JP2000281880A - Sf6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装置 - Google Patents
Sf6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装置Info
- Publication number
- JP2000281880A JP2000281880A JP11095003A JP9500399A JP2000281880A JP 2000281880 A JP2000281880 A JP 2000281880A JP 11095003 A JP11095003 A JP 11095003A JP 9500399 A JP9500399 A JP 9500399A JP 2000281880 A JP2000281880 A JP 2000281880A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- component
- insulated switchgear
- gas insulated
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
く、誘電率が低いエポキシ樹脂組成物、その製造法、コ
ーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装
置。 【解決手段】 下記成分(a)、(b)および(c)か
らなる、SF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成
物、その製造法、これからなるコーティング剤及びガス
絶縁開閉装置。 成分(a):1分子当たり2個以上の1,2−エポキシ
基を有するエポキシ樹脂1当量、 成分(b):エポキシ樹脂用硬化剤 0.7〜1.
0当量、 成分(c):球状充填剤、または球状充填剤と破砕状充
填剤との混合物35〜55体積%。
Description
閉装置用エポキシ樹脂組成物、これからなるコーティン
グ剤およびこれらを用いたSF6ガス絶縁開閉装置に関
するものである。
案されており、そのうちの一つとしてSF6ガスを用い
る絶縁開閉装置が提案されている。SF6ガスは、その
優れた電気的性質およびそれ自体が人畜無害であること
から、絶縁開閉装置用ガスとして優れたものと言える。
置内の遮断器や断路器の操作によって発生したアークに
よって分解することがあって、SF4やSOF2などの分
解ガスが発生することがある。これらの分解ガスは、装
置内の微量の水分と反応することによって、最終的にフ
ッ酸(HF)ガスに変換する。
反応して潮解性のH2SiF6を形成させて、その絶縁特
性を大きく低下させる。
と接触する部位に樹脂材料を用いる場合には、耐SF6
分解ガス性を備えた樹脂材料を使用することが必要にな
る。このような耐SF6分解ガス性の樹脂材料として代
表的なものとしては、エポキシ樹脂に充填材としてアル
ミナを使用したもの(即ち、アルミナ充填エポキシ樹
脂)がある。SF6ガス絶縁開閉装置で用いられる各種
部品は、このようなアルミナ充填エポキシ樹脂を成形し
硬化させて得られた成形体、例えば注形品、によって構
成されることが一般的である。
ガス絶縁開閉装置で用いられる樹脂材料の、分解ガスが
接触する面ないしその影響が実質的に及ぶ部分が備えて
いればよいから、それ以外の部分はそのような耐SF6
分解ガス性の樹脂材料である必要はない。
得られた成形体の表面に耐SF6分解ガス性の樹脂材料
をコーティングすることも行われている。この場合のコ
ーティング剤としては、例えば上記のエポキシ樹脂に充
填材としてアルミナを使用したものが提案されている。
例えば形状および大きさ等の条件によって注形品として
得ることが困難な部品についても容易に耐SF6分解ガ
ス性を付与できることができる点で有利といえる。この
ようなことから、繊維強化プラスチック(FRP)につ
いては、このようなコーティング剤を施す方法がなされ
るのが一般的である。
として用いられている従来のアルミナ充填剤使用のエポ
キシ樹脂はそれなりに有用なものであるが、さらなる性
能向上、例えば機械的強度、耐クラック性および電気的
特性の向上、が求められている。
を達成するものであって、充填材として球状充填材を使
用することによって、SF6分解ガスに安定で、かつ機
械的強度が強く、誘電率が低い新規なSF6ガス絶縁開
閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこ
れを用いてなるガス絶縁開閉装置を提供するものであ
る。
率が低いエポキシ樹脂組成物が得られた理由は現在解析
中であるが、球状充填剤の使用によって、アーク放電時
に充填剤とマトリクス樹脂との粒子界面に局部的に電界
が集中するのが緩和されることによるものと推測されて
いる。
るSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物は、下
記の成分(a)、成分(b)および成分(c)からなる
こと、を特徴とするものである。 成分(a):1分子当たり2個以上の1,2−エポキシ
基を有するエポキシ樹脂1当量、 成分(b):エポキシ樹脂用硬化剤 0.
