JP2000265056A - 低温高速硬化型ポリアミック酸樹脂組成物 - Google Patents

低温高速硬化型ポリアミック酸樹脂組成物

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JP2000265056A JP11067561A JP6756199A JP2000265056A JP 2000265056 A JP2000265056 A JP 2000265056A JP 11067561 A JP11067561 A JP 11067561A JP 6756199 A JP6756199 A JP 6756199A JP 2000265056 A JP2000265056 A JP 2000265056A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基材に塗布時の耐はじき性および広がり性に優
れ、比較的低温短時間の加熱で十分硬化が進行し、収縮
の無い表面平坦性を有する硬化被膜が得られるポリアミ
ック酸樹脂組成物を提供する 【解決手段】(A)一般式(1): 【化1】 [ここで、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む四価の有機
基、Yは二価の有機基、nは1〜300の整数]で表さ
れる構造を有し、Yの1〜50モル%が二価のジオルガ
ノシロキサン残基であるポリアミック酸樹脂と、 (B)一般式(3): 【化2】 (ここで、R4,R5,R6は同種又は異種の一価の有機
基)で表される溶剤を5〜50重量%とその他の非プロ
トン性極性溶剤95〜50重量%を含有する混合溶剤を
含有するポリアミック酸樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低温高速硬化型のポ
リアミック酸樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子コーティング用のポリ
アミック酸樹脂は、溶剤に溶解したワニス状態で半導体
素子等に塗布した後、硬化させてポリイミド樹脂膜を形
成することで、耐熱性、絶縁性に優れた保護膜として利
用されている。この溶剤としては非プロトン性極性溶剤
が用いられ、主に N−メチル−2−ピロリドン、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N一ジメチルホルムア
ミド、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、ジグラ
イム、トリグライム、1,4−ジオキサン、テトラヒド
ロフラン等が知られており、特にこの中で樹脂の溶解性
や毒性において有利なN−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド等が主流となっている。
しかし、ポリアミック酸樹脂組成物を硬化してなるポリ
イミド樹脂硬化被膜のガラス転移温度が高い場合、加熱
硬化時にこれらの高沸点溶剤の揮発およびイミド化に伴
う脱水が十分に進行せず、膜内に揮発成分が残存するこ
とが多い。これを回避するには高温での加熱硬化が必要
になるが、すると半導体素子に熱的損傷を与える恐れが
ある。この対策として樹脂溶液の状態で既に脱水閉環さ
れた溶剤可溶型ポリイミドが開発されているが、得られ
る硬化被膜が、耐溶剤性、電気特性等の点でポリアミッ
ク酸樹脂を塗布後に硬化させて得られるポリイミド硬化
被膜に比して劣る。さらに別の問題として、使用される
非プロトン性極性溶剤は表面張力が比較的大きいため
に、塗布時に塗膜にはじきが出たり膜厚が不均一になっ
たり、さらには加熱硬化の際に収縮が起きやすいなどの
欠点を有している。このため、半導体素子用保護膜とし
て硬化被膜を形成しても基板上に保護膜が形成されない
箇所が発生し、素子の信頼性が低下するといった問題が
生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、基材に塗布時の耐はじき性および広がり性に優れ、
比較的低温短時間の加熱で十分硬化が進行し、収縮の無
い表面平坦性を有するポリイミド硬化被膜が得られるポ
リアミック酸樹脂組成物を提供することになる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らがポリアミッ
ク酸樹脂組成物でありながら比較的低温でも硬化が進行
し易いものを鋭意検討した結果、ポリアミック酸樹脂に
おいて原料となるジアミン成分として所定量のジアミノ
ポリシロキサンを含有させ、さらに特定の溶剤を採用す
ることにより上記の目的を達成することができることを
見出した。即ち、本発明は、上記の目的を達成する手段
として、 (A)一般式(1):
【0005】
【化4】 [ここで、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む四価の有機
基、Yは二価の有機基、nは1〜300の整数、そして
Yは以下の構造式(2):
