JP5878222B2 - 電界放出陰極素子及び電界放出装置 - Google Patents

電界放出陰極素子及び電界放出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5878222B2
JP5878222B2 JP2014213441A JP2014213441A JP5878222B2 JP 5878222 B2 JP5878222 B2 JP 5878222B2 JP 2014213441 A JP2014213441 A JP 2014213441A JP 2014213441 A JP2014213441 A JP 2014213441A JP 5878222 B2 JP5878222 B2 JP 5878222B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
field emission
cathode
hole
holes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014213441A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016018779A (ja
Inventor
秉初 杜
秉初 杜
鵬 柳
鵬 柳
段亮 周
段亮 周
春海 張
春海 張
▲ハン▼ 守善
守善 ▲ハン▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hon Hai Precision Industry Co Ltd
Original Assignee
Hon Hai Precision Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hon Hai Precision Industry Co Ltd filed Critical Hon Hai Precision Industry Co Ltd
Publication of JP2016018779A publication Critical patent/JP2016018779A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5878222B2 publication Critical patent/JP5878222B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
    • H01J1/304Field-emissive cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J3/00Details of electron-optical or ion-optical arrangements or of ion traps common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J3/02Electron guns
    • H01J3/021Electron guns using a field emission, photo emission, or secondary emission electron source
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
    • H01J9/025Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes of field emission cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/304Field emission cathodes
    • H01J2201/30446Field emission cathodes characterised by the emitter material
    • H01J2201/30453Carbon types
    • H01J2201/30469Carbon nanotubes (CNTs)
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2203/00Electron or ion optical arrangements common to discharge tubes or lamps
    • H01J2203/02Electron guns
    • H01J2203/0204Electron guns using cold cathodes, e.g. field emission cathodes
    • H01J2203/0268Insulation layer
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2203/00Electron or ion optical arrangements common to discharge tubes or lamps
    • H01J2203/02Electron guns
    • H01J2203/0204Electron guns using cold cathodes, e.g. field emission cathodes
    • H01J2203/0268Insulation layer
    • H01J2203/0272Insulation layer for gate electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2203/00Electron or ion optical arrangements common to discharge tubes or lamps
    • H01J2203/02Electron guns
    • H01J2203/0204Electron guns using cold cathodes, e.g. field emission cathodes
    • H01J2203/0268Insulation layer
    • H01J2203/028Insulation layer characterised by the shape
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2203/00Electron or ion optical arrangements common to discharge tubes or lamps
    • H01J2203/02Electron guns
    • H01J2203/0204Electron guns using cold cathodes, e.g. field emission cathodes
    • H01J2203/0268Insulation layer
    • H01J2203/028Insulation layer characterised by the shape
    • H01J2203/0284Dimensions of openings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2203/00Electron or ion optical arrangements common to discharge tubes or lamps
    • H01J2203/02Electron guns
    • H01J2203/0204Electron guns using cold cathodes, e.g. field emission cathodes
    • H01J2203/0268Insulation layer
