JPH05287457A - 室温延性、耐酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品 - Google Patents

室温延性、耐酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品

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JPH05287457A
JPH05287457A JP11413792A JP11413792A JPH05287457A JP H05287457 A JPH05287457 A JP H05287457A JP 11413792 A JP11413792 A JP 11413792A JP 11413792 A JP11413792 A JP 11413792A JP H05287457 A JPH05287457 A JP H05287457A
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JP
Japan
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phase
cast steel
oxidation resistance
resistant cast
room temperature
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Application number
JP11413792A
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English (en)
Inventor
Norio Takahashi
紀雄 高橋
Toshio Fujita
利夫 藤田
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フェライト系耐熱鋳鋼は、重量比率で、C:
0.05〜0.30%,Si:2.0%以下,Mn:
1.0%以下,Cr:16.0〜25.0%,W:1.
0〜3.0%,Nb:0.01〜0.45%,Ni:
0.1〜2.0%,REM:0.01〜0.5%,Ca
および/またはMg:0.005〜0.03%,あるい
はさらにV:0.01〜0.3%,残部:Feおよび不
可避不純物からなる組成を有し、通常のα相のほかにγ
相から(α+炭化物)に変態したα’相を有するととも
に、α’相の面積率{α’/(α+α’)}が20〜9
0%(V添加のときは20〜70%)である。このフェ
ライト系耐熱鋳鋼は、自動車用排気系部品に使用され
る。 【効果】 高温引張強度、耐熱疲労性、耐酸化性につい
て、従来の耐熱鋳鋼を上回る特性を示し、また、更に室
温強度、延性、鋳造性および加工性に優れているので、
安価に製造することがでる。この排気系部品は熱亀裂を
生じることなく、極めて優れた耐久性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車エンジンの排気
系部品などに適する耐熱鋳鋼に関し、特に熱疲労寿命、
耐酸化性といった耐久性に優れているとともに、室温強
度、延性、鋳造性、加工性に優れ、安価なコストで製造
可能な耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の耐熱鋳鉄、耐熱鋳鋼としては、例
えば表1に比較例として示す組成のものがある。自動車
のエキゾーストマニフォールドやタービンハウジングな
どの排気系部品等においては、使用条件が高温過酷とな
ることから、表1に示すような高Si球状黒鉛鋳鉄、ニ
レジスト鋳鉄(Ni−Cr−Cu系オーステナイト鋳
鉄)等の耐熱鋳鉄や、特例的にはオーステナイト鋳鋼等
の高価な高合金耐熱鋳鋼が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の耐熱
鋳鉄、耐熱鋳鋼のうち、例えば高Si球状黒鉛鋳鉄やニ
レジスト鋳鉄は、比較的鋳造性が良好であるものの、耐
熱疲労性、あるいは耐酸化性といった耐久性が劣ること
から、900℃以上の高温となる部材には適用できな
い。また、オーステナイト系耐熱鋳鋼等の高合金耐熱鋳
鋼は、900℃以上での耐久性に優れているものの熱膨
張係数が大きいことに起因して熱疲労寿命が短いという
欠点を有する。また、鋳造性が悪いために、鋳造時にひ
け巣や湯廻り不良等の鋳造欠陥が発生しやすく、さらに
機械加工性が悪いために、それから部品等を製造する場
合に、生産性が低いという問題点もあった。なお、その
他にフェライト系ステンレス鋳鋼もあるが、通常のフェ
ライト系ステンレス鋼は、高温強度を改善しようとする
と、室温における延性に乏しくなり機械的衝撃等の加わ
る部材には使用できないという問題がある。
【0004】従って、本発明は、上記従来の耐熱鋳鉄、
耐熱鋳鋼の問題点を解決し、耐熱疲労性、耐酸化性とい
った耐久性、更に室温の強度、延性、鋳造性、および加
工性に優れ、安価に製造可能な耐熱鋳鋼を提供すること
を目的とする。
【0005】本発明のもう一つの目的は、かかる耐熱鋳
