JP2000310866A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2000310866A
JP2000310866A JP11120061A JP12006199A JP2000310866A JP 2000310866 A JP2000310866 A JP 2000310866A JP 11120061 A JP11120061 A JP 11120061A JP 12006199 A JP12006199 A JP 12006199A JP 2000310866 A JP2000310866 A JP 2000310866A
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JP11120061A
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Akihiro Kondo
晃弘 近藤
Masato Miyauchi
真人 宮宇地
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長波長域で高感度、高耐久性であり、半導体
レーザー光を用いたレーザープリンター等の使用に好適
な電子写真感光体を提供すること。 【解決手段】導電性基体上に形成される感光層中に、電
荷発生物質として、X線回折スペクトルで7.3°、
9.4°、9.7°、11.6°、13.3°、17.
9°、24.1°、27.2°に主要ピークを示し、
9.4°と9.7°の重ピーク束が最大、かつ27.2
°のピークが第2の最大ピークを示す結晶型オキソチタ
ニルフタロシアニンを含有し、電荷輸送物質として、式
(I) 【化1】 (式中、Ar14は、同一又は異なって、置換基を有し
ていてもよいアリール基等;R1は置換基を有していて
もよいアリール基等;aは置換基を有していてもよいC
13のアルキル基等;nは1〜3の整数)のベンゾフラ
ン−ビスヒドラゾン化合物を含有してなる電子写真感光
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、より詳細には、電荷発生物質として特定の結晶型
オキソチタニルフタロシアニンを、電荷輸送物質として
特定のベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物を含有して
なり、特に近赤外の波長域において高い感度を有する電
子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
実用化されている電子写真感光体は、無機系材料を用い
た無機感光体と、有機系材料を用いた有機感光体とに分
類される。
【0003】従来、電子写真感光体としては、その感
度、耐久性の両面から無機系材料が主として用いられて
きた。無機感光体の代表的なものとしてはアモルファス
セレン(a−Se)及びアモルファスセレンひ素(a−
AsSe)等からなるセレン系のもの、色素増感した酸
化亜鉛(ZnO)又は硫化カドミウム(CdS)をバイ
ンダー樹脂中に分散したもの及びアモルファスシリコン
(a−Si)を使用したもの等がある。しかし、これら
の無機感光体において、セレン系の感光体及びCdSを
使用した感光体は耐熱性及び保存安定性に問題があり、
さらに、毒性を有するためにその廃棄が問題となり、公
害をもたらす原因となる。ZnO樹脂分散系感光体は、
低感度であり、かつ耐久性が低いという点から、現在は
ほとんど使用されていない。
【0004】また、無公害性の無機感光体として注目さ
れるa−Si感光体は、高感度及び高耐久性等の長所を
有するものの、プラズマCVD法を用いるというその製
造プロセスに起因する画像欠陥等の欠点及び生産性の低
さに起因するコストアップという欠点を有している。こ
のように無機系材料には様々な欠点がある。
【0005】一方、有機系材料は、有機材料自体が多種
存在するため、適宜選択することにより保存安定性及び
毒性のないものを製造することができ、かつ塗工による
薄膜形成が容易であり、低コストで製造し得るという利
点の上に、さらに近年、急激に感度や耐久性の向上が図
られてきている。そのため現在では、電子写真感光体と
しては、特別な場合を除き有機系材料が使用されるよう
になってきている。
【0006】また、近年、従来の白色光に代わりレーザ
ー光を光源とし、高速化、高画質、ノンインパクト化を
メリットとしたレーザービームプリンター等が広く普及
するに至り、その要求に耐えうる感光体の開発が望まれ
ている。特にレーザー光の中でも近年、進展の著しい半
導体レーザーを光源とする方式が種々試みられている
が、これらレーザー光の波長は800nm前後であるこ
とから、800nm前後の長波長光に対し、高感度な特
性を有する感光体が強く望まれている。
【0007】この要求を満たす有機系材料としては、従
来、スクアリック酸メチン系色素、インドリン系色素、
シアニン系色素、ビリリウム系色素、ポリアゾ系色素、
フタロシアニン系色素、ナフトキノン系色素等が知られ
ている。しかし、スクアリック酸メチン系色素、インド
リン系色素、シアニン系色素、ビリリウム系色素は長波
長化が可能であるが、実用的安定性(繰り返し特性)に
欠け、ポリアゾ系色素は長波長化が難しく、かつ製造的
に不利であり、また、ナフトキノン系色素は感度的に問
題があるのが現状である。
【0008】フタロシアニン系色素のうち、金属フタロ
シアニン化合物を用いた感光体は、米国特許第3357
989号公報、特開昭49−11136号公報、米国特
許4214907号公報、英国特許第1268422号
公報等から明らかなように、感度ピークはその中心金属
により変動するが、いずれも700〜750nmと比較
的長波長側にある。
【0009】また、特開昭59−49544号公報に
は、オキソチタニルフタロシアニン類を基板上に蒸着し
て、電荷発生層を作製し、さらにその上に2,6−ジメ
トキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセンを主成分
とする電荷輸送層を設けた電子写真感光体が記載されて
いる。しかし、この感光体は、残留電位が高く、使用方
法にやや制約を受け、かつ蒸着法による膜厚の不均一性
から諸電気特性の再現性という点で問題があり、また、
感光体の工業的規模での大量生産上制約を受けざるを得
ない。
【0010】近年、それらフタロシアニン類の中でも高
感度を示すオキソチタニルフタロシアニンの研究が精力
的に行われている。電子写真学会誌第32巻、第3号、
p282には、オキソチタニルフタロシアニンだけで
も、X線回折スペクトルの回折角の違いから数多くの結
晶型に分類されることが記載されている。
【0011】具体的に特徴的な結晶を示すと、特開昭6
1−217050号公報、特開昭61−239248号
公報にはα型、特開昭62−67094号公報にはA
型、特開昭63−366号公報、特開昭63−1980
67号公報にはC型、特開昭63−20365号公報、
特開平2−8256号公報、特開平1−17066号公
報にはY型、特開平3−54265号公報にはM型、特
開平3−54264号公報にはM−α型、特開平3−1
28973号公報にはI型結晶が記載されている。ま
た、特開昭62−67094号公報にはI型、II型の結
晶が記載されている。
【0012】ところで、オキソチタニルフタロシアニン
の結晶において、構造解析から格子定数が判明している
ものは、C型、PhaseI型及びPhaseII型であ
り、PhaseII型は三斜晶系、PhaseI及びC型
は単斜晶系に属する。これらの公知の結晶格子定数から
上記公報に記載された結晶型を解析すると、A型及びI
型はPhaseI型に属し、α型及びB型はPhase
II型に属し、M型はC型に属する(同様のことを説明し
た文献には、J. of Imaging Scienceand Technology, v
ol.37, No.6, 1993, p605-609がある)。
【0013】一方、感光体そのものの問題として、露光
に使用されるレーザー光の基板反射が主原因と考えられ
る干渉縞の発生等が起こり、その解決方法として幾つか
の技術が公知である。その1つの手段として電荷発生層
の膜厚を厚くし、露光したレーザー光を吸収させて基板
からの反射をなくす方法が知られているが、従来の蒸着
法で形成できる膜厚には制限があり、また、コントロー
ルも難しい。
【0014】これに対して、バインダー分散液を塗布し
て電荷発生層を形成する方法は、任意の厚さで再現性良
く形成でき、コントロールも容易であり、蒸着時の高真
空度装置も不要であり、加えて加熱による熱分解、熱変
成を避けることができる。また、蒸着法のように蒸着
後、種々の方法で蒸着品の結晶化を行わなければならな
いという工業的生産上の煩雑さがないので有利である。
【0015】また、特開昭61−109056号公報に
は、オキソチタニルフタロシアニン化合物とバインダー
樹脂を含む電荷発生層上に、ヒドラゾン化合物とバイン
ダー樹脂とを含む電荷輸送層を積層した電子写真感光体
が記載されている。この電子写真感光体は、800nm
前後に感度を有するものの、現在の高画質化、高速化に
要求される感度には及ばない。本発明は、上記課題に鑑
みなされたものであり、半導体レーザー用の近赤外光に
