JP2000263754A - スクリーン印刷装置及び方法 - Google Patents

スクリーン印刷装置及び方法

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JP2000263754A
JP2000263754A JP7365199A JP7365199A JP2000263754A JP 2000263754 A JP2000263754 A JP 2000263754A JP 7365199 A JP7365199 A JP 7365199A JP 7365199 A JP7365199 A JP 7365199A JP 2000263754 A JP2000263754 A JP 2000263754A
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昇 西川
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勉 犬飼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷ペーストのプリント基板への印刷品質を
従来に比べて向上可能なスクリーン印刷装置、及びスク
リーン印刷方法を提供する。 【解決手段】 待機位置に配置されたスキージ117に
ついて印刷動作にて付着した印刷ペースト183の量を
付着量検出器141にて検出し、検出された付着量に基
づいて、反印刷方向へのスキージの移動距離L1、移動
速度、待機位置からスクリーン版114までのスキージ
の下降速度を求めてスキージを下降させ、スキージに付
着した印刷ペースト183をスクリーン版上に塗り付け
る。よって、スキージから垂れ落ちる印刷ペーストは従
来に比べて減少するので、垂れ落ちた印刷ペーストが原
因であった印刷品質の劣化を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板等の
被印刷物上に導体ペーストやクリーム半田などの印刷ペ
ーストを高精度に印刷するスクリーン印刷装置及びスク
リーン印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スクリーン印刷装置は、電子部品
の回路実装工程におけるクリーム半田印刷工程に使用さ
れているが、電子部品の小型化に伴って、電子部品実装
基板の微細化が進み、それに対応して、クリーム半田の
高精度印刷も要求されてきている。従来のスクリーン印
刷方法およびスクリーン印刷装置の一例について、図9
〜図13を参照して説明する。図9は従来のスクリーン
印刷装置を示す概略図である。図中、1はプリント基板
で、このプリント基板1はステージ部3により位置決め
されて固定されている。ステージ部3の上方には、スク
リーン枠5により固定されたスクリーン版4が配置され
ている。6はスクリーン版4に置かれた印刷ペースト
で、左スキージ7及び右スキージ8のいずれか一方がス
クリーン版4上に当接しながら水平移動されることによ
り、スクリーン版4に設けられている開口を通して印刷
ペースト6がプリント基板1に印刷される。又、左スキ
ージ7は、昇降部材9aに取り付けられているスキージ
ホルダ9cに保持され、右スキージ8は、昇降部材9b
に取り付けられているスキージホルダ9dに保持され、
昇降部材9a、9bは、上記プリント基板1の厚み方向
に沿って、印刷ヘッド9にて昇降自在である。又、印刷
ヘッド9は、印刷ヘッド駆動装置10にて上記厚み方向
に直交する上記水平方向に移動可能である。
【0003】上述の構成を有するスクリーン印刷装置を
使用した、プリント基板1への印刷動作について図10
〜図13を参照して説明する。プリント基板1は、ステ
ージ部3によって位置決めされて固定された後、昇降装
置11によりスクリーン枠5に固着されたスクリーン版
4の直下まで上昇される。尚、位置合わせの際には、プ
リント基板1に形成されているランドパターンにスクリ
ーン版4に設けられている開口パターンが一致するよう
に位置決めされる。その後、図10に示すように待機位
置にある左スキージ7が、図11に示すように印刷開始
位置であるスクリーン版4上に当接されるまで印刷ヘッ
ド9によって垂直に下降される。そして図12に示すよ
うに、印刷ヘッド駆動装置10により印刷ヘッド9が図
の右方向へ水平移動することで左スキージが移動して印
刷ペースト6がプリント基板1上に印刷されていく。そ
