JP2000280171A - 磁気ディスク用アルミニウム基板の製造方法および研磨装置 - Google Patents

磁気ディスク用アルミニウム基板の製造方法および研磨装置

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JP2000280171A
JP2000280171A JP9132699A JP9132699A JP2000280171A JP 2000280171 A JP2000280171 A JP 2000280171A JP 9132699 A JP9132699 A JP 9132699A JP 9132699 A JP9132699 A JP 9132699A JP 2000280171 A JP2000280171 A JP 2000280171A
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polishing
polishing liquid
substrate
surface plate
aluminum substrate
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JP9132699A
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English (en)
Inventor
Yutaka Sawada
裕 澤田
Hiroaki Kobayashi
博昭 小林
Isamu Yokoyama
勇 横山
Yasushi Takebayashi
恭志 竹林
Seiichi Sato
誠一 佐藤
Hideya Kumakura
秀哉 熊倉
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる研磨液を順次切り替えて研磨する際
に、異なる研磨液が混ざることなく研磨できる。 【解決手段】 上面に研磨布4を装着する下定盤3と、
この下定盤3の上方に対向して下面に研磨布8を装着し
下定盤3に接離し、かつ回転する上定盤7と、下定盤3
の中心に配置され回転する太陽歯車12と、この太陽歯
車12の外側に配置される内歯歯車15と、太陽歯車1
2と内歯歯車15とに噛み合わされアルミニウム基板を
装着する基板装着用孔18を有する基板装着歯車17
と、上定盤7の研磨布8に供給する研磨液の異なるごと
に設けられる研磨液供給手段20a、20bとを備え
る。研磨液供給手段20a、20bは、上定盤の回転軸
9の外側に環状に設けられ、周方向に分割される部分研
磨液溜めを接続して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面平滑性が優れ
る磁気ディスク用アルミニウム基板の製造方法および磁
気ディスク用アルミニウム基板の研磨装置に係り、特に
Ni−P皮膜付き磁気ディスク用アルミニウム基板の製
造方法および研磨装置に関するものである。ここで、磁
気ディスク用アルミニウム基板は、磁気ディスクに用い
るアルミニウム製またはアルミニウム合金製の基板であ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクは、コンピュータの情報記
録読取装置として広く普及している。特にアルミニウム
基板上に情報の媒体となる磁性層を設けるディスクは、
プラスティックその他の基板を用いる磁気ディスクと比
べて高強度でしかも記録密度が高く、情報の収納能力が
大きい特徴がある。
【0003】近年、磁気ディスクの高密度化に伴い、磁
性層に対して情報の記録読取ヘッドの接近距離が短くな
り、従来のものに比べ磁気ディスク表面の平滑度が一層
高度に求められている。無電解Ni−Pメッキ付きアル
ミニウム基板に対しても基板の平滑度が磁気ディスク表
面の平滑度に及ぼす影響が大きいので同様の要求がなさ
れている。
【0004】通常、無電解Ni−Pメッキ付きアルミニ
ウム基板は、アルミニウム板を脱脂、洗浄後砥石で研削
し平坦にすると共に機械的に粗面化した後ジンケート処
