JP2000221722A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置Info
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Abstract
更に電子写真特性が良好であり、かつ製造時の塗工性及
び塗料ポットライフが良好であり、一般的なクリーニン
グブレードでも捲れの起こらない電子写真感光体、この
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子
写真装置を提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体、感光層を有する電子写真
感光体において、電子写真感光体の表面層が、特定構造
を有するポリアリレート及び特定構造を有するポリカー
ボネートを含有し、ポリアリレートの粘度平均分子量
(Ma)とポリカーボネートの粘度平均分子量(Mc)
がMc<10000であり、かつMa≧3Mcである電
子写真感光体、この電子写真感光体を有するプロセスカ
ートリッジ及び電子写真装置。
Description
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子
写真装置に関し、詳しくは特定の樹脂を含有する表面層
を有する電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロ
セスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
91号公報に示されるように、画像露光の間に受けた照
射量に応じて電気抵抗が変化し、かつ暗所では絶縁性の
物質をコーティングした支持体よりなる光導電性材料を
用いる。この光導電性材料を用いた電子写真感光体に要
求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電
位に帯電できること、(2)暗所において電位の逸散が
少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散
せしめること等が挙げられる。
セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性化
合物を主成分とする感光層を有する無機感光体が広く使
用されてきた。しかしこれらは、前記(1)〜(3)の
条件は満足するが、熱安定性、耐湿性、耐久性、生産性
等において必ずしも満足できるものではなかった。
な有機光導電性化合物を主成分とする電子写真感光体の
開発が近年盛んに行われている。例えば、米国特許38
37851号公報にはトリアリルピラゾリンを含有する
電荷輸送層を有する感光体、米国特許3871880号
公報にはペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層と3
−プロピレン/ホルムアルデヒドの縮合体からなる電荷
輸送層とからなる感光体等が公知である。
によって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択する
ことが可能であり、例えば、アゾ顔料では特開昭61−
272754号公報、特開昭56−167759号公報
に示された物質は、可視領域で高感度を示すものが開示
されており、また特開昭57−19576号公報、特開
昭61−228453号公報で示された化合物は、赤外
領域まで感度を有していることが示されている。
すものは、近年進歩の著しいレーザービームプリンター
(以下LBPと略す)やLEDプリンターに使用され、
その需要頻度は高くなってきている。
真感光体は、電気的、機械的双方の特性を満足させるた
めに、電荷輸送層と電荷発生層を積層させた機能分離型
の感光体として利用される場合が多い。一方当然のこと
ながら、電子写真感光体には、適用される電子写真プロ
セスに応じた感度、電気的特性、更には光学的特性を備
えていることが要求される。
においては、その電子写真感光体表面には、コロナ又は
直接帯電、画像露光、トナー現像、転写工程、表面クリ
ーニング等の電気的、機械的外力が直接加えられるた
め、それらに対する耐久性も要求される。
物による電気的劣化や、帯電時の放電、クリーニング部
材の摺擦によって表面が摩耗したり、傷が発生したりす
る機械的劣化、電気的劣化に対する耐久性が求められて
いる。電気的劣化は、光が照射した部分にキャリアが滞
留し、光が照射していない部分と電位差が生じる現象が
特に問題であり、これはフォトメモリーとして生じる。
機械的劣化は、特に無機感光体と異なり、物質的に柔ら
かいものが多い有機感光体には機械的劣化に対する耐久
性が劣り、耐久性向上は特に切望されているものであ
る。
を満足させるために、いろいろ試みがなされてきた。表
面層によく使用され、耐摩耗性、電気特性に良好な樹脂
としては、ビスフェノールAを骨格とするポリカーボネ
ート樹脂が注目されているが、前述したような問題点全
てを解決できるわけでもなく、次のような問題点を有し
ている。
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素
類の一部にしか良好な溶解性を示さないうえ、これらの
溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を
用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易い。また、
塗工液の固形分管理等にも手間がかかる。
溶剤に対しては、テトラヒドラフラン、ジオキサン、シ
クロヘキサシノン、あるいはそれらの混合溶剤に一部可
溶であるが、その溶液は数日でゲル化する等、経時性が
悪く感光体製造には不向きである。
れたとしても、ビスフェノールAを骨格とするポリカー
ボネート樹脂には、ソルベントクラックが発生し易い。
では、樹脂で形成された被膜に潤滑性が乏しく感光体に
傷がつき易く、電子写真感光体の摩耗量を低くするよう
なクリーニング設定では画像欠陥になったり、クリーニ
ングブレードの早期の劣化によるクリーニング不良、ト
ナー融着等が生じてしまうことがあった。
ついては、ポリマーの構造単位として嵩高いシクロヘキ
シレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用する
か、ビスフェノールZ、ビスフェノールC等と共重合さ
せることによって解決されてきた。
と類似の構造ではあるが、諸特性は異なり、例えば、機
械的強度では優るものの、シクロヘキシル基を有するビ
ズフェノールZ型の溶解性は低い。また、電子写真感光
体特性としても差があり、特に電荷輸送層のバインダー
樹脂として用いた際には、使用される電荷輸送材料の構
造によりメモリー、残留電位等が変化(悪化)を受け易
い。
より強靭なため形成された被膜が削れ難く、一般的なゴ
ムブレードによるクリーニング方法では、ポリカーボネ
ートより表面が粗れず接触面積の増大によってカウンタ
ー方向でクリーニングブレードを当接している場合、ク
リーニングブレードが捲れるという現象も起こり易い。
開平6−51544号公報、特開平6−75415号公
報に開示されているように、シリコーン変成ポリカーボ
ネート、エーテル変成ポリカーボネートを用いることに
より解決することが可能である。ところが、これら変成
ポリカーボネートは、従来のポリカーボネート樹脂に比
べソルベントクラックを対策するために、ポリマー内の
内部応力に対して柔軟性を持たしている構造をとってい
るため、その結果、重合体本体の機械的強度が低下する
という欠点があった。
報、特開昭58−40566号公報に開示してあるよう
な、帯電部材に直接電圧をかけ電子写真感光体に電荷を
印加する直接帯電方式が主流となりつつある。これは、
導電ゴム等で構成されたローラー状の帯電部材を直接電
子写真感光体に当接させ電荷を印加する方法であり、ス
コロトロン等に比べ、オゾン発生量が格段に少ない。ス
コロトロンは、帯電器に流す電流の80%前後はシール
ドに流れるため浪費されるのに対して、直接帯電はこの
浪費分が無く、非常に経済的である等のメリットを持
つ。
電による帯電のため、帯電安定性が非常に悪いという欠
点を持つ。この対策として、直流電圧に交流電圧を重畳
させた、いわゆるAC/DC帯電方式が考案されている
(特開昭63−149668号公報)。
したが、AC電圧を重畳するために電子写真感光体表面
の放電量は大幅に増大してしまい、電子写真感光体の削
れ量が増加してしまうという欠点を新たに生じてしま
い、機械的強度のみならず電気的強度も要求されるよう
になってきた。
従来のポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂を
表面層として有していた問題点を解決し、機械的強度の
強さと潤滑性の高さの両者を長期の繰り返し使用後まで
一貫して兼ね備えた電子写真感光体、この電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提
供することにある。
であり、かつ製造時の塗工性及び塗料ポットライフが良
好であり、一般的なクリーニングブレードでも捲れの起
こらない電子写真感光体、この電子写真感光体を有する
プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供すること
である。
有する電子写真感光体において、電子写真感光体の表面
層が、下記構造式(1)で示される構成単位を有するポ
リアリレート及び下記構造式(2)で示される構成単位
を有するポリカーボネートを含有し、ポリアリレートの
粘度平均分子量(Ma)とポリカーボネートの粘度平均
分子量(Mc)がMc<10000であり、かつMa≧
3Mcである電子写真感光体、この電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が提供され
る。
のR5、R6はなし)、R1〜R4は水素原子、ハロゲン原
子、置換されてもよいアルキル基又はアリール基を示
し、R 5及びR6は水素原子、ハロゲン原子、置換されて
もよいアルキル基、アリール基、又はR5及びR6が結合
することによって形成されるアルキリデン基を示し、R
7〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよい
アルキル基又はアリール基を示す。
のR15、R16はなし)、R11〜R14は水素原子、ハロゲ
ン原子、置換されてもよいアルキル基又はアリール基を
示し、R15及びR16は水素原子、ハロゲン原子、置換さ
れてもよいアルキル基、アリール基、又はR15とR16が
