JP2000264033A - アクティブサスペンションの制御装置 - Google Patents

アクティブサスペンションの制御装置

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JP2000264033A
JP2000264033A JP11075460A JP7546099A JP2000264033A JP 2000264033 A JP2000264033 A JP 2000264033A JP 11075460 A JP11075460 A JP 11075460A JP 7546099 A JP7546099 A JP 7546099A JP 2000264033 A JP2000264033 A JP 2000264033A
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hydraulic pump
hydraulic cylinder
pump motor
hydraulic
pressure
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JP11075460A
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Tatsuya Masamura
辰也 政村
Shizuka Sakai
静 坂井
Masashi Ohira
将史 大平
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Nissan Motor Co Ltd
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/40Type of actuator
    • B60G2202/41Fluid actuator
    • B60G2202/416Fluid actuator using a pump, e.g. in the line connecting the lower chamber to the upper chamber of the actuator

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 長い油圧配管をなくし、間欠的に制御力調整
及び姿勢制御を行い、動力損失を低減する軽量かつ低コ
ストのアクティブサスペンションの制御装置を提供す
る。 【解決手段】 油圧シリンダ100を複動型にし、油圧
ポンプをコントローラCTの出力により駆動される正逆
転両用型の電動機Mに連結され吐出方向と起動と停止が
制御される正逆転両用型の油圧ポンプモータPとし、吐
出油を油圧シリンダ側へのみ許容するチェック弁3,4
と絞り弁5,6とを並列に組み合わせた減衰弁と、パイ
ロット型リリーフ弁7,8とを設け、油圧シリンダに油
圧ポンプモータからの吐出油を選択的に供給し、逆に油
圧ポンプモータへ減衰弁を介して還流する際の通路抵抗
と、油圧ポンプモータ及び電動機の回転抵抗とにより油
圧シリンダの伸縮を抑制する制御力を発生させて車両の
姿勢を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のアクティブ
サスペンションに関し、特に、乗り心地と、操縦安定性
を向上させた、低コストのアクティブサスペンションの
制御装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】この種のアクティブサスペンションとし
ては、例えば特開平4−362408号公報の図2に開
示されたようなものが知られている。
【0002】このアクティブサスペンションは、車高調
整に使用する圧力範囲を制限しながら、操縦安定性に影
響を与えないように、車体の姿勢を水平状態に維持する
もので、車輪と車体との間に介装された片効きの油圧シ
リンダと、エンジンにより駆動され当該油圧シリンダに
供給する油圧源からの作動油を、コントローラから入力
される指令値に応じて制御する圧力制御弁と、横加速
度,車高等を検出するセンサと、センサの検出値に基づ
いて前記圧力制御弁を制御するコントローラとを備えて
いる。
【0003】このアクティブサスペンションの制御装置
においては、コントローラで車高が予め設定した限界値
内かどうかを判定し、限界値内であるときには目標車高
値を予め設定した値に保持し、車高が予め設定した限界
値を越えていると判定されたときには、この目標車高値
に一致するように、コントローラで車高検出値をもとに
車高調整指令値を演算し、これを圧力制御弁に出力する
ことにより車高調整を行う。この結果、車高は常に予め
設定した目標車高値に維持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアクティブサス
ペンションにあっては、まず、車両の制振及び車高調整
を片効き単動型の油圧シリンダと圧力制御弁で行うた
め、車高の降下は車体の自重を利用する必要がある。懸
架ばねが併用されている車体の下限域への降下を保証す
るためには、車高の下限域で油圧シリンダの保持力を必
要とする。このためには走行中常時油圧を維持する必要
があるので、目標車高における油圧シリンダの圧力は高
くなる。
【0005】また、油圧がエンジンルームより各輪に配
管されるため、動力損失を伴う長い油圧配管を必要とす
ることから、燃料消費を増化させてしまう。
【0006】更に,油圧回路内に高価なアキュムレータ
を持つため、高価な装置となってしまうという問題があ
った。
【0007】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたれたものであり、その目的とするところは、まず長
い油圧配管をなくし、しかも必要に応じて間欠的に制御
力調整及び姿勢制御を行い、動力損失を低減する軽量か
つ低コストのアクティブサスペンションの制御装置を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、車輪と車体と
の間に介装され懸架ばねが架装された油圧シリンダと、
車両の前後左右の加速度,車速等を検出する検出手段
と、検出手段の検出値を演算処理して制御電流を出力す
るコントローラと、コントローラによって駆動される油
圧ポンプを備えたアクティブサスペンションを前提とす
るものである。
【0009】上記の目的を達成するための本発明の手段
は、上記前提となる構成に加えて、「油圧シリンダをピ
ストンにより上下室に区画された複動型に構成し、油圧
ポンプをコントローラの出力により駆動される正逆転両
用型の電動機に連結され且つ吐出方向と起動と停止が制
御されるとともに、油圧モータとしても作動する正逆転
両用型の油圧ポンプモータとして構成し、更にコントロ
ーラにより制御された油圧ポンプモータからの吐出油を
油圧シリンダ側へのみ流れを許容するチェック弁と絞り
弁とを並列に組み合わせた減衰弁と、減衰弁の油圧ポン
プモータ側から分岐して油圧シリンダの上下室とタンク
とを接続する排出側通路中に設けたパイロット型リリー
フ弁とを設け、上記油圧シリンダと、油圧ポンプモータ
と、減衰弁と、パイロット型リリーフ弁とを各車輪ごと
に独立して配設し、油圧シリンダの上下室のいずれか一
方に油圧ポンプモータからの吐出油を減衰弁を介して選
択的に供給し、逆に上記上下室の一方から油圧ポンプモ
ータへ減衰弁を介して還流する際の通路抵抗と、油圧ポ
ンプモータ及び電動機の回転抵抗とにより油圧シリンダ
の伸縮を抑制する制御力を発生させて車両の姿勢を制御
するとともに、上記パイロット型リリーフ弁でサージ圧
力を低減すること」である。
【0010】ここで、上記正逆転両用型の電動機は、油
圧ポンプモータに駆動される際には、前記コントローラ
の出力により油圧ポンプモータと逆回転のトルクを発生
させ、油圧シリンダの伸縮を抑制する制御力を発生させ
る。
【0011】また、上記減衰弁と一対となって配設され
るパイロット型リリーフ弁は、前記減衰弁の油圧ポンプ
モータ側からパイロット圧を導き、当該パイロット圧に
対向するばね側には、一対となる固定絞り及び当該固定
絞りの間に接続される両効き密閉タンクからなる圧力平
準化回路の圧力を導いて、当該圧力平準化回路の上流側
と下流側の圧力差を利用し油圧シリンダのサージ圧力を
タンクに解放する。
【0012】そして、路面の段差等を通過するような大
きい衝撃入力に対しては、これを感知したコントローラ
の出力により、油圧ポンプモータに連結された電動機を
作動させ、油圧シリンダの伸縮と同一方向に制御力を付
加することによって、車体への衝撃を低減するとともに
その上下動を小さくすることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態に係わるア
クティブサスペンションは、図3にその一部を示すよう
に、車輪と車体との間に介装された懸架ばね101によ
り車体を支持するとともに、これに併設された油圧シリ
ンダ100により車両の姿勢を制御する。懸架ばね10
1は車両の標準積載状態において全車体重量を支持する
ように設定され、この状態では油圧シリンダ100の保
持力は必要としない。
【0014】本発明の一つの実施形態に係わるアクティ
ブサスペンションは、図1の回路に示すように、前後左
右の加速度,車速等の各種センサからなる検出手段S
と、検出手段Sからの入力を演算処理し信号として出力
するコントローラCTが、車体側に1台配設されてい
る。つぎに、上記コントローラCTにより駆動される正
逆転両用型の電動機M,当該電動機Mに連結された正逆
転両用型の油圧ポンプモータP,中立通路Lnに接続さ
れたタンクTより油圧ポンプモータPに作動油を吸い込
むためのチェック弁1及び2よりなる油圧源EHと、油
圧ポンプモータPから複動型の油圧シリンダ100への
流れのみ許容するチェック弁3及び4,これに並列に接
続され通路抵抗により制御力を発生する絞り弁5及び
6,油圧シリンダ100からの排出側の圧力を制御する
パイロット型リリーフ弁7及び8,サージ圧力を吸収す
るための絞り9及び10,絞り9及び10の間に接続さ
れる両効き密閉タンクTaからなる圧力制御部PCと、
車両の懸架ばねに並列に配設され車両の姿勢を制御する
油圧シリンダ100とが、接続部La,Lb,Lc,L
dで結合され駆動ユニットを構成している。そして油圧
源EHと圧力制御部PCと油圧シリンダ100とが各車
輪ごとに独立して配設される。
【0015】更に詳しく述べると、油圧シリンダ100
はシリンダ12内にピストン14を介して伸縮自在に挿
入したピストンロッド11と、ピストン14で区画され
た上部室A及び下部室Bとからなり、上部室Aと下部室
Bはそれぞれ接続部La,Lcと接続部Lb,Ldを介
して油圧ポンプモータPに接続されている。
【0016】接続部Lc,Ld側には絞り5,6が設け
られ、更に絞り5,6と並列にチェック弁3,4が設け
られ、チェック弁3,4は油圧ポンプモータPから油圧
シリンダ100へのみ圧油の流れを許容する。
【0017】接続部La,Lcと接続部Lb,Ldとの
間には吸い込み通路Leと排出側通路Lfとを並列に設
け、吸い込み通路Leには一対のチェック弁1,2が設
けられ、他方の排出側通路Lfには常時閉の一対のパイ
ロット型リリーフ弁7,8が設けられている。吸い込み
通路Leと排出側通路Lfとの間にはタンクTに通じる
中立通路Lnが接続されている。
【0018】更に排出側通路Lfには両効き密閉タンク
Taに通じるパイロット通路Lg,Lhが並列に接続さ
れ、各パイロット通路Lg,Lhの途中に絞り9,10
がそれぞれ設けられている。
【0019】このアクティブサスペンションの制御装置
は、車両の走行によってに発生するロール或いはピッチ
ング等の入力モーメントに対する反力モーメントを、油
圧源EHの電動機Mの回転負荷によって発生させ車両の
姿勢を安定に保持する。
【0020】入力モーメントが小さい場合でも、油圧シ
リンダ100はロール或いはピッチング等により伸縮す
るので、油圧シリンダ100の上下室A,Bに接続され
た絞り弁5,6を介して正逆転両用型の油圧ポンプモー
タPに作動油を供給し油圧モータとして作動させ、この
際の通路抵抗と油圧ポンプモータP及びこれに連結され
た電動機Mの回転抵抗とにより、ロール或いはピッチン
グを抑制する制御力を発生させる。
【0021】入力モーメントが大きい場合には、油圧ポ
ンプモータPに駆動される正逆転両用型の電動機Mは、
ロール或いはピッチングを感知したコントローラCTに
より制御されているため、電動機Mを油圧ポンプモータ
Pに駆動される回転方向と逆方向に駆動することによ
り、大きな反力モーメントを発生させることができる。
この結果、ロール或いはピッチングが更に抑制され、車
両の姿勢がアクティブに制御されることになる。
【0022】路面からの大きな衝撃入力等の外乱或いは
油圧ポンプモータPの起動時等においては、油圧シリン
ダ100から油圧ポンプモータPに至るLa〜LcとL
b〜Ldからなる通路の圧力が高くなり所謂サージ圧力
が発生する。この場合は、絞り9,10と両効き密閉タ
ンクTaとを併用した圧力平準化回路の下流側の圧力P
pを、パイロット型リリーフ弁7,8の上流側のパイロ
ット圧力Pcに対抗するばね側に導き、サージ圧力が発
生した上流側のパイロット圧力Pcと平準化された圧力
Ppとの差圧により、パイロット型リリーフ弁7,8を
開弁させ、サージ圧力をタンクTに解放する。
【0023】両効き密閉タンクTaは絞り9,10の間
に接続されており、密閉されたシリンダ内に摺動自在に
嵌着され両側からばねで挟持されたフリーピストンが、
油圧シリンダ100の伸縮に伴う両室の圧力差により左
右に応動し、サージ圧力を絞り9,10で減衰させるこ
とによりサージ圧力に伴う脈動を平準化する。
【0024】ここで、外乱の周波数が3Hzよりも高い
場合のパイロット圧Ppは、上流側のパイロット圧力P
cに対して、図2(A)に示すように、周波数が高いほ
どゲイン(=Pp/Pc)が小さくなるように絞り9,
10の開口面積を設定する。
【0025】パイロット型リリーフ弁でカットされるサ
ージ圧力は、図2(B)の斜線部に示すように、目標と
なる最終的な制御圧よりもΔP(ばねのセット荷重/受
圧面積)だけ高くなる。
【0026】また本制御装置では、ロール或いはピッチ
ング以外の入力に対する反力も、上記油圧源EHの油圧
ポンプモータP及びこれに連結された電動機Mの回転負
荷によって発生させ車両の姿勢を安定に保持する。例え
ば、路面からの突き上げ入力等による車体の振動は、ロ
ール或いはピッチングの抑制と同様に油圧シリンダ10
0が伸縮するので、その上下室A,Bに接続された絞り
弁5,6を介して正逆転両用型の油圧ポンプモータPに
作動油を供給し油圧モータとして作動させ、この際の通
路抵抗と油圧ポンプモータP及び電動機Mの回転抵抗と
によりこれを抑制する。
【0027】路面からの入力モーメントが大きく車体の
振動も大きい場合には、油圧ポンプモータPに駆動され
る正逆転両用型の電動機Mが、ロール或いはピッチング
を感知したコントローラCTにより制御されているた
め、電動機Mを油圧ポンプモータPの回転方向と逆方向
に駆動することにより、大きな反力モーメントを発生さ
せ車体の振動を速やかに抑制する。
【0028】図3は、上記油圧シリンダ100の構造の
1例を示すものである。
【0029】車輪と車体との間に取付け部材11A及び
19を介して取付けられる油圧シリンダ100は、ま
ず、車輪側への取付け部材11Aが結合されたピストン
ロッド11の上端にピストン14を組み付け、それを摺
動自在に収容して上部室Aと下部室Bを区画するととも
に、下端部にロッドガイド16及び上端部にベース部材
18を装着したシリンダ12を外筒13に収容する。
【0030】つぎに、ロッドガイド16の下方にスペー
サ15を重畳し、外気を遮断するシール17Aを収容し
たパッキンケース17を外筒13の下端部に螺着する一
方、外筒13の上端部には車体側への取付け部材19を
螺着して密封することにより形成されている。シリンダ
12と外筒13の間には作動油の充満した外周通路Dが
形成され、外筒13の外周には、車輪と車体との間に介
装された懸架ばね101の上端を支持するばね座13A
が溶接されている。
【0031】油圧シリンダ100の上部室Aに連通する
ベース部材18の中空部18Aは、前記圧力制御部PC
の接続部Lcに接続されるとともに、下部室Bにシリン
ダの通孔12A,外周通路D,切欠き通路C,環状通路
Eを介して連通する取付け部材の通孔19Aは、前記圧
力制御部PCの接続部Ldに接続され、油圧シリンダ1
00が、油圧ポンプPの正逆転により伸縮される。ピス
トンロッド11の伸縮に伴いロッドガイド16の下部に
漏出した作動油は、スペーサ15の還流ポート15Aと
管20を介してタンクTに還流する。シール17Aには
下部室Bの圧力は加わらないので、シール17Aの作動
フリクションは小さいため、油圧シリンダ100はスム
ースに伸縮する。
【0032】作動油の充満したシリンダ12内をピスト
ンロッド11が伸長する際には、密閉された下部室Bの
作動油は、シリンダの通孔12A,外周通路D,切欠き
通路C,環状通路Eを介して、取付け部材の通孔19A
から圧力制御部PCの接続部Ldに接続される。ピスト
ンロッド11の伸長によって不足するピストンロッド退
出体積分の作動油は、前記シリンダ12の上端部に配設
されたベース部材の中空部18Aを介して上部室Aに補
充される。
【0033】以上詳述したように、一つの実施形態に係
わるアクティブサスペンションは、車輪と車体との間に
介装された懸架ばね101により車体を支持するととも
に、懸架ばね101の上端を支持するばね座13Aが溶
接された油圧シリンダ100により車両の姿勢を制御す
る。そして、油圧源EHと、圧力制御部PCと、複動型
の油圧シリンダ100とは各車輪ごとに独立して配設さ
れ、短い接続部La,Lb,Lc,Ldで駆動ユニット
が構成されている。長い配管がなくなるので、エンジン
の動力損失が軽減される。
【0034】つぎに、通常の圧力制御は、路面からの突
き上げ入力等の外力により伸縮する油圧シリンダ100
から油圧ポンプモータPへの還流を利用して行うため、
駆動ユニットを低コストで構成することができる。ま
た、姿勢制御は、必要に応じて間欠的に駆動ユニットを
作動させることから、エンジンの負担を軽減することが
できる。
【0035】更に、絞り弁5,6、両効き密閉タンクT
a、パイロット型リリーフ弁7,8を加えることによ
り、路面からの衝撃等に起因する外乱及び油圧ポンプモ
ータPの起動等によって発生するサージ圧力を吸収でき
るため、制御力が異常に高くなるのを防ぐことができ
る。
【0036】また、路面の段差等を通過するような大き
い衝撃入力に対しては、これを感知したコントローラC
Tの出力により、電動機M及びこれに連結された油圧ポ
ンプモータPを作動させ、油圧シリンダの伸縮と同一方
向に制御力を付加することによって、車体への衝撃を低
減するとともに車体の上下動を小さくすることができ
る。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明のアクティブサ
スペンションの制御装置は、油圧源と、制御力制御部
と、車両の懸架ばねに並列に配設された複動型の油圧シ
リンダとが各車輪ごとに独立して配設され、短い接続部
で駆動ユニットが構成されているので、長い配管がなく
なるためエンジンの動力損失が軽減される。
【0038】つぎに、通常の圧力制御は、路面からの突
き上げ入力等の外力により伸縮する油圧シリンダから油
圧ポンプモータへの還流を利用して行うため、駆動ユニ
ットを低コストで構成することができる。また、姿勢制
御は、必要に応じて間欠的に駆動ユニットを作動させる
ことから、エンジンの負担を軽減することができる。
【0039】更に、制御力の調整は、電動機の回転方向
と駆動トルクの双方を制御して行うことから、制御力を
直接調整ことができる。また、路面からの衝撃入力に対
しては、この大きさを感知した集中制御部の信号によ
り、即座に制御力を高め或いは低めることができること
もあって制振が容易に行えるため、車両の安定性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるアクティブサスペンションの制
御装置である。
【図2】(A)パイロット型リリーフ弁のゲイン特性で
ある。 (B)カットされるサージ圧力の説明図である。
【図3】本発明に係わる制御装置の油圧シリンダの1例
である。
【符号の説明】
A,B 油圧シリンダの上下室 CT コントローラ M 正逆転両用型の電動機 P 正逆転両用型の油圧ポンプモータ S 検出手段 T タンク Ta 両効き密閉タンク 1,2,3,4 チェック弁 7,8 パイロット型リリーフ弁 100 油圧シリンダ 101 懸架ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 静 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 (72)発明者 大平 将史 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA02 CA01 DA17 DA18 EA22 EA32 EA36 EB08 ED02 ED09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と車体との間に介装され懸架ばねが
    架装された油圧シリンダと、車両の前後左右の加速度,
    車速等を検出する検出手段と、検出手段の検出値を演算
    処理して制御電流を出力するコントローラと、コントロ
    ーラによって駆動される油圧ポンプを備えたアクティブ
    サスペンションにおいて、油圧シリンダをピストンによ
    り上下室に区画された複動型に構成し、油圧ポンプをコ
    ントローラの出力により駆動される正逆転両用型の電動
    機に連結され且つ吐出方向と起動と停止が制御されると
    ともに、油圧モータとしても作動する正逆転両用型の油
    圧ポンプモータとして構成し、更にコントローラにより
    制御された油圧ポンプモータからの吐出油を油圧シリン
    ダ側へのみ流れを許容するチェック弁と絞り弁とを並列
    に組み合わせた減衰弁と、減衰弁の油圧ポンプモータ側
    から分岐して油圧シリンダの上下室とタンクとを接続す
    る排出側通路中に設けたパイロット型リリーフ弁とを設
    け、上記油圧シリンダと、油圧ポンプモータと、減衰弁
    と、パイロット型リリーフ弁とを各車輪ごとに独立して
    配設し、油圧シリンダの上下室のいずれか一方に油圧ポ
    ンプモータからの吐出油を減衰弁を介して選択的に供給
    し、逆に上記上下室の一方から油圧ポンプモータへ減衰
    弁を介して還流する際の通路抵抗と、油圧ポンプモータ
    及び電動機の回転抵抗とにより油圧シリンダの伸縮を抑
    制する制御力を発生させて車両の姿勢を制御するととも
    に、上記パイロット型リリーフ弁でサージ圧力を低減す
    ることを特徴とするアクティブサスペンションの制御装
    置。
  2. 【請求項2】 上記正逆転両用型の電動機は、油圧ポン
    プモータに駆動される際には、前記コントローラの出力
    により油圧ポンプモータと逆回転のトルクを発生させ、
    油圧シリンダの伸縮を抑制する制御力を発生させること
    を特徴とする請求項1に記載のアクティブサスペンショ
    ンの制御装置。
  3. 【請求項3】 上記減衰弁と一対となって配設されるパ
    イロット型リリーフ弁は、前記減衰弁の油圧ポンプモー
    タ側からパイロット圧を導き、当該パイロット圧に対向
    するばね側には、一対となる固定絞り及び当該固定絞り
    の間に接続される両効き密閉タンクからなる圧力平準化
    回路の圧力を導いて、当該圧力平準化回路の上流側と下
    流側の圧力差を利用し油圧シリンダのサージ圧力をタン
    クに解放することを特徴とする請求項1に記載のアクテ
    ィブサスペンションの制御装置。
  4. 【請求項4】 路面の段差等を通過するような大きい衝
    撃入力に対しては、これを感知したコントローラの出力
    により、パイロット型リリーフ弁と油圧ポンプモータに
    連結された電動機を作動させ、油圧シリンダの伸縮と同
    一方向に制御力を付加することによって、車体への衝撃
    を低減するとともにその上下動を小さくすることを特徴
    とする請求項1又は3に記載のアクティブサスペンショ
    ンの制御装置。
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