JP2000265572A - 木造建築物の材木接合器具 - Google Patents

木造建築物の材木接合器具

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JP2000265572A
JP2000265572A JP11070940A JP7094099A JP2000265572A JP 2000265572 A JP2000265572 A JP 2000265572A JP 11070940 A JP11070940 A JP 11070940A JP 7094099 A JP7094099 A JP 7094099A JP 2000265572 A JP2000265572 A JP 2000265572A
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timber
bolt
lumber
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Koichi Tamura
公一 田村
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STAR HOUSE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材木の乾燥収縮が生じても接合部に緩みが生
じないようにするとともに、予期せぬ力が働いても梁と
梁の交差部の剛性を保持できる木造建築物の材木接合器
具を提供することを技術的課題とする。 【解決手段】 骨組を構成する木材3,4の交差部にあ
って、前記交差部を接合する材木接合部材と、前記交差
部の一方の木材3に前記材木接合部材を固定するための
第1のボルト及びナット7と、材木接合部材を他方の材
木4に固定するための第2のボルト及びナット9と、材
木3,4とナット7,9との間に介装されたバネ座金1
2,13と、を備えた木造建築の材木接合器具におい
て、バネ座金12、13は、ボルトの取付用穴を穿設し
た湾曲板バネ12a,12d(13a,13d)を複数
形成し、この湾曲板バネの凹部を向かい合わせにして接
合し、材木3,4側に介装される湾曲板バネ12a(1
3a)の取付用穴の周囲に沿って複数の突起部12c
(13c)を設け、一定以上の力で圧縮された時に、前
記凹部が扁平になることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木造建築物における
材木の交差部を接合する材木接合器具に関し、更に詳細
には、木造建築物の梁や柱などを交差して取付けた接合
部が長い間のうちに乾燥収縮しても、この部分にガタツ
キが生じることのない材木接合器具に関する。
【0002】
【従来の技術】木造建築物の材木、例えば梁と梁とが交
差する部分は、剛性を高めるために材木接合器具を用い
て接合することがある。
【0003】図9は、従来の材木接合器具100の使用
例を示す。この材木接合器具100は、材木接合部材で
ある長方形の当て板101にボルト部102を取り付け
て羽子板状に形成したものである。そして、この材木接
合器具100は、当て板101を梁103に固定すると
共に、ボルト部102を梁104に引き寄せて固定する
ことによって、梁103と梁104とを接合するように
なっている。
【0004】この場合、材木接合部材である当て板10
1にはボルト孔105を設け、このボルト孔105を梁
103の貫通孔106に整合配置する。さらに、ボルト
107を当て板101側からボルト孔105及び貫通孔
106に挿入し、このボルト107に平座金108を介
してナット109を螺合することにより、材木接合部材
である当て板101を梁103に固定する。
【0005】また、ボルト部102は、梁104の貫通
孔110に挿入し、平座金111を介してナット112
を螺合することにより、梁104側に引き寄せた状態で
固定し、木造建築物の接合部におけるガタツキが生じる
のを防止する。さらに、平座金111、108によって
ボルト102、107の頭部が梁103、104にめり
込むのを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、木造建築物
では、材木が年を追って乾燥収縮していくため、材木の
断面寸法が小さくなることは避けられず、従来の材木接
合器具100では、梁103、104などの材木の乾燥
収縮に起因する接合部の緩みを防止できなかった。
【0007】そこで、本出願人は、特開平10−219
846号公報において、コイルスプリング状のバネ座金
を用いた材木接合器具を提案している。この特開平10
