGTTTGTCATCAGTGTAA -361 ATAGGAAGAGCACAAAGTCATTTCTTTCTGCCAATCGCCTTGTGACTCCTTCCGTACATA -301 TACACGTGTTGTACAGTATGCTTAAACAGTCCTTGATGAGGTCATCGCTTATTTTTGTTC -241 TTTTCTGTGTCATAAGAGTTTGGGTTCGCCGCGAATTCGCGGCTAGCCTTGGAGAAGCAG -181 CGAGTCTGAACCAGTCCGCCCAGCGCCTCCTCCTCCGGCTCACACCCTCCTTCCTCCACC -121 GCTCCTCGGAACATCCATCGCTCCGTCCGTCCATCCGTGCGTCCATCCCGGCTGCGGGGA -61 GCAGCGGAGCGCCGCCGCTTCGGATCCACGCGGACGGCGGACCCAACCCGGAGAGCAGCG -1 ATG GGT TCC CCC CGC TGG AAG CGT TTC TGC TTC TTG CTC CTC GCA 45 MET Gly Ser Pro Arg Trp Lys Arg Phe Cys Phe Leu Leu Leu Ala 15 GCC TTC ACC TCG TCC CTT CTG CTC TAC GGG CAC TAC TAC GCT ACG 90 Ala Phe Thr Ser Ser Leu Leu Leu Tyr Gly His Tyr Tyr Ala Thr 30 GTG GAC GTG CGC AGC GGC CCG AGG GTC GTG ACC AGC CTG CTG CAG 135 Val Asp Val Arg Ser Gly Pro Arg Val Val Thr Ser Leu Leu Gln 45 CCA GAG CTG CTG TTC CTG GTC CGC CCA GAC ACC CCA CAC CCA GAC 180 Pro Glu Leu Leu Phe Leu Val Arg Pro Asp Thr Pro His Pro Asp 60 AAC AGC CAC CAC AAG GAG CTC AGA GGG ACT GTG AAG AGC AGG GAG 225 Asn Ser His His Lys Glu Leu Arg Gly Thr Val Lys Ser Arg Glu 75 TTC TTC TCC CAA CCA TCC TCA GAG CTG GAG AAG CCC AAA CCC AGT 270 Phe Phe Ser Gln Pro Ser Ser Glu Leu Glu Lys Pro Lys Pro Ser 90 GGA AAG CAG CCC ACC CCG TGC CCC CGC TCG GTG GCA GCC ACG GCG 315 Gly Lys Gln Pro Thr Pro Cys Pro Arg Ser Val Ala Ala Thr Ala 105 AAG GCA GAC CCC ACG TTT GGG GAG CTC TTC CAA TTT GAC ATC CCG 360 Lys Ala Asp Pro Thr Phe Gly Glu Leu Phe Gln Phe Asp Ile Pro 120 GTG CTG ATG TGG GAC CAA CAC TTC AAC CCT GAG ACG TGG GAC AGG 405 Val Leu Met Trp Asp Gln His Phe Asn Pro Glu Thr Trp Asp Arg 135 CTG AAG GCA CGA CGC GTC CCA TAC GGC TGG CAG GGT TTG TCC CAA 450 Leu Lys Ala Arg Arg Val Pro Tyr Gly Trp Gln Gly Leu Ser Gln 150 GCA GCT GTC GGC AGC ACC CTG CGT CTC CTT AAC ACC TCC TCC AAC 495 Ala Ala Val Gly Ser Thr Leu Arg Leu Leu Asn Thr Ser Ser Asn 165 ACG CGG CTC TTC GAC CGC CAC CTC TTC CCC GGG GGC TGC ATC CGC 540 Thr Arg Leu Phe Asp Arg His Leu Phe Pro Gly Gly Cys Ile Arg 180 TGT GCC GTG GTG GGC AAT GGG GGA ATC CTC AAC GGC TCA CGG CAG 585 Cys Ala Val Val Gly Asn Gly Gly Ile Leu Asn Gly Ser Arg Gln 195 GGC CGG GCC ATC GAC GCA CAT GAT TTG GTC TTC AGG CTG AAC GGG 630 Gly Arg Ala Ile Asp Ala His Asp Leu Val Phe Arg Leu Asn Gly 210 GCC ATC ACC AAA GGC TTT GAG GAG GAT GTT GGG AGC AAG GTT TCG 675 Ala Ile Thr Lys Gly Phe Glu Glu Asp Val Gly Ser Lys Val Ser 225 TTC TAC GGC TTC ACG GTG AAC ACC ATG AAG AAC TCA CTC ATT GCC 720 Phe Tyr Gly Phe Thr Val Asn Thr Met Lys Asn Ser Leu Ile Ala 240 TAT GAG GCG TAT GGC TTC ACC CGG ACA CCG CAG GGC AAG GAC CTG 765 Tyr Glu Ala Tyr Gly Phe Thr Arg Thr Pro Gln Gly Lys Asp Leu 255 AAG TAC ATC TTC ATC CCC TCG GAC GCA CGC GAC TAC ATC ATG CTG 810 Lys Tyr Ile Phe Ile Pro Ser Asp Ala Arg Asp Tyr Ile Met Leu 270 AGG TCG GCC ATT CAG GGC AGC CCA GTC CCC GAG GGC TTG GAC AAG 855 Arg Ser Ala Ile Gln Gly Ser Pro Val Pro Glu Gly Leu Asp Lys 285 GGC GAC GAG CCA CAG AAG TAT TTT GGA CTG GAG GCA TCT GCG GAG 900 Gly Asp Glu Pro Gln Lys Tyr Phe Gly Leu Glu Ala Ser Ala Glu 300 AAG TTC AAG CTG CTG CAT CCC GAT TTC TTG CAT TAC CTG ACA ACC 945 Lys Phe Lys Leu Leu His Pro Asp Phe Leu His Tyr Leu Thr Thr 315 AGG TTC CTG AGG TCA GAG CTC CTG GAC ATG CAG TAC GGC CAC