JP2000301441A - 化学的機械的テクスチャ加工方法 - Google Patents
化学的機械的テクスチャ加工方法Info
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Abstract
一なテクスチャ条痕を形成できる化学的機械的テクスチ
ャ加工方法を提供することである。 【解決手段】水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶
液、等の水酸基を有する溶液を含有した砥粒懸濁液Lを
ガラス基板Dの表面に供給しつつ、植毛テープTをガラ
ス基板Dの表面に押し付け、走行させる工程、から構成
される化学的機械的テクスチャ加工方法。
Description
ス基板表面のテクスチャ加工方法に関し、特に、ガラス
基板表面の化学的機械的テクスチャ加工方法に関する。
ィスク用の基板は、その表面に鏡面加工が施され、次に
所定の表面粗度をもつようにテクスチャ加工されてい
る。
条痕を形成して、高速で回転する磁気ディスクの表面か
らの磁気ヘッドの浮上距離を一定且つ安定に維持し、ま
た停止中の磁気ディスクの表面への磁気ヘッドの吸着を
防止するために行われる。
イヤモンド、アルミナ、等の微粉を砥粒として混入した
砥粒懸濁液を基板表面に供給しつつ、織布又は不織布の
テープや植毛テープで基板表面を擦ったり、ダイヤモン
ド、等の微粉を砥粒として固定した研磨層を表面に形成
した研磨テープで基板表面を擦って行われており、基板
表面に砥粒を押し付け擦ることにより基板表面を機械的
に研削して基板表面にテクスチャ条痕を形成している。
このようなテクスチャ加工は、一般に、機械的テクスチ
ャ加工とよばれている。
ミニウム合金製の基板の他、ガラス製の基板(ガラス基
板)が使用されるようになり、アルミニウム基板と同様
に、ガラス基板においても、磁気ヘッドの浮上距離をよ
り小さくして、磁気記憶媒体としての磁気ディスクの記
録密度を増大させるため、ガラス基板表面へのより微細
且つ均一なテクスチャ条痕の形成が要望されている。
工では、ガラス基板が硬質であるため、微細且つ均一な
テクスチャ条痕をガラス基板表面に形成できない、とい
う問題があり、上記の要望に十分に応えられないのが現
状である。
ク用のガラス基板表面に微細且つ均一なテクスチャ条痕
を形成できる化学的機械的テクスチャ加工方法を提供す
ることである。
明の化学的機械的テクスチャ加工方法は、水酸基を有す
る溶液を含有した砥粒懸濁液をガラス基板表面に供給し
つつ、植毛テープをガラス基板表面に押し付け、走行さ
せる工程、から構成される。
ャ加工方法は、砥粒懸濁液中の水酸基を有する溶液によ
り砥粒とガラス基板表面との接触界面に固相反応を生じ
させ、この接触界面に異質な物質を生成し、この接触界
面部分を化学的且つ機械的に除去しながら加工する点に
特徴があり、砥粒懸濁液中の水酸基を有する溶液による
ガラス基板表面の化学反応を利用しているため加工変質
が極めて少なく、加工単位が極めて小さいので微細なテ
クスチャ条痕が形成される。
る溶液は、砥粒とガラス基板表面との接触界面に生じる
固相反応による化学的研磨加工を促進するだけでなく、
砥粒とガラス基板との機械的研磨加工により発生する摩
擦熱を吸収するクーラントとしての機能も発揮する。
に使用する水酸基を有する溶液には、水酸化カリウム溶
液、水酸化ナトリウム溶液、等が使用される。
スチャ加工は、水酸基を有する溶液を含有した砥粒懸濁
液をガラス基板表面に供給しつつ、植毛テープを前記ガ
ラス基板表面に押し付け、走行させて行われ、好適に、
図1に示すような片面研磨加工機にて行われる。
じて水酸基を含有した砥粒懸濁液Lをガラス基板Dの表
面に供給しつつ、ガラス基板Dを矢印Rの方向に回転さ
せ、植毛テープTをガラス基板Dの表面にゴムローラP
を介して押し付け、植毛テープTをガラス基板Dの回転
方向Rと逆方向(矢印Mの方向)に走行させて化学的機
械的研磨加工が行われる。ガラス基板Dの洗浄は、ガラ
ス基板Dから植毛テープTを遠ざけた後、直ちに、ガラ
ス基板Dを研磨加工機に取り付けたままガラス基板Dの
表面に洗浄液を吹きかけて洗浄できる。
ート(PET)、ポリウレタン、等のプラスチックフィ
ルム、又はプラスチック繊維からなる織布又は不織布の
表面にポリエステル系、ポリウレタン系、等の樹脂接着
剤を薄く塗布し、既知の静電植毛法により、太さ0.1
〜10デニール、長さ0.1〜1.0mmのポリエステ
ル、ナイロン、アラミド、等のパイルを植毛したものを
所定幅のテープ状にスリットしたものが使用される。植