−219846号公報のバネ座金は、コイルスプリング
の付勢力によって材木の乾燥収縮に起因する接合部の緩
みを防止するものであるが、このコイルスプリングは圧
縮方向にも移動自在である。従って、材木の乾燥収縮寸
法が大きい場合や、地震等の予期せぬ圧縮方向の力が生
じた場合、接合部が弛んでガタが生じ梁と梁の交差部の
剛性が保てないおそれがある。
【0008】以上から本発明は、前記事項に鑑み発明さ
れたものであり、材木の乾燥収縮が生じても接合部に緩
みが生じないようにするとともに、予期せぬ力が働いて
も梁と梁の交差部の剛性を保持できる木造建築物の材木
接合器具を提供することを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するために以下の手段を採用した。本発明に係る木
造建築物の材木接合器具は、骨組を構成する木材の交差
部にあって、前記交差部を接合する材木接合部材と、前
記交差部の一方の前記木材に前記材木接合部材を固定す
るための第1のボルト及びナットと、前記材木接合部材
を他方の前記材木に固定するための第2のボルト及びナ
ットと、前記材木と前記ナットとの間に介装されたバネ
座金と、を備えた木造建築の材木接合器具において、前
記バネ座金は、前記ボルトの取付用穴を穿設した湾曲板
バネを形成し、前記湾曲板バネの取付用穴の周囲に沿っ
て複数の突起部を設けて前記湾曲板バネの凸部を前記材
木側に向けて前記ナットとの間に介装し、一定以上の力
で圧縮された時に、前記凸部が扁平になることを特徴と
する。
【0010】この構成の木造建築物の材木接合器具によ
れば、木材とナットとの間に介装されたバネ座金の湾曲
板バネがナットで圧縮されて、湾曲凸部が内側に圧入さ
れて扁平になり、材木の乾燥収縮寸法が生じた場合で
も、常時所定のテンションが維持されているから長期間
経過してゆるむことがない。
【0011】また、前記複数の突起部が前記突起部側か
ら見て前記ナット側のボルトネジ山にくい込む。その結
果、木材が収縮した場合、湾曲板バネのテンションによ
って前記突起部が材木側に移動し、材木側を常時所定の
テンションで押し続ける。一方、前記突起部は前記ナッ
ト側のボルトネジ山にくい込んでいるから、予期せぬ圧
縮方向の力が生じてもネジ山をのり越えることなく、前
記ナット側に移動しない。従って、バネ座金は前記ナッ
ト側を常時所定のテンションで押し続けることになる。
【0012】更に、本発明に係る木造建築物の材木接合
器具の前記バネ座金は、前記ボルトの取付用穴を穿設し
た湾曲板バネを複数形成すると共に、この湾曲板バネの
凹部を向かい合わせにして接合し、接合した前記湾曲板
バネのうち前記複数の突起部を設けた前記湾曲板バネの
凸部を前記材木側に向けて前記ナットとの間に介装する
構成も例示できる。
【0013】この構成の木造建築物の材木接合器具によ
れば、木材とナットとの間に介装されたバネ座金の湾曲
板バネ同士が互いに張り合い、材木の乾燥収縮寸法が大
きい場合でも、常時所定のテンションが維持されている
から長期間経過してゆるむことがない。なお、バネ座金
は、ナットをボルトに螺合したときにナットで圧縮され
て、お互いの湾曲凸部が内側に圧入されて扁平になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本実施の形態に係る木造建
築物の材木接合器具について図1〜4に基づいて説明す
る。
【0015】本実施の形態に係る木造建築物の材木接合
器具1は、図1に示すように、木造住宅などの木造建築
物の材木である梁3と梁4とを接合するのに用いられて
いる。そのため、材木接合器具1には、骨組みを構成す
る梁3、4の交差部にあって、この交差部を接合する材
木接合部材である長方形の当て板10を固定するための
第1ボルト5及びナット7(例えば、M12のボルト及
びナット)と、この接合部材である当て板10を他方の
材木である梁4との間で固定するための第2ボルト8及
びナット9(例えば、M12のボルト及びナット)とが
備えられている。
【0016】さらに、梁3、4と第1及び第2ナット
7、9との間には、バネ座金12(13)が介装されて
いる。このバネ座金12(13)は、図2に示すよう
に、2枚の湾曲板バネ12a(13a),12d(13
d)を主要な構成とする。湾曲板バネ12a(13a)
は、両端が円弧となる小判形状を有すると共にその中心
位置を凸部の頂点として湾曲形状を有する板バネ(例え
ば、長さ58mm×幅44mm×板厚1.5mm )である。また、湾
曲板バネ12a(13a)は、その中心位置にボルト取
付用穴12b(13b)を穿設している。そして、この
ボルト取付用穴12b(13b)の円周に沿って等間隔