の後、プリント基板1がステージ3より離されプリント
基板1が次工程へ搬出される。その後、図13に示すよ
うに左スキージ7は印刷ヘッド9によって上昇され、ス
クリーン版4上から離れ、次の印刷の待機位置まで移動
する。これらの動作が繰り返されて、左、右のスキージ
7、8にて交互に、順次各プリント基板1に印刷ペース
ト6が印刷されていく。
【0004】又、スクリーン印刷装置の第2の従来例と
して、特開平4−338541号公報では次のような発
明が開示されている。即ち、通電により超音波振動を発
生する一対の圧電素子を設け、該一対の圧電素子に振動
板を連結支持する。一方、スキージに付着する印刷ペー
ストに振動を伝達させるべく、上記振動板は、スキージ
及び印刷ペーストの両方に接触可能に設けられる。これ
により、各圧電素子にて発生する超音波振動が上記振動
板を介して、あるいは上記スキージに付着する印刷ペー
ストに直接伝達付与される。これにより上記印刷ペース
トの粘度が低下して、上記スキージに付着している印刷
ペーストが上記スキージからスクリーン上に脱落する。
【0005】さらに、スクリーン印刷装置の第3の従来
例として、特開平3−75147号公報では、次のよう
な発明が開示されている。即ち、非印刷時には、スキー
ジはスクリーンから離間した上昇位置に位置している。
印刷時には、まず上記スキージが下降し、上記スクリー
ンの上面に接触した後、すくい取り板が後退する。上記
すくい取り板上の印刷ペーストがしごき板によりしごか
れて上記スクリーン上に落とされる。次いで、上記スキ
ージが右側から左側に移動し、落とされた上記印刷ペー
ストにて印刷される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9、
及び図10〜図13に示すような従来の印刷方法では、
スキージ7及びスキージ8の一方を使用してスクリーン
版4上の上記印刷ペースト6を上記プリント基板1上に
印刷した後、該スキージ7又は8を上記スクリーン版4
の上方へ垂直に上昇させるため、図13に示すように、
上昇後のスキージ7又は8には印刷ペースト6がスキー
ジ7又は8から垂れ下がるように付着している。そし
て、次の印刷開始の際にスキージ7及び8の他方は、垂
直方向に下降しスクリーン版4に当接するため、スキー
ジ先端部に付着し垂れ下がっていた印刷ペースト6はス
クリーン版4上における印刷開始位置に、印刷回数を重
ねるごとに堆積していく。このように堆積した印刷ペー
スト6は、スキージ7、8の後ろ側の面、つまりスキー
ジの移動方向に反対側の面であり図13に示す面21に
回り込む。よって、図12に示すように、例えばスキー
ジ7を使用して印刷を行うとき、スキージ7の上記面2
1側に回り込み、該面21に付着している印刷ペースト
22は、スキージ7の移動とともにスクリーン版4上を
引きずられる。よって、符号23にて示す印刷ペースト
のように、印刷途中にて、スクリーン版4の開口部上な
どでスキージ7から離れる場合がある。
【0007】そして、上記離れた印刷ペースト23がプ
リント基板1上へ必要以上に印刷ペーストを供給してし
まい、リフロー後のプリント基板1に、いわゆるブリッ
ジや、はんだボールを発生させる要因の一つとなってい
た。又、スクリーン版4の上記開口部付近にて離れた印
刷ペースト23は、スクリーン版4の裏面クリーニング
の際、バキューム力でスクリーン版4の表面上から上記
開口部を通してスクリーン版4の裏面に回り込んでしま
う場合が有る。その結果、次のプリント基板1の印刷時
に、いわゆるにじみや、はんだボールといった不良を発
生させることがあった。
【0008】又、上記第2、第3の従来の方法では、ス
キージに付着している印刷ペーストは、振動板やしごき
板で該印刷ペーストに接触して上記スキージから落とさ
れるため、上記印刷ペーストが上記振動板や上記しごき
板に付着することは避けられず、上記スキージから上記
印刷ペーストを確実にスクリーン版上に落とすことは不
可能であった。
【0009】又、近年の高密度実装に対応するため、プ
リント基板1は微細パターンや狭ピッチパターンが多く
混在している。これに対応して印刷ペースト6も改善さ
れており、その結果、粘度の低いものや高いものなど様
々な種類の印刷ペースト6が登場している。よって、上
述のような従来のスクリーン印刷方法では、微細パター
ンや狭ピッチパターンのプリント基板1に対して対応で
きない。本発明はこのような問題点を解決するためにな