【0006】
【化5】 (式中、R1は炭素原子数3〜9の二価の有機基、R2
よびR3は各々独立に炭素原子数1〜8の非置換又は置
換の一価炭化水素基、mは1〜100の整数)で表され
る二価の有機基を1〜50モル%含む]で表されるポリ
アミック酸樹脂と、 (B)一般式(3):
【0007】
【化6】 (ここで、R4,R5,R6は同種又は異種の一価の炭化
水素基)で表される化合物5〜50重量%と該化合物以
外の非プロトン性極性溶剤95〜50重量%を含有する
混合溶剤を含有するポリアミック酸樹脂組成物及びこれ
を硬化してなるポリイミド硬化被膜を提供することにあ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】[(A)ポリアミック酸樹脂]一
般式(1)で表されるポリアミック酸は下記構造式
(4):
【0009】
【化7】 (但し、Xは上記と同様の意味を示す。)で表されるテ
トラカルボン酸二無水物と、下記構造式(5):
【0010】
【化8】 (ただし、Yは上記と同様の意味を示す)で表されるジ
アミンとを常法に従って、ほぼ等モルで有機溶剤中で反
応させることによって得られる。
【0011】なお、上記式(1)においてnは1〜30
0の整数、好ましくは2〜300の整数、特には5〜3
00の整数であるが、この様な繰り返し数を有するポリ
アミック酸は、上記の方法により容易に得ることができ
る。ここで、上記式(4)で表される四価の有機基X及
びテトラカルボン酸二無水物の例を具体的に示すと、
【0012】
【化9】 などであり、テトラカルボン酸二無水物として好ましく
は、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物である。ただ
し、これらに限定されるものではない。
【0013】上記式(4)で表されるテトラカルボン酸
二無水物は所望により1種単独でも2種以上の組み合わ
せとしても用いることができる。上記式(5)で表され
るジアミンのうち1〜50モル%は下記構造式(6):
【0014】
【化10】 (ここで、R1、R2、R3及びmは前記の通りである)
で表されるジアミノシロキサン化合物である。
【0015】一般式(6)で表されるシロキサンジアミ
ン(又はα,ω−ジアミノシロキサン)において、R1
表される炭素原子数3〜9の二価の有機基としては、例
えば、 −(CH23−, −(CH24−, −CH2CH(CH3)− −(CH26−, −(CH28−等のアルキレン基、
【0016】
【化11】 等のアリーレン基、これらを組み合せたアルキレン・ア
リーレン基、 −(CH23−O−, −(CH24−O−等のオキシアルキレン基、
【0017】
【化12】 等のオキシアリーレン基やこれらを組み合せた、
【0018】
【化13】 等のオキシアルキレン・アリーレン基などの、エーテル
酸素原子を含んでもよい二価炭化水素基が挙げられる。
【0019】R2,R3で表される炭素原子数1〜8の非
置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、tert−ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−
エチルヘキシル、オクチル等のアルキル基、ビニル、ア
リル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブ
テニル、ヘキセニル等のアルケニル基、フェニル、トリ
ル、キシリル等のアリール基、ベンジル、フェニルエチ
ル等のアラルキル基、これらの基の炭素原子に結合した
水素原子の一部又は全部がフッ素、臭素、塩素等のハロ
ゲン原子等で置換された基、例えばクロロメチル基、ブ
ロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等
のハロゲン置換アルキル基等が挙げられ、中でも、メチ
ル基及びフェニル基が好ましい。mは1〜100の整数
であり、好ましくは1〜39の整数、より好ましくは、
1〜9の整数である。一般式(6)で表されるシロキサ
ンジアミンの例としては、下記の式で表されるものが挙
げられる。
【0020】
【化14】 (p,qはp≧0,q≧1,1≦p+q≦99の整数で
あり、繰り返し単位の配列はブロックでもランダムでも
よい。)
【0021】
【化15】 (p,qは上記と同じ) 具体的には、例えば、
【0022】
【化16】
【0023】
【化17】 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの上記式(6)で表されるジアミノシロキサン化
合物は所望により1種単独でも2種以上の組み合わせで
も使用することができる。
【0024】上記式(6)のジアミノシロキサン化合物
はジアミン成分のうち、1〜50モル%、好ましくは2
0〜40モル%である。1モル%未満では樹脂の低弾性
率化による硬化性向上の効果が低下し、また50モル%
を超えると得られるポリイミド樹脂のガラス転移温度が
低下し、耐熱性の低下をもたらす。さらに上記式(5)
