JP2000305290A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Info

Publication number
JP2000305290A
JP2000305290A JP11116596A JP11659699A JP2000305290A JP 2000305290 A JP2000305290 A JP 2000305290A JP 11116596 A JP11116596 A JP 11116596A JP 11659699 A JP11659699 A JP 11659699A JP 2000305290 A JP2000305290 A JP 2000305290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
electrophotographic
resin
carbon atoms
photosensitive member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11116596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000305290A5 (ja
JP3789055B2 (ja
Inventor
Harunobu Ogaki
晴信 大垣
晃 ▲吉▼田
Akira Yoshida
Hideki Anayama
秀樹 穴山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11659699A priority Critical patent/JP3789055B2/ja
Publication of JP2000305290A publication Critical patent/JP2000305290A/ja
Publication of JP2000305290A5 publication Critical patent/JP2000305290A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3789055B2 publication Critical patent/JP3789055B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光層の機械的強度が強く、かつ耐摩耗性が
良好で、繰り返し使用においても安定した特性を持つ電
子写真感光体、この電子写真感光体を有するプロセスカ
ートリッジ及び電子写真装置を提供することである。 【解決手段】 感光層を形成するための樹脂に少なくと
も一般式(1)で示されるチオエーテルビスフェノール
の構成単位を有するポリアリレート樹脂を用いる電子写
真感光体、この電子写真感光体を有するプロセスカート
リッジ及び電子写真装置。 【化1】 (式中、R1及びR2は炭素数1〜3のアルキル基、R3
及びR4は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェ
ニル基又はナフチル基等のアリール基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、プ
ロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、詳しくは
特定の樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体、
この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】像保持部材の代表的なものの一つとして
電子写真感光体が挙げられる。電子写真技術は、即時
性、高品質の画像が得られること等から、近年では複写
機の分野にとどまらず、各種プリンターの分野でも広く
使われ応用されてきている。その中核となる感光体につ
いては、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛に代表され
る無機系材料があるが、近年では無公害性、高生産性、
材料設計の容易性及び将来性等の点から有機系材料の開
発が盛んに行われている。
【0003】これらの電子写真感光体には、当然ながら
適用される電子写真プロセスに応じた電気的、機械的更
には光学的特性等の様々な特性が要求される。特に、繰
り返し使用される感光体にあっては、帯電、露光、現
像、転写、クリーニングといった電気的、機械的な力が
直接的又は間接的に繰り返し加えられるため、それらに
対する耐久性が要求される。
【0004】有機系感光体においては、有機光導電材料
をバインダー樹脂に溶解又は分散して、塗膜を形成して
用いるのが通常である。その塗膜は、有機光導電材料と
バインダー樹脂を溶媒に溶解又は分散後、塗布乾燥して
形成される。バインダー樹脂としては、ポリメチルメタ
クリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル
重合体及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエス
テル、ポリアリレート、ポリスルフォン、フェノキシ樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の材料が用いられ
ている。
【0005】これらの有機系感光体は、大量生産性に優
れ、価格も比較的安価に生産可能であるといった多くの
利点を有しているが、感光体として必要とされる全ての
要求を満足しているわけではなく改善の余地がある。特
に、有機系感光体において望まれていた高耐久化という
ことに対して種々の検討がなされ、多くの改善がなされ
てきたが、電子写真技術の向上、高速化により感光体の
更なる高耐久化が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感光
層の機械的強度が強く、かつ耐摩耗性が良好で、繰り返
し使用においても安定した特性を持つ電子写真感光体、
この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置を提供することである。
【0007】
【発明が解決しようとする手段】本発明に従って、導電
性支持体上に光感光層を有する電子写真感光体におい
て、感光層を形成するための樹脂に少なくとも下記一般
式(1)で示されるチオエーテルビスフェノールの構成
単位を有するポリアリレート樹脂を用いる電子写真感光
体、この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ
及び電子写真装置が提供される。
【0008】
【化5】
【0009】式中、R1及びR2はメチル基、エチル基及
びブチル基のアルキル基、R3及びR4は水素原子、メチ
ル基、エチル基及びブチル基のアルキル基、フェニル基
又はナフチル基等のアリール基を示す。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0011】本発明は、一般式(1)で示されるチオエ
