JP2002085069A - β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素の製造方法 - Google Patents
β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素の製造方法Info
- Publication number
- JP2002085069A JP2002085069A JP2000273835A JP2000273835A JP2002085069A JP 2002085069 A JP2002085069 A JP 2002085069A JP 2000273835 A JP2000273835 A JP 2000273835A JP 2000273835 A JP2000273835 A JP 2000273835A JP 2002085069 A JP2002085069 A JP 2002085069A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- nucleotide sequence
- sugar chain
- acetylgalactosamine
- polypeptide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Abstract
し、その利用法を提供する。 【解決手段】 特定のDNAを細胞に導入し、次いで該
細胞を生育させてβ1,3−N−アセチルガラクトサミ
ン転移酵素を発現させ、これを採取する工程を少なくと
も含む、酵素活性を維持しているβ1,3−N−アセチ
ルガラクトサミン転移酵素の製造方法。
Description
セチルガラクトサミン転移酵素をコードするDNAを利
用した該酵素の製造方法、該酵素を利用したグロボシド
(Gb4)をはじめとする各種糖脂質の糖鎖の製造方法等
に関する。
続した作用により合成される。ラクトシルセラミド(Lac
Cer;Galβ1,4Glc-Cer)に、異なる3種の糖の内の一つ
が付加されると、3種の主要な糖脂質系、すなわち、ラ
クト/ネオラクト系(β1,3-N-アセチルグルコサミン
が付加)、ガングリオ系(α2,3-シアル酸が付加)、お
よびグロボ系(α1,4-ガラクトースが付加)のいずれか
1種となる。グロボ系糖脂質の一種であるグロボトリア
オシルセラミド(Gb3;Galα1,4Galβ1,4Glc-Cer)
は、LacCerにガラクトースが転移してα1,4-結合するこ
とにより生成する。この反応を触媒するGb3/CD77合成酵
素(α1,4-ガラクトース転移酵素)の遺伝子は、本発明者
らによって既にクローニングされている(J.Biol.Chem.,
275(20), p15152-15156 (2000))。
シド(Gb4;GalNAcβ1,3Galα1,4Galβ1,4Glc-Cer)
は、Gb3にN-アセチルガラクトサミンが転移してβ1,
3-結合することにより生成するが、この反応を触媒する
Gb4合成酵素(β1,3-N-アセチルガラクトサミン転移
酵素)の遺伝子のクローニングについては報告されてい
ない。
3Galα1,4Galβ1,4Glc-Cer)は、 Gb4にN-アセチルガ
ラクトサミンが転移してα1,3-結合することにより生成
する。この反応を触媒するフォルスマン抗原合成酵素
(α1,3-N-アセチルガラクトサミン転移酵素)の遺伝子の
クローニングは既に報告されている(J.Biol.Chem., 27
4(41), p29390-29398 (1999))。
のなかでクローニングされていないのは、Gb4合成酵
素の遺伝子のみである。
酵素、すなわちβ1,3-N-アセチルガラクトサミン転移酵
素をコードするDNAを単離し、さらにその利用法を提
供することを課題とする。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、β1,3-N-アセ
チルガラクトサミン転移酵素をコードするDNAを単離
してその塩基配列を明らかにし、さらにこのDNAが、
β1,3-N-アセチルガラクトサミン転移酵素を発現するこ
とを確認して、本発明を完成した。
に示すDNAを細胞に導入し、次いで該細胞を生育させ
てβ1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素を発
現させ、これを採取する工程を少なくとも含む、β1,
3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素(Gb4合成
酵素)の製造方法(以下、「本発明酵素製造方法」とい
う)を提供する。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。ここで(b)に示すDNAは、N−アセチ
ルガラクトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖
中のガラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラク
トサミン残基を転移する酵素活性を有するポリペプチド
をコードしているものであることが好ましい。
ポリペプチド、N−アセチルガラクトサミン供与体およ
びGb3糖鎖を接触させて酵素反応させる工程を少なく
とも含む、Gb4糖鎖の製造方法(以下、「本発明Gb
4製造方法1」という)を提供する。 (A)配列番号2のアミノ酸番号1〜331で表される
アミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつN−アセチルガラクトサミン供与体か
ら、受容体であるGb3糖鎖中のガラクトース残基のC
3位に、N−アセチルガラクトサミン残基を転移する酵
素活性を有するポリペプチド。
すDNAをGb3糖鎖発現細胞に導入し、次いで該細胞
を生育させる工程を少なくとも含む、Gb4糖鎖の製造
方法(以下、「本発明Gb4製造方法2」という)を提
供する。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。ここで(b)に示すDNAは、N−アセチ
ルガラクトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖
中のガラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラク
トサミン残基を転移する酵素活性を有するポリペプチド
をコードしているものであることが好ましい。
すDNAと、フォルスマン抗原合成酵素をコードするc