理し、爾後の無電解Ni−PメッキにおいてNi−P皮
膜が板表面に強固に固着するようにしている。無電解N
i−P皮膜の設けられた面は、次に微細な研磨材を含む
研磨液を供給しながら研磨され鏡面状に平滑にされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Ni−
P皮膜面に対して微細な研磨材を含む研磨液を供給しな
がら皮膜面を鏡面状に研磨することは研磨時間が長くか
かる。そこで、最初は粒径が大きい研磨材を含む研磨液
を使用して研磨し、次に粒径が小さい研磨材を含む研磨
液を使用して研磨するという基板の製造方法ないし研磨
装置が知られている(特開平9−63049号公報)。
このように、皮膜面の研磨に際して当初は粒度の大きな
研磨材を含む研磨液を用いて研磨し、以後順次粒度の小
さい研磨材を含む研磨液を用いて研磨すると、処理時間
が短縮され生産性が向上する。
【0006】しかし、研磨液の研磨特性に影響する要
因、たとえばある砥粒の大きさの研磨材を含む研磨液
は、その砥粒の大きさに最適な分散剤の濃度、液性が定
められていて、十分な分散およびその長期間の分散保持
が確保される。したがって、同一の研磨装置を使用し、
砥粒の異なる研磨液を切り替えて使用する場合、たとえ
ば最初の研磨で大径の砥粒を含む研磨液を使用し、次の
研磨で小径の砥粒を含む研磨液を使用して研磨する場
合、最初の研磨から次の研磨に切り替えるときに、大径
の砥粒を含む研磨液と小径の砥粒を含む研磨液とが混ざ
り、砥粒分散の最適濃度が変化し、繰り返し使用する間
に砥粒および薬剤が研磨液の供給通路内壁に沈殿固着
し、その後の研磨処理中に、その固着物質の一部が剥離
し、基板研磨の際に表面に傷を付ける恐れがあった。
【0007】本発明は、異なる研磨液を順次切り替えて
研磨する際に、異なる研磨液が混ざることなく研磨でき
ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の磁気ディスク用アルミニウム基板の製造方法
は、磁気ディスク用アルミニウム基板の表面を機械的に
粗面化した後ジンケート処理し、さらにメッキして皮膜
を形成した後、この皮膜に研磨材を含む研磨液を供給し
ながら研磨する際に、研磨液の異なるごとに異なる研磨
液供給手段を用いて研磨することである。
【0009】本発明によれば、アルミニウム基板の皮膜
面の研磨に際して、異なる研磨液、たとえば含まれる研
磨材の粒度、添加されるべき薬剤量などが異なる研磨液
を異なる研磨液供給手段により順次供給して研磨する。
すなわち、粒径の大きな研磨材を含み、これに対応させ
て薬剤量を調整した研磨液で研磨する場合に、これに専
用の研磨液供給手段を用いて研磨する。これにより皮膜
面の凹凸を速やかに研磨して小さくする。次に粒径の小
さい研磨材を含み、これに対応させて薬剤量を調整した
研磨液で研磨する場合に、これに専用の別の研磨液供給
手段を用いて研磨する。これにより皮膜面の凹凸を一層
小さくして鏡面状態に研磨する。
【0010】含まれる研磨材の粒度や添加されるべき薬
剤量の異なる研磨液ごとに異なる研磨液供給手段を設け
ることにより、二つの研磨液は混合されることなく供給
される。したがって、長期間に渡って二つの研磨液を使
用しても研磨材や薬剤が研磨液の供給通路内壁に沈殿固
着したり、その後の研磨処理中に、その固着物質の一部
が剥離し基板表面に傷を付けることがない。これにより
鏡面状の皮膜面を得ることができ、処理時間が短縮され
生産性が高く、しかも平滑度の高い磁気ディスク用アル
ミニウム基板を製造できる。
【0011】また、上記課題を解決するため本発明の磁
気ディスク用アルミニウム基板の研磨装置は、上面に研
磨布を装着する下定盤と、この下定盤の上方に対向して
配置され下面に研磨布を装着するとともに下定盤に接離
可能に形成され、かつ回転する上定盤とを備える。さら
に下定盤の中心に配置され回転する太陽歯車と、この太
陽歯車の外側に同心状に配置される内歯歯車と、これら
太陽歯車と内歯歯車とに噛み合わされ下定盤の研磨布上
に載置されるとともにアルミニウム基板を装着する基板
