JP2015160348A - 画像転写装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積層体(19)を搬送する一対の無端帯状の回転体(32)と駆動部材(33)の下流側且つ張架部材(37)の上流側に配置された一対の転写部材(34)であって一対の無端帯状の回転体(32)を挟んで対向して配置され互いに接近する方向に力が付与されて搬送される積層体(19)に画像を転写させる熱および圧力を作用させる一対の転写部材(34)と無端帯状の回転体(32)の幅方向外側で転写部材(34)から無端帯状の回転体(32)の脱落を防止する脱落防止部材(43)と転写部材(34)を傾斜可能な片寄り補正機構(KH3)であって無端帯状の回転体(32)の片寄りを検出した場合に転写部材(34)を傾斜させて片寄りを補正する片寄り補正機構(KH3)とを備えたことを特徴とする画像転写装置(U3)。
【選択図】図5
Description
特許文献1としての特開2005−28587号公報には、IDカードのような厚いプラスチック製のコアシート(1)の表面に、画像が形成された透過性フィルムを貼り付けるラミネート装置(30)の構成が記載されている。特許文献1のラミネート装置(30)は、テンションロール(32)およびインレットロール(38)に張架された一対のベルト(31)を有しており、画像(2,3)が形成されたフィルムと、コアシート(1)とが重ねられた積層体は、加熱加圧ロール(34)に圧接された一対のベルト(31)に挟まれて、搬送方向の下流側に搬送される際に、加熱加圧ロール(34)で加熱されて、フィルムがコアシート(1)に貼り付けられる。
特許文献1の技術では、ベルト(31)で蛇行が発生した場合、ラミネート装置(30)への積層体の搬送が停止された後に、インレットロール(38)の逆回転に伴い、ベルト(31)が逆回転されて、ベルト(31)の蛇行が解消される。
表面に画像が形成された記録材と前記記録材の表面の画像が転写される基材とが積層された積層体を挟んで搬送する一対の無端帯状の回転体と、
前記各無端帯状の回転体を支持し且つ駆動して、前記各無端帯状の回転体を回転させる一対の駆動部材と、
前記各無端帯状の回転体を支持し、且つ、前記各無端帯状の回転体に張力を付与する一対の張架部材と、
前記各無端帯状の回転体の回転方向に対して、前記各駆動部材の下流側、且つ、前記各張架部材の上流側に配置され、熱源を内蔵し、且つ、前記各無端帯状の回転体に接触し、前記一対の無端帯状の回転体を挟んで対向して配置され、互いに接近する方向に力が付与されて、搬送される前記積層体に画像を転写させる熱および圧力を作用させる一対の転写部材と、
前記各無端帯状の回転体の幅方向外側で少なくともいずれかの前記各駆動部材、張架部材および転写部材の両端に支持され、且つ、前記各転写部材から前記各無端帯状の回転体の脱落を防止する脱落防止部材と、
前記無端帯状の回転体の幅方向への片寄りを検出する片寄り検出部材と、
前記転写部材の一端部を前記転写部材の他端部に対して前記積層体の搬送方向に相対的に移動可能に支持し、前記転写部材を傾斜可能な片寄り補正機構であって、前記片寄り検出部材が前記無端帯状の回転体の片寄りを検出した場合に、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する方向に前記転写部材を傾斜させて、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する前記片寄り補正機構と、
を備えたことを特徴とする。
前記転写部材の一端部を支持し且つ前記転写部材の一端部を前記転写部材の他端部に対して移動させる第1の片寄り補正部と、前記転写部材の他端部を支持し且つ前記転写部材の他端部を前記転写部材の一端部に対して移動させる第2の片寄り補正部と、を有する前記片寄り補正機構、
を備えたことを特徴とする。
前記張架部材の一端部を前記張架部材の他端部に対して相対的に移動可能に支持し、前記張架部材を傾斜可能な第2の片寄り補正機構であって、前記片寄り検出部材が前記無端帯状の回転体の片寄りを検出した場合に、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する方向に前記張架部材を傾斜させて、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する前記第2の片寄り補正機構と、
を備えたことを特徴とする。
記録材に対して画像を記録する画像の記録部と、
前記記録材に記録された画像を、基材に転写させる請求項1ないし3のいずれかに記載の画像転写装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、回転部材の両端に、第1の片寄り補正部および第2の片寄り補正部を設けない場合に比べて、片寄りの補正能力を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、回転部材に第2の片寄り補正機構を設けない場合に比べて、片寄りの補正能力を向上させることができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例であるプリンタUは、装置本体の一例としてのプリンタ本体U1を備えている。前記プリンタUには電気的に、画像情報の送信装置の一例としてのパーソナルコンピュータPCが接続されている。プリンタUの制御部Cには、パーソナルコンピュータPCから送信された画像情報が入力可能に構成されている。
