JP2001080783A - ベルト駆動装置の搬送ベルトの偏動矯正方法 - Google Patents

ベルト駆動装置の搬送ベルトの偏動矯正方法

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JP2001080783A
JP2001080783A JP25711999A JP25711999A JP2001080783A JP 2001080783 A JP2001080783 A JP 2001080783A JP 25711999 A JP25711999 A JP 25711999A JP 25711999 A JP25711999 A JP 25711999A JP 2001080783 A JP2001080783 A JP 2001080783A
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deviation
roller
control roller
shaft end
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Hiroshi Mihashi
浩 三橋
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Bando Chemical Industries Ltd
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  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Structure Of Belt Conveyors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏動制御機構を装着したベルト駆動装置を備
えたプリンタ等の最初の使用時における搬送ベルトの安
定走行を得るまでの時間を短縮する。 【解決手段】 偏動制御ローラが他のローラと略平行位
置となるように軸端部3aを支持部材6の切り込み部の
側壁とピニオン33と間に固定具60を装着して固定
し、これをそのままプリンタ等に組み込み、プリンタ等
を最初に使用する前にこの固定具60を取り外す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト駆動装置に
関し、特に電子写真方式のカラープリンター及びカラー
複写機において記録用紙に感光体上のトナーを転写しな
がら定着装置へ搬送する紙葉類搬送用のベルト駆動装置
に係るものである。また、本発明は、軽運搬物、食品等
の搬送のために用いられるコンベアベルト、発券機等の
紙幣やカード類の搬送のために用いられるベルト駆動装
置の技術分野にも属するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式のフルカラー印字装置で
は、印字速度の高速化、画像品質の向上、記録用紙の多
様化等に対応すべく、例えば図11に概略が示されるよ
うに4色分の画像形成部aをそれぞれ設け、これらの画
像形成部aを順に通過するように搬送された記録用紙b
上に各色トナー像を順次転写して1パスでフルカラー画
像が得られるような機構が採用されている。この際、表
面に誘電体層を設けた平ベルトcが複数本(図11の場
合3本)のローラd,d,d間に巻き掛けられてなるベ
ルト駆動装置が記録用紙bの搬送のために使用されてい
る。
【0003】ところで、上記印字装置において、ベルト
駆動装置の平ベルトcがベルト幅方向に偏動すると、各
画像形成部aで記録用紙bのベルト幅方向の位置ずれが
生じ、それによって画像品質が著しく悪影響を受けるこ
とになる。従って、安定した画質のフルカラー画像を得
るようにするには、記録用紙bを常に一定位置で搬送す
る必要があり、そのためには平ベルトcの偏動を防止し
て安定して走行させることが要求される。
【0004】そして、上記の要求を満たす手段として次
のような技術が知られている。
【0005】第1に、図12に示すように、ウレタンゴ
ム、あるいはエチレン−プロピレン−ジエンターポリマ
ーゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)等の合
成ゴムで構成された弾性材料をガイド部材eとして平ベ
ルトf裏面の両端にベルト長手方向に延びるように貼り
付け、平ベルトfが巻き掛けられたローラgの両側面が
この両ガイド部材eのベルト内側の側面と当接するよう
にして平ベルトfのベルト幅方向への動きを規制する方
法である。しかしながら、この方法ではローラ間のミス
アライメントが大きい場合、平ベルトf裏面に設けられ
たガイド部材eに過大な負荷がかかってベルトから剥が
れるという問題がある。また、プリンター等のベルト駆
動装置に用いられる平ベルトは、記録用紙への安定した
トナー像の転写を確保するため、高い寸法精度を有する
継ぎ目の無いシームレスベルトを採用することが多い。
従って、このようなベルトの裏面に弾性材料であるガイ
ド部材eを両ガイド部材e間の間隔が一定となるように
精度よく貼り付けることは製造上非常に困難を伴い、コ
ストアップを招くという問題もある。
【0006】第2に、平ベルトを駆動するローラあるい
は張力を付与するローラの両端にフランジを設けて、平
ベルトの側面部をフランジに強制的に押し当ててベルト
の片寄りを強制的に防止する方法である。しかしなが
ら、上記ガイド部材を設ける方法と同様に、ローラ間の
ミスアライメントが大きい場合、平ベルトは過大な負荷
がかかった状態でフランジに押し当てられることとな
り、平ベルトの側端部は容易に損傷する。すなわち、こ
れら第1または第2ののベルト片寄り防止方法を用いる
場合は、大きなミスアライメントが生じないようにベル
ト駆動装置について非常に高い組み付け精度が要求され
ることとなる。
【0007】第3に、平ベルトが巻回される1本のロー
ラをその外径がローラ両端部よりも中央部分が大きいク
ラウン形状とし、平ベルトに強制的に歪みを生じさせて
ベルトの片寄りを防止する方法である。しかしながら、
実用化されている平ベルトは薄い樹脂フィルムを使用す
ることが多く、かかる平ベルトにこの方法を用いると平
ベルト表面にしわ等が生じる場合があり、紙葉類の搬送
またはトナーの転写という機能を妨げる場合があるとい
う問題がある。
【0008】第4に、1本のローラをベルトの偏動制御
ローラとするとともに、偏動検知用のベルト位置検知セ
ンサーを備え、ベルトの偏動が発生したときにその偏動
量をベルト位置センサーにより電気信号に変換し、前記
偏動制御ローラをベルトの偏動量に応じて変位させるよ
うな機械的な機構を持たせる方法である。しかしなが
ら、このような複雑な機構で構成したのではベルト駆動
装置の部品点数が増加し、コストアップを招くという問
題がある。また、ベルト駆動装置に偏動制御ローラを変
位させる手段を備えるが、当装置が複雑且つ大型である
ため装置のコンパクト化が図れないという問題もある。
さらに、プリンター等に使用されるベルト駆動装置は極
めて高い走行精度を要求されるため、平ベルトの微少な
偏動量をセンサーで検知して、それを軸の変位量に置換
するという制御が極めて難しいという問題もある。
【0009】そこで上記問題を解決するものとして、実
開平4−65210号公報には、複数のローラにエンド
レスの平ベルトを巻き掛けたベルト駆動装置において、
1本のローラを偏動制御ローラとし、この偏動制御ロー
ラの軸端部に図13に示すような検知部iを備えた偏動
検知部材hを装着したものについて記載されている。こ
のものによれば、平ベルトが走行中に検知部iに乗り上
げて偏動検知部材hにトルクが作用すると、その回転運
動が直線運動に変換されて偏動制御ローラが軸心と直交
する方向に移動し、ベルトに偏動方向とは逆向きに変位
するような作用が働いて平ベルトの偏動が制御されると
いうものである。そして、かかるベルトの偏動制御機構
が機能し、ベルト駆動装置の各ローラが略平行状態をと
なった状態でベルトの安定走行が実現される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
偏動制御機構を備えたベルト駆動装置をプリンターや複
写機等に組み付ける際には、偏動調整ローラが他のロー
ラと平行となっていない場合が多く、プリンター等を最
初に起動してから上記偏動制御機構が機能してベルトの
安定走行を得るまでに長時間を要するという問題があ
る。
【0011】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、上記偏動制御機構を備えたベルト
駆動装置をプリンター等へ組み込んだ後の最初の使用開
始時に短時間でベルトの安定走行を実現することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記偏動制御
機構を備えたベルト駆動装置を偏動制御ローラが他のロ
ーラと略平行となるように固定したままプリンタ等に取
り付け、ベルト駆動装置を稼働させる際にはその固定を
解除することとしたものである。
【0013】具体的には、本発明は少なくとも1本の偏
動制御ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラ
に巻き掛けられた搬送ベルトと前記偏動制御ローラの少
なくとも一方の軸端部に該偏動制御ローラとは独立して
回転自在に支持され、前記搬送ベルトの偏動を該搬送ベ
ルトが偏動して接触することにより受けるトルクとして
検知する偏動検知部材と、前記搬送ベルトがベルト幅方
向に変位可能となるように前記偏動制御ローラの軸端部
を移動可能に案内支持する支持部材と、前記偏動検知部
材が受けるトルクを前記偏動制御ローラの軸端部が前記
支持部材により案内される方向への力に変換して、該搬
送ベルトの偏動を矯正する方向に該搬送ベルトを変位さ
せるように該偏動制御ローラの軸端部を該支持部材に案
内支持させつつ移動させる移動機構とを備えた該ベルト
駆動装置の搬送ベルトの偏動矯正方法において、前記ベ
ルト駆動装置を最初に使用するまで前記偏動制御ローラ
が他のローラと略平行となるように該偏動制御ローラの
軸端部を前記支持部材の所定位置に固定し、前記ベルト
駆動装置を最初に使用する際に、前記偏動制御ローラの
軸端部の前記支持部材への固定を解除し、該偏動制御ロ
ーラが他のローラと略平行となる状態から使用を開始す
ることを特徴とする。
【0014】複数のローラに巻き掛けられて使用される
搬送ベルトが安定して走行するのは、各ローラがそれぞ
れ相互に略平行な位置関係にあるときである。従って、
上記のようにすれば、プリンタ等の使用開始時に偏動制
御ローラが他のローラと略平行となる位置にあるため、
搬送ベルトが左右ベルト幅方向へ偏動を繰り返して安定
走行に至るまでの時間が短縮され、プリンタ等の最初の
使用時に短時間で実用使用が可能となる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
リンタ等の使用開始時に偏動制御ローラが他のローラと
略平行となる位置にあるため、搬送ベルトが左右ベルト
幅方向へ偏動を繰り返して安定走行に至るまでの時間が
短縮され、プリンタ等の最初の使用時に短時間で実用使
用が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 <ベルト駆動装置> −ベルト駆動装置B−図1は、本発明の実施形態に係る
偏動矯正方法が適用されるベルト駆動装置Bを示す。こ
のベルト駆動装置Bは、電子写真方式のカラープリンタ
ーやカラー複写機に組み込まれて紙葉類や感光体から転
写されたトナー等を搬送するものである。
【0017】上記ベルト駆動装置Bは、駆動ローラ1と
テンションローラ2と偏動制御ローラ3との3本のロー
ラとそれらに巻き掛けられた紙葉類搬送用の平ベルト4
とを備えている。
【0018】駆動ローラ1は、カップリング等の連結部
材を介して駆動モータ5の駆動軸に直結されており、こ
のベルト駆動装置Bを稼働させるための原動となるもの
である。そして、駆動ローラ1のローラ部は、平ベルト
4に回転を与える必要があるため高い摩擦係数のエチレ
ン−プロピレン−ジエンターポリマーゴム(EPDM)
等で形成されている。
【0019】テンションローラ2は、駆動ローラ1と記
録用紙を搬送するための間隔をおいて略平行に配置され
ており、平ベルト4に適当な張力を付与するとともに平
ベルト4の回転に連れ回りするようになっている。そし
て、テンションローラ2は一般的にアルミニウム、ステ
ンレス等の金属ローラが用いられている。そして、上記
駆動ローラ1とテンションローラ2は、それぞれ両端部
においてベルト駆動装置Bのシャーシ(図示せず)によ
り回転可能に支持されている。
【0020】偏動制御ローラ3は、駆動ローラ1及びテ
ンションローラ2と間隔をおいて配置され、一方の軸端
部には後述する偏動制御機構が装着されている。この偏
動制御機構が装着された側の軸端部は偏動制御ローラ3
の軸心が変位可能に支持部材6で支持された可動軸端部
3aとされており、他方の軸端部はベルト駆動装置Bの
シャーシに設けられた軸受7で固定された固定軸端部3
bとされている。そして、支持部材6及び軸受7は、平
ベルト4に張力を付与する方向に偏動制御ローラ3を押
し付けるようにそれぞれバネ部材8,9が装着されてお
り、これによって平ベルト4には均一な張力が付与され
るようになっている。
【0021】上記3本のローラ1,2,3に巻き掛けら
れた平ベルト4は、比誘電率の高いポリエステル(PE
T)樹脂、エチレン・テトラフルオロエチレン(ETF
E)樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂等の
誘電体材料である樹脂系フィルムで形成されており、ベ
ルト表面に帯電した電荷によって紙葉類が吸着されて搬
送されるようになっている。−偏動防止機構−次に偏動
制御ローラ3の可動軸端部3aに装着された偏動防止機
構について説明する。この偏動防止機構は、偏動調整用
ローラ3の一方の軸端部である可動軸端部3a(図1に
おける手前側の軸端部)に設けられている。
【0022】図2は、偏動防止機構に用いられる偏動制
御ローラ3の可動軸端部3aを支持する支持部材6を示
す。支持部材6の上部にはバネ係止穴6aが形成されて
おり、そのバネ係止穴6a及び図示しないベルト駆動装
置Bのシャーシのバネ支持部とでバネ部材8を支持し、
平ベルトに張力を与えるようになっている。また、支持
部材6にはコの字状の切り込みが形成されており、その
切り込み部に台形状の歯を有するラック6bが形成され
ている。また、図2の左側には後述するバックテンショ
ンバネを係止するバネ係止部6cが形成されている。こ
の支持部材6の材質としてはポリアセタール、ポリアミ
ド等の硬質樹脂あるいは含油焼結金属等が用いられる。
【0023】図3は、偏動防止機構に用いられる偏動検
出部材30を示す。この偏動検出部材30は、軸方向に
向かうに従って(図3における奥側から手前側)その外
径が大きくなる断面テーパー状である検知部31と検知
部31の外径の大きい側の側面に突出して設けられた円
筒状の突出部32と突出部32に続いて装着されたピニ
オン33とが同軸上で一体となって形成されており、軸
部材3cに外嵌可能なように該軸を含む貫通孔が設けら
れている。検知部31は外径の小さい側がローラ部3d
側となるように可動軸端部3aに外嵌され、そのローラ
部3dと向かい合う側の検知部31の外径は、偏動した
ベルトがスムーズに検知部31に乗り上げるようローラ
部3dの外径と略等しくなるようにされている。そし
て、ベルト駆動装置Bを稼働して平ベルト4が検知部3
1に乗り上げると、ベルト裏面から検知部31にその乗
り上げ量に応じた摩擦力が作用し、それがトルクとして
偏動検知部材30に作用することとなる。ピニオン33
は、上述の支持部材6に形成されたラック6bと同一の
モジュールであり、支持部材6のラック6bと噛み合う
構成となっている。また、ピニオン33の歯溝の底を繋
いで形成される円径と突出部32の外径とは等しくなる
ようにされている。この偏動検出部材30の材質はステ
ンレス鋼等の金属、ポリアセタールやポリアミドなどの
硬質樹脂、または表面に繊維が一定方向で露出したゴム
等のうちから使用する平ベルト4との間での摩擦係数に
基づいて選定される。
【0024】図4は、偏動制御機構の構成を示す。図4
に示すようにベルト駆動装置Bの偏動調整用ローラ3の
可動軸端部3aには偏動検出部材30が偏動調整用ロー
ラ3とは独立して回転自在に軸部材3cに外嵌されてお
り、検知部31側がローラ部3d側となるようにされて
いる。そして、ベルト駆動装置Bを稼働して平ベルト4
が偏動すると平ベルト4が検知部31に乗り上げるよう
になっている。
【0025】また、ピニオン33は支持部材6に形成さ
れたラック6bに噛み合うようになっている。そして、
突出部32の外周部は支持部材6に設けられたラック6
bと近接する平滑部6dと接触して支持されている。な
お、上述のようにピニオン33の歯溝の底を繋いで形成
される円径と突出部32の外径とは等しくなるようにさ
れており、平滑部6dはラック6bの歯の最頂部を含む
平面で構成されている。また、ラック6bは偏動制御ロ
ーラ3に巻き掛けられた平ベルト4の巻き付け角度の2
等分線の方向と垂直な方向に延びるように配されてい
る。
【0026】図5は偏動制御機構の要部を示す。図5に
示すように可動軸端部3aには、軸部材3cとは独立し
て回転可能に外嵌された係合リング51が取り付けられ
ており、この係合リング51とバネ係止部6cとの間に
はバックテンションバネ52が介装されている。また、
支持部材6の上側にある係止穴6aとベルト駆動装置B
のシャーシのバネ係止突起53との間にはバネ部材8が
介装されており、平ベルト4に常に適切な張力を与える
作用を有している。
【0027】そして、ベルト駆動装置Bのプリンタ等へ
の取り付け時には、支持部材6とピニオン33との間に
図6に示すような固定具60を装着する。この固定具6
0は、支持部材6と当接する部分に支持部材当接部61
とピニオンに当接する部分に曲面状のピニオン当接部6
2とを備え、脱着可能に支持部63を設けられている。
そして、この固定具60を図7に示すようにの支持部材
当接部61を支持部材6に、ピニオン当接部62をピニ
オン33にそれぞれ当接するように取り付け、偏動制御
ローラ3が他のローラと略平行となるように軸端部3a
を所定の位置に固定する。 −偏動制御機構の動作− 上記の偏動制御機構を備えたベルト駆動装置Bでの偏動
制御機構の作動について図8、図9及び図10を参照し
ながら説明する。
【0028】偏動検知部材30がバックテンションバネ
52の引張力によって、図8(a)に示すように、偏動
制御ローラ3の軸心が他のローラ1,2と略平行方向に
延びるように配置されていることになる平衡位置Qより
もベルト走行方向後側(同図の左下側)に位置している
場合、図8(b)に示すように、平ベルト4が検知部3
1に僅かに乗り上がる(乗上げ量d=d1 )状態とな
る。この状態で平ベルト30が走行すると、図8(b)
において矢印で示すように、偏動制御ローラ3上の平ベ
ルト4は可動軸端部3a側に偏動して検知部31への乗
上げ量dが増大するようになる。そうすると、検知部3
1に平ベルト4の乗上げ量dに応じた摩擦力が作用し、
これが偏動検知部材30にトルクとして作用することと
なり、ピニオン33がラック6b上を転動することによ
り可動軸端部3aは支持部材6に案内支持させつつバッ
クテンションバネ52の引張力に抗してベルト走行方向
前側に移動する。これにより、平ベルト4の可動軸端部
3a側への偏動は抑えられるようになる。
【0029】図9(b)に示すように、上記偏動制御ロ
ーラ3上における平ベルト4の乗上げ量dがさらに増大
(d=d2 >d1 )すると、偏動検知部材30は、図9
(a)に示すように、平衡位置Qよりもベルト走行方向
前側に移動することになる。これにより図9(b)に矢
印で示すように、平ベルト4は固定軸端部3b側に偏動
するようになる。
【0030】上記平ベルト4の固定軸端部3b側への偏
動に伴い、平ベルト4の乗上げ量dが減少(d<d2
するようになると、それに応じて偏動検知部材30に作
用するトルクも減少するので、可動軸端部3aはバック
テンションばね52の引張力により、ベルト走行方向後
側に移動することになる。これにより平ベルト4の固定
軸端部3b側への偏動は抑えられるようになる。
【0031】上記平ベルト4の乗上げ量dがさらに減少
すると、偏動検知部材30は平衡位置Qよりもベルト走
行方向後側に移動(図8(a)参照)することとなり、
これにより、平ベルト4は、再び可動軸端部3a側に変
位するようになる。
【0032】以上のように、偏動検知部材30はベルト
走行方向前後の往復移動を繰り返し、最終的には、図1
0(a)に示すように、平衡位置Qの近傍において、バ
ックテンションバネ52の引張力と偏動検知部材30の
トルクにより偏動制御ローラの軸端部3aが変位しよう
とする力とが釣り合う状態で安定することとなり、平ベ
ルト4は、図10(b)に示すように、一定の乗上げ量
dを保ちながら安定して各ローラ間を走行するようにな
る。
【0033】そして本発明の特徴は、上記に示す一連の
偏動防止機構の動作において、ベルト駆動装置の最初の
使用時にできるだけ短時間で平ベルトの安定走行を得る
ようにしたものである。具体的には、偏動制御ローラ3
が他のローラ1,2と略平行位置となるように軸端部3
aを支持部材6の切り込み部の側壁とピニオン33と間
に固定具60を装着して固定し、これをそのままプリン
タ等に組み込み、プリンタ等を最初に使用する前にこの
固定具60を取り外すようにしたものである。平ベルト
4の安定走行は各ローラが略平行な配置となっていると
きに実現されることから、このような方法を採用するこ
とにより、最初の使用時に偏動検知部材30が平衡位置
Qからずれた位置にある場合に比べて平ベルト4が幅方
向への往復偏動を繰り返して安定走行が実現されるまで
の時間の短縮が図られ、プリンタ等の最初の使用時に短
時間で実用使用が可能となる。
【0034】なお、最初の使用時に一旦安定走行が実現
されると、ベルト駆動装置Bの駆動を停止しても、ラッ
ク6bとピニオン33との噛み合いにより、偏動検知部
材30は平衡位置Qに近い位置で固定されることとな
る。そして、次回の使用時には、その位置から平ベルト
4が安定走行するまでの偏動制御がなされることとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト駆動装置Bの斜視図である。
【図2】支持部材の斜視図である。
【図3】偏動検出部材の斜視図である。
【図4】偏動調整機構の構成を示す図である。
【図5】偏動調整機構の要部を示す図である。
【図6】図6(a)は固定具の側面図であり、図6
(b)は上面図である。
【図7】偏動検知機構に固定具を取り付けた状態を示す
図である。
【図8】偏動検知部材及び平ベルトの初期状態を示す図
である。
【図9】平ベルトが可動軸端部側に偏動したときの状態
を示す図である。
【図10】偏動検知部材及び平ベルトの安定状態を示す
図である。
【図11】電子写真方式のフルカラー印字装置の転写搬
送ユニットの模式図である。
【図12】ベルトの偏動を強制的に防止する従来技術の
構成を示す図である。
【図13】偏動検知部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 駆動ローラ 2 テンションローラ 3 偏動制御ローラ 3a 可動軸端部 3b 固定軸端部 3c 軸部材 3d ローラ部 4 平ベルト 5 駆動モータ 6 支持部材 6a バネ係止穴 6b ラック 6c バネ係止部 7 軸受 8 バネ部材(可動軸端部側) 9 バネ部材(固定軸端部側) 30 偏動検知部材 31 検知部 32 突出部 33 ピニオン 51 係合リング 52 バックテンションバネ 53 バネ係止突起 60 固定具 61 支持部材当接部 62 ピニオン当接部 63 支持部 a 画像形成部 b 記録用紙 c 平ベルト d ローラ e ガイド部材 f 平ベルト g ローラ h 偏動検知部材 i 検知部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1本の偏動制御ローラを含む
    複数のローラと、 前記複数のローラに巻き掛けられた搬送ベルトと前記偏
    動制御ローラの少なくとも一方の軸端部に該偏動制御ロ
    ーラとは独立して回転自在に支持され、前記搬送ベルト
    の偏動を該搬送ベルトが偏動して接触することにより受
    けるトルクとして検知する偏動検知部材と、 前記搬送ベルトがベルト幅方向に変位可能となるように
    前記偏動制御ローラの軸端部を移動可能に案内支持する
    支持部材と、 前記偏動検知部材が受けるトルクを前記偏動制御ローラ
    の軸端部が前記支持部材により案内される方向への力に
    変換して、該搬送ベルトの偏動を矯正する方向に該搬送
    ベルトを変位させるように該偏動制御ローラの軸端部を
    該支持部材に案内支持させつつ移動させる移動機構とを
    備えた該ベルト駆動装置の搬送ベルトの偏動矯正方法に
    おいて、 前記ベルト駆動装置を最初に使用するまで前記偏動制御
    ローラが他のローラと略平行となるように該偏動制御ロ
    ーラの軸端部を前記支持部材の所定位置に固定し、 前記ベルト駆動装置を最初に使用する際に、前記偏動制
    御ローラの軸端部の前記支持部材への固定を解除し、該
    偏動制御ローラが他のローラと略平行となる状態から使
    用を開始することを特徴とする搬送ベルトの偏動矯正方
    法。
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