JP4047487B2 - 電子放出源の製造方法、電子放出源及び蛍光発光型表示器 - Google Patents
電子放出源の製造方法、電子放出源及び蛍光発光型表示器 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子を放出する電子放出源の製造方法、これによって製造した電子放出源及び前記電子放出源を使用した蛍光発光型表示器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界の作用によって電子を放出する電界電子放出源は、熱エネルギーを利用する電子源(熱電子放出源)に比べ、省エネルギーで長寿命化が可能等、優れた点が多い。現在よく使われている電界電子放出源の材料としては、シリコン等の半導体、タングステン、モリブデンなどの金属、ダイヤモンドライクカーボン(DLC;Diamond-Like Carbon)等が知られている。
【0003】
電界放出現象は、金属または半導体表面の印加電界を109V/m程度にするとトンネル効果により障壁を通過して常温でも真空中に電子放出が行われる現象である。このため、電子を放出する電子放出材料によって形成された電子放出素子へ引出し電極(以下ゲート電極という)から、いかに高い電界を印可できるかがその引き出し電流を決定する。
【0004】
電子放出素子が鋭利な先端を持つほど、該電子放出素子に印加される電界強度が高くなることが知られている。このためには、前記の半導体や金属等の電子放出部の先端を鋭利な針状に加工することが必要となる。しかしながら、前記半導体や金属等の先端を鋭利な針状に加工することは容易でなく又、大規模な装置が必要になるため極めて高価になるという問題がある。
【0005】
以上の点から、最近、カーボンナノチューブが電子放出材料として注目されつつある。カーボンナノチューブはその外径が1〜数10nmと非常に小さく、形状的には電界集中が起きやすく低電圧で電子放出を行わせるのに十分な構造形態を持ち、その材料であるカーボンは化学的に安定、機械的にも強靱であるという特徴を持つため、電子放出材料としては、理想的な材料である。
【0006】
したがって、特開平10−31954号公報に記載されているように、カーボンナノチューブを含むペースト材料をカソード導体上、あるいは前記カソード導体上に被着された抵抗層上に印刷後、焼成し、その上方にリブ状ゲート電極等のゲート電極を配置することによって電子放出源を形成することができる。
【0007】
また、前記電子放出源に対向するように蛍光体を被着したアノード電極を設けて、これらを真空気密容器内に配設することによって蛍光発光型表示器を形成すれば、前記ゲート電極及びアノード電極を所定の正電位に駆動することによって、前記カーボンナノチューブからの放出電子により前記蛍光体を発光表示させることができる。
【0008】
尚、カーボンナノチューブを含むペースト材料としては、アーク放電法によって生成したカーボンナノチューブを含むカーボン材料を、エチルセルローズをテルピオネールに溶解した溶液に、超音波等によって良く分散したものを使用することができる。また、基板の固着強度を増すために、焼成後にも残る無機系の接着剤(ガラス系、金属アルコキシド等)を適宜添加することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の電子放出源の製造方法は、カーボンナノチューブを含むペースト材料を印刷形成後、乾燥、焼成するにすぎない方法であるため、前記ペースト材料をカソード導体等の上に被着したときには、前記カーボンナノチューブがペースト液に濡れた状態である。
【0010】
したがって、前記ペースト液の表面張力により、カーボンナノチューブの多くは絶縁基板に対して略平行に倒れた状態に形成され、前記絶縁基板に対して垂直に立った状態あるいはこれに近い状態のカーボンナノチューブが少なくなる。
よって、電界の集中が生じ難くなるため電子放出能力が低くなり、その結果、電子放出の開始電圧が高くなり、低電圧で高効率に電子放出を生じさせることが困難であるという問題があった。
【0011】
また、カーボンナノチューブ以外にも微少なカーボン材料としてフラーレン、ナノパーティクルあるいはナノカプセル等が注目されているが、カーボンナノチューブの代わりにこれらを用いて、前記同様にこれらをペースト状にしてカソード導体被着形成するのみでは電界の集中が生じ難いため、電子放出の開始電圧が高くなり、低電圧で高効率に電子放出を生じさせることが困難であるという問題があった。
したがって、上記構成の電子放出源を蛍光発光型表示器に使用した場合に、低電圧の駆動では高輝度な発光表示を得ることが困難であるという問題があった。
【0012】
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を用いて、低電圧駆動で高効率な電子放出を可能にすることを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、カソード導体とゲート電極間に電子放出材料を配設し、前記カソード導体とゲート電極間に電圧を印加することにより前記電子放出材料から電子を放出する電子放出源の製造方法において、絶縁基板にカソード導体を被着する工程と、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を含むペースト材料を前記カソード導体に被着してカーボン層を形成する工程と、ペースト状の前記カーボン層に複数の粒子を被着する工程と、前記粒子を除去する工程とを備えて成ることを特徴とする電子放出源の製造方法が提供される。尚、ゲート電極の形成は、前記カーボン層から離間した位置にゲート電極を形成する工程により行われる。
