JP2000291430A - 排気系部品、およびそれを用いた内燃機関、並びに排気系部品の製造方法 - Google Patents

排気系部品、およびそれを用いた内燃機関、並びに排気系部品の製造方法

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JP2000291430A JP11097136A JP9713699A JP2000291430A JP 2000291430 A JP2000291430 A JP 2000291430A JP 11097136 A JP11097136 A JP 11097136A JP 9713699 A JP9713699 A JP 9713699A JP 2000291430 A JP2000291430 A JP 2000291430A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1000℃を超える温度、または
1050℃付近、またはさらに1100℃付近の排気ガ
スに曝されての耐久性に優れ、薄肉としてまたエンジン
の後方に配置して排気ガス浄化用触媒の初期機能を向上
させることができる排気系部品と、それを用いた内燃機
関、並びに排気系部品の製造方法を得る。 【解決手段】 排気系部品を、高Cr高Niオー
ステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接する通路の少
なくとも一部が肉厚5mm以下とし、1010℃におい
て200時間大気中に保持した酸化減量が50mg/c
2 以下、またはさらに1050℃において200時間
大気中に保持した酸化減量が100mg/cm2 以下、
またはさらに1100℃において200時間大気中に保
持した酸化減量が200mg/cm2 以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車エンジン用
のエキゾーストマニホールドやタービンハウジングなど
の排気系部品、およびそれを用いた内燃機関、並びに排
気系部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のエキゾーストマニホール
ドやタービンハウジング等の排気系部品等は、ニレジス
ト鋳鉄(Ni−Cr−Cu系オーステナイト鋳鉄)等の
耐熱鋳鉄やフェライト系耐熱鋳鋼などが採用されてい
た。しかし、ニレジスト鋳鉄は、排気ガス温度が900
℃までは高温強度が比較的良好であるが、それ以上の温
度では耐久性が劣る。また、フェライト系耐熱鋳鋼は、
排気ガス温度が950℃以上の高温強度が劣るという問
題点がある。
【0003】ニレジスト鋳鉄等の耐熱鋳鉄やフェライト
系耐熱鋳鋼より高温に耐える材料として、オーステナイ
ト系耐熱鋳鋼がある。例えば特開昭54−96418号
公報には、その特許請求の範囲の項に、C:0.1〜
1.5%,Si:0.5〜5.0%,Mn:2.5%未
満,Cr:15〜35%,Ni:8〜45%,W:0.
5〜3.0%,Nb:0.2〜5.0%,またはさら
に、Mo:0.5〜2.0%、またはさらに、S:0.
05〜0.25%,残部が実質的にFeとした記載があ
る。そして、この特開昭54−96418号公報の実施
例には、C:0.12〜1.42%,Si:0.23〜
0.73%,Mn:0.77〜0.83%,Mo:0.
87〜1.62%,Cr:24.8〜25.3%,N
i:19.6〜20.3%,W:0.86〜1.6%,
Nb:0.21〜1.33%,S:0.08〜0.16
%として、Sを添加含有させて被削性を向上させ、また
1000℃における高温引張強さを10.6〜15.4
kg/mm2 、900℃における酸化減量を1.7〜
8.3mg/(dm2 ・hr)とした記載がある。
【0004】本出願人も、900℃以上高温での使用に
耐えるオーステナイト系耐熱鋳鋼として、特開平5−5
161号公報、特開平7−228948号公報に記載さ
れる発明を提案した。
【0005】すなわち、特開平5−5161号公報とし
て、質量比で、C:0.20〜0.60%,Si:2.
00%以下,Mn:1.00以下,Cr:15〜30
%,Ni:8〜20%,W:2〜6%,Nb:0.2〜
1.0%,B:0.001〜0.01%,残部:Feお
よび不可避不純物,あるいはそれらにMo:0.2〜1
%および/またはCo:20%以下として、特に900
℃を超える加熱と冷却の繰り返し熱サイクルを受けても
高温強度が優れるオーステナイト系耐熱鋳鋼およびそれ
からなる排気系部品を提案した。そして、実施例におい
て、C:0.19〜0.49%,Si:0.87〜1.
06%,Mn:0.46〜0.59%,Cr:18.8
2〜28.20%,Ni:8.26〜18.84%,
W:2.02〜5.03%,Nb:0.28〜0.98
%,B:0.002〜0.008%,残部:Feおよび
不可避不純物,あるいはそれらにMo:0.49〜0.
55%および/またはCo:4.50〜18.74%を
試みた。この実施例では、1050℃における0.2%
耐力が33〜62MPa、引張強さが59〜31MP
a、伸びが27〜40%であった。また、熱疲労寿命
は、標点間距離を20mm、標点間の直径を10mmと
した丸棒試験片を用い、加熱伸び縮みを機械的に完全に
拘束した状態で、下限温度を150℃、上限温度を10
00℃、各1サイクルを12分として熱疲労破壊までの
サイクル数が88〜195サイクルであった。さらに、
1000℃において200時間大気中に保持後の酸化減
量は、15〜50mg/cm2 であった。
【0006】さらに、特開平7−228948号公報と
して、質量比で、C:0.2〜1.0%,C−Nb/
8:0.05〜0.6%,Si:2%以下,Mn:2%
以下,Cr:15〜30%,Ni:8〜20%,W:1
〜6%,Nb:0.5〜6%,N:0.01〜0.3
%,S:0.01〜0.5%,残部:Feおよび不可避
不純物からなる鋳造性および被削性に優れたオーステナ
イト系耐熱鋳鋼とそれからなる排気系部品を提案した。
そして、実施例において、C:0.21〜0.80%,
C−Nb/8:0.12〜0.58%,Si:0.52
〜1.11%,Mn:0.51〜1.05%,Cr:1
6.55〜21.02%,Ni:8.45〜18.55
%,W:1.02〜5.80%,Nb:0.68〜6.