鋼からなる排気系部品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、W,Nb,Ni,REM,Ca
および/またはMg,あるいはそれらにV等を適量添加
することにより、フェライト基地および結晶粒界を強化
し、室温のおける延性を損なわずに変態点を上昇させ、
高温強度を向上することができることを見いだし本発明
に想到した。
【0007】すなわち、本第1の発明の室温延性、耐酸
化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼は、重量比率で、 C : 0.05〜 0.30%, Si: 2.0 %以下, Mn: 1.0 %以下, Cr:16.0 〜25.0 %, W : 1.0 〜 3.0 %, Nb: 0.01〜 0.45%, Ni: 0.1 〜 2.0 %, REM:0.01〜0.5 %, Caおよび/またはMg:0.005〜0.03%, 残部:Feおよび不可避不純物からなる組成を有し、通
常のα相とγ相から(α+炭化物)に変態したパーライ
トコロニー状のα’相を有するとともに、α’相の面積
率{α’/(α+α’)}が20〜90%であることを
特徴とする。
【0008】上記第1の発明の室温延性、耐酸化性の優
れたフェライト系耐熱鋳鋼において、α’相からγ相へ
の変態点は900℃以上である。
【0009】次に、本第2の発明の室温延性、耐酸化性
の優れたフェライト系耐熱鋳鋼は、重量比率で、 C : 0.05〜 0.30%, Si: 2.0 %以下, Mn: 1.0 %以下, Cr:16.0 〜25.0 %, W : 1.0 〜 3.0 %, Nb: 0.01〜 0.45%, Ni: 0.1 〜 2.0 %, REM:0.01〜 0.5 %, Caおよび/またはMg:0.005〜0.03%, V : 0.01〜0.3 %, 残部:Feおよび不可避不純物 からなる組成を有し、通常のα相とγ相から(α+炭化
物)に変態したパーライトコロニー状のα’相を有する
とともに、α’相の面積率{α’/(α+α’)}が2
0〜70%である。
【0010】上記第2の発明の室温延性、耐酸化性の優
れたフェライト系耐熱鋳鋼において、α’相からγ相へ
の変態点が950℃以上である。
【0011】さらに、上記第1および第2の発明の室温
延性、耐酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼におい
て、残留歪の除去や加工上の必要性がある場合、α’相
がγ相に変態しない温度域で焼鈍処理を施す。
【0012】さらに、本発明の室温延性、耐酸化性の優
れたフェライト系耐熱鋳鋼からなる排気系部品は、上記
組成を有する耐熱鋳鋼により形成され、エキゾーストマ
ニフォールド、タービンハウジングであることを特徴と
する。
【0013】
【作用】上述したように、フェライト系耐熱鋳鋼に、重
量比率で、Wを1.0〜3.0%、Nbを0.01〜
0.45%、Niを0.1〜2.0%、REMを0.0
1〜0.5%、Caおよび/またはMg:0.005〜
0.03%、あるいは必要に応じてVを0.01〜0.
3%添加すると、α’相を含有する組織が得られ、それ
により、従来の高合金鋼を上回る耐熱疲労性および耐酸
化性を有し、室温における延性を損なうことなく耐熱鋳
鉄と同等の鋳造性、加工性を有し、かつ低価格な耐熱鋳
鋼が得られる。さらに変態点温度が第1の発明において
は900℃以上、第2の発明においては950℃以上と
なるので、耐熱疲労性が向上する。
【0014】以下、本発明の室温延性、耐酸化性の優れ
たフェライト系耐熱鋳鋼の各合金元素の組成範囲および
組織範囲の限定理由について詳細に説明する。
【0015】(1) C(炭素):0.05〜0.30
% Cは、溶湯の流動性すなわち鋳造性を良くするととも
に、α’相を適量生成する作用を有し、さらには変態点
以下での高温における強度を高く維持する働きがある。
このような作用を有効に発揮するためには、Cは0.0
5%以上必要である。なお、一般のフェライト系耐熱鋳
鋼では室温でα相のみであるが、炭素量の調整により、
高温から常温まで存在するα相のほかに、高温ではCが
固溶したγ相ができる。このいγ相は冷却中に炭化物を
析出して(α相+炭化物)に変態する。このような相を
α’相と呼ぶ。
【0016】一方、Cの含有量が0.30%を越えると
α’相が存在しにくくなって、マルテンサイト組織にな
り、また耐酸化性、耐蝕性および加工性の低下を引き起
こすCr炭化物の析出が顕著になる。このため、Cは
0.05〜0.30%とする。望ましくは、0.10〜
0.25%である。
【0017】(2) Si(ケイ素):2.0%以下 Siは、本発明のFe−Cr系合金のγ相の範囲を狭
め、組織の安定性を増し、耐酸化性の改善効果もある。
さらに鋳造性の改善、脱酸剤としての作用、鋳物のピン
ホール欠陥の低減効果等もある。しかし多すぎると、C
とのバランス(炭素当量)により一次炭化物を粗大化
し、鋳鋼の加工性を低下したり、またフェライト基地組
織中のSi含有量が過多となって延性の低下を起こした
り、高温でのδ相を形成したりする。このためSiの含
有量は2.0%以下とする。望ましくは、0.5〜1.