対して高感度で、電気特性に優れ、繰り返し使用しても
感度の低下が殆ど起こらず、帯電電位が安定で、さらに
耐摩耗性に優れた電子写真感光体を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、帯電性が
良好で残留電位もきわめて低く、かつ良好な耐久性を有
しながら800nm前後に強い感度を有する感光体を提
供する有機系の光導電性物質について鋭意検討を重ねた
結果、本発明の結晶型オキソチタニルフタロシアニン化
合物と、ベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物とを使用
することによって、さらに、バインダー分散液を塗布し
て感光層とすることによって、上記の特性を有する電子
写真感光体が得られることを見出し、本発明の完成に到
った。
【0017】すなわち、本発明によれば、導電性基体上
に形成される感光層中に、電荷発生物質として、X線回
折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)
7.3°、9.4°、9.7°、11.6°、13.3
°、17.9°、24.1°、27.2°に主要な回折
ピークを示し、そのうち9.4°と9.7°の重なった
ピーク束が最大回折ピークを示し、かつ27.2°のピ
ークが第2の最大ピークを示す結晶型オキソチタニルフ
タロシアニンを含有し、電荷輸送物質として、式(I)
【0018】
【化4】
【0019】(式中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr
4は、同一又は異なって、置換基を有していてもよいア
リール基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していて
もよい炭素数1〜5のアルキル基又は置換基を有してい
てもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基であるか、
Ar 1とAr2、Ar3とAr4はそれぞれ、それらが結合
している窒素原子と一緒になって、置換基を有していて
もよい及び/又は縮合していてもよい複素環基を形成し
てもよく;R1は置換基を有していてもよいアリール
基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
ていてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよい
炭素数1〜5のアルキル基又は置換基を有していてもよ
い炭素数1〜5のフルオロアルキル基であり;aは置換
基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換
基を有していてもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル
基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジア
ルキルアミノ基、ハロゲン原子又は水素原子であり;n
は1〜3の整数である。ただしnが2又は3のとき、a
は同一又は異なっていてもよい。)で表されるベンゾフ
ラン−ビスヒドラゾン化合物を含有してなる電子写真感
光体が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体は、主と
して、導電性支持体上に、電荷発生物質及び電荷輸送物
質を含有する感光層が積層されて構成される。本発明の
電子写真感光体における導電性支持体としては、通常、
この種の導電性支持体として使用されるものであれば特
に限定されるものではない。その材質としては、支持体
自体が導電性を持つもの、例えば、アルミニウム、アル
ミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、ニッケル及びチ
タンなどを用いることができ、その他にアルミニウム、
金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、酸化インジウム
及び酸化錫などを蒸着したプラスチックや紙、導電性粒
子を含有したプラスチックや紙、導電性ポリマーを含有
するプラスチックなどが挙げられる。それらの形状とし
ては、ドラム状、シート状及びシームレスベルト状のも
のなどが挙げられる。
【0021】感光層中に含有される電荷発生物質として
は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±
0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、11.6
°、13.3°、17.9°、24.1°、27.2°
に主要な回折ピークを示し、そのうち9.4°と9.7
°の重なったピーク束が最大回折ピークを示し、かつ2
7.2°のピークが第2の最大ピークを示す結晶型オキ
ソチタニルフタロシアニンが挙げられる。
【0022】本発明における結晶型オキソチタニルフタ
ロシアニンは、既知のものとは異なる結晶型であり、長
波長域の光、特に半導体レーザ及びLEDに最適な感光
波長域を有する光に対して高感度を有する感光体の電荷
発生物質として優れた特性を有する。また、このオキソ
チタニルフタロシアニンは結晶型が安定であるため、溶
剤、熱に対して結晶安定性に優れ、オキソチタニルフタ
ロシアニン自体の製造、電子写真感光体の製造において
安定的に使用することができる。
【0023】既知のオキソチタニルフタロシアニンの結
晶型の中で比較的光感度特性の良い結晶型として、Y型
とM−α型がある(なお、他にもI型、M型があるが、
これらは、電子写真学会誌第32巻、第3号、p282
に記載されているように、M−α型を処理して得られた
結晶であり、M型と結晶系や特性が類似しているので、
M−α型に含められる)。Y型のX線回折スペクトルに
おける主要な回折ピークは9.6°、11.7°、1
5.0°、24.1°、27.1°であり、M―α型の
回折ピークは、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.2
°、14.2°、24.0°、27.1°である。
【0024】Y型の主要な回折ピークは、本発明におけ
る結晶型オキソチタニルフタロシアニンの回折ピークと
その位置が類似しているが、両者のスペクトルは、その
相対強度の関係が大きく異なる。すなわち、両者の最大
ピーク位置はブラッグ角(2θ±0.2°)で、本発明
が9.4°と9.7°の重なったピーク束であるのに対
して、Y型は27.3°である(なお、M−α型でも2
7.3°)。相対強度は結晶型によって決定されるもの
であるので、ピーク強度が著しく相違しているスペクト
ルでは結晶型が異なる。また、Y型では、特開平7−2
71073号公報の図1にあるとおり、ブラッグ角18
°付近と24°付近とにそれぞれ2つの明瞭なピークが
見られるが、本発明における結晶型オキソチタニルフタ
ロシアニンではブラッグ角(2θ±0.2°)17.9
°と24.1°とにはそれぞれ1つのピークしか見られ
ない。さらに、光感度特性、繰り返し使用特性、溶剤安
定性においても、本発明の結晶型オキソチタニルフタロ
シアニンとY型とでは、本発明における結晶型オキソチ
タニルフタロシアニンの方が優っている。また、M−α
型の主要な回折ピークは、本発明における結晶型オキソ
チタニルフタロシアニンの回折ピークとはその位置が明
らかに異なっている。なお、特開平8−209023号
公報に、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2
θ±0.2°)7.22°、9.60°、11.60
°、13.40°、14.88°、18.34°、2
3.62°、24.14°、27.32°の主要な回折
ピークを有し、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.6°
に最大ピークをもつ新規なオキソチタニルフタロシアニ
ンが記載されている。しかし、18.34°±0.2°
と23.62°±0.2°とにピークが存在する点にお
いて、本発明の結晶型オキソチタニルフタロシアニンと
は明らかに異なるものである。
【0025】本発明の結晶型オキソチタニルフタロシア
ニンは、モーザー及びトーマスの「フタロシアニン化合
物」(MOSER and Thomas.“Phthalocianine Compound
s”)に記載されている公知の方法等、その他の種々の
方法によって合成することができる。
【0026】例えば、o−フタロニトリルと四塩化チタ
ンとを加熱溶解するか又はα−クロロナフタレンなどの
有機溶媒の存在下で加熱する方法等により、ジクロロチ
タニウムフタロシアニンを収率良く合成することができ
る。さらに、このジクロロチタニウムフタロシアニンを
塩基又は水で加水分解することによってオキソチタニル
フタロシアニンが得られる。
【0027】また、1,3−ジイミノイソインドリンと
テトラブトキシチタンとをN−メチルピロリドンなどの
有機溶媒で加熱する方法等によりオキソチタニルフタロ
シアニンが得られる。この得られたオキソチタニルフタ
ロシアニンには、ベンゼン環の水素原子が塩素、フッ