装着用孔を有する基板装着歯車とを備える。
【0012】太陽歯車が、たとえば時計方向に回転する
と、太陽歯車と内歯歯車に噛み合う基板装着歯車は、下
定盤の上面に装着する研磨布上を反時計方向に自転しな
がら太陽歯車の周りを時計方向に公転する。基板装着歯
車の基板装着用孔にアルミニウム基板を装着すると、ア
ルミニウム基板は、下定盤の研磨布上を基板装着歯車の
回転中心の周りに反時計方向に公転するとともに、太陽
歯車の周りに時計方向に公転する。
【0013】一方、上定盤は、太陽歯車の回転方向(時
計方向)と反対の回転方向(反時計方向)に回転する。
上定盤は下定盤の上方に対向して配置され下面に研磨布
を装着するとともに下定盤に接離可能に形成されるの
で、上定盤を下降させると上定盤の研磨布はアルミニウ
ム基板の上面を押圧する。アルミニウム基板は上定盤の
研磨布と下定盤の研磨布との間に挟まれながら上記公転
をすることになる。
【0014】さらに、本発明の磁気ディスク用アルミニ
ウム基板の研磨装置は、上定盤の研磨布に供給する研磨
液の異なるごとに異なる研磨液供給手段を備える。研磨
液を上定盤の研磨布に供給すればアルミニウム基板は研
磨されるが、異なる研磨液に対して異なる研磨液供給手
段を設けるので、たとえば当初は粒径の大きな研磨材を
含む研磨液を、これに専用の研磨液供給手段を用いて研
磨する。これにより皮膜面の凹凸を速やかに研磨して小
さくする。次に粒径の小さい研磨材を含む研磨液を、上
記研磨液供給手段とは別の専用の研磨液供給手段を用い
て研磨し、皮膜面の凹凸を一層小さくして鏡面状態に研
磨する。
【0015】本発明の研磨装置は、含まれる研磨材の粒
度や添加されるべき薬剤量の異なる研磨液ごとに研磨液
供給手段を設けるので、二つの研磨液は混合されること
なく供給される。したがって、長期間に渡って二つの研
磨液を使用しても研磨材や薬剤が研磨液の供給通路内壁
に沈殿固着したり、その後の研磨処理中に、その固着物
質の一部が剥離したりすることがなく、基板表面に傷を
付けることがない。
【0016】さらに、研磨液溜めは、上定盤の回転軸の
外側に環状に設けられ、周方向に分割される複数の部分
研磨液溜めを接続して形成される。研磨液溜めが上定盤
の回転軸の外側に環状に設けられるので、研磨液溜めの
上方で固定した位置に研磨液を供給するノズルなどの供
給管を設け、かつ研磨液溜めに環状溝を設ければ、研磨
液は供給管から環状溝に連続的に供給される。このと
き、研磨液溜めは周方向に分割される部分研磨液溜めを
接続して形成されると良い。分割された部分研磨液溜め
は、形状寸法が小さくなり、加工が容易になるととも
に、装置の組み立てもやりやすい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気ディスク
用アルミニウム基板の製造方法および研磨装置の実施形
態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態
の磁気ディスク用アルミニウム基板において、ジンケー
ト処理した後のメッキ処理としては、Ni−P皮膜メッ
キを施すものとする。また、図1〜5において、同じ名
称部分には同一符号を付けて示す。
【0018】コンピュータは、その装着されるコンピュ
ータの容量によって種々の寸法の磁気ディスクが使用さ
れる。大容量のものは10.5インチ、小容量のものは
1.3インチとその幅は大きい。このような種々の寸法
に従い、一般的には、厚さ0.5〜2.0mmのアルミニ
ウム板をドーナツ状に打ち抜き加工して所望の寸法の基
板にする。打ち抜かれた基板は、内外径の面取り加工が
施された後、上下砥石面を備えた自公転研削機によって
基板の両面は研削される。基板の両面は、界面活性剤の
添加された研削液が研削面に供給されながら機械的に研
削され粗面化され、後処理のNi−P皮膜が基板面に密
着するように処理される。通常表面あらさは、Rmax
(最大高さ)で0.25μm程度まで研削され粗面化さ
れる。粗面化された基板は、弱酸性または弱アルカリ性
溶液で洗浄され研磨滓が除去され清浄にされる。
【0019】清浄化された基板は、次にジンケート処理