【0014】
また、本発明によれば、カソード導体とゲート電極間に電子放出材料を配設し、前記カソード導体とゲート電極間に電圧を印加することにより前記電子放出材料から電子を放出する電子放出源の製造方法において、絶縁基板にカソード導体を被着する工程と、前記カソード導体に抵抗層を被着する工程と、前記抵抗層にカーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を含むペースト材料を被着してカーボン層を形成する工程と、ペースト状の前記カーボン層に複数の粒子を被着する工程と、前記粒子を除去する工程とを備えて成ることを特徴とする電子放出源の製造方法が提供される。尚、ゲート電極の形成は、前記カーボン層から離間した位置にゲート電極を形成する工程により行われる。
【0015】
前記ペースト状のカーボン層に前記複数の粒子を被着した後、該カーボン層を乾燥する工程を備えて成るようにしてもよい。
また、前記複数の粒子は有機物の粒子によって形成され、ペースト状の前記カーボン層に被着した複数の粒子を除去するために焼成する工程を備えて成るようにしてもよい。
【0016】
さらに、前記複数の粒子は無機物の粒子によって形成するようにしてもよい。ここで、前記粒子は、その粒径が100nm〜10μmの範囲のものを使用してもよい。
本発明によれば、上記方法によって製造した電子放出源が提供される。
【0017】
また、本発明によれば、電子放出源及び蛍光体が被着されたアノード電極を真空気密容器内に配設し、前記電子放出源から放出される電子を前記蛍光体に射突させることにより発光表示を行う蛍光発光型表示器において、前記電子放出源を使用したことを特徴とする蛍光発光型表示器が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において同一部分には同一符号を付している。
図1乃至図3は、本発明の第1の実施形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための側断面図である。
【0019】
先ず、図1において、硼珪酸ガラス等の絶縁基板101上に、銀ペーストをスクリーン印刷により被着し、焼成することによって、カソード導体102を約5μm程度の膜厚に被着形成する。
【0020】
アーク放電法によって生成したカーボンナノチューブを含むカーボン材料を、エチルセルローズを有機溶剤に溶解した溶液に良く分散してカーボンナノチューブを含むペースト材料を作成し、スクリーン印刷によりカソード導体102上に塗布して、カーボンナノチューブを含むカーボン層103を約5μm程度の膜厚に形成する。尚、前記ペースト材料として、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを含むカーボン材料を使用することが可能である。
【0021】
次に、図2に示すように、前記ペースト状のカーボン層103が乾燥する前に、有機物の粒子として、粒径が約0.2μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)の複数の球状粒子202の粉末を散布して、カーボン層103の表面に被着させ、粒子層201を形成する。
【0022】
この状態で、粒子層201を押圧することにより、カーボン層103表面を平坦化、あるいは、粒子層201とカーボン層103との密着性を向上させるようにしてもよい。尚、有機物の粒子202として、ポリスチレンやナイロン等も使用することが可能である。
【0023】
次に、粒子層201が変形しない温度(例えば、約100度C)まで昇温してペースト状のカーボン層103を乾燥させる。これにより、カーボンナノチューブがペーストの液体成分とともに粒子層201のPMMA粒子202間に入り込んだ状態で乾燥され、カーボン層103は流動性が無くなる。尚、製造条件によっては、自然乾燥としても良い。
【0024】
これを約500度Cの大気中下で約15分焼成することにより、PMMA粒子202を分解しガス化して除去する。これにより、図3に示すように、カーボン層103の表面には、PMMA粒子202の隙間に対応する形状に、カーボンナノチューブを含むカーボン材料の突起301が形成される。
【0025】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための図である。
第2の実施の形態においては、絶縁基板101上にカソード導体としてのカソード導体102を被着形成した後、カソード導体102の上部に、電子放出の安定化や電極短絡時の過電流防止を図るための抵抗層401をスクリーン印刷により被着形成し、その上部に、突起301を有するカーボン層103を被着形成している。
【0026】
抵抗層401の材料としては、RuO2系の抵抗材料等が使用できる。また、カーボン層103に突起301を形成する工程等、他の工程は、前記第1の実施の形態と同じである。
【0027】
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための図である。絶縁基板101上に所定パターンでカソード導体102を複数被着形成した後、カソード導体102の上部に、電子放出の安定化や電極短絡時の過電流防止を図るための抵抗層401を被着形成し、その上部に、突起301を有するカーボン層103を被着形成している。カーボン層103に突起301を形成する工程等、他の工程は、前記第1の実施の形態と同じである。
【0028】
