JP2000294119A - 電子放出源の製造方法、電子放出源及び蛍光発光型表示器 - Google Patents
電子放出源の製造方法、電子放出源及び蛍光発光型表示器Info
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Abstract
に、電子放出量のバラツキを抑えること。 【解決手段】 絶縁基板101上にカソード配線102
を形成し、カソード配線102に連結してカソード電極
103を形成する。その後、ペースト状のカソード電極
103にカーボンナノチューブを含むカーボン物質を被
着する。次に、基板501に被着形成された電界印加電
極502とカソード電極103との間に電界を印加した
状態でカソード電極103を乾燥させることにより、カ
ーボンナノチューブ104の多くがカソード電極103
に対して垂直方向に配向する。その後、ゲート電極等を
形成することにより電子放出源が完成する。
Description
子放出源の製造方法、これによって製造した電子放出源
及び前記電子放出源を使用した蛍光発光型表示器に関す
る。
電子放出源は、熱エネルギーを利用する電子源(熱電子
放出源)に比べ、省エネルギーで長寿命化が可能など、
優れた点が多い。現在よく使われている電界電子放出源
の材料としては、シリコン等の半導体、タングステン、
モリブデンなどの金属、DLC(Diamond-Like Carbo
n)等が知られている。
印加電界を109V/m程度にするとトンネル効果によ
り障壁を通過して常温でも真空中に電子放出が行われる
現象である。このため、電子を放出する電子放出材料に
よって形成された電子放出素子へ引出し電極(以下ゲー
ト電極という)から、いかに高い電界を印可できるかが
その引き出し電流を決定する。
電子放出素子に印加される電界強度が高くなることが知
られている。このため、前記の半導体、金属の電子放出
部の先端を鋭利な針状に加工することが必要となる。し
かしながら、前記半導体や金属の先端を鋭利な針状に加
工することは容易でなく又、大規模な装置が必要になる
ため極めて高価になるという問題がある。また、電界放
出を安定に行わせるために、その動作雰囲気を10−8
Torr以上の高真空に保つ必要がある。
ブが電子放出材料として注目されつつある。カーボンナ
ノチューブはその外径が10〜数10nm、長さが数μ
mと形状的には低電圧で電子放出を行わせるのに十分な
構造形態を持ち、その材料である、カーボンは化学的に
安定、機械的にも強靱であるという特徴を持つため、電
子放出材料としては、理想的な材料である。
カーボン物質をペースト化したものをカソード電極上に
印刷した後に焼成し、その上方メッシュ状のゲート電極
を配置することにより電子放出源を形成することができ
る。
を得ることは困難であり、カーボンナノチューブを電子
放出源に適用する場合に、カーボンナノチューブ以外の
物質が含まれるのが一般的である。本願明細書で使用す
る「カーボンナノチューブ」なる文言は、「カーボンナ
ノチューブ」のみならず、場合により、「カーボンナノ
チューブ以外の物質を含むカーボン物質」の意味で使用
している。
被着したアノード電極を設けて、これらを真空気密容器
内に配設することによって蛍光発光型表示器を形成すれ
ば、前記ゲート電極及びアノード電極を正電位に駆動す
ることによって、前記カーボンナノチューブからの電子
放出により前記蛍光体を発光させることができる。
カーボン物質としては、有機高分子材料を有機溶剤に溶
解した溶液に、カーボンナノチューブを含むカーボン物
質を超音波等によって良く分散したものを使用すること
ができる。
では、ペースト状のカーボンナノチューブを含むカーボ
ン物質を印刷形成後単に乾燥させた状態で使用するもの
であるため、前記カーボンナノチューブがカソード電極
及びゲート電極に対して略平行に倒れた状態となり、低
電圧で高効率な電子放出を行わせることができないとい
う問題があった。
状のカーボンナノチューブを含むカーボン物質上に、カ
ーボンナノチューブを含むカーボン物質の粉末を散布し
て付着する方法が考えられるが、カーボンナノチューブ
粉末は凝集しているため、十分に分散した状態での散布
は困難であり、したがって、カーボンナノチューブの全
体的な密度は低くなり、電子放出効率が悪いという問題
があった。また、カーボンナノチューブの粉末が付着し
ている部分は凝集しているため密度が高くなり、全体と
して、電子放出量のバラツキが大きくなるという問題が
あった。
で、低電圧で高効率な電子放出を可能にすると共に、電
子放出量のバラツキを抑えることを課題としている。