5%である。
【0018】(3) Mn(マンガン):1.0%以下 Mnは、Siと同様に溶湯の脱酸剤として有効であり、
また鋳造時の湯流れ性を向上させて生産性を改善する
が、多すぎると靱性が低下するので、Mnの含有量は
1.0%以下とする。望ましくは、0.4〜0.7%で
ある。
【0019】(4) Cr(クロム):16.0〜2
5.0% Crは耐酸化性を改善し、フェライト組織を安定にする
元素であるが、その効果を確実にするため16.0%以
上とする。一方、多量の添加はCrの一次炭化物を粗大
化させ、高温でのδ相形成を助長し、著しく脆化を起こ
す。そのため、Crの上限を25.0%以下とする。望
ましくは、17.0〜22.0%である。
【0020】(5) W(タングステン):1.0〜
3.0% Wはフェライト基地を強化して、室温の延性を損なわず
高温強度を向上させる作用を持つ。従って、耐クリープ
性および変態点温度上昇による耐熱疲労性向上の目的
で、Wを1.0%以上とする。しかし、Wの含有量が
3.0%を越えると粗大な共晶炭化物が生成し、延性の
低下および機械加工性の悪化を引き起こすので3.0%
以下とする。望ましくは、1.2〜2.5%である。
【0021】なお、Wとほぼ同様の効果は、Moを添加
しても得られるが(ただし、Moは原子比でWの2倍で
あるので、重量比率では添加量が1/2となる)、Wの
方がMoより融点が高く、高温での拡散速度が遅く、高
温特に900℃の高温強度に大きく寄与すること、また
耐酸化性が優れるので、本発明ではMoを含有せず、W
のみを含有する。
【0022】(6) Nb(ニオビウム):0.01〜
0.45% Nbは、Cと結合して微細な炭化物を形成し、高温での
引張強さならびに耐熱疲労性を増大させる。また、Cr
の炭化物の生成を抑制することによって耐酸化性と切削
性を向上させる。このような目的で、Nbの含有量は
0.01%以上とする。しかし、多量に添加すると、結
晶粒界に炭化物を形成し、またNbの炭化物を生成する
ことによりCが消費されα’相が形成されにくくなり、
強度と延性が著しく低下する。このため、Nbの含有量
は0.45%以下とする。望ましくは、0.5〜1.5
%である。望ましくは、0.02〜0.30%である。
【0023】(7) Ni(ニッケル):0.1〜2.
0% Niは、Cと同様にγ相形成元素であり、α’相を適当
量存在させるためには、0.1%以上添加するのが好ま
しい。一方、2.0%を越えると、耐酸化性の優れた
α’相が減少し、かつα’相がマルテンサイト化して、
著しく延性を低下させる。そのため、Ni添加量を2.
0%以下とする。望ましくは、0.3〜1.5%であ
る。
【0024】(8) REM(希土類金属):0.01
〜0.5% REMとは、Ce(セリウム)、La(ランタン)等を
主とした軽希土類元素であり、安定な酸化物を形成し、
耐酸化性を改善し、また結晶粒界を微細にする作用があ
る。さらに、非金属介在物を球状化し、室温延性を向上
する。このような作用を有効にするため、REMを0.
01%以上添加する。一方、多量に添加すると、非金属
介在物となって特に延性に対して有害である。そのた
め、REMの上限を0.5%とする。なお、REM添加
はα’相の量や変態点には影響を及ぼさない。望ましく
は、0.05〜0.3%である。
【0025】(9) Caおよび/またはMg:0.0
05〜0.03% Caおよび/またはMgは、脱酸、脱硫作用とともに、
非金属介在物を球状化させることにより、延性を向上さ
せる作用を有する。非金属介在物とは、Si、Mn等か
らなるもので、例えば、Mg、Ca、Si、Mn、Al
等からなる金属元素と、O、Sの元素により表せる化合
物、即ち酸化物、硫化物である。Caおよび/またはM
gの含有量が、0.005%未満であると十分効果が得
られず、一方、0.03%を越えると脆化する。Caお
よびMgを同時に添加する場合、両者の含有量は、0.
005〜0.03%の範囲内である。望ましくは、0.
015〜0.025%である。第2発明の室温延性、耐
酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼は、前記必須元素
の作用は第1の発明と同じであり、更に追加してVを含
有する。Vの添加量の限定理由は以下の通りである。
【0026】(9) V(バナジウム):0.01〜
0.3% Vは、Nbと同様の作用であるが、Vは原子%ではNb
の2倍であるので、複合添加の場合、(Nb+V)が
0.5%を越えないことが望ましい。V単独添加の場
合、望ましくは、0.05〜0.2%である。
【0027】以上を要約すると。本発明の室温延性、耐
酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼の組成は以下の通
りである。第1の発明は、重量比率で、 C : 0.05〜 0.30%, Si: 2.0 %以下, Mn: 1.0 %以下, Cr:16.0 〜25.0 %, W : 1.0 〜 3.0 %, Nb: 0.01〜 0.45%, Ni: 0.1 〜 2.0 %, REM:0.01〜0.5 %, Caおよび/またはMg:0.005〜0.03%, 残部:Feおよび不可避不純物からなる。
【0028】そして、第1の発明の好ましい組成範囲は
以下の通りである。 C : 0.10〜 0.25%, Si: 0.7 〜 1.5 %, Mn: 0.4 〜 0.7 %, Cr:17.0 〜22.0 %, W : 1.2 〜 2.5 %, Nb: 0.02〜 0.3 %, Ni: 0.3 〜 1.5 %, REM:0.05〜0.3 %, Caおよび/またはMg:0.015〜0.025%, 残部:Feおよび不可避不純物からなる。
【0029】第2の発明は、 C : 0.05〜 0.30%, Si: 2.0 %以下, Mn: 1.0 %以下, Cr:16.0 〜25.0 %, W : 1.0 〜 3.0 %, Nb: 0.01〜 0.45%, Ni: 0.1 〜 2.0 %, REM:0.01〜 0.5 %, Caおよび/またはMg:0.005〜0.03%, V : 0.01〜0.3 %, 残部:Feおよび不可避不純物からなる。
【0030】そして、第2の発明の好ましい組成範囲は
以下の通りである。 C : 0.08〜 0.25%, Si: 0.7 〜 1.5 %, Mn: 0.4 〜 0.7 %, Cr:17.0 〜22.0 %, W : 1.2 〜 2.5 %, Nb: 0.02〜 0.3 %, Ni: 0.3 〜 1.5 %, REM:0.05〜 0.3 %, Caおよび/またはMg:0.015〜0.025%, V : 0.05〜 0.2 %, 残部:Feおよび不可避不純物からなる。
【0031】上記組成を有する本発明の室温延性、耐酸
化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼は、通常のα相のほ
かにγから(α+炭化物)に変態したα’相を有する。
α’相とは図2の金属組織写真に見られるふちどりの内
部のやや黒色のの組織である。なお通常のα相とは、δ
(デルタ)フェライトを意味する。また、析出した炭化
物は、Fe,Cr,W,Nb等の炭化物(M23C6 ,M
7C3,MC等)である。
【0032】このα’相の面積率{α’/(α+
α’)}が20%未満では、室温における延性が低く、
極めて脆い。一方、α’相の面積率が第1の発明では9
0%、第2の発明では70%を越えると硬くなりすぎ、
室温の延性が低下するとともに、機械加工性が著しく悪
くなる。そのため面積率{α’/(α+α’)}は、第
1の発明では20〜90%、第2の発明では20〜70
%とする。
【0033】なお、フェライト系耐熱鋳鋼に対して、残
留歪の除去や加工上の必要がある場合、鋳造後にα’相
がγ相に変態しない温度域で焼鈍処理を施してもよい。
このときの焼鈍処理の温度は、一般に700〜850℃
であり、焼鈍時間は1〜10時間である。
【0034】なお、使用温度域にα’相からγ相に変態
点が存在すると、加熱−冷却のサイクルを受けて発生す
る熱応力が増大し、熱疲労寿命が短くなる。そのため、
900℃以上の変態点を有する必要がある。このように
高い変態点を有するためには、フェライト生成元素であ
るCr,Si,W,V,Nbとオーステナイト生成元素
であるC,Ni,Mnのバランスが適正であることが必
要である。
【0035】なお、各発明のフェライト系耐熱鋳鋼にお
けるα’相の面積率および変態点は以下の通りである。
α’相の面積率とは、後述の図2の金属組織中のふとど
りの内部のやや黒色に見える組織(α’相)の面積を全
体(α+α’)の面積で割って求めたものである。 第1の発明;面積率:20〜90%、変態点:900℃
以上 第2の発明;面積率:20〜70%、変態点:950℃
以上 このような本発明の室温延性、耐酸化性の優れたフェラ
イト系耐熱鋳鋼は、特に自動車の排気系部品を製造する
のに適している。自動車の排気系部品として、過給機付
き直列4気筒エンジンに取り付けられた一体構造型エキ
ゾーストマニフォールドを図1に示す。エキゾーストマ
ニフォールド1はターボチャージャのタービンハウジン