    • H01J2203/0288Insulation layer characterised by the material

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Description

本発明は、電界放出陰極素子及びその製造方法、並びに電界放出装置に関し、特に、カーボンナノチューブ電界放出陰極素子及びその製造方法、並びに電界放出装置に関する。
電界電子放出は、高速度、大電流密度、低電力消費量、優れた単色性及び集積し易さ等の優れた点を有するので、現在、広く注目されている。
カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube,CNT)は、新型の炭素材料であり、日本の研究員の飯島澄男によって1991年に発見された(非特許文献1を参照)。カーボンナノチューブは良好な導電性能、良好な化学的安定性、大きなアスペクト比(長さと直径の比)を有し、その先端の面積は理論的に最良の寸法に達するので、カーボンナノチューブは低電界放出電圧及び良好な化学的安定性を有し、伝送される電流の密度も大きい。また、先端の面積が小さいほど局部の電界が集中するという理論により、カーボンナノチューブは、現在最良の電界放出表示装置用電子エミッタの一つである。
従来技術では、シルクスクリーンプリンティング或いはインクジェットプリンティングなどの方法によって、カーボンナノチューブ電界放出陰極素子を形成する。特許文献1には、カーボンナノチューブを含むペースト或いはインクを直接に陰極電極の表面に印刷することが具体的に記載されている。しかし、劣悪な真空条件下、或いは動作中に高圧点火が発生した際、電界放出陰極素子の表面におけるカーボンナノチューブの先端は潰れ易く、電界放出の性能を破壊する。これにより、カーボンナノチューブ陰極放出体(Cathode Emitter)の安定性は悪くなり、使用寿命も短くなる。
特開2007−270288号公報
Sumio Iijima、"Helical Microtubules of Graphitic Carbon"、Nature、1991年11月7日、第354巻、p.56‐58
従って、前記課題を解決するために、劣悪な環境に耐え、電子放出率が安定しており、且つ寿命が長い電界放出陰極素子及び該電界放出陰極素子を採用する電界放出装置を提供する。
本発明の電界放出陰極素子は、第一基板と、複数の陰極放出体と、を含み、第一基板は導電材料からなり、第一表面及び該第一表面と対向する第二表面を有し、第一基板は複数の第一孔を有し、各第一孔は第一表面から第二表面まで貫通し、複数の陰極放出体は各第一孔に充填され、且つ第一基板と電気的に接続され、各第一孔における複数の陰極放出体は相互に連接され、第一孔の内壁と接触して固定され、複数の陰極放出体は複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの少なくとも一部は、電界放出端を形成する。
本発明の電界放出陰極素子は、第一基板と、第二基板と、複数の陰極放出体と、を含み、第一基板は導電材料からなり、第一表面及び該第一表面と対向する第二表面を有し、第一基板は複数の第一孔を有し、各第一孔は第一表面から第二表面まで貫通し、第二基板は複数の第二孔を有し、各第二孔は第二基板の対向する二つの表面を貫通し、第二基板は第一基板と積層され、複数の第一孔は複数の第二孔と一対一で対応し、第二孔の内壁には第二次電子放出層が設置され、複数の陰極放出体は各第一孔に充填され、且つ第一基板と電気的に接続され、各第一孔における複数の陰極放出体は相互に連接され、第一孔の内壁と接触して固定され、複数の陰極放出体は複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの少なくとも一部は、電界放出端を形成する。
本発明の電界放出装置は、陽極基板と、陰極基板と、陽極構造体と、上記電界放出陰極素子と、を含み、電界放出陰極素子は陰極基板に設置され、陽極構造体は陽極基板に設置され、陽極構造体は電界放出陰極素子と間隔あけて設置される。
従来の技術と比べて、本発明の電界放出陰極素子は以下の有益な効果を奏する。第一に、基板が導電材料からなる場合、基板を陰極電極とすることができるため、陰極電極を設置する必要がない。第二に、カーボンナノチューブペーストによって、カーボンナノチューブを基板の孔に強く固定することができる。第三に、陰極放出体を基板の複数の孔に設置して陰極放出体を保護できるため、イオン衝突による、電界放出陰極素子の破壊を防止できる。
本発明の実施例1に係る電界放出陰極素子の立体構造図である。 図1中のII−II線に沿った電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例2に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例3に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例4に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例5に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例6に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例7に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例8に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例9に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例10に係る電界放出陰極素子の断面図である。 本発明の実施例11に係る電界放出陰極素子の製造方法の工程図である。 浸潤法によって、カーボンナノチューブペーストが第一基板の第一孔に充填される状態を示す図である。 加圧注入法によって、カーボンナノチューブペーストが第一基板の第一孔も充填される状態を示す図である。 カーボンナノチューブペーストが充填された第一基板を加熱した後の写真である。 カーボンナノチューブペーストが充填された第一基板を加熱した後の局部の拡大写真である。 本発明の実施例12に係る電界放出装置の構造を示す図である。 本発明の実施例12に係る電界放出装置がテストされた際の光点を示す図である。 本発明の実施例12に係る電界放出装置の電界放出陰極素子のIV特性図である。 本発明の実施例12に係る電界放出装置の電界放出陰極素子のFN曲線図である。 本発明の実施例12に係る電界放出装置の異なる真空度の条件下での陽極光点を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明について説明する。また、同じ部材は同じ符号で表示する。
図1〜図11に示すように、本発明は電界放出陰極素子を提供する。該電界放出陰極素子は、第一基板110及び複数の陰極放出体120を含む。第一基板110は、第一表面1104及び該第一表面1104と対向する第二表面1106を有する。また、第一基板110は複数の第一孔1102を有する。各第一孔1102は、第一表面1104から第二表面1106まで貫通している。複数の陰極放出体120は、第一基板110と電気的に接続される。複数の陰極放出体120は、第一基板110の各第一孔1102に充填され、且つ第一孔1102の内壁と接触して固定される。各第一孔1102における複数の陰極放出体120は相互に連接している。