ド電極とゲート電極間に電子放出素子を配設して成る電
子放出源の製造方法において、絶縁基板上にカソード電
極を形成する工程と、分散させたカーボンナノチューブ
を含むカーボン物質を前記カソード電極に被着する工程
と、前記カソード電極に対して電界を略垂直方向に印加
した状態で前記カーボンナノチューブを含むカーボン物
質を前記カソード電極に固定させて電子放出素子を形成
する工程とを備えて成ることを特徴とする電子放出源の
製造方法が提供される。
を含むカーボン物質の間に抵抗層を形成する工程を備え
るようにしてもよい。また、前記カソード電極又は前記
抵抗層は、前記カーボンナノチューブを含むカーボン物
質を被着するときにはペースト状であり、前記カーボン
ナノチューブを含むカーボン物質を前記カソード電極に
固定する際に前記電界を印加すると共に乾燥させるよう
にしてもよい。
カーボン物質はペースト状の分散したカーボンナノチュ
ーブを含むカーボン物質を他の基板に被着乾燥すること
により形成され、前記カソード電極又は前記抵抗層にカ
ーボンナノチューブを含むカーボン物質を被着する際
に、前記他の基板に被着したカーボンナノチューブを含
むカーボン物質を、前記カソード電極又は前記抵抗層に
転写するようにしてもよい。本発明によれば、上記いず
れかの製造方法によって得られた電子放出源が提供され
る。
ト電極及び蛍光体が被着されたアノード電極を真空気密
容器内に配設し、前記電子放出源から放出される電子を
前記蛍光体に射突させることにより表示を行う蛍光発光
型表示器において、前記のようにして得られた電子放出
源を使用したことを特徴とする蛍光発光型表示器が提供
される。
態に係る電子放出源の製造方法、前記方法によって製造
された電子放出源及び前記電子放出源を使用した蛍光発
光型表示器を説明するための部分側断面図である。以
下、図1乃至図8を用いて、本実施の形態について説明
する。尚、図1乃至図8において、同一部分には同一符
号を付している。
縁基板101上に、銀ペーストをスクリーン印刷して焼
成することによりカソード配線102を被着形成する。
次に、図2に示すように、カソード配線102に連続す
るように黒鉛ペーストをスクリーン印刷して、ペースト
状のカソード電極103を形成する。
ナノチューブを含むカーボン物質の層とゲート電極(図
示せず)が短絡した場合の過電流防止等のために、抵抗
体層としての抵抗体ペーストを積層した構成としてもよ
い。この場合、カソード電極103はペースト状でなく
てもよい。
PA)に、アーク放電法によって生成されたカーボンナ
ノチューブを含むカーボン物質を超音波により分散し、
これによって得られたカーボンナノチューブを含むカー
ボン物質の分散溶液を、図3に示すように、基板301
上にスピンコート法により塗布被着し、乾燥させること
により、電子放出素子としてのカーボンナノチューブ層
104を形成する。
剤を添加した場合には、これを取り除くために、カーボ
ンナノチューブを含むカーボン物質の分散溶液を基板3
01に塗布後、焼成する。また、塗布方法も、前記分散
溶液の状態に応じて種々の印刷方法が採用できる。
2で得られた基板に載せ、カーボンナノチューブ層10
4とカソード電極103とを接触させた後に、基板30
1を取り除く。これにより、図4に示すように、カーボ
ンナノチューブ層104をカソード電極103上に転写
する。このとき、カソード電極103の表面には、ペー
ストで濡れていない部分を有するカーボンナノューブが
存在する。
ウムによってベタ状に形成された電界印加電極502が
下部に被着された絶縁基板501を、絶縁基板101と
略平行に所定距離(例えば約5mm)だけ離間させて配
置し、カソード電極103に対して電界印加電極502
を正電位として、電界印加電極502とカソード電極1
03との間に、絶縁基板101に対して略垂直な方向に
所定強度(例えば約1kV/mm)の電界を印加して、
前記電界による静電誘導で分極し、黒鉛ペーストの液体
表面上へ露出しているカーボンナノチューブの端部が、
カソード電極101に対して垂直方向に配向するような
力を与える。
約150度Cの空気流をあてて乾燥処理を施し、カーボ
ンナノチューブ104をカソード電極103に固定す
る。尚、製造条件によっては自然乾燥とすることもでき
る。
その部分拡大図を示すように、カーボンナノチューブ層
104の表面に存在する多数のカーボンナノチューブ
が、絶縁基板101に対して垂直方向あるいはこれに近
い方向に傾斜して配向する。
し、あるいは、カーボンナノチューブ層104間の凹部
内にカーボンナノチューブ層104よりも高く絶縁層を
形成すると共に該絶縁層上にゲート電極を積層形成する