DNAとを共にGb3糖鎖発現細胞に導入し、次いで該
細胞を生育させる工程を少なくとも含む、フォルスマン
抗原糖鎖の製造方法(以下、「本発明フォルスマン製造
方法」という)を提供する。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。ここで(b)に示すDNAは、N−アセチ
ルガラクトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖
中のガラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラク
トサミン残基を転移する酵素活性を有するポリペプチド
をコードしているものであることが好ましい。
ラクトサミン転移酵素(Gb4合成酵素)の発現のため
の、下記(a)又は(b)に示すDNAの使用(以下、
「本発明使用」という)を提供する。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。
本明細書において共通して用いる略号は以下の通りであ
る。 Gal:ガラクトース Glc:グルコース GalNAc:N-アセチルガラクトサミン Cer:セラミド LacCer:ラクトシルセラミド(Galβ1,4Glc-Cer) Gb3:グロボトリアオシルセラミド(Galα1,4Galβ1,4Gl
c-Cer) Gb3糖鎖:Gb3の糖鎖(Galα1,4Galβ1,4Glc)。「Gb3糖
鎖」といった場合、Gb3糖鎖を有しているあらゆる物質
(例えば、Gb3自体(Gb3糖鎖にCerが結合した物質)等)
も包含する。 Gb4:グロボシド(GalNAcβ1,3Galα1,4Galβ1,4Glc-Ce
r) Gb4糖鎖:Gb4の糖鎖(GalNAcβ1,3Galα1,4Galβ1,4Gl
c)。「Gb4糖鎖」といった場合、Gb4糖鎖を有しているあ
らゆる物質(例えば、Gb4自体(Gb4糖鎖にCerが結合した
物質)等)も包含する。 フォルスマン抗原:GalNAcα1,3GalNAcβ1,3Galα1,4Ga
lβ1,4Glc-Cer フォルスマン抗原糖鎖:フォルスマン抗原の糖鎖(GalNA
cα1,3GalNAcβ1,3Galα1,4Galβ1,4Glc)。「フォルス
マン抗原糖鎖」といった場合、フォルスマン抗原糖鎖を
有しているあらゆる物質(例えば、フォルスマン抗原自
体(フォルスマン抗原糖鎖にCerが結合した物質)等)も
包含する。 GM3:SAα2,3Galβ1,4Glc-Cer (SAはシアル酸) GD3:SAα2,8SAα2,3Galβ1,4Glc-Cer (SAはシアル酸) UDP:ウリジン-5'-ジリン酸 なお、ガングリオシドの命名法は、Svennerholm (J. N
eurochem. 10, p455-463, (1963))に従った。
クトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖中のガ
ラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラクトサミ
ン残基を転移してβ1,3-結合を形成する反応を触媒する
酵素を、「β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移
酵素」という。本明細書において、「Gb4合成酵素」
と表記することもある。
から、受容体であるGb3糖鎖中のガラクトース残基の
C3位に、N−アセチルガラクトサミン残基を転移して
β1,3-結合を形成する酵素活性を、「β1,3−N−ア
セチルガラクトサミン転移酵素活性」という。本明細書
において、「Gb4合成酵素活性」と表記することもあ
る。
NAを細胞に導入し、次いで該細胞を生育させてGb4
合成酵素を発現させ、これを採取する工程を少なくとも
含む、Gb4合成酵素の製造方法である。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。
4合成酵素は、酵素活性を維持しているものが好まし
い。(a)について、配列番号1における塩基番号10
9〜1101からなる部分はGb4合成酵素をコードし
ている領域であることから、この領域を含むDNAを細
胞に導入し、次いで該細胞を生育させることにより、G
b4合成酵素を発現させることができる。
塩基配列もしくは同塩基配列に相補的な塩基配列又はこ
れらの塩基配列の一部を有するDNAとストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNAも、上記(a)
と同様の構造・機能・作用等を有していると考えられる
ことから、上記(a)に代えて上記(b)のDNAを用
いることができる。すなわち、上記(b)のDNAは、
Gb4合成酵素活性を有するポリペプチドをコードして
いると考えられ、このようなDNAも、上記(a)のD
NAと同様に用いることができる。よって(b)に示す
DNAは、Gb4合成酵素活性を有するポリペプチドを
コードしているものであることが好ましい。
いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的な
ハイブリッドが形成されない条件をいう(Sambrook, J.
etal., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Se
cond Edition, Cold SpringHarbor Laboratory Press
(1989)等参照)。「ストリンジェントな条件」として具
体的には、50%ホルムアミド、4×SSC、50mMHEP
ES(pH7.0)、10×Denhardt's solution、100μg/ml
サケ精子DNAを含む溶液中、42℃でハイブリダイズさ
せ、次いで室温で2×SSC、0.1%SDS溶液、50℃
下で0.1×SSC、0.1%SDS溶液で洗浄する条件が挙
げられる。
に示すように、N−アセチルガラクトサミン供与体とし
てUDP-GalNAcを用い、Gb3糖鎖へのGalNAcの転移反応
を利用した測定方法を用いることによって測定できる。
後述の実施例に記載した方法で製造することができ、こ
の方法で製造されたものを用いることが好ましい。また
これらのDNAのうち、(a)のDNAを用いることが
好ましい。なお、遺伝暗号の縮重による異なった塩基配
列を有するDNAを用いてもよいことは、当業者であれ
ば容易に理解されるところである。
に導入し、次いでこの細胞(形質転換細胞)を生育させ
てGb4合成酵素を発現させ、これを採取することによ
り、酵素活性を維持しているGb4合成酵素を製造する