第一基板110は導体、半導体或いは絶縁体からなることができる。導体は、単体の金属、合金、他の導電材料の何れか一種である。半導体はシリコン、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム等の何れか一種である。絶縁体は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、ガラス、石英、セラミック等の何れか一種或いは多種である。第一基板110は自立構造の硬質基板からなることができるが、この際、第一基板110は、スピニング或いはフォトリソグラフィによって形成される絶縁層とは異なる。第一基板110が絶縁材料からなる場合、第一基板110の第一孔1102の内壁に導電層1109を設置することができる(図3を参照)。これにより、第一基板110の導電性を高めることができ、また、陰極放出体120を効果的に陰極130に電気的に接続させることができる。導電層1109の材料は、金属、合金、ITO、他の導電材料等の何れか一種である。第一基板110の形状、寸法及び厚さは制限されず、必要に応じて製造できる。好ましくは、第一基板110の形状は、正方形或いは矩形であり、第一基板110の厚さは100μm以上である。
第一基板110は複数の第一孔1102を有している。各第一孔1102は、第一基板110の第一表面1104から第二表面1106まで延伸している。好ましくは、複数の第一孔1102は、第一基板110に均一に分布される。第一孔1102の延伸する方向は、第一基板110の第一表面1104及び第二表面1106と特定の角度を成す。該角度は30°〜90°(30°は含まず)である。好ましくは、45°〜60°である。第一孔1102の直径は5μm〜200μmであり、隣接する二つの第一孔1102の距離は2μm〜200μmである。好ましくは、第一孔1102の直径は10μm〜40μmであり、隣接する二つの第一孔1102の距離は2μm〜10μmである。
更に、第一孔1102の内壁には、二次電子放出層1108を設置することができる(図7、図8を参照)。これにより、電界電子が放出される際、多量の二次電子を提供でき、生成される電子の数量を増加できる。二次電子放出層1108の材料は、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化セシウムの何れか一種である。更に、第一基板110は二層或いは多層構造体でもよい。第一基板110が二層或いは多層構造体である場合、第一孔1102の延伸する方向における長さを増加し、電子が第一孔1102の内壁と衝突する確率を高め、電界電子が放出される際に生じる二次電子の数量を増加して、電子増加率を高めることができる。
複数の陰極放出体120は複数のカーボンナノチューブ1202を含む。該複数のカーボンナノチューブ1202は分子間力で相互に連接されている。複数の陰極放出体120は、第一基板110における複数の第一孔1102内のみに設置される。複数の陰極放出体120において、少なくとも一部のカーボンナノチューブ1202の端部がカーボンナノチューブ電界放出端を形成する。陰極放出体120のカーボンナノチューブ電界放出端は、第一基板110の第一孔1102内に存在している。カーボンナノチューブ電界放出端が電子を放出する際、該電子は第一基板110の第二表面1106から射出される。陰極放出体120を第一基板110の複数の第一孔1102に設置することで、陰極放出体120を保護でき、イオンの衝突によって電界放出陰極素子が破壊されるのを防止することができる。
更に、陰極放出体120は導電粒1204を含むことができる。導電粒1204は、金属粒子、インジウムスズ酸化物(ITO)粒子の何れか一種或いは多種である。金属粒子は融点が低い錫粒子、鉛粒子、亜鉛粒子、マグネシウム粒子の何れか一種或いは多種である。また、金属粒子は、融点が高い金粒子、銀粒子、銅粒子、鉄粒子の何れか一種或いは多種であることもできる。前記金属粒子は化学的安定性に優れ、加熱工程において酸化しにくく、優れた導電性を保持できる。更に、陰極放出体120は無機接着剤を含むことができる。無機接着剤は、融点が低いガラスを融解した後に冷却して形成されたものである。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例1は電界放出陰極素子100を提供する。電界放出陰極素子100は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、を含む。第一基板110は、第一表面1104及び該第一表面1104と対向する第二表面1106を有する。また、第一基板110は複数の第一孔1102を有する。各第一孔1102は、第一表面1104から第二表面1106まで貫通している。第一孔1102の延伸する方向は、第一表面1104及び第二表面1106に対して垂直(90°)である。複数の陰極放出体120は、第一基板110の第一孔1102内に充填される。陰極放出体120は、複数のカーボンナノチューブ1202及び導電粒子1204を含む。陰極放出体120におけるカーボンナノチューブ1202の電界放出端は第二表面1206から露出しない。
具体的には、本実施例において、第一基板110は銅板からなり、その長さは5mmであり、幅は1.2mmであり、厚さは5μmである。陰極放出体120は、第一基板110の第一孔1102内に設置され、且つ第一孔1102の内壁に固定される。第一基板110が導電材料からなるので、電界放出陰極素子100には陰極電極を設置しなくてもよい。陰極放出体120が電子を放出する際、該電子は、第一基板110の第二表面1106から射出される前に、第一基板110の第一孔1102内で特定の距離運動する。電子が第一孔1102内で運動する際、一部の電子が第一孔1102の内壁と衝突して、二次電子を生成するので、電子の放出率を高めることができる。また、電界放出陰極素子100の構造が簡単であるため、製造し易い。
(実施例2)
図3を参照すると、本発明の実施例2は電界放出陰極素子200を提供する。電界放出陰極素子200は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、を含む。第一基板110の第一表面1104及び第一孔1102の内壁には、導電層1109が設置されている。
本発明の実施例2の電界放出陰極素子200の構造は、実施例1の電界放出陰極素子100の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。第一基板110は絶縁材料からなり、第一基板110の第一表面1104及び第一孔1102の内壁には導電層1109が設置されており、この第一基板110の第一表面1104に設置されている導電層1109を陰極電極とすることができる。第一基板110には導電層1109が設置されており、しかも第一基板110が絶縁材料からなるため、導電基板を設置する必要がない。本実施例において、第一基板110はガラス基版である。
(実施例3)
図4を参照すると、本発明の実施例3は電界放出陰極素子300を提供する。電界放出陰極素子300は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、を含む。
本発明の実施例3の電界放出陰極素子300の構造は、実施例1の電界放出陰極素子100の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、第一基板110の第一孔1102の延伸方向は、第一基板110の第一表面1104及び第二表面1106と角度αを成す。αの角度は30°〜90°(30°、90°は含まず)である。好ましくは、αの角度は45°〜60°である。電子が第一孔1102内で運動する際、第一孔1102の延伸方向は電場方向と特定の角度を成すので、電子が第一孔1102の内壁と衝突する確率が増大し、多くの二次電子を生成することができ、実施例1の電界放出陰極素子100より、電子放出率を更に高めることができる。具体的には、本実施例において、αの角度は45°である。
(実施例4)
