JP2000293864A - 光ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層光ディスクを再生する場合であっても、
光学ピックアップの再生位置管理を容易とし、装置のコ
スト上昇を抑える。 【解決手段】 スピンドルモータ８は、光学ピックアッ
プ５をディスク半径方向に移動させるスレッド送り機構
を駆動する。サーボプロセッサ３は、ステッピングモー
タ４を駆動するパルス信号から光学ピックアップ５によ
るディスク半径方向の再生位置を検出する。ＲＦプロセ
ッサ１０は、光ディスク１の読み取り信号からレイヤ情
報を抽出する。システムコントローラ６は、サーボプロ
セッサ３からディスク半径方向の再生位置情報を取り出
すと共に、レイヤ情報から光学ピックアップ５による記
録層の再生位置情報を求め、さらにこれら再生位置情報
から、ディスク半径方向の再生位置と記録層の再生位置
を表す表示信号を生成する。モニタ装置２０には、その
表示信号に基づく画像を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる多層光デ
ィスクを含む光ディスクを、少なくとも再生可能な光デ
ィスク装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、光ディスク再生装置では、光
学ピックアップの再生位置管理を行うために、光ディス
クから読み取ったアドレス情報に基づいて、光学ピック
アップが光ディスクの半径方向の何れの位置を再生中で
あるのかを計算により求めている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
ドレス情報に基づいたディスク半径方向の再生位置の計
算は複雑であり、したがって処理能力の高いプロセッサ
が必要となっている。

【０００４】また、近年は、複数の記録層を有する多層
光ディスクが実用化されつつあるが、この多層光ディス
クを再生する場合も、光学ピックアップの再生位置管理
を行う必要がある。

【０００５】ところが、当該多層光ディスクを使用した
場合は、光学ピックアップによる光ディスク半径方向の
再生位置だけでなく、光ディスク上の各記録層のうちの
何れの記録層を再生中であるのかをも知る必要があり、
これらを各記録層のアドレス情報から計算により求める
には、さらに複雑な計算が必要となる。このため、光学
ピックアップの再生位置管理のための処理は非常に複雑
となり、且つ、プロセッサもさらに処理能力の高いもの
が必要となる。

【０００６】これらことは、光ディスク再生装置のコス
トアップの一因となる。

【０００７】そこで、本発明はこのような状況に鑑みて
なされたものであり、通常の１層の記録層からなる光デ
ィスクのみならず、多層光ディスクを再生する場合であ
っても、光学ピックアップの再生位置管理を容易にし、
装置のコスト上昇を抑えることを可能とする、光ディス
ク装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク装置
は、複数の記録層を有すると共に各記録層を再生する際
に必要となるレイヤ情報が記録されている多層光ディス
クを含む光ディスクを、少なくとも再生する光ディスク
装置であり、光ヘッドをディスク半径方向に移動させる
スレッド送り機構を駆動するステッピングモータと、ス
テッピングモータを駆動するパルス信号から光ヘッドに
よるディスク半径方向の再生位置を検出する再生半径位
置検出手段と、光ディスクの読み取り信号からレイヤ情
報を抽出する抽出手段と、レイヤ情報から光ヘッドによ
る記録層の再生位置を検出する再生記録層検出手段とを
有することにより、上述した課題を解決する。

【０００９】また、本発明の光ディスク装置は、ディス
ク半径方向の再生位置及び／又は記録層の再生位置を表
す表示信号を生成し、この表示信号に基づく画像を表示
するようにしている。

【００１０】すなわち、本発明の光ディスク装置によれ
ば、ステッピングモータの駆動パルス信号と、光ディス
クの読み取り信号から抽出したレイヤ情報とを用いるこ
とにより、複雑なアドレス計算を行わなくても、ディス
ク半径方向の再生位置と光ヘッドによる記録層の再生位
置を知ることができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。

【００１２】図１には、本発明の光ディスク装置の一実
施の形態としての光ディスク再生装置の概略構成を示
す。

【００１３】この図１において、光ディスク１は、複数
の記録層を有すると共に、例えば記録層の層数や順番、
深さ、各記録層上のトラック番号など、各記録層を再生
する際に必要となるレイヤ情報が所定の位置に記録され
ている多層光ディスクである。この光ディスク１は、回
転軸１２を介してスピンドルモータ８により回転駆動さ
れる。

【００１４】光ヘッド（光学ピックアップ５）は、後述
するサーボプロセッサ３により供給されるフォーカスド
ライブ信号、及びトラッキングドライブ信号にしたがっ
て、内蔵する対物レンズから光ディスク１の各記録層ま
での距離を調整（フォーカスサーボ）すると共に、光デ
ィスク１の所望の記録層の所望のトラック上（トラッキ
ングサーボ）にレーザ光を照射し、さらに、その反射光
を光電変換し、当該変換したＲＦ信号をサーボアンプ２
に出力する。