ーテルビスフェノールの構成単位を有するポリアリレー
ト樹脂を用いることを特徴とした電子写真感光体である
が、一般式(2)に示すように他構造のビスフェノール
と共重合することにより、樹脂の溶剤に対する溶解性を
向上させることが可能である。更に、有機系感光体の特
徴の一つに生産性の高い浸漬塗布法による生産がある
が、その際のバインダー樹脂の溶解性、溶液の保存性等
の使用する系の適合性によっては、一般式(2)に示さ
れるチオエーテルビスフェノールと他構造のビスフェノ
ールとの共重合が有効であり、生産性向上等の特徴を持
たせることもできる。
【0012】
【化6】
【0013】更に、一般式(3)で示されるポリアリレ
ート樹脂や、一般式(4)で示されるポリカーボネート
樹脂とをブレンドをすることも可能であり、生産性向上
等の特徴を持たせることもできる。
【0014】感光体に用いるバインダー樹脂として、フ
ェニル上にアルキル基を有するチオエーテルビスフェノ
ールよりなるポリアリレート樹脂を用いることで、感光
体の耐摩耗性の向上が見られた。本発明における効果の
メカニズムは十分に解明されていないが、一般的にチオ
エーテルビスフェノールよりなるポリアリレートは、樹
脂の自由体積減少により機械的強度が増加する傾向にあ
るが、本発明に用いたフェニル基上にアルキル基を有す
るチオエーテルビスフェノールより合成されたポリアリ
レートは、無置換のチオエーテルより自由体積が減少し
機械的強度、耐摩耗性が向上したと思われる。
【0015】また、本発明において用いたチオエーテル
ビスフェノールよりなるポリアリレートは、電子写真に
おいて一般的に用いられているコロナ帯電、AC帯電、
DC帯電等の種々の帯電方法や電子写真プロセスによら
ず耐摩耗性に関しては、従来のものと比較すると向上が
見られ、特にDC帯電による方式に用いた場合にその効
果が顕著に現れる。DC帯電による方式は、感光体に接
触して配置された帯電部材から直流電圧を印加して帯電
する手段で、AC帯電による方式は、直流電圧に交流電
圧を重畳し帯電する手段である。
【0016】一般式(1)の化合物は、強度や溶解性等
の他特性を付加するために他構造のビスフェノールとの
共重合体とすることも可能である。更に、生産性の向上
等のために他構造のポリアリレートやポリカーボネート
とブレンドすることも可能である。
【0017】ポリマーの分子量としては、重量平均分子
量(Mw)=10000〜200000が好ましく、強
度、生産性等の面から50000〜150000が特に
好ましい。
【0018】以下に一般式(1)で示される化合物の具
体例を示すが、これらに限られるものではない。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】また、一般式(2)で示される化合物は、
一般式(1)と一般式(3)との共重合体として表さ
れ、その具体例としては、一般式(1)と後述の一般式
(3)の具体的な化合物例(3−1)〜(3−6)との
共重合体として表され、その組み合わせについては限定
されない。
【0023】共重合の比率は、一般式(1)/一般式
(3)=95/5〜5/95において各々の特性の効果
を出すことができる。分子量は、重量平均分子量(M
w)=10000〜200000が好ましく、特に50
000〜150000が好ましい。
【0024】以下に一般式(3)で示す化合物の具体例
を示すが、この構造に限定はされない。
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】次に、本発明の化合物は、上記一般式
(3)で表される他構造のポリアリレートと混合して用
いることも可能であり、耐摩耗性及び感光体生産時の生
産性や溶液の安定性等が向上される。その混合比率(重
量比)は、一般式(1)/一般式(3)=5/95〜9
5/5で可能であり、効果を効率良く発現させるために
は、20/80〜80/20がより好ましい。一般式
(3)のポリアリレートの分子量は特に限定されない
が、重量平均分子量(Mw)=10000〜20000
0が好ましい。
【0028】次に、本発明の化合物は、一般式(4)で
表されるポリカーボネートと混合して用いることも可能
であり、耐摩耗性及び感光体生産時の生産性や溶液の安
定性等が向上される。その混合比率(重量比)は、一般
式(1)/一般式(4)=5/95〜95/5で可能で
あり、効果を効率良く発現させるためには20/80〜
80/20がより好ましい。一般式(4)の分子量は特
に限定されないが、重量平均分子量(Mw)=2000
0〜80000が好ましい。
【0029】以下に一般式(4)の化合物の具体例を示
す。構造及び混合における組み合わに限定はされない。
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】本発明の用いるポリアリレート化合物は、
常法により合成されるが、一例として化合物例(1−
1)の合成例を以下に示す。
【0033】10%水酸化ナトリウム水溶液に、化合物
例(1−1)を構成するビス(3−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)チオエーテルモノマーを加えて溶解し
た。更に、重合触媒としてトリメチルベンジルアンモニ
ウムクロライドを添加し、攪拌した。別に、テレフタル
酸クロライドとイソフタル酸クロライドの等量混合物を
ジクロロメタンに溶解させた。このジクロロメタン溶液
を先に調製した水酸化ナトリウム水溶液に攪拌しながら
添加し、重合を開始した。
【0034】重合は反応温度を25℃以下に保ちなが
ら、3時間攪拌を行った。その後、酢酸の添加により反
応を終了させ、水相が中性になるまで純水で洗浄を繰り
返した。洗浄後、攪拌下のメタノールに滴下しポリマー
を沈殿させた。更に、ポリマーを真空乾燥させて本発明
の化合物例(1−1)を得た。
【0035】以下、本発明の電子写真感光体の構成につ
いて説明する。
【0036】本発明の電子写真感光体は、感光層が電荷
輸送材料と電荷発生材料とを同一の層に含有する単層
型、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と電荷発生材料
を含有する電荷発生層とを有する積層型のいずれの場合
にも適用される。
【0037】本発明の感光層を形成するためのバインダ
ー樹脂及び溶媒は、用いる感光層における限定はなく、
バインダー樹脂に感光体を形成させるための材料(例え
ば、電荷発生材や電荷輸送材)を溶解及び分散させて用
いる層、例えば、積層型感光体においては、電荷発生
層、電荷輸送層、保護層に可能であり、単層型においも
可能である。
【0038】本発明における電荷発生材としては、通常
知られているものが使用可能であり、例えば、セレン−
テルル、ピリリウム、金属フタロシアニン、無金属フタ
ロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノ
ン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、イン
ジゴ、キナクドリン等の各顔料が挙げられる。これらの
