JP2810635B2 - 新規糖鎖合成酵素 - Google Patents

新規糖鎖合成酵素

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JP2810635B2
JP2810635B2 JP7077469A JP7746995A JP2810635B2 JP 2810635 B2 JP2810635 B2 JP 2810635B2 JP 7077469 A JP7077469 A JP 7077469A JP 7746995 A JP7746995 A JP 7746995A JP 2810635 B2 JP2810635 B2 JP 2810635B2
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siaα2
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    • C12N9/1081Glycosyltransferases (2.4) transferring other glycosyl groups (2.4.99)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糖鎖合成酵素および該酵
素をコードするDNA に関するものである。さらに詳しく
は、本発明は N- 結合型オリゴサッカライドの Siaα2,
3Galβ1,4GlcNAc 配置に対して活性を示す新規なα2,8-
シアル酸転移酵素(ST8SiaIII) および該酵素をコードす
るDNA に関するものである。該酵素は、癌転移抑制、炎
症反応抑制効果、神経組織賦活効果を有する薬剤とし
て、あるいは薬剤にポリシアル酸やジ−, トリ−, テト
ラ−シアル酸などのオリゴシアル酸を付加することによ
り生理作用を増加させるための試薬等として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】シアル酸は、例えば細胞−細胞間伝達、
細胞基質相互作用、細胞接着等の重要な生理作用をつか
さどる物質である。発生、分化、及び癌遺伝子のトラン
スホーメーション等の過程において調節をうけた、種々
の異なる細胞表面シアル酸が存在することが知られてい
る。シアル酸は幅広い種類の動物の糖共役体のオリゴサ
ッカライド側鎖中のいたるところに存在している(Vark
i, A., Curr. Opin. Cell. Biol. 4, pp.257-266, 199
2)。
【0003】シアル酸は糖蛋白および糖脂質の炭化水素
基の末端位置に存在しており、シアル酸は、翻訳の後の
過程で、酵素的にCMP-Sia からこれらの部位に導入され
る。例えば、糖蛋白には3種の結合様式、すなわち Sia
α2,6Gal, Siaα2,3Gal, および Siaα2,6GalNAc が共
通に存在しており(Hakomori, S., Ann. Rev. Biochem.,
50, 733-764, 1981) 、ガングリオシドには高頻度に2
種の結合様式、すなわち Siaα2,3Galおよび Siaα2,8S
iaが存在している(Fishman, P., and Brady, R.O., Sci
ence, 194, 906-915, 1976) 。
【0004】上記の様なシアル酸の酵素的導入(シアル
酸転移)を担う酵素は、シアル酸転移酵素(sialyltrans
ferase) と呼ばるグリコシルトランスフェラーゼ類であ
る。従来既知の全てのシアリルオリゴ糖構造を合成する
ためには、少なくとも12の異なるシアル酸転移酵素が必
要であることが知られている(Broquet, P. et al., In
t. J. Biochem., 23, 385-389, 1991; 及び Weinstein,
J. et al., J. Biol.Chem., 262, 17735-17743, 198
7)。これらのうち、5種類のシアル酸転移酵素が精製さ
れており、いずれの酵素も各受容体基質に対して高い特
異性を示すことが知られている (Sadler, J. et al.,
J. Bio. Chem., 254, 4434-4443, 1979; Weinstein, J.
et al., J. Biol. Chem., 257, 13835-13844, 1982; R
earick, J.et al., J. Biol. Chem., 254, 4444-4451,
1979; 及び Joqiasse, D.H. et al., J. Biol. Chem.,
260, 4941-4951, 1985) 。
【0005】上記のシアル酸転移酵素をコードするcDNA
については、 Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素
(Galβ4GlcNAc-α6ST)をコードするcDNAが、肝をはじめ
とする種々の組織からクローニングされている(Weinste
in, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 1
987; Grundmann U. et al., Nucleic Acids Res. 18,66
7, 1990; Bast, B. et al., J. Cell. Biol., 116, 423
-435, 1992; およびHamamoto, T. et al., Bioorg. an
d Medic. Chem., 1, 141-145, 1993)。また、Gal β1,3
GalNAc α2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3GalNAc-α3ST)
をコードするcDNA(Gillespie, W. et al., J. Biol. Ch
em., 267, 21004-21010, 1992; およびLee, Y. et a
l., Eur. J. Biochem, 216, 377-385, 1993) 、Gal β
1,3(4)GlcNAcα2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3(4)GlcNAc
- α3ST)をコードするcDNA(Wen, D.X et al., J. Biol.
Chem., 267, 21011-21019, 1992)もクローニングされ
ている。
【0006】また、本発明者らによって、2種類の異な
るGalNAcα2,6-シアル酸転移酵素(EC 2.4.99.3; GalNA
c-α6ST)をコードするcDNAがクローニングされており、
その可溶性蛋白についても報告されている(Kurosawa,
N. et al., J. Biol. Chem.,269, pp.1402-1409, 1994;
及び Kurosawa, N. et al., J. Biol. Chem., 269, pp.
19048-19053, 1994)。その他、シアル酸転移酵素のcDNA
のクローニングについては数種の報告がある(Sasaki,
K. et al., J. Biol. Chem., 268, 22782-22787, 1993;
及び Lee, Y.-C., J. Biol. Chem., 269, 10028-1003
3, 1994)。
【0007】Sia α2,8Sia結合は GT1a, GD3, 並びにb-
及びc-系列のガングリオシドのような多様なガングリオ
シド中に広く観察され、哺乳動物のグリコプロテイン中
にはより特異的に見いだされる (Troy, F.A., Glycobio
logy 2, pp.5-23, 1992)。Sia α2,8Sia配列について
は、2つの蛋白、すなわち神経細胞癒着分子(N-CAM) (E
delman, G.M., Annu. Rev. Biochem. 54, pp.135-169,
1985; Cunningham, B.A.et al., Science, 236, pp.799
-806, 1987; Rutishauser, U. et al., Science, 240,
pp.53-57, 1988)、及びラット脳中の電圧ゲートナトリ
ウムチャンネルのαサブユニット(Zuber, C., J. Biol.