【００１５】また、光学ピックアップ５は、スレッド送
り機構により、ディスク半径方向に移動可能となされて
いる。すなわち、スレッド送り機構は、ディスク信号面
に平行に配置されたリードスクリュー９や図示しないガ
イドレール等と、上記リードスクリュー９を回転駆動す
るステッピングモータ（スレッドモータ）４とからな
り、当該リードスクリュー９をステッピングモータ４に
より回転駆動することにより、光学ピックアップ５がデ
ィスク半径方向に移動するようになされている。

【００１６】上記スレッド送り機構のディスク最内周部
分に相当する位置には、最内周検出スイッチ７が設けら
れており、当該最内周検出スイッチ７は、上記スレッド
送り機構によって光学ピックアップ５がディスク最内周
部分に相当する位置まで到達したことを検出する。この
最内周検出スイッチ７による検出信号は、サーボプロセ
ッサ３に入力される。

【００１７】サーボアンプ２は、光学ピックアップ５か
ら供給されたＲＦ信号を増幅してＲＦプロセッサ１０に
出力すると共に、当該ＲＦ信号からフォーカスエラー信
号とトラッキングエラー信号を抽出してサーボプロセッ
サ３に出力する。

【００１８】サーボプロセッサ３は、サーボアンプ２か
ら供給されたフォーカスエラー信号とトラッキングエラ
ー信号に基づいて、光学ピックアップ５のフォーカスア
クチュエータとトラッキングアクチュエータを駆動する
ためのフォーカスドライブ信号とトラッキングドライブ
信号を生成し、これらドライブ信号をそれぞれ対応して
設けられたドライブアンプ１３，１４を介して光学ピッ
クアップ５に出力する。また、サーボプロセッサ３は、
システムコントローラ６からの制御信号に基づいて、上
記ステッピングモータ４を駆動するためのドライブ信号
（スレッドドライブ信号）を生成し、当該ドライブ信号
をドライブアンプ１５を介してステッピングモータ４に
出力する。

【００１９】ＲＦプロセッサ１０は、上記サーボアンプ
２から供給されたＲＦ信号に対して所定の信号処理を施
すことで、再生信号を生成し、また、ＲＦ信号のクロッ
クに基づいて一定線速度で光ディスク１を回転させるよ
うにスピンドルモータ８を駆動制御する。さらに、当該
ＲＦプロセッサ１０は、光ディスク１から読み取った再
生信号から、上記レイヤ情報を取り出すことをも行う。

【００２０】システムコントローラ６は、サーボプロセ
ッサ３及びＲＦプロセッサ１０と通信し、システム全体
の制御を行う。また、システムコントローラ６は、イン
ターフェイス回路１１を介して、モニタ装置２０に接続
可能となっている。

【００２１】モニタ装置２０は、本実施の形態の光ディ
スク再生装置に内蔵されるものと、外部接続されるもの
の何れであってもよい。

【００２２】以下に、システムコントローラ６とサーボ
プロセッサ３の制御動作を説明する。

【００２３】本実施の形態の光ディスク再生装置のイニ
シャライズ（期化）時、サーボプロセッサ３は、ステッ
ピングモータ４を駆動させることにより、光学ピックア
ップ５をディスク最内周位置に移動させる。このとき、
サーボプロセッサ３は、最内周検出スイッチ７からの検
出信号を受けて、光学ピックアップ５がディスク最内周
に到達したことを認識すると、上記ステッピングモータ
４を停止させる。当該イニシャライズ時のディスク最内
周位置が、光学ピックアップ５の基準位置（基準点）と
なる。

【００２４】その後、サーボプロセッサ３は、スレッド
ドライブ信号としてパルス信号を出力することで上記ス
テッピングモータ４を駆動するが、このときのサーボプ
ロセッサ３は上記スレッドドライブ信号のパルス数をカ
ウントすることで、光学ピックアップ５の現在位置を特
定する。また、システムコントローラ６は、上記サーボ
プロセッサ３から光学ピックアップ５の現在位置情報を
受け取ることで、光学ピックアップ５の現在位置を認識
する。

【００２５】ここで、上記光ディスク１の再生を開始す
る場合、先ず、システムコントローラ６は、サーボプロ
セッサ３を介して光学ピックアップ５を光ディスク１の
上記レイヤ情報の記録されている所定の位置に移動さ
せ、当該光学ピックアップ５に所定の位置の再生を行わ
せる。上記光学ピックアップ５が上記所定の位置から読
み取った信号は、サーボアンプ２を介してＲＦプロセッ
サ１０に送られる。当該ＲＦプロセッサ１０では、上記
所定の位置から読み取られた信号からレイヤ情報を取り
出し、システムコントローラ６に送る。

【００２６】これにより、システムコントローラ６は、
光学ピックアップ５が再生する光ディスク１の記録層や
トラックについて認識することができる。言い換えれ
ば、システムコントローラ６は、光学ピックアップ５が
光ディスク１上の何れの記録層を再生するのかを知るこ
とになる。

【００２７】次に、上記光ディスク１を再生する場合、
光学ピックアップ５は光ディスク１の中に記録してある
内容にしたがって当該光ディスク１の各記録層上をラン
ダムにアクセスすることになるが、この時のシステムコ
ントローラ６は、上記レイヤ情報と上記サーボプロセッ
サ３からの現在位置情報に基づいて、光学ピックアップ
５がディスク半径方向の何れの位置を再生し、且つ、光
ディスク１の何れの記録層を再生するのかを算出するこ
とができる。

【００２８】さらにシステムコントローラ６は、上記光
ディスク１を再生している時、上記光学ピックアップ５
によるディスク半径方向上の再生位置及び記録層上の再
生位置をモニタ装置２０に表示するための表示信号を生
成し、当該表示信号をインターフェイス回路１１を介し
てモニタ装置２０に供給する。

【００２９】図２には、上記モニタ装置２０の画面上の
表示例を示す。

【００３０】この図２において、モニタ装置２０の画面
２１には、光ディスク１の断面に相当し、各記録層に対
応する層（この例では３つの層２５〜２７）を表示する
画像２２と、光学ピックアップ５が再生しているディス
ク半径方向上の再生位置を示すマーカ２４と、同じく光
学ピックアップ５が再生している記録層を示すマーカ２
３とが表示される。すなわち、システムコントローラ６
は、上記光学ピックアップ５によるディスク半径方向上
の再生位置及び記録層上の再生位置に基づいて、上記マ
ーカ２３，２４の表示位置を移動させる。

【００３１】上述したように、本実施の形態の光ディス
ク再生装置によれば、ステッピングモータ４のパルス数
からディスク半径方向の現在の再生位置を知ることがで
き、また、光ディスク１から再生したレイヤ情報によっ
て現在再生されている記録層の位置を知ることができる
ため、多層光ディスクを再生する場合であっても、光学
ピックアップの再生位置の認識及び表示が可能となり、
したがって光学ピックアップの再生位置管理が容易とな
る。また、従来の光ディスク再生装置のように各層のア
ドレス情報を用いた複雑な計算を行わなくて済むため、
処理能力の高いプロセッサが不要となり、光ディスク再
生装置のコスト上昇を抑えることが可能である。

【００３２】なお、本実施の形態では、光ディスク再生
装置を例に挙げたが、光ディスクの記録と再生が可能な
光ディスク記録再生装置であっても本発明を適用できる
ことは言うまでもない。

【００３３】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
光ディスク装置においては、スレッド送り機構を駆動す
るステッピングモータの駆動パルス信号から光ヘッドに
よるディスク半径方向の再生位置を検出し、光ディスク
の読み取り信号から抽出したレイヤ情報から光ヘッドに
よる記録層の再生位置を検出することにより、例えば多
層光ディスクを再生する場合であっても、光ディスクの
アドレス情報を使った複雑な計算をすることなく、光学
ピックアップの再生位置管理が容易となり、装置のコス
ト上昇を抑えることも可能である。

【００３４】さらに、光ヘッドによるディスク半径方向
の再生位置と光ヘッドによる記録層の再生位置を表示す
ることにより、光学ピックアップが光ディスク上のどの
位置にあるかを容易に認識することが可能となってい
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施の形態の光ディスク再生装置の主要
部の概略構成を示すブロック図である。

【図２】モニタ装置上の表示例を示す図である。

【符号の説明】

１ 光ディスク、 ２ サーボアンプ、 ３ サーボプ
ロセッサ、 ４ ステッピングモータ、 ５ 光学ピッ
クアップ、 ６ システムコントローラ、 ７最内周検
出スイッチ、 ８ スピンドルモータ、 ９ リードス
クリュー、１０ ＲＦプロセッサ、 １１ インターフ
ェイス回路、 １２ 回転軸、 ２０ モニタ装置、
２１ モニタ装置の画面、 ２２ 光ディスクの断面画
像、２３，２４ マーカ、 ２５〜２７ 層

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の記録層を有すると共に各記録層を
   再生する際に必要となるレイヤ情報が記録されている多
   層光ディスクを含む光ディスクを、少なくとも再生する
   光ディスク装置において、 光ヘッドをディスク半径方向に移動させるスレッド送り
   機構を駆動するステッピングモータと、 上記ステッピングモータを駆動するパルス信号から上記
   光ヘッドによるディスク半径方向の再生位置を検出する
   再生半径位置検出手段と、 上記光ディスクの読み取り信号から上記レイヤ情報を抽
   出する抽出手段と、 上記レイヤ情報から上記光ヘッドによる記録層の再生位
   置を検出する再生記録層検出手段とを有することを特徴
   とする光ディスク装置。
2. 【請求項２】 上記ディスク半径方向の再生位置及び／
   又は上記記録層の再生位置を表す表示信号を生成する表
   示信号生成手段を有することを特徴とする請求項１記載
   の光ディスク装置。
3. 【請求項３】 上記表示信号に基づく画像を表示する表
   示手段を備えることを特徴とする請求項２記載の光ディ
   スク装置。