7〜1.0当量、 成分(c):球状充填剤、または球状充填剤と破砕状充
填剤との混合物35〜55体積%。
置用エポキシ樹脂組成物の製造法は、上記の成分(a)
および成分(c)を混合したのち、この混合物に成分
(b)を混合すること、を特徴とするものである。
記のSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物から
なること、を特徴とするものである。
装置は、上記のSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂
組成物またはコーティング剤を、該SF6ガス絶縁開閉
装置用エポキシ樹脂組成物またはコーティング剤の硬化
条件に付して得られた硬化物を有すること、を特徴とす
るものである。
キシ樹脂組成物>本発明によるSF6ガス絶縁開閉装置
用エポキシ樹脂組成物は、特定の成分(a)、成分
(b)および成分(c)からなることを特徴とするもの
である。ここで、「成分(a)、成分(b)および成分
(c)からなる」ということは、挙示の三成分のみから
なるものの外に、これらの三成分以外の合目的な他の成
分を含んでなるものをも意味するものである。
縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物おける成分(a)は、
1分子当たり2個以上の1,2−エポキシ基を有するエ
ポキシ樹脂である。
あって、本発明ではそのような従来公知のエポキシ樹脂
の中から合目的的な任意のものを用いることができる。
本発明では、例えばグリシジルエーテル型、グリシジル
エステル型、グリシジルアミン型あるいは脂環型のもの
を用いることができる。このうち、グリシジルエーテル
型(二官能タイプ)のものとしては、ビスフェノールA
型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、
水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフ
ェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオ
レン型などがあり、グリシジルエーテル型(多官能タイ
プ)のものとしては、フェノールノボラック型、オルソ
クレゾールノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメ
タン型、テトラフェニロールエタン型などがある。
て液状のものであっても固体状のものであってもよい
が、本発明では固体状のもの、特に融点50〜150℃
にあるもの、が好ましい(融点の上限は、250℃程度
である)。
シ樹脂のみからなるものであっても、複数種のエポキシ
樹脂の混合物であってもよいことは言うまでもない。
フェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールF
ジグリシジルエーテルおよび脂環式ジグリシジルエステ
ルである。
ましいものとして上記したエポキシ樹脂に加えて、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタ
レン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン
型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、アルキル置換三
官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型四官
能エポキシ樹脂の一種または複数種を含むものを、成分
(a)として使用することが好ましい。
縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物おける成分(b)は、
エポキシ樹脂用硬化剤である。このような硬化剤も公知
であって、本発明ではそのような公知のものの中から合
目的的な任意のものを用いることができる。
リカルボン酸無水物、ポリアミン、ポリアミドなどを使
用することができる。より好ましくは、ポリカルボン酸
無水物、特に芳香族または脂環式ポリカルボン酸無水
物、を用いることが望ましい。このうち特に好ましいカ
ルボン酸無水物の具体例としては、代表的には無水フタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水
物、トリメリット無水物などを挙げることができる。
て、所謂硬化促進剤を使用することも好ましい。例え
ば、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸無水物が使用さ
れる場合には、促進剤は第三アミンまたはその塩、第四
アンモニウム化合物、イミダゾール、アルカリ金属アル
コキシドなどが適している。
ポリカルボン酸無水物を好ましいものとして例示するこ
とができる。ゴムは、例えばシリコーンゴム、シリコー
ンゲル、MBSゴム、アクリルゴムなどを好ましいもの
として例示することができる。ゴム粒子の粒径は、0.
