JP5551153B2 - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5551153B2
JP5551153B2 JP2011507311A JP2011507311A JP5551153B2 JP 5551153 B2 JP5551153 B2 JP 5551153B2 JP 2011507311 A JP2011507311 A JP 2011507311A JP 2011507311 A JP2011507311 A JP 2011507311A JP 5551153 B2 JP5551153 B2 JP 5551153B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
buffer mechanism
vehicle body
pressure chamber
suspension device
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011507311A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010114128A1 (ja
Inventor
繁 松本
博至 宮下
一宏 村内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusai Keisokuki KK
Original Assignee
Kokusai Keisokuki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokusai Keisokuki KK filed Critical Kokusai Keisokuki KK
Priority to JP2011507311A priority Critical patent/JP5551153B2/ja
Publication of JPWO2010114128A1 publication Critical patent/JPWO2010114128A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5551153B2 publication Critical patent/JP5551153B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61FRAIL VEHICLE SUSPENSIONS, e.g. UNDERFRAMES, BOGIES OR ARRANGEMENTS OF WHEEL AXLES; RAIL VEHICLES FOR USE ON TRACKS OF DIFFERENT WIDTH; PREVENTING DERAILING OF RAIL VEHICLES; WHEEL GUARDS, OBSTRUCTION REMOVERS OR THE LIKE FOR RAIL VEHICLES
    • B61F5/00Constructional details of bogies; Connections between bogies and vehicle underframes; Arrangements or devices for adjusting or allowing self-adjustment of wheel axles or bogies when rounding curves
    • B61F5/26Mounting or securing axle-boxes in vehicle or bogie underframes
    • B61F5/30Axle-boxes mounted for movement under spring control in vehicle or bogie underframes
    • B61F5/308Axle-boxes mounted for movement under spring control in vehicle or bogie underframes incorporating damping devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • B60G17/0152Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by the action on a particular type of suspension unit
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/30Spring/Damper and/or actuator Units
    • B60G2202/32The spring being in series with the damper and/or actuator
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/40Type of actuator
    • B60G2202/41Fluid actuator
    • B60G2202/413Hydraulic actuator
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2400/00Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
    • B60G2400/20Speed
    • B60G2400/202Piston speed; Relative velocity between vehicle body and wheel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

本発明は、自動車や鉄道車両において、車輪から車体への振動の伝達を防止するサスペンション装置に関する。
従来、自動車や鉄道車両等の車体に車輪の振動が伝達しないようにするために、特開2008−285062に記載されているような、流体式や電磁式のダンパとばねを組み合わせたサスペンション装置が使用されている。
このようなサスペンション装置は、主として高周波の振動を減衰させるものであり、例えば10Hz以下の低周波の振動を十分に抑えることができなかった。
本発明は上記の事情に鑑みて創作されたものである。本発明の実施形態によれば、車体への低周波振動の伝達を抑制するサスペンション装置が提供される。
本発明の実施形態に従って、車軸を支持する軸受から車体への振動の伝達を防止するための、アクティブ緩衝機構を備えたサスペンション装置が提供される。アクティブ緩衝機構は、車体の振動を計測する速度センサと、軸受を車体に対して駆動するアクチュエータと、速度センサの計測結果に基づいて、車体が振動しないようにアクチュエータの駆動を制御する制御装置とを備えている。
