JP2000281715A - エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の洗浄方法 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の洗浄方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的なエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の洗浄方法を提供すること。 【解決手段】 水またはアルコール水溶液を用い、かつ
酸性を示す気体を吹き込みながら行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)の
洗浄方法に関し、更に詳しくは溶融成形性に優れたEV
OHを得るための生産効率の向上した洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、EVOHは、透明性、ガスバリ
ア性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れており、か
かる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装材料、
工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシー
ト、或いはボトル等の容器等に成形されて利用されてい
る。かかる成形にあたっては、通常溶融成形が行われ、
かかる成形により、フィルム状、シート状、ボトル状、
カップ状、チューブ状、パイプ状等の形状に加工されて
実用に供されているが、かかる溶融時の熱により、EV
OHが着色したり、熱劣化したりすることがある。この
原因は主として、EVOHの製造時に副生する酢酸ナト
リウム等の不純物が存在するためと考えられ、これを回
避するためにはその不純物の除去又はより低減化するこ
とが必要となってくる。かかる対策の一つとして、EV
OHを水洗して、EVOHの耐着色性や耐熱劣化性を向
上できることが、例えば、特公昭46−37664号や
特公昭55−19242号に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら行われているEVOHの洗浄方法は、塔内に水を充
填或いは循環させながら、塔上部からペレット状のEV
OHを塔内に供給して、塔中で水洗を行って塔下部から
水洗されたEVOHペレットを連続的に取り出す方法、
槽内にペレット状のEVOH及び水を入れて攪拌等を
行いながら水洗を行う方法等であり、いずれの場合も一
定量の酢酸ナトリウムを除去するには、かなりの時間を
要しており、より生産性に優れた効率的な洗浄方法が望
まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる現況に鑑みて、EVOHの洗浄方法について鋭意研
究を重ねた結果、EVOHを洗浄するに当たり、水また
はアルコール水溶液を用い、かつ酸性を示す気体を吹き
込みながら行うとき、特にかかる気体として空気または
炭酸ガスを用いるとき、上記の問題点が解決でき、効率
的にEVOHを洗浄できることを見出して、本発明を完
成するに至った。尚、かかる酸性を示す気体とは、純水
中に気体を吹き込んだ時の水のpHが7未満となるよう
な気体を意味する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明に用いられるEVOHとしては、特に限定されな
いが、EVOHのガスバリア性や溶融成形性等を考慮す
れば、エチレン含有量が20〜60モル%(更には25
〜55モル%)のものが好ましく、またガスバリア性、
熱安定性、耐湿性等を考慮すれば、ケン化度が90モル
%以上(更には95モル%以上)のものが好ましい。
【0006】該EVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸ビニル
共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、
懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造され、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で行い
得る。
【0007】また、本発明では、本発明の効果を阻害し
ない範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重
合していてもよく、かかる単量体としては、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸
類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたは
ジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜1
8のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸
あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルア
ミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アル
キルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるい
はその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあ
るいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミ
ド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、
アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビ
ニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化
ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシ
ラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、ア
リルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチ
ル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−
アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等が挙げられる。
【0008】通常、上記の如きEVOHは、上述の如く
エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化して得るのであ
るが、得られたEVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体の原料の酢酸ビニルとケン化触媒の水酸化ナトリウ
ムの反応生成物(副生物)である酢酸ナトリウムを含有
しており、かかる酢酸ナトリウムが原因で溶融成形時に
着色や熱分解を招くことが判明しており、かかる酢酸ナ
トリウムを除去するために、ケン化後のEVOHを水で
洗浄することが行われているが、本発明においては、か
かるEVOHの洗浄に当たり、水またはアルコール水溶
液(以下、洗浄液と称することがある)を用い、かつ酸
性を示す気体を吹き込みながら行うとき、特にかかる気
体として空気または炭酸ガスを吹き込みながら行うこと
を最大の特徴とするもので、以下に具体的に説明をす
る。
【0009】本発明においては、かかる水またはアルコ
ール水溶液を含有したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物を洗浄するにあたり、洗浄液として水またはアル
コール水溶液を用いて(添加して)、更に酸性を示す気
体を吹き込みながら洗浄を行うものである。かかる洗浄
液としては、水が好ましいが、少量のアルコールを含有
したアルコール水溶液でも良く、かかるアルコールとし
ては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ノルマルプロピルアルコール、ブタノール等を挙げ
ることができ、また、かかるアルコール水溶液中のアル
コール濃度は任意でよい。かかる洗浄液の添加量は、洗
浄時にEVOHの1.5〜20重量倍になるように添加
することが好ましく、1.5重量倍未満では攪拌不良や
酢酸ナトリウムの除去が不十分となり、逆に20重量倍
を越えても洗浄効果の向上は期待できず好ましくない。
【0010】また、吹き込まれる酸性を示す気体として
は、純水中に気体を吹き込んだ時の水のpHが7未満と
なるような気体であればよく、この条件を満足すれば特
に限定はされず、例えば空気、塩化水素、シアン化水
素、二酸化硫黄、炭酸ガス等が挙げられ、好適には、空
気や炭酸ガスが用いられる。かかる気体の吹き込みにつ
いては、洗浄時の洗浄液中に吹き込めばよく、例えば、
上記のの方法においては、塔の側面や下部に気体の供
給口を設けて、そこから気体を供給するか、或いは塔上
部よりパイプ等により洗浄液中に気体の供給を行えばよ
い。
【0011】また、の方法においても同様に槽の側面
や下部に気体の供給口を設けて、そこから気体を洗浄液
中に供給するか、或いは槽の上部よりパイプ等により気
体を洗浄液中に供給を行えばよい。洗浄液中に吹き込ま
れる気体は、上記の如き気体を1種類または2種類以上
を併用しても良く、気体の吹き込み温度は、0〜40℃
(更には30〜40℃)が好ましく、かかる温度が0℃
未満では洗浄液の液温低下を招いて後述の如き酢酸ナト
リウムの除去効率が低下し、逆に40℃を越えると洗浄
後に乾燥処理されたEVOHが白化することがあり好ま
しくない。
【0012】また、EVOHの洗浄液中の滞留時間は1
〜10時間(更には2〜8時間)が好ましく、かかる滞
留時間が1時間未満では、酢酸ナトリウムの除去が不十
分となることがあり、逆に10時間を超えても洗浄効果
はあまり向上せず好ましくない。更に洗浄液の液温は1
0〜40℃(更には30〜40℃)が好ましく、かかる
液温が10℃未満でも酢酸ナトリウムの除去が不十分と
なることがあり、逆に40℃を越えると洗浄後に乾燥処
理されたEVOHが白化することがあり好ましくない。
また、洗浄中は気体にペレットが均一に接触するよう
に、攪拌を行うことも好ましい。
【0013】かくして本発明の洗浄方法により、効率的
にEVOHの洗浄が行われて耐着色性や耐熱分解性に優
れたEVOHが得られるのであるが、洗浄後は、乾燥処
理がなされるのが通常であり、かかる乾燥方法に特に制
限はないが、微小フィッシュアイの低減などより品質の
良いEVOHを得るには、流動乾燥が好ましい。また、
乾燥後のEVOHの含水率は0.001〜2重量%(更
には0.01〜1重量%)とすることが好ましい。かか
る含水率が0.001重量%未満ではロングラン成形性
が低下する傾向にあり、逆に2重量%を越えると成形時
に発泡の恐れがあり好ましくない。
【0014】本発明の方法で得られたEVOHには、更
に、必要に応じて、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、着色剤、抗菌剤、フィラー、他樹脂などの
添加剤を使用することも可能である。特にゲル発生防止
剤として、ハイドロタルサイト系化合物、ヒンダードフ
ェノール系、ヒンダードアミン系熱安定剤、高級脂肪族
カルボン酸の金属塩を添加することもできる。
【0015】かくして本発明の方法で洗浄して得られた
EVOH(ペレット)は、成形物の用途に多用され、溶
融成形等により、フィルム、シート、容器、繊維、棒、
管、各種成形品等に成形され、又、これらの粉砕品(回
収品を再使用する時など)を用いて再び溶融成形に供す
ることもでき、かかる溶融成形方法としては、押出成形
法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成
形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として採
用される。溶融成形温度は、150〜300℃の範囲か
ら選ぶことが多い。また、本発明で得られたEVOH
は、単層として用いることができるが、積層体用途に供
することも好ましく、具体的には該EVOHからなる層
の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層等を積層して積層体
として用いることが有用である。
【0016】該積層体を製造するに当たっては、該EV
OHの層の片面又は両面に他の基材を積層するのである
が、積層方法としては、例えば該EVOHのフィルムや
シートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑
性樹脂等の基材に該EVOHを溶融押出する方法、該E
VOHと他の熱可塑性樹脂とを共押出する方法、更には
本発明で得られたEVOHのフィルムやシートと他の基
材のフィルム、シートとを有機チタン化合物、イソシア
ネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化
合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方
法等が挙げられる。
【0017】共押出の場合の相手側樹脂としては直鎖状
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20
のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテ
ン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらの
オレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又は
そのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、
ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマ
ー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙
げられる。EVOHも共押出可能である。上記のなかで
も、共押出製膜の容易さ、フィルム物性(特に強度)の
実用性の点から、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレ
ン、PET、PENが好ましく用いられる。
【0018】更に、本発明で得られたEVOHから一旦
フィルムやシート等の成形物を得、これに他の基材を押
出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接着
剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑性樹脂以
外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラス
チックフィルム又はシート、織布、不織布、金属綿状、
木質等)が使用可能である。
【0019】積層体の層構成は、本発明で得られたEV
OHの層をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば
熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、
フィルム、シート、ボトル状であれば、a/bの二層構
造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2
b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2等任意の組
み合わせが可能であり、フィラメント状ではa、bがバ
イメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘
(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能
である。
【0020】該積層体は、そのまま各種形状のものに使
用されるが、更に該積層体の物性を改善するためには延
伸処理を施すことも好ましく、かかる延伸については、
一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだ
け高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時
にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じな
い延伸フィルムや延伸シート等が得られる。
【0021】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、
深絞成形、真空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用
できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸
延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は60
〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲から
選ばれる。
【0022】延伸が終了した後、次いで熱固定を行う。
熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィル
ムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは
100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用い
る場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムと
し、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納
した後、50〜130℃、好ましくは70〜120℃
で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを
熱収縮させて密着包装をする。
【0023】かくして得られた積層体の形状としては任
意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボ
トル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示
される。又、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷
却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、
溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。上記の如く得られたフィルム、シート或いは容器等
は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装材料とし
て有用である。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を示す。
【0025】実施例1 ペレット状(直径4mm、長さ8mmの円筒形)のEV
OH[含水量60%、エチレン含有量35モル%、ケン
化度99.5モル%、酢酸ナトリウム含有量0.5%]
10kg及び水150kgを容量200lの槽(円筒直
径0.5m×高さ1m)に入れて、パドル式の攪拌翼で
100rpmで攪拌しながら、槽の壁面下部に設けられ
たパイプより、30℃の空気を2×105Paの圧力で
吹き込みながら、30℃水温中で4時間洗浄を行った。
得られたペレット状のEVOH中の酢酸ナトリウム量を
測定したところ、0.05%で、洗浄効率は良好であっ
た。
【0026】実施例2 実施例1において、吹き込む気体を空気に変えて炭酸ガ
スを用いた以外は同様に洗浄を行ったが、得られたEV
OH中の酢酸ナトリウム量は0.03%で、洗浄効率は
良好であった。
【0027】比較例1 実施例1において、空気の吹き込みを行わなかった以外
は同様に行ってペレット状のEVOHを得たが、得られ
たEVOH中の酢酸ナトリウム量は0.2%で、洗浄効
率は悪く、このままでは押し出し成形時に着色や耐熱不
良等が起こる恐れがあった。
【0028】比較例2 実施例1において、空気に替えて窒素ガスを吹き込んだ
以外は同様に行ってペレット状のEVOHを得たが、得
られたEVOH中の酢酸ナトリウム量は0.2%で、こ
の時も洗浄効率は悪く、このままでは押し出し成形時に
着色や耐熱不良等が起こる恐れがあった。
【0029】
【発明の効果】本発明の洗浄方法は、効率的に酢酸ナト
リウム等を除去できるため、短時間の洗浄より、耐着色
性や耐熱分解性に優れたEVOHを得ることができ、か
かるEVOHは、各種の積層体とすることができ、食品
や医薬品、農薬品、工業薬品包装用のフィルム、シー
ト、チューブ、袋、容器等の用途に非常に有用で、延伸
を伴う二次加工製品等にも好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 31:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水またはアルコール水溶液を含有するエ
    チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を洗浄するに当た
    り、水またはアルコール水溶液を用い、かつ酸性を示す
    気体を吹き込みながら行うことを特徴とするエチレン−
    酢酸ビニル共重合体ケン化物の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 酸性を示す気体が空気または炭酸ガスで
    あることを特徴とする請求項1記載のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体ケン化物の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 気体の吹き込み温度が0〜40℃である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエチレン−酢
    酸ビニル共重合体ケン化物の洗浄方法。
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