結合することによって形成されるアルキリデン基を示
す。
エチル基及びプロピル基等が挙げられる。アリール基と
してはフェニル基、ナフチル基及びアンスリル基等が挙
げられる。アルキリデン基としてはエチリデン基、プロ
ピリデン基及びヘキシリデン基等が挙げられる。ハロゲ
ン原子としてはフッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が
挙げられる。
ッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子、メ
トキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ
基等である。
細に説明する。
を表1〜表5に示すが、これらに限られるものではな
い。
示される構成単位を有する重合体は、通常、溶解性や剛
直性の制御ためにテレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩
化物の混合物にて用いられ、アルカリの存在下で溶媒/
水混合系中で各種ビスフェノールと攪拌することにより
界面重合させ、容易に製造することができる。
レフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合系から調
製された形として表わした。しかし、テレフタル酸塩化
物とイソフタル酸塩化物の比率は、通常、その重合体の
溶解性を考慮して決定されるが定説はない。ただし、い
ずれかの塩化物が30mol%以下になると、合成した
重合体の溶解性が極端に低下するので好ましくない。通
常は1/1のmol比率で合成するのが好ましい。
式(1)で示される構成単位が同一のもので構成される
重合体でも、2種類以上の構造式(1)で示される別種
の構成単位からなる共重合体でもよい。また、構造式
(2)も同様に構成単位が同一のもので構成される重合
体でも、2種類以上の構造式(2)で示される別種の構
成単位からなる共重合体でもよい。
具体例を表6〜表8に示すが、これらに限られるもので
はない。
いないが、構造式(1)で示される構成単位を有するポ
リアリレート及び構造式(2)で示される構成単位を有
するポリカーボネートを含有し、ポリアリレートの粘度
平均分子量(Ma)とポリカーボネートの粘度平均分子
量(Mc)がMc<10000であり、かつma≧3M
cであることにより耐久初期から耐久後まで安定して表
面潤滑性、耐ソルベントクラック性等を向上させること
ができる。
ネート構造という構造的にも特性的にも異なった2種類
の分子構造が各々の分子鎖間に入り込んで各々の結晶性
を崩す際に、ポリカーボネート構造が粘度平均分子量1
0000未満と極めて低分子量である一方、ポリアリレ
ート構造はポリカーボネートの少なくとも3倍以上の粘
度平均分子量を有するという粘度平均分子量的にも全く
異なることにより、ポリアリレート構造とポリカーボネ
ート構造とが複雑に作用し合い、これにより高い耐摩耗
性を保持したまま耐久後までの高い表面潤滑性、耐ソル
ベントクラック性を向上させることができるものと推察
される。
きてはいないが、構造式(1)におけるR1、R2、R5
及びR6がメチル基であり、R3、R4、R7、R8、R9及
びR1 0が水素原子である構成単位を有するポリアリレー
トを含有し、かつ構造式(2)におけるR11〜R14が水
素原子であり、R15及びR16がX2と共にシクロヘキシ
リデン基である構成単位を有するポリカーボネートを含
有する各ポリマーを混合使用することにより、耐久初期
から耐久後まで特に安定して表面潤滑性、耐ソルベント
クラック性等を向上させることができる。
(1)におけるR1、R2、R5及びR6がメチル基であ
り、R3、R4、R7、R8、R9及びR10が水素原子であ
り、ポリカーボネート構造が構造式(2)におけるR11
〜R14が水素原子であり、R15及びR16がX2と共にシ
クロヘキシリデン基であることと密接に関係し、各々の
分子鎖間への入り込み方、各々の結晶性の崩れ方に違い
があるものと推察され、これにより高い耐摩耗性を保持
したまま耐久後までの高い表面潤滑性、耐ソルベントク
ラック性を向上させることができるものと推察される。
有するポリアリレート及び構造式(2)で示される構成
単位を有するポリカーボネートを可溶媒中に溶解混合
し、貧溶媒により再沈殿して得られたブレンド材料を含
有することをにより、本発明の効果をより発現すること
が可能である。
ば、ジクロロメタン、クロロホルム等の可溶解の溶媒に
構造式(1)で示される構成単位を有するポリアリレー
ト及び構造式(2)で示される構成単位を有するポリカ
ーボネートを十分に溶解させる。次に、この混合ポリマ
ー溶液をメタノールや水等の貧溶媒にて再沈殿させて綿
状のポリマーが得られる。これを真空乾燥させてブレン
ド材料が得られる。
式(1)で示される構成単位を有するポリアリレート及
び構造式(2)で示される構成単位を有するポリカーボ
ネートより溶解性、塗料安定性が向上している。この方
法は、いずれの構造式(1)で示される構成単位を有す
るポリアリレート及び構造式(2)で示される構成単位
を有するポリカーボネートでも有効であるが、特に溶解
性の劣るポリアリレートZ型では特性改良に効果的であ
る。
いないが、各ポリマーを予め溶液中にてブレンドするこ