上記構成のサスペンション装置によれば、精度の高い振動データに基づく除振制御が可能になり、特に低周波数領域において優れた除振効果が得られる。
サスペンション装置は、車体を軸受に対して支持するためのパッシブ緩衝機構を更に備えていてもよい。典型的なパッシブ緩衝機構は、ばね及びダンパを有している。
パッシブ式の緩衝機構とアクティブ式の緩衝機構を組み合わせることにより、広い周波数帯域にわたり優れた除振性能が実現する。
速度センサは、車体に対する軸受の速度を計測するものであってもよく、パッシブ緩衝機構の伸縮速度を計測するものであってもよい。
アクティブ緩衝機構とパッシブ緩衝機構は並列に接続され、車体はアクティブ緩衝機構及びパッシブ緩衝機構を介して車軸に支持される構成であってもよい。あるいは、アクティブ緩衝機構とパッシブ緩衝機構は直列に接続され、車体はアクティブ緩衝機構及びパッシブ緩衝機構を介して車軸に支持される構成であってもよい。
アクティブ緩衝機構が、第1吸排口と第2吸排口との間で作動油を正逆両方向に供給可能なポンプと、ポンプを駆動するモータと、ピストンによって内部空間が第1の圧力室と第2の圧力室に仕切られた油圧シリンダと、第1の圧力室を第1の吸排口に接続する第1の配管と、第2の圧力室を第2の吸排口に接続する第2の配管と、第1及び第2の配管を中途で連通させるバイパス管と、バイパス管の中途に設けられ、第1及び第2の圧力室に所定の圧力を加えるアキュムレータとを備えていてもよい。この場合、アキュムレータが第1の圧力室及び第2の圧力室に加える所定の圧力の大きさは、油圧シリンダの駆動に必要な最低圧力よりも大きく設定されていることが望ましい。
上記構成のアクティブ緩衝機構は、第1及び第2の配管に常に所定の圧力を加える為、正逆反転駆動をしてもタイムラグ無く駆動力を油圧シリンダに供給することができる。
アクティブ緩衝機構の油圧シリンダは、軸受及び車体の夫々に対して揺動可能に支持されていてもよい。
また、速度センサは動電型速度センサであることが望ましい。
アクチュエータは、ボイスコイルモータによって車体を軸受に対して駆動する動電型アクチュエータであってもよく、サーボモータとボールねじ等の送りねじ機構を組み合わせたアクチュエータであってもよい。
また、本発明の実施形態に従って、上記のサスペンション装置を備えた車両が提供される。車両には、自動車、鉄道車両が含まれる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るサスペンション装置が搭載された自動車のサスペンション装置近傍の概略正面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るサスペンション装置が搭載された自動車のサスペンション装置近傍の概略側面図である。 図3は、本発明の第1実施形態において使用される動電型速度センサの概略縦断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係るサスペンション装置の電動油圧制御システムの概略構成図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るサスペンション装置が搭載された自動車のサスペンション装置近傍の概略正面図である。 図6は、本発明の第2実施形態の変形例において使用される動電型速度センサの概略縦断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は、それぞれ本発明の第1実施形態に係るサスペンション装置が搭載された自動車のサスペンション装置1近傍の概略正面図及び概略側面図である。本発明の第1実施形態に係るサスペンション装置1は、自動車の車輪Wが固定された車軸Sを回転可能に支持する車軸軸受Bの振動を自動車の車体フレームFに伝達させないようにするために設けられている。
本実施形態のサスペンション装置1は、第1緩衝機構100、第2緩衝機構200、連結ブロック300、及び速度センサ400を備えている。
第1緩衝機構100は、速度センサ400により計測される車軸軸受Bの振動に基づいて、油圧シリンダ130を駆動して車体フレームFの振動を抑えるアクティブ式の緩衝機構である。油圧シリンダ130のスリーブ131は、マウント160により車体フレームFに対して揺動自在に取り付けられている。マウント160の詳細な構成は後述する。本実施形態においては、油圧シリンダ130は、ヘッド側を上に、ロッド側を下に向けて、車体フレームFに取り付けられている。また、油圧シリンダ130のロッド133の先端は、連結ロッド141、自在継手142、連結ブロック300、及び後述する第2緩衝機構200のロッド210を介して、車軸軸受Bに連結されている。すなわち、第1緩衝機構100は、油圧シリンダ130を駆動することにより、車体フレームFに対する車軸軸受Bの位置を制御することができる。
第2緩衝機構200は、図示されないコイルばねとオイルダンパを備えたパッシブ(受動)式の緩衝機構であり、車軸軸受Bから車体フレームFに伝達される特に高周波の振動を減衰させるものである。第2緩衝機構200は、車体フレームFの天板部Ftにマウントインシュレータ500を介して固定された筒体220と、車軸軸受Bに固定されたロッド210を備えている。ロッド210は、上部が筒体220内に収容され、筒体220の内周面に沿って軸方向に移動可能になっている。なお、第2緩衝機構200の具体的構成は上記のものに限定されず、様々な種類のばね及びダンパ(例えば板ばねとエアダンパ)を使用することができる。
マウントインシュレータ500は、第2緩衝機構200によって十分に吸収されない極めて高い周波数の振動を遮断するために使用される取付部品であり、第1プレート510と第2プレート520とをゴムブッシュ530を挟んで貼り合わせたものである。マウントインシュレータ500を構成する各部材(第1プレート510、第2プレート520、及びゴムブッシュ530)は、中央部に円形の開口を有している。第1プレート510に形成された開口には、第2緩衝機構200の筒体220の底面(図中上側の端面)に設けられた雄ねじ230が差し込まれる。第1プレート510の開口を貫通した雄ねじ230にはナット240が取り付けられ、ナット240を締めることで第1プレート510は筒体220の底面に固定される。第2プレート520の外周部と車体フレームFの天板部Ftにはボルト522を通すための複数の貫通穴が設けられており、第2プレート520及び車体フレームFの貫通穴に通されたボルト522にナット524を通して締めることで、第2プレート520は車体フレームFに固定される。このようにして、マウントインシュレータ500を介して第2緩衝機構200を車体フレームFに固定することにより、第2緩衝機構200では十分に減衰されない高周波の振動を減衰することができる。