素、ニトロ素、シアノ素又はスルホン素等の置換等で置
換されたフタロシアニン誘導体が含有されていてもよ
い。このようなオキソチタニルフタロシアニン、又はそ
れを含有する組成物を水の存在下にジクロロエタン等の
水に非混和性の有機溶媒で処理することにより、本発明
の結晶型オキソチタニルフタロシアニンを得ることがで
きる。
【0028】オキソチタニルフタロシアニンを水の存在
下で水に非混和性の有機溶媒で処理する方法としては、
オキソチタニルフタロシアニンを水で膨潤させ、有機溶
媒で処理する方法又は膨潤処理を行わずに、水を有機溶
媒中に添加し、その中にオキソチタニルフタロシアニン
粉末を投入する方法等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0029】オキソチタニルフタロシアニンを水で膨潤
させる方法としては、例えば、オキソチタニルフタロシ
アニンを硫酸に溶解させ、水中で析出させてウエットペ
ースト状にする方法、ホモミキサー、ペイントミキサ
ー、ボールミル、又はサンドミル等の撹拌・分散装置を
用いて、オキソチタニルフタロシアニンを水で膨潤さ
せ、ウエットペースト状にする方法等が挙げられるが、
これらの方法に限られるものではない。
【0030】また、加水分解で得られたオキソチタニル
フタロシアニン又はそれを含む組成物を、溶媒中又はバ
インダー樹脂を溶解させた溶液中で十分な時間を撹拌又
は機械的な歪力でミリングすることにより、本発明の結
晶型オキソチタニルフタロシアニンを得ることができ
る。
【0031】この処理に用いられる装置としては、一般
的な撹拌装置の他に、ホモミキサー、ペイントミキサ
ー、ディスパーサー、アジター又はボールミル、サンド
ミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、アトライタ
ー、超音波分散装置等があげられる。処理後、ろ過し、
メタノール、エタノール、水等を用いて洗浄し、単離し
てもよいし、処理後バインダー樹脂を加えてそのまま塗
液として使用してもよい。また、処理の際にあらかじめ
バインダー樹脂を加えていたものは、そのまま使用して
もよい。
【0032】また、本発明においては、感光層中に、上
記の結晶型オキソチタニルフタロシアニンの他に、他の
電荷発生物質を併用してもよい。他の電荷発生物質とし
ては、例えば、本発明のオキソチタニルフタロシアニン
とは結晶型において異なるα型、β高、Y型、アモルフ
ァスのオキソチタニルフタロシアニン又は他のフタロシ
アニン類、アゾ顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔
料、多環キノン顔料、スクエアリウム顔料等が挙げられ
る。感光層中に含有される電荷輸送物質としては、上記
の式(I)のベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物が挙
げられる。
【0033】式(I)のAr1、Ar2、Ar3、Ar4
びR1における「アリール基」としては、例えば、炭素
数6〜16のものが挙げられ、具体的には、フェニル
基、(1−又は2−)ナフチル基、(1−,2−又は9
−)アントリル基及び(1−又は2−)ピレニル基等が
挙げられる。「置換基を有していてもよいアリール基」
としては、(m−又はp−)クロロフェニル基、(m−
又はp−)トリル基、(m−又はp−)エチルフェニル
基、(m−又はp−)プロピルフェニル基、(m−又は
p−)ブチルフェニル基、(m−又はp−)メトキシフ
ェニル基、(3,4−又は3,5−)ジメトキシフェニ
ル基、(m−又はp−)エトキシフェニル基、(m−又
はp−)ジメチルアミノフェニル基、(2−,3−又は
4−)ビフェニルイル基及び(o−,m−又はp−)ト
リル−(m−又はp−)フェニル基などが挙げられる。
【0034】式(I)のAr1、Ar2、Ar3、Ar4
びR1における「複素環基」としては、例えば、(2−
又は3−)ベンゾフリル基、(2−,4−,5−,6−
又は7−)ベンゾチアゾリル基、(2−,4−,5−,
6−又は7−)ベンゾオキサゾリル基、(1−,2−,
3−,4−又は9−)カルバゾリル基等が挙げられる。
「置換基を有していてもよい複素環基」としては、N−
エチルカルバゾリル基などが挙げられる。
【0035】式(I)のAr1、Ar2、Ar3、Ar4
びR1における「アラルキル基」としては、例えば、ベ
ンジル基、フェネチル基等が挙げられる。「置換基を有
していてもよいアラルキル基」としては、例えば、メチ
ルベンジル基、メトキシベンジル基、2−チエニルメチ
ル基などが挙げられる。
【0036】式(I)のAr1、Ar2、Ar3、Ar4
びR1における「アルキル基」としては、炭素数1〜5
のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基及びイ
ソブチル基等が挙げられる。「置換基を有していてもよ
いアルキル基」としては、クロロメチル基、ジクロロメ
チル基、トリクロロメチル基、クロロエチル基等が挙げ
られる。
【0037】式(I)のAr1、Ar2、Ar3、Ar4
1及びaにおける「フルオロアルキル基」としては、
炭素数1〜5のフルオロアルキル基が挙げられ、例え
ば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフル
オロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル等が挙げ
られる。
【0038】式(I)のAr1とAr2、Ar3とAr4
おける「それが結合している窒素原子と一緒になって形
成される複素環基」としては、例えば、ピロリル、ピロ
リニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミ
ジニル、フラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル等が
挙げられる。「それが結合している窒素原子と一緒にな
って形成される縮合複素環基」としては、インドリル、
インダゾリル、キノリル、イソキノリル、キノアゾリ
ル、カリバゾリル、アクリジル等が挙げられる。「置換
基」としては、炭素数1〜5のアルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-
ブチル基及びイソブチル基等)、ハロゲン原子(フッ
素、塩素、臭素及びよう素)等が挙げられる。具体的に
は、2,3−ジヒドロインドリル、1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリル、カルバソリル、1,2,3,4−
テトラヒドロカルバゾリル等が挙げられる。
【0039】式(I)のaにおける「アルキル基」とし
ては、炭素数1〜3のアルキル基が挙げられ、例えば、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基等
が挙げられる。「アルコキシ基」としては、炭素数1〜
3のアルコキシ基が挙げられ、例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等が挙
げられる。「ジアルキルアミノ基」としては、炭素数1
〜3のジアルキルアミノ基が挙げられ、例えば、ジメチ
ルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−イソ−プロポキシ
アミノ基等が挙げられる。aにおいて「置換基を有して
いてもよい」とは、例えば、ハロゲン原子等で置換され
ていてもよいことを意味する。また、「フルオロアルキ
ル基」としては、Ar1等と同様のものが挙げられる。
置換基aは、1個のみ、2個又は3個ベンゾフランに置
換されていてもよく、2個又は3個の場合は、別の置換
基であっても、同一の置換基であってもよい。好ましく
は、1個のみである。なお、式(I)の化合物における
置換基としては、一般的に電子供与性の置換基が好まし
い。
【0040】以下に、式(I)で示される本発明のベン
ゾフラン−ビスヒドラゾン化合物の具体的な例を挙げる
が、これによって本発明の化合物が限定されるものでは
ない。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】特に、式(I)で示されるベンゾフラン−
ビスヒドラゾン化合物のうち、電子写真特性、コスト及
び製造等の観点から、Ar1とAr2、Ar3とAr4のう
ちのいずれか一方がフェニル基、p−メチルフェニル基
又は2−チエニルメチル基であり、他方がメチル基、エ
チル基又はフェニル基であり、R1がメチル基又はトリ
フルオロメチル基であり、aが水素原子であるものが好
ましい。式(I)のベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合
物は、種々の方法によって合成することができる。例え
ば、以下の方法により、容易に合成することができる。
【0046】
【化5】 (式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、R1、a及nは
上記と同義である。) まず、式(IV)の2−アセチルホルミルベンゾフラン化
合物(1.0当量)と式(V)のヒドラジン試薬(0.