グ2に結合しており、またタービンハウジング2には、
エキゾーストアウトレットパイプ3を介して、排気ガス
浄化用触媒コンバータ容器4が接続している。さらにコ
ンバータ容器4にはメインキャタライザ5が接続してい
る。メインキャタライザ5の出口はマフラー(D)に連
通している。一方、タービンハウジング2は、インテー
クマニフォールド(B)に連通しており、かつ(C)よ
り吸気されるようになっている。なお排気ガスは、
(A)よりエキゾーストマニフォールド1に流入する。
【0036】このようなエキゾーストマニフォールド1
やタービンハウジング2は、熱容量を小さくするため
に、できるだけ薄肉にするのが好ましい。エキゾースト
マニフォールド1およびタービンハウジング2の肉厚
は、例えば、それぞれ2.5〜3.4mm、2.7〜
4.1mmである。
【0037】このような薄肉の室温延性、耐酸化性の優
れたフェライト系耐熱鋳鋼からなるエキゾーストマニフ
ォールド1やタービンハウジング2は、加熱−冷却の熱
サイクルを受けても、亀裂が生じることがなく、優れた
耐久性を有する。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0039】実施例1〜12、比較例1〜6 表1に示す種類のフェライト系耐熱鋳鋼について、鋳造
によりJIS規格のY形B号供試材を作製した。なお、
鋳造にあたっては、100kg用高周波炉を用いて大気
溶解し、直ちに1550℃以上で出湯して約1500℃
で注湯した。
【0040】実施例1〜12のフェライト系耐熱鋳鋼に
ついては、鋳造時の湯流れが良く、鋳造欠陥の発生が見
られなかった。次に、鋳造した実施例1〜12および比
較例6の供試材(Yブロック)を加熱炉中にて800℃
で2時間保持後空冷する熱処理を行った。一方、比較例
1〜5については全て鋳放しのまま試験に供した。
【0041】なお、表1において、比較例1〜5はいず
れも自動車のターボチャージャー用ハウジングやエキゾ
ーストマニフォールド等の耐熱部品に使用されているも
ので、比較例1の供試材は高Si球状黒鉛鋳鉄であり、
比較例2の供試材はニレジスト鋳鉄であり、比較例3の
供試材はACI(Alloy Casting Ins
titute)規格のCB−30であり、また比較例4
の供試材はオーステナイト系耐熱鋳鋼(JIS規格SC
H12相当)と称されるものの一種であり、さらに比較
例5の供試材は、特開平2−175841号公報に示さ
れるフェライト系耐熱鋳鋼である。また、比較例6は、
主成分は本発明の実施例と同じであるが、脱酸剤にRE
M、Ca、Mgを使用せず、Alのみを使用したフェラ
イト系耐熱鋳鋼である。
【0042】表1に示す通り、本発明材である実施例1
〜12は、変態点温度が900℃以上あり、比較例1お
よび3に比較して高いことがわかる。
【0043】次に、各供試材を用いて、以下に述べる各
種の評価試験を行った。 (1) 室温引張試験 標点間距離が50mm、標点間の直径が14mmの丸棒
試験片(JIS4号試験片)を用いて行った。
【0044】(2) 高温引張試験 標点間距離が50mm、標点間の直径が10mmのつば
つき試験片を用いて、900℃で行った。
【0045】(3) 熱疲労試験 標点間距離が20mm、標点間の直径が10mmの丸棒
試験片を用い、加熱−冷却による伸び縮みを完全に拘束
した状態で、下記の条件で、加熱−冷却サイクルを繰り
返し、熱疲労破壊を起こさせた。 下限温度:100℃ 上限温度:900℃ 各サイクル:12分 なお、試験機として、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試
験機を用いた。
【0046】(4) 酸化試験 直径10mm、長さ20mmの丸棒試験片を作製し、9
00℃において200時間の大気中に保持し、取り出し
後にショットブラスト処理を施して酸化スケールを除去
し、酸化試験前後の単位面積当たりの重量変化(酸化減
量;mg/cm2 )を求めることにより、耐酸化性を評
価した。
【0047】以上の室温引張試験結果を表2に、高温引
張試験、熱疲労試験および酸化試験の結果を表3に示
す。
【0048】
【表1】 実施例 化学成分(重量%) No. C Si Mn Cr W Nb Ni REM Ca Mg V 1 0.08 0.52 0.55 16.5 1.15 0.03 0.21 0.04 0.008 - - 2 0.15 0.92 0.84 18.5 1.86 0.13 0.52 0.14 0.015 - - 3 0.19 1.05 0.48 20.5 2.13 0.41 0.78 0.25 0.024 - - 4 0.22 1.85 0.35 22.4 2.50 0.25 1.55 0.08 - 0.007 - 5 0.28 1.05 0.60 24.8 2.06 0.06 1.91 0.11 - 0.012 - 6 0.21 0.98 0.51 19.8 1.96 0.08 1.08 0.13 - 0.028 - 7 0.25 0.86 0.56 18.2 2.19 0.09 0.77 0.09 0.009 0.015 - 8 0.18 0.92 0.44 18.8 2.02 0.07 0.75 0.05 0.005 0.021 - 9 0.23 1.02 0.53 18.6 2.05 0.05 0.69 0.13 0.009 0.010 - 10 0.20 1.08 0.49 18.8 2.10 0.09 0.78 0.07 0.012 0.015 0.08 11 0.24 0.95 0.58 17.9 1.82 0.04 0.59 0.12 0.020 0.005 0.15 12 0.22 1.01 0.49 18.4 1.99 0.05 0.72 0.08 0.013 0.011 0.26 比較例 化学成分(重量%) No. C Si Mn Cr W Nb Ni REM Ca Mg V 1 3.16 4.08 0.41 - 0.56* - - - - - - 2 1.99 4.75 0.48 1.98 - - 35.3 - - - - 3 0.27 0.99 0.52 17.2 - - - - - - - 4 0.22 1.08 0.55 18.6 - - 9.9 - - - - 5 0.13 1.11 0.52 18.3 - 1.14 - - - - - 6 0.22 0.96 0.48 18.8 2.05 0.05 0.78 0.05** - - 0.08 (注) * :Mo, **:Al
【0049】 表1(続き) α’/(α+α’) 変態点 実施例 (%) (℃) No.1 40 930 2 60 940 3 65 960 4 55 970 5 75 930 6 80 940 7 70 950 8 50 960 9 60 940 10 50 980 11 40 1010 12 35 1050 比較例 No.1 - 800〜850 2 - - 3 90 900 4 - - 5 0 >1100 6 50 950
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】 900℃ 0.2% 引張 熱疲労 酸化 耐力 強さ 伸び 寿命 減量 (MPa) (MPa) (%) (サイクル) (mg/cm2) 実施例 No.1 22 35 60 195 3 2 23 38 50 220 2 3 25 40 48 270 1 4 25 38 65 310 1 5 30 45 45 210 1 6 28 41 50 380 1 7 29 44 70 430 2 8 24 39 62 330 2 9 26 42 55 295 2 10 22 37 78 355 2 11 27 43 42 415 2 12 23 40 65 305 2 比較例 No.1 19 38 35 10 205 2 40 95 45 25 22 3 26 42 60 20 3 4 68 130 35 35 2 5 14 29 90 190 1 6 20 33 48 195 2
【0052】表2および表3から明らかなように、本発
明による実施例1〜12は、比較例1〜5の供試材と比
較して、高温強度、耐酸化性および熱疲労寿命が著しく
改善されていることがわかる。これは、適量のW,N
b,NiおよびREMやCa,Mgを含有することによ
り、フェライト基地が強化され、室温の延性を損なわず
に変態点が900℃以上に上昇したためである。さらに
Vを含有することにより、変態点が950℃以上に上昇
する。なお、0.2%耐力、引張強さ、伸び、熱疲労寿
命および酸化減量等の材料特性を各々単独で比較する
と、比較例のなかに本発明材より優れるものがあるが、
総合的にみると本発明材は、諸性質のバランスが良好
で、排気系部品材料として極めて優れている。
【0053】また、表2に示す通り、本発明材(実施例
1〜12)は硬さ(HB)が170〜223と比較的低
く、機械加工性にも優れていることがわかる。
【0054】なお、実施例7および比較例5について、
その顕微鏡写真(100倍)をそれぞれ図2および図3
に示す。図2の白色部はδ−フェライトと呼ばれる通常
のα相で、ふちどりの内部のやや灰黒色部はγ相から
(α相+炭化物)に変態したα’相であり、実施例7
は、α’の面積率{α’/(α+α’)}が70%であ
る。
【0055】また、図3の白色部はδ−フェライトと呼
ばれる通常のα相で、粒界にNbの炭化物のNbCが観
察される。比較例5のα’相の面積率は0%である。さ
らに実施例10の耐熱鋳鋼について、非金属介在物の顕
微鏡写真(400倍)を図4に示す。REM、Ca、M
gの添加により、非金属介在物が球状化し、これが室温
延性を高めている。比較例6の耐熱鋳鋼について、非金
属介在物の顕微鏡写真(400倍)を図5に示す。Al
のみを脱酸剤としているので、非金属介在物はクラスタ
ー状になっており、これが室温延性を低くしている。
【0056】
【表4】 化学成分(重量%) 実施例 C Si Mn Cr W Nb Ni REM V No.10 0.12 0.88 0.48 15.6 1.48 0.02 0.07 0.12 0.20 11 0.14 1.00 0.65 18.8 2.05 0.42 0.50 0.08 0.08 12 0.23 1.50 0.82 21.8 1.52 0.10 1.50 0.05 0.42 13 0.27 1.20 0.48 23.0 2.92 0.07 0.62 0.29 0.13 14 0.15 0.75 0.78 18.1 2.65 0.21 0.15 0.24 0.04 15 0.17 0.92 0.45 20.3 1.94 0.05 1.02 0.03 0.18 16 0.09 1.05 0.54 18.6 2.24 0.08 1.92 0.13 0.06 17 0.41 1.11 0.49 18.3 2.25 0.09 0.15 0.006 0.25 18 0.30 0.89 0.54 17.7 1.88 0.08 0.11 0.09 0.16 19 0.13 1.32 0.91 18.9 2.12 0.13 0.09 0.4 0.10
【0057】 表4(続き) α’/(α+α’) 変態点 実施例 (%) (℃) No.10 60 970 11 30 1045 12 28 1080 13 28 1080 14 35 1020 15 25 1080 16 40 1010 17 35 1010 18 50 960 19 40 1020
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】 900℃ 0.2% 引張 熱疲労 酸化 耐力 強さ 伸び 寿命 減量 実施例 (MPa) (MPa) (%) (サイクル) (mg/cm2) No.10 22 42 48 215 3 11 24 46 54 180 2 12 20 44 45 200 1 13 25 52 52 240 2 14 23 48 54 260 2 15 27 52 60 270 1 16 22 47 51 200 1 17 24 45 48 245 1 18 26 50 57 320 2 19 25 48 50 255 1
【0060】次に、実施例5および実施例15のフェラ
イト系耐熱鋳鋼を用いて、図1に示すエキゾーストマニ
フォールド(パイプ部の肉厚:2.5〜3.4mm)お
よびタービンハウジング(肉厚:2.7〜4.1mm)
を鋳造した。得られた耐熱鋳鋼部品はいずれも健全なも
のであった。
【0061】更に、これらの鋳鋼部品に機械加工を施し
て、切削性の評価を行ったが、いずれのものにも何等問
題は生じなかった。
【0062】次に、図1に示すように、エキゾーストマ
ニホールドとタービンハウジングを組み付けた直列4気
筒で排気量2000ccの高性能ガソリンエンジン相当
の排気ガスを発する排気シミュレータにより、耐久試験
を実施した。試験条件として、6000回転相当での全
負荷運転(連続14分)−アイドリング(1分)−完全
停止(14分)−アイドリング(1分)を1サイクルと
する熱冷(GO−STOP)サイクルを、500サイク
ルまで実施した。全負荷時の排気ガス温度は、タービン
ハウジングの入口温度で、930℃であった。この条件
下でのエキゾーストマニホールドの表面温度は、エキゾ
ーストマニホールドの集合部で、約870℃、タービン
ハウジングの表面温度は、ウエストゲート部で約890
℃であった。評価試験の結果、熱変形によるガスの漏洩
や熱亀裂は生じず、優れた耐久性および信頼性を有する
ことが確認された。
【0063】一方、表7に示す化学成分の高Si球状黒
鉛鋳鉄によりエキゾーストマニフォールドを作製し、ま
た同表の化学成分のNI−RESIST D2(INC
O社の商標)なるオーステナイト系球状黒鉛鋳鉄により
タービンハウジングを作製した。この結果、高Si球状
黒鉛鋳鉄製エキゾーストマニフォールドは、98サイク
ルで集合部近傍に酸化による熱亀裂が生じ、使用不能と
なった。その後、エキゾーストマニフォールドを実施例
7のものに取り替え、試験を続行したところ、324サ
イクル目にオーステナイト系球状黒鉛鋳鉄のタービンハ
ウジングのスクロール部に肉厚を貫通する亀裂が生じ
た。以上の結果、本発明品であるエキゾーストマニフォ
ールドおよびタービンハウジングは、優れた耐久性を有
していることが明らかとなった。
【0064】
【表7】 材種 C Si Mn P S Cr Ni Mo Mg 高Si 球状黒鉛鋳鉄 3.15 3.95 0.47 0.024 0.008 0.03 - 0.55 0.048オーステナイト 系 球状黒鉛鋳鉄 2.91 2.61 0.81 0.018 0.010 2.57 21.5 - 0.084
【0065】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、特
にW,Nb,Ni,REM,あるいはそれらにVを適量
添加することにより、それぞれフェライト基地および結
晶粒界を強化し、室温の延性を損なわずに変態点を上昇
させ、特に重要な高温引張強度、耐熱疲労性、耐酸化性
について、従来の耐熱鋳鋼を上回る特性を示す。また、
鋳造性、加工性に優れているので、安価に製造すること
がでる。このような本発明の室温延性、耐酸化性の優れ
たフェライト系耐熱鋳鋼は、エンジン排気系部品に特に
好適である。本発明の室温延性、耐酸化性の優れたフェ
ライト系耐熱鋳鋼からなる排気系部品は熱亀裂を生じる
ことなく、極めて優れた耐久性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の室温延性、耐酸化性の優れたフェライ
ト系耐熱鋳鋼により作製し得るエキゾーストマニフォー
ルドおよびタービンハウジングを示す概略図である。
【図2】実施例7のフェライト系耐熱鋳鋼の金属組織を
示す顕微鏡写真(100倍)である。図中の白色部はα
相(高温からのδ−フェライト相)で、ふちどりの内部
のやや灰黒色部がα’相{γ相から(α相+炭化物)に
変態した相}である。
【図3】比較例5の耐熱材料の金属組織を示す顕微鏡写
真(100倍)である。図中の白色部はα(高温からの
δ−フェライト相)で、粒界にNbの炭化物(NbC)
が観察される。
【図4】実施例10の金属組織の顕微鏡写真(400
倍)である。図中の球状の灰黒色部が非金属介在物であ
る。
【図5】比較例6の金属組織の顕微鏡写真(400倍)
である。図中のクラスター状の灰黒色部が非金属介在物
である。
【符号の説明】
1 エキゾーストマニフォールド 2 タービンハウジング 3 エキゾーストアウトレット 4 コンバータ容器 5 メインキャタライザ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比率で、 C : 0.05〜 0.30%, Si: 2.0 %以下, Mn: 1.0 %以下, Cr:16.0 〜25.0 %, W : 1.0 〜 3.0 %, Nb: 0.01〜 0.45%, Ni: 0.1 〜 2.0 %, REM:0.01〜0.5 %, Caおよび/またはMg:0.005〜0.03%, 残部:Feおよび不可避不純物 からなる組成を有し、通常のα相(高温からのδ−フェ
    ライト相)とγ相から(α+炭化物)に変態したパーラ
    イトコロニー状の相(以下α’相という)を有するとと
    もに、α’相の面積率{α’/(α+α’)}が20〜
    90%であることを特徴とする室温延性、耐酸化性の優
    れたフェライト系耐熱鋳鋼。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフェライト系耐熱鋳鋼に
    おいて、α’相からγ相への変態点が900℃以上であ
    ることを特徴とする室温延性、耐酸化性の優れたフェラ
    イト系耐熱鋳鋼。
  3. 【請求項3】 重量比率で、 C : 0.05〜 0.30%, Si: 2.0 %以下, Mn: 1.0 %以下, Cr:16.0 〜25.0 %, W : 1.0 〜 3.0 %, Nb: 0.01〜 0.45%, Ni: 0.1 〜 2.0 %, REM:0.01〜 0.5 %, Caおよび/またはMg:0.005〜0.03%, V : 0.01〜0.3 %, 残部:Feおよび不可避不純物 からなる組成を有し、通常のα相とγ相から(α+炭化
    物)に変態したパーライトコロニー状のα’相を有する
    とともに、α’相の面積率{α’/(α+α’)}が2
    0〜70%であることを特徴とする室温延性、耐酸化性
    の優れたフェライト系耐熱鋳鋼。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフェライト系耐熱鋳鋼に
    おいて、α’相からγ相への変態点が950℃以上であ
    ることを特徴とするフェライト系耐熱鋳鋼。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のフェライト系耐熱
    鋳鋼において、残留歪の除去や加工の必要性がある場
    合、α’相がγ相に変態しない温度域で焼鈍処理を施す
    ことを特徴とする室温延性、耐酸化性の優れたフェライ
    ト系耐熱鋳鋼。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載の室温延
    性、耐酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼からなる排
    気系部品。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の排気系部品において、エ
    キゾーストマニフォールドであることを特徴とする排気
    系部品。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の排気系部品において、タ
    ービンハウジングであることを特徴とする排気系部品。
JP11413792A 1992-04-07 1992-04-07 室温延性、耐酸化性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品 Pending JPH05287457A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9551267B2 (en) 2014-12-02 2017-01-24 Hyundai Motor Company Heat resistant cast steel having superior high temperature strength and oxidation resistance

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