次に、図3乃至図5において、カーボン層103に対向してメッシュ状のゲート電極を形成し、あるいは、第3の実施の形態において各カーボン層103間の凹部内に、突起301よりも高くガラス製絶縁層(リブ)を形成すると共に該リブ上にゲート層を積層形成することにより、図6に示すようにリブ状のゲート電極を形成し、これにより電界放出型の電子放出源が形成される。
【0029】
このようにして得られた電子放出源においては、カソード導体102と前記ゲート電極間に所定の電圧を印加することにより、カーボン層103に形成された突起301に電界の集中が生じる。したがって、電子放出の開始電圧が低くなり、低電圧で高効率に電子放出を生じさせることが可能になる。
【0030】
以上述べた各実施の形態においては、粒子層201を有機物の球状粒子202によって形成したが、シリカやアルミナ等の無機物の球状粒子も使用することが可能である。この場合、前記無機物の粒子の除去はエッチング処理等の方法によって行うことができる。
【0031】
また、前記各実施の形態においては、カーボン層103の材料としてカーボンナノチューブを有するカーボン材料を含むペースト材料を使用したが、フラーレン、ナノパーティクルあるいはナノカプセルを含むカーボン材料も使用することが可能である。即ち、カーボン層103の材料として、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中、少なくとも一つを有するカーボン材料を含むペースト材料を使用することが可能である。
【0032】
次に、上記電子放出源を使用して、蛍光発光型表示器を形成する。図6は、本発明の実施の形態に係る蛍光発光型表示器の一部切欠き側面図であり、前記第3の実施の形態の電子放出源を使用した例である。
【0033】
図6において、蛍光発光型表示器は、硼珪酸ガラスによって形成された背面基板としての絶縁基板101、硼珪酸ガラスによって形成された前面基板としての絶縁基板601、及び、絶縁基板101、601の周囲を封着するシールガラス604とを有し、その内部が真空状態に保持された真空気密容器を備えている。
【0034】
また、前述したように、絶縁基板101の内面上には、カソード導体102、カソード導体102に連続して被着形成された抵抗層401、抵抗層401に連続して被着形成され突起を有するカーボン層103が配設されている。
さらに、絶縁基板101の内面上にはカーボン層103間の凹部内に、ゲート電極を構成する絶縁性リブ605が約40μm程度の膜厚に被着形成されると共に、前記リブ605上にはゲート電極を構成するゲート電極層606が約5μm程度の膜厚に被着形成されている。
一方、絶縁基板601の内面上には、アノード電極602及びアノード電極602に被着された蛍光体603が積層配設されている。
【0035】
尚、文字やグラフィック等を表示する形式の蛍光発光型表示器の場合には、カソード導体102、アノード電極602及びゲート電極層606は、各々、マトリクス状に形成する、あるいは、特定の電極をベタ状に形成して他の電極をマトリクス状に形成する等、適宜目的に応じたパターンに形成する。また、大画面表示装置の画素用発光素子として使用する蛍光発光型表示器の場合にも、前記各電極のパターンを適宜選定して形成する。
【0036】
上記構成の蛍光発光型表示器において、カソード導体102、ゲート電極層606及びアノード電極602間に所定電圧の駆動信号を供給することにより蛍光体603が発光し、各電極の形成パターンや駆動信号に応じて、文字やグラフィック等の発光表示、あるいは発光素子としての発光表示を行わせることができる。
このとき、カーボン層103に形成された突起に電界集中が生じるため、低電圧駆動により、高輝度で高品位な発光表示を得ることが可能になる。
【0037】
以上述べたように本発明の実施の形態に係る電子放出源の製造方法は、カソード導体とゲート電極との間に電子放出材料を配設し、前記カソード導体とゲート電極間に電圧を印加することにより前記電子放出材料から電子を放出する電子放出源の製造方法において、硼珪酸ガラス等の絶縁基板101にカソード導体102を被着する工程と、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を前記電子放出材料として使用し該電子放出材料を含むペースト材料を前記カソード導体102に被着してカーボン層103を被着形成する工程と、カーボン層103に有機材料又は無機材料の複数の粒子202の粉末を被着する工程と、粒子202を除去する工程と、前記カーボン層103から離間した位置にメッシュ状あるいはリブ状のゲート電極を形成する工程とを備えて成ることを特徴としている。
【0038】
また、本発明の実施の形態に係る電子放出源の製造方法は、カソード導体とゲート電極との間に電子放出材料を配設し、前記カソード導体とゲート電極間に電圧を印加することにより前記電子放出材料から電子を放出する電子放出源の製造方法において、硼珪酸ガラス等の絶縁基板101にカソード導体102を被着する工程と、カソード導体102にRuO2等の抵抗材料によって抵抗層401を被着形成する工程と、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を前記電子放出材料として使用し該電子放出材料を含むペースト材料を抵抗層401に被着してカーボン層103を被着形成する工程と、カーボン層103に有機材料又は無機材料の複数の粒子202の粉末を被着する工程と、粒子202を除去する工程と、カーボン層103から離間した位置にメッシュ状あるいはリブ状のゲート電極を形成する工程とを備えて成ることを特徴としている。
【0039】
