JP2000268450A - 回転磁気記録再生装置及び回転磁気記録再生装置の製造方法 - Google Patents

回転磁気記録再生装置及び回転磁気記録再生装置の製造方法

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JP2000268450A
JP2000268450A JP11074088A JP7408899A JP2000268450A JP 2000268450 A JP2000268450 A JP 2000268450A JP 11074088 A JP11074088 A JP 11074088A JP 7408899 A JP7408899 A JP 7408899A JP 2000268450 A JP2000268450 A JP 2000268450A
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tape
reproducing apparatus
groove
rotating
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Takashi Kayama
俊 香山
Junichi Ogasawara
順一 小笠原
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工によらないで作成することができ、
複雑な形状が比較的簡単に作ることができ、テープ状の
磁気記録媒体の付着を防ぐことができる回転磁気記録再
生装置及び回転磁気記録再生装置の製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 磁気記録ヘッドと磁気再生ヘッドの少な
くとも一方が搭載され、固定体1に対して連続回転され
ることによりテープ状の磁気記録媒体TPに対して情報
を記録したり、テープ状の磁気記録媒体TPの情報を再
生するための回転体2と、を有する回転磁気記録再生装
置であり、固定体1と回転体2の少なくとも一方におけ
るテープ状の磁気記録媒体TPが走行する走行面1A,
2Aは、ガラス材又はカーボンファイバーの少なくとも
一方を含む液晶ポリマーで射出成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テープ状の磁気記
録媒体に対して情報を記録したり、その磁気記録媒体の
情報を再生するための回転磁気記録再生装置及び回転磁
気記録再生装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の回転磁気記録再生装置は、回転
磁気ヘッド装置あるいは回転磁気ドラム装置とも呼ばれ
ており、例えばビデオテープレコーダ(VTR)等に用
いられている。回転磁気記録再生装置は、回転ドラム
(回転体)と固定ドラム(固定体)等を有しており、回
転体は固定体に対してモータの力により連続回転するよ
うになっている。回転体は、例えば再生ヘッドあるいは
記録ヘッド等を備えており、この回転体がテープ状の磁
気記録媒体である磁気テープに対して例えばヘリカルス
キャン方式で回転することにより磁気テープに対して情
報を記録したり、磁気テープの情報を再生できる。従来
のこの種の回転体と固定体は、切削加工が容易なことか
らアルミニウムで作られている。例えばアルミニウムの
塊から切削加工により回転ドラムや固定ドラムを切削加
工して、回転体や固定体を作成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
いわゆる機械的な切削加工により一つ一つ回転ドラムや
固定ドラムを切削加工することから、工程数が多くコス
トダウンに限界がある。しかもこのような加工設備を用
意するには膨大な投資が必要である。また回転ドラムや
固定ドラムを機械的な切削加工を行うので、回転ドラム
や固定ドラムの形状が複雑になった場合には、より高度
の切削加工技術が必要となり、工程数もより多くなって
しまう。またアルミニウム製の回転ドラムあるいは固定
ドラムには、別途作成したフレキシブル基板や通常のプ
リント基板等の回路形成用の部品を取り付ける必要があ
り、その作業も面倒である。また、アルミニウム製の回
転ドラムや固定ドラムのテープ走行面には、非常に薄い
磁気テープが走行中に貼り付く現象等が生じる恐れもあ
る。そこで本発明は上記課題を解消し、切削加工によら
ないで作成することができ、複雑な形状が比較的簡単に
作ることができ、テープ状の磁気記録媒体の付着を防ぐ
ことができる回転磁気記録再生装置及び回転磁気記録再
生装置の製造方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
体と、磁気記録ヘッドと磁気再生ヘッドの少なくとも一
方が搭載され、前記固定体に対して連続回転されること
によりテープ状の磁気記録媒体に対して情報を記録した
り、前記テープ状の磁気記録媒体の情報を再生するため
の回転体と、を有する回転磁気記録再生装置であり、前
記固定体と前記回転体の少なくとも一方における前記テ
ープ状の磁気記録媒体が走行する走行面は、ガラス材又
はカーボンファイバーの少なくとも一方を含む液晶ポリ
マーを用いて射出成形されていることを特徴とする回転
磁気記録再生装置である。請求項1の発明では、固定体
と回転体の少なくとも一方における走行面が、ガラス材
またはカーボンファイバーの少なくとも一方を含む液晶
ポリマーで射出成形により形成されている。これによ
り、機械的な切削加工によらず、射出成形により複雑な
形状であっても簡単に固定体、回転体の少なくとも一方
を作ることができる。液晶ポリマーを用いて射出成形す
るので、この固定体、回転体の少なくとも一方に対して
表面に簡単に電気回路の形成をすることもできる。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記走行面には、複数の溝
が所定のピッチをおいて形成され、前記ガラス材は、ガ
ラスビーズ、ガラスファイバーの少なくとも一方を含
む。これにより、収縮率の低減、熱変形温度のアップ、
及びコストダウンにつながる。またテープ状の情報記録
媒体との摩擦係数μの低減にもつながる。
【0006】請求項3の発明は、請求項2に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記液晶ポリマーに対する
前記ガラス材又は前記カーボンファイバーの少くとも一
方の重量比は、30〜50%である。請求項3におい
て、液晶ポリマーに対するガラス材またはカーボンファ
イバーの重量比が30%未満であると、収縮率の増加、
熱変形温度の低下及びコストアップにつながるので好ま
しくなく、この重量比が50%を超えると、成形も配合
もできない。これはカーボン同志をつなげる樹脂部分が
無くなる部分ができてしまうためである。
【0007】請求項4の発明は、請求項2に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記溝は、前記回転体の軸
方向に平行な方向に沿って形成されており、前記溝の前
記ピッチpと前記溝の深さdの関係式は、0.5≧d/
p≧0.05である。請求項4の発明では、d/pが
0.05よりも小さいと、テープ状の情報記録媒体との
貼り付き(摩擦係数μの増加)がおこりやすくなるので
好ましくなく、d/pが0.5よりも大きいと、金型加
工が困難になる。また成形品の金型からの取り出しが困
難になるので好ましくない。溝が回転体の軸方向に平行
な方向に沿って形成されているので、テープ状の磁気記
録媒体の走行面における付着を防ぎ、テープ状の磁気記
録媒体が繰り返し走行する場合におけるテープ状の磁気
記録媒体の摩擦係数μの増加を防ぐことができる。
【0008】請求項5の発明は、請求項1に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記溝は、前記回転体の軸
方向に対して直交する方向に沿って所定のピッチをおい
て形成されている。請求項5の発明では、溝が回転体の
軸方向に対して直交する方向に沿って形成されているの
で、テープ状の磁気記録媒体の付着を防ぐとともに、磁
気記録媒体の繰り返し走行によるテープ状の磁気記録媒
体の摩擦係数の増加を防ぐことができる。
【0009】請求項6の発明は、請求項1に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記溝は、前記回転体の軸
方向に対して斜め方向に沿って所定のピッチをおいて形
成されている。請求項6の発明では、軸が回転体の軸方
向に対して斜め方向に沿ってピッチをおいて形成されて
いるので、テープ状の磁気記録媒体の走行面における付
着を防ぎ、テープ状の磁気記録媒体の繰り返し走行によ
る摩擦係数の増加を防ぐことができる。
【0010】請求項7の発明は、請求項1に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記溝の断面形状は、三角
形である。
【0011】請求項8の発明は、請求項1に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記溝の断面形状は、四角
形である。
【0012】請求項9の発明は、請求項1に記載の回転
磁気記録再生装置において、前記溝の断面形状は、円弧
形である。
【0013】請求項10の発明は、固定体と、磁気記録
ヘッドと磁気再生ヘッドの少なくとも一方が搭載され、
前記固定体に対して連続回転されることによりテープ状
の磁気記録媒体に対して情報を記録したり、前記テープ
状の磁気記録媒体の情報を再生するための回転体と、を
有する回転磁気記録再生装置の製造方法であり、前記固
定体と前記回転体の少なくとも一方における前記テープ
状の磁気記録媒体が走行する走行面は、ガラス材又はカ
ーボンファイバーの少なくとも一方を含む液晶ポリマー
を射出成形により成形し、この成形の際には前記走行面
には、複数の溝をピッチをおいて形成することを特徴と
する回転磁気記録再生装置の製造方法である。
【0014】請求項10の発明では、固定体と回転体の
少なくとも一方における走行面が、ガラス材またはカー
ボンファイバーの少なくとも一方を含む液晶ポリマーで
射出成形して形成されている。これにより、機械的な切
削加工によらず、射出成形により複雑な形状であっても
簡単に固定体、回転体の少なくとも一方を作ることがで
きる。液晶ポリマーを用いて射出成形するので、この固
定体、回転体の少なくとも一方に対して表面に簡単に電
気回路の形成をすることもできる。しかも、成形の際に
走行面には、複数の溝をピッチをおいて形成すること
が、走行面におけるテープ状の磁気記録媒体の付着を防
ぎ、磁気記録媒体の繰り返し走行による摩擦係数の増加
を防ぐことができる。
【0015】請求項11の発明は、請求項10に記載の
回転磁気記録再生装置の製造方法において、前記射出成
形における固化時間は、0.2〜0.8秒であり、前記
ガラス材は、ガラスビーズ、ガラスファイバーの少なく
とも一方を含む。請求項11では、射出成形における固
化時間が、0.2秒よりも短いと圧縮成形が困難になる
ので好ましくなく、0.8秒よりも長い材料は収縮が大
きくなってしまうので好ましくない。
【0016】請求項12の発明は、請求項11に記載の
回転磁気記録再生装置の製造方法において、前記液晶ポ
リマーに対する前記ガラス材又は前記カーボンファイバ
ーの少くとも一方の重量比は、30〜50%である。請
求項12の発明では、液晶ポリマーに対するガラス材ま
たはカーボンファイバーの重量比が30未満であると、
収縮率の増加、熱変形温度の低下及びコストアップにつ
ながるので好ましくなく、この重量比が50%を超える
と、成形も配合もできない。これはカーボン同志をつな
げる樹脂部分が無くなる部分ができてしまうためであ
る。
【0017】請求項13の発明は、請求項10に記載の
回転磁気記録再生装置の製造方法において、前記溝は、
前記回転体の軸方向に平行な方向に沿って形成されてお
り、前記溝の前記ピッチpと前記溝の深さdの関係式
は、0.5≧d/p≧0.05である。請求項13の発
明では、d/pが0.05よりも小さいと、テープ状の
情報記録媒体との貼り付き(摩擦係数μの増加)がおこ
りやすくなるので好ましくなく、d/pが0.5よりも
大きいと、金型加工が困難になる。また成形品の金型か
らの取り出しが困難になるので好ましくない。溝が回転
体の軸方向に平行な方向に沿って形成されているので、
テープ状の磁気記録媒体の走行面における付着を防ぎ、
テープ状の磁気記録媒体が繰り返し走行する場合におけ
る摩擦係数μの増加を防ぐことができる。
【0018】請求項14の発明は、請求項10に記載の
回転磁気記録再生装置の製造方法において、前記溝は、
前記回転体の軸方向に対して直交する方向に沿って所定
のピッチをおいて形成されている。
【0019】請求項15の発明は、請求項10に記載の
回転磁気記録再生装置の製造方法において、前記固定体
や前記回転体の表面に電気回路を形成する。このよう
に、固定体や回転体の表面には、電気回路を直接形成す
ることができ、構造の簡単化及びコストダウンを図るこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0021】図1は、本発明の回転磁気記録再生装置の
好ましい実施の形態を示す斜視図であり、図2は図1の
回転磁気記録再生装置の内部構造例を示す断面図であ
る。図1と図2において、回転磁気記録再生装置10
は、概略的には固定体としての固定ドラム1、回転体と
しての回転ドラム2、モータM等を有している。回転ド
ラム2は、軸5に対して圧入等により固定されている。
固定ドラム1はスリーブ1aを有しており、このスリー
ブ1aの中には軸受4を有している。この軸受4は、軸
5を回転可能に支持している。これにより、モータMが
作動すると、回転ドラム2は軸5とともに、固定ドラム
1に対して軸5を中心として回転可能になっている。回
転ドラム2はロータリトランスTの回転コア30を有
し、固定ドラム1はロータリトランスTの固定コア20
を有している。これらの回転コア30と固定コア20
は、非接触型の信号の伝送装置であるロータリトランス
Tを構成している。回転ドラム2は、例えば記録ヘッド
WHや再生ヘッドRHを有している。回転ドラム2は、
この再生ヘッドRHのみを有している形式のものもあ
り、そうでなく記録ヘッドWHと再生ヘッドRHの両方
を有しているものもある。あるいは回転ドラム2は、複
数組の記録ヘッドと再生ヘッドを有しているタイプのも
のもある。
【0022】図2のように、軸5の下端部には、モータ
MのロータMRが固定されている。このロータMRはロ
ータマグネット6を有している。モータMのステータ基
板MSは、駆動用のコイル7を有している。このコイル
7に対してステータ基板MSの回路を通じて外部から通
電することにより、駆動用のコイル7と駆動用のマグネ
ット6の磁気的な相互作用により、モータMのロータM
Rが、軸5と回転ドラム2と一体になって連続回転す
る。記録ヘッドWHに対しては、ロータリトランスTを
通じて、非接触式で記録信号を供給できる。逆に再生ヘ
ッドRHで得られる磁気テープTPの再生信号は、ロー
タリトランスTを通じて、ステータ基板MS側に供給す
ることができる。
【0023】図1に示すように、磁気テープ(テープ状
の磁気記録媒体)TPは、固定ドラム1のリードガイド
部3に沿って、テープ走行方向Eの入口側INから、出
口側OUTへ走行される。つまり磁気テープTPは回転
ドラム2のテープ走行面2Aと固定ドラム1のテープ走
行面1Aに沿って走行するようなやり方で案内される。
この時に回転ドラム2が回転方向Rに沿って連続回転す
ることにより、記録ヘッドWHがヘリカルスキャン方式
で磁気テープTPに対して情報を記録し、あるいは再生
ヘッドRHが磁気テープTPに記録されている情報をヘ
リカルスキャン方式で再生することができる。
【0024】図1と図2に示すように、好ましくは固定
ドラム1のテープ走行面1A及び回転ドラム2のテープ
走行面2Aには、それぞれ溝1B,2Bが複数本所定の
ピッチにより形成されている。回転磁気記録再生装置1
0の形式によっては、このような溝は回転ドラム2のテ
ープ走行面2Aのみであってもよいし、固定ドラム1の
テープ走行面1Aのみであっても勿論構わない。しか
し、図1と図2の例では、テープ走行面1A,2Aにそ
れぞれ溝1B,2Bが形成されている。これらの溝1
B,2Bは、軸5の軸方向CLに平行にしかも図5に示
すような所定ピッチをおいて形成されている。テープ走
行面1Aにおける溝1Bのピッチ(間隔)と、テープ走
行面2Aにおける溝2Bのピッチは同じであってもよ
く、あるいは異なっていても構わない。
【0025】図3は、図1と図2における回転ドラム2
だけを示しており、この回転ドラム2のテープ走行面2
Aには、全周に亘って所定ピッチ毎に溝2Bが形成され
ている。図4は、図3の回転ドラム2におけるA−A線
における断面図である。回転ドラム2の中央部分には、
図2の軸5を通すための穴2Cを有している。
【0026】図4におけるB−B線における断面形状の
例を、図5〜図7に示している。図5の例では、溝がほ
ぼ三角形状に形成されており、図6の例では溝2Bが四
角形状に形成され、図7では、溝2Bが円弧状あるいは
半円形状に形成されている。図5〜図7における溝2B
の深さは、dで示し、隣接する溝2Bの間隔、ピッチは
pで示している。
【0027】図1〜図4に示すような回転ドラム2や図
1と図2に示す固定ドラム1は、ガラス材またはカーボ
ンファイバーの少なくとも一方を含む液晶ポリマーを用
いて射出成形により作られている。この射出成形の際に
は、図1のテープ走行面2Aあるいは1Aには、上述し
た複数の溝2Bあるいは1Bが形成される。回転ドラム
2あるいは固定ドラム1を作るための材料としては、ガ
ラス材またはカーボンファイバーの少なくとも一方を含
む液晶ポリマーであるが、このガラス材としては、ガラ
スビーズやガラスファイバーの少なくとも一方を含むも
のである。従ってガラス材としては、ガラスビーズの単
体、ガラスファイバーの単体あるいはガラスビーズとガ
ラスファイバーの両方を含むものをいう。液晶ポリマー
に含まれる材料としては、ガラスビーズ単体、ガラスフ
ァイバー単体、カーボンファイバーの単体、あるいはこ
の3種又は2種の混合物である。ここで、液晶ポリマー
とは、溶融状態で液晶、室温では固化するポリマーであ
る。このことから、回転ドラム2あるいは固定ドラム1
の少なくとも一方のテープ走行面2Aあるいは1Aは、
ガラス材またはカーボンファイバーの少なくとも一方を
含む液晶ポリマー、具体的にはガラス材を含む液晶ポリ
マー、カーボンファイバーを含む液晶ポリマーあるいは
ガラス材及びカーボンファイバーの両方を含む液晶ポリ
マー等のいずれかで射出成形する。
【0028】図1〜図4に示す回転ドラム2、固定ドラ
ム1のテープ走行面2A,1Aは、例えば手加工による
表面荒らし処理を行ったものでもよく、より好ましくは
これらのテープ走行面2A,1Aに対して図1と図2に
示すような溝2B,1Bを形成するのがよい。
【0029】図13は、図1と図2に示すような回転ド
ラム2と固定ドラム1のテープ走行面2A,1Aに対し
て、手加工により表面荒らし処理を行った場合の摩擦試
験結果の例を示している。すなわちテープ走行面2A,
1Aに対して手加工により、全周に亘って凹凸面を形成
した例を示している。図13においては、縦方向にはテ
ープ走行面の外周面粗度、摩擦係数μmax、及び摩擦
係数μの変化傾向、試験結果の判定を示している。
【0030】図13の横方向の欄には、各種材料の例を
示している。図13(A)は、デュポン株式会社の液晶
ポリマー(LCP)に対して、ガラスファイバー(G
F)を重量比にして30%含ませた例である。図13
(B)は、液晶ポリマー(LCP)に対して重量比で3
0%のカーボンファイバー(CF)を混ぜたものであ
り、デュポン株式会社製のものである。図13(C)
は、出光マテリアル株式会社製のものであり、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)に対してPP(ポリプ
ロピレン)を含ませたもので無機質のものである。図1
3(D)は、PPSに対してPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)を含ませたものであり、出光マテリアル
株式会社製のものである。
【0031】図13(E)は、PC(ポリカーボネー
ト)に対してHDPE(高密度ポリエチレン)を含ませ
たものである。図13(F)は、PC(ポリカーボネー
ト)に対してガラスファイバー(GF)を重量比にして
50%含ませたもので、三菱エンジニアリングプラスチ
ックス株式会社製のものである。図13(G)は、ポリ
カーボネート(PC)の通常製品であり、日本GEプラ
スチック株式会社製のものである。図13(C)〜
(G)は、図13(A)と(B)に対する比較例であ
る。
【0032】図13においては、例えば回転ドラム2に
おいて、磁気テープが500回走行した場合の判定例を
示している。この摩擦試験の結果、図13(A)に示す
材料が摩擦係数の変化傾向が一定であり、摩擦係数の最
大値μmaxも比較的小さく、外周面粗度も比較的小さ
いことから、摩擦試験結果の判定は良好(〇)という結
果を得ている。図13(B)の材料では、摩擦係数μの
変化傾向が増加傾向であるが、判定としては差ほど悪く
ない。これに対して図13(C)〜(G)の比較例では
摩擦係数μの変化傾向が大きく、摩擦試験結果はあまり
良くない。
【0033】図14は、手加工による縦スジ、すなわち
図1と図2に示すような軸方向に平行な溝2B,1Bを
形成した例を示している。この場合のピッチpは0.8
mmであり、深さdの平均値は0.03mmである。図
14(A)と図14(B)の材料は、図13(A)と図
13(B)の材料と同じである。図14(C)は、図1
3(E)の材料と同じで、図14(D)の材料は図13
(F)の材料と同じである。このような摩擦試験結果の
判定としては、図14(A)及び図14(B)の材料に
おいて、良好であると判定されている。これに対して、
図14(C)及び図14(D)の材料では判定は良くな
い。
【0034】図15は、別の摩擦試験結果の例を示して
いる。この例では機械加工により、テープ走行面に対し
て溝入れを行っている。図15の縦の欄には、溝(スジ
とも呼ぶ)の深さd(mm)の例を3通り示している。
それに対して図15の横の欄には、材料、ガラスビーズ
の含有量(重量比)、溝入れの方向、溝ピッチ(mm)
を示している。溝入れ方向の“縦”とは、図15(M)
に示すように、中心軸CLに沿って平行な溝2Bあるい
は1Bを指している。これに対して横溝の例としては、
図15(N)に示すように、回転ドラム2あるいは固定
ドラム1において、中心軸CLに対して直交する方向に
溝2Bあるいは1Bが形成されていることをいう。
【0035】図15(A)に示す材料は、例えばデュポ
ン社のLCP(液晶ポリマー)に対してガラスビーズ
(GB)を含ませたものであり、ガラスビーズの直径
は、例えば0.01mmである。図15(A)の材料に
対してガラスビーズの含有量の例としては重量比にして
5%と40%の例を示している。
【0036】図15(B)では、液晶ポリマー(LC
P)に対してガラスファイバー(GF)を含ませた例を
示しており、このガラスファイバーの含有量は重量比で
30%である。ガラスファイバーの直径は0.02mm
であり、ガラスファイバーの長さは0.2mmである。
図15(A)(B)では、溝のピッチpは、0.2mm、
0.5mm、1mm、2mm、5mmの例を示してい
る。このような表面に溝を機械加工で入れた例では、図
15(A)の材料においては、ガラス含有量が40%の
場合であって、しかも溝深さが0.05mmの時に溝ピ
ッチが0.2、0.5、1、あるいは2mmの場合にお
いて、しかも溝入れ方向が縦方向である場合が良好であ
る。
【0037】これに対して図15(B)の材料では、溝
入れ方向が縦方向及び横方向において、溝深さが0.0
5mmであり、溝ピッチが0.5、1mmの場合に良好
である。しかも、溝深さ0.025mmであって、溝入
れ方向が縦方向で、溝ピッチが0.2mmの場合でも摩
擦試験結果は良好である。図15の摩擦試験結果の例で
は、図15(L)に示すように溝2Bあるいは溝1Bは
溝の断面形状が三角形形状であり、その内底部の角度は
90度に設定された例を示している。
【0038】図13と図14に示すように、図1の回転
ドラム2と固定ドラム1に対して磁気テープTPを走行
させた場合の磁気テープの摩擦係数μは、図13(A)
のデュポン社製の商品名ゼナイトと呼ばれる材料に対し
て、図14及び図15に示すような溝入れ方向が縦であ
るものが、磁気テープ走行時における磁気テープの摩擦
係数μを最小化できて最良の結果を得ることができる。
【0039】図5〜図7における溝深さdと溝のピッチ
pの関係は、各材料と磁気テープTPの摩擦係数μによ
り、以下の範囲が適正であることが実験により判明し
た。 .液晶ポリマー(LCP)に対して例えば重量比にし
て40%のガラスビーズを含ませた場合であって、この
ガラスビーズの直径の平均が0.01mmである場合に
は、0.5≧d/p≧0.05、d≧0.025mm、
p≦2mmである。この場合において、もしもd/pが
0.05よりも小さい場合には、テープ状の情報記録媒
体との貼り付き(摩擦係数μの増加)がおこりやすくな
るので良くなく、d/pが0.5よりも大きい場合には
金型加工が困難になる。また成形品の金型からの取り出
しが困難になるので好ましくない。dが0.025より
も小さいと、テープ状の情報記録媒体が貼り付きやすく
なるので好ましくなく、pが2よりも大きいと、テープ
状の情報記録媒体が貼り付きやすくなるので好ましくな
い。
【0040】.液晶ポリマー(LCP)に対して重量
比でガラスファイバーを30%含ませた場合であり、ガ
ラスファイバーの直径が0.02mmで、その長さが
0.2mmの場合には、0.5≧d/p≧0.05、d
≧0.025mm、0.5mm≦p≦2mmである。d
/pが0.05よりも小さいと、テープ状の情報記録媒
体との貼り付き(摩擦係数μの増加)がおこりやすくな
るので好ましくなく、d/pが0.5よりも大きいと、
金型加工が困難になる。また成形品の金型からの取り出
しが困難になるので好ましくない。dが0.025mm
よりも小さいと、テープ状の情報記録媒体の貼り付きが
おこりやすくなるので好ましくなく、pが0.5mmよ
りも小さくpが2mmよりも大きくても、同様にテープ
状の情報記録媒体の貼り付きがおこりやすくなるので好
ましくない。
【0041】.液晶ポリマー(LCP)に対して重量
比で30%のカーボンファイバーを含ませた場合であ
り、このカーボンファイバーの直径が0.02mmであ
り、その長さが0.2mmの場合には、0.5≧d/p
≧0.05、d≧0.025mm、0.5mm≦p≦2
mmである。d/pが0.05よりも小さいと、テープ
状の情報記録媒体との貼り付き(摩擦係数μの増加)が
おこりやすくなるので好ましくなく、d/pが0.5よ
りも大きいと、金型加工が困難になる。また成形品の金
型からの取り出しが困難になるので好ましくない。dが
0.025mmよりも小さいと、テープ状の情報記録媒
体の貼り付きがおこりやすくなるので好ましくなく、p
が0.5mmよりも小さくpが2mmよりも大きくて
も、同様にテープ状の情報記録媒体の貼り付きがおこり
やすくなるので好ましくない。
【0042】図16は、図13〜図15における摩擦試
験用の装置の例を示している。ロードセル200がテー
ブル210の上に置かれており、ロードセル200は磁
気テープTPの一端に接続されている。磁気テープTP
の他端にはおもり220が取り付けられている。磁気テ
ープTPは、回転ドラム2に例えば巻き付け角90度で
巻き付けられている。一例としてこの回転ドラム2のド
ラム径は30mmである。磁気テープTPの厚みは7.
5μmであり、幅は2.5mmである。磁気テープPT
の送りスピードは13mm/秒である。おもりの重さは
5gである。図16のような摩擦係数の測定器を用い
て、図14と図15に示すような摩擦試験を行った場合
に、図14と図15の(A)に示す材料と(B)に示す
材料では、良好な結果が得られる。すなわち磁気テープ
TPと回転ドラムのテープ走行面での摩擦係数μの絶対
値が低く、磁気テープの繰り返し走行による磁気テープ
TPの摩擦係数μの増加傾向もほとんどないのである。
【0043】次に、図8〜図12を参照して、図1に示
すような回転ドラム2あるいは固定ドラム1の射出成形
による製造方法の例を示す。射出成形用金型140は、
図8に示すように、エジェクターピン、ピン孔、エジェ
クターピンの駆動機構を有している。射出成形用金型1
40は、固定側金型112と、背板128と、可動側金
型本体130とを備えている。可動側金型114の背板
128は、厚さの厚い駆動機構取り付け板142に、ス
ペーサ・ブロック144を介して固定されている。
【0044】ゲート122の近傍に設けられた一本の第
1のピン孔146内を進退する第1のエジェクターピン
148の先端150は、図8及び図9に示すように、樹
脂のキャビティ注入時には、第1のピン孔146のキャ
ビティ開口端152より後方に後退した位置にあるよう
に構成されている。第1のエジェクターピン148は、
第1のピン孔146、スペーサ・ブロック144の内部
空間154、及び、後述する第2のエジェクターピン駆
動板164に設けられたピン孔147を通っている。そ
して第1のエジェクターピン148の基部は、内部空間
154内で自在に進退する第1のエジェクターピン駆動
板156に連結されている。
【0045】第1のエジェクターピン駆動板156は、
駆動機構取り付け板142内に設けられた2個の油圧式
アクチュエータ158により駆動されて自在に進退す
る。第1のエジェクターピン148は、樹脂注入の終了
後に、図10と図11で比較して示すように、先端15
0が後退した位置から第1のピン孔146のキャビティ
開口端152に前進して、キャビティ開口端152から
第1のエジェクターピン148の先端150までのピン
孔部分に滞留している樹脂をキャビティ内に押し出すの
である。
【0046】図8と図9の第1のエジェクターピン14
8以外の第2のエジェクターピン160は、第2のピン
孔162を通っており、第2のエジェクターピン160
の基部はスペーサ・ブロック144の内部空間154に
設けられた第2のエジェクターピン駆動板164に連結
されている。第2のエジェクターピン160は、樹脂注
入時、第2のピン孔162のキャビティ開口端に位置し
ている。第2のエジェクターピン駆動板164は、図5
に示すように、駆動ロッド138の前進により第1のエ
ジェクターピン駆動板156と一体的に前進して第2の
エジェクターピン162をキャビティ116内に突出さ
せる。
【0047】次に、図9から図12を参照して、上述し
た射出成形用金型140を使って、円環状成形品である
回転ドラム1を射出成形法により成形する手順を説明す
る。図9に示すように、可動側金型114を前進させて
固定側金型112に接触させ、キャビティ116を形成
する。次に、図10に示すように、バルブ118からラ
ンナー部120及びゲート122を介してキャビティ1
16に樹脂を注入する。樹脂のキャビティ注入時には、
第1のエジェクターピン148の先端150が、第1の
ピン孔146のキャビティ開口端152より後方に後退
した位置にあって、第1のピン孔146のキャビティ開
口端152から第1のエジェクターピン148の先端1
50まで樹脂が充満している。また、樹脂注入時には、
第1のエジェクターピン駆動板156は、第2のエジェ
クターピン駆動板164から離間し、後方に後退した位
置にある。
【0048】次に、図11に示すように、油圧式アクチ
ュエータ158を起動して第1のエジェクターピン駆動
板156を前進させて、第2のエジェクターピン駆動板
164に接触させる。それにより、第1のエジェクター
ピン152は、後退した位置から第1のピン孔146の
キャビティ開口端152まで前進して、キャビティ開口
端152から第1のエジェクターピン152の先端15
0までのピン孔部分に滞留している樹脂をキャビティ1
16内に押し出す。
【0049】次いで、キャビティ116内で樹脂が硬化
した後、図12に示すように、可動側金型114を後退
させて固定側金型112から離間させる。続いて、駆動
ロッド138を前進させて第1のエジェクターピン駆動
板156及び第2のエジェクターピン駆動板164を同
時に前進させ、第1のエジェクターピン148及び第2
のエジェクターピン162をキャビティ116内に突出
させ、成形品Wをキャビティ116から押し出して、所
定の場所に落下させる。
【0050】ゲート近傍に設けられた少なくとも一本の
ピン孔内を進退する第1のエジェクターピンの先端が、
樹脂のキャビティ注入時にピン孔のキャビティ開口端よ
り後方に後退した位置にあって、樹脂注入の終了後に、
後退した位置から前進してピン孔のキャビティ開口端か
らエジェクターピンの先端までのピン孔部分に滞留して
いる樹脂をキャビティ内に押し出すことにより、均一な
密度分布を有する回転ドラム1が固定ドラムのような円
環状成形品を射出成形することができる。
【0051】上述したエジェクターピンにより、成形品
に対しては圧縮成形が可能である。この圧縮成形の効果
としては、エジェクターピンによる圧縮成形及び液晶ポ
リマーに対してガラスファイバーまたはガラスビーズあ
るいはカーボンファイバーの少くとも1つを重量比にし
て30%〜50%入れることで、金型の内径の実測値3
0.090mmに対して、実際には回転ドラムや固定ド
ラムの外径が30.087mm〜30.090mmが得
られ、金型の寸法通りの回転ドラム2あるいは固定ドラ
ム1を成形できることが確認されている。これにより、
射出成形時の回転ドラムあるいは固定ドラムの収縮率は
ほぼ0にすることができた。
【0052】もし液晶ポリマーに対して、ガラスファイ
バーまたはガラスビーズまたはカーボンファイバーのい
ずれか、あるいはこれらの少なくとも2つ以上を含む材
料を重量比で30%より少なく入れると、収縮率の増
加、熱変形温度の低下及びコストアップにつながるので
好ましくなく、重量比で50%を超えて入れると、成形
も配合もできない。これはカーボン同志をつなげる樹脂
部分が無くなる部分ができてしまうためである。また、
金型を用いて射出成形により材料を固化する時間は、
0.2秒〜0.8秒であるのが望ましい。固化時間が
0.2秒よりも少ないと、圧縮成形が困難で固化ができ
ず、0.8秒よりも長い材料は収縮が大きくなってしま
うとともに、成形サイクルが長くなるので好ましくな
い。
【0053】エジェクターピンを用いて射出成形時に圧
縮成形を行うことにより、成形された回転ドラムあるい
は固定ドラムは直径方向に関して金型の内径に比べて1
0μm程度大きくなる位であり、上述したように金型の
径の実測値に対して成形された回転ドラムあるいは固定
ドラムの成形品の寸法の収縮率をほぼ0に近づけること
ができる。圧縮成形するためのエジェクターピンの本数
や圧縮代は、成形する固定ドラムや回転ドラムの大きさ
等の条件でケースバイケースであるが、最適化を図るの
が望ましい。圧縮代を減らして全てのエジェクターピン
で圧縮成形するようにしてもよい。
【0054】上述したように回転ドラム(上ドラムとも
いう)や固定ドラム(下ドラムともいう)ともに、上述
したように液晶ポリマーを用いていれば、MID(Mo
lded Interconnection Devi
ce)によりAuメッキ等により配線パターンの形成が
直接可能である。そして、このような配線パターンに対
して電子部品を直接マウントすることができる。従って
従来では、アルミニウムの固定ドラムや回転ドラムに対
して、フレキシブル基板やプリント基板等の配線部品を
別途貼り付ける等の作業が必要であるが、このような作
業は不要となり、部品点数の削減及び工数の削減を図る
ことができる。射出成形を用いて回転ドラムや固定ドラ
ムを作成するので、形状が複雑であっても、一回の射出
成形作業で簡単に得ることができ、コストダウンを図る
ことができるとともに設備投資の抑制が可能である。
【0055】本発明の回転磁気記録再生装置は、通常の
VTR(ビデオテープレコーダ)に限らず、DAT(デ
ジタルオーディオテープレコーダ)やデジタルや記録用
の8mmテープのような磁気テープを用いたレコーダあ
るいはその他の種類の機器に対しても適用することがで
きるのは言うまでもない。図17は、本発明の別の実施
の形態を示しており、例えば回転ドラム2のテープ走行
面には、中心軸CLに対して、角度θを有するように、
斜めに沿って複数の溝2Bが形成されている例を示して
いる。これらの溝2Bは、所定のピッチpで所定角度毎
に形成されている。このようにしても、磁気テープの貼
り付きを防止し、磁気テープの摩擦係数μを低減するこ
とができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
切削加工によらないで作成することができ、複雑な形状
が比較的簡単に作ることができ、テープ状の磁気記録媒
体の付着を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転磁気記録再生装置の好ましい実施
の形態を示す斜視図。
【図2】図1の回転磁気記録再生装置の断面構造を示す
図。
【図3】回転磁気記録再生装置の回転ドラムの例を示す
図。
【図4】図3のA−A線における断面図。
【図5】図4におけるB−B線における溝付近の断面
図。
【図6】図4におけるB−B線における溝付近の断面
図。
【図7】図4におけるB−B線における溝付近の断面
図。
【図8】本発明の回転磁気記録再生装置の回転ドラムあ
るいは固定ドラムを作成するための射出成形用金型の例
を示す図。
【図9】図8の射出成形用金型の固定側金型と可動側金
型を一体化した状態を示す図。
【図10】キャビティ内に射出成形用の材料を注入して
いる様子を示す図。
【図11】注入した材料を固化しかつ圧縮している様子
を示す図。
【図12】可動側金型を固定側金型から外して、射出成
形した例えば回転ドラムを取り出している様子を示す
図。
【図13】回転ドラムあるいは固定ドラムの手加工によ
る表面荒らし成形品の摩擦試験結果の例を示す図。
【図14】手加工による縦溝の成形品における摩擦試験
結果の例を示す図。
【図15】機械加工による縦溝を入れた成形品における
摩擦試験結果の例を示す図。
【図16】磁気テープの摩擦試験を行うための測定器の
例を示す図。
【図17】本発明における別の溝の形成例を示す図。
【符号の説明】
1・・・固定ドラム(固定体)、1A,2A・・・テー
プ走行面、1B,2B・・・溝、2・・・回転ドラム
(回転体)、40・・・射出成形用の金型、d・・・溝
の深さ、p・・・溝のピッチ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体と、磁気記録ヘッドと磁気再生ヘ
    ッドの少なくとも一方が搭載され、前記固定体に対して
    連続回転されることによりテープ状の磁気記録媒体に対
    して情報を記録したり、前記テープ状の磁気記録媒体の
    情報を再生するための回転体と、を有する回転磁気記録
    再生装置であり、 前記固定体と前記回転体の少なくとも一方における前記
    テープ状の磁気記録媒体が走行する走行面は、ガラス材
    又はカーボンファイバーの少なくとも一方を含む液晶ポ
    リマーを用いて射出成形されていることを特徴とする回
    転磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記走行面には、複数の溝が所定のピッ
    チをおいて形成され、前記ガラス材は、ガラスビーズ、
    ガラスファイバーの少なくとも一方を含む請求項1に記
    載の回転磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶ポリマーに対する前記ガラス材
    又は前記カーボンファイバーの少くとも一方の重量比
    は、30〜50%である請求項2に記載の回転磁気記録
    再生装置。
  4. 【請求項4】 前記溝は、前記回転体の軸方向に平行な
    方向に沿って形成されており、前記溝の前記ピッチpと
    前記溝の深さdの関係式は、 0.5≧d/p≧0.05 である請求項2に記載の回転磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記溝は、前記回転体の軸方向に対して
    直交する方向に沿って所定のピッチをおいて形成されて
    いる請求項1に記載の回転磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記溝は、前記回転体の軸方向に対して
    斜め方向に沿って所定のピッチをおいて形成されている
    請求項1に記載の回転磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記溝の断面形状は、三角形である請求
    項1に記載の回転磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記溝の断面形状は、四角形である請求
    項1に記載の回転磁気記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記溝の断面形状は、円弧形である請求
    項1に記載の回転磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 固定体と、磁気記録ヘッドと磁気再生
    ヘッドの少なくとも一方が搭載され、前記固定体に対し
    て連続回転されることによりテープ状の磁気記録媒体に
    対して情報を記録したり、前記テープ状の磁気記録媒体
    の情報を再生するための回転体と、を有する回転磁気記
    録再生装置の製造方法であり、 前記固定体と前記回転体の少なくとも一方における前記
    テープ状の磁気記録媒体が走行する走行面は、ガラス材
    又はカーボンファイバーの少なくとも一方を含む液晶ポ
    リマーを射出成形により成形し、この成形の際には前記
    走行面には、複数の溝をピッチをおいて形成することを
    特徴とする回転磁気記録再生装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記射出成形における固化時間は、
    0.2〜0.8秒であり、 前記ガラス材は、ガラスビーズ、ガラスファイバーの少
    なくとも一方を含む請求項10に記載の回転磁気記録再
    生装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記液晶ポリマーに対する前記ガラス
    材又は前記カーボンファイバーの少くとも一方の重量比
    は、30〜50%である請求項11に記載の回転磁気記
    録再生装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記溝は、前記回転体の軸方向に平行
    な方向に沿って形成されており、前記溝の前記ピッチp
    と前記溝の深さdの関係式は、 0.5≧d/p≧0.05 である請求項10に記載の回転磁気記録再生装置の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 前記溝は、前記回転体の軸方向に対し
    て直交する方向に沿って所定のピッチをおいて形成され
    ている請求項10に記載の回転磁気記録再生装置の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 前記固定体や前記回転体の表面には、
    電気回路を形成する請求項10に記載の回転磁気記録再
    生装置の製造方法。
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