で表されるジアミンのうち上記式(6)で表されるジア
ミノシロキサン化合物以外のジアミンとしては、二価の
有機基Yとして、例えば
【0025】
【化18】
【0026】
【化19】
【0027】等の通常、炭素数6〜30の芳香族環含有
ジアミン残基を有する分子中にシロキサン構造を有さな
いジアミン化合物が挙げられ、具体的に例示すると、p
−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、2,2’−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(p−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−
ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,
4−ビス(p−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオエーテル)
ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,
2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−メチル
−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、
1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3,5−ジメチル
−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビ
ス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]メタン、ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]パーフ
ルオロプロパン等の芳香族環含有ジアミン等が挙げら
れ、好ましくはp−フェニレンジアミン、m−フェニレ
ンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン等である。もちろん、これらに限定さ
れるものではない。また、これらのジアミン化合物も所
望により1種単独でも2種以上の組み合わせとしても使
用することができる。
【0028】[(B)混合溶剤](B)成分の混合溶剤
は、前記式(3)で表されるエステル化合物を溶剤とし
て5〜50重量%含有することが不可欠であり、好まし
くは20〜40重量%である。この溶剤が5重量%未満
では得られる組成物の塗布性向上および溶剤の揮発性向
上の効果が低く、また50重量%を超えると(A)成分
であるポリアミック酸樹脂に対する溶解性が低下し、樹
脂が析出しやすい。ここでR4,R5,R6,は同種又は
異種の一価炭化水素基であり、好ましくは、炭素原子数
1〜4の一価炭化水素基であり、それぞれ、独立に、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、tert−ブチル等アルキル基、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イ
ソブテニル基等のアルケニル基、等が挙げられ、好まし
くは、それぞれメチル基、エチル基である。上記式
(3)の化合物の具体例としては、プロピレングリコー
ル−1−モノメチルエーテル−2−アセタート、プロピ
レングリコール−1−エチルエーテル−2−アセタート
などを挙げることができる。
【0029】その他の非プロトン性極性溶剤は混合溶剤
に95〜50重量%含まれることになる。このような非
プロトン性極性溶剤としては、例えばN−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、γ−ブチロ
ラクトン等が挙げられ、好ましくは、N−メチル−2−
ピロリドンである。もちろん、これらに限定されるもの
ではない。これらの非プロトン性極性溶剤も所望により
1種単独でも2種以上の組み合わせでも使用することが
できる。なお、本発明の樹脂溶液組成物の樹脂固形分
は、塗布の作業性の点から3〜50重量%とすることが
望ましく、より好ましくは5〜40重量%である。
【0030】この樹脂組成物には、本発明の効果を損わ
ない範囲内で酸化防止剤、熱安定剤、無機質充填剤(例
えばシリカ、アルミナ等)、顔料、染料等の着色剤など
を目的に応じて添加することができる。
【0031】[被膜の形成]この硬化性樹脂溶液組成物
を基材に塗布した後、通常100℃以上、好ましくは1
50℃以上の温度で0.5〜10時間加熱することによ
り、水分および溶剤が除去される。塗布した際に塗膜に
はじきが発生せず、表面が平坦で均一なポリイミド硬化
被膜を形成することができる。
【0032】本発明の組成物の硬化により得られる硬化
被膜はイミド環を有し、耐熱性、機械的特性、電気的特
性、基材に対する接着性および耐溶剤性に優れている
為、各種方法により各種基材、例えば半導体装置、具体
的には半導体素子表面のパッシベーション膜、保護膜、
ダイオード、トランジスタ等の接合部のジャンクション
保護膜、VLSIのα線遮蔽膜、層間絶縁膜、イオン注
入マスク等のほか、プリントサーキットボードのコンフ
ォーマルコート、液晶表面素子の配向膜、ガラスファイ
バーの保護膜、太陽電池の表面保護膜、さらに該硬化性
樹脂組成物に無機フィラーを配合した印刷用ペースト組
成物、導電性充填剤を配合した導電性ペースト組成物と
いったペースト組成物など幅広い範囲にわたり利用する
ことができる。
【0033】
【実施例】(実施例1)攪拌機、温度計および窒素置換
装置を具備したフラスコ内に、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.22g
(0.1mol)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン
13.88g(0.07mol)、および1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン7.46g(0.03mol)、並びにN-
メチル−2−ピロリドン122gとプロピレングリコー
ル−1−モノメチルエーテル−2−アセタート52gの
混合溶媒を仕込み、室温で16時間攪拌してポリアミッ
ク酸型硬化性樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をシリ
コン素子上に塗布したところ、はじきは認められず、良
好な広がり性を示した。続いて、こうして塗膜を形成し
たシリコン素子をオーブン中にて200℃で2時間加熱
して硬化させ、膜厚20μmの硬化被膜を形成した。こ
の硬化被膜には収縮が認められず、非常に良好な表面平
坦性を示した。さらに、同様に形成した硬化被膜につい
て残存揮発性分量を測定したところ、1重量%未満であ
った。これは、溶剤および水分の揮発が十分に進行した
ことを意味し、良好な膜物性が得られたことが確認され
た。
【0034】(実施例2)実施例1と同様の装置に、ピ
ロメリット酸二無水物21.81g(0.1mol)、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル14.01g
(0.07mol)、および1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
7.46g(0.03mol)、並びにN,N−ジメチル
アセトアミド122gとプロピレングリコール−1−モ
ノメチルエーテル−2−アセタート52gとの混合溶媒
を仕込み、室温で16時間攪拌してポリアミック酸型硬
化性樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をシリコン素子
上に塗布したところ、はじきは認められず良好な広がり
性を示した。続いて、こうして塗膜を形成したシリコン
素子をオーブン中にて200℃で2時間加熱して硬化さ
せ膜厚20μmの硬化被膜を形成した。この硬化被膜に
は収縮が認められず、非常に良好な表面平坦性を示し
た。さらに、同様に形成した硬化被膜について残存揮発
成分量を測定したところ、1重量%未満であった。溶剤
および水分の揮発が十分に進行し、良好な膜物性が得ら
れたことが確認された。
【0035】(実施例3)実施例1と同様の装置に、ピロ
メリット酸二無水物10.91g(0.05mol)、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物16.11g(0.05mol)、p−フェニレ
ンジアミン3.24g(0.03mol)、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル6.01g(0.03mo
l)、および1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン9.94g
(0.04mol)、並びにN−メチル−2−ピロリドン
145gとプロピレングリコール−1−モノメチルエー
テル−2−アセタート40gとの混合溶媒を仕込み、室
温で16時間攪拌してポリアミック酸型硬化性樹脂組成
物を得た。この樹脂組成物をシリコン素子上に塗布した
ところ、はじきは認められず、良好な広がり性を示し
た。続いて、オーブン中にて200℃で2時間加熱して
硬化させ、膜厚20μmの硬化被膜を形成した。この硬
化被膜には収縮が認められず、非常に良好な表面平坦性
を示した。さらに、同様の硬化被膜について残存揮発成
分量を測定したところ、1重量%未満であった。溶剤お
よび水分の揮発が十分に進行し、良好な膜物性が得られ
たことが確認された。
【0036】(比較例1)溶剤としてN−メチル−2−
ピロリドン174gのみを使用した以外は実施例1と同
様にして、ポリアミック酸型硬化性樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物をシリコン素子上に塗布したところ、チ
ップ上ではじきを生じた。また、同様にオーブンにて2
00℃、2時間硬化して膜厚20μmの硬化被膜を形成
した。この硬化被膜は収縮がみられ、、素子が剥き出し
の部分が確認された。さらに硬化被膜の残存揮発成分量
は約2重量%であり、十分な揮発分除去が進行していな
いことが確認された。
【0037】(比較例2)溶剤としてN,N−ジメチルア
セトアミド174gのみを使用した以外は実施例2と同
様にして、ポリアミック酸型硬化性樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物をシリコン素子上に塗布したところ、チ
ップ上ではじきを生じた。また、同様にオーブンにて2
00℃、2時間硬化して膜厚20μmの硬化被膜を形成
した。この硬化被膜は収縮がみられ、素子が剥き出しの
部分が確認された。さらに硬化被膜の残存揮発成分量は
約3重量%であり、十分な揮発分除去が進行していない
ことが確認された。
【0038】(比較例3)溶剤としてN−メチル−2−
ピロリドン68gとプロピレングリコール−1−モノメ
チルエーテル−2−アセタート106gの混合溶液を使
用した以外は実施例1と同様にして、ポリアミック酸型
硬化性樹脂組成物を合成したが、樹脂が再沈して均一な
溶液が得られなかった。
【0039】(比較例4)溶剤としてN,N−ジメチル
アセトアミド68gとプロピレングリコール−1−モノ
メチルエーテル−2−アセタート106gの混合溶媒を
使用した以外は実施例2と同様にして、ポリアミック酸
型硬化性樹脂組成物を合成したが、樹脂が再沈して均一
な溶液が得られなかった。
【0040】(比較例5)実施例1と同様の装置で、ピロ
メリツト酸二無水物10.91g(0.05mol)およ
び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物16.11g(0.05mol)およびp−フ
ェニレンジアミン5.40g(0.05mol)および
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル10.01g
(0.05mol)をN-メチル−2−ピロリドン145g
とプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2
−アセタート40gの混合溶媒中、室温で16時間攪拌
させ、ポリアミック酸型硬化性樹脂組成物を得た。この
樹脂組成物をシリコン素子上に塗布したところ、はじき
もみられず良好な広がり性を示した。続いて、オーブン
にて200℃、2時間硬化して膜厚20μmの硬化被膜
を形成した。この硬化被膜は収縮がみられず、非常に良
好な表面平坦性を示した。さらに、同様の硬化被膜につ
いて残存揮発成分量を測定したところ、5重量%であ
り、十分な揮発分除去が進行していないことが確認され
た。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によるポリ
アミック酸樹脂組成物は、基材に塗布時の耐はじき性お
よび広がり性に優れ、比較的低温短時間の加熱で十分硬
化が進行し、収縮の無い表面平坦性を有する硬化被膜が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/10 C09D 183/10 H01L 23/29 C08L 83/10 23/31 H01L 23/30 R // C08L 83/10 Fターム(参考) 4J002 CM041 EE037 EH046 EL057 EP017 EU027 HA05 4J038 DJ031 DL031 PB09 4M109 AA02 CA05 EC05 EC07 EC20 ED03 EE03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(1): 【化1】 [ここで、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む四価の有機
    基、Yは二価の有機基、nは1〜300の整数、そして
    Yは以下の構造式(2): 【化2】 (式中、R1は炭素原子数3〜9の二価の有機基、R2
    よびR3は各々独立に炭素原子数1〜8の非置換又は置
    換の一価炭化水素基、mは1〜100の整数)で表され
    る二価の有機基を1〜50モル%含む]で表されるポリ
    アミック酸樹脂と、 (B)一般式(3): 【化3】 (ここで、R4,R5,R6は同種又は異種の一価の炭化
    水素基)で表される化合物5〜50重量%と該化合物以
    外の非プロトン性極性溶剤95〜50重量%を含有する
    混合溶剤とを含有するポリアミック酸樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の組成物を基材上で硬化さ
    せることにより形成された硬化被膜。
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