1〜5μm、特に0.3〜1μm、が好ましい。また、
このゴム粒子は、コア/シェル構造をとるもの、即ち、
粒子の中心部に位置するコアをシェル(外皮)がとりま
いている構造をとるもの、が好ましい。この場合のコア
としてはアクリルゴム、MBSゴムまたはシリコーンゴ
ムが好ましく、シェルとしてはアクリルゴムまたは架橋
化処理済みゴムを用いることが望ましい。
量である。
縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物おける成分(c)は、
球状充填剤、または球状充填剤と破砕状充填剤との混合
物である。
質は、本発明の趣旨に反しない限り、任意のものを使用
することができる。本発明において好ましいものとして
は、例えば、アルミナ、結晶シリカ、溶融シリカ、ドロ
マイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、フッ化アルミ
ニウムおよびフッ化カルシウムがある。これらは単独で
も、複数種の混合物であってもよい。本発明において
は、粒子を高温の雰囲気に曝して球状化させたものを使
用することができる。
からなるものであっても、この球状充填剤と破砕状充填
剤との混合物であってもよい。破砕状充填剤の材質も、
本発明の趣旨に反しない限り、任意のものでありうる。
本発明において好ましいものとしては、例えば、アルミ
ナ、結晶シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、窒化ホウ
素、窒化アルミニウム、フッ化アルミニウムおよびフッ
化カルシウムがある。これらは単独でも、複数種の混合
物であってもよい。球状充填剤と破砕状充填剤との材質
は、同一であっても異なっていてもよい。
との混合比は、球状充填剤と破砕状充填剤の体積比で、
好ましくは1/0〜1/1、である。破砕状充填剤と存
在割合が1/1を越えた場合、球状充填剤使用による耐
性効果が薄れて、耐SF6分解ガス性に問題が生じる。
mのものが好ましく、特に3〜20μm、のものが好ま
しい。また、破砕状充填剤は、平均粒径が0.1〜30
μmのものが好ましく、特に5〜25μm、のものが好
ましい。球状充填剤および破砕状充填剤のいずれについ
ても、平均粒径が上記の下限値よりも小さいものを使用
した場合は、これを配合した樹脂の粘度上昇が激しくて
作業性が低下することがある。平均粒径が上記の上限値
よりも大きいものを使用した場合には、粒子の沈降が生
じて充填剤が均一化するので、所定の特定を得るのが困
難になる場合がある。
剤は、必要に応じて、改質処理をしておくことができ
る。例えば、シランカップリング剤、好ましくはγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランおよびγ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、で改質処理することに
よって、機械強度および耐湿性を向上させることができ
る。
いる場合はその量、球状充填剤および破砕状充填剤の混
合物である場合にはこれらの合計量)は、35〜55体
積%(成分(a)、成分(b)および成分(c)の合計
を100%とする)である。
組成物の製造>本発明によるSF6ガス絶縁開閉装置用
エポキシ樹脂組成物は、上記の必須成分(a)〜(c)
および任意成分を混合することによって製造することが
できる。。本発明の優れた効果、例えば耐SF6分解ガ
ス性および機械的強度など、をより高度のものとして得
るには、各成分の均一かつ緊密な混合ないし分散状態が
実現されていることが好ましい。したがって、本発明で
は、成分(a)および成分(c)を混合したのち、この
混合物に成分(b)を混合して製造することが好まし
い。
(a)に成分(c)を添加する方法、成分(c)に成分
(a)を添加する方法のいずれであってもよいが、好ま
しいのは前者である。
剤との混合物を用いる場合には、球状充填剤と破砕状充
填剤とを先ず混合さしてから成分(a)と混合するのが
典型的であるが、球状充填剤と破砕状充填剤のいずれか
片方を先ず成分(a)と混合しそののち残りの片方の充
填剤を混合する方法、成分(a)に球状充填剤と破砕状
充填剤とをそれぞれ独立に添加する方法、あるいは球状
充填剤配合の成分(a)と破砕状充填剤配合の成分
(a)とを別々に用意し、これらを混合する方法、のい
ずれであってもよい。
成分(c)との混合物に混合するのが好ましい。成分
(b)と成分(c)との混合物に成分(a)を混合する
場合には、成分(c)の配向が生じて十分な機械的強度
が得らない場合があり、また、成分(b)と成分(a)
との混合物に成分(c)を混合する場合には、条件によ
っては成分(a)の硬化によって成分(c)の混合およ
び均一分散が効率的に行えないことがあるからである。
ング剤は、上記のSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹
脂組成物からなることを特徴とするものである。ここ
で、「からなる」とは、コーティング剤がSF6ガス絶
縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物のみからなるものの外
に、合目的的な他成分ないし副資材を含有するものをも
意味するものである。
としては、例えばコーティング剤の塗布性ないし施用性
を向上させるための溶媒ないし粘度調整剤、および熱
的、機械的、経時的耐久性を向上させるための各種の安
定剤や顔料、充填剤などがある。