ことにより、電界放出型の電子放出源が得られる。
散されたカーボンナノチューブ104を、絶縁基板10
1に対して垂直方向あるいはこれに近い方向に傾斜して
配向しているので、低電圧で高効率な電子放出を可能に
すると共に、電子放出量のバラツキを抑えることが可能
になる。
が簡単なようにペースト状のカソード電極103を使用
し、これにカーボンナノチューブを含むカーボン物質を
被着し、電界下で乾燥処理を施すようにしたが、カソー
ド電極103上にペースト状の接着剤を塗布し、これに
カーボンナノチューブを含むカーボン物質を被着し、前
記のような電界を印加した状態で乾燥処理を施すように
する等、種々の変更が可能である。
示すような蛍光発光型表示器を形成する。即ち、図8に
おいて、蛍光発光型表示器は、硼珪酸ガラスによって形
成された背面基板としての絶縁基板101、硼珪酸ガラ
スによって形成された前面基板としての絶縁基板801
および絶縁基板101、801の周囲を封着するシール
ガラス805とを有する真空気密容器を備えている。
内面上には、カソード配線102、カソード配線102
に接続されたカソード電極103及びカーボンナノチュ
ーブを含むカーボン物質によって形成されたカーボンナ
ノチューブ層104が積層配設され、一方、絶縁基板8
01の内面上には、アノード電極802及びアノード電
極802に被着された蛍光体803が積層配設されてお
り、それらの間にはメッシュ状のゲート電極804が配
設されている。
ーブ層104間の凹部内にカーボンナノチューブ層10
4よりも高く絶縁層を形成すると共に該絶縁層上にゲー
ト電極を積層形成するようにしてもよい。
式の蛍光発光型表示器の場合には、カソード電極10
3、ゲート電極804及びアノード電極802は、各々
マトリクス状に形成する、あるいは、特定の電極をベタ
状に形成して他の電極をマトリクス状に形成する等、適
宜形成すればよい。また、大画面表示装置用の発光素子
として使用する蛍光発光型表示器の場合にも、前記各電
極パターンを適宜形成すればよい。
ソード電極103、ゲート電極804及びアノード電極
802に駆動信号を供給することにより蛍光体が発光
し、各電極の形成パターンや駆動信号に応じて、文字や
グラフィックの発光表示、あるいは発光素子としての発
光表示を行わせることができる。
放出源の製造方法は、カソード電極103とゲート電極
804間に電子放出素子(カーボンナノチューブ10
4)を配設して成る電子放出源の製造方法において、絶
縁基板101上にカソード電極103を形成する工程
と、分散し乾燥させたカーボンナノチューブを含むカー
ボン物質を前記カソード電極103に被着する工程と、
カソード電極103に対して電界を略垂直方向に印加し
た状態で前記カーボンナノチューブを含むカーボン物質
をカソード電極103に固定させて電子放出素子を形成
する工程とを備えて成ることを特徴としている。
ューブを含むカーボン物質の間に抵抗層を形成する工程
を備えるようにすることができる。また、カソード電極
103又は前記抵抗層は、前記カーボンナノチューブを
含むカーボン物質を被着するときにはペースト状であ
り、前記カーボンナノチューブを含むカーボン物質をカ
ソード電極103又は前記抵抗層に固定する際に前記電
界を印加すると共に乾燥させるようにすることができ
る。
カーボン物質はペースト状の分散したカーボンナノチュ
ーブを含むカーボン物質を他の基板301に被着乾燥す
ることにより形成され、カソード電極103又は前記抵
抗層にカーボンナノチューブを含むカーボン物質を被着
する際に、他の基板301に被着したカーボンナノチュ
ーブを含むカーボン物質を、カソード電極103又は前
記抵抗層に転写するようにすることができる。
を十分細かく分散した状態でカソード電極103に被着
することができるため、カーボンナノチューブ104の
形成密度が高くなる。また、多数のカーボンナノチュー
ブ104、がカソード電極103に対して垂直又はそれ
に近い方向に傾斜してへ配向する。
にすると共に、電子放出量のバラツキを抑えることが可
能な電子放出源の製造方法を提供することが可能にな
り、前記特性を備えた電子放出源を提供することが可能
になる。
チューブ104を被着するときにはペースト状であり、
カーボンナノチューブ104をカソード電極103に固
定する際に前記電界を印加すると共に乾燥処理を施すよ
うにしているので、カソード電極103はスクリーン印
刷法を用いて廉価に形成することができ又、特別な材料
を使用することなくカーボンナノチューブを含むカーボ
ン物質をカソード電極103に固定することが可能にな
る。
チューブを含むカーボン物質を被着する際に、基板30