される。このジンケート処理は、粗面化された基板面に
ZnメッキしてNi−P皮膜が均一に皮膜化されるよう
にするためのものであって、基板はZnO 10〜50
gをNaOH 100〜200g/リットルの水溶液に
加え温度10〜30℃に調整したものに1〜120秒浸
漬され処理される。一回の処理よりも複数回処理すると
基板面にZnが均一にメッキされNi−P皮膜が一層均
一に皮膜化されて好ましい。複数回処理する場合、後処
理のNaOH濃度を高くしたものを使用するとZnが一
層均一にメッキされて好ましい。
【0020】ジンケート処理された基板は、純水で洗浄
された後無電解Ni−Pメッキされる。この無電解Ni
−Pメッキは、基板表面を硬化するためのものであっ
て、硫酸ニッケルを20〜50g/リットルと次亜リン
酸ソーダ20〜40g/リットルを含む溶液中に浸漬し
てNi−P皮膜を、たとえば8〜15μm設ける。
【0021】Ni−P皮膜を8〜15μm設けた基板
は、上下研磨布を備えた自公転研磨機でアルミナ、コロ
イダルシリカなどの研磨材を含む研磨液を基板面に供給
しながら機械的に研磨し鏡面化する。この研磨液の液性
は中性でよいが酸性にしておくとNi−Pメッキ面が研
磨され易くなって好ましい。この鏡面研磨において、研
磨液の異なるごとに異なる研磨液供給手段を用いて複数
回研磨される。
【0022】異なる研磨液としては、たとえば平均粒径
および最大粒径を規制した研磨材であって、粒径が大に
調整された研磨材を含む研磨液があげられる。この研磨
液に専用の研磨液供給手段によって供給しながら研磨す
る。次に粒径が小に調整された研磨材を含む研磨液を準
備し、この研磨液を別に設けた専用の研磨液供給手段に
よって供給しながら研磨し、たとえば深さ1〜3μm研
磨する。研磨初期において粒径が大に調整された研磨材
を含む研磨液を用いて研磨することによって研磨量を多
くして研磨速度を上げ、研磨後期において粒径が小に調
整された研磨材を含む研磨液を用いて仕上げの研磨をす
ることによって鏡面化するのである。
【0023】上記研磨処理において、異なる研磨液ごと
に異なる研磨液供給手段を設けることにより、二つの研
磨液は混合されることなく供給される。したがって、長
期間に渡って二つの研磨液を使用しても砥粒および薬剤
が研磨液の供給通路内壁に沈殿固着したり、その後の研
磨処理中に、その固着物質の一部が剥離したりすること
がなく、基板表面に傷を付けることがない。これにより
鏡面状の皮膜面を得ることができ、処理時間が短縮され
生産性が高く、しかも平滑度の高い磁気ディスク用アル
ミニウム基板を製造できる。
【0024】次に、磁気ディスク用アルミニウム基板の
研磨装置の実施形態について説明する。
【0025】図1は、本発明に係る研磨装置の第1実施
形態を示す概略断面図である。図2は、図1の I−I 線
断面図である。この研磨装置は、磁気ディスク用アルミ
ニウム基板を研磨する自公転研磨機1である。この自公
転研磨機1は、従来の両面研磨装置と同様、上面にドー
ナツ状の研磨布4を装着する下定盤3と、この下定盤3
の上方に対向して配置される上定盤7とを備える。上定
盤7は、下面にドーナツ状の研磨布8を装着するととも
に下定盤3に接離可能に形成され、かつ回転する。下定
盤3とその上面に装着される研磨布4自体は、図1では
回転しないが、矢印6aの方向(時計方向または反時計
方向)に回転するようにしても良い。さらに、下定盤3
は、矢印6bの方向(上下方向)に移動調整可能に形成
されている。上定盤7は、その回転軸9が矢印10の方
向(反時計方向)に回転し、その盤部7aは通常水平面
内で同方向に回転し、これに装着される研磨布8も水平
面内で同時に回転するとともに、矢印11の方向に移動
し、下定盤3に接離できる。
【0026】さらに、自公転研磨機1は、下定盤3の中
心に配置され回転軸14によって回転する太陽歯車12
と、この太陽歯車12の外側の径方向外方位置に同心状
に配置される内歯歯車15と、太陽歯車12と内歯歯車
15とに噛み合わされ下定盤の研磨布4上に載置される
