JP2000272772A - ベルト駆動装置 - Google Patents

ベルト駆動装置

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JP2000272772A
JP2000272772A JP11081319A JP8131999A JP2000272772A JP 2000272772 A JP2000272772 A JP 2000272772A JP 11081319 A JP11081319 A JP 11081319A JP 8131999 A JP8131999 A JP 8131999A JP 2000272772 A JP2000272772 A JP 2000272772A
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belt
movable
flat belt
control roller
movable portion
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JP11081319A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mihashi
浩 三橋
Masayuki Murao
雅之 村尾
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動端3a側に片寄った制御ローラ3上の平
ベルト4との接触により回転駆動される検知リング9の
トルクを利用して、ラック16及びピニオン17により
検知リング9を上記平ベルト4の片寄りを矯正する方向
に移動させることで平ベルト4の蛇行を制御するように
したベルト駆動装置において、検知リング9が回転駆動
されつつ支持部材11上を移動するときに、支持部材1
1上での検知リング9の移動が円滑に行われるようにす
る。 【解決手段】 検知リング9の支持部材11との接触面
を、ピニオン17のピッチ円17aと同心でかつ同径で
ある断面円形状に形成することで、検知リング9が支持
部材11上を回転しつつ移動するときに、検知リング9
の接触面における周速度と、ラック16及びピニオン1
7による検知リング9の移動速度とを常時一致させるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルトを回行駆動
しつつ該ベルトの蛇行を制御するようにしたベルト駆動
装置に関し、特にベルト蛇行時の制御ローラの可動部を
円滑に移動させる対策に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真方式のフルカラー印字
装置では、印字速度の高速化,画像品質の向上,記録用
紙の多様化等に対応すべく、例えば4色分の画像形成部
をそれぞれ設けておいて、これら画像形成部を順に通過
するように搬送される記録用紙上に各色トナー像を順次
転写することで、1パスでフルカラー画像が得られるよ
うになされており、その際に、表面に誘電体層を設けた
平ベルトが複数本のローラ間に回行可能に巻き掛けられ
てなるベルト駆動装置を用い、その平ベルトを転写搬送
ベルトとして使用することは知られている。
【0003】ところで、上述の印字装置では、ベルト駆
動装置の平ベルトが蛇行すると、各画像形成部で記録用
紙のベルト幅方向の位置ずれが生じ、それにより画像品
質に著しい悪影響を及ぼすことになる。したがって、安
定した高品質のフルカラー画像を得るようにするには、
平ベルトを蛇行させずに安定して走行させることが要求
されている。
【0004】そのような要求に対し、例えば特公平6−
99055号公報に記載されているように、ベルトを回
行駆動しつつその蛇行を制御するようにしたベルト駆動
装置が知られている。このものは、一方の軸端が軸心と
直交する方向に移動可能な可動端とされた制御ローラを
用いるものであって、該制御ローラの可動端には検知リ
ングが同軸状にかつ相対回転可能に設けられており、可
動端側に片寄った制御ローラ上の平ベルトとの接触によ
り回転駆動される検知リングのトルクを利用して、移動
機構により検知リングを制御ローラ上の平ベルトを上記
片寄りを矯正する方向に移動させ、これらのことで、ロ
ーラ間のベルト蛇行を制御するようになされている。
【0005】ここで、従来のベルト駆動装置の一例を、
図15に基づいて説明すると、制御ローラbはその両端
部のベアリングe,eを介して軸部材cに回転可能に保
持されており、その軸部材cの可動端dには検知リング
aが回転一体に設けられている。この検知リングaは、
ボス部において支持部材fに制御ローラb上の平ベルト
gを軸心に沿って変位させる方向に移動可能に案内支持
されている。また、移動機構hは、検知リングaの移動
方向に延びるように設けられたラックiと、検知リング
aに回転一体に設けられたピニオンjとからなってい
る。そして、検知リングaが回転駆動されるときにピニ
オンjがラックi上を転動することで、該検知リングa
のトルクを該検知リングaに対する移動力に変換し、こ
れにより検知リングaを移動させるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のベルト駆動装置では、検知リングaが回転駆動され
つつ支持部材f上を移動する際に、検知リングaと支持
部材fとの間に摺動抵抗が生じ、このために検知リング
aの円滑な移動が行われ難くなり、その結果、検知リン
グaによる蛇行検知能力が低下するのみならず、移動機
構hが適正に作動しなくて検知リングaのトルクが該検
知リングaに対する移動力に十分に変換されなくなり、
ベルト蛇行制御の精度が悪化して不安定になり易いとい
う難点がある。