95%,N:0.03〜0.14%,S:0.03〜
0.41%,残部:Feおよび不可避不純物とすること
を試みた。この実施例では、1000℃における0.2
%耐力が55〜80MPa、引張強さが62〜125M
Pa、伸びが26〜75%であった。また、熱疲労寿命
は、標点間距離を20mm、標点間の直径を10mmと
した丸棒試験片を用い、加熱伸び縮みを機械的に完全に
拘束した状態で、下限温度を150℃、上限温度を10
00℃、各1サイクルを12分として熱疲労破壊までの
サイクル数が145〜210サイクルであった。さら
に、1000℃において200時間大気中に保持後の酸
化減量は、18〜50mg/cm2 であった。
【0007】ところで、自動車のエンジンは、吸気系部
品のインテークマニホールド内やコレクター内でガソリ
ンと空気を混合し、これを燃焼室に供給する構造が主流
である。この構造であると、自動車が万一衝突して、イ
ンテークマニホールドやコレクター内のガソリンまたは
ガソリンと空気の混合したものが外部に漏洩した際に引
火などすると大きな事故になる。これを防止するため、
エンジンの後方にインテークマニホールドやコレクター
などの吸気系部品を配置し、エンジンの前方にエキゾー
ストマニホールド、タービンハウジングなどの排気系部
品を配置している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、地球環境、地域
環境の保全の面から排気ガスの更なる削減や燃費の向上
が求められている。そして、エンジンの高出力化、高温
燃焼化が進められ、燃焼室内にガソリンを直接噴射す
る、いわゆる直噴型エンジンが普及しつつある。この直
噴型エンジンでは、ガソリンが、燃料タンクから燃焼室
に直接導かれるので、万一、自動車が衝突してもガソリ
ンが外部に漏洩する量が僅かであり、大きな事故になる
ことが少ない。このため、従来までのエンジンの前方に
排気系部品を、後方に吸気系部品を配置するのに代わ
り、エンジンの前方にインテークマニホールドやコレク
ターなどの吸気系部品を配置して燃焼室に冷却された空
気を取り入れ、また、エンジンの後方にエキゾーストマ
ニホールドやタービンハウジングなどの排気系部品を配
置して排気ガス浄化装置と直結してエンジン始動時の排
気ガス浄化用触媒の初期機能を向上することも行なわれ
てきている。
【0009】一方、エンジンの後方にエキゾーストマニ
ホールドやタービンハウジングなどの排気系部品を配置
すると、自動車の走行時に風が当たり難くて排気系部品
の表面温度が上昇し、高温度域での耐久性が必要とされ
る。
【0010】そして、エキゾーストマニホールドやター
ビンハウジングなどの排気系部品においては、現在、1
000℃を超える温度、または1050℃付近、または
さらに1100℃付近の排気ガスに曝されての耐久性が
要求されてきている。また、上記の排気系部品には、エ
ンジン始動時における排気ガス浄化用触媒の初期機能確
保のため薄肉化が要求されてきている。
【0011】前記特開昭54−96418号公報に記載
のものは、900℃における酸化減量が1.7〜8.3
mg/(dm2 ・hr)で、1000℃の引張強さが1
0.6〜15.4kg/mm2 であるが、1000℃を
超える排気ガスに曝される排気系部品の開示や示唆はな
い。
【0012】また、本出願人の前記特開平5−5161
号公報に記載のものは、1000℃において200時間
大気中に保持後の酸化減量が15〜50mg/cm2
あるが、1000℃を超える排気ガスに曝される排気系
部品の開示や示唆はない。
【0013】また、本出願人の前記特開平7−2289
48号公報に記載のものは、1000℃において200
時間大気中に保持後の酸化減量が18〜50mg/cm
2 であるが、1000℃を超える排気ガスに曝される排
気系部品の開示や示唆はない。
【0014】本発明の課題は、1000℃を超える温
度、または1050℃付近、またはさらに1100℃付
近の排気ガスに曝されての耐久性に優れ、薄肉としてま
たエンジンの後方に配置して排気ガス浄化用触媒の初期
機能を向上させることができる排気系部品と、それを用
いた内燃機関、並びに排気系部品の製造方法を得ること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高Cr高
Niオーステナイト系耐熱鋳鋼をベースにして、C,C
r,Ni,S,W,Nbなどの含有量を変化させて、耐
酸化性、熱疲労寿命ほかの高温特性を向上することを鋭
意研究した。その結果、排気系部品の1000℃を超え
る排気ガスに曝されての耐久性は、高温強度だけでな
く、耐酸化性が重要な因子となることを見出した。すな
わち、排気系部品が高温の排気ガスに曝されて酸化が起
こるとそこから最初に微小亀裂が入り、その微小亀裂が
また酸化して亀裂が増幅し、これが繰り返されることで
亀裂が大きく進展し、この酸化が排気系部品の耐久性を
決定していた。そして、酸化をできる限り少なくするに
は、高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼での組成
と、Cr/Niの質量比を適切にし、オーステナイト基
地中にクロムを主体とする炭化物が微細に分散析出させ
た組織をとすることで耐酸化性が向上し、1000℃を
超える温度、または1050℃付近、またはさらに11
00℃付近の排気ガスに曝されての耐久性に優れ、砂鋳
型での減圧鋳造により溶湯の湯流れ性を向上して排気ガ
スに接する通路の少なくとも一部を肉厚5mm以下と
し、またエンジンの後方に配置して排気ガス浄化用触媒
の初期機能を向上させる排気系部品が得られ、この排気
系部品をエンジンの後方に配置することで、排気ガス浄
化用触媒の初期機能を向上させる内燃機関が得られるこ
とを見出し本発明に想到した。
【0016】すなわち第1発明の排気系部品は、高Cr
高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接す
る通路の少なくとも一部が肉厚5mm以下であって、1
010℃において200時間大気中に保持した酸化減量
が50mg/cm2 以下である。
【0017】第2発明の排気系部品は、高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接する通路の
少なくとも一部が肉厚5mm以下であって、1050℃
において200時間大気中に保持した酸化減量が100
mg/cm2 以下である。
【0018】第3発明の排気系部品は、高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接する通路の
少なくとも一部が肉厚5mm以下であって、1100℃
において200時間大気中に保持した酸化減量が200
mg/cm2 以下である。
【0019】第4発明の排気系部品は、高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接する通路の
少なくとも一部が肉厚5mm以下であって、1010℃
において200時間大気中に保持した酸化減量が50m
g/cm2 以下、1050℃において200時間大気中
に保持した酸化減量が100mg/cm2 以下である。
【0020】第5発明の排気系部品は、高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接する通路の
少なくとも一部が肉厚5mm以下であって、1050℃
において200時間大気中に保持した酸化減量が100
mg/cm2 以下、1100℃において200時間大気
中に保持した酸化減量が200mg/cm2 以下であ
る。
【0021】第6発明の排気系部品は、高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼製で、排気ガスに接する通路の
少なくとも一部が肉厚5mm以下であって、1010℃
において200時間大気中に保持した酸化減量が50m
g/cm2 以下、1050℃において200時間大気中
に保持した酸化減量が100mg/cm2 以下、110
0℃において200時間大気中に保持した酸化減量が2
00mg/cm2 以下である。
【0022】第7発明の排気系部品は、第1発明乃至第
6発明において、加熱上限温度1000℃、温度振幅8
00℃以上、拘束率0.25で加熱冷却する熱疲労試験
での熱疲労寿命が200サイクル以上である。
【0023】第8発明の排気系部品は、第1発明乃至第
7発明において、加熱上限温度1000℃、温度振幅8
00℃以上、拘束率0.5で加熱冷却する熱疲労試験で
の熱疲労寿命が100サイクル以上である。
【0024】第9発明の排気系部品は、第1発明乃至第
8発明において、前記高Cr高Niオーステナイト系耐
熱鋳鋼は、質量比で、C:0.2〜1.0%,Si:2
%以下,Mn:2.0%以下,P:0.04%以下,
S:0.05〜0.25%,Cr:20〜30%,N
i:16〜30%,残部:Feおよび不可避不純物を含
む組成からなる。
【0025】第10発明の排気系部品は、第9発明にお
いて、前記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼は、
好ましくは、質量比で、C:0.3〜0.6%,Si:
0.2〜1.0%,Mn:0.8〜1.5%,P:0.