SF6ガス絶縁開閉装置は、上記のSF6ガス絶縁開閉装
置用エポキシ樹脂組成物またはコーティング剤を、該S
F6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物またはコー
ティング剤の硬化条件に付して得られた硬化物を有する
ものである。
や配合比率などに応じてことなるが、例えば硬化剤にポ
リカルボン酸無水物を用いる場合について示せば、温度
は80〜160℃、好ましくは100〜140℃、時間
は10分〜24時間、好ましくは30分〜15時間、で
ある。更に離型後に十分な耐熱性を得るため120〜1
60℃、好ましくは130〜150℃で、10〜48時
間、好ましくは15〜24時間、の後硬化を行なう。こ
れらの具体的条件は、本願明細書の実施例の記載および
必要ならば簡単な実験などを行うことによって適宜決定
することができる。
複数工程で行うこともできる。また、硬化処理に付した
ものを、必要に応じて後処置に付することもできる。
成物の硬化物あるいはコーティング剤を塗布して得られ
た硬化物は、優れた耐SF6分解ガス性、機械的強度を
有しかつ誘電率が低いものである。したがって、これら
は、SF6ガス絶縁開閉装置の各種部品、典型的には絶
縁スぺーサなどの成形体、として特に有用なものであ
る。
ーティング層の厚さは、厚い方が分解ガス成分やフッ酸
の浸透を抑制するという観点からは一般に有利であると
いえる。FRPに本コーティング剤を塗布する場合に
は、コーティング層の厚さは硬化後の厚さで250μm
程度あれば長期に渡って保護効果が持続されることが確
認されている。
的に説明するためのものである。
イトCT200(ビスフェノールAタイプ、エポキシ当
量390、チバスペシャルティケミカルズ製)、硬化剤
としてハードナーHT903(チバスペシャルティケミ
カルズ製)、充填剤としてMSV−13N(球状シリ
カ、平均粒径13μm、龍森製)を用いて特性評価モデ
ルを作製した。まず充填剤とエポキシ樹脂を120℃、
減圧下で充分に混合した後、硬化剤を投入し、混合し
て、120℃で予熱した型の中に注形した。注形後、
0.5Torrで20分間真空脱泡した。型の中で120
℃、15時間の一次硬化を処理し、離型後、130℃、
20時間の二次硬化処理を行った。
実施例1と同じとし、充填剤にクリスタライトA−1
(破砕状結晶シリカ、平均粒径11μm、龍森製)を用
いて特性評価モデルを作製した。作製方法は実施例1と
同様である。
実施例1と同じとし、充填剤にFA−6D(破砕状アル
ミナ、平均粒径13μm、昭和電工製)を用いて特性評
価モデルを作製した。作製方法は実施例1と同様であ
る。
ト#828(ビスフェノールAタイプ、エポキシ当量1
90、油化シェル製)およびEOCN−103S(o−
クレゾールノボラックタイプ、エポキシ当量215、日
本化薬製)、硬化剤としてHN5500(メチルHHP
A、日立化成製)に促進剤DY064(トリス(ジアミ
ノメチル)フェノール、チバスペシャルティケミカルズ
製)およびゴム粒子スタフィロイドAC−3355(ア
クリル系コアシェルゴム粒子、武田薬品工業製)を分散
させたものを使用し、充填剤としてFB−48(球状シ
リカ、平均粒径16μm、電気化学工業製)を用いて特
性評価用モデルを作製した。エポキシ樹脂を65℃、減
圧下で充分混合した。ゴム粒子および促進剤を均一分散
した硬化剤を添加して混合して、120℃に予熱した型
に注形した。注形後、0.5Torrで20分間真空脱泡し
た。型の中で120℃、15時間の一次硬化を処理し、
離型後、150℃、15時間の二次硬化処理を行った。
実施例2と同じとし、充填剤にFB−48(球状シリ
カ、平均粒径16μm、電気化学工業製)およびクリス
タライトA−1(前記と同じ)を混合して用いて、特性
評価モデルを作製した。作製方法は実施例1と同様であ
る。
実施例2と同じとし、充填剤にFA−6D(破砕アルミ
ナ、平均粒径13μm、昭和電工製)を用いて特性評価
モデルを作製した。作製方法は実施例1と同様である。
実施例2と同じとし、充填剤にヒューズレックスRD−
8(破砕状溶融シリカ、平均粒径15μm、龍森製)を
用いて特性評価用モデルを作製した。作製方法は実施例
2と同様である。
強さ、曲げ強さとした。耐SF6分解ガス性の評価は、
次に示される方法によって、高濃度HF(フッ酸)ガス
中での表面抵抗の変化を測定することで比較評価を行っ
た。すなわち、46重量%のHF水溶液50gをポリプ
ロピレン製容器に採り、内容積64リットルのアクリル
製デシケーター中に試験片とともに密封した状態で表面
抵抗率の時間変化を測定した。誘電率、引張り強さ、曲
げ強さの試験法はいずれもJIS−K−6911によっ
た。
よび図2に示される通りであった。また、誘電率、引張
り強さおよび曲げ強さの評価結果は、表1に示される通
りであった。
ポキシでの比較である。実施例1は、耐SF6分解ガス
性が良好で、かつ誘電率が低い組成物であることが実証
された。これに対し、結晶シリカ配合の比較例1は誘電
率が低いが、耐SF6分解ガス性に問題があり、アルミ
ナを配合した比較例2は耐SF6分解ガス性は良好であ
るが、誘電率が高い。
ポキシの例である。実施例2および3ともに低誘電率か
つ高強度で耐SF6分解ガス性も良好である。これに対
し、比較例3は耐SF6分解ガス性は良好であるが、誘
電率が高く、強度も低い。比較例4は、低誘電率かつ高
強度であるが、耐SF6分解ガス性が悪い。
ば、SF6分解ガスに安定で、かつ機械的強度が強く、
誘電率が低い、有用な新規エポキシ樹脂を提供すること
ができる。
Claims (12)
- 【請求項1】下記の成分(a)、成分(b)および成分
(c)からなることを特徴とする、SF6ガス絶縁開閉
装置用エポキシ樹脂組成物。 成分(a):1分子当たり2個以上の1,2−エポキシ
基を有するエポキシ樹脂1当量、 成分(b):エポキシ樹脂用硬化剤 0.
7〜1.0当量、 成分(c):球状充填剤、または球状充填剤と破砕状充
填剤との混合物35〜55体積%。 - 【請求項2】成分(a)が、液状または固体状のビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジ
グリシジルエーテル、脂環式ジグリシジルエステルのい
ずれかの単独あるいは混合物である、請求項1に記載の
SF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】成分(b)が、芳香族または脂環式ポリカ
ルボン酸無水物である、請求項1または2に記載のSF
6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項4】成分(b)が、ゴム粒子が分散したポリカ
ルボン酸無水物である、請求項1から3のいずれか1項
に記載のSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項5】ゴム粒子が、コア/シェル構造をとるもの
である、請求項4に記載のSF6ガス絶縁開閉装置用エ
ポキシ樹脂組成物。 - 【請求項6】成分(c)が、球状充填剤と破砕状充填剤
と混合比が体積比で1/0〜1/1のものである、請求
項1から5のいずれか1項に記載のSF6ガス絶縁開閉
装置用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項7】成分(c)の球状充填剤が平均粒径が1〜
30μmのものであり、破砕状充填剤が平均粒径0.1
〜30μmのものである、請求項1から6のいずれか1
項に記載のSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項8】成分(c)の球状充填剤および(または)
破砕状充填剤が、アルミナ、結晶シリカ、溶融シリカ、
ドロマイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、フッ化ア
ルミニウムおよびフッ化カルシウムから選ばれた選ばれ
たものである、請求項1から7のいずれか1項に記載の
SF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項9】成分(c)の球状充填剤および(または)
破砕状充填剤が、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランまたはγ−アミノプロピルトリメトキシシラン
で改質されたものである、請求項1から8のいずれか1
項に記載のSF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項10】成分(a)および成分(c)を混合した
のち、この混合物に成分(b)を混合することを特徴と
する、請求項1に記載のSF6ガス絶縁開閉装置用エポ
キシ樹脂組成物の製造法。 - 【請求項11】請求項1から9のいずれか1項に記載の
SF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物からなる
ことを特徴とする、コーティング剤。 - 【請求項12】請求項1から9のいずれか1項に記載の
SF6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物または請
求項11に記載のコーティング剤を、該SF6ガス絶縁
開閉装置用エポキシ樹脂組成物またはコーティング剤の
硬化条件に付して得られた硬化物を有することを特徴と
する、SF6ガス絶縁開閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11095003A JP2000281880A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | Sf6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11095003A JP2000281880A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | Sf6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000281880A true JP2000281880A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=14125728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11095003A Pending JP2000281880A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | Sf6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000281880A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010016365A (ja) * | 2008-06-06 | 2010-01-21 | Sinfonia Technology Co Ltd | リフティングマグネット用含浸樹脂、リフティングマグネット、リフティングマグネットの製造方法 |