【0007】尚、上述の従来例のように、検知リングa
が軸部材cに回転一体に設けられている場合には、検知
リングaに代えて、軸部材cを支持部材fに案内支持さ
せるようにしても、その軸部材cと支持部材fとの間に
同様の摺動抵抗が発生することとなる。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その主な目的は、可動端側に片寄った制御ローラ
上の平ベルトとの接触により回転駆動される検知リング
のトルクを利用して該検知リングを支持部材に案内支持
させつつ上記平ベルトの片寄りを矯正する方向に移動さ
せることでベルト蛇行を制御するようにしたベルト駆動
装置において、検知リングが回転駆動されつつ支持部材
上を移動するときに、検知リング及び支持部材間の摺動
抵抗を抑えて検知リングの移動を円滑に行わせるように
し、もって、ベルト蛇行に対する制御能力の安定性及び
精度を向上させられるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、支持部材上を検知リングが移動する
ときに、検知リングを支持部材との間に滑りが生じない
ように回転させたり、又は検知リングと支持部材とを直
接に接触させないようにし、これらのことで、検知リン
グ及び支持部材間の摺動抵抗を抑えるようにした。
【0010】具体的には、請求項1の発明では、各々、
軸心が互いに略平行となるように配置された複数のロー
ラと、これら複数のローラ間に回行可能に巻き掛けられ
たエンドレスの平ベルトと、上記複数のローラのうちの
1のローラからなっていて、平ベルトを回行駆動する駆
動ローラと、上記複数のローラのうちの1以上のローラ
からなっていて、少なくとも一方の軸端が該ローラの軸
心と直交する方向に移動可能な可動端とされた制御ロー
ラと、この制御ローラの可動端に、該制御ローラに対し
同軸状にかつ相対回転可能に設けられた可動部と、この
可動部を制御ローラ上の平ベルトを該制御ローラの軸心
に沿って変位させる方向に移動可能に案内支持する支持
部材と、上記可動部に同軸状にかつ該可動部と一体とな
って回転するように設けられていて、制御ローラ上の平
ベルトが上記可動端側に片寄ったときに該平ベルトとの
接触により可動部を回転駆動する検知部と、上記可動部
のトルクを受け、該可動部を支持部材に案内支持させつ
つ上記平ベルトの片りを矯正する方向に移動させる移動
機構とを備えたベルト駆動装置が前提である。
【0011】そして、上記可動部が回転駆動されて支持
部材上を移動するときに、可動部の支持部材との接触面
が周方向に移動する速度(接触面の周速度)と、移動機
構により可動部が制御ローラの軸心と直交する方向に移
動する速度(可動部の移動速度)とが一致するように構
成されているものとする。
【0012】上記の構成において、平ベルトがローラ間
での蛇行に伴って制御ローラ上で可動端側に片寄ると、
検知部はその平ベルトとの接触により可動部を回転駆動
する。この可動部のトルクを受けた移動機構は、該可動
部を上記平ベルトの片寄りを矯正する方向に移動させ
る。このとき、可動部は、支持部材に案内支持されつつ
上記の方向に移動する。そして、制御ローラ上の平ベル
トが検知部から離れるように変位すると、この検知部に
よる可動部の回転駆動が停止されるので、移動機構によ
る可動部の移動も停止し、よって、制御ローラ上の平ベ
ルトの変位も停止する。これらの結果、制御ローラ上の
平ベルトは、該平ベルトを可動端側に片寄らせようとす
る力と、その片寄りを矯正しようとする力とが釣り合っ
たところで安定して走行するようになる。
【0013】上記可動部は、平ベルトの片寄りを矯正す
る方向に移動するとき、回転しつつ支持部材上を移動す
る。このとき、可動部の支持部材との接触面の周速度
と、移動機構による可動部の移動速度とが一致している
ので、可動部及び支持部材間の摺動抵抗が抑えられるこ
とになり、よって、可動部の移動は円滑化されるように
なる。
【0014】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、移動機構が、可動部の移動方向に延びるよう
に配置されたラックと、上記可動部に同軸状にかつ該可
動部と一体となって回転するように設けられていて、ラ
ックに噛合しつつ回転して平ベルトの片寄りを矯正する
方向に転動するピニオンとを有してなるものである場合
に、上記可動部の支持部材との接触面は、ピニオンのピ
ッチ円と同心でかつ同径である断面円形状に形成されて
いるものとする。
【0015】上記の構成において、可動部は、ラック上
をピニオンが転動することで支持部材上を移動する。こ
のとき、可動部の支持部材との接触面は、ピニオンのピ
ッチ円と同心でかつ同径である断面円形状をなしてい
る。換言すると、支持部材の可動部との接触面は、ラッ
クのピッチ線を含みかつ制御ローラの軸心と平行である
平面形状をなしている。そして、ラック上を転動する際
のピニオンのピッチ円における周速度と該ピニオンの移
動速度とは常に一致するものであることから、可動部の
支持部材との接触面における周速度と、可動部の移動速
度とも一致することになる。よって、上記請求項1の発
明での作用は具体的に営まれるようになる。
【0016】請求項3の発明では、上記請求項1の発明
の場合と同じ前提に立ち、可動部に同軸状にかつ該可動
部と一体となって回転するように設けられた内輪と、こ
の内輪に同軸状にかつ相対回転可能に組み付けられてい
て、支持部材に常時接触する外輪とを有してなる軸受部
材を備えているものとする。
【0017】上記の構成において、可動部が検知部によ
り回転駆動されて移動機構により支持部材上を移動する
際に、この可動部は、軸受部材を介して支持部材に案内