04%以下,S:0.12〜0.20%,Cr:23〜
27%,Ni:18〜22%,残部:Feおよび不可避
不純物を含む組成からなる。
【0026】第11発明の排気系部品は、第9発明にお
いて、前記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼は、
質量比で、W:1〜4%および/またはNb:1%を超
え4%以下を含む。
【0027】第12発明の排気系部品は、第11発明に
おいて、前記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
は、好ましくは、質量比で、W:2.7〜3.3%およ
び/またはNb:1.8〜2.2%を含む。
【0028】第13発明の排気系部品は、第11または
第12発明において、前記高Cr高Niオーステナイト
系耐熱鋳鋼は、W=2Moの割合でMoを含有してい
る。
【0029】第14発明の排気系部品は、第9発明乃至
第13発明において、前記高Cr高Niオーステナイト
系耐熱鋳鋼は、Cr/Niの質量比が1.0〜1.5で
ある。
【0030】第15発明の排気系部品は、第9発明乃至
第13発明において、前記高Cr高Niオーステナイト
系耐熱鋳鋼は、Mn/Sの質量比が5以上で、硫化物粒
子がマンガン硫化物を含む。
【0031】第16発明の排気系部品は、第9発明乃至
第13発明において、前記高Cr高Niオーステナイト
系耐熱鋳鋼は、オーステナイト基地中にクロムを主体と
する炭化物が微細に分散析出させた組織を有する。
【0032】第17発明の排気系部品は、第1発明乃至
第16発明に記載の排気系部品がタービンハウジングで
ある。
【0033】第18発明の排気系部品は、第1発明乃至
第16発明に記載の排気系部品がエキゾーストマニホー
ルドである。
【0034】第19発明の排気系部品は、第1発明乃至
第16発明に記載の排気系部品がタービンハウジング一
体エキゾーストマニホールドである。
【0035】第20発明の排気系部品は、第1発明乃至
第16発明に記載の排気系部品が触媒ケースである。
【0036】第21発明の排気系部品は、第1発明乃至
第16発明に記載の排気系部品が触媒ケース一体エキゾ
ーストマニホールドである。
【0037】第22発明は内燃機関であって、エンジン
への吸気系部品と排気系部品の配列が、エンジンの前方
に吸気系部品を配置し、エンジンの後方に排気系部品を
配置して、少なくともエキゾーストマニホールドが排気
ガス浄化装置と直結した構造であって、第1発明乃至第
22発明の排気系部品を用いる。
【0038】第23発明は、排気系部品の製造方法であ
って、(1)湯口から連通して、排気ガスに接する通路
の少なくとも一部が肉厚5mm以下とした排気系部品の
キャビティを形成し、このキャビティの堰部から隔離し
た位置での溶湯の最終充填部近くに、溶湯を遮断しかつ
通気部を形成した砂鋳型を準備する工程、(2)前記砂
鋳型の前記通気部を減圧することで前記キャビティ内を
減圧する工程、(3)前記砂鋳型に、質量比で、C:
0.2〜1.0%,Si:2%以下,Mn:2.0%以
下,P:0.04%以下,S:0.05〜0.25%,
Cr:20〜30%,Ni:16〜30%,またはさら
にW:1〜4%および/またはNb:1%を超え4%以
下,残部:Feおよび不可避不純物を含むオーステナイ
ト系耐熱鋳鋼組成となる溶湯で鋳造する工程、(4)鋳
造後、オーステナイト基地中に平均粒径10μm以下の
クロムを主体とする炭化物を均一で微細に分散析出させ
た組織とする熱処理を施す工程、以上(1)乃至(4)
を含む工程により排気系部品を得る。
【0039】以下、本発明の排気系部品、および内燃機
関、並びに排気系部品の製造方法での限定の理由を説明
する。なお、組成は質量比で示す。
【0040】(1)排気ガスに接する通路の少なくとも
一部が肉厚5mm以下 排気系部品の熱容量が大きくなると、排気ガスの熱を奪
い排気ガス浄化用触媒の初期機能が低下する。排気ガス
に接する通路の少なくとも一部を肉厚5mm以下とする
ことで、排気ガス浄化用触媒の初期機能を維持できる。
【0041】(2)1010℃において200時間大気
中に保持した酸化減量が50mg/cm2 以下 排気系部品は、エンジンからの排気ガスに含まれる硫黄
酸化物、窒素酸化物などの酸化物に直接曝される。そし
て、酸化が起こると最初に微小亀裂が入り、その微小亀
裂がまた酸化して亀裂が増幅し、これが繰り返されて亀
裂が大きく進展して排気系部品の耐久性が決定される。
このため、1000℃を超える排気ガスに曝される排気
系部品には、耐酸化性が特に要求される。この耐酸化性
は、オーステナイト系耐熱鋳鋼で、たとえば直径10m
m、長さ20mmの丸棒試験片を作製し、1000℃を
超える温度において200時間大気中に保持し、取り出
し後にショットブラスト処理を施して酸化スケールを除
去し、酸化試験前後の単位面積あたりの質量変化、すな
わち酸化減量(単位:mg/mm2 )を求めることによ
り評価できる。温度的には1000℃より僅か10℃上
の1010℃でも、排気系部品の材料によって酸化減量
が大きく異なる。そして、1010℃において200時
間大気中に保持した酸化減量が50mg/cm2 以下で
あると、1000℃を超える排気ガスに曝される排気系
部品、そしてこれを用いた内燃機関に適用できる。
【0042】(3)1050℃において200時間大気
中に保持した酸化減量が100mg/cm2 以下 1050℃において200時間大気中に保持した酸化減
量が100mg/cm 2 以下であると、1050℃付近
の排気ガスに曝される排気系部品、そしてこれを用いた
内燃機関に適用できる。
【0043】(4)1100℃において200時間大気
中に保持した酸化減量が200mg/cm2 以下 1100℃において200時間大気中に保持した酸化減
量が200mg/cm 2 以下であると、1100℃付近
の排気ガスに曝される排気系部品、そしてこれを用いた
内燃機関に適用できる。そして、1000℃を超える温
度、1050℃、1100℃各々の酸化減量が連続して
少なければ、さらに排気系部品の耐久性は向上する。
【0044】(5)加熱上限温度1000℃、温度振幅
800℃以上、拘束率0.25で加熱冷却する熱疲労試
験での熱疲労寿命が200サイクル以上 排気系部品は、エンジンの運転と停止の繰り返しによる
熱疲労寿命が必要である。この熱疲労寿命は、たとえ
ば、標点間距離を25mm、標点間の直径を10mmと
し、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試験機に取り付けた
丸棒試験片に、加熱上限温度を1000℃、温度振幅を
800℃以上、1サイククルを12分として、加熱冷却
サイクルを繰り返し、この加熱冷却に伴う伸び縮みを機
械的に拘束して熱疲労破壊を起こさせることで評価でき
る。通常、タービンハウジング、エキゾーストマニホー
ルドや触媒ケースなどの排気系部品は、加熱冷却に伴う
伸びが完全に拘束される拘束率1.0ではなく、ある程
度、加熱冷却に伴う伸びを許容する拘束率0.5付近で
取り付けられる。また、拘束率1.0の場合は、高温強
度が排気系部品の耐久性に影響を与えるが、拘束率0.
5付近では、長期間使用時の酸化ほかによる熱亀裂が排
気系部品の耐久性に影響を与える。そして、拘束率0.
25での熱疲労寿命が200サイクル以上であれば、1
000℃を超える温度、または1050℃付近、または
さらに1100℃付近の排気ガスに曝される排気系部品
に適用できる。
【0045】(6)加熱上限温度1000℃、温度振幅
800℃以上、拘束率0.5で加熱冷却する熱疲労試験
での熱疲労寿命が100サイクル以上 拘束率0.5での熱疲労寿命が200サイクル以上であ
れば、1000℃を超える温度、または1050℃付
近、またはさらに1100℃付近の排気ガスに曝される
排気系部品に適用できる。
【0046】(7)C(炭素):0.2〜1.0%、好
ましくは、C:0.3〜0.6% Cは、溶湯の流動性、すなわち鋳造性を良くし、また一
部基地に固溶して、固溶強化する。また、一次および二
次炭化物を形成して、高温強度を高める。さらに、Nb
を含有させた場合、Nbとの共晶炭化物を形成し、鋳造
性を高める。このような作用を有効に発揮するために、
Cは0.2%以上必要である。一方、Cが1.0%を超
えると共晶炭化物をはじめ、各種の炭化物の析出量が多
くなり過ぎて脆化し、延性が低下すると共に加工性が劣
化する。このため、C:0.2〜1.0%とする。好ま
しくは、C:0.3〜0.6%である。
【0047】(8)Si(ケイ素):2%以下、好まし
くは、Si:0.2〜1.0% Siは、溶湯の脱酸剤としての役割を有するほか、耐酸
化性の改善に有効な元素である。しかし、過剰に加える
とオーステナイト組織が不安定になり、鋳造性の劣化を
招く。このため、Si:2%以下とする。好ましくは、
Si:0.2〜1.0%である。
【0048】(9)Mn(マンガン):2%以下、好ま
しくは、0.8〜1.5% Mnは、Siと同様に溶湯の脱酸剤として有効である
が、あまり多く加えると耐酸化性が劣化する。このた
め、Mn:2%以下とする。好ましくは、Mn:0.8
〜1.5%である。
【0049】(10)P(リン):0,04%以下 Pは、高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼の融点を
下げ、高温度域で使用する排気系部品では熱疲労寿命を
低下させるので少ない方がよい。このため、P:0.0
4%以下とする。
【0050】(11)S(硫黄):0.05〜0.25
%、好ましくは、S:0.12〜0.2% Sは、鋳鋼においては球状もしくは塊状の硫化物を生成
させ、機械加工において切粉の分断を促進して被削性を
向上させる。この効果を得るためには、Sは0.05%
以上必要である。一方、Sを多量に添加すると粒界に硫
化物が多量に析出し高温強度を劣化させるので、Sは
0.25%を限度とする。このため、S:0.05〜
0.25%とする。好ましくは、S:0.12〜0.2
%である。
【0051】(12)Cr:(クロム):20〜30
%、好ましくは、Cr:23〜27% Crは、Niと共存し、鋳鋼組織をオーステナイト化し
て、高温強度や耐酸化性を高めるほか、炭化物を形成し
高温強度を高めるのに有効な元素である。特に、100
0℃を超える高温域でこれらの効果を有効なものにする
ためには、Crは20%以上含有することが必要であ
る。しかし、Crの含有量が30%を超えると、過剰に
二次炭化物が析出すること、さらにはσ相などの脆い析
出物などが析出し、脆化が著しくなる。このためCr:
20〜30%とする。好ましくは、Cr:23〜27%
である。
【0052】(13)Ni(ニッケル):16〜30
%、好ましくは、Ni:18〜22% Niは、前述のCrと共に鋳鋼組織をオーステナイト化
して、その組織を安定にして鋳造性を高めるのに有効な
元素である。特に、1000℃を超える高温域用の排気
系部品での薄肉化において良好な鋳造性を有するために
は、Niは16%以上の添加が必要である。Niの増加
と共に上記特性は向上するが、Niが30%を超えても
効果は飽和し、経済的にも不利である。このためNi:
16〜30%とする。好ましくは、Ni:18〜22%
である。
【0053】(14)W(タングステン):1〜4%、
好ましくは、W:2.7〜3.3% 高温強度を改善するため、必要に応じてWを1%以上含
有させる。一方、Wを多量に添加すると耐酸化性が劣化
するので、Wは4%を上限とする。このため、W:1〜
4%とする。好ましくは、W:2.7〜3.3%であ
る。なお、Wとほぼ同様の効果をMoを添加しても得ら
れるので、Wの一部または全量をMoに置換することも
可能である。この場合、質量比でW=2Moの割合でM
oに置換する。
【0054】(15)Nb(ニオブ):1%を超え4%
以下、好ましくは、Nb:1.8〜2.2% Nbは、Cと結合して微細な炭化物を形成し、高温での
引張強さ並びに耐熱疲労性を増大させる。また、Crの
炭化物の生成を抑制することによって耐酸化性と被削性
を向上させる。さらに、共晶炭化物を生成するため、薄
肉の排気系部品の鋳造性を向上させる。このような目的
で必要に応じて、Nbを1%を超えて含有させる。しか
し、Nbを多量に添加すると、結晶粒界に生成する共晶
炭化物が多くなって脆化し強度と延性が著しく低下する
ため4%を限度とする。したがって、Nb:1%を超え
4%以下である。好ましくは、Nb:1.8〜2.2%
である。
【0055】(16)Cr/Niの質量比が1.0〜
1.5 前述のとおり、Crは、Niと共存し、鋳鋼組織をオー
ステナイト化して、高温強度や耐酸化性を高めるほか、
炭化物を形成し高温強度を高めるのに有効な元素であ
る。また、Niは、Crと共存し、鋳鋼組織をオーステ
ナイト化して、その組織を安定にして鋳造性を高めるの
に有効な元素である。Crに対するNiの増加と共に耐
酸化性、高温強度は向上するが、Cr/Niの質量比で
1.0未満となるように、Niを多く含有させてもその
効果は飽和し、経済的にも不利である。一方、Cr/N
iの質量比で1.5を超えて。Crを多く含有させる
と、Crの二次炭化物が過剰に析出すること、さらには
σ相などの脆い析出物などが析出し、脆化が著しくな
る。したがって、Cr/Niの質量比は1.0〜1.5
とする。
【0056】(17)Mn/Sの質量比が5以上で、硫
化物粒子がマンガン硫化物を含む Mn/Sの質量比が5以上で、硫化物粒子がマンガン硫
化物を含むことで、被削性が向上し、低コストに排気系
部品を製造できる。
【0057】(18)オーステナイト基地中にクロムを
主体とする炭化物が微細に分散析出させた組織 たとえば700℃以上の温度で0.5〜3時間保持後冷
却する熱処理を施すことより、鋳造時に生成された浸炭
層の過剰な炭素(C)が内部に拡散し、オーステナイト
粒界近傍にクロムを主体とする炭化物(Cr236 )が
微細に析出する。そして、1000℃を超える温度、ま
たは1050℃付近、またはさらに1100℃付近の排
気ガスに曝される排気系部品の耐酸化性が向上する。
【0058】(19)排気系部品が、タービンハウジン
グ、エキゾーストマニホールド、タービンハウジング一
体エキゾーストマニホールド、触媒ケース、触媒ケース
一体エキゾーストマニホールド 上記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼により製造
された、タービンハウジング、エキゾーストマニホール
ド、タービンハウジングとエキゾーストマニホールドを
鋳造で一体としたタービンハウジング一体エキゾースト
マニホールド、触媒ケース、または触媒ケースとエキゾ
ーストマニホールドを鋳造で一体とした触媒ケース一体
エキゾーストマニホールドなどの排気系部品により、1
000℃を超える温度、または1050℃付近、または
さらに1100℃付近の排気ガスに曝されても耐酸化性
に優れ、排気ガスに接する通路の少なくとも一部を肉厚
5mm以下としてまたエンジンの後方に配置して排気ガ
ス浄化用触媒の初期機能を上昇させることができる。
【0059】(20)砂鋳型での減圧鋳造 湯口から連通して、排気ガスに接する通路の少なくとも
一部が肉厚5mm以下とした排気系部品のキャビティを
形成し、このキャビティの堰部から隔離した位置での溶
湯の最終充填部近くに、溶湯を遮断しかつ通気部を形成
した砂鋳型を準備し、この砂鋳型の通気部を減圧するこ
とでキャビティ内が減圧されて、鋳造時に高Cr高Ni
オーステナイト系耐熱鋳鋼組成の溶湯の流動性が向上
し、少なくとも一部が5mmの薄肉部を有する排気系部
品を健全に鋳造することができる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を詳細に説明す
る。表1に示す組成のオーステナイト系耐熱鋳鋼を、1
00kg用高周波炉を用いて大気溶解し、1550℃以
上で出湯した後、直ちに1500℃以上で注湯し、25
×25×165mmのブロックに鋳造した。
【0061】 (表1) 化学組成(質量%) C Si Mn P S Cr Ni 発明材(上限) 1.0 2.0 2.0 0.04 0.25 30 30 (下限) 0.2 0.05 20 16 実施例01 0.30 0.54 1.02 0.03 0.16 24.9 20.3 発明材02 0.25 0.53 0.95 0.03 0.15 23.7 20.9 発明材03 0.35 0.58 1.03 0.03 0.15 26.0 19.3 発明材04 0.33 0.50 0.86 0.03 0.01 25.2 19.9 発明材05 0.30 0.56 1.03 0.03 0.15 25.3 20.8 発明材06 0.44 0.50 0.96 0.03 0.15 25.1 19.8 発明材07 0.46 0.60 1.02 0.03 0.15 25.0 18.0 発明材08 0.39 0.55 1.00 0.03 0.14 25.0 20.4 発明材09 0.46 0.50 0.96 0.03 0.16 25.4 20.1 発明材10 0.45 0.50 1.00 0.03 0.15 25.0 20.0 発明材11 0.50 0.50 0.91 0.03 0.15 24.5 19.7 発明材12 0.52 0.55 0.95 0.03 0.16 24.9 18.2 発明材13 0.55 0.95 1.00 0.03 0.15 25.0 20.0 比較材01 0.38 0.92 0.46 0.03 0.04 19.5 9.3 比較材02 0.47 0.72 1.04 0.03 0.17 20.1 10.0
【0062】
【0063】表1において、比較材01は特開平5−5
161号公報に記載されるオーステナイト系耐熱鋳鋼で
あり、比較材02は特開平7−228948号公報に記
載されるオーステナイト系耐熱鋳鋼である。
【0064】そして、鋳造した発明材01〜13および
比較材01,02の25×25×165mmのブロック
を、加熱炉にて800℃で2時間保持後空冷する熱処理
を行った。
【0065】次に、各供試材を用いて、以下に述べる各
種の評価試験を行った。(1)酸化減量 排気系部品は、エンジンからの排気ガスに含まれる硫黄
酸化物、窒素酸化物などの酸化物に直接曝されるため、
耐酸化性が要求される。1000℃を超える温度、10
50℃付近、または1100℃付近の排気ガスに曝され
る排気系部品を考慮し、この高温での耐酸化性を評価し
た。耐酸化性は、直径10mm、長さ20mmの丸棒試
験片を作製し、1000℃、1010℃、1050℃お
よび1100℃において200時間大気中に保持し、取
り出し後にショットブラスト処理を施して酸化スケール
を除去し、酸化試験前後の単位面積あたりの質量変化、
すなわち酸化減量(mg/cm2 )を求めることにより
評価した。その結果を表2に示す。
【0066】 (表2) 酸化減量(mg/cm2 ) 1000℃ 1010℃ 1050℃ 1100℃ 発明材 50以下 100以下 200以下 発明材01 11 13 16 120 発明材02 12 14 15 131 発明材03 11 13 15 154 発明材04 11 15 17 102 発明材05 15 16 17 97 発明材06 17 18 21 140 発明材07 13 15 17 155 発明材08 15 18 21 72 発明材09 16 17 19 32 発明材10 7 12 20 35 発明材11 14 35 52 105 発明材12 13 25 30 120 発明材13 24 27 44 62 比較材01 44 133 442 967 比較材02 37 121 888 1065
【0067】 (表2 つづき) 熱疲労寿命(サイクル) 1050℃高温耐力(N/mm2 ) 拘束率0.25 拘束率0.5 発明材 200以上 100以上 発明材01 323 246 51 発明材02 378 203 53 発明材03 231 123 50 発明材04 358 253 49 発明材05 376 276 56 発明材06 214 126 55 発明材07 231 153 53 発明材08 894 315 50 発明材09 1189 299 51 発明材10 643 271 52 発明材11 677 302 50 発明材12 402 311 52 発明材13 805 656 58 比較材01 274 260 58 比較材02 486 194 51
【0068】表2から、発明材01〜13は、1000
℃、1010℃、1050℃、1100℃何れも温度に
おいても酸化減量が少なく、また高温になるに従っての
酸化減量の増加も少ない。一方、比較材01,02は、
1000℃では発明材01〜13と同等であるが、10
00℃を超えた温度の1010℃、1050℃、110
0℃と高温になるに従い酸化減量が急激に増加してい
る。以上のことから、1000℃を超える温度域、10
50℃付近、または1100℃付近の排気ガスに曝され
る排気系部品には、発明材01〜13のものが優れてい
ることがわかる。
【0069】(2)熱疲労寿命 排気系部品は、エンジンの運転と停止の繰り返しによる
熱疲労寿命が必要である。この熱疲労寿命を評価するた
め、標点間距離が20mm、標点間の直径が10mmの
丸棒試験片を作製し、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試
験機を用いて、下限温度:150℃、上限温度:100
0℃、各1サイククル:12分で、加熱冷却サイクルを
繰り返し、加熱冷却に伴う伸び縮みを機械的に拘束率
を、0.25、0.5と変えて熱疲労破壊を起こさせ
た。その結果を表2に示す。
【0070】表2から、発明材01〜13の熱疲労寿命
は、拘束率0.25、および拘束率0.5の何れにおい
ても比較材01,02とそん色なく同等であることがわ
かる。
【0071】(3)高温における耐力 排気系部品は、耐熱変形性を考慮した場合、高温におけ
る耐力が高いほど優れている。標点間距離が50mm、
標点の直径が10mmのつばつき試験片を用い、105
0℃と高温での0.2%耐力(N/mm2 )を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0072】表2から、発明材01〜13の1050℃
高温耐力は、比較材01,02とそん色なく同等である
ことがわかる。
【0073】
【実施例】(実施例1)図1は、エキゾーストマニホー
ルド31、タービンハウジング32、触媒ケース34を
含む排気系部品の斜視図である。エンジン(図示せず)
からの排気ガス(矢印Aで示す)をエキゾーストマニホ
ールド32で集合させ、排気ガスの運動エネルギーでタ
ービンハウジング32内のタービン(図示せず)を回転
させ、このタービンと同軸の圧縮機を駆動してエンジン
(矢印Cで示す)へ吸入する空気を圧縮し、高密度の空
気をエンジンに供給する(矢印Bで示す)ことで、エン
ジンの出力を高めるものである。一方、タービンハウジ
ング32からの排ガス中の有害物質は、接続部33を
経、触媒ケース34内の触媒により削減され、消音マフ
ラー35を経由して大気中に放出(矢印Dで示す)され
る。エキゾーストマニホールド31、タービンハウジン
グ32、接続部33、および触媒ケース34には排気ガ
ス通路が形成されており、排気ガス通路の主要部肉厚は
エキゾーストマニホールド31が2.0〜2.5mm、
タービンハウジング32が2.5〜3.5mm、接続部
33が2.5〜3.5mm、触媒ケースが2.0〜2.
5mmで複雑な形状をしている。
【0074】まず、エキゾーストマニホールド31の製
造方法について説明する。図3は、エキゾーストマニホ
ールド31を鋳造するための鋳造装置の断面図である。
砂鋳型1には、湯口3から連通して、排気ガス通路の主
要部肉厚を2.0〜2.5mmとしたエキゾーストマニ
ホールド31のキャビティ4を形成し、このキャビティ
4の堰部5から隔離した位置に押湯6または吐かせを形
成し、この押湯6または吐かせの近くに外部と連通する
空孔部9を形成する。なお、1aは上型、1bは下型、
1cは中子、7はフィルターである。一方、100kg
用高周波炉を用い、表1の発明材07の高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼組成となるように大気溶解し、
直ちに1550℃以上で取鍋に出湯する。そして、鋳型
1の空孔部9より減圧装置2で減圧してキャビティ4内
を減圧しつつ、取鍋8内の溶湯Mを、湯口3より150
0℃以上で注湯する。鋳造時の湯流れは良く、鋳造欠陥
の発生が見られない。
【0075】鋳造後、800℃の温度で2時間保持後に
炉冷する。この熱処理により、鋳造時に生成された浸炭
層の過剰なCが内部に拡散し、クロムを主体とする炭化
物(Cr236 )がオーステナイト基地中に極微細に析
出する。さらに、エキゾーストマニホールド31に機械
加工を施して、被削性の評価を行っても何等問題は生じ
ていない。
【0076】図4はタービンハウジング32を示し、
(a)は側面図、(b)は断面図である。タービンハウ
ジング32は、スクロール32aが巻き貝状の空洞を有
し、その空洞は一方から他方向に向かって空洞の面積が
増大する複雑な形状をしている。また、タービンハウジ
ング32には、バルブ(図示せず)を開閉することで排
気ガスをバイパスさせるウエストゲート部32bが設け
られている。このウエストゲート部32bは、高温の排
気ガスが流れるため特に耐酸化性が要求される。このよ
うなタービンハウジング32、さらに触媒ケース34
も、前述のエキゾーストマニホールド31と同様にし
て、例えば発明材19の組成で鋳造して製造することが
できる。なお、型合せが可能であれば、タービンハウジ
ング32とエキゾーストマニホールド31とを鋳造時に
一体としたタービンハウジング一体エキゾーストマニホ
ールドや、タービンハウジング32を中間に介在しない
場合、触媒ケース34とエキゾーストマニホールド31
を鋳造時に一体とした触媒ケース一体エキゾーストマニ
ホールドとしても良い。
【0077】次に、直列4気筒で排気量2000ccの
高性能ガソリンエンジン相当の排気ガスを発生する排気
シミュレータに、エキゾーストマニホールド31とター
ビンハウジング32を組み付け、耐久試験を実施した。
試験条件として、加熱10分、冷却10分を1サイクル
とする加熱冷却サイクルを1500サイクルまで実施し
た。
【0078】全負荷時の排気ガス温度は、タービンハウ
ジングの入口温度で1080℃であった。この条件下で
のエキゾーストマニホールド31の表面温度は、エキゾ
ーストマニホールド31の集合部で約1000℃、ター
ビンハウジング32の表面温度は、ウエストゲート部3
2bで約1050℃であった。
【0079】図5に、タービンハウジング32のウエス
トゲート部32bの試験結果を模式図で示す。図5に示
すように、特に高温の排気ガスが通過するウエストゲー
ト部32bにおいても酸化が少なく熱亀裂は発生せず、
また熱変形によるガスの漏洩も無く、優れた耐久性およ
び信頼性を有することが確認された。
【0080】比較のため、比較材02のオーステナイト
系耐熱鋳鋼で作製したタービンハウジング32をエキゾ
ーストマニホールド31に組み付け、同じ排気シミュレ
ータにより耐久試験を実施した。その結果、急激に酸化
が進み、50サイクルで、図6の模式図に示すようにウ
エストゲート部32bに大きな亀裂32dが発生し、ま
た、座面32cも変形していた。このことから、発明材
19の高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼で鋳造し
たタービンハウジングが耐久性に優れていることを確認
できた。
【0081】(実施例2)図2は、本発明の排気系部品
を用いた横置き内燃機関30の模式図である。図2に示
す内燃機関30は、エンジン36の前方に吸気系部品3
7を配置し、エンジン36の後方に排気系部品であるエ
キゾーストマニホールド31、タービンハウジング3
2、触媒ケース33などを配置している。エンジン36
の前方に吸気系部品37を配置し冷却された空気を燃焼
室36aに取り入れることで、吸入空気温度の上昇を抑
制して吸入空気密度を向上させることができる。また、
エンジン36の後方に排気系部品を配置し排気ガスの温
度低下を少なくすることで、エンジン始動時の排気ガス
浄化用触媒の初期機能を向上することができる。
【0082】
【発明の効果】本発明の排気系部品は、高Cr高Niオ
ーステナイト系耐熱鋳鋼からなり、特に100℃を超え
る温度、または1050℃付近、またはさらに1100
℃付近の排気ガスに曝されての耐酸化性を有し耐久性に
優れる。この排気系部品を用いた内燃機関は、高性能と
なり、排出ガスの浄化能力に優れる。また、排気系部品
は、減圧鋳造法と熱処理を施すことにより製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気系部品であるエキゾーストマニホールド、
タービンハウジング、触媒ケースを含む斜視図である。
【図2】エンジンへの吸気系部品と排気系部品の配列
が、エンジンの前方に吸気系部品を配置し、エンジンの
後方に排気系部品を配置した構造の内燃機関の要部断面
図である。
【図3】排気系部品を減圧鋳造するための鋳造装置の断
面図である。
【図4】タービンハウジングを示す図である。
【図5】発明材19の組成で鋳造し熱処理を施して作製
したタービンハウジングのウエストゲート部の試験結果
を示す模式図である。
【図6】比較材02のオーステナイト系耐熱鋳鋼で作製
したタービンハウジングのウエストゲート部の試験結果
を示す模式図である。
【符号の説明】
1:鋳型、2:減圧装置、3:湯口、4:キャビティ、
5:堰部、6:押湯、7:フィルター、8:取鍋、9:
空孔部、30:内燃機関、31:エキゾーストマニホー
ルド、32:タービンハウジング、33:接続部、3
4:触媒ケース、35:消音マフラー、36:エンジ
ン、36a:燃焼室、37:吸気系部品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 紀雄 栃木県真岡市鬼怒ケ丘11番地 日立金属株 式会社素材研究所内 Fターム(参考) 3G004 AA01 DA02 FA04 GA03

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
    製で、排気ガスに接する通路の少なくとも一部が肉厚5
    mm以下であって、1010℃において200時間大気
    中に保持した酸化減量が50mg/cm2 以下であるこ
    とを特徴とする排気系部品。
  2. 【請求項2】 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
    製で、排気ガスに接する通路の少なくとも一部が肉厚5
    mm以下であって、1050℃において200時間大気
    中に保持した酸化減量が100mg/cm2 以下である
    ことを特徴とする排気系部品。
  3. 【請求項3】 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
    製で、排気ガスに接する通路の少なくとも一部が肉厚5
    mm以下であって、1100℃において200時間大気
    中に保持した酸化減量が200mg/cm2 以下である
    ことを特徴とする排気系部品。
  4. 【請求項4】 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
    製で、排気ガスに接する通路の少なくとも一部が肉厚5
    mm以下であって、1010℃において200時間大気
    中に保持した酸化減量が50mg/cm2 以下、105
    0℃において200時間大気中に保持した酸化減量が1
    00mg/cm2 以下であることを特徴とする排気系部
    品。
  5. 【請求項5】 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
    製で、排気ガスに接する通路の少なくとも一部が肉厚5
    mm以下であって、1050℃において200時間大気
    中に保持した酸化減量が100mg/cm2 以下、11
    00℃において200時間大気中に保持した酸化減量が
    200mg/cm2 以下であることを特徴とする排気系
    部品。
  6. 【請求項6】 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼
    製で、排気ガスに接する通路の少なくとも一部が肉厚5
    mm以下であって、1010℃において200時間大気
    中に保持した酸化減量が50mg/cm2 以下、105
    0℃において200時間大気中に保持した酸化減量が1
    00mg/cm2 以下、1100℃において200時間
    大気中に保持した酸化減量が200mg/cm2 以下で
    あることを特徴とする排気系部品。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6何れか1項に記載
    の排気系部品において、加熱上限温度1000℃、温度
    振幅800℃以上、拘束率0.25で加熱冷却する熱疲
    労試験での熱疲労寿命が200サイクル以上であること
    を特徴とする排気系部品。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7何れか1項に記載
    の排気系部品において、加熱上限温度1000℃、温度
    振幅800℃以上、拘束率0.5で加熱冷却する熱疲労
    試験での熱疲労寿命が100サイクル以上であることを
    特徴とする排気系部品。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8何れか1項に記載
    の排気系部品において、前記高Cr高Niオーステナイ
    ト系耐熱鋳鋼は、質量比で、C:0.2〜1.0%,S
    i:2%以下,Mn:2%以下,P:0.04%以下,
    S:0.05〜0.25%,Cr:20〜30%,N
    i:16〜30%,残部:Feおよび不可避不純物を含
    む組成からなることを特徴とする排気系部品。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の排気系部品におい
    て、前記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼は、好
    ましくは、質量比で、C:0.3〜0.6%,Si:
    0.2〜1.0%,Mn:0.8〜1.5%,P:0.
    04%以下,S:0.12〜0.20%,Cr:23〜
    27%,Ni:18〜22%,残部:Feおよび不可避
    不純物を含む組成からなることを特徴とする排気系部
    品。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の排気系部品におい
    て、前記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼は、質
    量比で、W:1〜4%および/またはNb:1%を超え
    4%以下を含むことを特徴とする排気系部品。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の排気系部品におい
    て、前記高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼は、好
    ましくは、質量比で、W:2.7〜3.3%および/ま
    たはNb:1.8〜2.2%を含むことを特徴とする排
    気系部品。
  13. 【請求項13】 請求項11または請求項12に記載の
    排気系部品において、前記高Cr高Niオーステナイト
    系耐熱鋳鋼は、W=2Moの割合でMoを含有している
    ことを特徴とする排気系部品。
  14. 【請求項14】 請求項9乃至請求項13何れか1項に
    記載の排気系部品において、前記高Cr高Niオーステ
    ナイト系耐熱鋳鋼は、Cr/Niの質量比が1.0〜
    1.5であることを特徴とする排気系部品。
  15. 【請求項15】 請求項9乃至請求項13何れか1項に
    記載の排気系部品において、前記高Cr高Niオーステ
    ナイト系耐熱鋳鋼は、Mn/Sの質量比が5以上で、硫
    化物粒子がマンガン硫化物を含むことを特徴とする排気
    系部品。
  16. 【請求項16】 請求項9乃至請求項13何れか1項に
    記載の排気系部品において、前記高Cr高Niオーステ
    ナイト系耐熱鋳鋼は、オーステナイト基地中にクロムを
    主体とする炭化物が微細に分散析出させた組織を有する
    ことを特徴とする排気系部品。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至請求項16記載何れか1
    項に記載の排気系部品がタービンハウジングであること
    を特徴とする排気系部品。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至請求項16記載何れか1
    項に記載の排気系部品がエキゾーストマニホールドであ
    ることを特徴とする排気系部品。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至請求項16記載何れか1
    項に記載の排気系部品がタービンハウジング一体エキゾ
    ーストマニホールドであることを特徴とする排気系部
    品。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至請求項16記載何れか1
    項に記載の排気系部品が触媒ケースであることを特徴と
    する排気系部品。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至請求項16記載何れか1
    項に記載の排気系部品が触媒ケース一体エキゾーストマ
    ニホールドであることを特徴とする排気系部品。
  22. 【請求項22】 エンジンへの吸気系部品と排気系部品
    の配列が、エンジンの前方に吸気系部品を配置し、エン
    ジンの後方に排気系部品を配置して、少なくともエキゾ
    ーストマニホールドが排気ガス浄化装置と直結した構造
    の内燃機関であって、請求項1乃至請求項21何れか1
    項に記載の排気系部品を用いることを特徴とする内燃機
    関。
  23. 【請求項23】 (1)湯口から連通して、排気ガスに
    接する通路の少なくとも一部が肉厚5mm以下とした排
    気系部品のキャビティを形成し、このキャビティの堰部
    から隔離した位置での溶湯の最終充填部近くに、溶湯を
    遮断しかつ通気部を形成した砂鋳型を準備する工程、
    (2)前記砂鋳型の前記通気部を減圧することで前記キ
    ャビティ内を減圧する工程、(3)前記砂鋳型に、質量
    比で、C:0.2〜1.0%,Si:2%以下,Mn:
    2%以下,P:0.04%以下,S:0.05〜0.2
    5%,Cr:20〜30%,Ni:16〜30%,また
    はさらにW:1〜4%および/またはNb:1%を超え
    4%以下,残部:Feおよび不可避不純物を含むオース
    テナイト系耐熱鋳鋼組成となる溶湯で鋳造する工程、
    (4)鋳造後、オーステナイト基地中に平均粒径10μ
    m以下のクロムを主体とする炭化物を微細に分散析出さ
    せた組織とする熱処理を施す工程、以上(1)乃至
    (4)を含む工程により得られることを特徴とする排気
    系部品の製造方法。
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