次に、油圧シリンダ130のスリーブ131を支持するマウント160の構成について説明する。図1に示されるように、マウント160は、車体フレームFに固定された一対の支持プレート161及び162を備えている。一対の支持プレート161及び162は、一定の間隔をあけて互いに平行に配置されている。また、支持プレート161と支持プレート162の間には枠体165が挟み込まれている。
支持プレート161及び162には、貫通孔161a及び162aがそれぞれ形成されている。また、枠体165には、支持プレート161及び162と対向する面に、貫通孔165a及び165bがそれぞれ形成されている。貫通孔161aには、ピン163の一端(図1中左側)が差し込まれている。ピン163の他端(図1中右側)は、貫通孔165a内に取り付けられた軸受166の内輪に差し込まれている。同様に、貫通孔162aには、ピン164の一端(図1中右側)が差し込まれている。ピン164の他端(図1中左側)は、貫通孔165b内に取り付けられた軸受167の内輪に差し込まれている。このように、枠体165は、枠体165に回転自在に取り付けられた一対のピン163及び164を介して、支持プレート161及び162に取り付けられている。すなわち、枠体165は、支持プレート161及び162により、ピン163及び164の軸周りに揺動自在に支持されている。
油圧シリンダ130のスリーブ131は、枠体165に固定されている。従って、マウント160は、油圧シリンダ130を車体フレームFに対してピン163及び164の軸周りに揺動自在に支持している。
前述のように、油圧シリンダ130のロッド133は、連結ロッド141及び自在継手142を介して連結ブロック300に連結されている。このため、ロッド133は、自在継手142の中心点Cを中心として揺動自在に連結ブロック300に連結されている。
このように、本実施形態に係る第1緩衝機構100においては、油圧シリンダ130のスリーブ131が車体フレームFに対して揺動可能であり、且つロッド133が連結ブロック300に対して揺動可能となっている。このため、振動や操舵によって車軸軸受Bから連結ブロック300を介して油圧シリンダ130に曲げ又は捩り方向の荷重が加わったとしても、油圧シリンダ130が車体フレームFや連結ブロック300に対して揺動するため、この荷重に起因する曲げひずみや捩りひずみは油圧シリンダ130には殆ど生じず、操舵や振動によって油圧シリンダ130が破損することは無い。
速度センサ400は、車体フレームFに対する車軸軸受Bの上下方向の速度を計測する。図1に示されるように、速度センサ400は、第1緩衝機構100と並列に配置され、車体フレームFに取り付けられている。
速度センサ400は、車体フレームFに取り付けられたシリンダ部410と、シリンダ部410の内周面に沿って軸方向に往復移動可能なシャフト部430を備えており、シリンダ部410に対するシャフト部430の相対速度を計測する。シリンダ部410は、上述のマウント160と同様の揺動機構を有するマウント460により車体フレームFに対して揺動自在に取り付けられている。シャフト部430の先端は、連結ロッド470、自在継手480、及びロッド490を介して連結ブロック300の先端に取り付けられている。速度センサ400は、シャフト部430の可動方向が第1緩衝機構100のロッド133及び第2緩衝機構200のロッド210の可動方向と一致するように、車体フレームFに取り付けられている。そのため、速度センサ400により、車体フレームFに対して車軸軸受Bが移動可能な上下方向の速度を計測することが可能となっている。
次に、速度センサ400の構造の詳細を説明する。図3は、本実施形態において使用される速度センサ400の概略断面図である。速度センサ400は、コイルと可動磁石から構成された所謂動電型の速度センサであり、コイルと可動磁石との相対速度に比例する信号電圧を発生する。
図3に示されるように、速度センサ400のシャフト部430の一端には、円柱形状の磁石420が固定されている。磁石420は、その軸方向の一端(図3における左端)がN極420aに、他端(図3における右端)がS極420bになっている。
速度センサ400のシリンダ部410の内周面410aに沿ってコイル440が配置されており、磁石420はコイル440の内部をシャフト部430の長さ方向(図3における左右方向)に移動可能となっている。磁石420がコイル440の内部で移動すると、コイル440に誘導起電力が発生する。この誘導起電力の大きさは、磁石420の移動速度に比例するため、コイル440の両端間の電位差から、磁石420の移動速度すなわちシリンダ部410に対するシャフト部430の移動速度を計測することができる。
図3に示されるように、速度センサ400においては、磁石420の全体、すなわちN極420aとS極420bの双方がシリンダ部410に収容されるようになっている。また、コイル440は、シリンダ部410の一端側(図3において左側)に配置された第1コイル部440aと、他端側に配置された第2コイル部440bとが直列に接続されたものである。磁石420が移動すると、N極420aに近接する第1コイル部440aと、S極420bに近接する第2コイル部440bの双方に誘導起電力が発生する。第1コイル部440aと第2コイル部440bは、磁石420が移動したときに回路に同符号の誘導起電力を与えるように直列に接続されている。そのため、速度センサ400の出力電圧の大きさは各コイル部に発生する誘導起電力の大きさの倍になる。従って、速度センサ400が発生する単位速度あたりの誘導起電力は大きく(すなわち計測感度が高く)、低速時にも高い精度でシャフト部430の移動速度を計測することができる。
また、シリンダ部410の長さは、磁石420の長さの1.2〜1.8倍に、好ましくは磁石420の長さの1.4〜1.6倍に調整される。また、第1コイル部440aと第2コイル部440bは略同じ長さを有している。本実施形態では、各コイル部の長さは、シリンダ部410の長さの半分よりも少し短い長さとなっている。シリンダ部410及び磁石420の長さを上記範囲に設定することにより、磁石420のN極420a及びS極420bが、それぞれ第1コイル部440a及び第2コイル部440b内に収容された状態を維持しながら磁石420が長いストロークで移動可能となる。すなわち、シリンダ部410と磁石420の長さの比率を上記範囲に設定することにより、シリンダ部410の長さに対して、速度計測が可能な磁石420の移動範囲が広くなり、コンパクトな速度センサ400が実現する。本実施形態の速度センサ400の一例においては、磁石420の長さが約35cm、シリンダ部410の長さが約50cmであり、シャフト部430が10cm程度の振幅で振動しても、その速度を正確に検出できるようになっている。
また、図3に示されるように、コイル440の内周は磁性をもたない絶縁体450により覆われており、コイル440と磁石420とが直接接触しないようになっている。また、絶縁体450の壁面450aは、磁石420の外周面と略同径の円筒面となっている。このため、磁石420は絶縁体450の壁面450aにガイドされて、その移動方向は一方向(図における左右方向)のみに規制される。