されたもので、印刷ペーストのプリント基板への印刷品
質を従来に比べて向上可能なスクリーン印刷装置、及び
スクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1態様におけ
るスクリーン印刷装置は、スキージをスクリーン版に接
触させながら印刷方向へ移動させて上記スクリーン版上
の印刷ペーストを上記スクリーン版を通してプリント基
板上に印刷するスクリーン印刷装置であって、上記スキ
ージを上記プリント基板の厚み方向に沿って昇降させる
スキージ昇降装置と、上記スキージを上記印刷方向に沿
って移動させるスキージ移動装置と、上記印刷方向に沿
った印刷動作が終了した印刷待機領域にて上記スキージ
昇降装置を動作させて上記スキージを上昇させた後、上
記スキージ移動装置を動作させて上記印刷方向に対して
反対の反印刷方向へ上記スキージを移動させかつ上記ス
キージ昇降装置を動作させて上記スキージを下降し上記
印刷待機領域内で上記スクリーン版へ再接触させて上記
印刷動作にて上記スキージに付着した付着印刷ペースト
を上記スクリーン版上へ分与させる制御装置と、を備え
たことを特徴とする。
【0011】又、上記印刷動作にて上記スキージに付着
した上記付着印刷ペーストの量、及び上記印刷動作にて
上記スキージに付着した上記付着印刷ペーストと上記ス
クリーン版上の上記印刷ペーストとが上記スキージの上
昇動作により分離する上記スキージの昇降方向における
分離位置の少なくとも一方が供給されるデータ入力装置
をさらに備え、上記制御装置は、上記データ入力装置か
ら得られる上記付着印刷ペーストの量、及び上記分離位
置の少なくとも一方に基づいて、上記反印刷方向への上
記スキージの移動距離、上記反印刷方向への上記スキー
ジの移動速度、及び上記スキージの上記スクリーン版へ
の下降速度を決定することもできる。
【0012】又、本発明の第2態様におけるスクリーン
印刷方法は、スキージをスクリーン版に接触させながら
印刷方向へ移動させて上記スクリーン版上の印刷ペース
トを上記スクリーン版を通してプリント基板上に印刷す
るスクリーン印刷方法であって、上記印刷方向に沿った
印刷動作が終了して印刷待機領域にて上記スキージを上
昇させた後、上記印刷方向に対して反対の反印刷方向へ
上記スキージを移動させかつ上記スキージを下降して上
記印刷待機領域で上記スクリーン版へ再接触させて上記
印刷動作にて上記スキージに付着した付着印刷ペースト
を上記スクリーン版上へ分与させる、ことを特徴とす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態であるスクリー
ン印刷装置、及びスクリーン印刷方法について、図を参
照しながら以下に説明する。尚、上記スクリーン印刷方
法は、上記スクリーン印刷装置にて実行される。又、各
図において、同じ構成部分については同じ符号を付して
いる。図1には、本実施形態のスクリーン印刷装置10
1が示されている。該スクリーン印刷装置101の基本
的構成は、図9を参照して説明した上述のスクリーン印
刷装置の構成にほぼ等しい。即ち、1はプリント基板
で、図示していない基板搬送装置にて当該スクリーン印
刷装置101に搬入、搬出される。プリント基板1は、
ステージ部113によって位置決めされ固定される。ス
テージ部113の上方には、当該スクリーン印刷装置1
01のフレーム部材に取り付けられたスクリーン枠11
5に固定されたスクリーン版114が配置されている。
又、ステージ部113は、昇降装置111によりプリン
ト基板1の厚み方向に昇降可能であり、プリント基板1
の上記搬入、搬出動作のときには、プリント基板1とス
クリーン版114とが非接触となる搬入搬出位置まで降
下し、印刷動作のときにはプリント基板1とスクリーン
版114とが接触する印刷位置へ上昇する。
【0014】スクリーン版114の上方には、印刷ヘッ
ド119を印刷方向に駆動する印刷ヘッド駆動装置13
1が、当該スクリーン印刷装置101のフレーム部材に
支持されて設置されている。印刷ヘッド駆動装置131
は、いわゆるボールネジ構造により印刷ヘッド119を
上記印刷方向へ移動させるもので、印刷ヘッド119が
係合しておりその両端が回転自在に上記フレーム部材に
支持されているネジ軸132と、該ネジ軸132をその
軸回り方向に回転させる、本実施形態ではモータにてな
る駆動装置133とを有する。よって、駆動装置133
にてネジ軸132がその軸周り方向へ回転されること