とにより、構造式(1)で示される構成単位を有するポ
リアリレート構造及び構造式(2)で示される構成単位
を有するポリカーボネート構造が高度にブレンドでき、
得られたブレンド材料は、各々の分子鎖間に入り込んで
いるため新たな特性を発現し易くなったと推定される。
では、異なる構造の分子がブレンドされることにより、
各々の結晶性を崩していると考えられることから各溶媒
への溶解性を向上していると考えられ、更に保存時のゲ
ル化等も抑制することが可能となった推定される。
因としては、次のように推測される。ポリアリレートが
機械的強度に優れている要因の一つであるフタル酸エス
テル構造は、電荷輸送材料との組み合わせによりキャリ
アのトラップ要因の一つになると予想されているが、本
発明では構造式(2)で示される構成単位を有するポリ
カーボネートが、分子レベルで構造式(1)で示される
構成単位を有するポリアリレートの近傍に存在するた
め、フタル酸エステル構造との間で何らかの相互作用が
起こり、フタル酸エステル構造に起因するキャリアのト
ラップを軽減していると推測される。
ー、塩化物等)は、諸特性の悪化要因の一つであるが、
本発明のブレンド系では溶解性の向上により精製の容易
性が上がり、電子写真特性の悪化を抑制していると考え
られる。
内密度を上げ、かつ非晶質部分と結晶質部分を同一分子
内に併せ持つため、塗膜形成時に発生する分子内応力を
も緩和することができ、それによりソルベントクラック
の要因となる薬品が侵入しても内部応力を維持しクラッ
クが生じないと推定される。
示される構成単位を有するポリアリレートの粘度平均分
子量は10000〜200000であることが好まし
く、特には15000〜100000であることが好ま
しい。また、構造式(2)で示される構成単位を有する
ポリカーボネートの粘度平均分子量は1000〜100
00であることが好ましく、特には3000〜7000
であることが好ましい。10000以上ではポリアリレ
ート構造との相互作用が発現され難くなり、結果として
表面潤滑性の低下や耐摩耗性の低下を招くので好ましく
ない。
(Ma)とポリカーボネートの粘度平均分子量(Mc)
が、Ma≧3Mcであることが好ましい。ポリアリレー
トとポリカーボネートの粘度平均分子量の差がMa≧3
Mcより小さくなると、ポリアリレート構造とポリカー
ボネート構造との間の相互作用が不十分となり、結果と
して耐摩耗性が損なわれたり、高温高湿環境下において
ブレード捲れを引き起こしたりするので好ましくない。
有するポリアリレートの重量混合比(Wa)と、構造式
(2)で示される構成単位を有するポリカーボネートの
重量混合比(Wc)は、Wa/Wc=99/1〜30/
70であることが好ましい。
構成について説明する。
が電荷輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単
層型であっても、電荷輸送層と電荷発生層に分離した積
層型でもよいが、電子写真特性からは積層型が好まし
い。いずれの場合も、少なくとも電子写真感光体の表面
層が、構造式(1)で示される構成単位を有するポリア
リレート及び構造式(2)で示される構成単位を有する
ポリカーボネートを含有し、ポリアリレートの粘度平均
分子量(Ma)とポリカーボネートの粘度平均分子量
(Mc)がMc<10000であり、かつMa≧3Mc
である。
あればよく、アルミニウム、ステンレス等の金属、ある
いは導電層を設けた金属、紙、プラスチック等が挙げら
れ、形状はシート状、円筒状等が挙げられる。
支持体と感光層の間に、散乱による干渉縞防止又は基盤
の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよ
い。これはカーボンブラック、金属粒子等の導電性粉体
をバインダー樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は、好ましくは5〜40μm、より好まし
くは10〜30μmである。
を有する中間層を設けてもよい。中間層の材料として
は、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ
エチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリ
ウレタン、ポリエーテルウレタン等が挙げられる。これ
らは、適当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚
は、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.
3〜1μmである。
る。本発明に用いられる電荷発生材料としては、例え
ば、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染
料、フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレ
ンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノア
ゾ、インジゴ、キナクリドン、非対称キノシアニン系の
各顔料が挙げられる。
発生材料を0.3〜4倍量のバインダー樹脂及び溶剤と
共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボ
ールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル及び
液衝突型高速分散機等の方法でよく分散し、分散液を塗
布、乾燥させて形成される。電荷発生層の膜厚は5μm
以下、好ましくは0.1〜2μmが適当である。
発明からなるバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗
料を塗工乾燥して形成する。用いられる電荷輸送材料と
しては、例えば、トリアリールアミン系化合物、ヒドラ
ジン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、
オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、チ
アゾール系化合物等が挙げられる。これらは、0.5〜
2倍量のバインダー樹脂と組み合わされ塗工、乾燥し、
電荷輸送層を形成する。電荷輸送層の膜厚は、好ましく
は5〜40μm、より好ましくは15〜30μmであ
る。
ロセスカートリッジを用いた電子写真装置の概略構成を
示す。
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービー
ム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的
の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強
調変調された露光光4を受ける。こうして感光体1の周
面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形
成されて行く。
によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示
の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の
回転と同期して取り出されて給紙された転写材7に、感
光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写手
段6により順次転写されて行く。
光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着
を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)と
して装置外へプリントアウトされる。
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写
真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例え
ば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9の少なくとも一つを感光体1と共に一体に支持してカ
ートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段
を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ1
1とすることができる。
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により
照射される光である。
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター
及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いる
ことができる。
明する。なお、実施例中の「部」は重量部を表す。
成単位を有するポリアリレート及び構造式(2)で示さ
れる構成単位を有するポリカーボネートは、常法により
合成した。また、粘度平均分子量は、常法により求め
た。
ポリアリレート及び構造式(2)で示される構成単位を
有するポリカーボネートのブレンドの手段としては、各
ポリマーを粉体でブレンドする方法、溶媒中で溶解しな
がらブレンドする方法等が適用可能であるが、本発明で
は、溶媒中で溶解し貧溶媒で再沈殿させてブレンドする
方法が効果的である。
合比で秤量し、10倍量(wt)のジクロロメタンに十
分に溶解した。次いで、溶解溶媒の10倍量(wt)の
メタノールを攪拌しながら、このポリマー溶液を徐々に
滴下した。このメタノール中で、白色綿状のブレンドポ
リマーを得た。これを真空乾燥し、フレーク状にして用
いた。
ルミニウムシリンダーを支持体とし、それに以下の材料
より構成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、14
0℃で30分間熱硬化し、膜厚が15μmの導電層を形
成した。
ロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部/
n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬
法で塗布し、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
ラック角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、