95〜1.00当量)とを、エタノール、メタノール、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はアセトニ
トリルなどの有機溶剤中で、酢酸、酢酸カリウム、酢酸
カルシウム、酢酸ナトリウム等の触媒(0.001〜
0.01当量)を加え、40〜50℃程度で3〜10時
間程度、加熱撹拌することにより、式(VI)の2−アセ
チルベンゾフラン−モノヒドラゾン化合物を得る。
【0047】次に、得られた式(VI)の2−アセチルベ
ンゾフラン−モノヒドラゾン化合物(1.0当量)と式
(VII)のヒドラジン試薬(1.00〜1.20当量)
とをエタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン又はアセトニトリルなどの有機溶剤
中で、酢酸、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナト
リウム等の触媒(0.001〜0.01当量)を加え、
40〜80℃程度で3〜10時間程度、加熱撹拌するこ
とにより、式(I)のベンゾフラン−ビスヒドラゾン化
合物を合成することができる。
【0048】また、本発明においては、感光層中に、式
(I)のベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物の他に、
他の電荷輸送物質を併用してもよい。他の電荷輸送物質
としては、電子写真感光体の分野において、通常使用す
ることができるものであれば特に限定されず、いかなる
電荷輸送物質でも使用することができる。
【0049】本発明の電子写真感光体の感光層は、主と
して電荷発生物質を含有する電荷発生層と、主として電
荷輸送物質を含有する電荷輸送層との積層構造でもよい
し、主として電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する
単一層で構成されていてもよい。また、導電性支持体と
感光層との間に中間層が形成されていてもよい。
【0050】具体的には、図1に示したように、電荷発
生物質2がバインダー樹脂中に分散して形成された電荷
発生層5上に、電荷輸送物質3がバインダー樹脂中に分
散して形成された電荷輸送層6が積層されてなる感光層
4が、導電性支持体1上に形成されて構成される機能分
離型の電子写真感光体;図2に示したように、導電性支
持体1上に、電荷発生物質2と電荷輸送物質3とがバイ
ンダー樹脂中に分散して単一層の感光層4aが形成され
てなる単層型の電子写真感光体;図3に示したように、
導電性支持体1と電荷発生層5との間に中間層7を設け
たものであり、上記と同様の積層構造の感光層4からな
る機能分離型の電子写真感光体;図4に示したように、
導電性支持体1と感光層4aとの間に中間層7を設けた
ものであり、上記と同様の単一層の感光層からなる単層
型の電子写真感光体等が挙げられる。また、本発明にお
いては、電荷発生層5上に電荷輸送層6が形成されてい
てもよいが、電荷輸送層の上に電荷発生層が形成されて
いてもよい。なお、感光層は、積層構造及び単一層のい
ずれによって構成されている場合においても、電荷発生
物質及び電荷輸送物質の他に、バインダー樹脂を含有す
ることが好ましい。
【0051】バインダー樹脂の種類は特に限定されるも
のではなく、通常、電子写真感光体を構成するために使
用されるものであればどのようなものでも使用すること
ができる。特に、感光層が、電荷発生層と電荷輸送層と
の少なくとも2層の積層構造からなる場合には、電荷輸
送層は、例えば、ポリ塩化ビニル等のビニル化合物の重
合体又はその共重合体、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリエステルカーボネート、ポリアリレート、ポリ
メチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、
ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、セルロース系
樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂
を含有することが好ましい。これらの樹脂は単独で又は
2種以上混合して使用してもよい。また、これら樹脂を
構成するモノマーの共重合体、部分的に架橋した熱硬化
性樹脂を使用してもよい。なかでも、式(II)
【0052】
【化6】
【0053】(式中、R4及びR5は、同一又は異なっ
て、置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基、
置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリール基、置
換基を有してもよい炭素数7〜17のアラルキル基、炭
素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ
基、ハロゲン原子又は水素原子であり;Xは直接結合し
ているか、あるいは置換基を有してもよい炭素数1〜1
0のアルキレン基、置換基を有してもよい炭素数3〜1
0の環状アルキリデン基、置換基を有してもよい炭素数
6〜12のアリーレン基、スルホニル基、カルボニル基
であり;Zは置換基を有してもよい炭素数1〜5のアル
キレン基、炭素数6〜12のアリレーン基、炭素数7〜
17のアリレーンアルキル基、ハロゲン原子であり;W
は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基、置
換基を有してよい炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数
1〜5のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数1
〜5のアルキルエステル基、置換基を有してもよい炭素
数6〜12アリールエステル基、カルボキシル基、アル
デヒド基、水酸基、ハロゲン原子あるいは水素原子であ
り;e及びfは1〜4の整数、uは10〜200の整数
である。)で表される少なくとも1種のポリカーボネー
ト樹脂及び/又は式(III)
【0054】
【化7】
【0055】(式中、g、h及びiは1〜10の整数、
v、w、x及びyは10〜1000の整数である。)で
表される少なくとも1種のポリエステル樹脂が好まし
い。
【0056】式(II)のR4及びR5における「炭素数1
〜5のアルキル基」はR1と同様のものが挙げられる。
「炭素数6〜12のアリール基」としては、例えば、フ
ェニル、トチル、キシリル、ビフェニル、ナフチル等が
挙げられる。「炭素数7〜17のアラルキル基」として
は、例えば、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。
「炭素数2〜5のアルケニル基」としては、例えば、プ
ロペニル、ブテニル等が挙げられる。「炭素数1〜5の
アルコキシ基」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ等が挙げられる。
「ハロゲン原子」は、aと同様のものが挙げられる。ま
た、ここで「置換基を有していてもよい」とは、例え
ば、ニトリル、ニトロ、ハロゲン原子、チオエーテル等
で置換されていてもよいことを意味する。
【0057】式(II)のXにおける「炭素数1〜10の
アルキレン基」とは、例えばエチレン、プロピレン、ブ
チレン、アミレン、ヘキシレン等が挙げられ、「炭素数
3〜10の環状アルキリデン基」とは、例えば、シクロ
プロピリデン、シクロヘキシリデン等が挙げられ、「炭
素数6〜12のアリーレン基」とは、例えば、フェニレ
ン、トリレン、キシレン、ビフェニレン等が挙げられ
る。また、Xにおける「置換されていてもよい」とは、
例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基等で
置換されていてもよいことを意味する。
【0058】式(II)のZにおける「炭素数1〜5のア
ルキレン基」とは、例えば、エチレン、プロピレン、ブ
チレン等が挙げられ、「炭素数6〜12のアリレーン
基」はXと同様のものが挙げられる。「炭素数7〜17
のアリレーンアルキル基」とは、例えば、フェニレンジ
メチル等が挙げられる。また、Zにおける「置換基を有
していてもよい」とは、例えば、ハロゲン原子、炭素数
1〜5のアルキル基等で置換されていてもよいことを意
味する。
【0059】式(II)のWにおける「炭素数1〜5のア
ルキル基」はAr1等と同様のものが挙げられる。「炭
素数2〜5のアルケニル基」、「炭素数1〜5のアルコ
キシ基」はR4及びR5と同様のものが挙げられる。「炭
素数1〜5のアルキルエステル基」は、例えば、メチル
エステル、エチルエステル、プロピルエステル等が挙げ
られる。「炭素数6〜12のアリールエステル基」と
は、例えば、フェニルエステル、トリルエステル等が挙
げられる。また、Wにおける「置換基を有していてもよ
い」とは、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアル
キル基等で置換されていてもよいことを意味する。式
(II)のポリカーボネート樹脂の具体的な例として、例
えば、以下の構造を有するものが挙げられるが、これに
よって本発明の化合物が限定されるものではない。
【0060】
【表5】
【0061】なお、式(III)のポリエステル樹脂を使
用する場合には、バインダー樹脂全体に占める割合が5
〜50重量%であることが好ましく、20〜30重量%
程度であることがより好ましい。
【0062】本発明において、感光層が積層構造で形成
されている場合、つまり、機能分離型感光体の場合、電
荷発生層は、例えば、電荷発生物質を、導電性支持体上
に、真空蒸着法、スパッタリング、CVD等の気相堆積
法で堆積することができる。また、電荷発生物質を、必
要に応じてバインダー樹脂を加え、適当な溶剤に溶解す
るか、又はボールミル、サンドグラインダー、ペイント
シェイカー、超音波分散機等によって粉砕、分散し、必
要に応じてバインダー樹脂と溶剤を加え、導電性支持体
がシートの場合にはベーカーアプリケーター、バーコー
ター、キャスティング、スピンコート等により、ドラム
の場合にはスプレー法、垂直型リング法、浸漬塗工法に
より、塗布することにより、導電性支持体上に電荷発生
層を形成してもよい。
【0063】溶剤としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非
プロトン性極性溶媒等を単独又は2種類以上の混合溶剤
として用いることができる。電荷発生層の膜厚は、0.