で、印刷ヘッド119は上記印刷方向へ移動可能であ
る。
【0015】印刷ヘッド119には、左スキージ117
及び右スキージ118が備わり、左スキージ117及び
右スキージ118のいずれか一方がその先端部分をスク
リーン版114上に接触しながら水平移動されることに
より、スクリーン版114上に存在する印刷ペーストが
スクリーン版114に設けられている開口を通してプリ
ント基板1上に印刷される。上記左スキージ117は、
スキージホルダ119cに保持され、該スキージホルダ
119cは、昇降部材119aに接続されており、本実
施形態ではモータにてなる昇降用駆動装置120にて上
記昇降部材119aが軸回り方向に回転することで、待
機位置と接触位置との間を昇降する。上記右スキージ1
18は、スキージホルダ119dに保持され、該スキー
ジホルダ119dは、昇降部材119bに接続されてお
り、本実施形態ではモータにてなる昇降用駆動装置12
1にて上記昇降部材119bが軸回り方向に回転するこ
とで、待機位置と接触位置との間を昇降する。尚、各ス
キージホルダ119c、119dが上記接触位置に位置
するとき、左スキージ117及び右スキージ118の各
先端部173はスクリーン版114に接触する。又、本
実施形態における左スキージ117、右スキージ118
は、図示するように、少なくとも上記接触位置に配置さ
れているときには、印刷方向側の側面171とスクリー
ン版114とは鋭角な角度をなすように傾けられてい
る。しかしながらこれに限定されるものではなく、上記
側面171とスクリーン版114とが直角に交差するよ
うに、左スキージ117、右スキージ118が配置され
ていてもよい。
【0016】ここで、左スキージ117は、図1におけ
る左側から右側への印刷方向(この印刷方向を以下「右
印刷方向」とする)へ印刷ヘッド119が進むときに、
上記接触位置に配置されてその先端部173をスクリー
ン版114に接触させ、プリント基板1上への上記印刷
ペーストの印刷動作に用いられる。尚、このとき右スキ
ージ118は、上記待機位置に配置されている。右スキ
ージ118は、図1における右側から左側への印刷方向
(この印刷方向を以下「左印刷方向」とする)へ印刷ヘ
ッド119が進むときに、上記接触位置に配置されてそ
の先端部173をスクリーン版114に接触し、プリン
ト基板1上への上記印刷ペーストの印刷動作に用いられ
る。尚、このとき左スキージ117は、上記待機位置に
配置されている。又、上述した昇降装置111、昇降用
駆動装置120、121、駆動装置133は、それぞれ
制御装置151に接続され、制御装置151にて動作制
御がなされる。又、図1に示すように、左スキージ11
7又は右スキージ118にてプリント基板1上に印刷が
行われるスクリーン版114上の領域を印刷領域191
とし、左スキージ117及び右スキージ118の少なく
とも一方が上方に移動可能な範囲であって上記印刷領域
191以外のスクリーン版114上の領域を印刷待機領
域192とする。
【0017】次に、本実施形態のスクリーン印刷装置1
01にて特徴的な構成部分について以下に説明する。ま
ず、上記スキージホルダ119c及びスキージホルダ1
19dのそれぞれには、以下のように動作する付着量検
出器141が取り付けられている。即ち、例えば左スキ
ージ117を例に採ると、上記接触位置に左スキージ1
17が配置されて上記右印刷方向に沿って移動し印刷動
作を行った後、上記印刷待機領域192にて左スキージ
117は上記待機位置へ上昇する。このとき、左スキー
ジ117の印刷方向側の上記側面171には、垂れ下が
る程の上記印刷ペーストが付着している。この印刷ペー
ストの付着量を、付着量検出器141は測定する。該付
着量検出器141は、具体的に本実施形態では、図8に
示すように反射型光電センサにてなる複数の付着量検出
器141がそれぞれ異なる角度でスキージホルダー11
9cに取り付けられている。よって、上記印刷ペースト
が垂れ下がっている場合には、付着量検出器141は反
射光を受光する。一方、反射する印刷ペーストが存在し
ない場合には上記反射光を受光することはない。上記複
数の付着量検出器141は、制御装置151に接続さ
れ、付着量検出器141で検出された付着量の情報が制
御装置151へ供給され、制御装置151は上記付着量
を求める。
【0018】又、上記付着量検出器141に代えて、又
は付着量検出器141とともに、以下の動作を行う分離
位置検出器142を設けても良い。即ち、例えば左スキ