CTC 990 Arg Phe Leu Arg Ser Glu Leu Leu Asp Met Gln Tyr Gly His Leu 330 TAC ATG CCC AGC ACT GGG GCA CTC ATG CTG CTG ACA GCA CTG CAC 1035 Tyr Met Pro Ser Thr Gly Ala Leu Met Leu Leu Thr Ala Leu His 345 ACC TGC GAC CAG GTC AGT GCC TAC GGG TTC ATC ACA GCC AAC TAC 1080 Thr Cys Asp Gln Val Ser Ala Tyr Gly Phe Ile Thr Ala Asn Tyr 360 GAG CAG TTC TCC GAC CAT TAC TAC GAG CCA GAG AAG AAG CCA CTG 1125 Glu Gln Phe Ser Asp His Tyr Tyr Glu Pro Glu Lys Lys Pro Leu 375 GTG TTC TAC GCC AAC CAC GAC ATG CTG CTG GAA GCA GAG CTG TGG 1170 Val Phe Tyr Ala Asn His Asp Met Leu Leu Glu Ala Glu Leu Trp 390 AGG AGT TTG CAC CGG GCG GGG ATC ATG GAG CTG TAC CAG CGG TGA 1215 Arg Ser Leu His Arg Ala Gly Ile Met Glu Leu Tyr Gln Arg --- 404 GGGCAGCGCAGTCCCACTGCAAGGACTCTCAATGCAACGCAGAAGCGGTTCTCCTCTTTC 1275 CTGAAGGCCTCCTTCTGTCCCTGGAGGGCTCTCCCACACTGGCGGGCCAGCCTGAGGAGC 1335 AGGGCCTGCAGCTGACAGCAGAGCAAAGGTGGTGGTGCAGGGCGAGCCAAGGCTGGCAGG 1395 GAAATACTGCAACTCCTCAGGGCCCTTCAGCATCTTATTTGTGACTCTGAGACTGAGCAC 1455 GGCCTTGGGGAGCCTCCGCACGTGGCTGTGAGCTCCTGATGCCATGAGAATGTCTGTGGG 1515 GTGGCAGCAGCCCCTGGGAAGCACAGTGTTCATGTGCAGGTGGGGCACAGTGGTGCTGGA 1575 AGGGGATGCTGGAGAAGCATACATCTGACAGACCTCACTTCTTGGAACTTCCTGGAGTTG 1635 CAGCCTCGAAGTCACGCTGGGTAGGCTGCAG 1666
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B
3 の一次配列をGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 の
一次配列と比較した図である。図中、ST6GalNAcAはGalN
Acα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 を示し、ST6GalNAcBは
本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 を示す。
アミノ酸は一文字標記で示してある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/45 ADY (C12N 9/10 C12R 1:91) A61K 37/52 ADY (72)発明者 小島 直也 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸
    配列により特定されるGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P
    -B3 。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のGalNAcα2,6-シアル酸転
    移酵素のアミノ酸配列をコードするGalNAcα2,6-シアル
    酸転移酵素遺伝子。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号1に示される核酸番号
    1から1212で示される塩基配列を有する請求項2記載の
    GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素遺伝子。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のGalNAcα2,6-シアル酸転
    移酵素遺伝子を含む組み換えベクター。
  5. 【請求項5】 プラスミドλ CEB3-T20 である請求項4
    記載の組み換えベクター。
  6. 【請求項6】 プラスミドpcDB3ST である請求項4記載
    の組み換えベクター。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれか1項に記載
    のベクターにより形質転換された形質転換体。
JP6091507A 1993-12-24 1994-04-28 新規糖鎖合成酵素 Expired - Lifetime JP2854803B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6091507A JP2854803B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 新規糖鎖合成酵素
US08/666,367 US5854042A (en) 1993-12-24 1994-12-22 Sugar-chain synthetase and process for producing the same
EP95903933A EP0737745A4 (en) 1993-12-24 1994-12-22 NOVEL SUGAR CHAIN SYNTHETASE, AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
PCT/JP1994/002182 WO1995018217A1 (fr) 1993-12-24 1994-12-22 Nouvelle synthetase a chaine de sucres, et procede pour produire cette derniere
US09/143,438 US6218161B1 (en) 1993-12-24 1998-08-28 Sugar-chain synthetase and process for producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6091507A JP2854803B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 新規糖鎖合成酵素