前記制御部Cは、パーソナルコンピュータPCから入力された画像情報を、潜像形成用のイエローY、マゼンタM、シアンC、黒Kの画像情報に変換する。制御部Cは、変換した画像情報を、予め設定された時期に書込回路DLに出力する。
なお、制御部Cは、画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報を書込回路DLに出力する。
図1、図2において、各LEDヘッドLHy〜LHkの上方には、像保持体の一例としての感光体PRy,PRm,PRc,PRkが配置されている。
各感光体PRy,PRm,PRc,PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの上流側には、帯電器の一例としての帯電ロールCRy,CRm,CRc,CRkが、感光体PRy〜PRkに接触して配置されている。感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの下流側には、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkが配置されている。感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、現像装置Gy〜Gkの下流側には、1次転写器の一例としての1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kが配置されている。感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、1次転写ロールT1y〜T1kの下流側には、像保持体の清掃器の一例としての感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkが配置されている。
中間転写ベルトBの回転方向に対して、2次転写領域Q4の下流側には、中間転写体の清掃器の一例として、ベルトクリーナCLbが配置されている。
前記1次転写ロールT1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。また、作像部Uy〜Ukおよび転写装置T1+T2+Bとにより、実施例1の画像の記録部Uy〜Uk+T1+T2+Bが構成されている。
給紙トレイTR1〜TR4の右上方には、取出部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。記録シートSの搬送方向に対して、ピックアップロールRpの下流側には、捌き部材の一例としてのさばきロールRsが配置されている。記録シートSの搬送方向に対して、捌きロールRsの下流側には、媒体の搬送路の一例として、上方に延びる給紙路SH1が形成されている。給紙路SH1には、搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaが配置されている。
また、前記最上段の給紙トレイTR1の右方には、手差し部の一例としての手差しトレイTR0が設置されている。前記手差しトレイTR0には、手差し用の給紙部材の一例としての手差し用の給紙ロールRp0が配置されている。
定着装置Fの上方には、搬送路の一例としての排紙路SH3が配置されている。排紙路SH3は、媒体の排出部の一例として、プリンタ本体U1の上面に形成された排紙トレイTRhに向けて延びる。排紙路SH3の下流端の排出口SH3aには、媒体の搬送部材の一例としての排紙ロールRhが配置されている。
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、パーソナルコンピュータPCから画像情報がプリンタUに入力されると、制御部CがY,M,C,Kの画像情報に変換する。変換された画像情報は、書込回路DLに出力される。書込回路DLは、入力された画像情報に応じて、LEDヘッドLHy〜LHkが制御されて書込光が出力される。
各感光体PRy〜PRkは、画像形成が開始されると回転駆動する。帯電ロールCRy〜CRkには、電源回路Eから帯電電圧が印加される。したがって、感光体PRy〜PRkの表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより帯電される。帯電された感光体PRy〜PRkは、書込位置Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、LEDヘッドLHy〜LHkからの書込光により、表面に静電潜像が形成される。感光体PRy〜PRkの静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkにより可視像の一例としてのトナー像に現像される。
1次転写後の感光体PRy〜PRkの残留物、付着物は、感光体クリーナCLy〜CLkにより清掃される。清掃された感光体PRy〜PRk表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより再帯電される。
1次転写領域Q3y〜Q3kで1次転写ロールT1y〜T1kにより中間転写ベルトB上に転写された単色または多色のトナー像は、2次転写領域Q4に搬送される。
手差しトレイTR0に収容されたシートSが使用される場合、手差し用の給紙ロールRp0は、手差しトレイTR0に積載されたシートSを、手差し搬送路SH0を介して、レジロールRrに送る。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
前記トナー像が2次転写された記録シートSは、定着領域Q5を通過する際に加熱定着される。