05〜5μm程度が適当であり、0.08〜1μm程度
が好ましい。
【0064】このような電荷発生層中には、上記の結晶
型オキソチタニルフタロシアニンが含有されている。こ
の場合の結晶型オキソチタニルフタロシアニンは、粒径
は十分小さい、好ましくは1μm程度以下であることが
好ましい。電荷発生層中に含有される電荷発生物質の量
が過少では感度不足、過多では帯電性低下、感度低下を
誘発する等の弊害があるため、電荷発生層に対する結晶
型オキソチタニルフタロシアニンの割合は、0.5〜5
0重量%程度が適当であり、1〜20重量%程度が好ま
しい。なお、電荷発生層中に、上記結晶型オキソチタニ
ルフタロシアニン以外の電荷発生物質が含有されている
場合には、電荷発生物質の総量が、上記割合で含有され
ていてばよい。また、電荷発生層にバインダー樹脂が含
有されている場合には、バインダー樹脂は、電荷発生層
に対して5〜95重量%程度が適当である。
【0065】なお、電荷発生層には、成膜性、可撓性、
機械的強度等を改善するための公知の可塑剤、残留電位
を抑制するための添加剤、分散安定向上のための分散補
助剤、塗布性を改善するためのレベリング剤、界面活性
剤、例えばシリコーンオイル、フッ素系オイル、その他
の添加剤が加えられてもよい。特に、レベリング剤とし
てはジメチルポリシロキサンが好ましい。
【0066】電荷輸送層は、例えば、電荷輸送物質を溶
剤に溶解し、バインダー樹脂を加え、導電性支持体がシ
ートの場合にはベーカーアプリケーター、バーコータ
ー、キャスティング、スピンコート等、ドラムの場合に
はスプレー法、垂直型リング法、浸漬塗工法によって塗
布することにより形成することができる。
【0067】溶剤としては、上記の溶剤と同様の溶剤を
使用することができるほか、ジクロロメタン、1,2−
ジクロロエタン等のハロゲン系溶剤を使用してもよい。
電荷輸送層の膜厚は、5〜60μm程度が適当であり、
10〜40μm程度が好ましい。
【0068】このような電荷輸送層中には、上記のベン
ゾフラン−ビスヒドラゾン化合物が含有されている。こ
の場合のベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物は、電荷
輸送層に対して、5〜95重量%程度含有されているこ
とが適当であり、20〜70重量%程度が好ましく、ま
たバインダー樹脂に対して20〜150重量%程度で使
用されることが適当であり、30〜120重量%程度が
好ましい。なお、電荷輸送層中に、上記ベンゾフラン−
ビスヒドラゾン化合物以外の電荷輸送物質が含有されて
いる場合には、電荷輸送物質の総量が、上記割合で含有
されていてばよい。また、電荷輸送層にバインダー樹脂
が含有されている場合には、バインダー樹脂は、電荷輸
送層に対して5〜95重量%程度が適当である。電荷輸
送層には、必要に応じてジメチルポリシロキサン等のレ
ベリング剤、酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を含ん
でもよい。
【0069】なお、感光層、特に、電荷輸送層には、酸
化防止剤として、α−トコフェロール、2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノールが含有されていること
が好ましい。これらの酸化防止剤は、酸化防止剤/電荷
輸送物質の重量比が0.1/100〜5/100程度で
あることが好ましい。
【0070】また、本発明の感光層においては、ジメチ
ルポリシロキサンが、ジメチルポリシロキサン/バイン
ダー樹脂の重量比0.001/100〜5/100で含
有されることが好ましい。例えば、導電性支持体上に電
荷発生層及び電荷輸送層がこの順で形成されている場合
には、電荷輸送層の表面層のみに又は電荷輸送層にジメ
チルポリシロキサンが含有されていてもよいし、導電性
支持体上に電荷輸送層及び電荷発生層がこの順で形成さ
れている場合には、電荷発生層の表面層のみに又は電荷
発生層にジメチルポリシロキサンが含有されていてもよ
い。
【0071】本発明において、感光層が単一層で形成さ
れている場合、感光層中に、上記の割合に対応する割合
で結晶型オキソチタニルフタロシアニン、ベンゾフラン
ービスヒドラゾン化合物及び任意にバインダー樹脂が含
有される。また、感光層中には、上記のように、他の電
荷発生物質及び電荷輸送物質、上記酸化防止剤、各種添
加剤が含有されていてもよい。
【0072】この場合の感光層は、上記の電荷輸送層の
形成方法と同様に形成することができる。また、感光層
の膜厚は、5〜60μm程度が適当であり、10〜40
μm程度が好ましい。なお、感光層が単一層で構成され
ている場合にも、上記のように、少なくともその表面
に、ジメチルポリシロキサンが、上記の割合で含有され
ていることが好ましい。
【0073】導電性支持体と感光層との間に設ける中間
層としては、アルミニウム陽極酸化膜、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機層;ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチ
ン、でんぷん、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミ
ド、カゼイン、N−メトキシメチル化ナイロン等の有機
層を使用することができる。また、これら無機層及び有
機層中に、酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウム等
の粒子を分散させて使用してもよい。
【0074】中間層の膜厚は、特に限定されるものでは
ないが、上記の感光層の膜厚に対しては、0.1〜30
μm程度が適当である。中間層を設けることにより、塗
工性を向上させることができ、導電性支持体から感光層
への電荷注入を改善することができる。さらに、本発明
の電子写真感光体においては、感光層の最表面層に、公
知のオーバーコート層、例えば、熱可塑性又は熱硬化性
樹脂を主体とするオーバーコート層を設けてもよい。
【0075】
【実施例】以下に、本発明の電子写真感光体の実施例を
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の
実施例に限定されるものではない。 製造例1 o−フタロジニトリル40g、四塩化チタン18g、α
−クロロナフタレン500mlを窒素雰囲気下200〜
250℃で3時間加熱撹拌して反応させ、100〜13
0℃まで放冷後、熱時濾過し、100℃に加熱したα−
クロロナフタレン200mlで洗浄してジクロロチタニ
ウムフタロシアニン粗生成物を得た。
【0076】この粗生成物を、室温にてα−クロロナフ
タレン200ml、次いでメタノール200mlで洗浄
後、さらにメタノール500ml中で1時間熱懸洗を行
う。濾過後、得られた粗生成物を、水500ml中で、
pHが6〜7になるまで、熱懸洗を繰り返した。その
後、乾燥してオキソチタニルフタロシアニン中間結晶を
得た。得られた結晶のX線回折スペクトルを図5に示
す。
【0077】ブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°
に最大回折ピークを示し、かつ、7.4°、9.7°、
27.3°に回折ピークを有する特開平2−8256号
公報や特開平7−271073号公報に記載のY型と呼
ばれる結晶型オキソチタニルフタロシアニンであること
が分かる。この結晶を、メチルエチルケトンに混合し、
ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)に
より直径2mmのガラスビーズと共にミリング処理し、
メタノールで洗浄した後、乾燥して本発明の結晶を得
た。得られた結晶のX線回折スペクトルを図6に示す。
【0078】ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、
9.4°、9.7°、11.6°、13.3°、17.
9°、24.1°、27.2°に主要な回折ピークを
し、そのうち9.4°と9.7°の重なったピーク束に
最大回折ピークを示し、かつ、27.2°に第2の最大
ピークを示す結晶型のオキソチタニルフタロシアニンで
あることが分かる。
【0079】なお、X線回折の測定は、次の条件で行っ
た。 X線源 CuKα=1.54050A 電圧 40kV 電流 50mA スタート角度 5.0 deg. ストップ角度 30.0 deg. ステップ角度 0.02deg. 測定時間 0.5deg./sec 測定方法 θ/2θ スキャン方法
【0080】製造例2 製造例1で得られたオキソチタニルフタロシアニン中間
結晶とポリブチラール(積水化学工業製 エスレックB
L−1)とをメチルエチルケトンに混合し、ビーズミル
装置により直径2mmのガラスビーズと共にミリング処
理し、本発明の結晶を得た。得られた結晶のX線回折ス
ペクトルを図7に示す。
【0081】ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、
9.4°、9.7°、11.6°、13.3°、17.
9°、24.1°、27.2°に主要な回折ピークを
し、そのうち9.4°と9.7°の重なったピーク束に
最大回折ピークを示し、かつ、27.2°に第2の最大
ピークを示し、さらに、14.1°から14.9°にお
いて、強度の同程度の回折ピークを複数本有することで
台形状を示すピーク分離困難なピークの集合体を示す結
晶型のオキソチタニルフタロシアニンであることが分か
る。
【0082】製造例3 製造例1で得られたオキソチタニルフタロシアニン中間
結晶とポリブチラール(積水化学工業製 エスレックB
L−1)と塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(積水化学
工業製 エスレックM−1)とをメチルエチルケトンに
混合し、ペイントコンディショナー装置により直径2m
mのガラスビーズと共にミリング処理し、本発明の結晶
を得た。得られた結晶のX線回折スペクトルを図8に示
す。
【0083】ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、
9.4°、9.7°、11.6°、13.3°、17.