ことができる。DNAは、直接発現させてもよいし、G
b4合成酵素活性を維持している限りにおいて他のポリ
ペプチドとの融合ポリペプチドとして発現させてもよ
い。また、DNAは全長を発現させてもよいし、Gb4
合成酵素活性を維持している限りにおいて部分ペプチド
として発現させてもよい。
れたDNA又はこれらDNAを組み込んだ組換えベクタ
ーの機能を発揮できる限りにおいて特に限定されず、動
物細胞、植物細胞、微生物細胞(菌体)が包含され、エ
シェリヒア・コリ等の原核細胞や、哺乳類細胞等の真核
細胞が具体的に例示される。エシェリヒア・コリなどの
原核細胞を用いた場合は、DNAの発現によって生じる
ポリペプチドに糖鎖の付加が起こらないため、糖鎖が付
加されていないGb4合成酵素を得ることが可能であ
り、また、哺乳類細胞等の真核細胞を用いた場合は、D
NAの発現によって生じる酵素に糖鎖が付加しうるた
め、糖鎖を含むGb4合成酵素の形態で得ることも可能
である。
導入する宿主細胞としてより具体的には、マウスの線維
芽細胞であるL細胞や、このL細胞をSV40のラージT抗
原とGb3/CD77合成酵素をコードするcDNAとでトランスフ
ェクトして得られる1B9細胞が例示される。
(宿主細胞)に導入するには、例えば、DNAを適当な
ベクターに組み込んで組換えベクターを作製し、この組
換えベクターを用いてDNAを宿主細胞に導入すればよ
い。ベクターとしては、発現ベクターが好ましい。具体
的には、pcDNA3.1発現ベクター(インビトロジェン社)
等が挙げられる。
えば、DEAE-デキストラン法(J. Biol. Chem., 267, p1
2082-12089 (1992))を用いてトランスフェクションを
行う方法が例示される。
って形質転換された細胞を好適な培地中で培養すること
により行っても良く、また、形質転換された細胞を生体
内で生育させてもよい。
ら採取できるが、酵素が形質転換細胞の細胞質中又は膜
画分に生成、蓄積する場合は形質転換細胞から、また、
培地中に蓄積する場合は、培地から、採取する。さら
に、酵素が発現した細胞を利用する場合は、形質転換細
胞又はその処理物をそのまま、又は適当な固相に結合
し、もしくはゲルに包括させ、固定化して、利用するこ
とができる。なお培養物には、培地および当該培地中で
培養された形質転換細胞が包含される。
の公知の抽出、精製方法によって行うことができる。
ャビテーション装置を用いる方法、ホモジナイズ、ガラ
スビーズミル法、音波処理、浸透ショック法、凍結融解
法等の細胞破砕による抽出、界面活性剤抽出、またはこ
れらの組み合わせ等の処理操作が挙げられる。
Aを1B9細胞で発現させると、Gb4合成酵素は細胞
の膜画分に局在する。またDNAを、Gb4合成酵素の
ポリペプチド又はその一部を欠くポリペプチドと他のポ
リペプチドとの融合タンパク質として、可溶性の形態で
発現させると、同融合タンパク質は細胞質中に局在し得
る。また、DNAを、Gb4合成酵素のポリペプチド又
はその一部を欠くポリペプチドと分泌シグナルとの融合
タンパク質として発現させると、培地中に分泌し得る。
尚、Gb4合成酵素のポリペプチドの一部を欠くポリペ
プチドをコードするDNAは、そのように設計されたプ
ライマーを用いてPCR(ポリメラーゼ連鎖反応法)を行
うことにより、ヒト由来mRNAもしくはcDNAライブラリ
ー、または染色体DNAから単離することができる。
素の精製方法として具体的には、例えば硫酸アンモニウ
ム(硫安)や硫酸ナトリウム等による塩析、遠心分離、
透析、限外濾過法、吸着クロマトグラフィー、イオン交
換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆
相クロマトグラフィー、ゲルろ過法、ゲル浸透クロマト
グラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、電気
泳動法等や、これらの組み合わせ等の処理操作が挙げら
れる。なおGb4合成酵素は、必ずしも完全精製する必
要もなく、酵素活性を維持している限りにおいて部分精
製に止めてもよい。
アミノ酸配列、分子サイズ、作用、基質特異性等を分析
することによって、Gb4合成酵素の製造が確認でき
る。
ポリペプチド、N−アセチルガラクトサミン供与体およ
びGb3糖鎖を接触させて酵素反応させる工程を少なく
とも含む、Gb4糖鎖の製造方法である。 (A)配列番号2のアミノ酸番号1〜331で表される
アミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつGb4合成酵素活性を有するポリペプ
チド。
号1〜331で表されるアミノ酸配列を有するポリペプ
チドは、Gb4合成酵素のポリペプチドそのものであ
り、触媒部位を含んでいる。したがって、このポリペプ
チド、N−アセチルガラクトサミン供与体およびGb3
糖鎖を接触させて酵素反応させることにより、Gb4糖
鎖を製造することができる。
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつGb4合成酵素活性を有するポリペプ
チド」とは、N−アセチルガラクトサミン供与体から、
受容体であるGb3糖鎖中のガラクトース残基のC3位
に、N−アセチルガラクトサミン残基を転移する酵素活
性(β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素活
性)を実質的に害さない1もしくは数個のアミノ酸残基
の置換、欠失、挿入又は転位を有していてもよいポリペ
プチドを意味する。
は、それをコードするDNAの多形や変異の他、生成後
のポリペプチドの細胞内および精製中の修飾反応などに
よってそのアミノ酸配列中にアミノ酸の置換、欠失、挿
入又は転位等の変異が起こりうるが、それにもかかわら
ず変異を有しないポリペプチドと実質的に同等の生理、
生物学的活性を示すものがあることが知られている。こ
のように構造的に若干の差違があってもその機能につい
ては大きな違いが認められないものも、ここで用いられ
るポリペプチドに包含される。人為的にポリペプチドの
アミノ酸配列に上記のような変異を導入した場合も同様
であり、この場合にはさらに多種多様の変異体を作製す
ることが可能である。例えば、ヒトインターロイキン2
(IL-2)のアミノ酸配列中の、あるシステイン残基をセ
リンに置換したポリペプチドがインターロイキン2活性
を保持することが知られている(Science,224,1431(198
4))。また、ある種のポリペプチドは、活性には必須で
ないペプチド領域を有していることが知られている。例
えば、細胞外に分泌されるポリペプチドに存在するシグ