磁気ディスク用アルミニウム基板31、具体的には、ド
ーナツ状のアルミニウム合金板の表面にNi−P皮膜を
施したディスク基板31を装着する基板装着用孔18を
有する基板装着歯車17とを備える。
【0027】基板装着歯車17は、たとえば中心に関し
て対象位置に2つの基板装着用孔18を有するととも
に、中心に関して対称位置に少なくとも1個以上の孔1
9が設けられる。なお、基板装着用孔18の数は必ずし
も2つである必要はなく、基板装着歯車17の大きさと
基板31の大きさによって任意の数にすることができ
る。また、孔19の数および形状は任意に設定すること
ができ、たとえば孔19の形状を三角あるいは四角等に
形成することもできる。
【0028】そして、自公転研磨機1は、研磨液の異な
るごとに異なる研磨液供給手段20a、20bを備え
る。研磨液供給手段20aは、たとえば先に説明したよ
うに、平均粒径および最大粒径を規制した研磨材であっ
て、粒径が大に調整された研磨材を含む研磨液32aを
供給する専用の研磨液供給の手段である。研磨液供給手
段20bは、たとえば粒径が小に調整された研磨材を含
む研磨液32bを供給する別に設けた専用の研磨液供給
の手段である。
【0029】研磨液供給手段20aは、上定盤7ととも
に水平面内で回転可能および昇降可能な環状の研磨液溜
め21aと、この研磨液溜め21aの周方向に設けられ
る多数の吐出孔23aから上定盤の研磨液供給孔26a
に接続される供給チューブ24aとを有する。研磨液供
給手段20bについても、研磨液供給手段20aと同様
に、研磨液溜め21bと吐出孔23bから上定盤の研磨
液供給孔26bに接続される供給チューブ24bとを有
する。さらに、研磨液供給手段20a、20bは、上定
盤の回転軸9の外側に環状に設けられ、図示されていな
いが、周方向に分割される部分研磨液溜めを接続して形
成される。部分研磨液溜めは円弧状の円弧溝を有し、円
弧状の円弧溝が接続されて環状溝を形成する。
【0030】また、図1において符号27a、27bは
研磨液供給バルブ、符号29a、29bは研磨液供給管
で、一定の個所に固定される。
【0031】以上の構造を有する自公転研磨機1は、次
のように作用する。すなわち、基板31を基板装着歯車
の基板装着用孔18に配置し、基板31の上下面に上下
の研磨布4、8を押し当てた状態にする。次に、供給バ
ルブ27aを開の状態にし、平均粒径および最大粒径の
大きな研磨材を含む研磨液32aを図示していない研磨
液供給容器から研磨液供給管29aを経由して研磨液溜
め21aに供給する。このとき、太陽歯車12を矢印1
3の方向(時計方向)に回転駆動するとともに、上定盤
7を逆方向(反時計方向)に回転駆動することにより、
基板装着歯車17を自転させながら太陽歯車12の周り
に公転させる。
【0032】次に、研磨液供給手段20aから研磨液3
2aを基板装着歯車17に保持される基板31の上面に
供給する。研磨液32aは、供給チューブ24a、研磨
液供給孔26aを通り、上定盤の研磨布8に達し、さら
に基板31の上面に供給される。研磨液32aの一部は
基板装着歯車の孔19を通って基板31の下面と研磨布
4の間に供給されるので、研磨液32aを上下定盤3、
7の研磨布4、8に均一に供給する。
【0033】研磨液32aによる所定時間の研磨後、研
磨液供給バルブ27aを止め、研磨液供給バルブ27b
を開けて、図示していない研磨液供給容器から研磨材の
平均粒径および最大粒径が小に調整された研磨液32b
を研磨液溜め21bに供給する。さらに、上記と同様
に、研磨液供給手段20bの研磨液溜め21bから研磨
液32bを基板装着歯車17に保持される基板31の上
面に供給する。研磨液32bの一部は基板装着歯車の孔
19を通って基板31の下面と研磨布4の間に供給され
る。上記のように研磨液32a、32bを供給して所定
時間の研磨を行い、最終的には基板31の上下面を均一
に厚さ1〜3μm研磨した皮膜鏡面を得る。
【0034】研磨液32a、32bの一部を基板装着歯
車の孔19を通らせて基板31の下面と研磨布4の間に
供給することにより研磨するとともに、下定盤3の研磨