図5を参照すると、本発明の実施例4は電界放出陰極素子400を提供する。電界放出陰極素子400は、第一基板110と、第二基板140と、複数の陰極放出体120と、を含む。第一基板110は複数の第一孔1102を有する。第二基板140は複数の第二孔1402を有する。複数の第二孔1402は第二基板140の対向する二つの表面を貫通する。第一基板110における複数の第一孔1102は、第二基板140における複数の第二孔1402と一対一で対応している。また、第二孔1402の内壁には、二次電子放出層1108が設置されている。
本発明の実施例4の電界放出陰極素子400の構造は、実施例1の電界放出陰極素子100の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、電界放出陰極素子400は、第二基板140を含み、該第二基板140は、第一基板110の第二表面1106に設置される。第二基板140の第二孔1108の延伸方向は、第一基板110の第一表面1104及び第二表面1106と角度βを成す。βの角度は30°〜90°(30°は含まず)である。好ましくは、βの角度は45°〜60°である。電子が運動する際、電子は第一孔1102から第二孔1402まで運動できる。つまり、第二孔1402により、電子の運動距離が増加するので、電子が第一孔1102及び第二孔1402の内壁と衝突する確率を増大させて、多くの二次電子を生成することができるため、電子放出率を更に高めることができる。具体的には、本実施例において、第二基板140はガラスからなり、βの角度は45°である。
(実施例5)
図6を参照すると、本発明の実施例5は電界放出陰極素子500を提供する。電界放出陰極素子500は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、陰極電極130と、を含む。陰極電極130は、第一基板110の第一表面1104に平行して設置され、且つ複数の陰極放出体120と電気的に接続される。
本発明の実施例5の電界放出陰極素子500の構造は、実施例1の電界放出陰極素子100の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、第一基板110の材料は制限されず、導体、絶縁体、半導体の中の何れか一種である。陰極電極130は、第一基板110の第一表面1104に設置される。複数の陰極放出体120は、第一孔1102内に均一に分布され、また、一部のカーボンナノチューブ1202は、カーボンナノチューブペーストによって第一孔1102の内壁に固定される。第一基板110は、複数の陰極放出体120に対して固定及び支持する。本実施例において、第一基板110はガラス基板である。
(実施例6)
図7を参照すると、本発明の実施例6は電界放出陰極素子600を提供する。電界放出陰極素子600は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、陰極電極130と、を含む。第一基板110の第一孔1102の内壁には、二次電子放出層1108が設置されている。
本発明の実施例6の電界放出陰極素子600の構造は、実施例5の電界放出陰極素子500の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、第一基板110の第一孔1102の内壁には、二次電子放出層1108が設置されている。これにより、電子が第一孔1102で運動する際、一部の電子が第一孔1102の内壁と衝突し、二次電子を生成することができるため、電子放出率を更に高めることができる。
(実施例7)
図8を参照すると、本発明の実施例7は電界放出陰極素子700を提供する。電界放出陰極素子700は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、陰極電極130と、を含む。第一基板110の第一孔1102の内壁には、二次電子放出層1108が設置されている。
本発明の実施例7の電界放出陰極素子700の構造は、実施例6の電界放出陰極素子600の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、第一基板110の第一孔1102の延伸方向は、第一基板110の第一表面1104及び第二表面1106と角度αを成す。αの角度は30°〜90°(30°、90°は含まず)である。好ましくは、αの角度は45°〜60°である。つまり、電子が第一孔1102で運動する際、第一孔1102の延伸方向が電場方向と特定の角度を成すので、電子が第一孔1102の内壁と衝突する確率を増大させる。また、第一孔1102の内壁に二次電子放出層1108が設置されているので、電子が第一孔1102の内壁と衝突する際、多くの二次電子を生成することができるため、実施例1の電界放出陰極素子100より、電子放出率を更に高めることができる。具体的には、本実施例において、αの角度は45°である。
(実施例8)
図9を参照すると、本発明の実施例8は電界放出陰極素子800を提供する。電界放出陰極素子800は第一基板110と、複数の陰極放出体120と、第二基板140と、陰極電極130と、を含む。第一基板110は複数の第一孔1102を有する。第二基板140は複数の第二孔1402を有する。第一基板110における複数の第一孔1102は、第二基板140における複数の第二孔1402と一対一で対応する。第一孔1102及び第二孔1402の内壁には、二次電子放出層1108がそれぞれ設置されている。
本発明の実施例8の電界放出陰極素子800の構造は、実施例7の電界放出陰極素子700の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、電界放出陰極素子800は第二基板140を含み、該第二基板140は、第一基板110の第二表面1106に設置されている。第二基板140の第二孔1402の延伸方向は、第一基板110の第一表面1104及び第二表面1106と角度βを成す。βの角度は30°〜90°(30°は含まず)である。好ましくは、βの角度は45°〜60°である。つまり、第二基板140の存在により、電子が運動する際、電子は第一孔1102から第二孔1402まで運動でき、第二孔1402が電子の運動距離を増加させるので、電子が第一孔1102及び第二孔1402の内壁と衝突する確率を増大させて、多くの二次電子を生成することができるため、電子放出率を更に高めることができる。具体的には、本実施例において、二次電子放出層1108は酸化マグネシウムからなり、第二基板140はガラスからなり、βの角度は45°である。
(実施例9)
図10を参照すると、本発明の実施例9は電界放出陰極素子900を提供する。電界放出陰極素子900は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、電極1110と、陰極電極130と、を含む。電極1110は、第一基板110の第二表面1106に設置されている。
本発明の実施例9の電界放出陰極素子900の構造は、実施例5の電界放出陰極素子500の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、第一基板110の第二表面1106に電極1110が設置されている。これにより、電極1110と陰極電極130との間に電圧を印加すると、陰極電極130は低電圧の条件で電子を放出できる。電極1110を設置していない電界放出陰極素子に比べて、本実施例9の電界放出陰極素子900は、電子を放出する際の電圧値を低下させることができる。本実施例において、電極1110は銅からなる。
(実施例10)
図11を参照すると、本発明の実施例10は電界放出陰極素子1000を提供する。電界放出陰極素子1000は、第一基板110と、複数の陰極放出体120と、複数の陰極電極130と、を含む。
本発明の実施例10の電界放出陰極素子1000の構造は、実施例5の電界放出陰極素子500の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下の点である。本実施例において、陰極電極130は、パターン化された陰極電極であり、このパターンは必要に応じて設定できる。電界放出陰極素子1000が電子を放出する際、必要に応じて、電界放出陰極素子1000の異なる領域をそれぞれに制御できるため、柔軟に制御できる。
(実施例11)
図12を参照すると、本発明の実施例11は電界放出陰極素子の製造方法を提供する。電界放出陰極素子の製造方法は、第一基板110を提供するステップ(S10)であって、該第一基板110は複数の第一孔1102を有し、第一基板110は第一表面1104及び該第一表面1104と対向する第二表面1106を有し、各第一孔1102は第一表面1104から第二表面1106まで貫通しているステップ(S10)と、カーボンナノチューブペースト122を提供して、カーボンナノチューブペースト122を複数の第一孔1102の内に充填させ、一部のカーボンナノチューブペースト122を複数の第一孔1102の内壁に貼付させるステップ(S11)と、カーボンナノチューブペースト122で充填された第一基板110を加熱し、カーボンナノチューブペースト122における有機キャリアーを揮発させ、電界放出陰極素子を形成するステップ(S12)と、含む。
ステップ(S10)において、第一基板110は、導体、半導体或いは絶縁体からなることができる。第一基板110の形状、寸法及び厚さは制限されず、必要に応じて製造できる。複数の第一孔1102の延伸方向は皆同じである。第一孔1102の直径は5μm〜200μmであり、隣接する二つの第一孔1102の距離(一つの孔の内壁から隣接する孔の内壁までの最短距離。特に断らない限り、以下同じ。)は2μm〜200μmである。好ましくは、第一孔1102の直径は10μm〜40μmであり、隣接する二つの第一孔1102の距離は2μm〜10μmである。本実施例において、第一基板110はガラス基板であり、その長さは5mmであり、幅は1.2mmであり、厚さは1mmであり、各第一孔1102の直径は20μmであり、隣接する二つの第一孔1102の距離は5μmである。
更に、第一孔1102の内壁に、二次電子放出層1108を設置してもよい。二次電子放出層1108の材料は、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化セシウムの何れか一種である。気相堆積法或いはマグネトロンスパッタリング方法によって、二次電子放出層1108を形成する。本実施例において、二次電子放出層1108の材料は酸化マグネシウムであり、マグネトロンスパッタリング方法によって、二次電子放出層1108を形成する。
更に、第一孔1102の内壁に導電層1109を設置してもよい。導電層1109の材料は、金属、合金、ITO等の何れか一種である。気相堆積法或いはマグネトロンスパッタリング方法によって、導電層1109を形成する。本実施例において、導電層1109の材料は金属銅であり、マグネトロンスパッタリング方法によって、導電層1109を形成する。
ステップ(S11)において、カーボンナノチューブペースト122はカーボンナノチューブ及び有機キャリアーを含む。好ましくは、カーボンナノチューブペースト122はカーボンナノチューブ及び有機キャリアーのみからなる。
カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブである。カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブである場合、直径は0.5nm〜50nmに設定され、カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブである場合、直径は1nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブである場合、直径は1.5nm〜50nmに設定される。カーボンナノチューブの長さは1μmより長い。好ましくは、カーボンナノチューブの長さは5μm〜15μmである。
有機キャリアーは揮発し易い有機物である。加熱によって、有機キャリアーを除去できる。有機キャリアーはエチルセルロース、テルピネオール、及びエタノールを含む。その中で、エチルセルロースの質量百分比は10%〜40%であり、テルピネオールの質量百分比は30%〜50%であり、エタノールの質量百分比は30%〜50%である。エチルセルロースは安定剤として、有機キャリアーの接着度を高めることに用いられる。テルピネオールは希釈剤として、カーボンナノチューブペースト122を流動させることに用いられる。エタノールは溶剤として、カーボンナノチューブを分散させることに用いられる。
カーボンナノチューブペースト122において、カーボンナノチューブの質量百分比は2%〜5%であり、有機キャリアーの質量百分比は95%〜98%である。また、好ましくは、カーボンナノチューブペースト122において、カーボンナノチューブの質量百分比は2.5%〜5%であり、有機キャリアーの質量百分比は95%〜97.5%である。この際、カーボンナノチューブペースト122は優れた流動性を有するため、基板11の孔1102に充填し易い。また、カーボンナノチューブペースト122は可塑性に優れ、基板11の孔1102内に均一に分布できる。本実施例に採用するカーボンナノチューブペースト122に対するずり速度が10/秒である際の粘度は、10Pa・s〜12Pa・sであるが、好ましくは、10Pa・s〜11Pa・sである。この際、カーボンナノチューブペースト122は基板11の孔1102に充填し易く、また、基板11の孔1102の内壁の接着力は強く、カーボンナノチューブペースト122を基板11の孔1102の内壁に緊密に貼付させることができる。
更に、カーボンナノチューブペースト122は、導電粒1024及びガラス粉の何れか一種又はこれらの混合物を含むことができる。導電粒1024の粒径は1μm以下であり、且つその比表面積は1m/g〜3m/gである。ガラス粉は低融点のガラス粉であり、その融点は300℃〜400℃である。ガラス粉の粒径は10μm以下であるが、好ましくは、1μm以下である。カーボンナノチューブペースト122は、導電粒1024及びガラス粉を含む際、カーボンナノチューブの質量百分比は2%〜5%であり、導電粒1024の質量百分比は2%〜4%であり、ガラス粉の質量百分比は1%〜3%であり、有機キャリアーの質量百分比は88%〜95%である。
図13及び図14を参照すると、カーボンナノチューブペースト122を第一基板110の孔1102に充填する方法は、浸潤法或いは加圧注入法である。本実施例において、浸潤法によって、カーボンナノチューブペースト122を第一基板110の孔1102に充填させる。
図13を参照すると、浸潤法によって、カーボンナノチューブペースト122を基板110の孔1102に充填する方法は、第一基板110を、カーボンナノチューブペースト122が充填された容器150内に置くステップであって、第一基板110はカーボンナノチューブペースト122の表面に位置するステップ(S1110)と、第一基板110に圧力を印加し、第一基板110を徐々にカーボンナノチューブペースト122中に浸して、カーボンナノチューブペースト122を第一基板110の孔1102内に充填させるステップ(S1111)と、を含む。
図14を参照すると、加圧注入法によって、カーボンナノチューブペースト122を第一基板110の孔1102に充填する方法は、カーボンナノチューブペースト122を第一基板110の第一表面1104或いは第二表面1106に塗るステップ(S1120)と、カーボンナノチューブペースト122が塗られた第一基板110を容器150内に置き、この第一基板110によって、容器150を第一空間170及び第二空間180に分けるステップであって、第一空間170は第一基板110にカーボンナノチューブペースト122が塗られた側の空間であり、第二空間180は第一基板110にカーボンナノチューブペースト122が塗られていない側の空間であるステップ(S1121)と、第一空間170を真空にするのと同時に、第二空間180に大気を導入し、大気圧力によってカーボンナノチューブペースト122を第一基板110の第一孔1102内に充填させるステップ(S1122)と、を含む。
更に、ステップ(S1121)において、容器150には支持体160を更に含むことができる。この際、第一基板110は支持体160に固定され、該支持体160及び第一基板110が共に、容器150を第一空間170及び第二空間180に分ける。
ステップ(S12)において、加熱温度は150℃〜500℃であるが、好ましくは、150℃〜300℃である。有機キャリアーは揮発し易い物質であり、前記加熱温度で揮発できる。有機キャリアーは、例えば、エチルセルロース、テルピネオール、及びエタノールである。加熱前に、カーボンナノチューブペースト122における複数のカーボンナノチューブ1202は三次元ネット構造体を呈し、且つ有機キャリアーの中に均一に分布し、複数のカーボンナノチューブ1202の少なくとも一部の一端はカーボンナノチューブペースト122から突出する。カーボンナノチューブペースト122は表面張力によって第一基板110の第一孔1102の内壁に貼付され、また、複数のカーボンナノチューブ1202同士は有機キャリアーによって結合される。加熱工程において、カーボンナノチューブペースト122における有機キャリアーは絶え間なく揮発するため、カーボンナノチューブペースト122と第一基板110の第一孔1102の内壁との間の表面張力が、カーボンナノチューブ1202と第一基板110の第一孔1102の内壁との間の分子間力に徐々に取って代わる。これにより、加熱後に得た陰極放出体120は、複数のカーボンナノチューブ1202と第一基板110の第一孔1102の内壁との間の分子間力によって、第一孔1102の内壁に強く固定され、また、複数のカーボンナノチューブ1202は分子間力によって相互に連接される。カーボンナノチューブペースト122が低融点の導電粒1204を含む場合、加熱工程において、導電粒1204の一部は溶化される或いは導電粒1204は完全に溶化される。冷却工程において、複数のカーボンナノチューブ1202は複数の導電粒1204によって電気的に接続され、凝結された導電粒1204は第一孔1102の内壁に固定される。カーボンナノチューブペースト122が低温ガラス粉を含む場合、加熱工程においてガラス粉を溶化させ、冷却工程においてガラス粉は無機接着材料を形成する。これにより、複数のカーボンナノチューブ1202を、第一基板110の第一孔1102の内壁に強く固定させることができる。
更に、カーボンナノチューブペースト122が充填された第一基板110を加熱する前に、或いは加熱する工程において、遠心法或いは振動法によって、カーボンナノチューブペースト122を、更に、第一基板110の第一孔1102の内壁に緊密に貼付させることができる。
図15及び図16は、カーボンナノチューブペースト122が充填された第一基板110を加熱した後の写真である。
更に、第一基板110が絶縁材料からなる場合、電界放出陰極素子の製造方法は、第一基板110の第一表面1104に、陰極電極130とする導電電極を設置するステップ(S13)を含むことがきる。
ステップ(S13)において、陰極電極130は陰極放出体120と電気的に接続される必要があるが、この際、陰極電極130は導電材料層或いは導電基板でも良い。
陰極電極130が導電材料層である場合、陰極電極130が陰極放出体120と電気的に接続されることを保証するために、第一基板110の第一孔1102の内壁の一部に導電材料層を被覆する。この導電材料層は、ニッケルめっき層、クロムめっき層、銅めっき層等の何れか一種であり、その製造方法は電気めっき法或いは化学めっき法である。
陰極電極130が導電基板である場合、導電基板は金属板或いはITOガラス等である。また、陰極電極130は連続した構造体或いは間隔をあけて設置された複数のパターンでも良い。陰極電極130が間隔をあけて設置された複数のパターンである場合、選択的に、対応する第一基板110における陰極放出体120を制御することができる。
陰極電極130の形状、寸法及び厚さは必要に応じて選択できる。本実施例において、陰極電極130は銅基板である。
更に、第一基板110が絶縁材料からなる場合、電界放出陰極素子の製造方法は、第一基板110の第二表面1106に電極1110を設置するステップ(S14)を含むことがきる。
ステップ(S14)において、電極1110は、カーボンナノチューブ電界放出端の放出電圧を低下させることができる。第一基板110の第一表面1104及び第二表面1106に電圧を印加した際、第一表面1104と第二表面1106との距離は短いので、カーボンナノチューブ電界放出端は低電圧で、電子を放出できる。電極1110は金属めっき層であり、その製造方法は、電気めっき法或いは化学めっき法である。
更に、電界放出陰極素子の製造方法は、第一基板110の第二表面1106に第二基板140を設置するステップ(S15)を含むことができる。
ステップ(S15)において、第二基板140は複数の第二孔1402を有する。第二基板140における複数の第二孔1402は第一基板110における複数の第一孔1102と一対一で対応する。第二基板140は第一基板110と絶縁して設置される。電界放出陰極素子が第一基板110及び第二基板140からなる二層構造体である場合、電子が運動する際、電子が第一孔1102から第二孔1402まで運動でき、第二孔1402が電子の運動距離を増加させるので、電子が第一孔1102及び第二孔1402の内壁と衝突する確率を増大し、多くの二次電子を生成することができるため、電子放出率を更に高めることができる。
本発明の電界放出陰極素子は以下の有益な効果を奏する。第一に、基板が導電材料からなる場合、該基板を陰極電極とすることができ、陰極電極を設置する必要がない。第二に、基板に孔が均一に分布され、陰極放出体が孔に充填されるので、基板に陰極放出体を均一に分布させることができる。第三に、カーボンナノチューブペーストによって、カーボンナノチューブを基板の孔に強く固定することができる。第四に、基板の孔に二次電子放出層が設置されるので、電界放出陰極素子は低真空などの悪条件下でも正常に動作できるため、性能が安定であり、使用寿命を延ばすことができ、広く応用できる。
(実施例12)
図17を参照すると、本実施例は電界放出陰極素子を採用する電界放出装置10を提供する。電界放出装置10は、陽極基板102と、陰極基板104と、陽極構造体106と、電界放出陰極素子1100と、を含む。本実施例の電界放出陰極素子1100は、前記実施例1〜10の電界放出陰極素子の何れか一種である。
電界放出陰極素子1100は、陰極基板104に設置される。陽極構造体106は、陽極基板102に設置される。陽極構造体106は、電界放出陰極素子1100と特定の距離を維持する。
陰極基板104の材料は、ガラス、セラミック、二酸化ケイ素等の絶縁材料からなる。陽極基板102は透明基板である。本実施例において、陰極基板104及び陽極基板102は透明基板である。
陽極構造体106は、陽極基板102にコーティングされた陽極電極107を含む。陽極電極107は、インジウムスズ酸化物薄膜(ITO薄膜)である。更に、陽極電極107の表面に蛍光体層108を設置してもよい。この際、陰極放出体120が放出した電子は、蛍光体層108に衝突して蛍光体層108を発光させる。これにより、電界放出光源或いは電界放出表示装置を獲得することができる。
更に、電界放出装置10をテストする。このテストは、真空度が10−5Paの条件で行われる。陰極から陽極までの距離は3mmである。テスト工程において、幾度も局所的にに点火し、時には強力な点火であるが、全体的な放出状態は破壊されない。図18は、テスト工程における電界放出装置10の陽極光点を示す。図18において、蛍光表示デバイス画像及びその明るさから、電界放出装置10における陰極の放出状態は基本的に変化しないことが判断できる。本発明の構造は、陰極が点火されることによって全体の放出表面が破壊され、放出電流が減少することを解決できる。
図19及び図20を参照すると、図19は電界放出装置10のIV特性図であり、図20は電界放出装置10のFN曲線図である。IV特性図からわかるように、テスト工程において印加する最高圧パルス電源は一万ボルトである。周波数が50ヘルツであり、パルス幅が10マイクロ秒である条件でテストを行い、約200ボルトごとに対応する電流値を得て、IV曲線が形成される。FN曲線図からわかるように、電界放出装置10の電界放出陰極素子の放出特性は、電界放出の特性と一致する。
図21を参照すると、図21は異なる真空度の条件における陽極光点図である。具体的には、真空度が2.5×10−5Pa(図a)、1.5×10−4Pa(図b)、5.0×10−4Pa(図c)、1.2×10−2Pa(図d)、4.5×10−2Pa(図e)の条件でテストが行わる。テストのパルス電圧は8000ボルトであり、パルス幅は10マイクロ秒であり、陰極から陽極までの距離は3mmである。図21からわかるように、電界放出陰極素子が低真空の条件で発生する光点は、電界放出陰極素子が高真空の条件で発生する光点と基本的に同じである。つまり、電界放出陰極素子の低真空の条件での放出性能が優れている。
10 電界放出装置
100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100 電界放出陰極素子
102 陽極基板
104 陰極基板
106 陽極構造体
107 陽極電極
108 蛍光体層
110 第一基板
1102 第一孔
1104 第一表面
1106 第二表面
1108 二次電子放出層
1109 導電層
1110 電極
120 陰極放出体
1202 カーボンナノチューブ
1204 導電粒子
130 陰極電極
140 第二基板
1402 第二孔
150 容器
160 支持体
170 第一空間
180 第二空間

Claims (3)

  1. 第一基板と、複数の陰極放出体と、を含む電界放出陰極素子であって、
    前記第一基板は導電材料からなり、第一表面及び該第一表面と対向する第二表面を有し、
    前記第一基板は複数の第一孔を有し、
    各前記第一孔は前記第一表面から前記第二表面まで貫通し、
    前記第一孔の延伸方向は前記第一表面及び前記第二表面と30°〜90°(30°、90°は含まず)の角度を成し、
    複数の前記陰極放出体は各前記第一孔に充填され、且つ前記第一基板と電気的に接続され、
    各前記第一孔における複数の前記陰極放出体は相互に連接され、前記第一孔の内壁と接触して固定され、
    複数の前記陰極放出体は複数のカーボンナノチューブを含み、
    複数のカーボンナノチューブの少なくとも一部は、電界放出端を形成することを特徴とする電界放出陰極素子。
  2. 第一基板と、第二基板と、複数の陰極放出体と、を含む電界放出陰極素子であって、
    前記第一基板は導電材料からなり、第一表面及び該第一表面と対向する第二表面を有し、
    前記第一基板は複数の第一孔を有し、
    各前記第一孔は前記第一表面から前記第二表面まで貫通し、
    前記第一孔の延伸方向は前記第一表面及び前記第二表面と30°〜90°(30°、90°は含まず)の角度を成し、
    前記第二基板は複数の第二孔を有し、
    各前記第二孔は前記第二基板の対向する二つの表面を貫通し、
    前記第二基板は前記第一基板に積層され、複数の前記第一孔は複数の前記第二孔と一対一で対応し、
    前記第二孔の内壁には第二次電子放出層が設置され、
    複数の前記陰極放出体は各前記第一孔に充填され、且つ前記第一基板と電気的に接続され、
    各前記第一孔における複数の前記陰極放出体は相互に連接され、前記第一孔の内壁と接触して固定され、
    複数の前記陰極放出体は複数のカーボンナノチューブを含み、
    複数のカーボンナノチューブの少なくとも一部は、電界放出端を形成することを特徴とする電界放出陰極素子。
  3. 陽極基板と、陰極基板と、陽極構造体と、請求項1又は2に記載の電界放出陰極素子と、を含む電界放出装置であって、
    前記電界放出陰極素子は前記陰極基板に設置され、
    前記陽極構造体は前記陽極基板に設置され、
    前記陽極構造体は前記電界放出陰極素子と間隔あけて設置されることを特徴とする電界放出装置。
JP2014213441A 2014-07-10 2014-10-20 電界放出陰極素子及び電界放出装置 Active JP5878222B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201410327705.4 2014-07-10
CN201410327705.4A CN105244246B (zh) 2014-07-10 2014-07-10 场发射阴极及场发射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016018779A JP2016018779A (ja) 2016-02-01
JP5878222B2 true JP5878222B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=55041847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014213441A Active JP5878222B2 (ja) 2014-07-10 2014-10-20 電界放出陰極素子及び電界放出装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9552953B2 (ja)
JP (1) JP5878222B2 (ja)
CN (1) CN105244246B (ja)
TW (1) TWI534848B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112233956B (zh) * 2020-09-30 2021-06-18 中国人民解放军军事科学院国防科技创新研究院 一种基于碳纳米管的x射线源及其制备方法

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5729244A (en) * 1995-04-04 1998-03-17 Lockwood; Harry F. Field emission device with microchannel gain element
US6522061B1 (en) * 1995-04-04 2003-02-18 Harry F. Lockwood Field emission device with microchannel gain element
CN1043030C (zh) * 1995-08-21 1999-04-21 清华大学 可膨胀石墨膨化脱硫方法
US5751109A (en) * 1996-07-08 1998-05-12 United States Of America As Represented By The Administrator, National Aeronautics And Space Administration Segmented cold cathode display panel
JP2000251808A (ja) * 1999-03-02 2000-09-14 Hisashi Sawai 放射電子が増倍された冷陰極電子放射型表示装置
US20020117960A1 (en) * 2000-09-01 2002-08-29 Yi Jay J.L. Field emission wafer and process for making same for use in field emission display devices
US6448701B1 (en) * 2001-03-09 2002-09-10 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Self-aligned integrally gated nanofilament field emitter cell and array
JP3830416B2 (ja) 2001-06-28 2006-10-04 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 電子源用電極およびその製造方法ならびに電子管
KR100873634B1 (ko) 2002-02-20 2008-12-12 삼성전자주식회사 탄소나노튜브를 포함하는 전자증폭기 및 그 제조방법
KR20040034251A (ko) * 2002-10-21 2004-04-28 삼성에스디아이 주식회사 전계방출소자
JP3879101B2 (ja) * 2003-01-20 2007-02-07 有限会社アイティシ 電子増倍部を装着したfedデバイス及びその製造方法
US20080048543A1 (en) * 2004-09-15 2008-02-28 Hsu David S Y Regeneration of field emission from carbon nanotubes
US7318763B2 (en) * 2004-11-10 2008-01-15 General Electric Company Carbide nanostructures and methods for making same
CN100583349C (zh) * 2005-07-15 2010-01-20 清华大学 场发射阴极、其制造方法及平板型光源
US7619373B2 (en) * 2006-01-05 2009-11-17 Virgin Islands Microsystems, Inc. Selectable frequency light emitter
US7884359B2 (en) * 2006-06-09 2011-02-08 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Integrally gated carbon nanotube ionizer device
KR100785030B1 (ko) * 2006-11-13 2007-12-12 삼성전자주식회사 전계방출소자 및 그 제조방법
KR101366804B1 (ko) * 2007-01-08 2014-02-24 삼성전자주식회사 전자 증폭 전극 및 이를 이용한 테라헤르츠 발진기
US20100039014A1 (en) * 2008-08-14 2010-02-18 Seoul National University Research & Development Business Foundation (Snu R&Db Foundation) Electron multipliers
CN102201309B (zh) * 2010-03-25 2015-01-21 清华大学 场发射装置的制备方法
CN102208317B (zh) 2010-03-31 2013-07-31 清华大学 碳纳米管浆料及采用该碳纳米管浆料制备的场发射体
CN102064063B (zh) * 2010-12-24 2012-08-29 清华大学 场发射阴极装置及其制备方法
CN105448620B (zh) * 2014-07-10 2017-08-08 清华大学 场发射阴极及场发射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016018779A (ja) 2016-02-01
TWI534848B (zh) 2016-05-21
CN105244246A (zh) 2016-01-13
US20160013005A1 (en) 2016-01-14
US9552953B2 (en) 2017-01-24
TW201603093A (zh) 2016-01-16
CN105244246B (zh) 2017-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100648304B1 (ko) 전계 전자 방출 물질, 전계 전자 방출 물질을 형성하는 방법 및, 전계 전자 방출 장치
US7652418B2 (en) Electronic emission device, electron emission display device having the same, and method of manufacturing the electron emission device
JP5595854B2 (ja) 電界放出陰極素子及び電界放出表示装置
TWI534854B (zh) 場發射陰極及場發射裝置
JP5878222B2 (ja) 電界放出陰極素子及び電界放出装置
JP4043139B2 (ja) 電子放出源の製造方法
KR100972381B1 (ko) 탄소나노튜브를 이용한 전계 방출 소자 및 그 제조방법
KR20070105489A (ko) 전자 방출 소자 및 그 제조 방법
TW201426807A (zh) 場發射陰極裝置及其驅動方法
TWI557767B (zh) 場發射陰極的製備方法
JP2012142267A (ja) 電界放出陰極素子及びそれを利用した電界放出表示装置
US7687982B2 (en) Electron emission device, electron emission display device including the electron emission device, and method of driving the electron emission device
KR20070046606A (ko) 전자 방출 소자 및 그 제조 방법
JP4043141B2 (ja) 電子放出源の製造方法及び電子放出源
KR101100821B1 (ko) 전자 방출원 및 이를 구비한 전자 방출 소자
KR20070079248A (ko) 전자 방출 소자
TWI421895B (zh) 場發射電子器件及場發射顯示裝置
JP5293352B2 (ja) 三極構造型の電界電子放出型ランプの製造方法
KR20120058136A (ko) 금속-탄소 나노튜브 복합 분말, 금속-탄소 나노튜브 복합 페이스트 및 그를 이용한 전계방출 소자
JP2012221846A (ja) 発光装置、発光方法および発光装置の製造方法
JP2006228497A (ja) 冷陰極電子源、その製造方法ならびに表示装置
KR20070079250A (ko) 전자 방출 소자
KR20070105492A (ko) 전자 방출 소자, 이를 구비하는 백라이트 유닛 및 그 제조방법
KR20070046623A (ko) 전자 방출 소자, 이를 구비한 전자 방출 디스플레이 장치및 그 제조 방법
KR20070105508A (ko) 전자 방출 소자 및 그 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20151109

TRDD Decision of grant or rejection written
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20151127

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5878222

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250