ナルペプチドや、プロテアーゼの前駆体等に見られるプ
ロ配列などがこれにあたり、これらの領域のほとんどは
翻訳後、または活性型ポリペプチドへの転換に際して除
去される。このようなポリペプチドは、一次構造上は異
なった形で存在しているが、最終的には同等の機能を有
するポリペプチドである。したがってこのようなポリペ
プチドも、上記(A)のポリペプチドと同様に用いるこ
とができる。
とは、Gb4合成酵素活性が失われない程度の変異を起
こしてもよいアミノ酸の数を示し、例えば400アミノ
酸残基からなるポリペプチドの場合、2〜20程度、好
ましくは2〜10、より好ましくは2〜5以下の数を示
す。
に示すように、N−アセチルガラクトサミン供与体とし
てUDP-GalNAcを用い、Gb3糖鎖へのGalNAcの転移反応
を利用した測定方法を用いることによって測定できる。
よって当業者であれば、Gb4合成酵素活性の有無を指標
として、該活性を実質的に害さない1つ以上のアミノ酸
残基の置換、欠失、挿入又は転位を容易に選択すること
ができる。
例えば本発明酵素製造方法により製造することができ、
この方法で製造されたものを用いることが好ましい。ま
たこれらのポリペプチドのうち、(A)のポリペプチド
を用いることが好ましい。ここで用いる「N−アセチル
ガラクトサミン供与体」としては、UDP-GalNAc等の糖ヌ
クレオチド化したGalNAcが例示され、かつ好ましい。
この供与体は、目的に応じて放射性標識等されていても
よく、例えばUDP-[3H]GalNAc等を用いてもよい。
して用いている。Gb3糖鎖は市販のものを用いること
もできる。上記の(A)又は(B)のポリペプチド、N
−アセチルガラクトサミン供与体およびGb3糖鎖の接
触のさせ方は、これら三者の分子が相互に接触して酵素
反応が生ずる限りにおいて特に限定されない。例えば、
これら三者が溶解した溶液中で接触させてもよい。また
(A)又は(B)のポリペプチドを適当な固相(ビーズ
等)に結合させた固定化酵素や、限外濾過膜、透析膜等
を用いる膜型リアクター等を用いて連続的に酵素反応さ
せることもできる。また、N−アセチルガラクトサミン
供与体を再生(合成)するバイオリアクターを組み合わ
せて用いてもよい。
作用する条件である限りにおいて特に限定されないが、
中性pH付近(例えばpH6.5程度)で反応させることが
好ましく、該pH下で緩衝作用を有する緩衝液中で反応
を行うことがより好ましい。またこの時の温度は、Gb
4合成酵素の活性が保持されている限りにおいて特に限
定されないが、30〜40℃程度が例示される。またGb4
合成酵素の活性を増加させる物質がある場合にはその物
質を添加してもよい。例えばMn+等を共存させること
が好ましい。反応時間は、用いるGb3糖鎖、GalNAc供
与体およびGb4合成酵素の量、並びにその他の反応条
件に応じて当業者が適宜決定することができる。
体からGb3糖鎖にGalNAcが転移され、Gb4糖鎖が生
成する。生成したGb4糖鎖を回収するには、通常の糖
鎖または糖脂質の分離、精製の手法を用いることができ
る。例えば吸着クロマトグラフィー、疎水性クロマトグ
ラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過
法、ゲル浸透クロマトグラフィー、濾紙電気泳動法、濾
紙クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、有機
溶媒(例えばアルコール、アセトン等)による分画、あ
るいはこれらの組み合わせ等の操作により行うことがで
きる。このようにして得られたGb4糖鎖の、薄層クロ
マトグラフィー上での移動度や、Gb4糖鎖に対するモ
ノクローナル抗体への反応性等を分析することによっ
て、Gb4糖鎖の製造が確認できる。
の免疫学的手法を用いることができる。例えばイムノブ
ロッティング法、標識化免疫測定法(例えばEIA法、ELIS
A法、ラジオイムノアッセイ法、蛍光イムノアッセイ法
等)を用いることができる。もちろん、公知の糖鎖構造
解析技術を用いて確認することもできる。
すDNAをGb3糖鎖発現細胞に導入し、次いで該細胞
を生育させる工程を少なくとも含む、Gb4糖鎖の製造
方法である。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。
酵素活性を有するポリペプチドをコードしているもので
あることが好ましい。(a)又は(b)で示されるDN
Aの説明は、前記した「本発明酵素製造方法」における
(a)又は(b)で示されるDNAと同じである。
ある限りにおいて特に限定されないが、後述の実施例に
示す1B9細胞が好ましい。
3糖鎖発現細胞に導入する方法、その際に用いるベクタ
ー、DNAが導入された細胞を生育させる方法等は、前
記した「本発明酵素製造方法」と同様である。上記
(a)又は(b)に示すDNAをGb3糖鎖発現細胞に
導入し、次いで該細胞を生育させることにより、Gb4
合成酵素が発現し、この作用によってGb3糖鎖にGalN
Acが転移してβ1,3-結合が形成され、細胞の表面にGb
4糖鎖が発現する。
脂質の抽出、精製方法によって行うことができる。
ノール、クロロホルム等による有機溶媒抽出、ホモジナ
イズ、音波処理等の細胞破砕による抽出、またはこれら
の組み合わせ等の処理操作が挙げられる。培養物中の細
胞に対してこのような抽出操作を行うことによりGb4
糖鎖を含有する抽出物を得ることができる。抽出液から
のGb4糖鎖の分離、精製は、通常の糖鎖または糖脂質
の分離、精製の手法を用いることができる。例えば吸着
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、
疎水性クロマトグラフィー、ゲルろ過法、ゲル浸透クロ
マトグラフィー、濾紙電気泳動法、濾紙クロマトグラフ
ィー、薄層クロマトグラフィー、有機溶媒(例えばアル
コール、アセトン等が好ましい)による分画、あるいは
これらの組み合わせ等の操作により行うことができる
が、これらに限定されるものではない。
離、精製する必要はなく、Gb4糖鎖が細胞表面に発現
した細胞自体を所望の場合は、培養物中の細胞を採取し
てそのまま用いることもできる。
Gb4製造方法1」に記載の方法と同様に確認すること
ができる。また、Gb4糖鎖が細胞表面に発現された細
胞における当該Gb4糖鎖を確認する場合は、抗体等を
用いて、フローサイトメトリー等の手法により行うこと
ができる。
に示すDNAと、フォルスマン抗原合成酵素をコードす
るcDNAとを共にGb3糖鎖発現細胞に導入し、次い
で該細胞を生育させる工程を少なくとも含む、フォルス