布4に蓄積する研磨滓を基板装着歯車の孔19から排出
して下定盤3の研磨布4に研磨滓の目詰まりを起こしに
くくし、基板31の上下面を均一に速やかに研磨加工す
る。
【0035】上記自公転研磨機1は、含まれる研磨材の
粒度および添加されるべき薬剤量の異なる研磨液ごとに
異なる研磨液供給手段20a、20bを設けることによ
り、二つの研磨液は混合されることなく供給される。し
たがって、長期間に渡って二つの研磨液32a、32b
を使用しても研磨材および薬剤が研磨液の供給通路内壁
に沈殿固着したり、その後の研磨処理中に、その固着物
質の一部が剥離したりすることがなく、基板表面に傷を
付けることがない。
【0036】また、第1実施形態の自公転研磨機1にお
いて、研磨液供給手段の研磨液溜め21a、21bは、
周方向に分割される部分研磨液溜めを接続して形成され
るので、形状寸法が小さくなり、加工が容易になるとと
もに、装置の組み立てもやりやすい。
【0037】図3は、本発明に係る研磨装置の第2実施
形態を示す要部断面図である。図4は、図3の上半分平
面図である。第2実施形態の研磨装置は、その研磨液溜
め21aの内側底部25が傾斜し、研磨液が流れ易く形
成される。また、研磨液供給管29は2個所設けられて
いる。図4において、研磨液供給手段の研磨液溜め21
aは、接続部材28によって180度ずつ2分割された
部分研磨液溜め22を接続している。なお、研磨液溜め
21bは2点破線で表示されている。図3、4における
その他の部分の構造と作用は、図1、2の第1実施形態
の場合と同じであるのでその説明を省略する。
【0038】図5は、本発明に係る研磨装置の第3実施
形態を示し、(A)は要部断面図、(B)は(A)の平
面図である。第3実施形態の研磨装置は、その研磨液溜
め21bの内側底部25が傾斜し、研磨液が流れ易く形
成されるが、さらに吐出孔23bが斜め外側に向いてい
る。このようにすることにより、研磨液溜め21bの環
状溝30a内の研磨液は、研磨液溜め21bの回転によ
る遠心力により研磨液が流出し易くなるとともに、研磨
液溜め21bの底部25から延設される供給チューブの
取り合いを容易にする。また、第2実施形態の場合と同
じく、研磨液供給手段の研磨液溜め21bは、図示して
いない接続部材によって180度ずつ2分割された部分
研磨液溜め22を接続している。なお、研磨液溜め21
aは2点破線で表示されている。図5におけるその他の
部分の構造と作用は、図3、4の第2実施形態の場合と
同じであるのでその説明を省略する。
【0039】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。M
g4.32wt%、Cu0.052wt%、Fe0.02
wt%およびSi0.019wt%を含み残部Alと不
純物からなるアルミニウム合金板を、直径100mm、
内径30mmのドーナツ状の基板に打ち抜き加工し、内
外径の面取り加工を施した後、上下に砥石を備えた自公
転研削機(図示せず)で研削してRmaxで0.21μ
mに粗面化した。次に、ZnO25gをNaOH140
g/リットルの水溶液に加えた温度20℃の水溶液中に
25秒浸漬してジンケート処理した後、再度同じ条件で
ジンケート処理をした。
【0040】次に硫酸ニッケルを30g/リットルと次
亜リン酸ソーダ30g/リットルを含む溶液中に2時間
浸漬してNi−P皮膜を13μm形成させた。洗浄後、
このNi−P皮膜基板を、先に説明した研磨液供給手段
を2系統備えた自公転研磨機1を使用し、1ロット50
枚の基板を砥石面に略均等に配置し、研磨初期は平均粒
径0.80μm、最大粒径4.0μmのアルミナ研磨材1
00g/リットル、pH 3〜4の研磨液を研磨液溜め
内側の環状溝に流して、20秒間研磨した。続いて後期
として、上記に使用した粗い砥粒を配合した研磨液を止
めるとともに、平均粒径0.75μm、最大粒径1.5μ
mのアルミナ研磨材100g/リットル、pH 3〜4
の研磨液を研磨液溜め外側の環状溝に流して15秒間研
磨した。試験枚数は、20ロット1000枚とした。そ
の結果、固着物質の剥離による傷不良は、1000枚中