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07289254A true JPH07289254A (ja) 1995-11-07
JP2854803B2 JP2854803B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=14028330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6091507A Expired - Lifetime JP2854803B2 (ja) 1993-12-24 1994-04-28 新規糖鎖合成酵素

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2854803B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003512076A (ja) * 1999-10-26 2003-04-02 プラント リサーチ インターナショナル ベー.フェー. 植物における哺乳類型グリコシレーション
JP2009028054A (ja) * 1998-12-09 2009-02-12 Dow Chem Co:The ヒト型糖鎖をもつ糖タンパク質の生産方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009028054A (ja) * 1998-12-09 2009-02-12 Dow Chem Co:The ヒト型糖鎖をもつ糖タンパク質の生産方法
JP2003512076A (ja) * 1999-10-26 2003-04-02 プラント リサーチ インターナショナル ベー.フェー. 植物における哺乳類型グリコシレーション

Also Published As

Publication number Publication date
JP2854803B2 (ja) 1999-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kurosawa et al. Cloning and expression of Gal beta 1, 3GalNAc-specific GalNAc alpha 2, 6-sialyltransferase.
LEE et al. Molecular cloning and expression of Galβ1, 3GalNAcα2, 3‐sialyltransferase from mouse brain
Nakayama et al. Expression cloning of a human GT3 synthase: GD3 and GT3 are synthesized by a single enzyme
Kurosawa et al. Molecular cloning and expression of GalNAc alpha 2, 6-sialyltransferase.
Krzewinski‐Recchi et al. Identification and functional expression of a second human β‐galactoside α2, 6‐sialyltransferase, ST6Gal II
Montiel et al. Molecular cloning, gene organization and expression of the human UDP-GalNAc: Neu5Acalpha2-3Galbeta-R beta1, 4-N-acetylgalactosaminyltransferase responsible for the biosynthesis of the blood group Sda/Cad antigen: evidence for an unusual extended cytoplasmic domain
Harduin-Lepers et al. Cloning, expression and gene organization of a human Neu5Acα2–3Galβ1–3GalNAc α2, 6-sialyltransferase: hST6GalNAc IV
Kim et al. Molecular cloning and expression of human α2, 8-sialyltransferase (hST8Sia V)
Hirahara et al. cDNA cloning, genomic cloning, and tissue‐specific regulation of mouse cerebroside sulfotransferase
US7476730B2 (en) Sulfotransferase and DNA encoding the enzyme
JP2810635B2 (ja) 新規糖鎖合成酵素
US6218161B1 (en) Sugar-chain synthetase and process for producing the same
US6323332B1 (en) Sulfotransferase for HNK-1 glycan
US6555371B1 (en) Sialyltransferase and DNA encoding the same
US6783966B1 (en) Alpha1, 4-galactosyltransferase and DNA encoding thereof
Kim et al. Genomic structure of human GM3 synthase gene (hST3Gal V) and identification of mRNA isoforms in the 5′-untranslated region
Sajdel-Sulkowska et al. Cloning of a rat α 1, 3-fucosyltransferase gene: a member of the fucosyltransferase IV family
US6040156A (en) DNA encoding glucuronyltransferase
JPH11313684A (ja) N−アセチルグルコサミン−6−o−硫酸基転移酵素のポリペプチド及びそれをコードするdna
JP2854803B2 (ja) 新規糖鎖合成酵素
US5959078A (en) Isolated polysialyl transferases
JP2839232B2 (ja) 新規糖鎖合成酵素
JP3219585B2 (ja) 新規糖鎖合成酵素
JP4101976B2 (ja) ヒト由来シアル酸転移酵素及びそれをコードするdna
AU692355B2 (en) Isolated polysialyl transferases, nucleic acid molecules coding therefor, methods of production and use

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071120

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081120

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081120

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091120

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101120

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111120

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term