マン抗原糖鎖の製造方法である。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。
酵素活性を有するポリペプチドをコードしているもので
あることが好ましい。(a)又は(b)で示されるDN
Aの説明、用いる宿主細胞、DNAをGb3糖鎖発現細
胞に導入する方法、その際に用いるベクター、DNAが
導入された細胞を生育させる方法等は、前記した「本発
明酵素製造方法」と同様である。本発明フォルスマン製
造方法は、フォルスマン抗原合成酵素をコードするcD
NAを、(a)又は(b)で示されるDNAと共に宿主
細胞に導入する点に特徴がある。フォルスマン抗原合成
酵素をコードするcDNAは公知のもの(例えば、J.Bi
ol.Chem., 274(41), p29390-29398 (1999))を用いるこ
とができる。
ォルスマン抗原合成酵素をコードするcDNAとを共に
Gb3糖鎖発現細胞に導入し、次いで該細胞を生育させ
ることにより、Gb4合成酵素の作用によりGb4糖鎖
が発現し、これにフォルスマン抗原合成酵素の作用によ
ってGalNAcが転移してα1,3-結合が形成され、細胞の表
面にフォルスマン抗原糖鎖が発現する。
されたフォルスマン抗原糖鎖の確認は、前記の「本発明
Gb4製造方法2」と同様に行うことができる。この
際、フォルスマン抗原に対するモノクローナル抗体等を
用いればよい。
(a)又は(b)に示すDNAの使用である。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。
酵素活性を有するポリペプチドをコードしているもので
あることが好ましい。(a)又は(b)で示されるDN
Aの説明は、前記した「本発明酵素製造方法」と同様で
ある。
すDNAが、Gb4合成酵素の発現のために使用される
限りにおいて、あらゆる態様を包含する。すなわち、上
記酵素活性を利用する際に上記DNAを利用するあらゆ
る態様が包含される。例えば、本発明酵素製造方法、本
発明Gb4製造方法2および本発明フォルスマン製造方
法は、いずれも上記(a)又は(b)に示すDNAがG
b4合成酵素の発現のために使用されていることから、
本発明使用に包含される。またGb4合成酵素の発現
は、生体外で行われる場合のみならず、生体内で行われ
る場合をも包含する。例えば、上記(a)又は(b)に
示すDNAを生体内の細胞に導入して、生体内でGb4
合成酵素を発現させる態様も、本発明使用に包含され
る。
ることが知られていることから、Gb4合成酵素をコー
ドするDNAを細胞に導入して発現させることによって
Gb3糖鎖をGb4糖鎖に変換し、これによってベロ毒
素の細胞への結合性を失わせることができる可能性もあ
り、このような実施態様も本発明使用に包含される。
に説明する。しかしながら、これにより本発明の技術的
範囲が限定されるべきものではない。
明する。UDP-GalNAc、LacCer、Gb3およびGb4は、
シグマ(Sigma)社より購入した。GM3およびGD3
は、雪印乳業株式会社より購入した。UDP-[3H]GalNAc
は、NENライフサイエンスプロダクツ社(NEN Life Scien
ce Products, Inc)より入手した。抗-フォルスマン糖脂
質(anti-Forssman glycolipid)モノクローナル抗体であ
るM1/22.25.8.HLは、アメリカン・タイプ・カルチャー
・コレクション(American Type Culture Collection)か
ら入手したハイブリドーマ(ATCC TIB-121)の培養上清か
ら調製した。
あるpBS-SVTは、JCRB(Japanese Cancer Rese
arch Resources Bank) より入手した。
gen synthase;FS)の発現ベクターは、pFS-35(14)
のHindIII/XhoI-消化断片をpCDM8(インビトロジ
ェン社)に挿入することにより構築し、pCDM8/FSと命名
した。
TR-1(J.Biol.Chem. 275, p15152-15156 (2000))のXh
oI断片をpCDNA3.1(インビトロジェン社)のXhoIサ
イトに挿入することにより構築し、pCDNA3.1/VTR-1と命
名した。
ローン−ケタリング(Sloan-Kettering)癌センターの
A.P.アルビノ(Albino)博士により恵与され、ウシ
胎仔血清(fetal bovine serum;FCS)を7.5%含有す
る、ダルベッコの改変イーグル最小必須培地(Dulbecc
o's modified Eagle's minimal essential medium;D-M
EM)で培養した。L細胞はα1,4-ガラクトース転移酵素
活性を有しておらず、また、Gb3/CD77も発現しないが、
大量のLacCerを発現する。
用いたマウスの繊維芽細胞株(1B9)は、L細胞を、
pBS-SVT(SV40のラージT抗原)およびpCDNA3.1/VTR-1(Gb
3/CD77合成酵素をコードするcDNA)でトランスフェクト
し、ネオマイシン(neo)耐性細胞のうち、Gb3および
SV40ラージT抗原の発現が陽性のものをスクリーニ
ングすることにより確立した。 Gb3およびSV40
ラージT抗原の発現は、それぞれラット抗Gb3モノクロ
ーナル抗体 38.13(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 78,p6485-
6488 (1981))およびマウス抗SV40ラージT抗原モノクロ
ーナル抗体 Pab101 (Santa Cruz. Biotechnology, In
c)を用い、それぞれ間接免疫蛍光アッセイおよびフロー
サイトメトリーにより行った。安定なトランスフェクタ
ントは、7.5% FCSおよび300μg/ml G418を含有
するD-MEM中で培養した。
b4とフォルスマン抗原は無視できる程度にしか含有し
ていないのが特徴である。
ン転移酵素 cDNAの発現クローニング 成人ヒト腎臓cDNAライブラリーのプラスミド(インビト
ロジェン社)を、pCDM8/FSと共に、DEAE-デキストラ
ン法(J. Biol. Chem., 267, p12082-12089 (1992))によ
って1B9細胞(SV40ラージT抗原およびGb3を
発現している)にトランスフェクトした。48時間後、
トランスフェクトされた細胞をトリプシン処理してはが
し、ラットモノクローナル抗体 M1/22.25.8.HLと共に氷
冷下で1時間インキュベートした。細胞を洗浄後、細胞
をヤギ抗ラットIgM(ICN)でコートしたディッシュ(Proc.