ージ117を例に採ると、上記印刷動作の終了後、上記
印刷待機領域192にて左スキージ117は上記待機位
置へ上昇する。分離位置検出器142は、上述の付着量
検出器141と同様に反射型光電センサにてなり、後述
の印刷終了位置181の近傍にて、取り付け角度を異な
らせて複数配置されている。よって、左スキージ117
が上記待機位置へ上昇する間、各分離位置検出器142
が継続して検出を行い、いずれか一つの光電センサが反
射光を受光しなくなったときを左スキージ117に付着
している印刷ペーストとスクリーン版114上の印刷ペ
ーストとが分離したときとする。このような分離位置検
出器142は、スクリーン版114上に残る印刷ペース
トと、左スキージ117の上記側面171に付着し左ス
キージ117とともに上昇する印刷ペーストとが分離す
るときの左スキージ117の高さ位置、つまりプリント
基板1の厚み方向に沿った、スクリーン版114から左
スキージ117の先端173までの距離に相当する情報
を検出する。分離位置検出器142は、制御装置151
に接続され、上記検出情報が制御装置151へ供給さ
れ、制御装置151は上記距離を求める。
【0019】さらに又、上記付着量検出器141及び分
離位置検出器142に代えて、データ入力装置161を
設けても良い。即ち、上記付着量検出器141及び分離
位置検出器142の少なくとも一方を設けた場合、自動
的に上記付着量の情報及び上記距離に相当する情報の少
なくとも一方が制御装置151に供給されるが、上記付
着量及び上記距離の少なくとも一方を操作者が判断して
操作者がデータ入力装置161から入力することもでき
る。
【0020】このように、上記付着量検出器141、分
離位置検出器142、又はデータ入力装置161から上
記付着量、上記距離の情報が制御装置151に供給され
ることで、制御装置151は、垂れ下がるようにして上
記側面171に付着している余分な上記印刷ペーストを
スクリーン版114上に分与するために、再度、左スキ
ージ117及び右スキージ118をスクリーン版114
上に接触させる。このため、制御装置151は、印刷ヘ
ッド119を移動させる上記駆動装置133、及び昇降
用駆動装置120,121の動作制御を行う。又、これ
らの動作制御に必要となる、反印刷方向への移動距離、
その移動速度、及び左スキージ117若しくは右スキー
ジ118の下降速度を決定する。尚、制御装置151に
おけるこれらの動作については、以下の、当該スクリー
ン印刷装置101の動作説明にて詳しく説明する。
【0021】以上説明したように構成されるスクリーン
印刷装置101の動作を以下に説明する。尚、当該スク
リーン印刷装置101へのプリント基板1の搬入、搬出
動作、プリント基板1への印刷ペーストの印刷動作につ
いては、従来のスクリーン印刷装置の場合と変わるとこ
ろはないので、これらの動作説明はここでは省略する。
尚、制御装置151には、プリント基板1の上記搬入か
ら上記印刷動作、プリント基板1の搬出に至るまでの一
連の動作に関するプログラムが格納されており、制御装
置151は該プログラムに従い上述の各動作を順次実行
していく。よって、以下には、本実施形態のスクリーン
印刷装置101にて特徴的な動作である、上記印刷動作
終了後、左スキージ117及び右スキージ118を上記
待機位置へ上昇させたときに、垂れ下がるようにして上
記側面171に付着している余分な上記印刷ペーストを
スクリーン版114上に分与するために、再度、左スキ
ージ117及び右スキージ118をスクリーン版114
上に接触させる動作について詳しく説明する。尚、当該
スクリーン印刷装置101では、左スキージ117及び
右スキージ118を設けており、両スキージとも同じ動
作を行うことから、以下の説明では左スキージ117を
例に採り説明する。又、図2〜図7では、図1に示され
る昇降装置111、印刷ヘッド駆動装置131、付着量
検出器141、制御装置151、及びデータ入力装置1
61については図示を省略している。
【0022】連続的な印刷動作に先立って、まず、左ス
キージ117の先端部173がスクリーン版114に接
触している、上記接触位置に左スキージ117を配置し
た後、上記昇降用駆動装置120を動作させて左スキー
ジ117を上記待機位置まで移動させ、上記厚み方向に
沿った上記先端部173における上記接触位置と上記待
機位置との間の距離L2を測定する。得られた距離L2
の情報は、制御装置151内のメモリ152に記憶され