Chem., 267, pp.9965-9971, 1992)との関連性が報告さ
れているのみである。
【0008】最近、本発明者らはα2,8-シアル酸転移酵
素、すなわちGD3-シンターゼ(ST8SiaI) をクローニング
した(Sasaki, K. et al., J. Biol. Chem., 269, pp.15
950-15956, 1994)。また、発達段階に応じて調節される
シアル酸転移酵素(STX, ST8SiaII) がN-グリカンα2,8-
シアル酸転移酵素活性を表すことを確認した。しかしな
がら、α2,8-シアル酸転移酵素をコードするcDNAとして
クローニングされているのはわずかに2種類にすぎず、
2個のα2,8-シアル酸転移酵素の基質特異性では、哺乳
動物のグリコリピド及びグリコプロテイン中の既知の全
ての Siaα2,8Sia配列がどのように合成されるのかを完
全には説明できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、新し
いタイプのα2,8-シアル酸転移酵素を提供することを目
的としている。また、本発明は、 Siaα2,3Galβ1,4Glc
NAc α2,8-シアル酸転移酵素をコードするcDNAをクロー
ニングし、該 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸
転移酵素をコードするDNA 配列および該酵素のアミノ酸
配列を提供することを目的としている。また、本発明
は、上記の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転
移酵素の構造のうち、活性に係わる部分を大量に蛋白と
して発現させることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく鋭意努力し、マウスの脳から Siaα2,3Gal
β1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素をコードするcDNA
をクローニングし、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明は、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配
列により特定される Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シ
アル酸転移酵素O3を提供するものである。また、本発明
により、上記 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸
転移酵素のアミノ酸配列をコードする Siaα2,3Galβ1,
4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素遺伝子;配列表の配列
番号1に示される核酸番号1から1092で特定される塩基
配列を有する上記の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シ
アル酸転移酵素遺伝子;上記の Siaα2,3Galβ1,4GlcNA
c α2,8-シアル酸転移酵素遺伝子を含む組み換えベクタ
ー;プラスミドλCR03である上記の組み換えベクター;
上記のベクターにより形質転換された形質転換体が提供
される。また、本発明の別の態様によれば、配列表の配
列番号1に示されるアミノ酸配列の26〜364 番目のアミ
ノ酸残基により特定される Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α
2,8-シアル酸転移酵素活性ドメイン;並びに、上記 Sia
α2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素の活性ド
メインであるポリペプチド部分とシグナルペプチドとを
含む細胞外分泌型の蛋白であって、 Siaα2,3Galβ1,4G
lcNAc α2,8-シアル酸転移を触媒する蛋白が提供され
る。また、上記蛋白をコードする遺伝子;その好ましい
態様として、配列表の配列番号2に示される核酸番号1
から1017で特定される上記遺伝子;上記遺伝子を含む組
み換えベクター;上記組み換えベクターにより形質転換
された形質転換体;上記の形質転換体を培養し培養物か
ら上記分泌型蛋白を採取することを特徴とする、上記分
泌型蛋白の製造方法が提供される。
【0011】本発明の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-
シアル酸転移酵素の最も好ましい例として、 Siaα2,3G
alβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 が提供され
る。以下、本明細書において本発明の酵素の一例とし
て、 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAcα2,8-シアル酸転移酵素
O3 について詳細に説明するが、本発明の Siaα2,3Gal
β1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素は Siaα2,3Galβ
1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 に限定されるこ
とはなく、本発明により始めて明らかにされた Siaα2,
3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素O3の活性ドメ
イン、あるいはそのアミノ酸配列の一部を改変ないし修
飾した Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵
素活性ドメインを有する Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,
8-シアル酸転移酵素は、すべて本発明の範囲に包含され
ることを理解すべきである。このような活性ドメインの
好ましい例としては、配列表の配列番号1に開示したア
ミノ酸配列の26〜364 により特定される Siaα2,3Galβ
1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 の活性ドメイン
を挙げることができる。
【0012】例えば、 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-
シアル酸転移酵素 O3 をコードするcDNAの単離する方法
は以下の実施例に詳細に説明されている。もっとも、 S
iaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 を
コードするcDNAの単離方法はこれらの方法に限定される
ことはなく、当業者は下記の実施例に記載された方法を
参照しつつ、この方法を適宜修飾ないし変更することに
より、容易に目的のcDNAを単離することができる。ま
た、下記配列表の配列番号1に記載された Siaα2,3Gal
β1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 をコードする
DNA は本発明の好ましい一態様であるが、本発明の Sia
α2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 をコ
ードするDNA はこの特定の態様に限定されることはな
く、本発明により明らかにされた Siaα2,3Galβ1,4Glc
NAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 のアミノ酸配列をコー
ドするDNA はすべて本発明に包含される。
【0013】さらに、 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-
酸転移酵素O3の活性ドメイン、あるいはそのアミノ酸配
列の一部を改変ないし修飾した Siaα2,3Galβ1,4GlcNA
c α2,8-シアル酸転移酵素活性ドメインをコードするDN
A も本発明の範囲に包含される。例えば、配列表の配列
番号1に開示したアミノ酸配列のアミノ酸番号26〜364
により特定される Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シア
ル酸転移酵素活性ドメインをコードするDNA は本発明の
好ましい態様である。また、配列表の配列番号1に開示
した核酸配列の核酸番号76〜1092により特定されるDNA
は本発明の特に好ましい態様である。
【0014】本発明の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-
シアル酸転移酵素 O3 は、発現後に細胞内に留まり、細
胞外に分泌されないことがある。また、細胞内濃度が一
定以上になると、酵素の発現量が低下するという可能性
がある。上記の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル
酸転移酵素 O3 の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シア
ル酸転移活性を有効に利用するために、本酵素の活性を
維持し、かつ発現時に細胞から分泌される可溶性形態の
蛋白を製造することができる。このような蛋白として
は、上記の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転
移酵素 O3 の活性に関与する Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc
α2,8-シアル酸転移酵素の活性ドメインであるポリペプ
チド部分とシグナルペプチドとを含む細胞外分泌型の蛋
白であって、 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸
転移を触媒する蛋白を挙げることができる。例えば、本
明細書に記載されたプロテインAとの融合蛋白は本発明
の分泌型蛋白の好ましい態様である。
【0015】これまでにクローニングされたシアル酸転
移酵素は、他のグリコシル−トランスフェラーゼと同様
のドメイン構造を有している。すなわち、NH2 末端の短
い細胞質中尾部、疎水性のシグナルアンカードメイン、
蛋白分解感受性を有するステム(stem)領域、及び COOH-
末端の大きな活性ドメインを有する(Paulson, J.C. and
Colley, K.J., J. Biol. Chem., 264, 17615-17618, 1
989)。本発明の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル
酸転移酵素 O3 の経膜ドメインの位置を調べるために
は、カイト及びドゥーリトル(Kyte, J. and Doolittl
e, R.F., J. Mol.Biol., 157, 105-132, 1982)の方法に
従って作成した疎水性分布図を利用することができる。
また、活性ドメイン部分の推定には、各種のフラグメン
トを導入した組換えプラスミドを作成して利用すること
ができる。このような方法の一例は、例えばPCT/JP94/0
2182号の明細書に詳細に記載されているが、経膜ドメイ
ンの位置の確認や活性ドメイン部分の推定方法は、この
方法に限定されることはない。
【0016】Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸
転移酵素 O3 の活性ドメインであるポリペプチド部分と
シグナルペプチドとを含む細胞外分泌型の蛋白の製造の
ためには、例えばシグナルペプチドとして免疫グロブリ
ンシグナルペプチド配列を用い、 Siaα2,3Galβ1,4Glc
NAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 の活性ドメインに対応
する配列を該シグナルペプチドにインフレーム融合させ
ればよい。このような方法としては、例えば、ジョブリ
ンの方法(Jobling, S.A. and Gehrke, L., Nature(Lon
d.), 325, 622-625, 1987) を利用することができる。
また、本明細書の実施例に詳細に説明されているよう
に、プロテインAとの融合蛋白を製造してもよい。もっ
とも、シグナルペプチドの種類やシグナルペプチドと活
性ドメインの結合方法、または可溶化の方法は上記方法
に限定されることはなく、当業者は、Siaα2,3Galβ1,4
GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素 O3 の活性ドメインで
あるポリペプチド部分を適宜選択することができるし、
それらを利用可能な任意のシグナルペプチドと適宜の方
法により結合することにより細胞外分泌型の蛋白を製造
することができる。
【0017】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるこ
とはない。
【実施例】
【0018】GD3 シンターゼ(ST8Sia I)をコードする遺
伝子がヒト(Sasaki, K. et al., J.Biol. Chem. 269, p
p.15950-15956, 1994; Nara, K. et al., Proc. Natl.
Acad. Sci. U.S.A. 91, pp.7952-7956, 1994; Haraguch
i, M. et al., Proc. Natl.Acad. Sci. U.S.A. 91, pp.
10455-10459, 1994 年)及びマウスからクローニングさ
れている。また、最近、本発明者らはマウス STX (ST8S
ia II)の酵素活性がN- グリカンα2,8-シアル酸転移酵
素の活性であることを同定している(Kojima,N. et al.,
FEBS Lett., Vol. 360, pp.1-4, 1995) 。従来のもの
とは異なる特徴を有する本発明のα2,8-シアル酸転移酵
素を得るために、本発明者らはヒト ST8Sia I(上記の佐
々木ら)及びラット ST8Sia II(Livingston, B.D. et a
l., J.Biol. Chem., 268, pp.11504-11507, 1993)の2
個の高度に保存された領域、シアリルモチーフ L及びS
に基づく2個の縮重プライマーを用いて PCRクローニン
グを行った。
【0019】PCR は STX (ラット脳:Livingston, B.D.
et al., J. Biol. Chem., 268, pp.11504-11507, 199
3)及び GD3シンターゼ(ヒトメラノーマ細胞:Sasaki,
K. et al., J. Biol. Chem. 269, pp.15950-15956, 19
94)中の保存領域から推定される縮重プライマー(5´-
プライマー OP-L,T(G/A)(A/C)AGA(A/C)(A/T)TG(C/T)GC
(G/C)(G/A)T(G/C)GTGGG(A/C)AA; 3´- プライマー OP-
S,CA(C/A)(A/T)G(A/G)GAAGGGCCAGAAGCCATA) を用いて行
った。3日齢マウスの脳からの全 RNAを cDNA 合成用の
鋳型として使用し、サイクリングパラメーターは、最初
の5サイクルについては94℃で40秒、37℃で40秒、及び
72℃で1分、次いで30サイクルについては94℃で40秒、
55℃で40秒、及び72℃で1分とした。
【0020】0.5-kb PCR産物を平滑末端化してキナーゼ
処理した後、pUC119の SmaI 部位にサブクローニング
し、このサブクローンについてシーケンシングした。3
日齢マウス脳の cDNA ライブラリー(Lee, Y.-C. et a
l., J. Biol. Chem., 269, pp.10028-10033, 1994)の
およそ 106プラークを0.5-kb-PCRフラグメントでスクリ
ーニングした。クローニングは、マニアチスらの標準的
分子クローニング法(Sambrook, J. et al., 分子クロー
ニング:実験マニュアル、第2版、コールド・スプリン
グ・ハーバー・ラボラトリー、コールド・スプリング・
ハーバー、NY)に従って行った。
【0021】この結果、数種類のクローンのうち、1個
のクローン pCRO3はマウス ST8SiaI 及びマウス ST8Sia
IIの160-アミノ酸領域に対してそれぞれ 35.6 % 及び
41.9 % の相同性を示すペプチドをコードしていた。0.5
-kbフラグメントを含む遺伝子の完全なコード配列を単
離するために、pCRO3 プローブを用いてマウス脳 cDNA
ライブラリーをスクリーニングしたところ、最長クロー
ン(1.7 kb;λCRO3) の配列分析から、74-bp の 5´及び
465-bp の 3´非コード領域を含む連続性の380-アミノ
酸転写解読枠が明らかになった。
【0022】図1および配列表の配列番号1に、本発明
の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素を
コードするDNA の好ましい一例として、上記λCRO3のDN
A 配列及びこの配列によりコードされる Siaα2,3Galβ
1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素(マウスST8Sia-II
I) のアミノ酸配列を示す。
【0023】図1中、ヌクレオチド及びアミノ酸配列
は、それぞれ推定開始コドン及び開始メチオニンから番
号を付してある。二重下線のアミノ酸は推定経膜ドメイ
ンに相当しており、星印は N- グリコシル化が起こりう
る部位(Asn-X-Ser/Thr) を示す。シアリルモチーフL 及
びS はそれぞれ実線及び点線で囲んで示してあり、PCR
プライマーの位置は矢印で示した。II型の経膜ドメイン
を持つ蛋白をコードする予想されるアミノ酸配列は、こ
れまでにクローニングされたシアル酸転移酵素に見られ
たように、NH2-末端細胞質内尾部、経膜ドメイン、プロ
リンリッチなステム領域、及び長い COOH-末端活性ドメ
インから成っていた。
【0024】本発明のシアル酸転移酵素のアミノ酸配列
を DNA及び蛋白データバンク中の他のアミノ酸配列と比
較すると、これまでにクローニングされているシアル酸
転移酵素との類似性以外には何ら類似性も見られなかっ
た。一方、本発明のシアル酸転移酵素とこれまでにクロ
ーニングされている他のシアル酸転移酵素の間には類似
性が見いだされた。推定アミノ酸配列は、マウス ST8Si
aI及びマウス ST8SiaII のものとそれぞれ 27.6%及び 3
4.4%の相同性を示す(図2:図中、ST8Sia-IIIは本発明
の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素O3
を示す)。それらの活性ドメイン中に位置するシアリル
モチーフ L(45 残基:161-205)及び S(23 残基:301-32
3)アミノ酸の2つの範囲を除けば、有意の類似性(10-15
%) は見られない。シアリルモチーフ Lは、これまでに
クローニングされているシアル酸転移酵素のそれに対し
て 64-49 %の配列相同性を示し、一方シアリルモチーフ
Sは 61-22 %の相同性を示す。
【0025】本発明のシアル酸転移酵素の作用分析を容
易にするために、発現プラスミド pcDSA-O3 を作成して
COS-7細胞中にトランスフェクトし、本発明の Siaα2,
3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素の活性部分を
含むプロテインA 融合蛋白(本発明の分泌型蛋白であ
り、以下、「本発明の融合蛋白」と称する場合がある)
を培地中で IgG- セファロースに吸着させて酵素供給源
として用いた。本発明の融合蛋白をコードする遺伝子お
よび該蛋白のアミノ酸配列を配列表の配列番号2に示
す。
【0026】転写解読枠の最初の39アミノ酸を欠くトラ
ンケイテッド型の ST8Sia-III を、XhoI部位を含むそれ
ぞれ 5´- プライマー及び 3´- プライマー(それぞ
れ、 5´- CATCTTCTCGAGTCCCAAGTACGCCAGCCCG-3 ´及び
5´- TTCCATCTCGAGTTCTTAGGCACAGTGTGACAG-3 ´)を用
いた PCR増幅により製造した。増幅及び切断した 1028-
bp XhoI フラグメントを pcDSAベクターの XhoI 部位に
挿入した。
【0027】制限酵素処理及び DNAシーケンシングによ
り、正確な位置に単一の挿入がなされていることを最終
的に確認した。IgM シグナルペプチド配列、プロテイン
A IgG 結合ドメイン及びトランケイテッド型の ST8Sia-
III からなるプラスミドを pcDSA-O3 と命名した。COS-
7 細胞を DEAE-デキストラン法を用いて 10 μg の pcD
SA-ST8Sia-III で一過性トランスフェクトして培養し
た。48時間のトランスフェクトの後、培地を回収して、
培地中に発現されたプロテインA-マウスSTX を IgG- セ
ファロース(培地 10 ml当たり 15 μl 樹脂)に4℃で
16時間吸着させた。樹脂を遠心分離して回収し、リン酸
緩衝食塩水で3回洗浄し、ウシ胎児血清を含まない(最
終容量)50μl のダルベッコの改良イーグル培地中に懸
濁して、可溶性酵素として使用した。
【0028】本発明の融合蛋白のアッセイ及び生成物の
特性決定は、以下のとおりである。佐々木らの方法(Sas
aki, K. et al., J. Biol. Chem. 269, pp.15950-1595
6, 1994)に従って、全量10μl 中に 0.1 Mカコジル酸
ナトリウムバッファー(pH 6.0), 10 mM MgCl2, 2 mM Ca
Cl2, 0.5% トライトン CF-54, 100 μM CMP-[14C]NeuAc
(0.25 μCi), 10 μg 受容体基質、及び 2μl 酵素調製
物を含む反応液で測定した。37℃で4時間インキュベー
トした後、 SDS-PAGE 変性バッファー(10 μl)を添加し
て反応を停止し、グリコプロテイン受容体については反
応液を直接 SDS-PAGE に付した。
【0029】グリコリピド受容体については、反応液を
C-18カラム(Sep-Pak Vac, 100 mg;ウォーターズ社、ミ
ルフォード、MA、USA)に載せ、水で洗浄した。グリコリ
ピドをメタノールでカラムから溶出させて乾燥した後、
佐々木らの方法(Sasaki, K.et al., J. Biol. Chem., 2
69, pp.15950-15956, 1994)に従って、HPTLC プレート
(メルク、ドイツ)上でクロロホルム:メタノール:0.
02% CaCl2 (55:45:10)を溶媒系に用いるクロマトグラフ
ィーに付した。グリコプロテインでは受容体基質をクマ
ジー・ブリリアント・ブルーで染色し、グリコリピドに
ついてはオルシノール/H2SO4法により可視化した。グリ
コプロテイン又はグリコリピド中の放射化物質を BAS20
00ラジオイメージアナライザー(富士フィルム、日本)
で可視化し、受容体グリコプロテイン中に取り込まれた
放射能活性をカウントした。
【0030】シアル酸の結合分析には、酵素でシアル化
したフェツインを 70%エタノールで沈殿させ、 70%エタ
ノールで3回洗浄して水に溶解した後、結合特異的組換
えシアリダーゼ、NANase I(α2,3-結合型シアル酸に特
異的、0.1 U/ml)、NANase II(α2,3-及びα2,6-結合型
シアル酸に特異的、0.5 U/ml)、又は NANase III(α2,
3-、α2,6-及びα2,8-結合型シアル酸に特異的、0.35 U
/ml: FACE 、グリコ社、ナバト、CA)を用いて37℃で8
時間切断処理した。
【0031】脱シアル化又は脱N-グリコシル化フェツイ
ンの製造には、フェツイン(100μg)を全量20μl 中で N
ANase I (0.1 U/ml )、NANase II (0.5 U/ml )、若し
くはNANase III(0.35 U/ml)を用いて37℃で24時間切断
処理するか、又は全量20μl中で N- グリカナーゼ(1.5
U;ゲンジーム、ケッブリッジ、MA)を用いて37℃で36
時間切断処理した。1分間煮沸して酵素を不活化した
後、生成した脱シアル化又は脱N-グリコシル化グリコプ
ロテインを受容体として使用した。
【0032】種々のグリコプロテインを本発明の融合蛋
白(プロテインA-融合可溶性酵素の形態の Siaα2,3Gal
β1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素)と共にインキュ
ベートした後、反応混合液を SDS-PAGE で分析した結
果、フェツインをアクセプターに用いた際、マウス ST8
Sia IIの場合に見られたのと同様に強いシアル酸転移酵
素活性を検出した。ベクター単独でトランスフェクトし
た細胞からの培地中にはフェツインに対する活性は観察
されなかった。また、α1-酸グリコプロテイン、オボム
コイド及びトランスフェリンのようなシアリル化グリコ
プロテインはアクセプター基質として機能したが、アシ
アログリコプロテインに対しては全く活性を示さなかっ
た。
【0033】さらに、種々のグリコリピドを上記本発明
の融合蛋白と共にインキュベートし、生成したグリコリ
ピドを CHCl3/CH3OH/0.2% CaCl2(55:45:10) を溶媒系に
用いる HPTLCにより分析した。GM3 をアクセプター基質
として用いた場合には、GD3シンターゼ(ST8Sia I)の場
合と同様に、CMP-[14C]NeuAcからの14C-シアル酸の取り
込みが同様に観察された。本発明の融合蛋白は GD3に対
する活性も観察された。2,3-SPG (Siaα2,3Galβ1,4Glc
NAc β1,4Galβ1,4Glcβ1,1Cer)は、本発明の融合蛋白
に対してグリコリピドの間で最も優れたアクセプター基
質として機能した。
【0034】一方、2,6-SPG は本発明の融合蛋白に対し
てアクセプター基質として全く機能しなかった。GM1 、
GD1a、GD1b、GT1b及び GQ1b のような他のガングリオシ
ドも、中性のグリコスフィンゴリピドと同様に、この本
発明の融合蛋白に対してアクセプター基質として機能し
なかった。なお、上記インサートを含まないベクターで
トランスフェクトした COS-7細胞から得られた培地中に
は、2,3-SPG を含むガングリオシドに対してシアル酸転
移酵素活性は検出されなかった。
【0035】なお、本発明の融合蛋白により GM3から合
成された産物は、2種類の異なる溶媒系による HPTLC上
でGD3 標品と共展開することにより確認した。さらに、
14C-シアリル化ガングリオシドは DEAE-セファデックス
からジシアリル化ガングリオシドの位置に溶出された。
取り込まれたシアル酸の結合を、結合特異的シアリダー
ゼによる14C-シアリル化フェツインの切断により同様に
確認した。
【0036】つぎに、フェツインを本発明の融合蛋白に
より14C-シアル化した後、14C-シアリル化グリコプロテ
イン(1000 cpm 、10μg)をα2,3-結合特異的シアリダー
ゼ(NANase I)、α2,3-及びα2,6-特異的シアリダーゼ(N
ANase II) 、又はα2,3-、α2,6-及びα2,8-特異的シア
リダーゼ(NANase III)で切断処理した。14C-シアル化フ
ェツインもN-グリカナーゼ(1.5 U) で 37 ℃、36時間切
断処理した。生成したグリコプロテインをSDS-PAGEにか
け、 BAS2000ラジオイメージアナライザーで可視化し、
酵素処理したフェツイン位置に残存する放射能を定量し
た。
【0037】取り込まれた14C-シアル酸はα2,3-特異的
シアリダーゼ、又はα2,6-及びα2,3-特異的シアリダー
ゼによる処理に対して完全に抵抗したが、α2,3-、α2,
6-及びα2,8-特異的シアリダーゼによる処理ではほぼ完
全に消失した。結果を図3に示す。図中、C, I, II, II
I, 及び Nはそれぞれ無酵素、NANase I、NANase II、N
ANase III、及びN-グリカナーゼによる処理を示す。従
って、本発明の融合蛋白により取り込まれたシアル酸
は、末端のシアル酸とα2,8-結合によって結合してお
り、本発明の融合蛋白によりSia α2,8Sia配列が合成さ
れることが明らかである。この結果は、クローニングさ
れた遺伝子λCRO3がα2,8-シアル酸転移酵素O3(ST8Sia
III) をコードすることを示している。
【0038】本発明の融合蛋白が 2,3-SPG及び GM3に対
して活性を示すが 2,6-SPGに対しては示さないという事
実を考慮すると、本発明のシアル酸転移酵素O3の活性は
Siaα2,3Gal配列に対して特異的である可能性がある。
この可能性を確認するため、脱シアリル化フェツインに
対する活性の測定を行った。フェツインをNANase I、II
、及び IIIでそれぞれ切断し、できた脱シアリル化グ
リコプロテインをプロテインA-融合可溶性マウスST8Sia
IIIと共にインキュベートし、SDS-PAGEにかけた後、脱
シアリル化グリコプロテイン中に取り込まれた放射能を
BAS2000ラジオイメージアナライザーで可視化及び定量
した。
【0039】結果を図4に示す。図中、C, I, II, 及び
IIIはそれぞれ無酵素、NANase I、NANase II 、及び N
ANase III による処理を示す。グリコプロテインは最初
にN-グリカナーゼで切断し、その後、生成した脱N-グリ
コシル化グリコプロテインをマウスST8Sia III及び CMP
-[14C]NeuAc と共にインキュベートし、取り込まれたシ
アル酸を可視化してカウントした。C 及び Nはそれぞ
れ、無酵素処理及びN-グリカナーゼ処理を示す。
【0040】α2,3-特異的シアリダーゼ処理による脱シ
アル化フェツインに対する本発明の融合蛋白の活性は、
α2,3-及びα2,6-特異的シアリダーゼ又はα2,3-、α2,
6-及びα2,8-特異的シアリダーゼ処理による脱シアリル
化フェツインに対する活性と同様に完全に失われた。同
様の切断条件で、α2,3-SPG はα2,3-特異的シアリダー
ゼにより脱シアル化されたが、2,6-SPG はα2,3-特異的
シアリダーゼ処理に対して完全に耐性を示した。
【0041】シアル酸がフェツインの N- 結合オリゴサ
ッカライド中に取り込まれるのか又は O- 結合オリゴサ
ッカライド中に取り込まれるのかを調べるために、14C-
シアリル化フェツインを N- グリカナーゼで切断したと
ころ、フェツイン中に取り込まれたシアル酸は蛋白から
完全に放出されており、N-グリカナーゼ処理フェツイン
はアクセプター基質として機能しなかった(図4)。GD
1a、GT1b、GQ1b、及びSiaα2,3Galβ1,3GalNAc 配列を
含むフェツイン中の O- 結合オリゴサッカライドが本発
明の融合蛋白のアクセプター基質として機能しなかった
こと、及び 2,3-SPGが良好なアクセプター基質であった
ことから、本発明の融合蛋白の作用はグリコリピドと同
様にグリコプロテインの N- 結合オルゴサッカライドの
Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc 配列に特異的である。
【0042】
【表1】 表I.クローニングされた3種のα2,8-シアル酸転移酵素のアクセプター基質特 異性の比較 ──────────────────────────────────── アクセプター 本発明シアル ST8Sia II ST8Sia I1) 酸転移酵素 (STX) (GD3シンターゼ) ──────────────────────────────────── (pmol/ml 培地, h) (グリコプロテイン) α1-酸グリコプロテイン 7.8 7.6 02) アシアロ−α1-酸グリコプロテイン 0 0 0 フェツイン 92.1 8.0 0 アシアロフェツイン 0 0 0 オボムコイド 1.7 1.3 0 トランスフェリン(ウシ) 1.3 0.38 0 BSM 0 0 0 (グリコリピド) ラクトシルセラミド 0 0 0 GM3 2.1 0 0.18 GD3 0.86 0 0 GM1 0 0 0 GD1a 0 0 0 GD1b 0 0 0 GT1b 0 0 0 GQ1b 0 0 0 2,3-SPG 7.5 0 N.T.3) 2,6-SPG 0 0 N.T. ────────────────────────────────────1) Namalwa 細胞により発現されたヒト ST8Sia I(GD3 シンターゼ: Sasaki, K. e t al., J. Biol. Chem. 269, pp.15950-15956, 1994)2) 0 はマウス ST8Sia II及び本発明の融合蛋白については 0.1 pmol/ml培地, h 未満の値であったこと、ヒトST8Sia Iについては 0.01 pmol/ml 培地, h 未満の 値であったことを示す。3) N.T.は試験を実施していないことを示す。
【0043】上記の表に示すように、本発明のシアル酸
転移酵素の活性を、これまでにクローニングされたα2,
8-シアル酸転移酵素、すなわち、GD3 シンターゼ(ST8Si
a I)及び STX(ST8Sia II) のものと比較すると、STX は
α1-酸グリコプロテイン又はフェツインのようなシアリ
ル化グリコプロテインに対してのみシアル酸転移活性を
示し、GM3 及び 2,3-SPGを含むグリコリピドに対しては
活性は検出されなかった。一方、GD3 シンターゼは GM3
に対してのみ活性を示したが、シアリル化グリコプロテ
インに対しては示さなかった。これら2種類のα2,8-シ
アル酸転移酵素の基質特異性の比較から、本発明のシア
ル酸転移酵素の基質特異性の方が幾分広いことが示され
た。
【0044】シアリル化グリコプロテイン及びグリコリ
ピドは、両者とも本発明のシアル酸転移酵素に対するア
クセプター基質として機能した。本発明のシアル酸転移
酵素のグリコプロテインに対する基質特異性はST8Sia I
I のものと同様であったが、フェツインは、本発明のシ
アル酸転移酵素についてはα1-酸グリコプロテインより
も(約10倍)優れたアクセプターとして作用したことか
ら、本発明のシアル酸転移酵素のアクセプターとして作
用するグリコプロテイン上のオリゴサッカライドの構造
は、ST8Sia II のものと異なることが示唆される。
【0045】一方、グリコリピドに対する本発明のシア
ル酸転移酵素の基質特異性はST8SiaI(GD3シンターゼ)
の基質特異性に類似しており、両シアル酸転移酵素とも
GM3から GD3を合成できる。もっとも、本発明のシアル
酸転移酵素がGD3 から GT3を合成できることに対して、
ST8Sia IではGD3 から GT3を合成できないことは極めて
特徴的である。さらに、本発明のシアル酸転移酵素は、
シアル酸を数単位導入する活性を有しているものと考え
られる。
【0046】2,3-SPG 、GM3 及び GD3に対する本発明の
シアル酸転移酵素の見かけの Km 値は、それぞれ 68 μ
M 、588 μM 及び 3300 μM であった(表2)。表2に
示すVmax / Km値は 2,3-SPGが本発明のシアル酸転移酵
素に対してはGM3 又は GD3よりもはるかに適したアクセ
プター基質として機能することを強く示唆している。さ
らに、本発明のシアル酸転移酵素は、フェツインに対す
る Vmax / Km値から、Sia α2,3Galβ1,4GlcNAc 配列を
含む複合型の N- 結合オリゴサッカライドに対してはる
かに高い特異性を有することが示唆された。
【0047】
【表2】 本発明のシアル酸転移酵素の動力学特性 ──────────────────────────────────── アクセプター Km Vmax Vmax/Km (mM) (pmol/h,ml) ──────────────────────────────────── 2,3-SPG 0.082 9.2 112.1 GM3 0.588 3.7 6.3 GD3 3.30 6.1 1.8 フェツイン1) 0.020 424 21200 ────────────────────────────────────1) N-結合オリゴサッカライド上のα2,3-結合シアル酸の数(約30 nmol/mg) は、 フェツイン中のシアル酸残基とα2,3-特異的シアリダーゼ処理したフェツイン中 のシアル酸残基の差、及びO-結合オリゴサッカライドの数(約70 nmol/mg) から 計算した。
【0048】本発明のシアル酸転移酵素をコードする遺
伝子の発現パターン及びメッセージサイズを評価するた
めに、マウスの各組織、すなわち、脳、心臓、肝臓、
肺、腎臓、膵臓、唾液腺、胸腺、睾丸及び胎盤からの全
RNA を単離した。マウス成体組織から調製した全RNA
(それぞれ 5μg)について、ハイブリダイゼーションプ
ローブとして本発明のシアル酸転移酵素cDNAの 1205-bp
Xho Iフラグメントを用いて、ノーザンブロットハイブ
リダイゼーションを行った。
【0049】5 μg の全 RNAを変性ホルムアミド−アガ
ロースゲル(1%)上で分画化した後、ナイロンメンブレン
(ナイトラン、シュライヒャー・アンド・シュエル)上
に移した。ST8Sia-III cDNA の全長(1205-bp) を、合成
オリゴヌクレオチドプライマー(5´-AGGCTCGAGCTCTCAAT
GGACCGATT-3 ´及び 5´- TTCCATCTCGAGTTCTTAGGCACAGT
GTGACAG-3 ´)を用いた PCR増幅により3日齢マウスの
脳から増幅した。全長マウス GD3シンターゼ及びマウス
STXフラグメントは PCR増幅により製造し、サブクロー
ニングして配列決定した。これらのフラグメントを放射
性ラベルし、プローブとして使用した。
【0050】その結果、6.7-、2.2-及び 1.7-kb の3個
の RNAが脳において発現しており、一方、3.7-kb転写物
の強い発現が睾丸に観察されたが、脳には見られなかっ
た。これらの転写物の分布は STX(ST8Sia II) の場合と
同様であった。本発明者らは、STX(ST8Sia II)遺伝子の
発現が胎児及び新生マウス脳において検出されることを
確認している。マウスの脳の発達過程における ST8Sia
III 遺伝子の転写パターンと他のα2,8-シアル酸転移酵
素遺伝子のそれを比較するために、14及び20 p.c. 胎
児、並びに3日、2週及び8週齢のマウスの脳から調製
した全RNA(それぞれ 5μg)について、本発明のシアル酸
転移酵素、マウスST8Sia II(STX)、及びマウスST8Sia I
(GD3 シンターゼ) に対する全長 cDNA をそれぞれプロ
ーブとして用いて、ノーザンブロットハイブリダイゼー
ションにより分析した。
【0051】本発明のシアル酸転移酵素の転写物は 20
p.c.胎児の脳に最初出現し、その後発達の過程で減少し
た。一方、ST8Sia II の 6.0-kb 転写物は 14 p.c.胎児
の脳に検出された後、この転写物のレベルは増加して 2
0 p.c.胎児の脳でピークに達した。その後、ST8Sia II
メッセージは生後2週間までにほとんど検出不能なレベ
ルに減少した。ST8Sia Iの約 9-kb 転写物も発達の間を
通じて発現され、そのレベルは 20 p.c.胎児脳において
最も高かった。これらの結果は、3種類の酵素遺伝子が
それぞれ脳の発達過程で別々に発現されることを示唆し
ている。
【0052】ポリ -α2,8-シアロシルシアル酸転移酵素
活性は発達の早い段階で制限されることが示されている
(McCoy, R.D. et al., J. Biol. Chem., 260, pp.12695
-12699, 1985) 。ラットの20日齢胎児脳からのゴルジ体
濃縮分画はインビトロで N-CAMに対するポリ -α2,8-シ
アロシルシアル酸転移酵素活性を含むが、ラット成体脳
から単離された膜分画は低いシアル酸転移酵素活性は含
むものの、ポリ -α2,8-シアロシルシアル酸転移酵素活
性は含まない。化学的分析の結果(Finne, J.,J. Biol.
Chem., 257, pp.11966-11970, 1982) 及びツメガエル属
の胚形成の間の Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵
素の過剰発現(Livingston, B.D. et al., Glycobiology
1, pp.39-44, 1990) から、ポリシアル酸は N- 結合オ
リゴサッカライドの Siaα2,3-Gal-残基に結合している
ことが示唆された。 ST8Sia III の遺伝子発現パターン
及び基質特異性は、それがシアル酸重合の初期のステッ
プ、すあなわち、N-グリカンの Siaα2,8Siaα2,3Galの
生合成に密接に関与していることを示唆した。
【0053】脳が発達する間に高度に調節されている S
T8Sia II (STX)もグリコプロテインの N- 結合オリゴサ
ッカライドに対してのみ活性を示し、ポリシアル酸鎖生
合成への関与が示唆されている。 N- 結合オリゴサッカ
ライドに対して同様の基質特異性を有する2つの異なる
型のα2,8-シアル酸転移酵素がマウスの脳に存在する理
由は現在のところ明らかではない。 ST8Sia II (STX)及
び本発明のシアル酸転移酵素に対するアクセプターとし
ての N- 結合オリゴサッカライドの構造は、部分的にオ
ーバーラップしているものの、i) 2,3-SPGに対して本発
明のシアル酸転移酵素は活性を示したが、ST8Sia II は
示さなかったこと; ii) 本発明のシアル酸転移酵素の場
合にはシアル酸のフェツイン中への取り込みはα1-酸グ
リコプロテイン中への取り込みよりも約10倍多かった
が、 ST8Sia IIの場合ではフェツイン及びα1-酸グリコ
プロテイン中への取り込みはほぼ同程度であったことか
ら、インビボでは両者の基質特異性は本質的に別個のも
のである。
【0054】2,3-及び2,6-SPG はマウスST8Sia II に対
するアクセプターとして機能しなかったため、ST8Sia I
I はα2,8-シアル酸転移のために Neuα2,3/6Galβ1,4G
lcNAc 配列だけでなく Neuα2,3/6Galβ1,4GlcNAc 配列
を含むより複雑な構造も必要としていると思われる。一
方、本発明のシアル酸転移酵素によるシアル酸転移にと
って最低限必要な構造は Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc-R で
ある。N-結合オリゴサッカライドに対して、類似の基質
特異性を有する二種の異なるα2,8-シアル酸転移酵素が
存在する理由は定かではない。
【0055】1つの可能性は ST8Sia II (STX)及び本発
明のシアル酸転移酵素に対するアクセプター基質として
作用するグリコプロテインが異なるということである。
実際、少なくとも2個の脳グリコプロテイン、すなわち
N-CAM及び電圧ゲートナトリウムチャンネルのαサブユ
ニットが、ポリシアリル化されていることが知られてい
る(Edelman, G.M., Annu. Rev. Biochem. 54, pp.135-1
69, 1985;Cunningham, B.A. et al., Science, 236, p
p.799-806 頁, 1987;Rutishauser, U. et al., Scienc
e, 240, pp.53-57, 1988;Zuber, C., J. Biol. Chem.,
267, pp.9965-9971, 1992)。ST8Sia II 及び本発明の
シアル酸転移酵素は、それぞれ N-CAM及び電圧ゲートナ
トリウムチャンネルのαサブユニットのポリシアル酸生
合成にあるいは関与しているのかもしれない。
【0056】別の可能性としては、2つの酵素はほぼ同
じ基質特異性をインビボで持つが、異なる調節システム
により調整されているというものである。脳が発達する
間のST8Sia II (STX) の遺伝子発現及び本発明のシアル
酸転移酵素の遺伝子発現は互いに別々のものである。ST
8Sia II は 14 p.c.胎児の脳に最初に現れ、その後遅く
とも生後2週間までにマウスの脳からは完全に消失す
る。対照的に、ST8Sia III遺伝子は 14 p.c.胎児の脳に
は発現されなかったが、20 p.c. 胎児の脳には発現が観
察され、その後発達の間に減少したが、生後2週間のマ
ウスの脳においてもなお発現される。
【0057】脳が発達する間のポリシアル酸鎖に結合し
た N- 結合型オリゴサッカライドのコア構造はよく分か
っていないが、N-CAM のポリシアル酸の発現は発達段階
に応じて調節されており、高シアル酸含有量を持つ胎児
型が低シアル酸含有量の成体型に生後転化することが報
告されている(Zuber, C., J. Biol. Chem. 267, pp.996
5-9971, 1992;Hoffman, S. et al., J. Biol. Chem. 2
57, pp.7720-7729, 1982;Edelman, G.M., Science, 21
9, 450-457, 1983)。ST8Sia II 及び本発明のシアル酸
転移酵素は、N-CAM のそれぞれ胎児型及び成体型のポリ
シアル酸鎖生合成を担うのかもしれない。
【0058】以上の実施例中、特に言及しない場合に
は、下記文献中のものと本質的に同等のものである(Sas
aki, K. et al., J. Biol. Chem. 269, pp.15950-1595
6, 1994; Kurosawa, N. et al., J. Biol. Chem., 269,
pp.1402-1409, 1994; Lee, Y.-C. et al., J. Biol. C
hem., 269, pp.10028-10033, 1994; 及び Kurosawa, N.
et al., J. Biol. Chem., 269, pp.19048-19053, 199
4)。ラクトシルセラミド,GM3, GD3, GD1a, GD1b, 及び
GT1b はシグマ社(セントルイス、MO, USA)から購入し
た。
【0059】GQ1b及びパラグロボシドはイアトロン社
(東京、日本)から入手した。α2,3-及びα2,6-シアリ
ルパラグロボシド(SPG) は東京大学の岩森博士より提供
されたものを用いた。グリコプイロテイン(フェツイ
ン、アシアロフェツイン、α1 酸グリコプロテイン、オ
ボムコイド、トランスフェリン、及びウシ下顎ムチン)
はシグマ社から入手した。アシアロ−α1-酸グリコプロ
テイン及びアシアロ−オボムコイドはグリコプロテイン
の弱酸加水分解(0.02N HCl, 80℃, 1h) により製造し
た。プロテインA-セファロースはファルマシア社から入
手したものを使用した。
【発明の効果】本発明により新規シアル酸転移酵素が提
供される。本発明の酵素は Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α
2,8-シアル酸転移酵素活性を有するので、例えば、蛋白
にポリシアル酸やジ−, トリ−, テトラ−シアル酸など
のオリゴシアル酸を有する糖鎖を導入する試薬として有
用である。また、特異的な糖鎖を欠く遺伝性疾患の治療
のための医薬として有用である。さらに、癌転移抑制、
炎症反応抑制、神経組織賦活作用を目的とする医薬とし
ても用いることが可能である。
【0060】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1660 配列の型:2本鎖 トポロジー:直鎖 配列の種類:cDNA to mRNA 起源:Mus musculus (マウス) 配列の特徴:CDS 1-1092 (-122) GG CACGAGGCCA GCAGGCTGCT -101 GGCGCTCAAT GGACCGATTT CCCCGGTTTC CCTGAACCCA GCCTAGCCCG -51 GGATGAGAAA TTGCAAAATG GCCCGAGTCG CCAGTGTGCT AGGGCTGGTC -1 ATG CTC AGC GTG GCC CTG CTG ATT TTA TCG CTT ATC AGC TAC GTG 45 MET Leu Ser Val Ala Leu Leu Ile Leu Ser Leu Ile Ser Tyr Val 15 TCT CTG AAA AAG GAG AAC ATC TTC ACC ACT CCC AAG TAC GCC AGC 90 Ser Leu Lys Lys Glu Asn Ile Phe Thr Thr Pro Lys Tyr Ala Ser 30 CCG GGG GCG CCC CGA ATG TAC ATG TTC CAC GCG GGA TTC CGG TCA 135 Pro Gly Ala Pro Arg MET Tyr MET Phe His Ala Gly Phe Arg Ser 45 CAG TTT GCA CTG AAG TTT CTA GAC CAG TCA TTT GTG CCC ATT ACG 180 Gln Phe Ala Leu Lys Phe Leu Asp Gln Ser Phe Val Pro Ile Thr 60 AAT TCT CTC ACC CAT GAA CTC CAA GAG AAA CCT TCT AAA TGG ACA 225 Asn Ser Leu Thr His Glu Leu Gln Glu Lys Pro Ser Lys Trp Thr 75 TTT AAT CGG ACA GCG TTT TTA CAT CAA AGG CAA GAA ATT CTT CAG 270 Phe Asn Arg Thr Ala Phe Leu His Gln Arg Gln Glu Ile Leu Gln 90 CAT GTC GAT GTA ATA AAA AAT TTT TCT TTG ACC AAG AGT AGT GTT 315 His Val Asp Val Ile Lys Asn Phe Ser Leu Thr Lys Ser Ser Val 105 CGG ATT GGA CAA CTA ATG CAT TAT GAT TAT TCC AGC CAT AAA TAT 360 Arg Ile Gly Gln Leu MET His Tyr Asp Tyr Ser Ser His Lys Tyr 120 GTC TTC TCG ATT AGC AAT AAC TTC CGG TCC CTG CTC CCA GAT GTG 405 Val Phe Ser Ile Ser Asn Asn Phe Arg Ser Leu Leu Pro Asp Val 135 TCG CCC ATT ATG AAT AAG CGT TAT AAT GTT TGT GCT GTG GTT GGA 450 Ser Pro Ile MET Asn Lys Arg Tyr Asn Val Cys Ala Val Val Gly 150 AAC AGT GGA ATC TTG ACA GGG AGT CAG TGT GGA CAA GAA ATA GAT 495 Asn Ser Gly Ile Leu Thr Gly Ser Gln Cys Gly Gln Glu Ile Asp 165 AAA TCA GAT TTT GTT TCT CGA TGC AAT TTT GCC CCG ACA GAG GCT 540 Lys Ser Asp Phe Val Ser Arg Cys Asn Phe Ala Pro Thr Glu Ala 180 TTC CAC AAA GAT GTT GGA AGG AAA ACC AAC CTC ACA ACC TTC AAT 585 Phe His Lys Asp Val Gly Arg Lys Thr Asn Leu Thr Thr Phe Asn 195 CCG AGC ATC TTA GAG AAA TAT TAC AAC AAT CTT TTA ACC ATT CAG 630 Pro Ser Ile Leu Glu Lys Tyr Tyr Asn Asn Leu Leu Thr Ile Gln 210 GAC CGT AAC AAC TTC TTC CTC AGT TTA AAA AAG CTT GAT GGG GCC 675 Asp Arg Asn Asn Phe Phe Leu Ser Leu Lys Lys Leu Asp Gly Ala 225 ATA CTT TGG ATC CCT GCA TTT TTC TTC CAC ACT TCT GCA ACT GTA 720 Ile Leu Trp Ile Pro Ala Phe Phe Phe His Thr Ser Ala Thr Val 240 ACG AGA ACG CTA GTG GAT TTT TTT GTT GAG CAC AGA GGT CAG TTA 765 Thr Arg Thr Leu Val Asp Phe Phe Val Glu His Arg Gly Gln Leu 255 AAG GTC CAG TTG GCT TGG CCT GGA AAT ATC ATG CAA CAT GTC AAC 810 Lys Val Gln Leu Ala Trp Pro Gly Asn Ile MET Gln His Val Asn 270 AGG TAC TGG AAA AAC AAA CAC CTG TCA CCC AAA CGA CTG AGC ACA 855 Arg Tyr Trp Lys Asn Lys His Leu Ser Pro Lys Arg Leu Ser Thr 285 GGT ATC CTA ATG TAT ACT CTT GCA TCT GCA ATA TGT GAA GAG ATC 900 Gly Ile Leu MET Tyr Thr Leu Ala Ser Ala Ile Cys Glu Glu Ile 300 CAC TTG TAC GGT TTC TGG CCC TTT GGA TTT GAC CCC AAC ACC AGG 945 His Leu Tyr Gly Phe Trp Pro Phe Gly Phe Asp Pro Asn Thr Arg 315 GAG GAT CTG CCC TAC CAC TAC TAT GAC AAA AAA GGA ACC AAA TTT 990 Glu Asp Leu Pro Tyr His Tyr Tyr Asp Lys Lys Gly Thr Lys Phe 330 ACC ACC AAG TGG CAG GAG TCT CAC CAG CTG CCT GCT GAG TTT CAG 1035 Thr Thr Lys Trp Gln Glu Ser His Gln Leu Pro Ala Glu Phe Gln 345 CTG CTC TAT CGA ATG CAT GGG GAA GGG CTC ACG AAG CTC ACT CTG 1080 Leu Leu Tyr Arg MET His Gly Glu Gly Leu Thr Lys Leu Thr Leu 360 TCA CAC TGT GCC TAA 1095 Ser His Cys Ala --- 364 GAACTCCAAA TGGAAAGTGC CAAACGGCTG ATTAAAAAGT GCCCTCACCC 1145 CCAAACCAAA TTGAATAGTC TCCAGAACAG AACCCATAGA CAATCTGGCA 1195 AAGCCTGTCT GCCACTTACA AGGAAAGACG CCTTCTCTTC CTCTTTTGCA 1245 CTGCTCTTTG AATGGTCTTA ACAAACTTAG GACAGGTGCA TTGAAGCCGT 1295 GTGATTTAGA CTTGATTGGG AAAAGGTTAT ATTGCATTTG GAAGTATGCT 1345 GCACAGAGAA TAGCTTGAAA TAGTTCTAAG TTTGTATTTT AATAATAAAC 1395 CGACTCCCAT GTGAATGAGG AATGTGACTG TCATCTCCTC CTCTCTACTT 1445 TGATATAGTC CTCACAACCA GGGAGCTCTG GCCAGCTCCA GCAGGATCTC 1495 TTTAGCCAAG GGGATCAGAA TCTTCAAAAA AAAAAAAAAA AAA 1538 配列番号:2 配列の長さ:1048 配列の型:2本鎖 トポロジー:直鎖 配列の種類:cDNA to mRNA 起源:Mus musculus (マウス) 配列の特徴:CDS 1-1017 分泌型酵素 (-13) CAT CTTCTCGAGT -1 XhoI CCC AAG TAC GCC AGC CCG GGG GCG CCC CGA ATG TAC ATG TTC CAC 45 Pro Lys Tyr Ala Ser Pro Gly Ala Pro Arg MET Tyr MET Phe His 15 GCG GGA TTC CGG TCA CAG TTT GCA CTG AAG TTT CTA GAC CAG TCA 90 Ala Gly Phe Arg Ser Gln Phe Ala Leu Lys Phe Leu Asp Gln Ser 30 TTT GTG CCC ATT ACG AAT TCT CTC ACC CAT GAA CTC CAA GAG AAA 135 Phe Val Pro Ile Thr Asn Ser Leu Thr His Glu Leu Gln Glu Lys 45 CCT TCT AAA TGG ACA TTT AAT CGG ACA GCG TTT TTA CAT CAA AGG 180 Pro Ser Lys Trp Thr Phe Asn Arg Thr Ala Phe Leu His Gln Arg 60 CAA GAA ATT CTT CAG CAT GTC GAT GTA ATA AAA AAT TTT TCT TTG 225 Gln Glu Ile Leu Gln His Val Asp Val Ile Lys Asn Phe Ser Leu 75 ACC AAG AGT AGT GTT CGG ATT GGA CAA CTA ATG CAT TAT GAT TAT 270 Thr Lys Ser Ser Val Arg Ile Gly Gln Leu MET His Tyr Asp Tyr 90 TCC AGC CAT AAA TAT GTC TTC TCG ATT AGC AAT AAC TTC CGG TCC 315 Ser Ser His Lys Tyr Val Phe Ser Ile Ser Asn Asn Phe Arg Ser 105 CTG CTC CCA GAT GTG TCG CCC ATT ATG AAT AAG CGT TAT AAT GTT 360 Leu Leu Pro Asp Val Ser Pro Ile MET Asn Lys Arg Tyr Asn Val 120 TGT GCT GTG GTT GGA AAC AGT GGA ATC TTG ACA GGG AGT CAG TGT 405 Cys Ala Val Val Gly Asn Ser Gly Ile Leu Thr Gly Ser Gln Cys 135 GGA CAA GAA ATA GAT AAA TCA GAT TTT GTT TCT CGA TGC AAT TTT 450 Gly Gln Glu Ile Asp Lys Ser Asp Phe Val Ser Arg Cys Asn Phe 150 GCC CCG ACA GAG GCT TTC CAC AAA GAT GTT GGA AGG AAA ACC AAC 495 Ala Pro Thr Glu Ala Phe His Lys Asp Val Gly Arg Lys Thr Asn 165 CTC ACA ACC TTC AAT CCG AGC ATC TTA GAG AAA TAT TAC AAC AAT 540 Leu Thr Thr Phe Asn Pro Ser Ile Leu Glu Lys Tyr Tyr Asn Asn 180 CTT TTA ACC ATT CAG GAC CGT AAC AAC TTC TTC CTC AGT TTA AAA 585 Leu Leu Thr Ile Gln Asp Arg Asn Asn Phe Phe Leu Ser Leu Lys 195 AAG CTT GAT GGG GCC ATA CTT TGG ATC CCT GCA TTT TTC TTC CAC 630 Lys Leu Asp Gly Ala Ile Leu Trp Ile Pro Ala Phe Phe Phe His 210 ACT TCT GCA ACT GTA ACG AGA ACG CTA GTG GAT TTT TTT GTT GAG 675 Thr Ser Ala Thr Val Thr Arg Thr Leu Val Asp Phe Phe Val Glu 225 CAC AGA GGT CAG TTA AAG GTC CAG TTG GCT TGG CCT GGA AAT ATC 720 His Arg Gly Gln Leu Lys Val Gln Leu Ala Trp Pro Gly Asn Ile 240 ATG CAA CAT GTC AAC AGG TAC TGG AAA AAC AAA CAC CTG TCA CCC 765 MET Gln His Val Asn Arg Tyr Trp Lys Asn Lys His Leu Ser Pro 255 AAA CGA CTG AGC ACA GGT ATC CTA ATG TAT ACT CTT GCA TCT GCA 810 Lys Arg Leu Ser Thr Gly Ile Leu MET Tyr Thr Leu Ala Ser Ala 270 ATA TGT GAA GAG ATC CAC TTG TAC GGT TTC TGG CCC TTT GGA TTT 855 Ile Cys Glu Glu Ile His Leu Tyr Gly Phe Trp Pro Phe Gly Phe 285 GAC CCC AAC ACC AGG GAG GAT CTG CCC TAC CAC TAC TAT GAC AAA 900 Asp Pro Asn Thr Arg Glu Asp Leu Pro Tyr His Tyr Tyr Asp Lys 300 AAA GGA ACC AAA TTT ACC ACC AAG TGG CAG GAG TCT CAC CAG CTG 945 Lys Gly Thr Lys Phe Thr Thr Lys Trp Gln Glu Ser His Gln Leu 315 CCT GCT GAG TTT CAG CTG CTC TAT CGA ATG CAT GGG GAA GGG CTC 990 Pro Ala Glu Phe Gln Leu Leu Tyr Arg MET His Gly Glu Gly Leu 330 ACG AAG CTC ACT CTG TCA CAC TGT GCC TAA 1020 Thr Lys Leu Thr Leu Ser His Cys Ala --- 339 GAACTCGAGA TGGAA 1035 XhoI
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シ
アル酸転移酵素の一例である Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc
α2,8-シアル酸転移酵素O3 (マウスST8Sia-III)のヌク
レオチド及び推定アミノ酸配列を示す図である。図中、
二重下線のアミノ酸は推定経膜ドメインに相当してお
り、星印は N- グリコシル化が起こりうる部位(Asn-X-S
er/Thr) を示す。シアリルモチーフL 及びS はそれぞれ
実線及び点線で囲んで示してあり、矢印はPCR プライマ
ーの位置を示す。
【図2】 本発明のシアル酸転移酵素、マウス ST8Sia
I、及びマウス ST8SiaIIのアミノ酸配列を示す図であ
る。図中、アミノ酸は一文字標記であり、ST8Sia-IIIは
本発明の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移
酵素O3を示す。
【図3】 本発明のSia α2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シ
アル酸転移酵素O3の作用を示す図である。図中、C, I,
II, III, 及び Nはそれぞれ無酵素、NANase I、NANase
II 、NANase III、及びN-グリカナーゼによる処理を示
す。
【図4】 本発明のSia α2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シ
アル酸転移酵素O3の作用を示す図である。図中、C, I,
II, 及び IIIはそれぞれ無酵素、NANase I、NANase II
、及び NANase III による処理を示し、C 及び Nはそ
れぞれ、無酵素処理及びN-グリカナーゼ処理を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:91) (72)発明者 黒澤 信幸 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究 所内 (72)発明者 浜本 敏郎 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究 所内 (56)参考文献 J.Biol.Chem,1993,Vo l.268,No.16,p.11504−11507 J.Biol.Chem,1994,Vo l.269,No.22,p.15950−15956 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸
    配列により特定される Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-
    シアル酸転移酵素O3。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の Siaα2,3Galβ1,4GlcNA
    c α2,8-シアル酸転移酵素のアミノ酸配列をコードする
    Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素遺伝
    子。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号1に示される核酸番号
    1から1092で特定される塩基配列を有する請求項2記載
    の Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素遺
    伝子。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の Siaα2,3Galβ1,4GlcNA
    c α2,8-シアル酸転移酵素遺伝子を含む組み換えベクタ
    ー。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のベクターにより形質転
    換された形質転換体。
  6. 【請求項6】 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸
    配列の26〜364 番目のアミノ酸残基により特定される S
    iaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル酸転移酵素活性ド
    メイン。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の Siaα2,3Galβ1,4GlcNA
    c α2,8-シアル酸転移酵素の活性ドメインであるポリペ
    プチド部分とシグナルペプチドとを含む細胞外分泌型の
    蛋白であって、 Siaα2,3Galβ1,4GlcNAc α2,8-シアル
    酸転移を触媒する蛋白。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の蛋白をコードする遺伝
    子。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の遺伝子を含む組み換え
    ベクター。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の組み換えベクターに
    より形質転換された形質転換体。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の形質転換体を培養し
    培養物から請求項7に記載の蛋白を採取することを特徴
    とする、請求項7に記載の蛋白の製造方法。
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