1に被着したカーボンナノチューブを含むカーボン物質
を、カソード電極103に転写するようにすれば、容易
にカーボンナノチューブを含むカーボン物質をカソード
電極103に被着させることが可能になる。
型表示器は、電子放出源、ゲート電極804及び蛍光体
803が被着されたアノード電極802を真空気密容器
内に配設し、前記電子放出源から放出される電子を蛍光
体803に射突させることにより表示を行う蛍光発光型
表示器において、前記電子放出源として、以上のように
して得られた電子放出源を使用したことを特徴としてい
る。したがって、低電圧駆動可能で、表示品位に優れた
蛍光発光型表示器を提供することが可能になる。
子放出量のバラツキが小さい電子放出源の製造方法を提
供することが可能になる。これにより、電子放出特性の
優れた電子放出源を提供することが可能になる。また、
低電圧駆動可能で、表示品位に優れた蛍光発光型表示器
を提供することが可能になる。
法を説明するための部分側断面図である。
法を説明するための部分側断面図である。
法を説明するための部分側断面図である。
法を説明するための部分側断面図である。
法を説明するための部分側断面図である。
法を説明するための部分側断面図である。
法を説明するための部分側断面図である。
一部切欠き側面図である。
絶縁基板 102・・・カソード配線 103・・・カソード電極 104・・・電子放出素子としてのカーボンナノチュー
ブ層 301、501・・・基板 502・・・電界印加電極 104・・・ガラス製基板 801・・・真空気密容器を構成する背面基板としての
絶縁基板 802・・・アノード電極 803・・・蛍光体 804・・・ゲート電極 805・・・真空気密容器を構成するシールガラス
Claims (6)
- 【請求項1】 カソード電極とゲート電極間に電子放出
素子を配設して成る電子放出源の製造方法において、 絶縁基板上にカソード電極を形成する工程と、分散させ
たカーボンナノチューブを含むカーボン物質を前記カソ
ード電極に被着する工程と、前記カソード電極に対して
電界を略垂直方向に印加した状態で前記カーボンナノチ
ューブを含むカーボン物質を前記カソード電極に固定さ
せて電子放出素子を形成する工程とを備えて成ることを
特徴とする電子放出源の製造方法。 - 【請求項2】 前記カソード電極と前記カーボンナノチ
ューブを含むカーボン物質の間に抵抗層を形成する工程
を備えて成ることを特徴とする請求項1記載の電子放出
源の製造方法。 - 【請求項3】 前記カソード電極又は前記抵抗層は、前
記カーボンナノチューブを含むカーボン物質を被着する
ときにはペースト状であり、前記カーボンナノチューブ
を含むカーボン物質を前記カソード電極に固定する際に
前記電界を印加すると共に乾燥させることを特徴とする
請求項1又は請求項2記載の電子放出源の製造方法。 - 【請求項4】 前記カーボンナノチューブを含むカーボ
ン物質はペースト状の分散したカーボンナノチューブを
含むカーボン物質を他の基板に被着乾燥することにより
形成され、前記カソード電極又は前記抵抗層にカーボン
ナノチューブを含むカーボン物質を被着する際に、前記
他の基板に被着したカーボンナノチューブを含むカーボ
ン物質を、前記カソード電極又は前記抵抗層に転写する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に
記載の電子放出源の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記
載の方法によって製造された電子放出源。 - 【請求項6】 電子放出源、ゲート電極及び蛍光体が被
着されたアノード電極を真空気密容器内に配設し、前記
電子放出源から放出される電子を前記蛍光体に射突させ
ることにより表示を行う蛍光発光型表示器において、前
記電子放出源として、請求項5記載の電子放出源を使用
したことを特徴とする蛍光発光型表示器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 1999-04-06 JP JP9838699A patent/JP4043139B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9954060B2 (en) | 2009-12-22 | 2018-04-24 | Qunano Ab | Method for manufacturing a nanowire structure |
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