る。又、測定方法としては、本実施形態では、昇降部材
119aの軸周り方向への回転数と昇降距離との関係に
基づき演算しているが、これに限定されるものではな
い。尚、本実施形態では、左スキージ117がスクリー
ン版114から上記距離L2を上昇することで、印刷動
作により左スキージ117の印刷方向側の側面171に
付着した印刷ペースト6と、スクリーン版114上に残
った印刷ペースト6とは分離し、上記側面171からは
付着している印刷ペースト6が垂れ下がった状態にあ
る。
【0023】上記距離L2の測定後、実際の印刷動作が
開始される。即ち、図2及び図3に示すように、接触位
置に配置された左スキージ117を印刷ヘッド駆動装置
131により上記右印刷方向へ移動させることで、スク
リーン版114上に設けた印刷ペースト6をプリント基
板1上へ印刷していく。そして図4及び図7に示すよう
に、左スキージ117が上記印刷待機領域192に含ま
れる印刷終了位置181まで移動した後、昇降用駆動装
置120が動作され左スキージ117は上記距離L2に
て上昇し上記待機位置に配置される。一方、該印刷動作
により左スキージ117の印刷方向側の側面171には
印刷ペースト6が付着しているので、左スキージ117
を上記待機位置まで上昇させることで、上記側面171
に付着した印刷ペースト6は、その粘性のため、図示す
るように上記側面171から垂れ下がった状態となる。
尚、説明上、このように垂れ下がる状態で上記側面17
1に付着している印刷ペーストを付着印刷ペースト18
3とする。又、このような付着印刷ペースト183が右
スキージ118による印刷動作の際にスクリーン版11
4上に落下し印刷品質の劣化の原因になったり、印刷範
囲以外に落下することで印刷ペースト6の浪費の原因に
なったりすることは、上述した通りである。そこで本実
施形態のスクリーン印刷装置101では、以下のような
動作を実行する。
【0024】まず、上記待機位置に左スキージ117が
配置されたとき、左スキージ117に対する上記付着量
検出器141にて、上記付着印刷ペースト183の付着
量を検出する。尚、ここで検出される付着量は、後述す
るように、上記付着印刷ペースト183のスクリーン版
114上への分与後に再び上昇した左スキージ117か
ら付着している印刷ペーストの落下が上記分与後に発生
しない量であるのが好ましい。より詳しくは、左スキー
ジ117からの上記分与が終了したときから、左スキー
ジ117が再び待機位置まで上昇し、右スキージ118
による印刷動作が終了して右スキージ118が待機位置
に上昇するまでの間に、左スキージ117から印刷ペー
スト6がスクリーン版114上に落下しない量であるの
が好ましい。
【0025】又、上記分離位置検出器142を設けてい
る場合には、左スキージ117を上記待機位置へ上昇さ
せるときに上記側面171に付着した上記付着印刷ペー
スト183とスクリーン版114上に残った印刷ペース
ト6とが分離したときを分離位置検出器142にて検出
し、上記分離したときの左スキージ117における先端
部173のスクリーン版114からの位置を制御装置1
51にて求めてもよい。そして、予め求められ制御装置
151に供給される若しくは格納済みの、上記先端部1
73の高さ位置と上記付着印刷ペースト183の量との
関係情報に基づいて、上記付着印刷ペースト183の量
を求めても良い。
【0026】このようにして上記付着印刷ペースト18
3の量を求めた後、右スキージ118による印刷動作を
実行する前に、右スキージ118によりスキージングさ
れる領域に付着印刷ペースト183を塗り付ける。この
ような塗り付け動作を行うことで、左スキージ117の
付着印刷ペースト183の量を減少させ、上記印刷品質
の劣化や印刷ペーストの浪費につながる、上記付着印刷
ペースト183の垂れ落ちを減少、防止する。上記塗り
付け動作について、詳しく説明する。まず、求まった付
着印刷ペースト183の量に基づいて、制御装置151
は、左スキージ117を上記右印刷方向に反対の左印刷
方向へ移動させる移動距離L1と、該移動の速度と、さ
らに左スキージ117の先端部173を再度スクリーン
版114上に接触させるために左スキージ117を下降
させるときの下降速度とを求める。又、上記移動速度及
び上記下降速度は、付着印刷ペースト183の量のみな
らず、上記移動距離L1と、上記接触位置から上記待機
位置までの距離L2とをさらに加味して演算してもよ