顔料は、0.3〜4倍の重量のバインダー樹脂及び溶剤
と共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動
ミル、サンドミルアトライター、ロールミル、液衝突型
高速分散機等を使用して、良く分散した分散液とする。
積層型感光体の場合、この液を塗布し、乾燥することに
よって電荷発生層が得られる。膜厚は5μm以下である
ことが好ましく、特には0.1〜2μmであることが好
ましい。
【0039】電荷輸送材は、通常用いられるものが使用
でき、例えば、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾ
ン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合
物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合
物、チアゾール系化合物等が挙げられる。これらの化合
物は、バインダー樹脂と共に溶剤に溶解し溶液とする。
積層型感光体の場合、この液を塗布し、乾燥することに
よって電荷輸送層が得られる。膜厚は5〜40μmであ
ることが好ましく、特には15〜30μmであることが
好ましい。
【0040】感光層が単層型の場合は、上述のような電
荷発生材や電荷輸送材を上述のようなバインダー樹脂に
分散し及び溶解した溶解した溶液を塗布し、乾燥するこ
とによって形成することができる。膜厚は5〜40μm
であることが好ましく、特には15〜30μmであるこ
とが好ましい。
【0041】また、保護層としては、上述したバインダ
ー樹脂を溶剤に溶解した溶液を、塗布し乾燥することに
より得られる。必要に応じて電子写真感光体の材料や、
抵抗値の制御のための導電材、潤滑性を持たせるための
滑材等の添加することもできる。保護層を設けない感光
体においては、その表面層に酸化防止材や滑材等を必要
に応じて用いることができる。膜厚は0.5〜10μm
であることが好ましく、特には1〜5μmであることが
好ましい。
【0042】また、本発明においては、支持体と感光
層、あるいは導電層と感光層の間に必要に応じて接着機
能及び電荷バリアー機能を有する中間層を設けることが
できる。中間層の材料としては、例えば、ポリアミド、
ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチル
セルロース、カゼイン、ポリウレタン及びポリエーテル
ウレタン等が挙げられる。これらは、溶剤に溶解して塗
布し乾燥される。中間層の膜厚は0.05〜5μmであ
ることが好ましく、特には0.2〜1μmであることが
好ましい。この樹脂と溶剤の割合は、1/0.5〜1/
2(重量比)であることが好ましい。
【0043】これらの感光体の塗布方法としての限定は
なく、浸漬塗布法、スプレー塗布法、バーコート法等の
通常知られている手段で使用できる。
【0044】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを用いた電子写真装置の概略構成を
示す。
【0045】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービー
ム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的
の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強
調変調された露光光4を受ける。こうして感光体1の周
面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形
成されていく。
【0046】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示
の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の
回転と同期して取り出されて給紙された転写材7に、感
光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写手
段6により順次転写されていく。
【0047】トナー画像の転写を受けた転写材7は、感
光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着
を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)と
して装置外へプリントアウトされる。
【0048】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0049】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものを容器11に納めて
プロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、こ
のプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリ
ンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成し
てもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びク
リーニング手段9の少なくとも一つを感光体1と共に一
体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等
の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在なプロセス
カートリッジとすることができる。
【0050】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により
照射される光である。
【0051】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター
及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いる
ことができる。
【0052】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより
詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は重量部を表
す。
【0053】(実施例1)30mmφ×357mmのア
ルミシリンダー上に、以下の材料より構成される塗料を
浸漬塗布法にて塗布し、140℃で30分間熱硬化させ
ることにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
【0054】 導電性顔料 :SnO2コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調整用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材 :シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール/メトキシプロパノール=2/8 20部