KR20140120267A (ko) * | 2013-04-02 | 2014-10-13 | 가부시끼가이샤 도시바 | 전기 기기용 코팅재, 전기 기기용 코팅재의 제조 방법 및 밀폐형 절연 장치 |
-
1999
- 1999-04-01 JP JP11095003A patent/JP2000281880A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010016365A (ja) * | 2008-06-06 | 2010-01-21 | Sinfonia Technology Co Ltd | リフティングマグネット用含浸樹脂、リフティングマグネット、リフティングマグネットの製造方法 |
KR20140120267A (ko) * | 2013-04-02 | 2014-10-13 | 가부시끼가이샤 도시바 | 전기 기기용 코팅재, 전기 기기용 코팅재의 제조 방법 및 밀폐형 절연 장치 |
KR101635263B1 (ko) | 2013-04-02 | 2016-06-30 | 가부시끼가이샤 도시바 | 전기 기기용 코팅재, 전기 기기용 코팅재의 제조 방법 및 밀폐형 절연 장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07242732A (ja) | 成形用エポキシ樹脂組成物ならびにそれを用いた高電圧機器用モールド製品およびその製法 | |
WO2010106084A1 (en) | Curable epoxy resin composition | |
US5747557A (en) | Method of manufacturing a castable epoxy resin composition comprising acrylic rubber particles predispersed in an anhydride hardener | |
US3434087A (en) | Crack-resistant casting composition | |
WO2013123648A1 (en) | Curable epoxy composition with milled glass fiber | |
JP2009067884A (ja) | エポキシ樹脂組成物の製造方法、エポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂組成物の製造用液 | |
JPH0959349A (ja) | 注形用エポキシ樹脂組成物 | |
JP2000281880A (ja) | Sf6ガス絶縁開閉装置用エポキシ樹脂組成物、コーティング剤およびこれを用いてなるガス絶縁開閉装置 | |
JP2004051824A (ja) | 注形用エポキシ樹脂組成物 | |
JP4314112B2 (ja) | 六フッ化硫黄ガス絶縁機器用繊維強化複合材料およびその製造方法 | |
JP4322047B2 (ja) | 電気絶縁用注型エポキシ樹脂組成物及び硬化物 | |
JP2000053843A (ja) | 成形材料用エポキシ樹脂組成物及び電気・電子部品 | |
JP2001135144A (ja) | Sf6ガス絶縁機器用注型品およびその製造方法 | |
JP2847936B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2001279062A (ja) | 注型樹脂組成物 | |
JP3428203B2 (ja) | 六フッ化硫黄ガス絶縁機器用エポキシ樹脂組成物 | |
KR20030056495A (ko) | 몰드변압기용 에폭시 수지 조성물 및 그의 제조방법 | |
JPH04341711A (ja) | エポキシ樹脂モールド品 | |
JPH06212058A (ja) | 封止用エポキシ樹脂組成物 | |
JPS61127722A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JPH0455463A (ja) | エポキシ樹脂組成物の製造法 | |
JP3949436B2 (ja) | 注形用エポキシ樹脂組成物および電気・電子部品装置 | |
JPH11260173A (ja) | ガス絶縁機器用絶縁スペーサ及びガス絶縁機器 | |
JPH08225715A (ja) | ガス絶縁機器用エポキシ樹脂組成物 | |
JPS59100128A (ja) | エポキシ樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040115 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20050726 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050726 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060116 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080822 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091027 |