い。
【0027】尚、本実施形態では上述のように、上記付
着印刷ペースト183の量に基づいて、上記移動距離L
1と、該移動の速度と、上記下降速度とを求めるが、こ
れに限定されるものではなく、少なくとも上記移動距離
L1を求めれるようにしてもよい。
【0028】上記移動距離L1を考慮しなければならな
いのは以下の理由による。つまり、付着印刷ペースト1
83の量の多、少は、左スキージ117から垂れ下がっ
ている付着印刷ペースト183の長さにほぼ比例する。
よって、例えば、付着印刷ペースト183の量が多いと
きには、少ないときに比べて、左スキージ117から垂
れ下がっている付着印刷ペースト183が長いと考えら
れるので、該垂れ下がっている付着印刷ペースト183
をスクリーン版114上に塗り付けるためには、左スキ
ージ117を上記左印刷方向へ移動させる距離、つまり
上記移動距離L1は長くなる。このように、付着印刷ペ
ースト183の量の多、少と、上記移動距離L1とは関
連性を有するからである。
【0029】上記移動速度を考慮しなければならない理
由は、例えば付着印刷ペースト183の量が多いときに
は、少ないときに比べて、左スキージ117の移動速度
を遅くしなければ付着印刷ペースト183が右スキージ
118によりスキージングされるスキージング領域以外
の領域へ振り落とされる可能性が高くなるからである。
このように、付着印刷ペースト183の量の多、少と、
上記移動速度とは関連性を有するからである。
【0030】上記下降速度を考慮しなければならない理
由は、例えば付着印刷ペースト183の量が多いときに
は、少ないときに比べて、左スキージ117の下降速度
を遅くしなければ付着印刷ペースト183が右スキージ
118によりスキージングされるスキージング領域以外
の領域へ振り落とされる可能性が高くなるからである。
このように、付着印刷ペースト183の量の多、少と、
上記下降速度とは関連性を有するからである。
【0031】次に、制御装置151は、求めた上記移動
距離L1、上記移動速度、及び上記下降速度に従い、印
刷ヘッド駆動装置131の駆動装置133、及び印刷ヘ
ッド119の昇降用駆動装置120の動作制御を行い、
図7に矢印v2にて示すように若しくは図5に示すよう
に、左スキージ117を上記待機位置から斜め下方へ移
動させ、塗り付け終了位置182にて上記接触位置に到
達させる。尚、上記印刷方向に沿った、上記印刷終了位
置181と上記塗り付け終了位置182との間の距離が
上記移動距離L1に相当する。このように左スキージ1
17が移動することで、左スキージ117に付着してい
る付着印刷ペースト183は、スクリーン版114上で
あって、右スキージ118によりスキージングされる上
記スキージング領域へ塗り付けられ分与される。
【0032】又、上記付着印刷ペースト183がスクリ
ーン版114上へ塗り付けられるとき、左スキージ11
7は、左印刷方向、つまり左スキージ117においては
反印刷方向に移動しているので、左スキージ117の反
印刷方向側の側面172へ上記付着印刷ペースト183
が回り込むことはない。その後、左スキージ117は、
再び上記待機位置まで上昇される。このとき左スキージ
117に付着している印刷ペーストである、残印刷ペー
スト184の量は、上記付着印刷ペースト183の量に
比べて大幅に減少する。
【0033】上述の塗り付け動作により、左スキージ1
17からスクリーン版114上へ分与される付着印刷ペ
ースト183の分与量は、該分与後に再び上昇した左ス
キージ117から、該左スキージ117に付着している
印刷ペーストの落下が上記分与後に発生しない量である
のが好ましい。より詳しくは、左スキージ117からの
上記分与が終了したときから、左スキージ117が再び
待機位置まで上昇し、右スキージ118による印刷動作
が終了して右スキージ118が待機位置に上昇するまで
の間に、左スキージ117から印刷ペースト6がスクリ
ーン版114上に落下しない量であるのが好ましい。
尚、このような、左スキージ117からスクリーン版1
14上への付着印刷ペースト183の分与量は、使用し
ている印刷ペースト6の粘度及び温度、雰囲気温度等に
より変化するものであり、一概に決定される値ではな
い。
【0034】又、上記塗り付け動作は、図5及び図6に
示すように、左スキージ117の上記印刷終了位置18
1を含む上記印刷待機領域192にて行われる。このよ
うに左スキージ117の上記印刷終了位置181を含む