発生するものはなかった。
【0041】比較例として、研磨液供給手段が1系統の
従来型の自公転研磨機を用い、上記2種類の異なる研磨
液を同一の環状溝に流して研磨したところ、固着物質の
剥離による傷不良が、10ロット目から1〜2枚発生し
始め、最後の2ロット100枚中には15枚発生した。
【0042】上記実施例と比較例から、本実施形態の磁
気ディスク用アルミニウム基板の製造方法または研磨装
置は、清掃期間を長くすることができるとともに、歩留
りが高く、生産性、作業性に優れることが分かった。
【0043】
【発明の効果】本発明の磁気ディスク用アルミニウム基
板の製造方法によれば、異なる研磨液を順次切り替えて
研磨する際に、異なる研磨液が混ざることなく研磨でき
る。
【0044】また、本発明の磁気ディスク用アルミニウ
ム基板の製造装置によれば、上記製造方法と同様の効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム基板
の研磨装置の第1実施形態を示す概略断面図である。
【図2】図1の I−I 線断面図である。
【図3】本発明に係る研磨装置の第2実施形態を示す要
部断面図である。
【図4】図3の上半分平面図である。
【図5】本発明に係る研磨装置の第3実施形態を示し、
(A)は要部断面図、(B)は(A)の平面図である。
【符号の説明】
1 自公転研磨機(研磨装置) 3 下定盤 4 研磨布 7 上定盤 8 研磨布 9 回転軸 12 太陽歯車 15 内歯歯車 17 基板装着歯車 18 基板装着用孔 20a、20b 研磨液供給手段 21a、21b 研磨液溜め 31 基板 32a、32b 研磨液
フロントページの続き (72)発明者 横山 勇 北海道苫小牧市晴海町43番地3 日本軽金 属株式会社苫小牧製造所内 (72)発明者 竹林 恭志 北海道苫小牧市晴海町43番地3 日本軽金 属株式会社苫小牧製造所内 (72)発明者 佐藤 誠一 北海道苫小牧市晴海町43番地3 日本軽金 属株式会社苫小牧製造所内 (72)発明者 熊倉 秀哉 北海道苫小牧市晴海町43番地3 日本軽金 属株式会社苫小牧製造所内 Fターム(参考) 3C047 FF08 FF17 GG20 3C058 AA07 AA18 AB01 AB04 AC04 CA04 DA09 DA17 5D112 AA02 AA24 BA06 GA02 GA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク用アルミニウム基板の表面
    を機械的に粗面化した後ジンケート処理し、さらにメッ
    キして皮膜を形成した後、該皮膜に研磨材を含む研磨液
    を供給しながら研磨する際に、研磨液の異なるごとに異
    なる研磨液供給手段を用いて研磨することを特徴とする
    磁気ディスク用アルミニウム基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 上面に研磨布を装着する下定盤と、該下
    定盤の上方に対向して配置され下面に研磨布を装着する
    とともに前記下定盤に接離可能に形成され、かつ回転す
    る上定盤と、前記下定盤の中心に配置され回転する太陽
    歯車と、該太陽歯車の外側に同心状に配置される内歯歯
    車と、前記太陽歯車と前記内歯歯車とに噛み合わされ前
    記下定盤の研磨布上に載置されるとともに磁気ディスク
    用アルミニウム基板を装着する基板装着用孔を有する基
    板装着歯車と、前記上定盤の研磨布に供給する研磨液の
    異なるごとに異なる研磨液供給手段とを備えてなる磁気
    ディスク用アルミニウム基板の研磨装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記研磨液溜めは、
    前記上定盤の回転軸の外側に環状に設けられ、周方向に
    分割されてなる磁気ディスク用アルミニウム基板の研磨
    装置。
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