支持されつつ移動する。このとき、軸受部材では、可動
部側の内輪と、支持部材側の外輪とが相対回転するの
で、可動部の回転が阻害されることはなく、また可動部
及び支持部材間の摺動抵抗は抑えられるようになる。よ
って、この発明においても、上記請求項1の発明の場合
と同じく、可動部の支持部材上での移動は円滑化される
こととなる。
【0018】請求項4の発明では、上記請求項3の発明
において、移動機構は、可動部の移動方向に延びるよう
に配置されたラックと、上記可動部に同軸状にかつ該可
動部と一体となって回転するように設けられていて、ラ
ックに噛合しつつ回転して平ベルトの片寄りを矯正する
方向に転動するピニオンとを有してなるものとする。
【0019】上記の構成において、可動部が検知部によ
り回転駆動されるとき、移動機構では、ピニオンがラッ
クに噛合しつつ該ラック上を転動することで、可動部を
平ベルトの片寄りを矯正する方向に移動させるようにな
る。よって、上記請求項3の発明での移動機構の作動は
具体的に営まれることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (実施形態1)図3は、本発明の実施形態1に係る転写
搬送ユニットを模式的に示しており、この転写搬送ユニ
ットは、電子写真方式のフルカラー印字装置や複写装置
に組み込まれて、記録用紙31にトナー像を転写すると
ともに、そのトナー像を定着させるために用いられる。
【0021】上記転写搬送ユニットは、各々、感光ドラ
ム32の表面に互いに異なる色(例えば、イエロー,マ
ゼンダ,シアン,ブラック等)のトナー像を形成すると
ともに該トナー像を感光ドラム32及び転写ローラ33
間で記録用紙31上に転写する複数の画像形成部A,
A,…と、これら各画像形成部Aで順に転写された記録
用紙31上のトナー像を定着させる定着部Bと、図外の
用紙供給部から供給された記録用紙31を各画像形成部
Aの感光ドラム32及び転写ローラ33間を順に経由し
つつ定着部Bに搬送するベルト駆動装置Cとからなって
いる。上記各画像形成部Aでは、転写ローラ33にはト
ナーの電荷とは逆の極性の電荷が与えられており、この
ことで、感光ドラム32上のトナー像を記録用紙31上
に転写するようになされている。
【0022】上記ベルト駆動装置Cは、図4にも示すよ
うに、各々、軸心が互いに略平行となるように配置され
た3本のローラ1〜3を備えている。これらローラ1〜
3は、それぞれ両端部においてベルト駆動装置Cのシャ
ーシ(図示せず)により回転可能に支持されており、ロ
ーラ1〜3間には平ベルト4が回行可能に巻き掛けられ
ている。これらローラ1〜3のうち、定着部Bの近傍に
配置されたローラ1により駆動ローラが構成されてお
り、この駆動ローラ1はカップリング等の連結部材5を
介して電動モータ6に駆動連結されている。その他のロ
ーラ2,3は、用紙供給部の近傍に上下に並ぶように配
置されていて、平ベルト4の回行に伴って連れ回りする
ようになっている。また、平ベルト4は、各画像形成部
Aにおいて感光ドラム32及び転写ローラ33間に挟ま
れつつ図3の反時計回り方向に回行駆動されるようにな
っている。
【0023】上記駆動ローラ1の材料としては、平ベル
ト4との摩擦接触により該平ベルト4を回行駆動できる
ように、平ベルト4との間に高い摩擦係数を有する例え
ばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)
系の架橋ゴム等が採用される。その他のローラ2,3の
材料としては、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金
属又は駆動ローラの場合と同じ種類のゴム等が用いられ
る。平ベルト4の基材には、比誘電率の高いPET(ポ
リエステル),ETFE(エチレン・テトラフルオロエ
チレン共重合体),PVDF(フッ化ビニリデン樹脂)
等の樹脂系フィルムが用いられており、その表面には誘
電体材料が配置されている。つまり、この平ベルト4は
転写搬送ベルトとして機能するようになされている。
【0024】上記用紙供給部の近傍に配置された2つの
ローラ2,3のうち、下側のローラ3は、ローラ1〜3
間での平ベルト4の蛇行を制御するための制御ローラと
されている。この制御ローラ3は、両端が開口された中
空円筒状をなしており、該制御ローラ3を軸方向に貫通
するように配置された軸部材7上で両端部の軸受8,8
(図1参照。尚、同図には一方の端部の軸受のみを示
す)を介して回転可能に保持されている。そして、この
軸部材7の一方の端部(図4の左方の端部)により、本
発明の制御ローラ3における可動端3aが構成されてい
る。また、軸部材7の他方の端部(同図の右方の端部)
は制御ローラ3の固定端3bとされている。
【0025】また、上記ベルト駆動装置Cでは、平ベル
ト4は、ローラ1〜3間での回行に伴い、制御ローラ3
上で可動端3a側に片寄るように予め設定されている。
そのような片寄りを付与する手段としては、ローラ1〜
3のうちの1本以上のローラを軸心が傾斜するように配
置したり、平ベルト4の張力をベルト幅方向において互
いに異ならせたりすること等が挙げられる。
【0026】上記制御ローラ3の可動端3aには検知リ
ング9が配置されている。この検知リング9は、軸部材
7に回転一体に外嵌合されていて、このことで可動端3
aと一体となって移動するようになっている。そして、
これら検知リング9及び軸部材7により、本発明におけ
る可動部が構成されている。検知リング9は、制御ロー
ラ3側の端部径が該制御ローラ3と略同じであるととも
に制御ローラ3から軸方向に離れるに従って外径が大き
くなる断面テーパ状をなしている検知部9aと、この検
知部9aの制御ローラ3とは反対の側に突出するように