に、突起12c…(13c…)が設けられている。な
お、この突起12c…(13c…)の先端は、湾曲凹部
方向を向き、その先端の点列が描く円の直径は11mmであ
る。
【0017】また、湾曲板バネ12d(13d)は、両
端が円弧となる小判形状を有すると共にその中心位置を
凸部の頂点として湾曲形状を有する板バネ(例えば、長
さ58mm×幅44mm×板厚1.5mm )である。また、湾曲板バ
ネ12d(13d)は、その中心位置に直径13mmのボル
ト取付用穴12e(13e)を穿設している。
【0018】そして、2枚の湾曲板バネ12a(13
a),12d(13d)は、それぞれの湾曲凹部を向か
い合わせにし、それぞれの両端を連結点として接合して
いる。接合する場合、それぞれのボルト取付用穴の芯を
合わせて接合する。
【0019】なお、2枚の湾曲板バネ12a(13
a),12d(13d)は、図3に示すように、製作す
ることが好ましい。すなわち、両端が円弧となる小判形
状を2つ隣接した形状を有するバネ鋼板を用意し(図3
(イ)参照)、プレス加工でそれぞれの小判形状の中心
位置を凸部の頂点として湾曲形状を形成する(図3
(ロ)の断面図参照)と共に、ボルト取付用穴12b
(13b)およびボルト取付用穴12e(13e)を穿
設する。なお、ボルト取付用穴12b(13b)の円周
には、突起12c…(13c…)が形成され、この突起
12c…(13c…)の先端は湾曲凹部方向を向いてい
る。次に、図3(ハ)に示すように、2枚の湾曲板バネ
12a(13a),12d(13d)の隣接部を境とし
て、それぞれの湾曲凹部が向かい合わせになるように折
り曲げて接合する。
【0020】本実施形態では、図1に示すように、接合
部材である当て板10に第2ボルト8の先端が取り付け
られて羽子板状に形成され、この当て板10が梁34側
に引き寄せられて固定されている。これによって、梁3
と梁4とが接合されている。
【0021】また、接合部材である当て板10にはボル
ト孔11が設けられている。このボルト孔11は、梁3
の貫通孔6に整合するように配置されている。そして、
第1ボルト5が当て板10側からボルト孔11と貫通孔
6に挿入され、第1ボルト5に角座金14を介して第1
ナット7が螺合されるとともに、バネ座金12が梁3と
角座金14の間に介装され、材木接合部材である当て板
10が梁3に固定されている。
【0022】第2ボルト8は梁4の貫通孔15に挿入さ
れ、この第2ボルト8に角座金16を介して第2ナット
9が螺合されるとともに、この角座金16と第2ナット
9との間には上述のバネ座金12と同一構造のバネ座金
13が介装され、梁4側に当て板10を引き寄せた状態
で固定されている。
【0023】次に、本発明の実施形態にかかる木造建築
物の材木接合器具の作用を図4に基づいて説明する。ま
ず、作業者が木材3(4)とナット7(9)との間に介
装し、ナット7(9)の締め付けによって一定以上の力
Fで圧縮する。すると、バネ座金12(13)は、図4
(イ)に示すように、ナット7(9)の締め付けによっ
て圧縮されて、お互いの湾曲凹部が内側に圧入されて扁
平になる。
【0024】そして、この木造建築物の材木接合器具
は、バネ座金12(13)の湾曲板バネ同士が張り合っ
て、材木の乾燥収縮寸法が大きい場合でも、常時所定の
テンションが維持されているから長期間経過してゆるむ
ことがない。
【0025】また、バネ座金12(13)を木材3
(4)とナット7(9)との間に介装したとき、複数の
突起12c(13c)が突起側から見てナット側のボル
トネジ山にくい込む。その結果、図4(ロ)に示すよう
に、木材3(4)が「A」位置から「B」位置に収縮し
た場合、湾曲板バネ同士のテンションによって突起12
c(13c)が材木側に移動し、材木側を常時所定のテ
ンションで押し続ける。
【0026】一方、突起12c(13c)はナット側の
ボルトネジ山にくい込んでいるので、地震等の予期せぬ
圧縮方向の力が生じてもネジ山を越えることなく、ナッ
ト側に移動しない。従って、バネ座金12(13)はナ
ット側を常時所定のテンションで押し続けることにな
る。
【0027】この木造建築物の材木接合器具1は、上述
のようにバネ座金12(13)により、梁3と第1ナッ
トの間、及び梁4と第2ナット9との間、及び梁4と第
2ナット9との間に常時テンションがかかっていつの
で、梁3、4に乾燥収縮が生じても第1及び第2ナット
7、9を回して増し締めしなくても、各ナット7、9が
それぞれ各ボルト6、8に強固に締結されたまま維持さ
れている。従って、梁3、4の接合部分におけるガタツ
キの発生を防止できるとともに、接合部分の強度を維持
することができる。
【0028】[別の実施の形態]次に、本発明の木造建
築物の材木接合器具に用いるバネ座金の別の実施の形態
を説明する。
【0029】図5は公知のわん座金を用いてバネ座金と
した取付け状態の説明図である。図5の別の実施の形態
では、上記実施形態の湾曲板バネ12d(13d)の代
わりに公知のわん座金122dを用いる。この公知のわん座
金122dは、図6に示すように、半球形状を有している。
この半球形状の中心位置の凸部の頂点には、ボルト取付
け穴122eが穿設されている。また、図5の別の実施の形
態では、上記実施形態の湾曲板バネ12a(13a)の
代わりに戻り防止ツメ付わん座金122aを用いる。戻り防
止ツメ付わん座金122aは、図7に示すように、半球形状
を有し、この半球形状の中心位置の凸部の頂点には、戻
り防止ツメ付ボルト取付け穴122bが穿設されている。こ
の戻り防止ツメ付ボルト取付け穴122bは、その穴の円周
に沿って等間隔に、突起122cが設けられている。この突
起122cの先端は、半球形状の凹部方向を向いている。
【0030】そして、図5の別の実施の形態では、木材
3(4)とナット7(9)との間に角座金14(1
6)、戻り防止ツメ付わん座金122a、わん座金122dの順
で介装し、ナット7(9)の締め付けによって一定以上
の力Fで圧縮する。すると、戻り防止ツメ付わん座金12
2aとわん座金122dは、ナット7(9)の締め付けによっ
て圧縮されて、お互いの半球形状の凹部が内側に圧入さ
れて扁平になる。また、戻り防止ツメ付わん座金122aを
木材3(4)とナット7(9)との間に介装したとき、
複数の突起122cが突起側から見てナット側のボルトネジ
山にくい込む。
【0031】図8は図7の戻り防止ツメ付わん座金122a
のみを用いてバネ座金とした取付け状態の説明図であ
る。図8の別の実施の形態では、木材3(4)とナット
7(9)との間に戻り防止ツメ付わん座金122a、角座金
124 の順で介装し、ナット7(9)の締め付けによって
一定以上の力Fで圧縮する。なお、角座金124 の外形寸
法は、戻り防止ツメ付わん座金122aの半球径寸法より大
きいものとする。すると、戻り防止ツメ付わん座金122a
は、ナット7(9)の締め付けによって圧縮されて、半
球形状の凹部が内側に圧入されて扁平になる。また、戻
り防止ツメ付わん座金122aを木材3(4)とナット7
(9)との間に介装したとき、複数の突起122cが突起側
から見てナット側のボルトネジ山にくい込む。
【0032】図9は公知のわん座金と公知のはずれ止め
ワッシャを用いてバネ座金とした取付け状態の説明図で
ある。図9の別の実施の形態では、木材3(4)とナッ
ト7(9)との間に角座金14(16)、はずれ止めワ
ッシャ222 、わん座金122d,122d の順で介装し、ナット
7(9)の締め付けによって一定以上の力Fで圧縮す
る。なお、はずれ止めワッシャ222 の突起は、わん座金
122d側へ向けて介装する。また、わん座金122d,122d
は、それぞれ凹部を向かい合わせにして介装する。する
と、わん座金122d,122d は、ナット7(9)の締め付け
によって圧縮されて、お互いの半球形状の凹部が内側に
圧入されて扁平になる。また、はずれ止めワッシャ222
を木材3(4)とナット7(9)との間に介装したと
き、複数の突起が突起側から見てナット側のボルトネジ
山にくい込む。上述の別の実施の形態(図5、図8、図
9の場合)も図4の実施の形態と同様に、わん座金122d
同士または戻り防止ツメ付わん座金122aとわん座金122d
同士が張り合って、材木の乾燥収縮寸法が大きい場合で
も、常時所定のテンションが維持されているから長期間
経過してゆるむことがない。また、防止ツメ付ボルト取
付け穴122bの複数の突起122cやはずれ止めワッシャ222
の突起はナット側のボルトネジ山にくい込んでいるの
で、地震等の予期せぬ圧縮方向の力が生じてもネジ山を
越えることなく、ナット側に移動しない。
【0033】[別の実施例]次に、本発明のバネ座金を
別の材木接合器具20に用いた別の実施例を図10〜図
13に基づいて説明する。
【0034】図10では、梁3と梁4の交差部を接合す
るための材木接合器具20として火打ち金具が用いられ
ている。この材木接合器具20は、梁3と梁4の交差部
に斜めに配置されている。そして、この材木接合器具2
0を固定するために、一方の取り付け座21が梁3に当
てられ、第1の係止片付ボルト30(以下単に第1ボル
トと称する)及び第1ナット7、さらに第1ナット7と
その一方の取り付け座21との間に介装されたバネ座金
12により材木接合器具20の一方が固定されている。
【0035】さらに、上述の材木接合器具20の他方の
取り付け座22が梁4に当てられ、第2の係止片付ボル
ト31(以下、単に第2ボルトと称する)及び第2ナッ
ト9、さらに第2ナット9と他方の取り付け座22との
間に介装されたバネ座金13で材木接合器具20の他方
が固定されている。このようにして、梁3と梁4が強固
に固定されている。
【0036】図10に示すように、第1及び第2ボルト
30、31と、材木接合器具20とを用いて梁3と梁4
を接合する場合は、図11の詳細図に示すように、梁
3、梁4の所定位置に貫通孔6、15を形成する。
【0037】次いでこの貫通孔6、15と材木接合器具
20の取り付け座21、22に設けたボルト孔11と位
置合わせしてから、梁3、4の外側から第1、第2ボル
ト30、31を挿通する。ボルト部32、33は、貫通
孔6、15と材木接合器具20の取り付け座21、22
のボルト孔11を貫通し、ネジ部38、39の先端が材
木接合器具20の取付座21、22より外側に突出す
る。
【0038】さらに、ネジ部38、39にバネ座金1
2、13を挿通してからナット7、9を所定の締め付け
トルクで螺合すると、バネ座金12、13が圧縮され
て、扁平になる。なお、バネ座金12、13は図2に示
したものと同様であり、詳細な説明は省略する。
【0039】このために、第1、第2ボルト30、31
は、梁3、4側に引き寄せられて係止片36、37が梁
3、4に食い込む。さらにナット7、9を回転させる
と、係止片36、37が梁3、4に食い込んで頭部3
4、35の外表面が梁3、4と略面一となる。このと
き、ボルトの梁3、4への組み込みが完了する。
【0040】この別の実施例においては、通常の角座金
は省略してあるが、角座金をバネ座金と共に用いること
ができる。図12は、本発明のバネ座金を更に別の材木
接合器具50に用いた別の実施例を示す。この別の実施
例は、上述の材木接合器具20を用いると共に、さら
に、材木の交差部を接合する材木接合部材として断面四
角形の材木接合器具50を材木の交差部に配置したもの
である。さらに、この材木接合器具50には上述の第1
ボルト31及びナット7と、第2ボルト31とナット9
を備えている。
【0041】骨組みを構成する材木である梁3、4の交
差部にあって、この交差部を接合する材木接合器具50
は、図13に示すように、断面が四角形の筒形をした引
き寄せ金具51を有する。この引き寄せ金具50は、対
向面51a、51b及び52a、52bに貫通孔53
a、53b及び54a、54bを設けてある。
【0042】そして、各貫通孔53a、53b及び54
a、54bに挿通したときに、各ボルト30、31が衝
当しないように、相互の位置をずらして設けてある。な
お、バネ座金12、13は図2に示したものと同様であ
り、その取付の仕方や第1及び第2ボルト30、31の
形状、取付方は、前述の別の実施例に述べたところと変
わらないので、詳細な説明は省略する。
【0043】図12に示すように、梁3に設けた貫通孔
6と引き寄せ金具51の前記貫通孔54a、54bとの
位置をまず合わせる。ついで、梁3の外側から貫通孔6
に第1ボルト30を挿入し、引き寄せ金具51の貫通孔
54a、54bからネジ部38を突出させる。このネジ
部38にバネ座金12を組み込んでからナット7を所定
のトルクで螺合し、引き寄せ金具51を梁3に固定す
る。
【0044】さらに、梁4の外側から梁4の貫通孔15
に第2ボルト31を挿入し、引き寄せ金具51の貫通孔
53a、53bからネジ部39を突出させる。このネジ
部39にバネ座金13を組み込んでからナット9を所定
のトルクで螺合し、引き寄せ金具51を梁4との間には
隙間aが形成される。また、第3の本実施形態において
は材木接合器具20の取付けは必須のものではなく、取
付け状態によっては省略することができる。
【0045】この更に別の実施例においても、梁3、4
と第1及び第2ナット7、9の間にバネ座金12、13
が介装され、各ナット7、9と梁3、4との間に常時所
定のテンションが維持されるので、梁3、4を接合して
から長期間経過した後に梁3、4が乾燥収縮するような
ことがあっても、梁3、4の接合部が弛んでガタツキが
生じるのを防止することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
材木の接合部にある材木接合部材に第1、第2のボルト
を挿通して固定するにあたり、材木とナットとの間に一
定の力で圧縮されたときに扁平になるバネ座金が介装さ
れているので、材木とナットとの間に常時所定のテンシ
ョンが維持されるため、材木の乾燥収縮寸法が大きい場
合でも、ボルト及びナットが弛むのを防止でき、これに
よって、接合部の剛性を保持することができる。また、
バネ座金は扁平になるので、例えば材木を彫り込んでナ
ットを材木の中に埋没させる場合でも、材木の彫り込み
深さを浅くすることができる。
【0047】また、本発明は、取付用穴の周囲に沿って
複数の突起部を設けるように構成したので、バネ座金を
木材とナットとの間に介装したとき、前記複数の突起部
が前記突起部側から見て前記ナット側のボルトネジ山に
くい込む。従って、バネ座金は前記ナット側を常時所定
のテンションで押し続けるので、地震等の予期せぬ圧縮
方向の力が生じてもナット側へはゆるまない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る木造建築物の材木接
合器具の取付け状態を示す部分断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る木造建築物の材木接
合器具のバネ座金を示す斜視図である。
【図3】本発明のバネ座金の製造過程を示す図であり、
図3(イ)は平面図、図3(ロ)は側面断面図、図3
(ハ)は側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る木造建築物の材木接
合器具の取付け状態を示す部分断面図である。
【図5】本発明の別の実施の形態に係る木造建築物の材
木接合器具の取付け状態を示す部分断面図である。
【図6】公知のわん座金の説明図であり、図6(イ)は
斜視図、図6(ロ)は側面断面図である。
【図7】戻り防止ツメ付わん座金の説明図であり、図7
(イ)は斜視図、図7(ロ)は側面断面図である。
【図8】本発明の別の実施の形態に係る木造建築物の材
木接合器具の取付け状態を示す部分断面図である。
【図9】本発明の別の実施の形態に係る木造建築物の材
木接合器具の取付け状態を示す部分断面図である。
【図10】本発明を別の実施例に用いた場合に係る木造
建築物の材木接合器具の取付け状態を示す部分断面図で
ある。
【図11】図5の要部断面図である。
【図12】本発明を別の実施例に用いた場合に係る木造
建築物の材木接合器具の取付け状態を示す部分断面図で
ある。
【図13】本発明を別の実施例に用いた場合に係る木造
建築物の材木接合器具の引き寄せ金具を示す斜視図であ
る。
【図14】従来例に係る木造建築物の材木接合器具の取
付け状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1、20、50…材木接合器具 3、4…梁(材木) 5、30…第1ボルト 7…第1ナット 8、31…第2ボルト 9…第2ナット 12、13…バネ座金 12a,13a…湾曲板バネ 12c,13c…突起 14、16…角座金 122a…戻り防止ツメ付わん座金 122d…わん座金 222…はずれ止めワッシャ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨組を構成する木材の交差部にあって、
    前記交差部を接合する材木接合部材と、前記交差部の一
    方の前記木材に前記材木接合部材を固定するための第1
    のボルト及びナットと、前記材木接合部材を他方の前記
    材木に固定するための第2のボルト及びナットと、前記
    材木と前記ナットとの間に介装されたバネ座金と、を備
    えた木造建築の材木接合器具において、 前記バネ座金は、前記ボルトの取付用穴を穿設した湾曲
    板バネを形成し、 前記湾曲板バネの取付用穴の周囲に沿って複数の突起部
    を設けて前記湾曲板バネの凸部を前記材木側に向けて前
    記ナットとの間に介装し、 一定以上の力で圧縮された時に、前記凸部が扁平になる
    ことを特徴とする木造建築物の材木接合器具。
  2. 【請求項2】 前記バネ座金は、前記ボルトの取付用穴
    を穿設した湾曲板バネを複数形成すると共に、この湾曲
    板バネの凹部を向かい合わせにして接合し、 接合した前記湾曲板バネのうち前記複数の突起部を設け
    た前記湾曲板バネの凸部を前記材木側に向けて前記ナッ
    トとの間に介装する請求項1記載の木造建築物の材木接
    合器具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168818A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Nariyasu Nishii 住宅補強具
JP6474475B1 (ja) * 2017-10-10 2019-02-27 奈良県履物協同組合連合会 鼻緒係止具及びそれを備えた履物

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