Natl.Acad.Sci.USA, 84, p3365-3369 (1987))に播い
た。panned cellからHirt抽出によってプラスミドDN
Aを回収し、E.coli XL-1 Blue (ストラタジーン社)を
形質転換した。この工程を4回繰り返した。小規模の免
疫蛍光アッセイによって、約1000個のバクテリアの
コロニーが陽性として同定された。このコロニーから抽
出したcDNAとpCDM8/FSとを共に1B9細胞に移入した場
合にフォルスマン抗原を発現するクローンを選択した結
果、3つの独立したクローンが同定された。
し、グロボシド合成酵素遺伝子と推定される2つのクロ
ーン(「タイプ1」と「タイプ2」と命名した)を同定
した。エキソン-イントロン結合部における全てのイン
トロン配列は、GT-AGコンセンサスに合致していた。タ
イプ1および2ともに、オープン・リーディング・フレ
ームのヌクレオチド配列が本質的に一致していたので、
タイプ1のクローンを以後の解析に用いることとし、こ
れをβ1,3GalNAcT-1と命名した。
dye terminator cyclesequencing kitおよびモデル310
DNAシーケンサー(Applied Biosystems)を用いたジデ
オキシヌクレオチド・ターミネーション法により決定し
た。アミノ酸配列およびヒドロパシー解析は、Genetyx-
Macソフトウエア バージョン8.0(ソフトウエア開発)を
用いて行った。β1,3GalNAcT-1のタイプ1についての配
列解析結果を結果を図1に示す。AUG開始コドンの位置
は、Kozakのコンセンサス配列(Cell 44, p283-292 (198
6))に従って決定した。その結果、クローニングされたc
DNAのヌクレオチド配列は単一のオープンリーディング
フレームを有していた。図1中、推定アミノ酸配列をヌ
クレオチド配列の下に示した。このオープンリーデイン
グから、331アミノ酸からなる分子量39,511のタンパ
ク質が推定された。また推定される膜貫通疎水ドメイン
を下線で示し、N−結合グリコシレーションされる可能
性がある部位(5箇所)は四角で囲った。ポリアデニル
化シグナルも下線で示した。
タベースを用いて他のcDNAと比較した結果、Amadoら(J.
Biol.Chem. 273, p12770-12778 (1998))により報告され
ているヒトβ3GalT-3と同一であることが判明した。ヒ
トβ3GalT-3は、β3-カ゛ラクトース転移酵素遺伝子ファミリー
に属すると考えられてきているが、ガラクトース転移酵
素活性は報告されていない。
非翻訳部位のヌクレオチド配列を図2に示す。エキソン
-イントロン結合を併せて示した。また、KyteとDoolitt
leの方法(J.Mol.Biol. 157, p105-132 (1982))により、
17アミノ酸のウインドウでハイドロパシープロットを
行った。結果を図3に示す。なお図3中の "Hydrophobi
city" は 疎水性の程度を意味する。この結果から、ア
ミノ末端側に、23アミノ酸残基からなる顕著な疎水性
領域が1箇所存在することが示された。このことからこ
のタンパク質は、現在知られている他の多くのグリコシ
ルトランスフェラーゼと同様に、II型の膜貫通トポロジ
ーを有していることが推定される。
ストラン法によって発現ベクターでトランスフェクトし
た。80時間後に細胞を回収し、この細胞を、1mMフェ
ニルメチルスルフォニルフルオリドを含有する氷冷した
リン酸緩衝生理食塩水中で、窒素キャビテーション装置
を用いて破砕した(J.Biol.Chem., 270,p6149-6155 (199
5))。核を低速の遠心分離で除去し、この上清を4℃
下、100,000 xgで1時間遠心分離した。沈殿を氷冷し
た100mM MES緩衝液(pH 6.5)で再懸濁し、酵素源として
用いた。
イは、10mM MnCl2、0.3% Triton X-100、100mM MES緩
衝液(pH6.5)、0.1mM UDP-[3H]GalNAc (160dpm/pmol:Ga
lNAcの供与体)、200μgの下記膜抽出物、および20μgの
基質(受容体)を含む混合液(全量50μl)中で行った。3
7℃で3時間インキュベートした後、0.5mlの水を添加
することによって酵素反応を停止させた。生成物をC18
Sep-Pakカートリッジ(Waters社)を用いて単離し、almin
ium-backed シリカゲル-60 HPTLCプレート(メルク社)に
スポットし、クロロホルム/メタノール/水(65:25:5)の
溶媒系で展開することにより、薄層クロマトグラフィー
(TLC)を行った。その後プレートを乾燥させ、En3H
anceTM(NEN Life Science Products社)でスプレーし、
放射標識された産物をオートラジオグラフィーによって
可視化した。なお、TLCにおける移動度のスタンダー
ドとしては、LacCer、Gb3およびGb4を用いた。
トロール)、またはpCDNA3.1ベクターに挿入したβ1,3Ga
lNAcT-1(pCDNA3.1/β1,3GalNAcT-1)でトランスフェク
トしたL細胞からの膜抽出物を用い、基質(受容体)とし
てGb3糖脂質を用いてアッセイした。その結果、この
酵素は[3H]GalNAcをGb3に有効に転移(79pmol/時間/m
gタンパク質)し、スタンダードであるGb4と同じ移動度
の新たな成分を生成することが明らかとなった。一方、
基質(受容体)として種々の糖脂質(LacCer、GM3、G
D3またはGb4)を用いてアッセイした結果、[3H]Gal
NAcは、LacCer、GM3、GD3およびGb4には転移されなかっ
た。このことから、この酵素はGA2/GM2/GD2合成酵素や
フォルスマン抗原合成酵素とは異なることが示された。
なお、pCDNA3.1ベクター(コントロール)をトランスフェ
クトした細胞の抽出物では、活性は検出されなかった。
の方法で単離した。すなわち、 pCDNA3.1のみでトラン
スフェクトされた1B9細胞、またはpCDNA3.1/β1,3Ga
lNAcT-1でトランスフェクトされた1B9細胞(いずれも
パックされた状態で約0.24ml)から、クロロホルム/メタ
ノール(2:1、1:1、1:2の順)を用いて脂質を抽出した。
アセチル化した後、フロリジル(Florisil)カラムを用い
て糖脂質画分を単離した。脱アセチル化および脱塩した
後、全糖脂質をクロロホルム/メタノール(2:1)に溶解
し、TLCプレートにスポットした。ヒトB赤血球細胞
から抽出した中性糖脂質、およびGb4も同様にスポッ
トし、展開後、オルシノール(orcinol)またはプリムリ
ン(primulin)をスプレーしてバンドを検出した結果、ヒ
トB赤血球細胞から抽出した中性糖脂質をスポットした
レーンにおいては、Gb4の移動位置に極めて濃いバン
ドが、LacCerおよびGb3の移動位置には中程度のバン
ドが検出された。Gb4をスポットしたレーンにはGb
4の移動位置にのみ濃いバンドが検出された。
B9細胞から抽出した糖脂質をスポットしたレーンにお
いては、Gb3の移動位置にのみバンドが検出された。
pCDNA3.1/β1,3GalNAcT-1でトランスフェクトされた1
B9細胞から抽出した糖脂質をスポットしたレーンにお
いては、Gb3およびGb4の移動位置にバンドが検出
された。
994)に記載の方法に従い、Biochemistry 24, p7820-782
6 (1985)に記載の方法で行った。すなわち、上記と同様
に脂質を抽出してTLCプレートにスポットして展開し
た後、TLCプレートをポリビニリデンジフルオリド膜
にヒート・ブロット(heat-blot)した。この膜を、1:100
希釈したヒト抗 Gb4 モノクローナル抗体(9H6)と共
