JPH07289254A - 新規糖鎖合成酵素 - Google Patents
新規糖鎖合成酵素Info
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- JPH07289254A JPH07289254A JP6091507A JP9150794A JPH07289254A JP H07289254 A JPH07289254 A JP H07289254A JP 6091507 A JP6091507 A JP 6091507A JP 9150794 A JP9150794 A JP 9150794A JP H07289254 A JPH07289254 A JP H07289254A
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Abstract
れるGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 、例えば配列
表の核酸番号1から1212で示される塩基配列を有する核
酸である上記GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素のアミノ酸
配列をコードするGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素遺伝
子。 【効果】 新規酵素 P-B3 はGalNAcα2,6-シアル酸転移
酵素活性を有するので、蛋白にヒト型の糖鎖を導入する
試薬として有用である。また、ヒトに特異的な糖鎖を欠
く遺伝性疾患の治療のための医薬として、あるいは、癌
転移抑制、ウイルス感染防止、炎症反応抑制を目的とす
る医薬として有用である。
Description
素をコードするDNAに関するものである。さらに詳し
くは、本発明は N−アセチルガラクトサミンα 2,6シア
ル酸転移酵素(GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素)および
該酵素をコードするDNAに関するものである。該酵素
は、癌転移抑制およびウイルス感染抑止効果を有する薬
剤として、あるいは薬剤にシアル酸を付加することによ
り生理作用を増加させるための試薬等として有用であ
る。
細胞基質相互作用、細胞接着等の重要な生理作用をつか
さどる物質である。発生、分化、及び癌遺伝子のトラン
スホーメーション等の過程において調節をうけ、種々の
異なる細胞表面シアル酸が存在することが知られてい
る。シアル酸は糖蛋白および糖脂質の炭化水素基の末端
位置に存在しており、シアル酸は、翻訳の後の過程で、
酵素的にCMP-Sia からこれらの部位に導入される。例え
ば、糖蛋白には3種の結合様式、すなわち Siaα2,6Ga
l, Siaα2,3Gal, および Siaα2,6GalNAc が共通に存
在しており(Hakomori, S., Ann. Rev. Biochem., 50, 7
33-764, 1981) 、ガングリオシドには高頻度に2種の結
合様式、すなわち Siaα2,3Galおよび Siaα2,8Siaが存
在している(Fishman, P., and Brady, R.O., Science,
194, 906-915, 1976) 。
酸転移)を担う酵素は、シアル酸転移酵素(sialyltrans
ferase) と呼ばるグリコシルトランスフェラーゼ類であ
る。従来既知の全てのシアリルオリゴ糖構造を合成する
ためには、少なくとも12の異なるシアル酸転移酵素が必
要であることが知られている(Broquet, P. et al., In
t. J. Biochem., 23, 385-389, 1991; および Weinstei
n, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 19
87)。これらのうち、5種類のシアル酸転移酵素が精製
されており、いずれの酵素も各受容体基質に対して高い
特異性を示すことが知られている(Sadler, J. et al.,
J. Bio. Chem., 254, 4434-4443, 1979; Weinstein, J.
et al., J. Biol. Chem., 257, 13835-13844, 1982; R
earick, J.et al., J. Biol. Chem., 254, 4444-4451,
1979; および Joqiasse, D.H. eal., J. Biol. Chem.,
260, 4941-4951, 1985)。
については、 Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素
(Galβ4GlcNAc-α6ST)をコードするcDNAが、肝をはじめ
とする種々の組織からクローニングされている(Weinste
in, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 1
987; Grundmann U. et al., Nucleic Acids Res. 18,66
7, 1990; Bast, B. et al., J. Cell. Biol., 116, 423
-435, 1992; およびHamamoto, T. et al., Bioorg. an
d Medic. Chem., 1, 141-145, 1993)。また、Gal β1,3
GalNAc α2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3GalNAc-α3ST)
をコードするcDNA(Gillespie, W. et al., J. Biol. Ch
em., 267, 21004-21010, 1992; およびLee, Y. et a
l., Eur. J. Biochem, 216, 377-385, 1993) 、Gal β
1,3(4)GlcNAcα2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3(4)GlcNAc
- α3ST)をコードするcDNA(Wen, D.X et al., J. Biol.
Chem., 267, 21011-21019, 1992)もクローニングされ
ている。
いては、この酵素を分離した報告もあるが(Hakomori,
S., Ann. Rev. Biochem., 50, 733-764, 1981) 、物質
として同定できる程には精製されておらず、反応特異
性、性質の安定性、供給量に問題があり、実用に供する
ことはできなかった。本発明者らは、鋭意研究を進めた
結果、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素(EC 2.4.99.3; G
alNAc-α6ST)をコードするcDNAをクローニングし、GalN
Acα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 をコードする遺伝子の
核酸配列およびこの酵素のアミノ酸配列を明らかにし
(Kurosawa, N., et al., J. Biol. Chem., 269, 1402-1
409, 1994) 、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素の活性に
関与するポリペプチド部分とシグナルペプチドとを含む
細胞外分泌型の蛋白 SB-690 を製造することに成功し
た。これらの発明についてはすでに平成5年12月24日に
特許出願(平成5年特許願第348260号)されている。し
かしながら、GalNAcα2,6-シアル酸転移活性を有するシ
アル酸転移酵素は、上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵
素 P-B1 (ST6GalNAcA と呼ばれることもある) 以外には
知られていない。
転移酵素 P-B1 は、蛋白に直接結合したNーアセチルガ
ラクトサミンの3位の水酸基の置換の有無にかかわらず
シアル酸を6位に転移する作用を有している。このため
NeuAcα2,6GalNAc-蛋白の構造ができやすいが、これに
よってこの糖鎖の伸長は終結してしまうという問題があ
った。従って、より長い糖鎖が望ましい場合には糖鎖が
十分伸び切った後に初めてこの酵素を使うように糖鎖合
成システムを設計する必要があった。
るために、3位の水酸基が置換されずに蛋白質にαグリ
コシド結合しているNーアセチルガラクトサミンに対し
てはシアル酸の転移を行なわず、一方、3位の水酸基が
ガラクトースまたは還元末端側にガラクトースを有する
糖鎖で置換されている場合にのみ、蛋白質にαグリコシ
ド結合しているNーアセチルガラクトサミンの6位にシ
アル酸を転移させるシアル酸転移酵素の遺伝子を分離
し、蛋白として大量に発現させることが望まれている。
従って、本発明は上記のようなシアル酸転移酵素を得る
ことを目的としている。本発明は、上記のGalNAcα2,6-
シアル酸転移酵素 P-B1 とは異なり、上記のシアル酸転
移触媒機能を有するGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素を提
供することを目的とするものである。また、本発明は、
そのような新規のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素をコー
ドするcDNAをクローニングし、該GalNAcα2,6-シアル酸
転移酵素をコードするDNA配列および該酵素のアミノ
酸配列を提供することを目的としている。
を達成すべく鋭意努力した結果、GalNAcα2,6-シアル酸
転移酵素 P-B1 の構造と同等の構造を有する新しいタイ
プのGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素をコードするcDNAを
ニワトリ精巣からクローニングすることに成功し、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、配列表の配
列番号1に示されるアミノ酸配列により特定されるGalN
Acα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 を提供するものであ
る。また、本発明は、上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移
酵素 P-B3 のアミノ酸配列をコードするGalNAcα2,6-シ
アル酸転移酵素遺伝子、およびその一態様である配列表
の配列番号1に示される核酸番号1から1212で示される
塩基配列を有するGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素遺伝子
を提供するものである。さらに、上記のGalNAcα2,6-シ
アル酸転移酵素遺伝子を含む組み換えベクター、および
その一態様であるプラスミドλCEB3-T20、ならびに上記
組み換えベクターにより形質転換された形質転換体が提
供される。
ードするcDNAの単離する方法は以下の実施例に詳細に説
明されている。もっとも、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵
素 P-B3 をコードするcDNAの単離方法はこれらの方法に
限定されることはなく、当業者は下記の実施例に記載さ
れた方法を参照しつつ、これらの方法を適宜修飾、変更
することにより、容易に目的のcDNAを単離することがで
きよう。また、下記配列表の配列番号1に記載されたGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 をコードするDNA は
本発明の好ましい一態様であるが、本発明のGalNAcα2,
6-シアル酸転移酵素 P-B3 をコードするDNA はこの特定
の態様に限定されることはなく、本発明により明らかに
されたGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 のアミノ酸
配列をコードするDNA はすべて本発明に包含される。
-B3 は、発現後に細胞内に留まり、細胞外に分泌されな
いことがある。また、細胞内濃度が一定以上になると、
酵素の発現量が低下するという可能性がある。上記のGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3 のGalNAcα2,6-シア
ル酸転移活性を有効に利用するためには、本酵素の活性
を維持し、かつ発現時に細胞から分泌される可溶性形態
の蛋白を製造することができる。このような蛋白として
は、上記のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の活性
に関与するポリペプチド部分とシグナルペプチドとを含
む細胞外分泌型の蛋白であって、GalNAcα2,6-シアル酸
転移を触媒する蛋白を挙げることができる。
移酵素は、他のグリコシル−トランスフェラーゼと同様