設けられていて、外径が軸方向において一定である断面
円形状のボス部9bとからなっている。そして、制御ロ
ーラ3上の平ベルト4が可動端3a側に片寄ったとき
に、その平ベルト4が検知部9aの側周面に乗り上がる
状態で検知リング9に摩擦接触するようになっており、
その乗上げ量に応じて検知リング9は軸部材7と共に回
転駆動されるようになっている。この検知リング9の材
料は、ステンレス鋼等の金属,ポリアセタールやポリア
ミド等の硬質樹脂,又は表面に繊維が一定方向に露出し
ているゴム等のうちから、平ベルト4との間での必要と
される摩擦係数に基づいて選定される。
【0027】上記検知リング9に対応するシャーシ10
の部分には、支持部材11が配置されており、この支持
部材11は、シャーシ10の一部を凹字状に切り欠いて
設けられたガイド部10a(図2参照)により、制御ロ
ーラ3が平ベルト4を押圧する方向(図4の左上方から
右下方に向かう方向)に沿って移動可能に案内支持され
ている。また、シャーシ10の支持部材11よりもベル
ト押圧方向後側(同図の左上側)の位置には係止ピン1
0bがベルト押圧方向前側に突出するように設けられて
おり、この係止ピン10bと支持部材11との間には圧
縮コイルばね12が圧縮状態で介装されている。その際
に、支持部材11のベルト押圧方向後側の部位には断面
円形状の係止穴11aが設けられており、この係止穴1
1a内で圧縮コイルばね12の支持部材11側のコイル
端部は係止されている。また、支持部材11のベルト押
圧方向前側の部分には、検知リング9のボス部9b側周
面に接触するための接触面11bが設けられている。こ
の支持部材11は、ポリアセタールやポリアミド等の硬
質樹脂又は含油焼結金属等のような一般に軸受材料とし
て用いられるものからなっている。
【0028】一方、上記制御ローラ3の固定端3bに対
応するシャーシの部分には、該固定端3bを検知リング
9の場合と同じ方向に沿って移動可能に案内支持する図
外のガイド部が設けられており、この固定端3bには円
筒状の係止リング13が相対回転可能に外嵌合されてい
る。また、シャーシの係止リング13よりもベルト押圧
方向後側の位置には図外の係止部が設けられており、こ
の係止部と係止リング13との間には圧縮コイルばね1
4が圧縮状態で介装されている。つまり、この制御ロー
ラ3は、テンションローラとしての役割も果たすように
なされていて、上述の2つの圧縮コイルばね12,14
により平ベルト4を常時押圧して該平ベルト4に張力を
付与するようになっている。
【0029】上記支持部材11の接触面11bは、圧縮
コイルばね14の付勢方向及びベルト幅方向に対しそれ
ぞれ略直交する方向に延びるように設けられており、こ
のことで、検知リング9は、制御ローラ3上の平ベルト
4を軸心に沿って変位させる方向であるベルト走行方向
前後(制御ローラ3上において平ベルト4が走行する方
向の前後)に移動可能に案内支持されるようになってい
る。具体的には、検知リング9が支持部材11上におい
てベルト走行方向前側(図4の右側)に移動することに
より、制御ローラ3上の平ベルト4は固定端3b側に変
位し、一方、ベルト走行方向後側(同図の左側)に移動
することにより、制御ローラ3上の平ベルト4は可動端
3a側に変位するようになっている。また、支持部材1
1の接触面11bの両端部には、検知リング9の移動範
囲を規制するための規制壁11c,11cが立設されて
いる。さらに、支持部材11の制御ローラ3とは反対側
でかつ検知リング9よりもベルト走行方向後側の部位に
は係止片11dが突設されている。
【0030】上記検知リング9と支持部材11との間に
は、検知リング9が平ベルト4との接触により回転駆動
されたときに、そのトルクにより検知リング9をベルト
走行方向前側に移動させる移動機構15が設けられてい
る。この移動機構15は、支持部材11に検知リング9
の移動方向に延びるように設けられたラック16と、検
知リング9に回転一体に設けられていて、ラック16に
常時噛合しつつ回転してベルト走行方向前側に移動する
ピニオン17とからなっている。尚、これらラック16
及びピニオン17の各モジュールは互いに同じである。
【0031】また、上記制御ローラ3の可動端3aに
は、円筒状の係止リング18が相対回転可能に外嵌合さ
れており、この係止リング18と支持部材11の係止片
11dとの間にはバックテンションばね20が介装され
ている。このバックテンションばね20は引張コイルば
ねからなっていて伸張状態で介装されており、このこと
で、検知リング9は、上記移動機構15による移動方向
とは逆の方向、つまりベルト走行方向後側に常時付勢さ
れるようになっている。
【0032】そして、本実施形態では、図1及び図2に
示すように、検知リング9のボス部9bは、ピニオン1
7のピッチ円17aと同心でかつ同径に形成されてい
る。換言すると、支持部材11における検知リング9の
ボス部9b側周面との接触面11bは、ラック16のピ
ッチ線16aを含みかつ制御ローラ3の軸心と平行であ
る平面形状に形成されている。
【0033】ここで、上記のように構成されたベルト駆
動装置Cの作動について、図6〜図8を参照しながら説
明する。ベルト駆動装置Cの初期状態では、検知リング
9は、バックテンションばね20の引張力により、図6
(a)に示すように、制御ローラ3の軸心が略ベルト幅
方向に延びるように配置されることになる平衡位置Qよ
りもベルト走行方向後側(同図の左側)に位置してい
る。そして、平ベルト4の側縁部を、同図(b)に示す
ように、検知リング9の検知部9aに僅かに乗り上がる
(乗上げ量d=d1)ようにしておく。この状態で平ベ
ルト4が回行駆動されると、同図(b)に矢印で示すよ