9°、24.1°、27.2°に主要な回折ピークを
し、そのうち9.4°と9.7°の重なったピーク束に
最大回折ピークを示し、かつ、27.2°に第2の最大
ピークを示し、さらに、14.1°から14.9°にお
いて、強度の同程度の回折ピークを複数本有することで
台形状を示すピーク分離困難なピークの集合体を示し、
加えて、9.0°位置に9.4°と9.7°の重なった
ピーク束の半分程の強度のピークが、該ピーク束のショ
ルダーピークとして存在している結晶型のオキソチタニ
ルフタロシアニンであることが分かる。
【0084】製造例4:例示化合物No3に示したビス
ヒドラゾン化合物の製造 5−ホルミル−2−アセチルベンゾ〔b〕フラン2.0
g(1.0当量)をエタノール10mlに溶解して、N
−メチル−N−フェニルヒドラジン1.36g(1.0
5当量)、触媒として酢酸0.1mlを0℃にて加え、
その後、室温に保ち、15時間撹拌した。
【0085】反応の終了を薄層クロマトグラフィー
(T.L.C.)により確認した後、生じた固形物を濾
別し、エタノールで洗浄した。この固形物をエタノール
により再結晶して5−ホルミル−2−アセチルベンゾ
〔b〕フラン−N−メチル−N−フェニルヒドラジンモ
ノヒドラゾン化合物2.73gを淡黄色結晶として得た
(収率87.9%)。
【0086】得られた5−ホルミル−2−アセチルベン
ゾ〔b〕フラン−N−メチル−N−フェニルヒドラゾン
1.0g(1.0当量)をエタノール6mlに溶解し
て、N−アミノインドリン0.51g(1.1当量)、
触媒として酢酸0.05mlを室温にて加え、その後、
60〜70℃に保ち、5時間加熱撹拌した。
【0087】反応の終了をT.L.C.により確認した
後、放冷し、生じた固形物を濾別し、エタノールで洗浄
した。この固形物をエタノールにより再結晶して目的と
するビスヒドラゾン化合物(例示化合物No3)2.7
3gを、1.35g黄色結晶として得た(収率93.0
%)。
【0088】得られたビスヒドラゾン化合物(例示化合
物No3)の構造確認は、1H−NMR、通常13C−N
MR、DEPT13513C−NMRを測定することによ
り行った。1H−NMRの測定結果を図9に、通常13
−NMRの測定結果を図10に、DEPT13513C−
NMRの測定結果を図11にそれぞれ示す。これらのN
MRシグナルは、目的とするビスヒドラゾン化合物(例
示化合物No3)の構造を良く支持している。
【0089】製造例5:例示化合物No2に示したビス
ヒドラゾン化合物の製造 5−ホルミル−2−アセチルベンゾ〔b〕フラン2.0
g(1.0当量)をエタノール10mlに溶解して、N
−アミノインドリン1.47g(1.03当量)、触媒
として酢酸0.1mlを0℃にて加え、その後、室温に
保ち、15時間撹拌した。反応の終了をT.L.C.に
より確認した後、生じた固形物を濾別し、エタノールで
洗浄した。この固形物をエタノールにより再結晶して5
−ホルミル−2−アセチルベンゾ〔b〕フラン−N−ア
ミノインドリンモノヒドラゾン3.09gを、淡黄色結
晶として得た(収率95.5%)。
【0090】得られた5−ホルミル−2−アセチルベン
ゾ〔b〕フラン−N−アミノインドリンモノヒドラゾン
1.0g(1.0当量)をエタノール6mlに溶解し
て、N−メチル−N−フェニルヒドラジン0.48g
(1.2当量)、触媒として酢酸0.05mlを室温に
て加え、その後、60〜70℃に保ち、5時間加熱撹拌
した。反応の終了をT.L.C.により確認した後、放
冷し、生じた固形物を濾別し、エタノールで洗浄した。
この固形物をエタノールにより再結晶して目的とするビ
スヒドラゾン化合物(例示化合物No2)を、1.28
g黄色結晶として得た(収率91.8%)。
【0091】得られたビスヒドラゾン化合物(例示化合
物No2)の構造確認を、製造例4と同様に行った。1
H−NMRの測定結果を図12に、通常13C−NMRの
測定結果を図13に、DEPT13513C−NMRの測
定結果を図14にそれぞれ示す。これらのNMRシグナ
ルは、目的とするビスヒドラゾン化合物(例示化合物N
o2)の構造を良く支持している。
【0092】製造例6:例示化合物No1に示したビス
ヒドラゾン化合物の製造 5−ホルミル−2−アセチルベンゾ〔b〕フラン1.0
g(1.0当量)をエタノール10mlに溶解して、N
−メチル−N−フェニルヒドラジン1.56g(2.4
当量)、触媒として酢酸0.1mlを室温にて加えた。
その後、70〜80℃に加熱し、15時間撹拌する。反
応の終了をT.L.C.により確認した後、生じた固形
物を濾別し、エタノールで洗浄した。この固形物をエタ
ノールにより再結晶して目的とするビスヒドラゾン化合
物(例示化合物No1)1.95gを淡黄色結晶として
得た(収率92.6%)。
【0093】得られたビスヒドラゾン化合物(例示化合
物No1)の構造確認を、製造例4と同様に行った。1
H−NMRの測定結果を図15に、通常13C−NMRの
測定結果を図16に、DEPT13513C−NMRの測
定結果を図17にそれぞれ示す。これらのNMRシグナ
ルは、目的とするビスヒドラゾン化合物(例示化合物N
o1)の構造を良く支持している。
【0094】製造例7:例示化合物No4に示したビス
ヒドラゾン化合物の製造 5−ホルミル−2−アセチルベンゾ〔b〕フラン1.0
g(1.0当量)をエタノール10mlに溶解して、N
−アミノインドリン1.71g(2.4当量)、触媒と
して酢酸0.1mlを室温にて加えた。その後、70〜
80℃に加熱し、15時間撹拌する。反応の終了をT.
L.C.により確認した後、生じた固形物を濾別し、エ
タノールで洗浄した。この固形物をエタノールにより再
結晶して目的とするビスヒドラゾン化合物(例示化合物
No4)2.10gを淡黄色結晶として得た(収率9
4.0%)。
【0095】得られたビスヒドラゾン化合物(例示化合
物No4)の構造確認を、製造例4と同様に行った。1
H−NMRの測定結果を図18に、通常13C−NMRの
測定結果を図19に、DEPT13513C−NMRの測
定結果を図20にそれぞれ示す。これらのNMRシグナ
ルは、目的とするビスヒドラゾン化合物(例示化合物N
o4)の構造を良く支持している。
【0096】実施例1 アルミ蒸着のポリエステルフィルムを導電性支持体とし
て、この支持体上に酸化チタンと共重合ナイロン(東レ
社製 CM8000)とを、メチルアルコールとジクロ
ロエタンとの混合溶剤に溶解した溶液を塗布し、乾燥し
て、膜厚1μmの中間層を形成した。
【0097】製造例1において得られた結晶型のオキソ
チタニルフタロシアニン1重量部とポリブチラール(積
水化学工業製 エスレックBL−1)1重量部とをメチ
ルエチルケトン70重量部に混合し、ペイントコンディ
ショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmの
ガラスビーズと共に分散処理し、得られた溶液を中間層
上に塗布し、乾燥して、膜厚0.4μmの電荷発生層を
形成した。
【0098】電荷輸送物質として例示化合物No1で示
されるベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物10重量
部、バインダーとしてポリカーボネート樹脂(II−1)
8重量部、ポリエステル樹脂(III)2重量部、酸化防
止物質としてα−トコフェロール0.2重量部、レベリ
ング剤としてジメチルポリシロキサン0.0002重量
部を混合し、テトラヒドロフランを溶剤として15wt
%の溶液を調製した。この溶液を電荷発生物質の被膜上
に塗布し、乾燥膜厚20μの電荷輸送層を形成した。こ
のようにして、図3に示すような電荷発生層及び電荷輸
送層から構成される積層型電子写真感光体1を得た。
【0099】実施例2 アルミ蒸着のポリエステルフィルムを導電性支持体とし
て、この支持体上に直接、実施例1の分散処理により得
られた溶液を塗布、乾燥して、膜厚0.4μmの電荷発
生層を形成した。電荷発生層上に、例示化合物No12
で示されるベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物を電荷
輸送物質として用い、酸化防止物質として2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチル−フェノール0.5重量部を用
いた以外は実施例1と同様にして電荷輸送層を形成し、
図1に示すような電荷発生層及び電荷輸送層から構成さ
れる積層型電子写真感光体2を得た。
【0100】実施例3 電荷発生層の樹脂として、塩化ビニル酢酸ビニル共重合
樹脂(積水化学工業製エスレックM−1)を用い、電荷
輸送物質として例示化合物No24で示されるベンゾフ
ラン−ビスヒドラゾン化合物を用いた以外は、実施例1
と同様に、図1に示すような電荷発生層及び電荷輸送層
から構成される積層型電子写真感光体3を得た。
【0101】実施例4 アルミ蒸着のポリエステルフィルムを導電性支持体とし
て、この支持体上に酸化チタンと共重合ナイロン(東レ
社製 CM8000)をメチルアルコールとジクロロエ
タンの混合溶剤に溶解した溶液を塗布し、乾燥して、膜
厚1μmの中間層を形成した。製造例2において得られ
た結晶型のオキソチタニルフタロシアニンを含む溶液を
中間層上に塗布し、乾燥して、膜厚0.4μmの電荷発
生層を形成した。
【0102】次に、例示化合物No1で示されるベンゾ
フラン−ビスヒドラゾン化合物10重量部、バインダー
としてポリカーボネート樹脂(II−1)8重量部、ポリ
エステル樹脂(III)2重量部、酸化防止物質として
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール0.