のドメイン構造を有している。すなわち、NH2 末端の短
い細胞質中尾部、疎水性のシグナルアンカードメイン、
蛋白分解感受性を有するステム(stem)領域、及び COOH-
末端の大きな活性ドメインを有する(Paulson, J.C. and
Colley, K.J., J. Biol. Chem., 264, 17615-17618, 1
989)。本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 PB-3 の
経膜ドメインの位置を調べるためには、カイト及びドゥ
ーリトル(Kyte, J. and Doolittle, R.F., J. Mol. Bi
ol., 157, 105-132, 1982)の方法に従って作成した疎水
性分布図を利用することができる。また、活性ドメイン
部分の推定には、各種のフラグメントを導入した組換え
プラスミドを作成して利用することができる。このよう
な方法は、平成5年特許願第348260号の明細書にGalNAc
α2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 について詳細に記載され
ている。
性に関与するポリペプチド部分とシグナルペプチドとを
含む細胞外分泌型の蛋白の製造のためには、例えばシグ
ナルペプチドとして免疫グロブリンシグナルペプチド配
列を用い、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の活性
ドメインに対応する配列を該シグナルペプチドにインフ
レーム融合させればよい。このような方法としては、例
えば、ジョブリンの方法(Jobling, S.A. and Gehrke,
L., Nature(Lond.), 325, 622-625, 1987) を利用する
ことができる。
には、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 の活性に関
与する部分とシグナルペプチドを含む細胞外分泌型蛋白
SB-690 の製造について開示されているので、その開示
を基にすれば当業者は本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転
移酵素 P-B3 の活性部分とシグナルペプチドとを含む細
胞外分泌型蛋白を容易に製造できる。もっとも、シグナ
ルペプチドの種類やシグナルペプチドと活性ドメインの
結合方法は上記の明細書に開示された方法に限定される
ことはない。当業者は、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素
P-B3 の活性に関与するポリペプチド部分を適宜選択す
ることができるし、それらを利用可能な任意のシグナル
ペプチドと適宜の方法により結合することにより細胞外
分泌型の蛋白を製造することができる。
するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるこ
とはない。
ンを得るために、2個の縮重オリゴヌクレオチド(ST-1
07及びST-205) によるPCR を、鋳型としてニワトリ胚 c
DNA を用いて行った。約 150bpの望ましいサイズのフラ
グメントをアガロースゲル電気泳動により精製した。こ
のPCR 産物の塩基配列の決定を行ったところ、Galβ1,4
GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素 (Kurosawa, N., et a
l., Eur. J. Biochem., 219, 375-381, 1994) 、及びGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 をコードするPCR 産
物の他に、新規アミノ酸配列をコードするPCR 産物とし
てpCRB3 が得られた。pCRB3 のシアリルモチーフと上記
の各シアル酸転移酵素のシアリルモチーフとの一致度
は、65%-57% であった。
めに、幼ニワトリ精巣のcDNAライブラリーを pCRB3のcD
NAインサートでスクリーニングした。5×105 個の別々
のクローンについてスクリーニングしたところ、インサ
ートサイズが 2.05 kbであるポジティブクローンλCEB3
-T20が得られた。このcDNAクローンのヌクレオチド配列
は、45.8 KDaの分子量を持つ 404アミノ酸をコードする
1212 bp のオープンリーディングフレームを含んでい
た。このオープンリーディングフレームは、通常の翻訳
開始配列 (Kozak, M., Nature, 308, 241-246, 1984)を
持つヌクレオチド1位のメチオニンコドンで始まり、ヌ
クレオチド1213位の TGA停止コドンで終了している。ま
た、384 bpの 5´非翻訳配列及び 451 bp の 3´非翻訳
配列に挟まれている。開始部位の 5´DNA 配列は、3個
のリーディングフレームの全てに停止コドンを含んでい
る。λCEB3-T20のヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配
列を配列表の配列番号1に示した。このアミノ酸配列を
有するGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素を P-B3 と命名し
た。
(GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B1をST6GalNAcAと呼
ぶ場合、本酵素をST6GalNAcBと呼ぶこともある)は、現
在までにクローニングされている全てのシアル酸転移酵
素に見られているように、荷電した残基に接する17アミ
ノ酸のN-末端疎水性配列を含むII型の経膜ドメインを有
している。GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素P-B3の一次配
列を DNA及び蛋白データバンクの他のアミノ酸配列と比
較したところ、クローニングされている全てのシアル酸
転移酵素と二領域で類似性を有することが明らかになっ
た。
心部にある一方の領域(シアリルモチーフ L) は45アミ
ノ酸から成り 64-24% の配列一致度を示す。他方、COOH
末端部分にあるもう一つの領域(シアリルモチーフ S、
333-355 残基)は 78-43% の一致度を示す。GalNAcα2,
6-シアル酸転移酵素P-B3の全体的アミノ酸配列一致度
は、それぞれ、ニワトリの Galβ1,4GlcNAc α2,6-シア
ル酸転移酵素 (Kurosawa, N., et al., Eur. J. Bioche
m., 219, 375-381, 1994) に対して 10%、ニワトリの G
alβ1,3GalNAc α2,3-シアル酸転移酵素 (Kurosawa, N.
et al., J. Biol. Chem., 発行中) に対して 13%、及
びニワトリのST6GalNAcA(22)に対して 32%であった。こ
れらの結果は、クローニングされた該遺伝子がシアル酸
転移酵素遺伝子ファミリーに属することを示すものであ
る。
J. Biol. Chem., 262,17735-17743, 1987) 、Gal β4Gl
cNAc-α6STHP(Grundmann, U. et al., Nucleic Acids R
es., 18, 667, 1990)、及びGal β3GalNAc-α3STPS(Gil
lespie, W. etal., J. Biol. Chem., 267, 21004-2101
0, 1992) 中の保存領域に由来する縮重プライマー[5´
プライマー ST107 :TGGGCCTTGGII(A/C)AGGTGTGCTGTTG及
び 3´プライマー ST205 :AGGCGAATGGTAGTTTTTG(A/T)GC
CCACATC]を用いて行った。cDNAを得るために、3日齢の
ニワトリ胚からの poly(A)リッチRNA (2μg)を、オリゴ
-dT プライマー(ファルマシア社);dATP、dCTP、dGT
P、及びdTTPをそれぞれ 1 mM ;並びに2 U/μl のRNase
阻害剤(プロメガ社)と共に、50μl の 10 mM Tris-H
Cl(pH8.3)、50 mM KCl 、1.5 mM MgCl2及び 0.001% ゼ
ラチン中、0℃で 10分間インキュベートした後、100
μU のモロニー・ネズミ白血病ウィルス逆転写酵素(BR
L) を加えてさらに42℃で60分間インキュベートした。
0.2μg の poly(A)リッチRNA から製造したcDNAを、50
μl 中に 10 mM Tris-HCl(pH8.3)、 50 mM KCl、 1.25
mM MgCl2、 0.001% ゼラチン、dATP、dCTP、dGTP、及び
dTTPをそれぞれ 200μM 、Taq DNA ポリメラーゼ(プロ
メガ社)を 2U 、並びに 40 pmole の各 PCRプライマー
を含む混合液中における PCR実験に用いた。35サイクル
の PCR増幅を行い、各サイクルは、96℃、45秒間の熱変
性;50℃、60秒間のアニーリング;及び72℃、60秒間の
伸長とした。 PCR生成物を 3% アガロースゲルで展開
し、150bp に相当する DNAフラグメントをゲルから溶出
した(キアエックス・キット、キアゲン社)。このフラ
グメントを平滑末端化してキナーゼ処理した後、pUC119
のSmaI部位の中にサブクローニングし、最終的に配列決
定した。
続く 5.7 M CsCl 溶液中における遠心により、ニワトリ
精巣から調製した(Sambrook, J., Molecular Cloning:
a Laboratory Mannual, 2nd edition, Cold Spring Har
bor Laboratory, Cold Spring Harbor, N.Y. 1989)。 p
oly(A)リッチRNA をオリゴテックス-dT30 (宝酒造)で
精製し、オリゴ-dT プライマー及びランダムプライマー
にλZAPII (ストラタジーン社)及び cDNA 合成キット
(ファルマシア社)を用いたcDNAライブラリーの作成に
使用した。
ワトリ胚 PCRフラグメントでスクリーニングした。プラ
ークを移したフィルターを 5×SSC 、0.2% SDS、5 ×デ
ンハルド溶液及び 10 μg/ml変性サケ精子DNA 中で 32P
- 放射性ラベル化DNA プローブと65℃で12時間にわたり
ハイブリダイズさせた。その後、2 ×SSC 、0.1% SDS中
で65℃、20分で二回洗浄した。単離されたファージクロ
ーンからプラスミドを得るために、ファージミドレスキ
ューをλZAPII クローニングキットの製造元(ストラタ
ジーン社)の使用説明書に従って行った。cDNAインサー
トはBluescriptプラスミドとして直接切り取った。プラ
スミドの作成はサムブルックら(Sambrook, J. et al.,
Molecular Cloning: a Laboratory Manual, 2nd editi
on, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold spring Har
bor, N.Y., 1989)によって述べられている分子クローニ
ング標準法を用いた。
鋳型として一本鎖DNAを用いるジデオキシ鎖停止法(Sang
er, F. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 546
3-5467, 1977)により決定した。シーケンシング反応及
び電気泳動はオートリードDNA シーケンシングキット及
びDNA シーケンサー(ファルマシア社)を用いて行っ
た。一本鎖DNA は、ヘルパーファージR408(ストラタジ
ーン社)で重複感染させた後に大腸菌XL-Blue (ストラ
タジーン社)から調製した。配列データは PC/Gene(テ
イジンシステムテクノロジー社)を用いたコンピュータ
ーで分析した。
ゲノム DNAのサザン・ブロット分析を行った。ニワトリ
ゲノムDNA に対するcDNAインサート pCRB3のハイブリダ
イゼーションでは、EcoRI による切断からは単一のバン
ドが、また BamHIによる切断からは二本のバンドが得ら
れた。この単純なハイブリダイゼーションパターンによ
れば、クローニングされた cDNA が単一コピー遺伝子で
あることが明らかである。厳密度の低い条件下で pCRB3
プローブを用いたマウス及びサルからのゲノムDNA のサ
ザンブロット分析では、この遺伝子が種族間で保存され
ていることを示唆された。サザンブロット分析用には、
マウス脳、COS-7 細胞及びニワトリ精巣から調製したゲ
ノミックDNA を各7.5 μg ずつ制限酵素で切断し、0.6%
アガロースゲル上でサイズ分画化したものを用いた。
遺伝子の mRNA サイズ及び分布をノーザンブロット分析
により測定した。3、6、8、10及び12日齢の胚からの
RNA分析により、4.5 kb及び 2.2 kb の2種のRNA の存
在が明らかになった。4.5 kbの mRNA は調査した全ての
胚ステージにおいて豊富に発現されたが、成体組織には
発現されていなかった。2.2 kbの mRNA は初期の胚ステ
ージにおいてはさほど豊富に発現されなかったが、胚ス
テージ終期及び成体組織においては豊富であった。2.2
kbというトランスクリプトのサイズは、得られたcDNAク
ローン(λCEB3-T20)がフルレングスに近いものであっ
たことを示すものである。ノーザンブロット分析用に
は、ニワトリ胚からの poly(A)リッチRNA 5 μg 及びニ
ワトリ組織からの全RNA 10μg をホルムアルデヒド−ア
ガロースゲル上でサイズ分画化したものを用いた。
組織特異的発現を示すものであったが、これは細胞型特
異的炭化水素構造の存在に相関しているものと考えられ
ている(Paulson, J.C. and Colley, K.J., J. Biol. Ch
em., 264, 17615-17618, 1989)。上記のノーザン・ブロ
ッティングの結果によれば、シアル酸転移酵素 P-B3の
mRNA の発現パターンが変化することが明らかである。
胚期特異的な 4.5KbのmRNAの正確な構造は明らかではな
いが、シアル酸転移酵素 P-B3 の遺伝子から2種の異な
るサイズのmRNAが転写されることは、それらがGal β1,
4GlcNAc-α2,6-シアル酸転移酵素(Gal β4GlcNAc-α6S
TRL)及びGal β1,3(4)GlcNAcα2,3-シアル酸転移酵素
(Gal β3(4)GlcNAc- α3STRL)(Weinstein, J. et al.,
J. Biol.Chem., 262, 17735-17743, 1987; および We
n, D.X. et al., J. Biol. Chem.,267, 21011-21019, 1
992)に観察されたような、選択的スプライシングメカニ
ズム及び選択的プロモーター利用メカニズムを通じて発
現されることを示唆している。このことは、シアル酸転
移酵素 P-B3 に対しては単一コピーの遺伝子しか存在し
ないことがサザン・ハイブリダイゼーションにより示さ
れていることからも明らかである。
る 1.3 kb DNA フラグメントを、合成オリゴヌクレオチ
ドプライマー (5'- ACGGCGCTCGAGCCAACCCGGAGAGCAGCG-
3' 及び 5'-CGTTGCCTCGAGAGTCCTTGCAGTGGGACT-3':下線
部は合成 XhoI 部位を示す)を用いて増幅させた。増幅
させたDNA フラグメントを XhoI で切断し、発現ベクタ
ー pcDSRαのXhoI部位に挿入し (Takebe, Y., Mol. Cel
l. Biol., 8, 466-472,1988) 、組換えプラスミド pcDB
3STを得た。このプラスミドインサートの配列を決定
し、ポリメラーゼ連鎖反応のエラーの可能性がないこと
を確認した。
用いてCOS-7 細胞中にDEAE- デキストラン法によりトラ
ンスフェクトした (McCutchan, J.H. and Pagano, J.
S., J.Natl, Cancer Inst., 41, 351-357, 1968) 。ト
ランスフェクトの48時間後に培養細胞(1×107)を回収
し、リン酸緩衝食塩水で洗浄した。その後 20mM MnCl2
及び 25 mM MES, pH 6.0を含むバッファー 2 ml に細胞
を再懸濁した。細胞懸濁液を 30,000 ×g で30分間遠心
し、得られた細胞ペレットを 0.5 ml の 1% トライトン
X-100、50 mM NaCl、5 mM MnCl2、25 mM MES, pH 6.0
に再懸濁した後、ソニケーターにかけた。30,000×g で
30分間遠心した後、上清をセントリコン 30 フィルター
(アミコン)で10倍に濃縮して以下のアッセイに用い
た。
ッカライド、及びグリコリピドを用い、反応液として0.
1 M カコジル酸ナトリウムバッファー、pH 6.0、10 mM
MgCl2 、0.5 % トライトン CF54 、12μM CMP-[14C]Neu
Ac (1.5 kBq)、1 mg/ml 受容体基質及び 1μl COS 細胞
ライセート(総容量10μl)を用いてアッセイを行った。
反応液を37℃で1時間インキュベートした後の反応混合
液を、グリコプロテインを受容体に用いた場合は SDS-P
AGE に付し、オリゴサッカライド及びグリコリピドを受
容体に用いた場合はエタノール/1-ブタノール/ピリジ
ン/酢酸/水(100:10:10:3:30) を溶媒系に用いる HPT
LCプレート(メルク社、ダームシュタット、ドイツ)ク
ロマトグラフィーに付した。シアル化受容体は BAS2000
ラジオイメージアナライザー(富士写真フィルム製、
日本)で定量した。
った。還元オリゴサッカライドは、カールソンのβ−除
去法 (Carlson, D.M., J. Biol. Chem., 243, 616-626,
1968)により、再シアル化グリコプロテインから製造し
た。pcDB3ST でトランスフェクトされた COS-7細胞ライ
セート中で、アシアロ BSMを上記と同条件下で CMP-[14
C]NeuAc を用いてシアル化した。フェツインから遊離し
た放射能ラベルされたオリゴサッカライドを NDVシアリ
ダーゼで切断し、さらに生成物を同定するために、それ
以上の精製を行わずに薄層クロマトグラフィーに付し
た。なお、BSA から遊離したオリゴサッカライドを標準
として用いた。アシアロ BSM及びアシアロフェツイン
は、それぞれGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1(特願
平5-348260号) 及び Galβ1,3GalNAc α2,3-シアル酸転
移酵素 (Lee, Y.-C., et al., Eur. J. Biochem., 216,
377-385, 1993) で[14C]-シアル化し、オリゴサッカラ
イドはβ−除去により製造した。生成した[14C]NeuAcα
2,6GalNAc-オール、 Galβ1,3([14C]NeuAcα2,6)GalNAc
- オール、及び[14C]NeuAcα2,3Galβ1,3GalNAc-オール
は放射能ラベル化スタンダードとして用いた。
は、組換えベクター pcDB3STでトランスフェクトされた
COS-7 細胞のライセートによってのみシアリル化され
た。発現したGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 はフ
ェツイン及びアシアロフェツインに対して強い活性を示
し、アシアロBSM に対しては弱い活性を示したが、BSM
又は N- グリコシド結合オリゴサッカライドのみを有す
る他のグリコプロテイン(例:α1-酸グリコプロテイ
ン、オボムコイド、アシアロ- α1 酸グリコプロテイン
及びアシアロ−オボムコイド)に対しては有意の活性を
有していなかった(表1)。
フィンゴリピドは本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵
素P-B3に対する受容体としては機能しなかった。該酵素
によってフェツイン中に取り込まれた[14C]NeuAc残基
は、N-グリカナーゼ又は NDVシアリダーゼによる処理に
対して耐性を示した。フェツインから放出された放射能
ラベルされたオリゴサッカライドは NDVシアリダーゼに
よる処理の後、 Galβ1,3 (NeuAcα2,6)GalNAcオールと
共移動した。これらの結果は、シアル酸残基がフェツイ
ンのO-グリコシド結合オリゴサッカライドのGalNAc残基
上のα2,6-リンケージを通じて転移されたことを示して
いる。従って、発現された酵素はGalNAcα2,6-シアル酸
転移活性を有していることが明らかである。しかしなが
ら、本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 に対
するアシアロBSM の受容体としての機能はフェツイン及
びアシアロフェツインと比べると遙かに不十分であっ
た。この受容体基質特異性は、アシアロBSM がアシアロ
フェツインよりも遙かに良好な受容体として機能するGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1(特願平5-348260号)
の受容体基質特異性とは異なっている。
-B3 の基質特異性を明らかにするために、フェツインを
シアリダーゼ(コレラ菌)及びβ−ガラクトシターゼ
(ウシ精巣)で逐次処理し、できたアシアロフェツイン
及びアガラクト−アシアロフェツインを受容体として使
用した。シアリダーゼ処理されたフェツインへのNeuAc-
残基の取り込みは天然フェツインへの取り込みの 1.5倍
に増加した。3個のO−グリコシド結合型オリゴサッカ
ライドがフェツインに含まれていることが知られてお
り、そのうち2個は NeuAcα2,3Galβ1,3GalNAc であ
り、残りの1個は NeuAcα2,3Galβ1,3(NeuAc α2,6)Ga
lNAcである (Spiro, R.G. and Bhoyroo, V.D.,J. Biol.
Chem., 249, 5704-5717, 1974)。従って、天然フェツ
インにおいては3個のO−結合型オリゴサッカライドの
うちの2個についてはGalNAc残基が受容体として機能し
うるが、一方、アシアロフェツインにおいては全てのO
−結合型オリゴサッカライドのGalNAc残基が本発明のGa
lNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 によってシアル化さ
れうるものである。
本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 の受容体
として機能することができず、さらに、該酵素と共にイ
ンキュベートされたアシアロBSM からβ−除去により遊
離されるオリゴサッカライドについては、 Galβ1,3([
14C]NeuAcα2,6)GalNAc- オールのみが検出され、[14C]
NeuAcα2,6-GalNAc- オールは検出されなかった。以上
により明らかにされた本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転
移酵素 P-B3 の諸特性をまとめて示せば、以下のとおり
である: (1-i) O−グリコシド結合型(NeuAcα2,3) Galβ1,3Gal
NAc 配列を含むフェツイン及びアシアロフェツイン(Spi
ro, R.G. and Bhoyroo, V.D., J. Biol. Chem.,249, 57
04-5717, 1974) は良好な受容体として機能するが、全
炭化水素鎖の5%しか Galβ1,3GalNAc 配列を含まないア
シアロBSM (Tsuji, T. and Osawa, T., Carbohydr. Re
s., 151, 391-402, 1986)は受容体としての機能がはる
かに不完全である。
GM1 (Galβ1,3GalNAc β1,4Galβ1,3Glcβ1-Cer)及びGM
1b(NeuAcα2,3Galβ1,3GalNAc β1,4Galβ1,3Glcβ1-Ce
r)と同様に受容体として機能しなかったことから、この
シアル酸転移酵素の活性に対して蛋白部分は必須であ
る。 (2) β- ガラクトシダーゼで処理したアシアロフェツイ
ン(アガラクト−アシアロフェツイン)に対して活性を
示さない。 (3) アシアロBSM の炭化水素鎖の約60% はGalNAc-O-Ser
/Thrである(Tsuji, T. and Osawa, T., Carbohydr. Re
s., 151, 391-402, 1986)にもかかわらず、[14C]シアル
化アシアロBSM から遊離されたオリゴサッカライド中に
は Galβ1,3([14C]NeuAcα2,6)GalNAc- オールしか検出
されない。
Ser にO−結合したGalNAc残基上にα2,6 リンケージを
持つCMP-NeuAc を転移させる触媒活性を有する本発明の
酵素の受容体基質としては、O−グリコシド結合型オリ
ゴサッカライドの Galβ1,3GalNAc 配列が不可欠である
が、一方、ガラクトース残基に結合したα2,3 結合型シ
アル酸残基は必須ではないことを明確に示している。従
って、本発明に従ってクローニングされた酵素 P-B3 は
新しいタイプのGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素である。
分子中央に位置する45アミノ酸範囲(シアリルモチーフ
L)から COOH-末端までの(180-404残基)GalNAcα2,6-
シアル酸転移酵素 P-B3 の一次配列は、GalNAcα2,6-シ
アル酸転移酵素 P-B1 の一次配列と高い配列一致度を示
す(図1:48% の一致度)。これらのGalNAcα2,6-シア
ル酸転移酵素に独特な保存領域は、それらのシアル酸を
α2,6-リンケージによりGalNAc部分に転移させる酵素作
用に相関するものであると思われる。
入手先は以下のとおりである。フェツイン、アシアロフ
ェツイン、ウシ顎下腺ムチン、α1-酸グリコプロテイ
ン、ガラクトースβ1,4-N-アセチルガラクトサミン、CM
P-NeuAc 、 Galβ1,3GalNAc α1-Bz、GalNAcα1-Bz及び
トライトンCF-54 はシグマ社(セント・ルイス、USA)か
ら入手した。CMP-[14C]NeuAc(11GBq/mmole) はアマシャ
ム社(U.K.)から入手したものである。2-アセトアミド、
2-デオキシガラクトシルαN-アセチルセリン(GalNAc-Se
rNAc) はグランドラー及びシュミット(Grundler G., a
nd Schmidt R.R.,Liebigs Ann. Chem., 1984, 1826-184
7, 1984) の方法によって合成した。コレラ菌(Vibrio c
holerae) 由来のNDV-シアリダーゼ及びシアリダーゼ
は、それぞれオックスフォード・グリコシステムズ社
(U.K.)及びベーリンガー・マンハイム社(ドイツ)から
購入した。ウシ精巣由来のβ−ガラクトシダーゼはベー
リンガー・マンハイム社(ドイツ)から入手した。合成
プライマーはアプライド・バイオシステム 394 DNAシン
セサイザーで合成した。制限酵素類は宝酒造から入手し
たものである。
る。本発明の酵素はGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素活性
を有するので、例えば、蛋白にヒト型の糖鎖を導入する
試薬として有用である。本発明の酵素はNーアセチルガ
ラクトサミンβ1、3ガラクトース転移酵素の活性を阻
害しないので、これらの酵素を共存させて作用させても
P-B1 を用いた場合のように糖鎖の伸長が2糖(NeuAc
α2、6GalNAc - 蛋白)で終結してしまうことが無い。従
って3糖以上のシアル酸を含むO−結合型糖鎖を合成し
ようとする場合には細胞内で行なう場合はもとより、試
験管内で行なう場合にも P-B1 より優れている。本発明
の酵素は、ヒトに特異的な糖鎖を欠く遺伝性疾患の治療
のための医薬として有用である。さらに、癌転移抑制、
ウイルス感染防止、炎症反応抑制を目的とする医薬とし
ても用いることが可能である。
3 の一次配列をGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 の
一次配列と比較した図である。図中、ST6GalNAcAはGalN
Acα2,6-シアル酸転移酵素 P-B1 を示し、ST6GalNAcBは
本発明のGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P-B3 を示す。
アミノ酸は一文字標記で示してある。
Claims (7)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸
配列により特定されるGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素 P
-B3 。 - 【請求項2】 請求項1記載のGalNAcα2,6-シアル酸転
移酵素のアミノ酸配列をコードするGalNAcα2,6-シアル
酸転移酵素遺伝子。 - 【請求項3】 配列表の配列番号1に示される核酸番号
1から1212で示される塩基配列を有する請求項2記載の
GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素遺伝子。 - 【請求項4】 請求項2記載のGalNAcα2,6-シアル酸転
移酵素遺伝子を含む組み換えベクター。 - 【請求項5】 プラスミドλ CEB3-T20 である請求項4
記載の組み換えベクター。 - 【請求項6】 プラスミドpcDB3ST である請求項4記載
の組み換えベクター。 - 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれか1項に記載
のベクターにより形質転換された形質転換体。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003512076A (ja) * | 1999-10-26 | 2003-04-02 | プラント リサーチ インターナショナル ベー.フェー. | 植物における哺乳類型グリコシレーション |
JP2009028054A (ja) * | 1998-12-09 | 2009-02-12 | Dow Chem Co:The | ヒト型糖鎖をもつ糖タンパク質の生産方法 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6091507A patent/JP2854803B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2003512076A (ja) * | 1999-10-26 | 2003-04-02 | プラント リサーチ インターナショナル ベー.フェー. | 植物における哺乳類型グリコシレーション |
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