うに、制御ローラ3上の平ベルト4は可動端3a側に片
寄って検知リング9への乗上げ量dが増大するようにな
る。すると、検知リング9には、平ベルト4の乗上げ量
dに応じたトルクが発生することになるので、移動機構
15では、検知リング9のトルクによりピニオン17が
ラック16上を転動し、検知リング9を支持部材11に
案内支持させつつバックテンションばね20の引張力に
抗してベルト走行方向前側に移動させる。これにより、
平ベルト4の可動端3a側への変位は抑えられるように
なる。
【0034】図7(b)に示すように、上記制御ローラ
3上における平ベルト4の乗上げ量dがさらに増大(d
=d2 >d1 )すると、検知リング9は、同図(a)に
示すように、平衡位置Qよりもベルト走行方向前側に移
動することになる。これにより、平ベルト4は、同図
(b)に矢印で示すように、今度は、固定端3b側に変
位するようになる。
【0035】上記平ベルト4の固定端3b側への変位に
伴い、平ベルト4の乗上げ量dが減少(d<d2 )する
ようになると、それに応じて検知リング9のトルクも減
少するので、検知リング9はバックテンションばね20
の引張力により、移動機構15による方向とは逆の方
向、つまりベルト走行方向後側に移動することになる。
これにより、平ベルト4の固定端3b側への変位は抑え
られるようになる。
【0036】上記平ベルト4の乗上げ量dがさらに減少
すると、検知リング9は平衡位置Qよりもベルト走行方
向後側に移動(図6(a)参照)することとなり、これ
により、平ベルト4は、再び可動端3a側に変位するよ
うになる。
【0037】以上のように、検知リング9は、ベルト走
行方向前後の往復移動を繰り返し、最終的には、図8
(a)に示すように、平衡位置Qの近傍において、バッ
クテンションばね20の引張力と、検知リング9のトル
クとが釣り合う状態で安定することとなり、平ベルト4
は、同図(b)に示すように、一定の乗上げ量dを保ち
ながら安定してローラ1〜3間を回行するようになる。
【0038】そして、上記平ベルト4の乗上げ量dの増
大に伴い、検知リング9がベルト走行方向前側に移動す
るとき、この検知リング9は、ボス部9b側周面を支持
部材11の接触面11bに接触させつつ移動する。その
際に、検知リング9のボス部9b側周面は、ピニオン1
7のピッチ円17aと同心でかつ同径である断面円形状
をなしており、したがって、ラック16上を転動する際
のピニオン17のピッチ円17aにおける周速度と該ピ
ニオン17のベルト走行方向前側への移動速度とが常に
一致しているのと同様に、検知リング9のボス部9b側
周面における周速度と、検知リング9の支持部材11上
での移動速度とも常時一致することになる。よって、検
知リング9のボス部9b側周面と支持部材11の接触面
11bとの間の摺動抵抗が抑えられて検知リング9の移
動は円滑化されるようになる。
【0039】したがって、本実施形態によれば、ローラ
1〜3間での蛇行に伴って制御ローラ3上の平ベルト4
が可動端3a側に片寄ったときに、該平ベルト4との接
触により回転駆動される検知リング9のトルクを利用し
て、ラック16及びピニオン17からなる移動機構15
により検知リング9をそのボス部9b側周面において支
持部材11の接触面11bに案内支持させつつベルト走
行方向前側に移動させることで平ベルト4の蛇行を制御
するようにしたベルト駆動装置Cにおいて、検知リング
9のボス部9b側周面を、ピニオン17のピッチ円17
aと同心でかつ同径である断面円形状に形成するように
したので、検知リング9が支持部材11により案内支持
されつつ移動機構15により移動するときに、検知リン
グ9のボス部9b側周面における周速度と、検知リング
9の移動速度とを常時一致させて両者間の摺動抵抗を小
さくすることができる。よって、検知リング9の移動が
円滑化されるので、検知リング9による蛇行検知能力を
高めることができるのみならず、移動機構15を適正に
作動させることができ、ベルト蛇行制御に対する安定し
た精度を確保することができる。
【0040】尚、上記実施形態1では、制御ローラ3に
テンションローラとしての役割を兼用させているが、他
のローラにテンションローラの機能を営ませるようにし
てもよい。
【0041】また、上記実施形態1では、制御ローラ3
の一方の軸端のみを可動端3aとするようにしている
が、両方の軸端を可動端3aとするようにしてもよい。
また、その場合には、制御ローラ3上の平ベルト4に可
動端3a側への片寄りを付与するための手段は省略する
ことができる。
【0042】また、上記実施形態1では、制御ローラ3
の軸部材7に検知リング9を回転一体に設けるようにし
ているが、相対回転可能に設けるようにしてもよい。ま
た、その場合には、軸部材7に制御ローラ3を回転一体
に設けるようにすることができる。
【0043】また、上記実施形態1では、支持部材11
の接触面11bに検知リング9のボス部9bを接触させ
るようにしているが、上記実施形態のように制御ローラ
3の軸部材7が該制御ローラ3に対し相対回転可能であ
りかつ検知リング9と一体となって回転するようになさ
れている場合には、その軸部材7を支持部材11の接触
面11bに接触させるようにしてもよい。
【0044】また、上記実施形態1では、制御ローラ3
の軸部材7に移動機構15のピニオン17を回転一体に
設けるようにしているが、検知リング9に回転一体に設
けるようにしてもよい。
【0045】また、上記実施形態1では、ラック16及
びピニオン17により移動機構15を構成するようにし
ているが、本発明では、検知リング9のボス部9bに巻
き付けたワイヤの一端を固定体に止着するようにしたワ
イヤ式のもの等、その他の移動機構を用いることができ
る。