に1時間インキュベートして洗浄した後、ビオチン化ヤ
ギ抗ヒトIgM(シグマ社)と共に1時間インキュベートし
た。抗体の結合は、ABC−POTM(ベクター社)およ
びHRP−1000TM(コニカ)を用い、これらの説明
書に従って検出した。Gb4をスポットしたレーン、ヒ
トB赤血球細胞から抽出した中性糖脂質をスポットした
レーン、およびpCDNA3.1/β1,3GalNAcT-1でトランスフ
ェクトした1B9の抽出物をスポットしたレーンには、
Gb4に相当する移動位置にのみバンドが検出された。
ン、Gb3をスポットしたレーン、およびpCDNA3.1のみ
でトランスフェクトした1B9の抽出物をスポットした
レーンでは、バンドは全く検出されなかった。これらの
ことから、pCDNA3.1/β1,3GalNAcT-1でトランスフェク
トした1B9の抽出物をスポットしたレーンに現れたバ
ンドは、Gb4であることが確認された。
3.1、pCDNA3.1/β1,3GalNAcT-1、pCDM8/FS、またはpCDN
A3.1/β1,3GalNAcT-1とpCDM8/FSで一過性にトランスフ
ェクトした。2日後に細胞をAb M1/22.25.8.HLと共にイ
ンキュベートし、次いでフルオレセインイソチオシアネ
ート結合ヤギ抗ラットIgM(薄い線で示す)で染色し、フ
ォルスマン抗原の発現の程度をフローサイトメトリーで
解析した。結果を図4に示す。なお図4中の濃い線は、
二次抗体のみを反応させたコントロールを示す。また、
図4中の "MOCK"、"β1,3GalNAc-T"、"FS" およ
び "β1,3GalNAc-T+FS" は、それぞれ、pCDNA3.1、p
CDNA3.1/β1,3GalNAcT-1、pCDM8/FS、およびpCDNA3.1/
β1,3GalNAcT-1とpCDM8/FSでトランスフェクトしたもの
であることを示す。また図4中、Relative fluorescenc
e intensity" は、相対蛍光強度を意味する。
M8/FSとを共にトランスフェクトした細胞、すなわちG
b4合成酵素をコードするcDNAとフォルスマン抗原合成
酵素をコードするcDNAとを共に導入した1B9細胞にの
み、フォルスマン抗原の明確な発現が見られた。β1,3G
alNAcT-1またはpCDM8/FSを単独で導入した場合には、い
ずれもフォルスマン抗原の発現は見られなかった。これ
らのデータから、β1,3GalNAcT-1はGb4の発現に必要
であることが示された。
ene Technologies社)、並びにヒトの脳、結腸、心臓、
腎臓、肝臓、肺、筋肉、胎盤、小腸、脾臓、胃および精
巣のポリ(A)+RNA(2μg)を用いて、ノーザンブロッ
ティングを行った。ハイブリダイズは、[32P]dCTPラベ
ルしたβ1,3GalNAcT-1のcDNAプローブ(配列番号1の塩
基番号1〜818で示される配列からなる)または、ア
クチンのプローブ(コントロール)を用いて行った。
子発現が見られた。また中程度の発現が肺、胎盤および
精巣で見られ、弱い発現が腎臓、肝臓、脾臓および胃で
見られた。
製造方法、Gb4糖鎖の製造方法およびフォルスマン抗
原糖鎖の製造方法等が提供される。本発明酵素製造方法
は、Gb4合成酵素の大量調製に有用であり、またこれ
により製造されたGb4合成酵素は本発明Gb4製造方
法に利用できることから極めて有用である。本発明Gb
4製造方法および本発明フォルスマン製造方法は、これ
らのグロボ系糖脂質の大量調製に有用である。また本発
明使用は、Gb4合成酵素をコードするDNAを、Gb
4合成酵素発現のために使用する方法である。本発明使
用によれば、例えばGb4合成酵素をコードするDNA
を細胞に導入して発現させることによってGb3糖鎖
(ベロ毒素に対するレセプター)をGb4糖鎖に変換
し、これによってベロ毒素の細胞への結合性を失わせる
ことができる可能性もある。
についての配列解析結果を示す図である。
についての5'-非翻訳部位のヌクレオチド配列を示す図
である。
ロパシープロットを示す図である。
フォルスマン抗原の発現の程度を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記(a)又は(b)に示すDNAを細
胞に導入し、次いで該細胞を生育させてβ1,3−N−
アセチルガラクトサミン転移酵素を発現させ、これを採
取する工程を少なくとも含む、β1,3−N−アセチル
ガラクトサミン転移酵素の製造方法。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。 - 【請求項2】 前記(b)に示すDNAが、N−アセチ
ルガラクトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖
中のガラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラク
トサミン残基を転移する酵素活性を有するポリペプチド
をコードしていることを特徴とする、請求項1に記載の
製造方法。 - 【請求項3】 以下の(A)又は(B)のポリペプチ
ド、 N−アセチルガラクトサミン供与体およびGb3
糖鎖を接触させて酵素反応させる工程を少なくとも含
む、Gb4糖鎖の製造方法。 (A)配列番号2のアミノ酸番号1〜331で表される
アミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつN−アセチルガラクトサミン供与体か
ら、受容体であるGb3糖鎖中のガラクトース残基のC
3位に、N−アセチルガラクトサミン残基を転移する酵
素活性を有するポリペプチド。 - 【請求項4】 下記(a)又は(b)に示すDNAをG
b3糖鎖発現細胞に導入し、次いで該細胞を生育させる
工程を少なくとも含む、Gb4糖鎖の製造方法。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。 - 【請求項5】 前記(b)に示すDNAが、N−アセチ
ルガラクトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖
中のガラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラク
トサミン残基を転移する酵素活性を有するポリペプチド
をコードしていることを特徴とする、請求項4に記載の
製造方法。 - 【請求項6】 下記(a)又は(b)に示すDNAと、
フォルスマン抗原合成酵素をコードするcDNAとを共
にGb3糖鎖発現細胞に導入し、次いで該細胞を生育さ
せる工程を少なくとも含む、フォルスマン抗原糖鎖の製
造方法。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。 - 【請求項7】 前記(b)に示すDNAが、N−アセチ
ルガラクトサミン供与体から、受容体であるGb3糖鎖
中のガラクトース残基のC3位に、N−アセチルガラク
トサミン残基を転移する酵素活性を有するポリペプチド
をコードしていることを特徴とする、請求項6に記載の
製造方法。 - 【請求項8】 β1,3−N−アセチルガラクトサミン
転移酵素の発現のための、下記(a)又は(b)に示す
DNAの使用。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号1
09〜1101からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000273835A JP4619500B2 (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000273835A JP4619500B2 (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002085069A true JP2002085069A (ja) | 2002-03-26 |
JP4619500B2 JP4619500B2 (ja) | 2011-01-26 |
Family
ID=18759701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000273835A Expired - Fee Related JP4619500B2 (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4619500B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004065605A1 (ja) * | 2003-01-23 | 2004-08-05 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | β1,3-N-アセチル-D-ガラクトサミン転移酵素タンパク質及びそれをコードする核酸、並びにそれを用いた癌化検定方法 |
JP2021168693A (ja) * | 2012-08-20 | 2021-10-28 | アカデミア シニカAcademia Sinica | オリゴ糖の大規模酵素合成方法 |
-
2000
- 2000-09-08 JP JP2000273835A patent/JP4619500B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
JPN6010018469, J. Biol. Chem., 1998, Vol.273, No.21, P.12770−12778 * |
JPN6010018472, Biochem. Biophys. Acta, 1999, Vol.1473, P.35−53 * |
JPN6010018474, J. Biol. Chem., 1997, Vol.272, No.51, P.31979−31991 * |
JPN6010018477, J. Biol. Chem., 1984, Vol.259, No.9, P.5637−5642 * |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004065605A1 (ja) * | 2003-01-23 | 2004-08-05 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | β1,3-N-アセチル-D-ガラクトサミン転移酵素タンパク質及びそれをコードする核酸、並びにそれを用いた癌化検定方法 |
US8227213B2 (en) | 2003-01-23 | 2012-07-24 | National Institute of Advanced Science & Technology | β1,3-N-acetyl-D-galactosamine transferase protein, nucleic acid encoding the same and method of examining canceration using the same |
US8431365B2 (en) | 2003-01-23 | 2013-04-30 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | β1,3-N-acetyl-D-galactosamine transferase protein, nucleic acid encoding the same and method of examining canceration using the same |
JP2021168693A (ja) * | 2012-08-20 | 2021-10-28 | アカデミア シニカAcademia Sinica | オリゴ糖の大規模酵素合成方法 |
JP7376136B2 (ja) | 2012-08-20 | 2023-11-08 | アカデミア シニカ | オリゴ糖の大規模酵素合成方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4619500B2 (ja) | 2011-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7935792B2 (en) | Antibody reacting with N-acetylglucosamine-6-O-sulfotransferase product | |
EP0816503B1 (en) | Alpha-1-6 fucosyltransferases | |
US5658778A (en) | β1-6 N-acetylglucosaminyl, transferase, its acceptor molecule, leukosialin, and a method for cloning proteins having enzymatic activity | |
US20090269802A1 (en) | Alpha 1,4-galactosyltransferase and dna encoding thereof | |
JP2002530071A (ja) | UDPガラクトース:β−N−アセチル−グルコサミンβ1,3ガラクトシルトランスフェラーゼ、β3Gal−T5 | |
JPH05504480A (ja) | 糖タンパク質、糖脂質上の、又は遊離分子としてのオリゴ糖構造の合成のための、並びにこれらの構造を決定するクローン化した遺伝配列の単離のための方法及び生成物 | |
JP2003047467A (ja) | コンドロイチン合成酵素 | |
JP4619500B2 (ja) | β1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素の製造方法 | |
EP0585083B1 (en) | Human glycosyltransferase gene | |
US5691180A (en) | DNA sequence encoding N-acetyl-galactosamine-transferase | |
JP3219585B2 (ja) | 新規糖鎖合成酵素 | |
JP4429018B2 (ja) | 糖鎖合成酵素 | |
JP4377987B2 (ja) | ガラクトース転移酵素及びそれをコードするdna | |
JP3889863B2 (ja) | 糖転移酵素遺伝子 | |
JPWO2003083110A1 (ja) | 新規ガラクトース転移酵素、そのペプチド及びこれをコードする核酸 | |
JP2004073068A (ja) | P1抗原合成用酵素剤 | |
JPH08196279A (ja) | 蛋白質及びその遺伝子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100406 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100607 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100812 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100927 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101022 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101027 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |