JP2000294405A - 低抵抗ptc材料組成物とその製造方法 - Google Patents

低抵抗ptc材料組成物とその製造方法

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JP2000294405A
JP2000294405A JP10211399A JP10211399A JP2000294405A JP 2000294405 A JP2000294405 A JP 2000294405A JP 10211399 A JP10211399 A JP 10211399A JP 10211399 A JP10211399 A JP 10211399A JP 2000294405 A JP2000294405 A JP 2000294405A
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less
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JP10211399A
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Takashi Kaimoto
隆 貝本
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Nippon Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Nippon Tungsten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化点が明確で、従来よりも2桁以上低
い室温比抵抗を持つPTC材料を提供する。 【解決手段】 室温から抵抗変化温度までの熱膨張係数
平均値が3×10-6-1以下のセラミックス材料1と3
00℃以下の低融点金属2によって複合化した低抵抗P
TC材料組成物。この低抵抗PTC材料組成物は、以下
の形態とすることができる。(1)低抵抗PTC材料組
成物の見かけ上の室温比抵抗を1Ω・cm以下とする。
(2)セラミックス材料はコージェライトを主成分とす
る。(3)300℃以下の低融点金属はBi、Sn単体
もしくは合金からなる。(4)セラミックス材料の組織
粒子径は10μm以上500μm以下の巨大粒子径から
なり、粒子間に低融点金属が介在している構造となって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過昇、過熱防止等
の安全性を確保するために利用されるPTCサーミスタ
に関し、ヒーター、ヒューズ、センサー等、特に電力用
に使用するのに好適な低抵抗PTC材料組成物とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ある温度で急激に抵抗値が上
昇する特性を有するPTCサーミスタがヒーター等に利
用されている。PTCサーミスタの材料としては、Ba
TiO3系のセラミックスがあるが、これはBaTiO3
の化合物、特に希土類遷移元素を半導体化ドープ材とし
て添加したものであり、この系の材料では最も低いもの
で5Ω・cm程度である。
【0003】従って、ヒーター用として利用するのは問
題ないが、電力用として利用する場合、1Ω・cm以下
の比抵抗値にしないと自己発熱を生じるために利用する
ことができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この比抵抗を下げる方
法の一つとして、カーボン等の導電性フィラーと、有機
材料ポリマーを複合化させる方法が採られている。この
方法によると、10-1Ω・cm以下に低下させることが
可能であるが、この抵抗上昇のメカニズムはポリマーの
熱膨張に伴うフィラーの接触、寸断によるため、温度が
低下した際、充分に戻りきらず、次第に抵抗上昇を伴
い、劣化していくという問題があった。
【0005】これらの問題を解決する方法として、クリ
ストバライトとカーボンの材料を複合化させる方法や、
最近では特開平11−29358号公報に記載されてい
るように、ジルコンやチタニア(TiO2)に金属を添
加する方法が採られている。
【0006】しかしながら、これらはセラミックスを主
成分とし、導電材を添加しているため高い温度に上昇し
ても、材料的に安定しているというメリットを有するも
のの、温度変化点が明確でないと言う欠点があった。
【0007】そこで本発明が解決しようとする課題は、
温度変化点が明確で、従来よりも2桁以上低い室温比抵
抗を持つPTC材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の低抵抗PTC材料組成物は、室温から抵抗
変化温度までの熱膨張係数平均値が3×10-6-1以下
のセラミックス材料と300℃以下の低融点金属によっ
て複合化したものである。
【0009】この低抵抗PTC材料組成物は、以下の形
態とすることができる。 (1)低抵抗PTC材料組成物の見かけ上の室温比抵抗
を1Ω・cm以下とする。 (2)セラミックス材料はコーディエライトを主成分と
する。 (3)300℃以下の低融点金属はBi、Sn単体もし
くは合金からなる。 (4)セラミックス材料の組織粒子径は10μm以上5
00μm以下の巨大粒子径からなり、粒子間に低融点金
属が介在している構造となっている。
【0010】また、本発明の低抵抗PTC材料組成物の
製造方法は、前記の低抵抗PTC材料組成物を、還元も
しくは中性雰囲気中においてホットプレスによって製造
するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の複合化したPTC材料は、Bi,
Sn等の低融点金属が融点に加熱され、複合化した低抵
抗PTC材料組成物において、図2に示すようにセラミ
ックス粒子1からなる複合材中の金属2が溶融し、固化
されて金属2による導電パスを生じ、低い抵抗値を生じ
る。すなわち、図3に示すように、リード線4を通じて
導かれた電流は、電極板3を通じ、金属2を通って反対
側のリード線4へ通じる。従って、図1のような高い抵
抗値を生じる原因は、金属2の導電経路が寸断されてい
って現象が起こることによる。
【0012】
【実施例】以下、図4〜図7に従って、本発明のメカニ
ズムを説明する。図4は通電加熱前のPTC材料の拡大
組織図で、セラミックス材料1の間に金属2が介在して
いる状態になっている。この状態において、図5のよう
に通電して加熱されていくと、金属2は溶解し、液体化
するに従い、溶解金属6は玉状になって収縮する。それ
に伴い空隙7が発生する。この状態になり、金属2は寸
断され、抵抗上昇の現象が起きる。
【0013】以上はセラミックス材料1が低熱膨張材の
場合であるが、より大きな熱膨張係数を持ったセラミッ
クス材料を使用した場合には、図6、図7のようにな
る。図6は加熱された状態であるが、セラミックス材料
1は熱膨張係数が大きいため、各粒子は大きく膨張し、
金属2の導電路パスを寸断し、金属2も同時に押し出す
ような作用を施すようになる。従って、この後、冷却が
行われると、図7のように空隙7を生じるため、PTC
材料は冷えた後も抵抗が高い状態のままであったり、抵
抗値が次第に上昇していくといった不具合が生じる。
【0014】よって、セラミックス材料1は3×10-6
-1以下の熱膨張係数の必要性がある。なお、PTC材
料はユニットとして利用する際には図8のようなスリー
ブ状のようにしても良いし、図9のようにリード線4を
設けて回路に接続する方法も考えられる。従ってPTC
材料の抵抗上昇温度の設定については、安全上等の配慮
から、300℃以下にすることが望ましく、例えばSn
とBiの合金やInとBiの合金を用いることで、その
比率を変えることにより設定できる。
【0015】Zn,Pb,Alなどの合金を使用するこ
とも考えられるが、環境上の問題やセラミックスとの濡
れ性を考慮して、BiやSn系の合金が選択されること
が好ましい。
【0016】組織粒子径は10μm未満であると低融点
金属の連鎖が大きくなりすぎ、抵抗上昇現象が生じなか
ったり、複合材料の素体強度の低下を招くことがある。
また、500μmを超えると、室温抵抗値が大きくなっ
たり、複合材料の素体強度が脆くなって、寿命が短くな
ったりする。
【0017】従って、セラミックス材料の組織粒子径は
10μm以上であって、さらに500μm以下であるこ
とが望ましい。
【0018】また、ここではセラミックス材料として、
コーディエライト(2MgO・2Al23・5Si
2)を使用したが、これ以外にもチタン酸アルミニウ
ム(TiO2・Al23)やTa25・WO3系の材料等
も用いることができ、熱膨張係数の低い材料が選択され
る。
【0019】本PTC材料については、金属の酸化等を
防止するために還元もしくは中性雰囲気で焼結が行われ
るが、ホットプレスやHIP(熱間静水圧加圧)を用い
ることにより、高密度にすることができ、その結果、抵
抗変化温度を明確にする効果がある。
【0020】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、熱膨
張係数平均値が3×10-6-1以下のセラミックス材料
と金属を複合化させることにより、従来よりも2桁以上
低い室温比抵抗を持つPTC材料が提供される。また、
抵抗上昇温度は金属の融点に関係し、その温度によって
決まるが、冷却後においても、その比抵抗値が劣化しに
くく、温度変化点が明確になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPTC材料の抵抗−温度特性図であ
る。
【図2】PTC材料の構造模式図である。
【図3】PTC材料の配線模式図である。
【図4】加熱前のセラミックス粒子と金属の位置関係を
示す説明図である。
【図5】加熱後のセラミックス粒子と金属の位置関係を
示す説明図である。
【図6】加熱後のセラミックス粒子と金属の位置関係を
示す説明図である。
【図7】冷却後のセラミックス粒子と金属の位置関係を
示す説明図である。
【図8】PTC素子の一例を示す斜視図である。
【図9】PTC素子の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミックス粒子、2 金属、3 電極、4 リー
ド線、5 PTC素子、6 溶融金属、7 空隙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温から抵抗変化温度までの熱膨張係数
    平均値が3×10-6-1以下のセラミックス材料と30
    0℃以下の低融点金属によって複合化した低抵抗PTC
    材料組成物。
  2. 【請求項2】 低抵抗PTC材料組成物の見かけ上の室
    温比抵抗は1Ω・cm以下であることを特徴とする請求
    項1記載の低抵抗PTC材料組成物。
  3. 【請求項3】 セラミックス材料はコーディエライトを
    主成分とすることを特徴とする請求項1または2記載の
    低抵抗PTC材料組成物。
  4. 【請求項4】 300℃以下の低融点金属はBi、Sn
    単体もしくは合金からなることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかの項に記載の低抵抗PTC材料組成物。
  5. 【請求項5】 セラミックス材料の組織粒子径は10μ
    m以上500μm以下の巨大粒子径からなり、粒子間に
    低融点金属が介在している構造となっていることを特徴
    とする請求項1から4のいずれかの項に記載の低抵抗P
    TC材料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかの項に記載の
    低抵抗PTC材料組成物を、還元もしくは中性雰囲気中
    においてホットプレスによって製造することを特徴とす
    る低抵抗PTC材料組成物の製造方法。
JP10211399A 1999-04-09 1999-04-09 低抵抗ptc材料組成物とその製造方法 Withdrawn JP2000294405A (ja)

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