次に、油圧シリンダ130の駆動制御システムについて説明する。図4は、本実施形態に係る第1緩衝機構100の駆動制御システムを示したものである。図4に示されるように、本実施形態に係る第1緩衝機構100は、油圧シリンダ130の他に、電源104、サーボアンプ105、ポンプユニット110、作動油タンク120及びアキュムレータ170を備えている。
ポンプユニット110は、ポンプ本体111とサーボモータ112を備えている。サーボモータ112は、サーボアンプ105から出力される交流電流によって駆動されるようになっており、その駆動軸112aを正逆両方向へ回転させることができる。また、サーボモータ112は、駆動軸112aの回転速度を精密に調整できるようになっている。なお、本実施形態において使用されるサーボモータ112は、高出力で高い繰り返しレートの反転駆動が可能な低慣性ACサーボモータである。また、サーボアンプ105は、電源104から供給される電力を使用して、所望の周期、位相、及び振幅を持つ3相交流の駆動電流を生成し、これをサーボモータ112に供給する。
また、本実施形態においては、ポンプ本体111は、サーボモータ112の反転駆動により、正逆両方向に作動油を送ることができる。すなわち、作動油を第1吸排口111aから吸入して第2吸排口111bから吐出する動作と、第2吸排口111bから吸入して第1吸排口111aから吐出する動作を交互に行うことが可能なピストンポンプである。そして、サーボモータ112によってポンプ本体111を駆動することにより、ポンプ本体111が供給する作動油の流量及び方向を変化させることができる。例えば、サーボモータ112を一定の周期で反転駆動させると、ポンプ本体111から吐出される作動油の流量及び方向は周期的に変化する。
油圧シリンダ130は、スリーブ131内で移動可能なピストン132を備えている。油圧シリンダ130のロッド133は、その一端がピストン132の一面に固定され、他端がスリーブ131の開口端から下方に突出している。スリーブ131の内部は、ピストン132によって上側の第1圧力室131aと下側の第2圧力室131bに仕切られている。第1圧力室131aと第2圧力室131bには、それぞれ作動油が封入されている。また、第1圧力室131a及び第2圧力室131bは、それぞれ配管181及び182を介してポンプ本体111の第1吸排口111a及び第2吸排口111bに接続されている。なお、配管181及び182には、第1緩衝機構100の駆動時に発生する油圧(数10MPa程度)に耐えられる(弾性変形を起こさない)金属パイプや高圧ホースなどが使用される。
油圧シリンダ130の第1圧力室131aは、配管181及び逆止弁183を介して作動油タンク120に接続されている。また、第2圧力室131bは、配管182及び逆止弁184を介して作動油タンク120に接続されている。逆止弁183は、第1圧力室131aの内圧が作動油タンク120の内圧(大気圧)よりも低くなったときに開き、配管181を介して作動油タンク120内の作動油を第1圧力室131aに供給する。また、逆止弁184は、第2圧力室131bの内圧が作動油タンク120の内圧よりも低くなったときに開き、配管182を介して作動油タンク120内の作動油を第2圧力室131bに供給する。
逆止弁183、184は、空の第1圧力室131a及び第2圧力室131bに作動油を充填する際にも使用される。ここで、油圧シリンダ130の第1圧力室131a及び第2圧力室131bに作動油を充填する手順を説明する。なお、油圧シリンダ130の各圧力室に作動油を供給している間、後述するアキュムレータ170は油圧回路に圧力を加えないように設定される。第1圧力室131a及び第2圧力室131bには、それぞれ図示しないエア抜きバルブが設けられている。油圧シリンダ130に作動油を充填する際には、先ず第1圧力室131aのエア抜きバルブが開かれ、第2圧力室131bのエア抜きバルブが閉じられる。次いで、作動油を第2吸排口111bから吸入して第1吸排口111aから吐出するようにポンプユニット110が駆動されると、第2圧力室131b及び配管182内のエアが配管181を介して第1圧力室131aのエア抜きバルブから油圧回路外に押し出される。このとき、ポンプユニット110が作動油を吸引するため、第2圧力室131b及び配管182の圧力が大気圧未満に低下する。そのため、逆止弁184が開いて、作動油タンク120から供給される作動油により第1圧力室131aが充填される。
第1圧力室131aに作動油が充填されると、次に第1圧力室131aのエア抜きバルブが閉じられ、第2圧力室131bのエア抜きバルブが開けられる。そして、作動油を第1吸排口111aから吸入して第2吸排口111bから吐出するようにポンプユニット110が駆動されると、第2圧力室131b及び配管182内のエアが第2圧力室131bのエア抜きバルブから押し出される。また、ピストン132がヘッド側(図中上側)に移動して、第1圧力室131aに充填されている作動油が配管181に押し出される。このとき、ポンプユニット110が配管181aから作動油を吸引するため、配管181及び第1圧力室131a内の作動油の圧力が大気圧未満に低下する。そのため、逆止弁183が開いて、作動油タンク120から供給される作動油により第2圧力室131bが充填される。第2圧力室131bに作動油が充填された後、第2圧力室131bのエア抜きバルブが閉じられる。以上の工程によって、第1圧力室131a、第2圧力室131b及び配管181、182に作動油が充填される。
次に、第1緩衝機構100により車体フレームFを上下に駆動する仕組みについて説明する。車体フレームFを降下させる際は、作動油を第1吸排口111aから吸入して第2吸排口111bから吐出するようにポンプユニット110が駆動される。第2吸排口111bから吐出された作動油は、配管182を介して第2圧力室131bに供給される。また、第1圧力室131a内の作動油は、配管181を介してポンプユニット110に吸引される。そのため、ピストン132が第1圧力室132a側に移動し、ピストン132に固定されたロッド133がスリーブ131内に引き込まれて、ロッド133のスリーブ131から突出した部分の長さが短くなる。
前述のように、スリーブ131はマウント160(図1、図2)により車体フレームFに固定されており、ロッド133は連結ブロック300等を介して車軸軸受B(図1、図2)に固定されている。従って、上記のようにポンプユニット110を駆動することによって、車軸軸受Bに対する車体フレームFの位置は降下する。
車体フレームFを上昇させる際は、作動油を第2吸排口111bから吸入して第1吸排口111aから吐出するようにポンプユニット110が駆動される。第1吸排口111aから吐出された作動油は、配管181を介して第1圧力室131aに供給される。また、第2圧力室131b内の作動油は、配管182を介してポンプユニット110に吸引される。そのため、ピストン132が第2圧力室131b側に移動し、ピストン132に固定されたロッド133がスリーブ131内から押し出されて、ロッド133のスリーブ131から突出した部分の長さが長くなる。
前述のように、スリーブ131はマウント160により車体フレームFに固定されており、ロッド133は連結ブロック300等を介して車軸軸受に固定されている。従って、上記のようにポンプユニット110を駆動することによって、車軸軸受Bに対する車体フレームFの位置は上昇する。
このように、本実施形態に係る第1緩衝機構100は、正逆両方向に駆動可能なポンプユニット110によって作動油を油圧シリンダ130の第1圧力室131a又は第2圧力室131bに供給することにより、車体フレームFを上下方向に移動させることができる。
さらに、本実施形態に係る第1緩衝機構100は、配管181と182とをバイパスするバイパス管185と、バイパス管185の中途に設けられたアキュムレータ170とを備えている。アキュムレータ170は、その内部に窒素ガス等のガス層が形成された圧力容器であり、ガス層に所定の圧力を与えることにより、配管181及び182を介して油圧シリンダ130の第1圧力室131a及び第2圧力室131bを加圧する。
バイパス管185及びアキュムレータ170を有しない構成においては、作動油がポンプユニット110に吸引される側の配管内の圧力は極めて低くなる。ここで、作動油は圧縮性を有しているため、作動油により大きな駆動力を伝達するためには、作動油を加圧して一定の密度まで圧縮する必要がある。そのため、車体フレームFの移動方向(すなわち、ポンプユニット110の駆動方向)が切り換わってから、作動油が吐出される側となった配管及び圧力室の油圧をシリンダ130の駆動に必要な高い圧力(10〜数10MPa)まで上昇させるのに、数10ミリ秒程度の時間を要する。すなわち、圧縮による作動油の体積減少分を補う追加の作動油がポンプユニット110から供給されるまでの数10ミリ秒の間、ポンプユニット110はシリンダ130へ十分な駆動力を与えることができない。この時間は、車体フレームFが駆動されないタイムラグとなる。
本実施形態のサスペンション装置1においては、作動油が吸引される側の配管及び圧力室の圧力がシリンダ130の駆動に必要な大きさの所定の圧力に維持されるよう、アキュムレータ170が作動油に常に一定の圧力を加えている。このため、車体フレームFの移動方向が切り換わった直後であっても、作動油が吐出される側となった配管及び圧力室の圧力は十分に高く保たれている。このため、アキュムレータ170が無い構成においては発生していたタイムラグが殆ど発生せず、サーボアンプ105が出力する駆動電流に対して高い応答性をもって車体フレームFを移動させることができる。なお、タイムラグをできる限り小さくするために、アキュムレータ70のガス層の圧力、すなわちアキュムレータ70が作動油に加える圧力の大きさは、油圧シリンダ130の駆動に必要な最低圧力よりも大きくなるよう設定されている。また、バイパス管185としては、金属パイプや高圧ホースなど、アキュムレータ170が作動油に加える圧力に十分に耐えられるものが使用される。
コントローラ102は、速度センサ400の計測結果に基づいてサーボモータ112を制御して、車体フレームFが振動しないように油圧シリンダ130を駆動する。次に、コントローラ102によるサーボモータ112の制御について説明する。
前述のように、サーボアンプ105は、サーボモータ112に3相の交流電流を供給することによって、サーボモータ112の駆動軸112aを所望の回転速度で正逆方向に回転させるものである。駆動軸112aの回転速度は、交流電流の周波数を変化させることによって制御される。また、サーボモータ112には、駆動軸112aの回転速度を計測するためのロータリエンコーダ112bが内蔵されている。ロータリエンコーダ112bによる回転速度の計測結果は、サーボアンプ105に送られる。サーボアンプ105は、この計測結果に基づいてサーボモータ112に送る交流電流の周波数を調整し、所望の回転速度で駆動軸112aが回転するようサーボモータ112をフィードバック制御する。
速度センサ400の出力は、A/Dコンバータ106を介してコントローラ102に入力される。コントローラ102は、A/Dコンバータ106から取得した速度計測値に基づいて回転速度制御命令を作成し、これをサーボアンプ105に送る。
ところで、第1緩衝機構100を有しない従来のサスペンション装置においては、路面の凹凸に応じて第2緩衝機構200が伸縮すると、第2緩衝機構200のスプリングに蓄積された運動エネルギーがオイルダンパに吸収されるまで、スプリングの特性により揺り返し現象(低周波振動)が発生する。また、数Hz以下の低周波数の振動に対しては、第1緩衝機構100は十分な減衰効果を発揮しない。そのため、第1緩衝機構100の揺り返し振動が生じる固有周波数領域(例えば10〜20Hz)以下の低周波振動を除去するように第2緩衝機構200を駆動することにより、車体フレームFへの振動の伝達を高い水準で抑制することが可能になる。
そこで、コントローラ102は、速度センサ400によって計測された速度から低周波振動の速度成分を取り除いた速度波形に従って車軸軸受Bが車体フレームFに対して移動するような回転速度制御命令を生成してサーボアンプ105に与える。具体的には、車体フレームFに対して車軸軸受Bを移動させる速度(速度計測値から揺り返し現象による低周波振動の速度を引いた値)V[m/s]、及びサーボモータ112の駆動軸を一回転させるために必要な作動油の供給量S[m]及びスリーブ131の断面積A[m]から、サーボアンプ105に送る回転速度R[rpm]は以下の数1によって求められる。
Figure 0005551153
以上のようにコントローラ102がサーボアンプ105を制御した状態では、揺り返し現象による低周波振動を取り除いた速度、すなわち車輪Wを路面の凹凸に沿って上下動させるために必要な速度で車体フレームFに対して車体軸受Bが移動する。このため、揺り返し現象が抑制され、車体フレームFは殆ど振動しない状態となる。このように、本実施形態に係る第1緩衝機構100は、揺り返し現象による低周波振動を除去することが可能である。
なお、センサによる計測値から低周波振動成分を取り除く方法には既知の様々な方法を採用することができるが、本発明の実施に適した幾つかの方法を以下に説明する。低周波振動成分を正確に除去する方法としては、振動波形の周波数解析を使用する方法がある。具体的には、計測した速度Vの時間変化から振動スペクトルを計算し、第1緩衝機構100の固有周波数領域以下(例えば20Hz以下、12Hz以下、あるいは10Hz以下)の低周波振動成分をカットした波形に従って第2緩衝機構200が駆動するように制御する。なお、揺り返し現象による固有周波数領域の振動は、路面の凹凸に従った車輪の上下動(通常はスパイク的な高周波振動を含む)に続いて発生する。高周波振動を伴わない固有周波数領域の振動は、揺り返し現象によるものではなく、路面の緩やかな凹凸に追った車輪の上下動であるため、最初の半周期の振動はカットしない処理を行うことが望ましい。このように振動の特徴に応じた処理を行う場合には、周波数解析において位相情報を抽出し、位相別に処理を行うことが望ましい。また、全ての低周波振動成分を除去するのではなく、初期振幅が一定値以上の振動のみを除去するようにしてもよく、あるいは一定の減衰率(例えば50%)だけ低周波振動成分を減衰するようにしてもよい。また、周波数解析を行わずに、簡易的に低周波振動成分の除去を行ってもよい。例えば、第1緩衝機構100の緩和波形(揺り返し振動の波形)は初期振幅によって決まるため、所定値以上の振幅の振動が検出されたときに、その振幅に対応した緩和波形を測定波形から減じた波形に従って第2緩衝機構200が駆動するように制御してもよい。この場合、緩和波形は予め波形データ又は関数としてコントローラ102に記憶される。
本実施形態に係る第1緩衝機構100は、速度センサ400が計測した速度に基づいて演算される回転速度にて、サーボモータ112の駆動軸112aが回転するよう制御されている。従来の振動制御は加速度の計測値に基づいて行われているが、加速度の計測値にはノイズが多いため制御精度が低く、特に加速度の時間積分である速度や変位の制御値には誤差が累積されるため十分な精度で振動制御をすることができない。また、変位(位置)の計測値は、微小変位の振動や低速の振動において精度が低く、特に変位の時間微分である速度や加速度については十分な制御精度を得ることができない。一方、本発明の実施形態のように、速度の計測値を使用して振動制御を行うと、計測値の誤差が少なく、また速度の一階微分又は積分である加速度や変位の制御値にも大きな誤差が生じず、格段に正確な振動制御を実現することができる。このように速度計測値を使用した振動制御が、加速度や変位の計測値を使用した振動制御に対して顕著に優れているという技術的知見は、当業者には知られておらず、本発明者による詳細な振動研究により見出されたものである。
上記に説明した第1実施形態のサスペンション装置1は、第1緩衝機構100と第2緩衝機構200を並列に接続したものであるが、第1緩衝機構100と第2緩衝機構200を直列に接続してもよい。次に、第1緩衝機構100と第2緩衝機構200とを直列に接続した本発明の第2実施形態に係るサスペンション装置2について説明する。図5は、サスペンション装置2が搭載された自動車のサスペンション装置2近傍の概略正面図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成については、同一又は類似の符号を用い、詳しい説明は省略する。
サスペンション装置2においては、第2緩衝機構200(具体的にはオイルダンパ)の筒体220が車軸軸受Bに固定されており、ロッド210の先端は連結部材260を介して第1緩衝機構100(具体的には油圧シリンダ130)のロッド133の先端と連結されている。また、油圧シリンダ130のスリーブ131はマウントインシュレータ500を介して車体フレームFの天板部Ftに固定されている。第2緩衝機構200の筒体220及び連結部材260の外周面には、それぞれフランジ220f及び260fが形成されており、フランジ220f及び260fの間にスプリング250が挟持されている。また、筒体220のフランジ220fの下方には連結ブロック300が固定されている。
また、第1緩衝機構100と並列に速度センサ400が配置されている。速度センサ400のシャフト部430の先端は、連結ロッド470及び自在継手480を介して連結ブロック300の先端に取り付けられている。また、シリンダ部410は、マウント460により車体フレームFに対して揺動自在に取り付けられている。すなわち、第2実施形態においても、速度センサ400は車体フレームFに対する車軸軸受Bの速度を計測するように設置されている。
第1緩衝機構100と第2緩衝機構200が並列に接続された第1実施形態においては、速度センサ400により計測された車体フレームFに対する車軸軸受Bの振動から低周波振動成分を除去した振動波形に従って第2緩衝機構200が駆動するように制御が行われるが、第1緩衝機構100と第2緩衝機構200が直列に接続された上記構成の第2実施形態においては、低周波振動成分を逆符号(逆位相)にした波形に従って第2緩衝機構200が駆動するように制御が行われる。なお、第2実施形態において速度センサ400が計測する速度には第1緩衝機構100の駆動速度も含まれるため、計測値から第1緩衝機構100の駆動速度を減じた第2緩衝機構200の伸縮速度に基づいて除去すべき低周波振動成分が決定される。
また、第2実施形態の変形例として、第2緩衝機構200の伸縮速度(すなわち、連結部材260に対する車軸軸受Bの移動速度)が計測されるように速度センサ400を配置してもよい。具体的には、例えば速度センサ400のシリンダ部410を車軸軸受Bに固定し、シャフト部430を連結部材260に固定する構成にすることができる。この変形例の構成にすると、第2緩衝機構200の振動を第1緩衝機構100の駆動と分離して計測されるため、制御計算が簡素化され、制御精度も向上する。
上記の第2実施形態において使用される速度センサ400は、車両内の互いに可動な2点間の相対速度を計測するものであるが、慣性型のセンサを使用して、慣性系(地球)に対する車体フレームFの速度変化を計測する構成にしてもよい。このような慣性型速度センサの一例を図6に示す。図6に示される速度センサ400’は、第2実施形態で使用される速度センサ400と同じ基本構成を有するが、シャフト部430を有しておらず、磁石420は慣性力によりコイル440内を移動する。また、シリンダ部410の円筒孔の両端は、磁石460a及び460bにより塞がれている。磁石420のN極420aと対向する磁石460bは、内側(N極420aと対向する側)がS極となるように配置され、S極420bと対向する磁石460aは内側(S極420bと対向する側)がN極となるように配置される。そのため、磁石420がシリンダ部410の両端に接近すると、磁石460a又は460bから反発力を受けるため、磁石460a又は460bに衝突して破壊することがない。なお、磁石420がシリンダ部410の両端に接近したときには、速度が正確に計測されないため、第2緩衝機構200による低周波振動成分を除去する処理は停止される。
このような慣性型の速度センサ400’を使用する場合には、速度センサ400’により計測された振動を打ち消すように第2緩衝機構200の駆動が制御される。具体的には、速度センサ400’により計測された振動と逆符号(逆位相)の振動を発生するように第2緩衝機構200の駆動が制御される。慣性型の速度センサ400’を使用すると、第2緩衝機構200によって吸収されずに車体フレームFまで伝達された振動(すなわち第1緩衝機構100により除去すべき振動)のみが計測されるため、複雑な計算を経ずに制御値を得ることができる。なお、慣性型の速度センサ400’は、第1緩衝機構100と第2緩衝機構200を直列に接続した第2実施形態での使用に適している。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。しかしながら、本発明の実施の形態の具体的態様は、上記のものに限定されず、特許請求の範囲の記載により表現された技術的思想の範囲において任意に変更することができる。
例えば、上記に説明した実施形態は、速度センサ400(400’)により計測された速度に基づいて、第1緩衝機構100の駆動速度が制御される構成であるが、制御対象は速度に限定されず、第1緩衝機構100の変位や加速度を制御対象としてもよい。但し、いずれの場合も速度の計測結果に基づいて制御が行われる。また、上記実施形態では動電型の速度センサが使用されているが、光学式センサ等の他の種類の速度センサを使用してもよい。しかしながら、動電型速度センサは、速度に比例した信号電圧を発生するため、信号補正等の処理を行う必要が無く、本発明の実施に最適なセンサの一つである。
また、本発明においては、油圧シリンダを使用した油圧アクチュエータによって車体フレームFを車軸軸受Bに対して振動させているが、本発明は上記の構成に限定される物ではない。すなわち、車体フレームFと車軸軸受Bの一方にサーボモータを設け、サーボモータの駆動軸に連結された送りねじと係合するナットを車体フレームFと車軸軸受Bの他方に連結して構成された送りねじ式のアクチュエータが、油圧アクチュエータの代わりに使用される構成としてもよい。或いは、ボイスコイルモータによって車体フレームFを車軸軸受Bに対して駆動する動電型アクチュエータが油圧アクチュエータの代わりに使用される構成としてもよい。

Claims (7)

  1. 車軸を支持する軸受から車体への振動の伝達を防止するための、ばねとダンパを有するパッシブ緩衝機構及びアクティブ緩衝機構を備えたサスペンション装置であって、
    前記アクティブ緩衝機構は、
    前記車体の振動を計測する速度センサと、
    前記軸受を前記車体に対して駆動するアクチュエータと、
    前記速度センサの計測結果に基づいて、前記車体が振動しないように前記アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記アクチュエータは、
    第1吸排口と第2吸排口との間で作動油を正逆両方向に供給可能なポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    ピストンによって内部空間が第1の圧力室と第2の圧力室に仕切られた油圧シリンダと、
    前記第1の圧力室を前記第1の吸排口に接続する第1の配管と、
    前記第2の圧力室を前記第2の吸排口に接続する第2の配管と、
    前記第1及び第2の配管を中途で連通させるバイパス管と、
    前記バイパス管の中途に設けられ、前記第1及び第2の圧力室に所定の圧力を加えるアキュムレータと
    を備え、
    前記アキュムレータが前記第1の圧力室及び第2の圧力室に加える所定の圧力の大きさは、前記油圧シリンダの駆動に必要な最低圧力よりも大きく設定されていることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記所定の圧力が10MPa以上であることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 前記速度センサは、前記パッシブ緩衝機構の伸縮速度、及び、前記車体に対する軸受の速度のいずれか一つを計測することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサスペンション装置。
  4. 前記アクティブ緩衝機構と前記パッシブ緩衝機構は並列に接続され、前記車体は前記アクティブ緩衝機構及び前記パッシブ緩衝機構を介して前記車軸に支持されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のサスペンション装置。
  5. 前記アクティブ緩衝機構と前記パッシブ緩衝機構は直列に接続され、前記車体は前記アクティブ緩衝機構及び前記パッシブ緩衝機構を介して前記車軸に支持されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のサスペンション装置。
  6. 前記油圧シリンダが、前記軸受及び前記車体の夫々に対して揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のサスペンション装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のサスペンション装置を備えた車両。
JP2011507311A 2009-04-03 2010-04-02 サスペンション装置 Active JP5551153B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011507311A JP5551153B2 (ja) 2009-04-03 2010-04-02 サスペンション装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009091609 2009-04-03
JP2009091609 2009-04-03
PCT/JP2010/056087 WO2010114128A1 (ja) 2009-04-03 2010-04-02 サスペンション装置
JP2011507311A JP5551153B2 (ja) 2009-04-03 2010-04-02 サスペンション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010114128A1 JPWO2010114128A1 (ja) 2012-10-11
JP5551153B2 true JP5551153B2 (ja) 2014-07-16

Family

ID=42828412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011507311A Active JP5551153B2 (ja) 2009-04-03 2010-04-02 サスペンション装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5551153B2 (ja)
WO (1) WO2010114128A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017112946A1 (en) 2015-12-24 2017-06-29 ClearMotion, Inc. Integrated multiple actuator electro-hydraulic units

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0789321A (ja) * 1993-09-24 1995-04-04 Toyota Motor Corp アクティブサスペンション
JPH085293B2 (ja) * 1988-09-30 1996-01-24 日産自動車株式会社 能動型サスペンション
JPH0925987A (ja) * 1995-07-10 1997-01-28 Oki Electric Ind Co Ltd 制振制御方法及び装置
JPH09226341A (ja) * 1996-02-06 1997-09-02 Tenneco Automot Inc 液圧アクチュエータ
JPH10231886A (ja) * 1997-02-19 1998-09-02 Tokai Rubber Ind Ltd 能動型防振装置とその制御方法
JP2000052738A (ja) * 1998-08-07 2000-02-22 Honda Motor Co Ltd サスペンションの制御装置
JP2000264033A (ja) * 1999-03-19 2000-09-26 Kayaba Ind Co Ltd アクティブサスペンションの制御装置
JP2000272320A (ja) * 1999-03-22 2000-10-03 Hyundai Motor Co Ltd 自動車用能動懸架装置
JP2003150250A (ja) * 2001-11-19 2003-05-23 Ehime Prefecture 振動抑制装置
JP2006258574A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Railway Technical Res Inst 載荷装置および載荷方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6214025A (ja) * 1985-07-11 1987-01-22 Komatsu Ltd 車両の積荷重量測定装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH085293B2 (ja) * 1988-09-30 1996-01-24 日産自動車株式会社 能動型サスペンション
JPH0789321A (ja) * 1993-09-24 1995-04-04 Toyota Motor Corp アクティブサスペンション
JPH0925987A (ja) * 1995-07-10 1997-01-28 Oki Electric Ind Co Ltd 制振制御方法及び装置
JPH09226341A (ja) * 1996-02-06 1997-09-02 Tenneco Automot Inc 液圧アクチュエータ
JPH10231886A (ja) * 1997-02-19 1998-09-02 Tokai Rubber Ind Ltd 能動型防振装置とその制御方法
JP2000052738A (ja) * 1998-08-07 2000-02-22 Honda Motor Co Ltd サスペンションの制御装置
JP2000264033A (ja) * 1999-03-19 2000-09-26 Kayaba Ind Co Ltd アクティブサスペンションの制御装置
JP2000272320A (ja) * 1999-03-22 2000-10-03 Hyundai Motor Co Ltd 自動車用能動懸架装置
JP2003150250A (ja) * 2001-11-19 2003-05-23 Ehime Prefecture 振動抑制装置
JP2006258574A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Railway Technical Res Inst 載荷装置および載荷方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010114128A1 (ja) 2010-10-07
JPWO2010114128A1 (ja) 2012-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105992698B (zh) 车轮的减振器
JP7336194B2 (ja) 能動液圧リップル消去方法およびシステム
CA2646558C (en) Apparatus and method for generating a seismic source signal
CN1292138C (zh) 具有振动阻尼的大型操纵器
US20090283942A1 (en) Vibration transmission damping apparatus
US20080079280A1 (en) Vehicle-body supporting apparatus and vehicle-body supporting system
JPH05202976A (ja) 能動振動制御装置を備えた流体マウント
JPH0710642B2 (ja) ドップラー流体速度センサを備えるショック・アブソーバ
JPS63265715A (ja) サスペンション用減衰力発生装置およびそれの作動制御装置
JP5725920B2 (ja) 保持装置
WO2018148689A1 (en) Hydraulic actuator a frequency dependent relative pressure ratio
CN105745832A (zh) 升降系统、用于电气测试的方法、减震器以及机器组件
CN105235552A (zh) 车辆悬挂系统以及悬挂安装车辆部件的方法
KR20110070917A (ko) 유압 액추에이터 및 유압 진동 시험 장치
JP2014178189A (ja) 加振装置
JP5551153B2 (ja) サスペンション装置
NL8901778A (nl) Dempende steunconstructie.
JP2014040129A (ja) アクティブダンパー
JP2006184158A (ja) 試験装置および試験方法
CN108169340B (zh) 一种机电一体式低频声发射换能器
JP2000272320A (ja) 自動車用能動懸架装置
JP2008087590A (ja) 車体支持システム
JP5211017B2 (ja) 車両用サスペンション装置
US20200039316A1 (en) Active force cancellation at structural interfaces
CN103832236A (zh) 一种机动车悬挂减振系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130312

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5551153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170717

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250