【0046】さらに、上記実施形態1では、電子写真方
式のフルカラー印字装置や複写装置に組み込まれるベル
ト駆動装置の場合について説明しているが、本発明は種
々のベルト駆動装置に適用することができる。
【0047】−実験例− 次に、上記実施形態1に係るベルト駆動装置において、
制御ローラ上の平ベルトの経時的な変位を調べるために
行った実験について説明する。
【0048】発明例として、制御ローラには、材質がス
テンレス鋼でありかつ外径φがφ=20mmであるもの
を用い、その他のローラには材質がEPDMゴムであり
かつ外径φがφ=25mmであるものを用いた。また検
知リングとしては、材質がポリアセタールでありかつ検
知部のテーパ角度が3°であるものを用いた。支持部材
には材質がポリアセタールであるものを用いた。さら
に、平ベルトとしては、材質がPETでありかつ周長が
200mm,ベルト幅が300mm,ベルト厚さが10
0μmであるものを用いた。
【0049】そして、制御ローラに対するバックテンシ
ョンばねのばね荷重を、検知リングが平衡位置(図8
(a)参照)に位置しているときに7Nとなるように設
定するとともに、ベルト張力用の各圧縮コイルばねに対
応するベルト部分の張力をそれぞれ30Nとなるように
設定し、駆動ローラにより150mm/secの速度で
回行駆動しつつ、平ベルトの検知リングへの乗上げ量
〔単位:mm〕の経時的な変化を観察した。尚、乗上げ
量は、平ベルトの側縁部の軸方向の位置を15分間に亘
ってレーザ式判別センサにより検出するようにした。ま
た、初期状態では平ベルトの検知リングへの乗上げ量を
3mm程度にしておいた。その結果を、図9に示す。
【0050】図9から判るように、発明例によれば、開
始直後には、乗上げ量は1mm程度増大したものの、そ
の後は徐々に減少していき、7〜8分後には平ベルトは
変位が収まって安定して走行するようになった。
【0051】次に、比較例として、「従来の技術」の項
で説明したベルト駆動装置(図15参照)を用いて同様
の実験を行った。つまり、支持部材fの検知リングaの
ボス部に対する接触面が、発明例の場合とは異なり、移
動機構hのラックiのピッチ線の位置とは一致しておら
ず(図示する例では、ピッチ線の位置よりも制御ローラ
bの軸心から離れている)、したがって、検知リングa
のボス部は、移動機構hのピニオンjのピッチ円とは径
の異なる断面円形状(図示する例では、大径の断面円形
状)をなしている。尚、その他の条件は発明例の場合と
同じである。この比較例の結果を、図10に示す。
【0052】図10から判るように、比較例の場合に
は、平ベルトgは、乗上げ量が開始直後から急激な増減
を繰り返す不安定な挙動を示した。この理由は、支持部
材f及び検知リングa間の接触位置が、ラックi及びピ
ニオンj間のピッチ位置とは別のところにあり、このた
めに、検知リングaの移動時にそのボス部と支持部材f
の接触面との間に大きな摺動抵抗が生じ、その結果、検
知リングaのトルクが該検知リングaを移動させる力に
十分には変換されなかったからであると考えられる。
【0053】(実施形態2)図11は、本発明の実施形
態2に係るベルト駆動装置Cの全体構成を示しており、
このベルト駆動装置Cも、実施形態1の場合と同様に電
子写真式のフルカラー印字機や複写機に組み込まれて用
いられる。尚、本実施形態では、実施形態1の場合と同
じ部分には同じ符号を付して示している。
【0054】上記ベルト駆動装置Cでは、制御ローラ3
の上方に位置するローラ2によりテンションローラが構
成されており、また支持部材11は、図外のシャーシに
移動不能に固定して設けられている。
【0055】上記テンションローラ2の軸部両端には、
それぞれ係止リング41が外嵌合されており、一方、各
係止リング41からテンションローラ2が平ベルト4を
押圧する方向の側(図11の右側)には、それぞれ図外
の係止部がシャーシに設けられている。そして、これら
係止リング41び係止部間には引張コイルばね42がそ
れぞれ伸張状態で介装されており、これらのことで、テ
ンションローラ2が平ベルト4を常時押圧して該平ベル
ト4に張力を付与するようになっている。
【0056】そして、本実施形態では、図12に拡大し
て示すように、検知リング9のボス部9bには転り軸受
部材43が外嵌合されており、この検知リング9は、上
記転り軸受部材43を介して支持部材11に案内支持さ
れている。
【0057】具体的には、上記支持部材11の接触面1
1dは、移動機構15におけるラック16のピッチ線の
位置よりも制御ローラ3の軸心から離れてた位置に配置
されている。また、上記転り軸受部材43は、内輪43
aと外輪43bとが複数の転動体43c,43c,…を
介して相対回転可能に組み付けられてなるものであっ
て、内輪43aは、検知リング9のボス部9bに回転一
体に外嵌合されており、一方、外輪43bは、支持部材
11の接触面11bに転動可能に接触するように配置さ
れている。尚、その他の構成は実施形態1の場合と同じ
であるので説明は省略する。
【0058】したがって、本実施形態によれば、検知リ
ング9に軸受部材43を取り付け、この軸受部材43を
介して検知リング9を支持部材11に案内支持させるよ
うにしたので、上記実施形態1の場合とは異なり、支持
部材11の接触面11bが、移動機構15のラック16
のピッチ線を含みかつ制御ローラ3の軸心と平行である
平面と不一致であっても、実施形態1の場合と同様の効
果を奏することができる。
【0059】尚、上記実施形態2では、制御ローラ3と
は別のローラ2をテンションローラとしているが、テン
ションローラの機能を制御ローラ3に営ませるようにし
てもよい。
【0060】また、上記実施形態2では、制御ローラ3