23.9°、27.1°に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニン(TiOPc)4部とポリビニ
ルブチラール(商品名:エスレックBM2、積水化学
製)2部及びシクロヘキサノン60部を1mmφガラス
ビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、エ
チルアセテート100部を加えて電荷発生層用分散液を
調製した。これを浸漬法で塗布し、膜厚が0.3μmの
電荷発生層を形成した。
輸送層用の塗料を調製した。ビスフェノールC型(例1
−2)のポリアリレート(粘度平均分子量=6000
0)90部及びビスフェノールZ型(例2−3)のポリ
カーボネート(粘度平均分子量=5000)10部を用
いて調製したブレンドポリマーを用いた。このブレンド
ポリマー100部を、モノクロロベンゼン500部/ジ
クロロメタン500部の混合溶媒に溶解した。得られた
溶解液に下記構造式のアミン化合物90部
法で塗布し、120℃にて2時間乾燥し、膜厚が25μ
mの電荷輸送層を形成した。
「レーザージェット4plus」(プロセススピード7
1mm/sec)を改造して用いた。改造は、帯電器の
直前にヒューズランプによる前露光を取り付け、残留電
位測定時のみ点灯させて使用した。電位測定は、暗部を
Vd、レーザー光照射部をVl、前露光照射部をVrと
して行った。作成した電子写真感光体を、この装置で2
3℃/湿度55%の環境下で通紙繰り返し使用耐久を行
った。シーケンスは、プリント1枚毎に1回停止する間
欠モードとし、1000枚をプリントしたところで電位
を測定し、続けて5000枚まで通紙耐久を行い感光体
の削れ量を測定した。
環境下で15000枚の通紙耐久を行った。シーケンス
は、プリント1枚毎に1回停止する間欠モードとし、5
00枚毎に10分間プリントを休止し、1000枚毎に
カートリッジを出し入れすることを繰り返し、1500
0枚を耐久してクリーニングブレードの捲れを評価し
た。なお、必要に応じ10分間のプリント休止中にトナ
ー補給を行った。
脂を付着させ24時間放置し、顕微鏡観察によりソルベ
ントクラックの有無を観察した。ポットライフの評価と
して、各電荷輸送層塗料を室温(23℃)にて密閉容器
中にて一週間静置した後、溶解状態を観察した。結果を
表10に示す。
てビスフェノールZ型(例1−23)及びビスフェノー
ルC型(例1−2)を1/1で共重合したポリアリレー
ト(粘度平均分子量=40000)を用い、表9に示す
条件とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果
を表10に示す。
平均分子量、混合比及びブレンドポリマーを表9に示す
ように変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を
作成し、評価した。結果を表10に示す。
平均分子量、混合比及びブレンドポリマーを表9に示す
ように変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作成
し、評価した。結果を表10に示す。
トとポリカーボネートを含有し、ポリアリレートの粘度
平均分子量(Ma)とポリカーボネートの粘度平均分子
量(Mc)がMc<10000であり、かつMa≧3M
cであることにより、優れた機械的強度と表面潤滑性を
耐久後まで併せ持つ電子写真感光体を提供することがで
きる。更に、電子写真特性が良好であり、かつ製造時の
塗工性及び塗料ポットライフが良好であり、一般的なク
リーニングブレードでも捲れの起こらない電子写真感光
体を提供することができる。
真感光体は、優れた機械的強度と表面潤滑性を耐久後ま
で併せ持ち、良好な電子写真特性を持っている。また、
溶解性、ポットライフの改善により、材料(構成単位)
の選択の幅が広がり、利用目的に応じた電子写真感光
体、この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ
及び電子写真装置を提供することが可能となった。
トリッジを用いる電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 導電性支持体、感光層を有する電子写真
感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記構
造式(1)で示される構成単位を有するポリアリレート
及び下記構造式(2)で示される構成単位を有するポリ
カーボネートを含有し、該ポリアリレートの粘度平均分
子量(Ma)と該ポリカーボネートの粘度平均分子量
(Mc)がMc<10000であり、かつMa≧3Mc
であることを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、X1は炭素原子又は単結合(この際のR5、R6
はなし)、R1〜R4は水素原子、ハロゲン原子、置換さ
れてもよいアルキル基又はアリール基を示し、R 5及び
R6は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアル
キル基、アリール基、又はR5及びR6が結合することに
よって形成されるアルキリデン基を示し、R 7〜R10は
水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基
又はアリール基を示す) 【化2】 (式中、X2は炭素原子又は単結合(この際のR15、R
16はなし)、R11〜R14は水素原子、ハロゲン原子、置
換されてもよいアルキル基又はアリール基を示し、R15
及びR16は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよい
アルキル基、アリール基、又はR15とR16が結合するこ
とによって形成されるアルキリデン基を示す) - 【請求項2】 前記構造式(1)において、R1、R2、
R5及びR6がメチル基であり、R3、R4、R7、R8、R
9及びR10が水素原子である構成単位を有するポリアリ
レートを含有する請求項1に記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記構造式(2)において、R11〜R14
が水素原子であり、R15及びR16がX2と共にシクロヘ
キシリデン基である構成単位を有するポリカーボネート
を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。 - 【請求項4】 前記構造式(1)におけるR1、R2、R
5及びR6がメチル基であり、R3、R4、R7、R8、R9
及びR10が水素原子である構成単位を有するポリアリレ
ートを含有し、かつ前記構造式(2)におけるR11〜R
14が水素原子であり、R15及びR16がX2と共にシクロ
ヘキシリデン基である構成単位を有するポリカーボネー
トを含有する請求項1に記載の電子写真感光体。 - 【請求項5】 前記構造式(1)で示される構成単位を
有するポリアリレート及び前記構造式(2)で示される
構成単位を有するポリカーボネートを可溶媒中に溶解混
合し、貧溶媒により再沈殿して得られたブレンド材料を
含有する請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光
体。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子写
真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、
静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像す
る現像手段、及び転写工程後の感光体上に残余するトナ
ーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれた
少なくとも一つの手段と共に一体に支持し、電子写真装
置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカー
トリッジ。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子写
真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯
電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像を形成
する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光体を
トナーで現像する現像手段、及び転写材上のトナー像を
加熱転写する転写手段を有することを特徴とする電子写
真装置。
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---|---|---|---|
JP02028799A JP3658228B2 (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003140369A (ja) * | 2001-08-21 | 2003-05-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体 |
JP2003202680A (ja) * | 2002-01-09 | 2003-07-18 | Canon Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP2004101814A (ja) * | 2002-09-09 | 2004-04-02 | Canon Inc | 電子写真感光体及び電子写真装置 |
JP2010066673A (ja) * | 2008-09-12 | 2010-03-25 | Canon Inc | 積層型電子写真感光体製造方法 |
US7803507B2 (en) | 2003-02-07 | 2010-09-28 | Sharp Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus including the same |
JP2012177918A (ja) * | 2011-02-24 | 2012-09-13 | Xerox Corp | 電気的に調整可能であり、かつ安定な画像化部材 |
-
1999
- 1999-01-28 JP JP02028799A patent/JP3658228B2/ja not_active Expired - Fee Related
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