【0055】次に、この導電層上に、N−メトキシメチ
ル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール
65部/n−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶
液を浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚
が0.5μmの中間層を形成した。
【0056】次に、CuKα特性X線回折におけるブラ
ック角(2θ±0.2゜)の9.0°、14.2°、2
3.9°及び27.1°に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール
(商品名:エスレックBM2、積水化学製)2部及びシ
クロヘキサノン60部を1mmφガラスビーズを用いた
サンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル100
部を加えて電荷発生層用分散液を調整した。この分散液
を中間層上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによっ
て、膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0057】次に、下記構造式のアミン化合物7部、
【0058】
【化7】 下記構造式のアミン化合物1部及び
【0059】
【化8】 バインダー樹脂として化合物例(1−1)で示される化
合物(重量平均分子量=75000)10部をモノクロ
ロベンゼン50部/ジクロロメタン30部に溶解し電荷
輸送層用の塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法で塗
布し、120℃にて1時間乾燥し、膜厚が27μmの電
荷輸送層を形成した。
【0060】次に、評価について説明する。評価は、A
C帯電とDC帯電にて行った。
【0061】AC帯電の評価装置は、キヤノン(株)製
複写機GP210(印加電圧として直流電圧に交流電圧
を重畳するAC帯電方式)を用いた。まず、初期電位を
測定した。暗部電位Vd=−700Vとして、明部電位
Vl=−200Vとした。A4サイズの普通紙を1枚複
写ごとに1度停止するを間欠モードにて10000枚の
複写を行い、その後、感光体膜厚の摩耗量を測定した。
結果を表1に示す。
【0062】DC帯電の評価装置は、キヤノン(株)製
複写機NP6035(印加電圧に直流電圧を用いるDC
帯電方式)を用いた。まず、初期電位を測定した。暗部
電位Vd=−680Vとして、明部電位Vl=−200
Vとした。A4サイズの普通紙を1枚複写ごとに1度停
止するを間欠モードにて10000枚の複写を行い、そ
の後、感光体膜厚の摩耗量を測定した。結果を表1に示
す。
【0063】(実施例2)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(1−9)(重量平均分子量=780
00)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製
し、評価した。結果を表1に示す。
【0064】(実施例3)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(1−7)(重量平均分子量=700
00)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製
し、評価した。結果を表1に示す。
【0065】(実施例4)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(1−1)/(3−1)=30/70
の共重合体(重量平均分子量=80000)を用いた以
外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結
果を表1に示す。
【0066】(実施例5)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(1−1)/(3−2)=30/70
の共重合体(重量平均分子量=80000)を用いた以
外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結
果を表1に示す。
【0067】(実施例6)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(1−1)/(3−2)=30/70
の共重合体(重量平均分子量=80000)を5部、化
合物例(3−2)のポリアリレート樹脂を5部を用いた
以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
結果を表1に示す。
【0068】(実施例7)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(1−1)/(3−2)=30/70
の共重合体(重量平均分子量=80000)を5部、化
合物例(4−5)で示されるポリカーボネートZ(商品
名:ユーピロンZ200、三菱瓦斯化学製)5部を用い
た以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価し
た。結果を表1に示す。
【0069】(比較例1)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として化合物例(3−1)で示されるポリアリレート
A型(商品名:U100、ユニチカ(株)製)を用いた
以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
結果を表1に示す。
【0070】(比較例2)電荷輸送層用のバインダー樹
脂として下記構造式(5)のポリアリレートを用いた以
外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結
果を表1に示す。
【0071】
【化9】
【0072】
【表8】
【0073】表1に示したように、本発明の感光体は、
機械的耐久性(耐摩耗性)の向上を示した。また、比較
例2に示したフェニル上無置換のチオエーテルビスフェ
ノールからなるポリマーと本発明のアルキル置換型とを
比較しても、耐摩耗性において置換型のほうが優位性を
示した。すなわち置換基を導入することにより、ポリマ
ー鎖及びポリマー間において、それらの立体的配置が適
度に制限され適当な配置になっていると推測され、その
配置によってポリマー中における有機光導電物質との親
和性が高まり、感光層としての耐摩耗性が向上している
と推測される。また、AC帯電とDC帯電とを比較する
と、DC帯電による帯電方式を用いた場合、感光体の削
れ量が少ないことから、DC帯電プロセスにおいて本発
明に示したポリアリレート樹脂は、その効果が顕著に現
れることが示された。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、感光層のバインダー樹