の一方の軸端のみを可動端3aとするようにしている
が、両方の軸端を可動端3aとするようにしてもよい。
また、その場合には、制御ローラ3上の平ベルト4に可
動端3a側への片寄りを付与するための手段は省略する
ことができる。
【0061】また、上記実施形態2では、制御ローラ3
の軸部材7に検知リング9を回転一体に設けるようにし
ているが、相対回転可能に設けるようにしてもよい。ま
た、その場合には、軸部材7に制御ローラ3を回転一体
に設けるようにすることができる。
【0062】また、上記実施形態2では、検知リング9
に転り軸受部材43を取り付けるようにしているが、上
記実施形態2のように制御ローラ3の軸部材7が該制御
ローラ3に対し相対回転可能でありかつ検知リング9に
回転一体に設けられている場合には、その軸部材7に取
り付けるようにしてもよい。
【0063】また、上記実施形態2では、制御ローラ3
の軸部材7に移動機構15のピニオン17を設けるよう
にしているが、検知リング9に設けるようにしてもよ
い。
【0064】また、上記実施形態2では、ラック16及
びピニオン17により移動機構15を構成するようにし
ているが、本発明では、検知リング9のボス部9bに巻
き付けたワイヤの一端を固定体に止着するようにしたワ
イヤ式のもの等、その他の移動機構を用いることができ
る。
【0065】さらに、上記実施形態2では、電子写真方
式のフルカラー印字装置や複写装置に組み込まれるベル
ト駆動装置の場合について説明しているが、本発明は種
々のベルト駆動装置に適用することができる。
【0066】−実験例− 次に、上記実施形態2に係るベルト駆動装置において、
制御ローラ上の平ベルトの経時的な変位を調べるために
行った実験について説明する。尚、実験の条件は実施形
態1の場合と同じであるので説明は省略する。その発明
例の結果を、図13に示す。
【0067】図13から判るように、開始直後には、乗
上げ量は1mm程度増大したものの、その後は徐々に減
少していき、7〜8分後には変位は収まって安定して走
行するようになった。
【0068】次に、比較のために、上記ベルト駆動装置
において、支持部材の接触面と検知リングのボス部側周
面とを直接に接触させるようにした比較例について、同
様の実験を行った。走行条件は発明例の場合と同じであ
る。その結果を、図14に示す。
【0069】図14から判るように、平ベルトは、乗上
げ量が開始直後から急激な増減を繰り返す不安定な挙動
を示した。この理由は、支持部材及び検知リング間の接
触位置が、ラック及びピニオン間のピッチ位置とは別の
位置にあり、このために、検知リングの移動時にそのボ
ス部と支持部材との間に摺動抵抗が生じ、その結果、上
記実施形態1における実験例の場合と同じく、検知リン
グのトルクが該検知リングを移動させる力に十分には変
換されなかったからであると考えられる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、制御ローラ上の平ベルトが可動端側に片寄った
ときに回転駆動される可動部のトルクを利用し、該可動
部を支持部材に案内支持させつつ上記平ベルトの片寄り
を矯正する方向に移動機構により移動させて平ベルトの
蛇行を制御するようにしたベルト駆動装置において、上
記可動部が回転駆動されつつ支持部材上を移動するとき
に、可動部の支持部材との接触面における周速度と、移
動機構による可動部の移動速度とを一致させるようにし
たので、可動部の支持部材上での移動を円滑化すること
ができ、ベルト蛇行に対する制御能力の安定性及び精度
を向上させることができる。
【0071】請求項2の発明によれば、上記移動機構
が、可動部の移動方向に延びるように配置されたラック
と、可動部に回転一体に設けられてラックに常時噛合す
るピニオンとを有してなるものである場合に、上記可動
部の支持部材との接触面を、ピニオンのピッチ円と同心
でかつ同径である断面円形状に形成するようにしたの
で、上記請求項1の発明による効果を具体的に得ること
ができる。
【0072】請求項3の発明によれば、上記請求項1の
発明の場合と同じベルト駆動装置において、可動部に回
転一体に設けられた内輪と、この内輪に相対回転可能に
組み付けられ、支持部材に常時接触する外輪とを有して
なる軸受部材を用い、この軸受部材を介して可動部を支
持部材に案内支持させるようにしたので、この発明によ
っても、移動機構による可動部の移動を円滑化すること
ができ、よって、上記請求項1の発明の場合と同じ効果
を奏することができる。
【0073】請求項4の発明によれば、上記移動機構
を、可動部の移動方向に延びうに配置されたラックと、
可動部に回転一体に設けられてラックに常時噛合するピ
ニオンとを有してなるものとするようにしたので、上記
請求項3の発明による効果を具体的に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るベルト駆動装置の要
部を示す図である。
【図3】ベルト駆動装置が組み込まれた電子写真方式の
フルカラー印字装置等における転写搬送ユニットの全体
構成を模式的に示す概略図である。
【図4】ベルト駆動装置の全体構成を示す斜視図であ
る。
【図5】ベルト駆動装置の要部を拡大して示す分解斜視
図である。
【図6】検知リング及び平ベルトの初期状態を示す説明
図である。
【図7】平ベルトが可動端側に片寄ったときの状態を示
す説明図である。
【図8】検知リング及び平ベルトの安定状態を示す説明
図である。
【図9】実験例の発明例における平ベルトの検知リング
への乗上げ量の経時変化を示す特性図である。
【図10】実験例の比較例における平ベルトの検知リン
グへの乗上げ量の経時変化を示す図9相当図である。
【図11】本発明の実施形態2に係るベルト駆動装置の
全体構成を示す図4相当図である。
【図12】ベルト駆動装置の要部を拡大して示す図1相
当図である。
【図13】実験例の発明例における平ベルトの検知リン
グへの乗上げ量の経時変化を示す特性図である。
【図14】実験例の比較例における平ベルトの検知リン
グへの乗上げ量の経時変化を示す図13相当図である。
【図15】従来のベルト駆動装置の要部を示す図1相当
図である。
【符号の説明】
1 駆動ローラ(ローラ) 2 ローラ 3 制御ローラ(ローラ) 3a 可動端 4 平ベルト 7 軸部材(可動部) 9 検知リング(可動部) 9a 検知部 9b ボス部 11 支持部材 15 移動機構 16 ラック 16a ピッチ線 17 ピニオン 17a ピッチ円 43 転り軸受部材(軸受部材) 43a 内輪 43b 外輪 C ベルト駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 15/16 Fターム(参考) 2H032 BA09 BA18 BA19 DA18 DA23 DA28 2H071 BA42 BA43 CA05 DA09 DA16 DA32 2H072 AA36 CA05 CB07 JA03 3F049 AA02 BB11 EA22 LA02 LB03 3J049 AA01 AB03 BA03 BG04 CA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々、軸心が互いに略平行となるように
    配置された複数のローラと、 上記複数のローラ間に回行可能に巻き掛けられたエンド
    レスの平ベルトと、 上記複数のローラのうちの1のローラからなり、上記平
    ベルトを回行駆動する駆動ローラと、 上記複数のローラのうちの1以上のローラからなり、少
    なくとも一方の軸端が該ローラの軸心と直交する方向に
    移動可能な可動端とされた制御ローラと、 上記制御ローラの可動端に、該制御ローラに対し同軸状
    にかつ相対回転可能に設けられた可動部と、 上記可動部を制御ローラ上の平ベルトを該制御ローラの
    軸心に沿って変位させる方向に移動可能に案内支持する
    支持部材と、 上記可動部に同軸状にかつ該可動部と一体となって回転
    するように設けられ、上記制御ローラ上の平ベルトが上
    記可動端側に片寄ったときに該平ベルトとの接触により
    上記可動部を回転駆動する検知部と、 上記可動部のトルクを受け、該可動部を上記支持部材に
    案内支持させつつ上記平ベルトの片寄りを矯正する方向
    に移動させる移動機構とを備えたベルト駆動装置におい
    て、 上記可動部が回転駆動されて上記支持部材上を移動する
    ときに、可動部の支持部材との接触面が周方向に移動す
    る速度と、移動機構により可動部が制御ローラの軸心と
    直交する方向に移動する速度とが一致するように構成さ
    れていることを特徴とするベルト駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のベルト駆動装置におい
    て、 移動機構は、 可動部の移動方向に延びるように配置されたラックと、 上記可動部に同軸状にかつ該可動部と一体となって回転
    するように設けられ、上記ラックに噛合しつつ回転して
    平ベルトの片寄りを矯正する方向に転動するピニオンと
    を有してなり、 上記可動部の支持部材との接触面は、上記ピニオンのピ
    ッチ円と同心でかつ同径である断面円形状に形成されて
    いることを特徴とするベルト駆動装置。
  3. 【請求項3】 各々、軸心が互いに略平行となるように
    配置された複数のローラと、 上記複数のローラ間に回行可能に巻き掛けられたエンド
    レスの平ベルトと、 上記複数のローラのうちの1のローラからなり、上記平
    ベルトを回行駆動する駆動ローラと、 上記複数のローラのうちの1以上のローラからなり、少
    なくとも一方の軸端が該ローラの軸心と直交する方向に
    移動可能な可動端とされた制御ローラと、 上記制御ローラの可動端に、該制御ローラに対し同軸状
    にかつ相対回転可能に設けられた可動部と、 上記可動部を制御ローラ上の平ベルトを該制御ローラの
    軸心に沿って変位させる方向に移動可能に案内支持する
    支持部材と、 上記可動部に同軸状にかつ該可動部と一体となって回転
    するように設けられ、上記制御ローラ上の平ベルトが上
    記可動端側に片寄ったときに該平ベルトとの接触により
    上記可動部を回転駆動する検知部と、 上記可動部のトルクを受け、該可動部を上記支持部材に
    案内支持させつつ上記平ベルトの片寄りを矯正する方向
    に移動させる移動機構とを備えたベルト駆動装置におい
    て、 上記可動部に同軸状にかつ該可動部と一体となって回転
    するように設けられた内輪と、該内輪に同軸状にかつ相
    対回転可能に組み付けられ、上記支持部材に常時接触す
    る外輪とを有してなる軸受部材を備えていることを特徴
    とするベルト駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のベルト駆動装置におい
    て、 移動機構は、 可動部の移動方向に延びるように配置されたラックと、 上記可動部に同軸状にかつ該可動部と一体となって回転
    するように設けられ、上記ラックに噛合しつつ回転して
    平ベルトの片寄りを矯正する方向に転動するピニオンと
    を有してなることを特徴とするベルト駆動装置。
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