画像が定着された記録シートSは、排紙路SH3を搬送される。後述する中継ユニットU2が排紙トレイTRhに設置されていない場合には、排紙路SH3を搬送されたシートSは、排紙ロールRhにより排紙トレイTRhに排出される。
図1において、実施例1の前記プリンタUの排紙トレイTRhには、媒体の搬送装置の一例としての中継ユニットU2が着脱可能に支持されている。
中継ユニットU2の内部には、媒体の搬送路の一例としての中継路SH5が形成されている。中継路SH5は、プリンタ本体U1のシート排出口SH3aに接続される一端側に、排紙ロールRhから排出された記録シートSが搬入される搬入口1を有する。中継路SH5上には、媒体の搬送部材の一例としての中継ロールRa2が配置されている。中継路SH5は、シートSの搬送方向の下流端に、後処理装置向けの排出口2が形成されている。
図1において、プリンタUの左方には、画像転写装置U3が配置されている。実施例1の画像転写装置U3は、積層部の一例として、中継ユニットU2に隣接して配置された丁合装置U3aを有する。
丁合装置U3aの右側の下部には、第2の媒体の収容部の一例としてのカードトレイ6が支持されている。カードトレイ6には、基材の一例であって、第2の媒体の一例としてのカード基材7が積載されている。前記カード基材7には、情報の記憶媒体の一例としての図示しないICチップが内蔵されている。実施例1のICチップは、無線通信が可能なチップ、いわゆるICタグにより構成されている。したがって、ICチップを介して、非接触で情報の送受信が可能に構成されている。なお、実施例1のICチップには、カード基材7の構成材料等の種類やカード基材7の大きさ等の媒体の情報が予め記憶されている。
また、丁合装置U3aの内部には、カードトレイの左方に対応する位置に、積載部の本体の一例としてのコンパイルトレイ9が支持されている。実施例1のコンパイルトレイ9には、カード基材7や、プリンタ本体U1でトナー像が形成されたシートSが積載可能である。
ここで、実施例1では、シートSとして、媒体の一例であって記録材の一例としての転写フィルム、MOEフィルム:Marking on Everythingフィルムが使用可能である。図3Aにおいて、実施例1の転写フィルム10は、膜状の基材層10aを有する。基材層10aの表面には、受像層10bが支持されている。受像層10bの表面が、画像が記録される記録面となる。なお、基材層10aは、例えば、厚さが80μmのPETフィルムにより構成可能である。また、受像層10bは、例えば、厚さが数μmの従来公知のトナー受像層により構成可能である。なお、トナー受像層は、例えば、特許第4013658号公報や特許第4019921号公報等に記載された従来公知の構成を使用可能であるため、詳細な説明は省略する。
なお、図3Bに示すように、基材層10aと受像層10bとの間に、保護層10cを有する転写フィルム10′を使用することも可能である。
搬送路12上には、媒体の搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRa3が配置されている。また、カードトレイ6の左上方には、各給紙トレイTR1〜TR4に設けられたピックアップロールRpや捌きロールRsと同様に構成されたピックアップロールRpおよび捌きロールRsが配置されている。
コンパイルトレイ9の右端には、停止部材の一例として、上方に延びるストッパ16が支持されている。なお、実施例1のストッパ16は、コンパイルトレイ9に積載されるシートSの搬送方向の長さに応じて、搬送方向に沿って移動可能に支持されている。前記ストッパ16は、図示しないモータやギア等の駆動機構により、搬送方向に沿った位置が制御可能に構成されている。ストッパ16は、コンパイルトレイ9に積載されたシートSの搬送方向の後端に接触してシートSの後端を揃える。なお、実施例1のストッパ16は、シートSが積載された状態で搬送方向の下流側に向けて移動することで、シートSを下流側に搬送する機能も有する。
コンパイルトレイ9の左端には、仮留め装置18が支持されている。仮留め装置18は、コンパイルトレイ9の上方および下方に、可動部の一例としてのアーム18aが回転中心18bを中心として回転可能に支持されている。アーム18aの先端には、加熱部18cが支持されている。実施例1の仮留め装置18は、前後方向に対して、予め設定された間隔を空けて2箇所配置されている。
したがって、仮留め装置18は、コンパイルトレイ9に積載されたシートSを仮留めする場合、図1の実線で示す状態から破線で示す状態に移動して、各加熱部18cがシートSに熱を加える。したがって、シートSは、熱が加わった前後2箇所が融着される。よって、実施例1の仮留め装置18では、積層されたカード基材7と転写フィルム10の前後2箇所を仮留めした積層体19を形成可能である。
図4は実施例1の画像転写装置の本体部の要部説明図である。
図5は実施例1の画像転写装置の本体部を上方から見た要部説明図である。
図1において、丁合装置U3aの左側には、転写装置の本体部U3bが支持されている。転写装置の本体部U3bには、積層体19も搬送される媒体の搬送方向の上流端に、清掃部材の一例としてのクリーニングロール21が配置されている。
各転写ベルト32の内周には、媒体の搬送方向に対して、最上流部の位置に、駆動部材の一例としての上下一対の駆動ロール33が配置されている。実施例1の駆動ロール33は、上下方向に間隔をあけて配置されており、駆動ロール33の位置で転写ベルト32どうしは接触しないように構成されている。また、実施例1では、駆動ロール33の後方に、駆動源の一例としての搬送モータM2が配置されている。そして、搬送モータM2の回転は、図示しない歯車列を介して、搬送モータM2の回転が駆動ロール33に伝達可能に構成されている。
なお、実施例1では、ヒートロール34に対向する位置を積層体19が通過する際に、転写フィルム10に形成されたトナー像がカード基材7の表面に転写されるように、ヒーター34aの温度が設定されている。
媒体の搬送方向に対して、ヒートロール34の下流側には、支持部材の一例としての上下一対の支持ロール36が配置されている。実施例1の支持ロール36は、転写ベルト32を挟んで予め設定された圧力で押されている。したがって、ヒートロール34の位置から支持ロール36の位置までの間で転写ベルト32どうしが接触する。
なお、実施例1では、テンションロール37が転写ベルト32を押す力は、ヒートロール34が転写ベルト32を押す力に比べて、小さく設定されている。実施例1では、一例として、ヒートロール34は500kgf、テンションロール37は40kgfに、バネの力が予め設定されている。
接触部41aには、放熱部の一例としてのヒートシンク41bが形成されている。また、冷却装置41は、吹付部材の一例としてのファン41cを有する。ファン41cは、転写動作の実行中に、ヒートシンク41bに向けて冷却用の空気を吹き付ける。
図5、図6において、ヒートロール34の前後方向の外側は、軸の支持部材の一例として、前後一対の可動プレート51,51′が配置されている。各可動プレート51,51′は、左右方向に延びる板状に形成されている。
前側の可動プレート51の左端部には、ヒートロール34の回転軸34bが回転可能に支持されている。前側の可動プレート51の右上端部および右下端部には、上下一対の被案内支持孔52が形成されている。実施例1の被案内支持孔52は、左右方向に延びる長孔状に形成されている。また、前側の可動プレート51の右部には、被案内支持孔52に挟まれた上下方向の中央の位置に、被接触開口53が形成されている。実施例1の被接触開口53は、四角形状に形成されている。
なお、後側の可動プレート51′は、前側の可動プレート51と前後対象に構成されている。すなわち、後側の可動プレート51′は、被案内支持孔52′、被接触開口53′を有する。
実施例1の前側のカム68は円形状に形成されている。前側のカム68は、前側のカム68の円の中心からずれた位置で、前側のカム軸67に支持されている。なお、実施例1では、前側のカム68は被接触開口53に収容されている。また、前側のカム68の直径は、被接触開口53の右内縁53aと左内縁53bとの間隔に対応する長さに設定されている。
なお、後側の付勢プレート61′は、前側の付勢プレート61と前後対象に構成されている。すなわち、後側の付勢プレート61′は、ガイドピン62′、カムモータM3′、後側のカム軸67′、後側のカム68′および付勢バネ71′を有する。
なお、実施例1では、前記符号51〜71,M3を付した部材等により、第1の片寄り補正部KH1が構成されており、前記51′〜71′,M3′を付した部材等により、第2の片寄り補正部KH2が構成されている。また、第1の片寄り補正部KH1および第2の片寄り補正部KH2により、片寄り補正機構KH3が構成されている。
また、媒体の搬送方向に対して、転写ベルト32の下流側には、排出部材の一例としての排出ロール76が配置されている。
転写装置の本体部U3bの左側面には、媒体の収容部の一例としての第3の排出トレイ77が支持されている。第3の排出トレイ77には、排出ロール76で搬送された積層体19が排出される。
図7は実施例1の画像形成装置の制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。
図7において、プリンタUの制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部Cは、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部Cは、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施例1の制御部Cは、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記プリンタ本体U1の制御部Cは、操作部UIや、ベルトセンサSN1,SN2等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
操作部UIは、電源の投入部の一例としての電源ボタンUI1や、表示部の一例としての表示パネルUI2、数字入力部UI3、矢印入力部UI4等を備えている。
前側のベルトセンサSN1と、後側のベルトセンサSN2とは、転写ベルト32の前端と後端とを検出する。
プリンタ本体U1の制御部Cは、駆動源の駆動回路D1や、搬送部材の駆動回路D2、片寄り補正用の駆動回路D3、電源回路E、その他の図示しない制御要素に接続されている。制御部Cは、各回路D1〜D3,E等へ、それらの制御信号を出力している。
D1:駆動源の駆動回路
駆動源の駆動回路D1は、駆動源の一例としてのメインモータM1を介して、感光体PRy〜PRkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
D2:搬送部材の駆動回路
搬送部材の駆動回路D2は、搬送モータM2を介して、駆動ロール33を駆動し、転写ベルト32を駆動する。
D3:片寄り補正用の駆動回路
片寄り補正用の駆動回路D3は、カムモータM3,M3′を介して、カム68,68′を駆動する。
前記電源回路Eは、帯電用の電源回路Ea、現像用の電源回路Eb、転写用の電源回路Ec、定着用の電源回路Ed、画像転写装置用の電源回路Ee等を有している。
Ea:帯電用の電源回路
帯電用の電源回路Eaは、帯電ロールCRy〜CRkそれぞれに感光体PRy〜PRk表面を帯電させるための帯電電圧を印加する。
Eb:現像用の電源回路
現像用の電源回路Ebは、現像装置Gy〜Gkの現像ロールに現像電圧を印加する。
Ec:転写用の電源回路
転写用の電源回路Ecは、1次転写ロールT1y〜T1kや2次転写ロールT2bに転写電圧を印加する。
Ed:定着用の電源回路
定着用の電源回路Edは、定着装置Fの加熱ロールFhにヒーター加熱用の電力を供給する。
Ee:画像転写装置用の電源回路
画像転写装置用の電源回路Eeは、画像転写装置U3のヒートロール34に電力を供給する。
制御部Cは、前記信号入力要素の出力信号に応じて、前記各被制御要素の動作を制御するためのプログラムにより、次の機能実現手段を有している。
C1:ジョブ制御手段
画像形成動作の制御手段の一例としてのジョブ制御手段C1は、前記パーソナルコンピュータPC等から送信された印刷情報に応じて、帯電ロールCRy〜CRk、1次転写ロールT1y〜T1k、2次転写ロールT2b、定着装置F等の動作を制御して、画像形成動作の一例としてのジョブを実行する。
片寄りの補正手段C2は、片寄りの判別手段C2Aおよび偏心部材の回転制御手段の一例としてのカムの回転制御手段C2Bを有する。実施例1の片寄りの補正手段C2では、ヒートロール34に張架された転写ベルト32で、片寄りが発生した場合に、転写ベルト32が片寄った方向に応じて、片寄りを補正する方向にヒートロール34を傾斜させ、転写ベルト32の片寄りを補正する。
C2A:片寄りの判別手段
片寄りの判別手段C2Aは、ベルトセンサSN1,SN2の検出結果に基づいて、転写ベルト32が前方または後方に片寄っているか、あるいは、片寄っていないかを検出する。
実施例1の片寄りの判別手段C2Aでは、図8Aに示すように、ベルトセンサSN1,SN2のいずれも転写ベルト32を非検出の場合に、転写ベルト32は片寄っていないと判別する。すなわち、転写ベルト32は、ベルトセンサSN1,SN2の間に位置していると判別する。図8Bに示すように、前側のベルトセンサSN1に転写ベルト32が検出された場合に、転写ベルト32が前方に片寄ったと判別する。また、図8Cに示すように、後側のベルトセンサSN2に転写ベルト32が検出された場合に、転写ベルト32が後方に片寄ったと判別する。
図10は実施例1の回転軸の説明図であり、図10Aは基準位置に移動した状態の回転軸の説明図、図10Bは第1の片寄り補正位置に移動した状態の回転軸の説明図、図10Cは第2の片寄り補正位置に移動した状態の回転軸の説明図である。
C2B:カムの回転制御手段
カムの回転制御手段C2Bは、カムモータM3,M3′の回転を制御して、カム68,68′の回転を制御する。
よって、図10Bに示すように、各プレート51,51′に支持されたヒートロール34は、前方にいくに連れて媒体の搬送方向の下流側に傾斜した第1の片寄り補正位置に移動する。したがって、第1の片寄り補正位置に移動したヒートロール34は、前方に片寄った転写ベルト32を後方に移動させる。
図11は実施例1の片寄り補正処理のフローチャートの説明図である。
図11のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図11に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
図11のST1において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST3に進む。
(1)前側のカム68を初期位置に移動させる。
(2)後側のカム68′を初期位置に移動させる。
ST4において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST7に進む。
(1)前側のカム68を第1の補正位置に移動させる。
(2)後側のカム68′を第2の補正位置に移動させる。
ST5において、後側のベルトセンサSN2は、転写ベルト32の後端を検出したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST6に進み、ノー(N)の場合はST7に進む。
ST6において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST7に進む。
(1)前側のカム68を第2の補正位置に移動させる。
(2)後側のカム68′を第1の補正位置に移動させる。
ST7において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST3に戻り、イエス(Y)の場合はST1に戻る。
実施例1のプリンタUでは、中継ユニットU2や画像転写装置U3が装着された場合において、普通紙等のシートSに画像が印刷されて排出される場合、プリンタ本体U1で画像が印刷されて中継ユニットU2に搬入されたシートSは、第2の排紙トレイ8に排出される。
また、カード基材7の片面または両面に画像が記録される場合、給紙トレイTR1〜TR4に収容された転写フィルム10の受像層10bに、プリンタ本体U1で印刷される。受像層10bに印刷が行われた転写フィルム10は、中継ユニットU2を介して、丁合装置U3aに搬入される。
図12Aにおいて、カード基材7の両面に画像を記録される場合、まず、カード基材7の下面側の画像が記録された転写フィルム10が、ゲート13に案内されて、排出路12aに搬送される。転写フィルム10の後端がゲート13を通過すると、排出ロールRh2が逆回転し、転写フィルム10が排出路12aを逆方向に搬送、いわゆる、スイッチバックされる。そして、ゲート13に案内されて、転写フィルム10が積載路12bに搬送される。よって、転写フィルム10は、受像層10bが上面となる状態で、コンパイルトレイ9に収容される。
次に、カード基材7の上面側の画像が印刷された転写フィルム10が丁合装置U3aに搬入される場合、図12Cに示すように、ゲート13が切り替わる。そして、転写フィルム10がゲート13に案内されて、排出路12aを通過せずに積載路12bを搬送される。したがって、カード基材7の上面側の画像が印刷された転写フィルム10は、受像層10bが下方に向き且つ受像層10bがカード基材7の上面に対面した状態で、コンパイルトレイ9に積載される。
なお、カード基材7の一方の面にのみ画像が記録される場合には、記録される面に対応して、上側または下側のいずれか一方の転写フィルム10のみコンパイルトレイ9に搬入される。
積層体19は、媒体の搬送方向の下流側に配置されたエンコード部20に搬送される。実施例1のエンコード部20では、積層体19が一旦停止して、カードリーダ20bがICチップに記憶された情報を読み取る。エンコード部20を通過した積層体19は、媒体の搬送方向の下流側に配置された転写装置の本体部U3bに搬送される。
図3、図13において、転写装置の本体部U3bに搬送された積層体19は、クリーニングロール21に接触して、表面が清掃される。クリーニングロール21に清掃された積層体19は、転写装置31に搬送される。転写装置31では、積層体19は、ヒートロール34に積層体19が挟まれて加圧されると共に加熱される。よって、転写フィルム10に定着されたトナー81が加熱されて溶ける。よって、トナー81は、転写フィルム10からカード基材7に移行可能な状態となる。このとき、カード基材7は、カード基材7のガラス転位温度以上に温められて、軟化している。したがって、ヒートロール34からトナー81が圧力を受けると、図12に示すように、軟化したカード基材7にトナーの一部が埋め込まれる形で、カード基材7側に移行する。よって、受像層10bに印刷された画像がカード基材7の表面に転写される。
冷却装置41を通過した積層体19は、排出ロール76に搬送される。そして、排出ロール76は、積層体19を第3の排出トレイ77に排出する。
排出トレイ77に排出された積層体19は、転写フィルム10が剥されると、カード基材7の一面または両面に画像が転写されたカードが得られる。
また、実施例1の転写ベルト32,32は、樹脂よりも熱伝導率が高い金属で構成されており、樹脂製の転写ベルトを使用した構成よりも、冷却装置41が積層体19を冷却する際に、効率的に積層体19を冷却することが可能である。
しかし、この構成では、転写ベルト32の片寄りを補正する際に、転写部31への積層体19の搬送を停止して、転写ベルト32を逆回転させる必要がある。受像層10bに印刷された画像をカード基材7の表面に転写する転写動作が行えない。よって、転写ベルト32を逆回転させると、単位時間当たりに、転写フィルム10からカード基材7転写される画像の数量が減って、生産性が低下してしまう問題があった。
したがって、ベルトの片寄りの補正をする際に、転写動作を行えない特許文献1の構成に対して、実施例1の構成では、転写ベルト32の片寄りを補正する際も、転写動作を行うことが可能である。よって、特許文献1の構成に比べて、転写フィルム10からカード基材7へ転写される単位時間当たりの数量を増やし、生産性の低下を低減することが可能である。
仮に、実施例1の構成において、ヒートロール34のどちらか一端のみを、可動プレート51,51′で移動させた場合、ヒートロール34の傾斜可能な範囲がほぼ半分になってしまう。したがって、ヒートロール34の片寄りの補正能力が低下して、転写ベルト32の片寄りが補正しきれない恐れがある。
これに対して、実施例1の構成では、ヒートロール34の両端の可動プレート51,51′が移動可能である。よって、転写ベルト32の片寄りを確実に補正することが可能である。
図14Aにおいて、転写ベルト32の内面には、回転部材01が接触して摩擦力が作用する。摩擦力は回転部材01が転写ベルト32を押す力、いわゆる、垂直効力に応じて大きくなる。ここで、転写ベルト32が回転した場合、転写ベルト32の内面に接触する回転部材01の摩擦が回転抵抗、いわゆる、ブレーキとなる。
ここで、媒体の搬送方向に対して、接触部分02の上流側では、転写ベルト32の幅方向の前端側と後端側との移動速度03は同一である。転写ベルト32が接触部分02に差し掛かると、転写ベルト32の後端側は、回転部材01のブレーキで移動速度が低下する。
よって、転写ベルト32の幅方向の前端側の移動速度03と後端側の移動速度03′との間で速度差が発生して、転写ベルト32は矢印04で示す後方に移動する。
実施例1の構成では、転写ベルト32を張架する各ロール33,34,36,37のうち、転写ベルト32を押す力が最も強いヒートロール34で、転写ベルト32の片寄りの補正を行っている。したがって、転写ベルト32を張架する他のロール33,36,37で転写ベルト32の片寄りの補正を行う構成に比べて、実施例1の構成では、転写ベルト32の片寄りの補正能力を向上させることが可能である。
ここで、駆動ロール33の駆動に伴って、駆動ロール33の上流側では、転写ベルト32が引っ張られて、張った状態になる一方で、駆動ロール33よりも下流側では、転写ベルト32が上流側から押し込まれて、緩み易い。
したがって、テンションロール37で片寄りの補正を行う場合、テンションロール37が少しでも傾斜すると、密着し、巻付角の大きな転写ベルト32は、速やかに応答して、片寄りを補正する方向に急速に移動し易い。すなわち、テンションロール37で片寄りの補正を行うと応答性が高過ぎる。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図15は実施例2の回転軸の説明図であり、図15Aは基準位置に移動した状態の回転軸の説明図であって、実施例1の図10Aに対応する図、図15Bは第3の片寄り補正位置に移動した状態の回転軸の説明図であって、実施例1の図10Bに対応する図、図15Cは第4の片寄り補正位置に移動した状態の回転軸の説明図であって、実施例1の図10Cに対応する図である。
図15Aにおいて、実施例2の転写部31′では、片寄り補正部材の一例としてのテンションロール37に対して、実施例1のヒートロール34を傾斜させる構成と同様の機構が設けられている。すなわち、符号51〜71,M3,51′〜71′,M3′を付した部材等により構成された第2の片寄り補正機構KH3′がテンションロール37にも設けられている。
また、実施例2の構成では、テンションロール37,37どうしを接触および離間させる接離方向に対して移動可能に、可動プレート51,51′が付勢プレート61,61′に支持されている。
図16は実施例2の画像形成装置の制御部が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施例1の図7に対応する説明図である。
(制御部Cの機能)
また、実施例2の制御部Cは、実施例1のカムの回転制御手段C2Bに加えて、第2のカムの回転制御手段C2B′を有している。
なお、前記制御部Cのその他の構成要素については、実施例1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
第2のカムの回転制御手段C2B′は、第2の片寄り補正機構KH3′のカムモータM3,M3′の回転を制御して、カム68,68′の回転を制御する。
よって、第3の片寄り補正位置に移動したテンションロール37は、前方に片寄った転写ベルト32を後方に移動させる。
したがって、カム68,68′の移動に応じて、図15Cに示すように、前方に行くに連れて下方に傾斜する第4の片寄り補正位置に、テンションロール37を移動させる。
よって、第4の片寄り補正位置に移動したテンションロール37は、後方に片寄った転写ベルト32を前方に移動させる。
実施例2の第2の片寄り補正機構KH3′に関する片寄り補正処理は、図11に示す実施例1の片寄り補正処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
すなわち、実施例2の第2の片寄り補正機構KH3′に関する片寄り補正処理では、図11において、片寄り補正機構KH3のカム68,68′を移動させる片寄り補正処理において、第2の片寄り補正機構KH3′のカム68,68′を移動させる点が異なる。
実施例2の転写部31′では、転写ベルト32が前後方向に片寄った場合、転写ベルト32の片寄った方向に応じて、ヒートロール34が各片寄り補正位置に移動されると共に、テンションロール37も同じ片寄り補正位置に移動される。したがって、実施例2の構成では、ヒートロール34と、テンションロール37の2箇所で片寄りの補正が行われる。
よって、ヒートロール34のみで片寄りの補正をする実施例1の構成に比べて、実施例2の構成では、転写ベルト32の片寄りの補正能力が向上する。したがって、ヒートロール34のみでは、転写ベルト32の片寄りが十分に補正しきれない場合にも対応可能である。よって、転写ベルト32の端とフランジ43との接触頻度がさらに低下され、転写ベルト32の寿命が短くなってしまうこと等を、さらに低減することが可能である。
よって、ヒートロール34とテンションロール37とが同じ速度で傾斜する構成に比べて、実施例2の構成では、カード基材7に転写される画像の画質の低下を低減することが可能である。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H015)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。さらに、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能であり、いわゆるタンデム式の画像形成装置に限定されず、ロータリ式等の画像形成装置にも適用可能である。
(H03)前記実施例において、転写ベルト32の片寄りを補正する際に、転写ベルト32が片寄った方向に応じて、テンションロール37や、ヒートロール34を傾斜させて、転写ベルト32の片寄りを補正する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、テンションロール37や、ヒートロール34に代えて、駆動ロール33や、支持ロール36を傾斜させて、転写ベルト32の片寄りを補正する構成も可能である。なお、転写ベルト32を張架するロール33,34,36,37のうち、他のロールに比べて、バネ力や、ニップ圧の大きなロールで、転写ベルト32の片寄りを補正することが好適である。
例えば、転写ベルト32が片寄った方向に応じて、前方または後方に行くに連れて、上方または下方にヒートロール34を傾斜させる構成や、前方または後方に行くに連れて、媒体の搬送方向の上流側または下流側にテンションロール37を傾斜させる構成も可能である。また、ヒートロール34やテンションロール37を傾斜させる角度は、設計や仕様に基づいて任意に設定可能である。
(H06)前記実施例において、回転部材の一例として、4本のロール33,34,36,37で転写ベルト32を張架する構成を例示したが、これに限定されず、例えば、2本または3本、あるいは、5本以上の回転部材で転写ベルト32を張架する構成も可能である。
また、冷却ロールを使用した上で、転写ベルト32の片寄りを補正する際に、冷却ロールを傾斜させて、転写ベルト32の片寄りを補正する構成も可能である。
(H08)前記実施例において、媒体の搬送方向に対して、テンションロール37の下流側に、片寄りの検出部材の一例のベルトセンサSN1,SN2を2つ配置する構成を例示したが、これに限定されず、設計や仕様に応じて、任意の個数の片寄り検出部材を任意の場所に設置可能である。他にも、フランジ43を回転軸37aの軸方向に移動させる構成として、フランジ43が転写ベルト32に押されて移動することを検知して、片寄りを検出する等、任意の構成の片寄りが検知可能なセンサを採用可能である。
(H010)前記実施例において、各転写ベルト32,32に対して、片寄りの補正を行う構成が望ましいが、これに限定されず、一対の転写ベルト32,32のうち、どちらか一方のみで片寄りの補正を行う構成も可能である。
(H012)前記実施例において、ベルトセンサSN1,SN2の検出結果に基づいて、ヒートロール34とテンションロール37とを、各片寄り補正位置に移動させる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、ヒートロール34用のベルトセンサと、テンションロール37用のベルトセンサとを別々に設けて、各ベルトセンサの検出結果に応じて、ヒートロール34とテンションロール37とを別個に各片寄り位置に移動させる構成も可能である。
(H014)前記実施例2において、ヒートロール34とテンションロール37とにより片寄りの補正を行う構成を例示したが、これに限定されない。例えば、転写ベルト32,32どうしの間に積層体19が挟まれている場合には、ヒートロール34のみで片寄りの補正を行い、転写ベルト32,32どうしの間に積層体19が挟まれていない場合に、ヒートロール34とテンションロール37との両方で片寄りの補正を行う構成も可能である。
10…記録材、
19…積層体、
31,31′…転写部、
32…無端帯状の回転体、
33…駆動部材、
34…転写部材、回転部材、
34a…加熱部材、
37…回転部材、
43…脱落防止部材、
KH1…第1の片寄り補正部、
KH2…第2の片寄り補正部、
KH3…片寄り補正機構、
KH3′…第2の片寄り補正機構、
SN1,SN2…片寄り検出部材、
U…画像形成装置、
U3…画像転写装置、
Uy〜Uk+T1+T2+B…画像の記録部。
Claims (4)
- 表面に画像が形成された記録材と前記記録材の表面の画像が転写される基材とが積層された積層体を挟んで搬送する一対の無端帯状の回転体と、
前記各無端帯状の回転体を支持し且つ駆動して、前記各無端帯状の回転体を回転させる一対の駆動部材と、
前記各無端帯状の回転体を支持し、且つ、前記各無端帯状の回転体に張力を付与する一対の張架部材と、
前記各無端帯状の回転体の回転方向に対して、前記各駆動部材の下流側、且つ、前記各張架部材の上流側に配置され、熱源を内蔵し、且つ、前記各無端帯状の回転体に接触し、前記一対の無端帯状の回転体を挟んで対向して配置され、互いに接近する方向に力が付与されて、搬送される前記積層体に画像を転写させる熱および圧力を作用させる一対の転写部材と、
前記各無端帯状の回転体の幅方向外側で少なくともいずれかの前記各駆動部材、張架部材および転写部材の両端に支持され、且つ、前記各転写部材から前記各無端帯状の回転体の脱落を防止する脱落防止部材と、
前記無端帯状の回転体の幅方向への片寄りを検出する片寄り検出部材と、
前記転写部材の一端部を前記転写部材の他端部に対して前記積層体の搬送方向に相対的に移動可能に支持し、前記転写部材を傾斜可能な片寄り補正機構であって、前記片寄り検出部材が前記無端帯状の回転体の片寄りを検出した場合に、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する方向に前記転写部材を傾斜させて、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する前記片寄り補正機構と、
を備えたことを特徴とする画像転写装置。 - 前記転写部材の一端部を支持し且つ前記転写部材の一端部を前記転写部材の他端部に対して移動させる第1の片寄り補正部と、前記転写部材の他端部を支持し且つ前記転写部材の他端部を前記転写部材の一端部に対して移動させる第2の片寄り補正部と、を有する前記片寄り補正機構、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像転写装置。 - 前記張架部材の一端部を前記張架部材の他端部に対して相対的に移動可能に支持し、前記張架部材を傾斜可能な第2の片寄り補正機構であって、前記片寄り検出部材が前記無端帯状の回転体の片寄りを検出した場合に、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する方向に前記張架部材を傾斜させて、前記無端帯状の回転体の片寄りを補正する前記第2の片寄り補正機構と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像転写装置。 - 記録材に対して画像を記録する画像の記録部と、
前記記録材に記録された画像を、基材に転写させる請求項1ないし3のいずれかに記載の画像転写装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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