複数の粒子によって形成された粒子層201をカーボン層103に被着した後、カーボン層103を乾燥する工程を備えている。また、複数の粒子202が有機物の場合には、カーボン層103に被着した粒子層201を除去する工程として、粒子層201を焼成する工程を備えている。一方、複数の粒子202が無機物の場合には、カーボン層103に被着した粒子層201を除去するためにエッチング処理する工程を備えている。粒子202は、その粒径が100nm〜10μmの範囲のものが好適である。
【0040】
したがって、カーボン層103に突起301を形成することができるので、前記突起301に電界の集中が生じ、低電圧駆動で高効率な電子放出が可能になる。
また、上記実施の形態によれば、電子放出源及び蛍光体603が被着されたアノード電極602を、絶縁基板101、601及びシールガラス604を備える真空気密容器内に配設し、前記電子放出源から放出される電子を蛍光体603に射突させることにより発光表示を行う蛍光発光型表示器において、上記のようにして製造された電子放出源が使用される。したがって、低電圧の駆動では高輝度な発光表示を得ることが可能になる。
【0041】
尚、前記各実施の形態においては、カソード導体に対してゲート電極を上方に配設する立体構造の電子放出源の例で説明したが、カソード導体とゲート電極の双方を絶縁基板上の同一平面上に配設することにより、平面的な電子放出源を構成することも可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、低電圧で高効率な電子放出源の製造方法を提供することが可能になる。
これにより、電子放出特性の優れた電子放出源を提供することが可能になる。また、低電圧駆動可能で、高輝度で高品位な蛍光発光型表示器を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための側断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための側断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための側断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための側断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る電子放出源の製造方法を説明するための側断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る蛍光発光型表示器の一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
101・・・真空気密容器を構成する前面基板としての絶縁基板
102・・・カソード導体
103・・・カーボン層
201・・・粒子層
202・・・粒子
601・・・真空気密容器を構成する背面基板としての絶縁基板
602・・・アノード電極
603・・・蛍光体
606・・・ゲート電極層
604・・・真空気密容器を構成するシールガラス
Claims (7)
- カソード導体とゲート電極間の前記ゲート電極から離間した位置に電子放出材料を配設し、前記カソード導体とゲート電極間に電圧を印加することにより前記電子放出材料から電子を放出する電子放出源の製造方法において、
絶縁基板にカソード導体を被着する工程と、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を含むペースト材料を前記カソード導体に被着してカーボン層を形成する工程と、ペースト状の前記カーボン層に複数の粒子を被着した後、該カーボン層を乾燥する工程と、前記粒子を除去する工程とを備えて成ることを特徴とする電子放出源の製造方法。 - カソード導体とゲート電極間の前記ゲート電極から離間した位置に電子放出材料を配設し、前記カソード導体とゲート電極間に電圧を印加することにより前記電子放出材料から電子を放出する電子放出源の製造方法において、
絶縁基板にカソード導体を被着する工程と、前記カソード導体に抵抗層を被着する工程と、前記抵抗層にカーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル及びナノカプセルの中の少なくとも一つを有するカーボン材料を含むペースト材料を被着してカーボン層を形成する工程と、ペースト状の前記カーボン層に複数の粒子を被着した後、該カーボン層を乾燥する工程と、前記粒子を除去する工程とを備えて成ることを特徴とする電子放出源の製造方法。 - 前記粒子は有機物の球状粒子によって形成され、前記粒子を除去する工程として、前記粒子を焼成する工程を備えて成ることを特徴とする請求項1又は2記載の電子放出源の製造方法。
- 前記粒子は無機物の球状粒子によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子放出源の製造方法。
- 前記粒子は、その粒径が100nm〜10μmの範囲のものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の電子放出源の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一に記載の方法によって製造した電子放出源。
- 電子放出源及び蛍光体が被着されたアノード電極を真空気密容器内に配設し、前記電子放出源から放出される電子を前記蛍光体に射突させることにより発光表示を行う蛍光発光型表示器において、前記電子放出源として、請求項6記載の電子放出源を使用したことを特徴とする蛍光発光型表示器。
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