脂に特定の置換基を有するチオエーテルビスフェノール
構造を持つポリアリレート樹脂を用いると、繰り返し使
用における耐摩耗性が向上した電子写真感光体、この電
子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写
真装置が提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを用いる電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 感光体 2 軸 3 帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ容器 12 案内手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 穴山 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA21 BB20 BB26 BB27 FA27 4J002 CF14W CF141 CF16X CF16Y CG01X CG01Y CG03X CG03Y FD200 GP03 4J029 AA04 AA10 AB01 AB05 AB07 AC01 AC02 AD01 AE18 BB10A BB10B BB12C BB13A BB13B BD09A BG07X BG07Y BG08X BG08Y BH02 CB05A CB06A DB07 HA01 HB05 JA091 JC091 JF031 KA01 KD01 KE09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に光感光層を有する電子
    写真感光体において、該感光層を形成するための樹脂に
    少なくとも下記一般式(1)で示されるチオエーテルビ
    スフェノールの構成単位を有するポリアリレート樹脂を
    用いることを特徴とした電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1及びR2は炭素数1〜3のアルキル基、R3
    及びR4は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アリ
    ール基を示す)
  2. 【請求項2】 前記感光層を形成するための樹脂が、少
    なくとも下記一般式(2)で示されるチオエーテルビス
    フェノールと他構造のビスフェノールの構成単位を有す
    る共重合ポリアリレート樹脂である請求項1に記載の電
    子写真感光体。 【化2】 (式中、R1及びR2は炭素数1〜3のアルキル基、R3
    及びR4は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アリ
    ール基を示す。R5〜R8は水素原子、炭素数1〜5のア
    ルキル基、アリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、
    ハロゲン基を示す。また、X1は単結合、−CR910
    を示す。R9及びR10は水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アリール基及びR9とR10が結合することによ
    って形成させるアルキリデン基を示す)
  3. 【請求項3】 前記感光層を構成する樹脂が、少なくと
    も下記一般式(3)で示される構成単位を有するポリア
    リレート樹脂を混合している請求項1又は2に記載の電
    子写真感光体。 【化3】 (式中、R5〜R8は水素原子、炭素数1〜5のアルキル
    基、アリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲ
    ン基を示す。また、X1は単結合、−CR910−を示
    す。R9及びR10は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
    基、アリール基及びR9とR10が結合することによって
    形成させるアルキリデン基を示す)
  4. 【請求項4】 前記感光層を構成する樹脂が、少なくと
    も下記一般式(4)で示される構成単位を有するポリカ
    ーボネート樹脂を混合している請求項1〜3のいずれか
    に記載の電子写真感光体。 【化4】 (式中、R11〜R14は水素原子、炭素数1〜5のアルキ
    ル基、アリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロ
    ゲン基を示す。また、X2は単結合、−CR151 6−を
    示す。R15及びR16は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アリール基及びR15とR16が結合することによっ
    て形成させるアルキリデン基を示す)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子写
    真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、
    静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像す
    る現像手段、及び転写工程後の感光体上に残余するトナ
    ーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれた
    少なくとも一つの手段と共に一体に支持し、電子写真装
    置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカー
    トリッジ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子写
    真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯
    電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像を形成
    する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光体を
    トナーで現像する現像手段、及び転写材上のトナー像を
    加熱転写する転写手段を有することを特徴とする電子写
    真装置。
JP11659699A 1999-04-23 1999-04-23 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Expired - Fee Related JP3789055B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11659699A JP3789055B2 (ja) 1999-04-23 1999-04-23 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11659699A JP3789055B2 (ja) 1999-04-23 1999-04-23 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000305290A true JP2000305290A (ja) 2000-11-02
JP2000305290A5 JP2000305290A5 (ja) 2004-12-16
JP3789055B2 JP3789055B2 (ja) 2006-06-21

Family

ID=14691070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11659699A Expired - Fee Related JP3789055B2 (ja) 1999-04-23 1999-04-23 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3789055B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002351113A (ja) * 2001-03-23 2002-12-04 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体並びにそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP2003082078A (ja) * 2001-06-29 2003-03-19 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステル樹脂およびそれを用いた電子写真感光体
JP2005227527A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002351113A (ja) * 2001-03-23 2002-12-04 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体並びにそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP2003082078A (ja) * 2001-06-29 2003-03-19 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステル樹脂およびそれを用いた電子写真感光体
JP2005227527A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体

Also Published As

Publication number Publication date
JP3789055B2 (ja) 2006-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000227668A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3740310B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3397585B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4463961B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH0973183A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JP4402276B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4250275B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2002107970A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3789055B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2000292956A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3397592B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH1020523A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3740309B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3745312B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3710294B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2000221722A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3703318B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3595636B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2002107971A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3697038B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JP4402275B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2000162810A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3684043B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JP2004004293A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3761990B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050921

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051219

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090407

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120407

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees