JP5446601B2 - ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法 - Google Patents

ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5446601B2
JP5446601B2 JP2009195478A JP2009195478A JP5446601B2 JP 5446601 B2 JP5446601 B2 JP 5446601B2 JP 2009195478 A JP2009195478 A JP 2009195478A JP 2009195478 A JP2009195478 A JP 2009195478A JP 5446601 B2 JP5446601 B2 JP 5446601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
processing
slurry
magnet
surface plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009195478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011045950A (ja
Inventor
満 堀江
貴之 河原
孝 杉山
均 三代
和夫 万波
尚人 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2009195478A priority Critical patent/JP5446601B2/ja
Priority to MYPI2010004011A priority patent/MY158509A/en
Publication of JP2011045950A publication Critical patent/JP2011045950A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5446601B2 publication Critical patent/JP5446601B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

本発明は、ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工製造方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法に関する。
近年ガラス基板は、従来の用途を越えて種々の産業分野において用いられ、例えば、種々の電子デバイスにおいては、用途に応じたガラス基板が用いられている。
例えば、パーソナルコンピュータ(PC)などには、外部記憶装置としてハードディスクドライブ(HDD)などが設けられている。通常、このハードディスクドライブには、コンピュータ用ストレージなどとして知られた磁気ディスクが搭載されている。この磁気ディスクは、例えばアルミニウム系合金基板などのような適宜の基板上に、磁性層等が成膜された構成のものである。
近年、磁気ディスク用の基板には、脆弱な金属基板に代わって、高強度、かつ、高剛性な材料であるガラス基板が多用されてきている。また、サーバー用途としての磁気ディスク用基板としてガラス基板が注目されてきている。
このようなガラス基板を製造するための加工装置としては図5に例示するような加工部100を有する両面加工装置が用いられる。この加工部100は、それぞれ所定の回転比率で回転駆動されるインターナルギヤ101とサンギヤ102を有するキャリア装着部と、このキャリア装着部を挟んで互いに逆回転駆動される金属製の上定盤103及び下定盤104とを有する。キャリア装着部には、インターナルギヤ101及びサンギヤ102と噛合する複数のキャリア107が装着されている。このキャリア107は自らの中心を軸に自転し、かつサンギヤ102を軸に公転する遊星歯車運動し、この遊星歯車運動によりキャリア107に装着されたガラス基板105の両面が上定盤103及び下定盤104との摩擦で同時に加工される。
この両面加工装置は3.0μm以上の大きな砥粒と硬い上下定盤103、104を用いて速い加工速度で平坦度を矯正するラップ工程と2.0μm以下の小さな砥粒とウレタン製研磨パッドが貼られた上下定盤103、104を用いてラップ工程よりも遅い加工速度で鏡面加工する研磨工程に使用される。
しかしながらこの両面加工装置においては、スラリーもしくはクーラントに異物が混入しガラス基板表面に傷が発生するという問題があった。この異物は上下定盤103、104の磨耗屑であったり、ギアの磨耗屑、スラリーもしくはクーラントの供給経路上に設けられた汲み上げポンプなど装置から発塵する金属屑であったりする。
特にガラス基板が硬い定盤もしくは硬質研磨パッドに直接接触するラップ工程では異物が混入した際に10μm以上の亀裂深さをもった傷が発生しやすく、加工中に割れが発生したり、後の研磨工程で傷が除去できず、最終検査段階で不良と判定されてしまう場合があった。そこで特許文献1及び2では、循環経路内にマグネットストレーナを配置して異物を除去する方法が提案されている。
特開2006−99944号公報 特開2007−207393号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の循環経路内にマグネットストレーナを配置する方法では金属製ギアの磨耗屑、金属定盤の磨耗屑が磁石に多量に付着し、使用後直ぐに捕集効率の低下、配管の詰まりが発生し取り除くことが困難であった。また磁石が直接水を主たる分散媒とするスラリーまたはクーラントに触れるため磁石自身が容易に変質し、磁力の低下も発生するため継続的な運用が困難であった。
そこで、本発明は、上記した事情に鑑み、金属異物を除去することによりガラス基板の傷の発生を低減できるガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法を提供することを目的とする。
本発明は、上定盤と下定盤との間に保持したガラス基板をスラリーまたはクーラントを供給しながら加工するガラス基板の加工装置であって、前記スラリーまたは前記クーラントが循環する循環経路中に剥離可能な被覆材で被覆された磁石を備えたことを特徴とするガラス基板の加工装置を提供する。
また、前記加工装置において、前記被覆材は樹脂であることが好ましく、さらに前記樹脂がポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートおよびポリアクリルからなる群から選ばれる1種以上の樹脂であることが好ましい。
また、前記加工装置において、前記磁石が永久磁石であることが好ましい。
また、前記加工装置において、前記永久磁石の磁束密度が1000ガウス以上、14000ガウス以下であることが好ましく、さらに9000ガウス以上、14000ガウス以下であることが好ましい。
また、前記加工装置において、スラリーがシリカ砥粒、セリア砥粒、アルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、炭化ケイ素砥粒、ダイヤモンド砥粒のいずれかを含み水を分散媒とするスラリーであることが好ましい。
また、前記加工装置が前記ガラス基板の上下面を同時に加工可能な両面加工装置であることが好ましい。
また、前記加工装置において、前記上定盤と前記下定盤が鋳鉄からなることが好ましい。
また、本発明は、上定盤と下定盤との間にガラス基板を保持してスラリーまたはクーラントを供給しながらガラス基板を加工するガラス基板の加工方法であって、
剥離可能な被覆材で被覆された磁石が配設された循環経路を循環するスラリーまたはクーラントを前記上定盤と前記下定盤との間に供給することを特徴とするガラス基板の加工方法を提供する。
また、前記加工方法において、前記被覆材は樹脂であることが好ましく、さらに前記樹脂がポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートおよびポリアクリルからなる群から選ばれる1種以上の樹脂であることが好ましい。
また、前記加工方法において、前記磁石が永久磁石であることが好ましい。
また、前記加工方法において、前記永久磁石の磁束密度が1000ガウス以上、14000ガウス以下であることが好ましく、さらに9000ガウス以上、14000ガウス以下であることが好ましい。
また、前記加工方法において、前記スラリーがシリカ砥粒、セリア砥粒、アルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、炭化ケイ素砥粒、ダイヤモンド砥粒のいずれかを含み水を分散媒とするスラリーであることが好ましい。
また、前記加工方法において、前記ガラス基板の上下面を同時に加工することが好ましい。
また、前記上定盤と前記下定盤が鋳鉄からなることが好ましい。
また、本発明は、前記加工方法を用いて繰り返しガラス基板を加工する方法であって、前記加工方法を用いてガラス基板を加工した後に、磁性異物が付着した前記被覆材を磁石から剥離し、磁性異物が付着していない剥離可能な被覆材でその磁石を被覆し、この剥離可能な被覆材で被覆された磁石を用いて前記加工方法によりガラス基板を加工することを特徴とする繰り返しガラス基板を加工する方法を提供する。
また、本発明は、前記加工方法を用いて製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板を提供する。
本発明のガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、及び繰り返しガラス基板を加工する方法によれば被覆材を剥がすだけで容易に磁性異物を除去することが可能で、異物の捕集効率の低下や配管の詰まりの発生を減少させる事ができる。また磁石が直接スラリーまたはクーラントに触れる事がないので酸化による変質や、磁力の低下も発生しない。よって効率的かつ継続的に磁性異物の除去が可能になる。
本発明に係る両面加工装置の外観図である。 図1の両面加工装置の一部である貯留室の部分断面図である。 本発明に係るガラス基板の加工方法を説明するフローチャートである。 磁石に付着した磁性異物の写真である。 両面加工装置の加工部を示す概略斜視図である。
以下、本発明の加工装置の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明において加工装置としてガラス基板の上下面を同時に加工できる両面加工装置を例示する。
両面加工装置10は、図5で示したように、それぞれ所定の回転比率で回転駆動されるインターナルギヤ101とサンギヤ102を有するキャリア装着部と、このキャリア装着部を挟んで互いに逆回転駆動され鋳鉄等の金属からなる上定盤103及び下定盤104とを有する加工部100を備えて構成され、キャリア装着部には、インターナルギヤ101及びサンギヤ102と噛合する複数のキャリア107が装着されている。このキャリア107は自らの中心を軸に自転し、かつサンギヤ102を軸に公転する遊星歯車運動し、この遊星歯車運動によりキャリア107に装着されて、上定盤103と下定盤104との間に保持されたガラス基板105の両面が上定盤103及び下定盤104との摩擦で同時に加工される。
上下定盤103、104は、上下定盤103、104間に供給される砥粒を含むスラリーによりガラス基板105の両面を加工するか、若しくは、砥粒を含有するセラミックもしくは樹脂が上下定盤103、104に固定され、水を主たる成分とするクーラントを供給しながらガラス基板105の両面を加工する。
図1及び図2に示すように、上下定盤103、104の左下方には、スラリー又はクーラントを貯留する貯留室11が設けられ、貯留室11に貯留したスラリー又はクーラントは汲み上げポンプ12により第1配管13を通って上下定盤103、104間に供給され、上下定盤103、104間に供給されたスラリー又はクーラントは第2配管14を通って貯留室11に排出され、両面加工装置10内をスラリー又はクーラントが循環するように構成されている。なお、貯留室11には貯留したスラリー又はクーラントを攪拌する攪拌翼15が設けられている。
ここで、スラリー又はクーラントの循環経路上、本実施形態では、貯留室11と第2配管14との接続部に、剥離可能な樹脂18により被覆された永久磁石16がかご17内に配設されている。なお、この被覆はスラリーまたはクーラントが永久磁石16に直接接触しないようにする。また、被覆材として樹脂18を例示したがこれに限定されず、非磁性且つ防水性を有し、且つ、剥離可能な任意の被覆材を用いることができる。また、被覆材はフィルム状、袋状など剥離可能であればその形態を問わない。樹脂18としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリアクリル等を用いることができる。また、磁石は永久磁石に限らず、電磁石を用いてもよい。また、スラリー又はクーラントの循環経路上であれば、貯留室11と第2配管14との接続部に限定されず、第1配管13中、第2配管14中、貯留室11中など任意の場所に配設することができる。
永久磁石は、ネオジウム磁石、フェライト磁石など公知の永久磁石を用いることができ、1000ガウス以上、14000ガウス以下であることが好ましく、9000ガウス以上、14000ガウス以下であることが更に好ましい。
このように構成された本実施形態の両面加工装置10においては、貯留室11に貯留したスラリー又はクーラントを供給しながらガラス基板105のラッピング、研磨などを行なうことができる。
このとき、循環するスラリー又はクーラントは貯留室11と第2配管14との接続部に配設され樹脂18により被覆された永久磁石16近傍を通過するため、スラリー又はクーラント内に混入した金属屑が永久磁石16の磁力により樹脂18表面に付着する。そして、定期的に、又は、金属屑が溜まったときに随時樹脂18を剥がして交換することにより、スラリー又はクーラント内に混入した金属屑が除去され、スラリー又はクーラント内に金属屑が混入することによりガラス基板105に発生する傷を低減することができる。
続いて、本発明のガラス基板の製造方法の一実施形態について図3のフローチャートを参照しながら説明する。本実施形態のガラス基板105の製造方法は、
(1)形状加工工程(S1)と、
(2)ラップ工程(S2)と、
(3)第1洗浄工程(S3)と、
(4)第1ポリッシング工程(S4)と、
(5)第2洗浄工程(S5)と、
(6)第2ポリッシング工程(S6)と、
(7)第3洗浄工程(S7)と、を有している。
形状加工工程(S1)は、円形のガラス基板105(例えばφ65mmのガラス基板)を準備する工程であって、矩形の板ガラスの中央に貫通孔(内孔)を形成し、円形のガラスに加工する切り出し工程と、切り出した円形のガラスのエッジ(主表面と貫通孔を形成する内周端面との交線及び主表面と外周端面との交点)に面取り処理を施す面取り工程と、内周および外周を鏡面に研磨する工程とを有する。ここで、主表面とは、ガラス基板105の表面及び裏面を含めた環状部分をいう。
ラップ工程(S2)は両面加工装置10でガラス基板105の厚みを最終製品厚みの110%以下(最終板厚が635μmの場合には699μm以下、最終板厚が800μmの場合には880μm以下)まで整える研削工程を有する。
具体的にはラップ工程(S2)では、遊離砥粒ラップの場合は平均粒径が3.0μm〜40μmであるアルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、炭化珪素砥粒、ダイヤモンド砥粒のいずれかを含有する水を主たる分散媒とするスラリーを供給しながら金属定盤、例えば鋳鉄定盤を用いて研削する。固定砥粒ラップの場合は平均粒径が3.0μm〜40μmであるアルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、炭化珪素砥粒、ダイヤモンド砥粒のいずれかを含有するセラミックもしくは樹脂が両面加工装置10の上下定盤103、104に固定され、水を主たる成分とするクーラントを流しながらガラス基板105の上下面が研削される。
続いて、第1洗浄工程(S3)において、ラップ工程(S2)を終えたガラス基板105を洗浄する。例えば、水、洗剤、強酸もしくは強アルカリを用いた超音波洗浄を行う。
第1ポリッシング工程(S4)では、両面加工装置10でセリアスラリーを供給しながらガラス基板105の主表面を研磨処理することで、ラップ工程において板状ガラスの主表面に形成されていた微細な凹凸形状を低減させ鏡面化された主表面を得ることができる。より具体的には平均粒径0.1μm〜2.0μmのセリア砥粒を水に分散させたセリアスラリーを用い上下定盤103、104に硬質発泡ウレタンパッドやスエード状ウレタンパッドを貼り付けた両面加工装置10を用いてガラス基板105を研磨し鏡面加工を行う。
続いて、第2洗浄工程(S5)において、第1ポリッシング工程(S4)を終えたガラス基板を洗浄する。例えば、水、洗剤、強酸もしくは強アルカリを用いた超音波洗浄を行う。
第2ポリッシング工程(S6)では、両面加工装置10にシリカスラリーを供給しながらガラス基板105の主表面を研磨処理することで、主表面の算術平均粗さ(Ra)を0.3nm以下に整える。より具体的には平均粒径0.005μm〜0.1μmのコロイダルシリカ砥粒を水に分散させたシリカスラリーを用い上下定盤103、104にスエード状ウレタンパッドを貼り付けた両面加工装置10を用いてガラス基板105を研磨し粗さを整える。
続いて、第3洗浄工程(S7)において、第2ポリッシング工程(S6)を終えたガラス基板105を洗浄する。例えば、水、洗剤、強酸もしくは強アルカリを用いた超音波洗浄を行う。
ここで、(S1)〜(S7)の一連のガラス基板105の加工方法を所定回数繰り返した後、永久磁石16を被覆する樹脂18を剥がして再度新たな樹脂18で被覆することにより樹脂18の交換がなされ、吸着した金属屑が樹脂18とともに排除される。
このように、両面加工装置10を繰り返し使用中に樹脂18を交換することで、容易に磁性異物を清掃することが可能で、異物の捕集効率の低下や配管の詰まりを発生させることがない。また永久磁石18が直接スラリー又はクーラントに触れることがないので酸化による変質や、磁力の低下も発生しない。よって効率的かつ継続的に磁性異物の除去が可能になる。
なお、本発明におけるガラス基板の製造方法はこのようなものに限定されず、少なくとも1回のラップ工程又はポリッシング工程を備えていればよく、追加の形状加工工程、主表面のポリッシング工程、洗浄工程、強化工程などを備えていてもよい。
また、本発明のガラス基板の製造方法は、いずれのスラリー、クーラントを用いるガラス加工装置に用いる事もできるが、特にガラス基板の上下面同時に加工可能な両面加工装置10では片面の加工装置に比して加工抵抗が高くギアや上下定盤103、104から異物が発生しやすくなるためより好適に用いられる。
また、本発明のガラス基板の製造方法は、いずれの砥粒、いずれの材質の上下定盤103、104を用いたガラスの加工装置に用いる事も出来る。ガラス基板をアルミナ砥粒または炭化珪素砥粒のいずれかを含むスラリーを用い鋳鉄定盤で挟んでラップ加工を施す両面加工装置ではより鋳鉄定盤の磨耗が激しく大量の金属磨耗屑が発生するため好適に用いられる。
また本発明のガラス基板の加工装置及び製造方法は磁気ディスク用、フォトマスク用、液晶テレビ用、平面レンズ用いずれのガラス基板の製造にも用いる事が出来るがより好適には微小な欠点が性能に影響する磁気ディスク用、フォトマスク用ガラス基板の製造に好的に用いられる。
以下、本実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これら実施例の構成に限定されるものではない。
[磁性異物捕集性能確認試験]
磁性異物の捕集性能を確認するために大型の両面加工装置(22B:22インチのキャリアを搭載可能な両面加工装置)を用いて以下の磁性異物捕集性能確認試験を行った。試験には直径2.5インチ、厚み約800μmの磁気ディスク用ガラス基板を用意した。またスラリーには平均径7μm程度のアルミナ砥粒を水に分散させたスラリーを用い、上下定盤は溝加工が施された鋳鉄定盤を用いた。加工圧力は7kPaとし、厚みが670μm程度になるようラップ加工を行った。
またラップ加工を行った基板は次に洗浄が実施された後、セリアスラリーによる研磨が実施され厚みが640μm程度の鏡面加工された基板となった。その後再度洗浄が実施され、シリカスラリーによる研磨で粗さが整えられた後、最終洗浄が実施された。最終洗浄が終わった後、全ての基板は欠点検査が実施された。なお、この一連の加工工程を以下、1バッチと呼ぶ。
実施例1においては、図2に示すように貯留室11と第2配管14との接続部に市販のポリ塩化ビニリデンフィルムで包んだ9000ガウスのネオジウム磁石を配した。比較例1においては上記と同じ場所に樹脂で被覆しない9000ガウスのネオジウム磁石を配した以外は実施例1と同様の条件とした。実施例2においては実施例1と同じ場所にポリ塩化ビニリデンフィルムで被覆した1300ガウスのフェライト磁石を配した以外は実施例1と同様の条件とした。比較例2においては循環経路上に磁石を配置しなかった以外は実施例1と同様の条件とした。
実施例1および2については20バッチ加工後毎に磁石のポリ塩化ビニリデンフィルムを交換し、その付着磁性異物を乾燥させ重量も測定した。比較例1については20バッチ加工後毎に磁石を水で洗浄し、洗浄で落ちた付着磁性異物を乾燥させ重量を測定した。ラップ工程に於ける磁性異物捕集性能確認試験の結果を表1に示す。
実施例1のネオジウム磁石をポリ塩化ビニリデンフィルムで被覆した場合は継続的に20g程度の磁性異物が除去可能であった。比較例1では実施例1に比べ磁石に付着した磁性異物が除去できないため、次第に磁性異物が磁石に付着しにくくなり、41バッチ以降はほとんど磁性異物を除去する事ができなかった。実施例2ではネオジウム磁石に比べ磁性異物付着量は少なかったが、実施例1と同様に安定的に継続して磁性異物を除去する事が可能であった。
表2には実施例1、2、比較例1、2における最終的な傷発生率を示す。傷発生率は、検査したガラス基板の総数のうち傷が検出されたガラス基板の数を表わしている。
実施例1では磁石をポリ塩化ビニリデンフィルムで被覆しない比較利1に比べて0.8%傷発生率が低減した。実施例2では比較例1に比べて0.3%傷発生率が低減した。
図4には実施例1で確認された付着物の電子顕微鏡写真の一例を示す。実施例1ではこのような傷要因となる磁性異物を効率的かつ継続的に除去する事が可能である。
以上の結果から、本発明によれば樹脂を剥がして交換するだけで容易に磁性異物を清掃することが可能で、異物の捕集効率の低下や配管の詰まりを発生させる事がない。また磁石が直接スラリーまたはクーラントに触れる事がないので酸化による変質や、磁力の低下も発生しない。よって効率的かつ継続的に磁性異物の除去が可能になる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
10 両面加工装置(加工装置)
16 永久磁石(磁石)
18 樹脂(被覆材)
103 上定盤
104 下定盤
105 ガラス基板

Claims (9)

  1. 上定盤と下定盤との間にガラス基板を保持してスラリーまたはクーラントを供給しながらガラス基板を加工するに際し、内部に攪拌翼を有し前記スラリーまたは前記クーラントを貯留する貯留室に貯留した前記スラリーまたは前記クーラントを該貯留室に設けられたポンプにより第1配管を介して加工部に供給し、該加工部から第2配管を介して前記貯留室に排出させる、ガラス基板の加工方法を用いて繰り返しガラス基板を加工する方法であって、
    前記加工方法では、剥離可能な被覆材で被覆された磁石を、前記第2配管と前記貯留室との間に設け、
    前記被覆材で被覆された磁石が配設された循環経路を循環する前記スラリーまたは前記クーラントを前記上定盤と前記下定盤との間に供給し、
    前記加工方法を用いてガラス基板を加工した後に、磁性異物が付着した前記被覆材を磁石から剥離し、磁性異物が付着していない剥離可能な被覆材でその磁石を被覆し、この剥離可能な被覆材で被覆された磁石を用いて前記加工方法によりガラス基板を加工することを特徴とする繰り返しガラス基板を加工する方法。
  2. 前記被覆材は樹脂であることを特徴とする請求項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  3. 前記樹脂がポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートおよびポリアクリルからなる群から選ばれる1種以上の樹脂であることを特徴とする請求項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  4. 前記磁石が永久磁石であることを特徴とする請求項またはに記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  5. 前記永久磁石の磁束密度が1000ガウス以上、14000ガウス以下であることを特徴とする請求項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  6. 前記永久磁石の磁束密度が9000ガウス以上、14000ガウス以下であることを特徴とする請求項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  7. 前記スラリーがシリカ砥粒、セリア砥粒、アルミナ砥粒、ジルコニア砥粒、炭化ケイ素砥粒、ダイヤモンド砥粒のいずれかを含み水を分散媒とするスラリーであることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  8. 前記ガラス基板の上下面を同時に加工することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
  9. 前記上定盤と前記下定盤が鋳鉄からなることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の繰り返しガラス基板を加工する方法
JP2009195478A 2009-08-26 2009-08-26 ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法 Expired - Fee Related JP5446601B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009195478A JP5446601B2 (ja) 2009-08-26 2009-08-26 ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法
MYPI2010004011A MY158509A (en) 2009-08-26 2010-08-25 Glass substrate processing machine, glass substrate processing method, glass substrate for magnetic disk or glass substrate for photomask produced by the method, and for repeatedly processing glass substrate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009195478A JP5446601B2 (ja) 2009-08-26 2009-08-26 ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011045950A JP2011045950A (ja) 2011-03-10
JP5446601B2 true JP5446601B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=43832785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009195478A Expired - Fee Related JP5446601B2 (ja) 2009-08-26 2009-08-26 ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5446601B2 (ja)
MY (1) MY158509A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6400370B2 (ja) * 2013-07-29 2018-10-03 Hoya株式会社 基板の製造方法、マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、転写用マスクの製造方法、及び基板製造装置
CN113843667A (zh) * 2020-09-21 2021-12-28 湖南宏成金属制品有限公司 一种不锈钢管打磨装置
CN113523973B (zh) * 2021-08-06 2023-11-03 西咸新区秦汉新城新丝路数字文化科技有限公司 一种数字创意技术展示屏幕保护玻璃打磨装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63283862A (ja) * 1987-05-15 1988-11-21 Shintou Bureetaa Kk 研摩方法及び研摩装置
JP3276129B2 (ja) * 1994-07-29 2002-04-22 東京瓦斯株式会社 金属性切粉除去装置
JPH11114826A (ja) * 1997-10-13 1999-04-27 Sagami Opt:Kk 磁気記録媒体用ガラス基板の研磨装置
JP2004141824A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Nikko Materials Co Ltd 白金等の有価金属回収方法
JP2006099944A (ja) * 2004-08-30 2006-04-13 Showa Denko Kk 磁気ディスク用基板および磁気ディスクの製造方法
JP2006198751A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Showa Denko Kk 磁気ディスク用サブストレート基板の製造方法及び研磨装置
JP2007207393A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Hoya Corp 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板、及び磁気ディスクの製造方法。
JP2008188710A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Furukawa Electric Co Ltd:The ガラス基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
MY158509A (en) 2016-10-14
JP2011045950A (ja) 2011-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3605927B2 (ja) ウエハーまたは基板材料の再生方法
CN102528597B (zh) 一种大直径硅片制造工艺
JP2008246645A (ja) 研磨装置
JP2009285768A (ja) 半導体ウェーハの研削方法および研削装置
JP2010257562A (ja) 磁気ディスク用基板及びその製造方法
JP2009302410A (ja) 半導体ウェーハの製造方法
JP2009302409A (ja) 半導体ウェーハの製造方法
CN101583577A (zh) 制造磁盘用玻璃衬底的方法
JP5446601B2 (ja) ガラス基板の加工装置、ガラス基板の加工方法、その方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板またはフォトマスク用ガラス基板、及び繰り返しガラス基板を加工する方法
JP2010274352A (ja) 研磨布用ドレッサー
JP2008229830A (ja) 円盤状基板の製造方法
JP2010257561A (ja) 磁気ディスク用基板の製造方法
JP2004356231A (ja) 半導体ウェーハの製造方法
JP5381304B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP5333428B2 (ja) 研磨パッド用ドレッサー及びその製造方法及びガラス基板及びその製造方法及び磁気記録媒体用ガラス基板
JP5399115B2 (ja) 研磨装置、ガラス基材の研磨方法及びガラス基板の製造方法
JP2010042508A (ja) 研磨方法
JP5982427B2 (ja) 両面加工装置に用いられるキャリアプレート
JP5613723B2 (ja) キャリアプレートおよび円盤状基板の製造方法、円盤状基板の両面加工装置
JP2010238302A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及びそれに用いる電着砥石
JP2016120536A (ja) ウェハーの両面研磨装置および研磨方法
JP2015129056A (ja) ガラス基板の切断方法及び磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
KR101105698B1 (ko) 슬러리 재생 장치
JP4496535B2 (ja) ラッピングキャリア及びその管理方法並びにウエーハの製造方法
JP2004243465A (ja) ダイヤモンドラップ定盤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131008

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131216

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5446601

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140210

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20140603

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees