JP3227884B2 - 環状平面を有する射出成形品 - Google Patents

環状平面を有する射出成形品

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JP3227884B2 JP8142393A JP8142393A JP3227884B2 JP 3227884 B2 JP3227884 B2 JP 3227884B2 JP 8142393 A JP8142393 A JP 8142393A JP 8142393 A JP8142393 A JP 8142393A JP 3227884 B2 JP3227884 B2 JP 3227884B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、他部品との位置決めのための寸
法面として環状平面を有する射出成形品に係り、特に位
置決め精度が向上され得て、AV(オーディオビジュア
ル)機器やOA(オフィスオートメーション)機器用小
型モータの軸受ホルダ等に有利に適用される環状平面を
有する射出成形品に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、或る部品を位置決めして所定の
平面上に支持乃至は配置するため等に用いられる、位置
決め機能が付与された部材の一種として、位置決めのた
めの寸法面として環状平面を有するものが知られてお
り、各種装置に用いられている。
【0003】例えば、図6に示されている如き、パーソ
ナルコンピュータやワードプロセッサ等のディスク駆動
用モータ10に用いられて、該駆動用モータ10のスピ
ンドル12をシャーシに取り付ける軸受ホルダ14にお
いては、ディスク16をシャーシ板18と平行な平面上
に保持するために、モータ基板20に対する当接面22
に高い平面度が要求されると共に、ハブ台24を支持す
るボールベアリング26のストッパ面28にも、高い平
面度が要求される。
【0004】それに加えて、かかる軸受ホルダ14にお
いては、当接面22とストッパ面28との間の板厚方向
寸法によって、ハブ台24の高さが決定され、ディスク
16と磁気ヘッド30との間のクリアランスが決定され
ることから、かかる板厚方向寸法にも、高い精度が要求
される。
【0005】また、図7に示されている如き、光ディス
クの駆動用モータの回転軸に取り付けられて光ディスク
を支持するターンテーブル32においては、その外周平
面34に載置される光ディスクの面振れを防止するため
に、かかる外周平面34に高い平面度が要求される。
【0006】具体的には、このような軸受ホルダ14の
当接面22およびストッパ面28やターンテーブル32
の外周平面34には、一般に、平面度を、10μm以下
とすることが要求される。
【0007】ところが、従来の樹脂製の軸受ホルダやタ
ーンテーブルでは、要求される平面度を安定して得るこ
とが極めて困難であるという問題があった。
【0008】すなわち、樹脂製の軸受ホルダ等は、例え
ば、図8に概略的に示されているように、固定型38と
可動型36との型合わせ面間に形成された略円環板状の
成形キャビティ40内に、周方向の複数箇所(例えば、
3箇所)に形成されたピンポイントゲート42を通じ
て、樹脂材料を射出充填することにより、成形されるこ
ととなるが、このようにして形成された射出成形品にお
いては、図9に示されている如く、成形キャビティ40
内に充填される樹脂材料が、ピンポイントゲート42,
42間の周方向中央部分:aで合流し、そこにウェルド
ラインが生ぜしめられることとなる。
【0009】その結果、樹脂の流れ方向が他の部分とは
異なる、それらウェルドラインの存在する部分において
は、樹脂の成形収縮率が他の部分と異なり、冷却,固化
後に板厚方向に厚肉化することとなるために、得られる
成形品における平面度が著しく低下し、要求される平面
度を確保することが極めて困難であったのである。な
お、ウェルドラインの存在する部分における面直方向へ
の突出高さは、十数μmにまで達することがあり、特
に、アスペクト比の高い繊維状のフィラーを含む樹脂材
料を用いた場合には、より大きくなる。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであり、その解決課題とする
ところは、寸法面として環状平面を有する射出成形品に
おいて、寸法面としての環状平面における平面度を有利
に且つ安定して得られるようにすること、そして、それ
によって、小型モータ用の軸受ホルダ等にも有利に適用
され得る環状平面を有する射出成形品を提供することに
ある。
【0011】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、他部品との位置決めのため
の寸法面として環状平面を有する射出成形品において、
面直方向に突出する位置決め突部を、ウェルドラインの
発生部分を避けて、周方向において複数個形成し、かか
る位置決め突部の先端面により前記寸法面としての環状
平面を構成したことにある。
【0012】
【作用・効果】すなわち、このような環状平面を有する
射出成形品においては、ウェルドラインが形成されない
部分に位置決め突部が設けられていることから、かかる
位置決め突部の形成部分におけるウェルドラインの影響
が防止される。
【0013】そして、かかる射出成形品にあっては、そ
れら位置決め突部の先端面によって構成された寸法面
が、他部品に重ね合わされたりすることにより、該他部
品が位置決め支持等されることとなる。
【0014】従って、本発明に従う構造とされた環状平
面を有する射出成形品においては、その寸法面としての
環状平面の平面度が、極めて有利に且つ安定して確保さ
れ得るのであり、以て、優れた位置決め精度が発揮され
得て、AV機器やOA機器用小型モータの軸受ホルダ等
にも有利に適用され得るのである。
【0015】また、かかる射出成形品において、板厚方
向両側にそれぞれ位置決め突部を設け、板厚方向両側に
環状平面を構成すれば、それら両側の環状平面間におい
て、板厚方向寸法をも、高精度に設定することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0017】先ず、図1及び図2には、従来と同様、固
定型と可動型との間に形成された成形キャビティ内に、
略同一円周上に位置する3個のピンポイントゲートを通
じて樹脂材料を射出充填することによって(図8参照)
形成された、本発明に従う構造とされた略円環板形状を
呈する成形品50が示されている。なお、ピンポイント
ゲートに対応する点を、図1中に、Gで示す。
【0018】そこにおいて、かかる成形品50における
板厚方向一方の面には、面直方向(板厚方向)に突出す
る位置決め突部52が、互いに周方向に所定距離を隔て
て3つ形成されている。そして、これら位置決め突部5
2の先端面54が、一つの平面上に位置せしめられてい
ることにより、環状の寸法面が構成されているのであ
る。
【0019】また、これら3つの位置決め突部52は、
いずれも、ピンポイントゲート:Gの位置する部分に対
応位置して形成されている。それによって、いずれの位
置決め突部52も、ウェルドラインの発生部分を避け
て、位置せしめられている。
【0020】すなわち、成形品50には、成形キャビテ
ィ内に射出充填される樹脂材料の流れが合流することと
なるピンポイントゲート:G,G間の中央部分:aに位
置してウェルドラインが発生しており、それらの部分:
aにおいては、ウェルドラインの影響によって、板厚方
向寸法および半径方向寸法が僅かに大きくなっている。
そして、位置決め突部52は、いずれも、ウェルドライ
ンの影響によって板厚寸法が不均一となる部分を避けて
形成されているのである。
【0021】また、かかる位置決め突部52の突出高
さ:hは、少なくとも、ウェルドラインの影響によって
突出せしめられた部分:aの板厚方向の突出高さよりも
大きく設定されている。
【0022】従って、このような構造とされた成形品5
0においては、ウェルドラインの発生部位を避けて形成
された位置決め突部52の先端面54によって寸法面が
構成されていることから、かかる寸法面に対して金型精
度が確実に転写され得、寸法面における平面度が、ウェ
ルドラインによる影響を受けることなく、高精度に且つ
安定して確保され得るのである。
【0023】因みに、ガラス繊維10%入りのポリカー
ボネート樹脂を成形樹脂材料とし、外径がφ20mm,厚
さが5±0.01mmで、寸法面における平面度が10μ
m以下の成形品50を得ることを目標として、上述の如
き構造の成形品50を射出成形したところ、厚さ:5.
002mm,平面度:6μmの製品を得ることができた。
【0024】また、比較例として、同様な目標をもって
射出成形した、位置決め突部を有しない従来構造の成形
品(図9参照)にあっては、厚さ:5.023mm,平面
度:18μmのものしか得られず、製品に要求される精
度を得ることができなかった。
【0025】つぎに、本発明の別の実施例としての成形
品56が、図3及び図4に示されている。なお、本実施
例では、前記第一の実施例と同様な構造とされた部位に
ついて、図中に、前記第一の実施例と同一の符号を付す
ることにより、その詳細な説明を省略することとする。
【0026】すなわち、本実施例の成形品56は、2つ
のピンポイントゲート(図中、Gで示される点に位置す
る)を備えた成形金型にて形成されたものであって、中
心軸を挟んで径方向両側に位置する2箇所:a,aに、
ウェルドラインが形成されている。
【0027】そして、それらのウェルドライン発生部:
aを避けて、4つの位置決め突部52が、互いに周方向
に所定間隔を隔てて形成されている。
【0028】従って、このような本実施例構造の成形品
56においても、位置決め突部52における先端面54
の平面度がウェルドラインによる影響を受けることがな
いのであり、それ故、それら位置決め突部52の先端面
54によって構成される寸法面としての環状平面におけ
る平面度を高精度に確保することができ、前記第一の実
施例と同様の効果が発揮され得るのである。
【0029】因みに、ガラス繊維10%入りのポリカー
ボネート樹脂を成形樹脂材料とし、外径がφ20mm,厚
さが5±0.01mmで、寸法面における平面度が10μ
m以下の成形品56を得ることを目標として、上述の如
き構造の成形品56を射出成形したところ、厚さ:4.
997mm,平面度:8μmの製品を得ることができた。
【0030】また、比較例として、同様な目標をもって
射出成形した、位置決め突部を有しない従来構造の成形
品にあっては、厚さ:5.018mm,平面度:16μm
のものしか得られず、製品に要求される精度を得ること
ができなかった。
【0031】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0032】例えば、位置決め突部52の先端面54
は、他の部品を位置決めし得るだけの大きさと数をもっ
ていれば良く、かかる位置決め突部52の数や周方向間
隔,先端面54の面積等は、前記実施例のものに限定さ
れるものではない。
【0033】また、かかる位置決め突部52は、必ずし
も、成形品50,56の半径方向全幅に亘って形成する
必要もない。
【0034】更に、前記実施例では、成形品の厚さ方向
一方の面にのみ、位置決め突部52が形成されていた
が、図5に示されている如く、厚さ方向両側の面に、そ
れぞれ、適数個の位置決め突部52を形成することも可
能である。そして、そのように厚さ方向両側の面に位置
決め突部52を形成すれば、それら位置決め突部52,
52の先端面54,54間の寸法によって、厚さ寸法を
も、高い精度をもって設定することが可能となる。
【0035】また、本発明は、FDDのスピンドルモー
タの軸受ホルダや光ディスクを支持するターンテーブル
等の他、各種の寸法面たる環状平面を有する射出成形品
に対して適用され得ることは、勿論である。
【0036】加えて、本発明が適用される環状平面を有
する射出成形品は、熱可塑性プラスチックの射出成形に
よる成形品に限定されるものでなく、熱硬化性プラスチ
ックの射出成形(トランスファー成形)による成形品に
も、同様に適用され得ることは、勿論である。
【0037】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、いずれも、本発明の範囲内に含まれるものであるこ
とは、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての成形品を示す平面図
である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】本発明の別の実施例としての成形品を示す平面
図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面図である。
【図5】本発明の更に別の実施例としての成形品を示
す、図2に対応する断面図である。
【図6】寸法面として環状平面を有する製品の一具体例
としての軸受ホルダを示す、装着状態の断面説明図であ
る。
【図7】寸法面として環状平面を有する製品の別の具体
例としてのターンテーブルを示す断面説明図である。
【図8】寸法面として環状平面を有する射出成形品の一
般的な製造方法を説明するための説明図である。
【図9】図8に示された成形型を用いて射出成形された
従来構造の成形品の特質を説明するための平面図であ
る。
【符号の説明】
50 成形品 52 位置決め突部 54 先端面 56 成形品
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29D 31/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他部品との位置決めのための寸法面とし
    て環状平面を有する樹脂製の射出成形品において、該成形品の厚さ方向の一方の側の面に或いは両側の面
    に、 面直方向に突出する位置決め突部を、ウェルドライ
    ンの発生部分を避けるようにして、且つ該ウェルドライ
    ンによって突出せしめられる部分の板厚方向の突出高さ
    よりも大なる突出高さにおいて、周方向において複数個
    形成すると共に、それら位置決め突部の先端面が一つの
    平面上に位置するように形成してそれら位置決め突部
    の先端面により前記寸法面としての環状平面を構成した
    ことを特徴とする環状平面を有する射出成形品。
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