5重量部、レベリング剤としてジメチルポリシロキサン
0.0002重量部を混合し、ジクロロメタンを溶剤と
して15wt%の溶液を調製した。この溶液を、電荷発
生物質の被膜上に塗布し、乾燥して、膜厚25μの電荷
輸送層を形成した。このようにして、図3に示すような
電荷発生層及び電荷輸送層から構成される積層型電子写
真感光体4を得た。
【0103】実施例5 電荷輸送物質に例化合物No36で示される非対称ベン
ゾフラン−ビスヒドラゾン−スチリル化化合物を用いた
以外、実施例4と同様に積層型電子写真感光体5を得
た。
【0104】実施例6 アルミ蒸着のポリエステルフィルムを導電性支持体とし
て、この支持体上に酸化チタンと共重合ナイロン(東レ
社製 CM8000)をメチルアルコールとジクロロエ
タンの混合溶剤に溶解した溶液を塗布し、乾燥して、膜
厚1μmの中間層を形成した。製造例3において得られ
た結晶型のオキソチタニルフタロシアニンを含む溶液を
中間層上に塗布、乾燥して、膜厚0.4μmの電荷発生
層を形成した。
【0105】次に、例示化合物No1で示されるベンゾ
フラン−ビスヒドラゾン化合物10重量部、バインダー
としてポリカーボネート樹脂(II−1)8重量部、ポリ
エステル樹脂(III)2重量部、酸化防止物質として
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール0.
5重量部、レベリング剤としてジメチルポリシロキサン
0.0002重量部を混合し、ジクロロメタンを溶剤と
して15wt%の溶液を調製した。この溶液を電荷発生
物質の被膜上に塗布し、乾燥して、膜厚25μの電荷輸
送層を形成した。このようにして、図3に示すような電
荷発生層及び電荷輸送層から構成される積層型電子写真
感光体6を得た。
【0106】実施例7 電荷輸送物質に例化合物No40で示される非対称ベン
ゾフラン−ビスヒドラゾン−スチリル化化合物を用いた
以外、実施例6と同様に積層型電子写真感光体7を得
た。
【0107】実施例8 アルミ蒸着のポリエステルフィルムを導電性支持体とし
て、この支持体上に酸化チタンと共重合ナイロン(東レ
社製 CM8000)をメチルアルコールとジクロロエ
タンとの混合溶剤に溶解した溶液を塗布し、乾燥して、
膜厚1μmの中間層を形成した。
【0108】製造例1において得られた結晶型のオキソ
チタニルフタロシアニン1重量部、例示化合物No7で
示されるベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物を10重
量部、バインダーとしてポリカーボネート樹脂(II−
1)8重量部、ポリエステル樹脂(III)2重量部、酸
化防止物質として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
−フェノール0.5重量部を混合し、ジクロロメタンを
溶剤として15wt%の溶液を調製し、ペイントコンデ
ィショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mm
のガラスビーズと共に分散した。この分散で得られた溶
液を中間層上に塗布し、乾燥して、膜厚25μmの感光
体層を形成した。このようにして、図4に示すような電
荷発生層に電荷発生物質を分散した単一層型電子写真感
光体8を得た。
【0109】比較例1 製造例1の中間において得られた図5のX線回折パター
ンを持つY型オキソチタニルフタロシアニンの結晶を用
いて、実施例1と同様の積層型電子写真感光体9を得
た。
【0110】比較例2 製造例1の中間において得られた図5のX線回折パター
ンを持つY型オキソチタニルフタロシアニンの結晶を用
いて、実施例2と同様の積層型電子写真感光体10を得
た。
【0111】比較例3 電荷輸送物質として従来から知られている電荷輸送物質
である4−(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒド−
N,N−ジフェニルヒドラゾン化合物を用いる以外は、
実施例1と同様の積層型電子写真感光体11を得た。
【0112】比較例4 電荷発生層のバインダー樹脂としてビスフェノールAを
モノマー成分とするポリカーボネート樹脂を用いる以外
は、実施例1と同様の積層型電子写真感光体12を得
た。
【0113】比較例5 電荷発生層にα−トコフェロールを加えないこと以外
は、実施例2と同様の積層型電子写真感光体13を得
た。
【0114】比較例6 電荷発生層に2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フ
ェノールを加えないこと以外は、実施例1と同様の積層
型電子写真感光体14を得た。
【0115】比較例7 電荷発生層にジメチルポリシロキサンを加えないこと以
外は、実施例1と同様の積層型電子写真感光体15を得
た。しかし、この感光体15は、その表面に凹凸が生じ
均一な塗膜は得られなかった。
【0116】比較例8 電荷発生物質として製造例1の中間において得られた図
5のX線回折パターンを持つY型オキソチタニルフタロ
シアニンの結晶を用いる以外は、実施例8と同様の単一
層型電子写真感光体16を得た。
【0117】比較例9 電荷輸送物質として従来から知られている電荷輸送物質
である4−(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒド−
N,N−ジフェニルヒドラゾン化合物を用いる以外は、
実施例8と同様の単一層型感光体17を得た。
【0118】比較例10 バインダー樹脂としてビスフェノールAをモノマー成分
とするポリカーボネート樹脂を用いる以外は、実施例8
と同様の単一層型感光体18を得た。
【0119】比較例11 2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを加え
ないこと以外は、実施例8のと同様の単一層型感光体1
9を得た。以上の実施例及び比較例で作製した電子写真
感光体を表6に示す。
【0120】
【表6】 *:(II)/(III):式(II)と式(III)との樹脂を
8:2の混合比で使用** :ビスフェノ−ルAをモノマ−成分とするポリカ−ボ
ネ−ト** :レベリング剤としてジメチルポリシロキサンを使用A :例示化合物番号で示すAA :DBMPは2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノ−ルを示す
【0121】このようにして作製した電子写真感光体に
ついて、静電記録紙試験装置(川口電機製;EPA−8
200)により電子写真特性を評価した。測定条件は、
加電圧:−6kV、スタティック:No.3であり、干
渉フィルターで分光した780nmの単色光(照射光:
2μW/cm2)により、−500Vから−250Vに
減衰させるに要する露光量E1/2(μJ/cm2)及
び初期電位V0(−ボルト)を測定した。
【0122】また、単一層型電子写真感光体も同じく静
電記録紙試験装置を使用し、測定条件、加電圧:+6k
V、スタティック:No.3であり、干渉フィルターで
分光した780nmの単色光(照射光:10μW/cm
2)により、+500Vから+250Vに減衰させるに
要する露光量E1/2(μJ/cm2)及び初期電位V
0(+ボルト)を測定した。
【0123】さらに、市販のデジタル複写機(シャープ
社製 AR5130)を解像し、ドラム部に電子写真感
光体を使用し、連続空コピー(Non Copy Aging)を3万
回行い、その前後において、帯電電位及び静電記録紙試
験装置を用いたE1/2の測定を行った。加えて、高温
高湿度環境下(35℃、85%)での連続空コピーを3
万回行い、その前後において、残留電位の測定を行っ
た。また、感光体の膜厚の減少具合をガス試験機社製摩
耗試験器を用いて評価した。測定条件は、研磨材=酸化
アルミニウム#2000、荷重=200g・f、摩擦回
数=10000回で行った。その結果を表7に示す。
【0124】
【表7】
【0125】表7に示すとおり、実施例1〜8までは、
どの感光体も帯電電位の耐久試験(3万回)後の電位劣
化は、従来の感光体である比較例1、2と比べて、十分
小さく、かつ、初期感度(半減露光量)においても比較
例に比べて十分高い上に、耐久試験後でも感度劣化が小
さい。また、高温高湿度下での耐久試験(3万回)後の
残留電位上昇は、従来の感光体と比べて、十分小さい。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、感光層に、電荷発生物
質として結晶型オキソチタニルフタロシアニンを、電荷
輸送物質としてベンゾフラン−ビスヒドラゾン化合物を
用いることにより、感光層が、電荷発生物質を含有する
電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層との
積層構造又は電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する
単一層のいずれの場合においても、長波長域での感度が
著しく高く、かつ高耐久性の電子写真感光体を提供する
ことができ、ことに、半導体レーザー光を光源としたレ
ーザープリンターやデジタル複写機等の電子写真感光体
に好適に使用することができる。
【0127】また、感光層が、導電性支持体上に積層さ
れた電荷発生層と電荷輸送層との少なくとも2層の積層
からなり、電荷輸送層がビニル化合物の重合体もしくは
その共重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
アリレート、ポリスルホン、ポリビニルブチラール、フ
ェノキシ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂及びエ
ポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの
バインダー樹脂を含有する場合には、結着性を良好と
し、特に、バインダー樹脂が、式(II)のポリカーボネ
ート樹脂及び/又は式(III)のポリエステル樹脂の場
合には、結着性が良好となるのに加え、電荷輸送層の耐
摩耗性が向上し、長寿命の電子写真感光体を得ることが
できる。
【0128】さらに、感光層が、酸化防止物質としてα
−トコフェロール又は2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チル−フェノールを含有し、かつ酸化防止物質/電荷輸
送物質の重量比が0.1/100〜5/100である場
合には、長時間の繰り返し使用時においても、電気的特
性(帯電性、残留電位特性等)が安定した電子写真感光
体を得ることができる。
【0129】また、感光層が、ジメチルポリシロキサン
を含有し、ジメチルポリシロキサン/バインダー樹脂の
重量比が0.001/100〜5/100で含有する場
合には、感光体表面に欠陥のない、きわめて均一な性状
の塗布膜を有する電子写真感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における、感光層が電荷発生層と電荷輸
送層の2層からなる積層型電子写真感光体を示す概略断
面図である。
【図2】本発明における、感光層が電荷輸送物質と電荷
発生物質とを含有する単一層型電子写真感光体を示す概
略断面図である。
【図3】本発明における、中間層上に、電荷発生層と電
荷輸送層とが形成された積層型電子写真感光体を示す概
略断面図である。
【図4】本発明における、中間層上に、電荷輸送物質と
電荷発生物質とを含有する感光層が形成された単一層型
電子写真感光体を示す概略断面図である。
【図5】本発明の製造例1の製造途中で得られたオキソ
チタニルフタロシアニン中間結晶のX線スペクトルであ
る。
【図6】本発明の製造例1で得られたオキソチタニルフ
タロシアニンのX線スペクトルである。
【図7】本発明の製造例2で得られたオキソチタニルフ
タロシアニンのX線スペクトルである。
【図8】本発明の製造例3で得られたオキソチタニルフ
タロシアニンのX線スペクトルである。
【図9】重クロロホルム中での例示化合物No3の1
−NMRスペクトルである。
【図10】重クロロホルム中での例示化合物No3の13
C−NMRスペクトルである。
【図11】重クロロホルム中での例示化合物No3のD
EPT135での13C−NMRスペクトルである。
【図12】重クロロホルム中での例示化合物No2の1
H−NMRスペクトルである。
【図13】重クロロホルム中での例示化合物No2の13
C−NMRスペクトルである。
【図14】重クロロホルム中での例示化合物No2のD
EPT135での13C−NMRスペクトルである。
【図15】重クロロホルム中での例示化合物No1の1
H−NMRスペクトルである。
【図16】重クロロホルム中での例示化合物No1の13
C−NMRスペクトルである。
【図17】重クロロホルム中での例示化合物No1のD
EPT135での13C−NMRスペクトルである。
【図18】重クロロホルム中での例示化合物No4の1
H−NMRスペクトルである。
【図19】重クロロホルム中での例示化合物No4の13
C−NMRスペクトルである。
【図20】重クロロホルム中での例示化合物No4のD
EPT135での13C−NMRスペクトルである。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生物質 3 電荷輸送物質 4,4a 感光層 5 電荷発生層 6 電荷輸送層 7 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA13 AA14 AA16 AA19 AA20 AA28 AA31 AA34 AA35 BA12 BA25 BA39 BB08 BB10 BB16 BB23 BB25 BB26 BB27 BB29 BB30 BB33 BB40 BB54 BB69

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に形成される感光層中に、 電荷発生物質として、X線回折スペクトルにおいて、ブ
    ラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.
    7°、11.6°、13.3°、17.9°、24.1
    °、27.2°に主要な回折ピークを示し、そのうち
    9.4°と9.7°の重なったピーク束が最大回折ピー
    クを示し、かつ27.2°のピークが第2の最大ピーク
    を示す結晶型オキソチタニルフタロシアニンを含有し、 電荷輸送物質として、式(I) 【化1】 (式中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は、同一又は異
    なって、置換基を有していてもよいアリール基、置換基
    を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよ
    いアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜
    5のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1
    〜5のフルオロアルキル基であるか、Ar 1とAr2、A
    3とAr4は、それぞれ、それらが結合している窒素原
    子と一緒になって、置換基を有していてもよい及び/又
    は縮合していてもよい複素環基を形成してもよく;R1
    は置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有し
    ていてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアラ
    ルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のア
    ルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の
    フルオロアルキル基であり;aは置換基を有していても
    よい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を有していても
    よい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、炭素数1〜3
    のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルアミノ基、
    ハロゲン原子又は水素原子であり;nは1〜3の整数で
    ある。ただしnが2又は3のとき、aは同一又は異なっ
    ていてもよい。)で表されるベンゾフラン−ビスヒドラ
    ゾン化合物を含有してなることを特徴とする電子写真感
    光体。
  2. 【請求項2】 感光層が、電荷発生物質を含有する電荷
    発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層との積層
    構造からなる請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 感光層が、電荷発生物質と電荷輸送物質
    とを含有する単一層からなる請求項1に記載の電子写真
    感光体。
  4. 【請求項4】 感光層が、導電性支持体上に積層された
    電荷発生層と電荷輸送層との少なくとも2層の積層から
    なり、電荷輸送層が、ビニル化合物の重合体又はその共
    重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステ
    ルカーボネート、ポリアリレート、ポリメチルメタクリ
    レート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルブチ
    ラール、フェノキシ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン
    樹脂、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から
    選択される少なくとも1つのバインダー樹脂を含む請求
    項1及び2に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 バインダー樹脂が、式(II) 【化2】 (式中、R4及びR5は、同一又は異なって、置換基を有
    してもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有して
    もよい炭素数6〜12のアリール基、置換基を有しても
    よい炭素数7〜17のアラルキル基、炭素数2〜5のア
    ルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原
    子又は水素原子であり;Xは直接結合しているか、ある
    いは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン
    基、置換基を有してもよい炭素数3〜10の環状アルキ
    リデン基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリ
    ーレン基、スルホニル基、カルボニル基であり;Zは置
    換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基、炭素
    数6〜12のアリレーン基、炭素数7〜17のアリレー
    ンアルキル基、ハロゲン原子であり;Wは置換基を有し
    てもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有してよ
    い炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコ
    キシ基、置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル
    エステル基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のア
    リールエステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、水
    酸基、ハロゲン原子あるいは水素原子であり;e及びf
    は1〜4の整数、uは10〜200の整数である。)で
    表される少なくとも1種のポリカーボネート樹脂を含有
    する請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 バインダー樹脂が、式(III) 【化3】 (式中、g、h及びiは1〜10の整数、v、w、x及
    びyは10〜1000の整数である。)で表される少な
    くとも1種のポリエステル樹脂を含有し、かつ該ポリエ
    ステル樹脂のバインダー樹脂全体に占める割合が5〜5
    0重量%である請求項4に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 感光層が、酸化防止物質としてα−トコ
    フェロール又は2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−
    フェノールを含有し、かつ酸化防止物質/電荷輸送物質
    の重量比が0.1/100〜5/100である請求項1
    〜6のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 感光層が、ジメチルポリシロキサンを
    含有し、ジメチルポリシロキサン/バインダー樹脂の重
    量比が0.001/100〜5/100で含有してなる
    請求項4〜7のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
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