毛テープの厚さは、5μm〜5000μmである。
水酸基を有する溶液を添加したものであり、水酸基を有
する溶液には、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム
溶液、等が使用される。
囲にあるダイヤモンド、炭化珪素、アルミナ、酸化ジル
コニア、等の研磨用途に一般的に使用されている微粉が
使用される。
ス基板のテクスチャ加工を行って加工後の表面粗度を計
測し、また、その表面の状態を観察した。
のPETフィルム表面にポリウレタン樹脂系の接着剤を
塗布し、静電植毛法にて、太さ1.0デニール、長さ
0.6mmのナイロン繊維のパイルを植毛したものをテ
ープ状にスリットしたものを使用した。
微粉を含有した水溶液(ダイヤモンド微粉0.5重量
%、純水99.5重量%)(95重量%)に水酸化カリ
ウム(5重量%)を添加したものである。
は、図1に示す片面研磨加工機を使用し、以下の表1に
示す研磨加工条件にて行った。
面粗度(Ra)は4.0Å(加工前)であった。
上の任意の30μm×30μmの範囲を走査型プローブ
顕微鏡(デジタルインスツルメント社、ナノスコープD
imention3100シリーズ)を使用して走査
(256ポイント)し、この走査範囲での平均表面粗度
を計測した。平均表面粗度の大きさは、以下の表2に示
すとおりであった。また、ガラス基板表面の状態を観察
したところ、表面にはテクスチャ条痕が均一に形成され
た。
ガラス基板の表面粗度を計測し、その表面の状態を観察
し、上記実施例と比較した。
図1に示すような片面研磨加工機を使用して行われ、上
記実施例と同一の加工条件(表1)にて行った。また、
比較実験1〜3に使用したガラス基板は、上記の実施例
と同様に、加工前の表面粗度(Ra)が4.0Åであっ
た。
施例と同様に、加工後のガラス基板表面上の任意の30
μm×30μmの範囲を上記の走査型プローブ顕微鏡を
使用して走査(256ポイント)し、この走査範囲での
平均表面粗度を計測した。平均表面粗度の大きさは、以
下の表2に示す。また、上記実施例と同様に、ガラス基
板表面の状態を観察した。
粒懸濁液に代えて、水酸基を有する溶液を含有しない砥
粒懸濁液を使用してガラス基板表面の機械的テクスチャ
加工を行った。比較実験1に使用した砥粒懸濁液は、粒
径2μmのダイヤモンド微粉を含有した水溶液(ダイヤ
モンド微粉0.5重量%、純水99.5重量%)であっ
た。また、比較実験1に使用した植毛テープは、上記実
施例で使用した植毛テープと同一のものであった。比較
実験1の結果は、以下の表2に示すとおりであった。加
工後のガラス基板表面には、テクスチャ条痕が均一に形
成されず、基板表面が、ほぼ均一の表面粗度に研磨され
ただけであった。
毛テープに代えて、織布テープを使用し、上記実施例と
同一の砥粒懸濁液を使用して、ガラス基板表面の化学的
機械的テクスチャ加工を行った。比較実験2に使用した
織布テープは、厚さ75μmであり、PET繊維の織物
をテープ状にスリットしたものであった。比較実験2の
結果は、以下の表2に示すとおりであった。加工後にガ
ラス基板表面には、テクスチャ条痕が均一に形成され
ず、基板表面が、ほぼ均一の表面粗度に研磨されただけ
であった。
毛テープに代えて、上記比較実験2と同一の織布テープ
を使用し、水酸基を有する溶液を含有しない上記比較実
験1と同一の砥粒懸濁液を使用して、ガラス基板表面の
機械的テクスチャ加工を行った。比較実験3の結果は、
以下の表2に示すとおりであった。加工後にガラス基板
表面には、テクスチャ条痕が均一に形成されず、基板表
面が、ほぼ均一の表面粗度に研磨されただけであった。
実験1〜3の結果から、水酸基を有する溶液を含有した
砥粒懸濁液を使用し且つ植毛テープを使用することによ
って、ガラス基板表面に微細且つ均一なテクスチャ条痕
が形成されることがわかった。
のように構成されるので、磁気ディスク用のガラス基板
表面に微細且つ均一なテクスチャ条痕を形成できる、と
いう効果を奏する。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】水酸基を有する溶液を含有した砥粒懸濁液
をガラス基板表面に供給しつつ、植毛テープを前記ガラ
ス基板表面に押し付けて走行させる工程、から成る化学
的機械的テクスチャ加工方法。 - 【請求項2】前記水酸基を有する溶液が水酸化カリウム
溶液である、請求項1の化学的機械的テクスチャ加工方
法。
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