上記印刷待機領域192にて上記塗り付け動作を行う理
由は、以下の通りである。即ち、上記塗り付け動作後、
左スキージ117は再び待機位置へ上昇し、次に、右ス
キージ118による印刷動作が行われる。このとき、左
スキージ117は待機位置に配置された状態で、印刷領
域191の上方を通過して移動していく。よって、左ス
キージ117に上記塗り付け動作前の付着印刷ペースト
183が付着したままだと、上記印刷領域191の上方
の移動時又はその後に、付着印刷ペースト183が左ス
キージ117からスクリーン版114上へ落下し、印刷
品質の低下、印刷ペースト6の浪費等の上述の問題を発
生させるからである。
【0035】次に、プリント基板1の搬出、及び新たな
プリント基板1の搬入が行われた後、右スキージ118
が上記待機位置から接触位置へ下降し、左印刷方向へ移
動することで、印刷動作が実行される。このとき、左ス
キージ117からスクリーン版114上へ塗り付けられ
た上記付着印刷ペースト183も印刷ペースト6に混じ
って印刷されていく。
【0036】上記左スキージ117に付着している上記
付着印刷ペースト183をスクリーン版114上に塗り
付ける上記塗り付け動作のとき、本実施形態では、左ス
キージ117が上記待機位置から上記接触位置に到達し
たときに、ちょうど、求めた移動距離L1分の移動が終
了するように、制御装置151は動作制御を行う。この
ように制御することで、左スキージ117がスクリーン
版114上に接触した状態で反印刷方向へ左スキージ1
17が移動することはなく、左スキージ117の先端部
173のエッジをスクリーン版114上で引きずること
が無くなる。よって、左スキージ117が不必要に磨耗
するのを防止することができる。
【0037】尚、例えば、左スキージ117の磨耗防止
を考慮する必要のない場合等においては、求めた移動距
離L1分の移動が終了する前に、左スキージ117を上
記接触位置に配置するように制御してもよい。
【0038】以上説明したように、スクリーン印刷装置
101によれば以下の効果を奏する。即ち、上記付着印
刷ペースト183をスクリーン版114上へ塗り付ける
塗り付け動作を行うことで、左スキージ117に付着し
垂れ下がっている付着印刷ペースト183の量を確実に
低減でき、従来の課題であった上記付着印刷ペースト1
83が次の印刷開始位置に落下し堆積していくこと、ス
クリーン版114上やその周辺に上記付着印刷ペースト
183を飛散させることを従来に比べて低減することが
できる。又、印刷ペースト6の粘度に応じて上記付着印
刷ペースト183の量は自ずと変化する。よって、上記
付着印刷ペースト183の量に応じて、左スキージ11
7を斜め下方に移動するときの上記移動距離L1、移動
速度、及び下降速度が設定されることから、印刷ペース
ト6の粘度に拘わらず、上記付着印刷ペースト183を
左スキージ117の印刷方向側の側面171に回り込ま
せることをより確実に行うことができる。その結果、従
来のようにスキージの反印刷方向側の側面に印刷ペース
トが回り込み、該回り込んだ印刷ペーストが印刷動作の
ときに途中でちぎれるということが無くなる。よって、
プリント基板1への印刷不良であるブリッジや、にじ
み、はんだボールの発生を防ぐことができる。したがっ
て、プリント基板1における微細パターンや、狭ピッチ
パターンの変化にも対応できることになる。さらに、ス
キージに付着した付着印刷ペースト183がスクリーン
版114上やその周辺に飛び散る量を従来に比べ低減で
き、印刷ペースト6の消費量を抑えることができる。
【0039】本実施形態では上述のように付着量検出器
141及び分離位置検出器142の少なくとも一方を用
いて自動的に上記付着印刷ペースト183の量を検出す
るように構成しているが、該構成に限定されるものでは
ない。例えば、付着量検出器141及び分離位置検出器
142を設けず、その代わりに、データ入力装置161
を設け、操作者がデータ入力装置161を使用して、上
記移動距離L1、移動速度、及び下降速度の各データを
入力するように構成してもよい。この場合には、予め、
試験的に実際の印刷動作と同等の条件で印刷を行い、例
えば左スキージ117に付着して垂れ下がった上記付着
印刷ペースト183の量を観察しておき、その種々の量
に応じて、それぞれの上記移動距離L1、それぞれの移
動速度、及びそれぞれの下降速度の各データを予め用意
しておく必要がある。
【0040】上述した実施形態のスクリーン印刷装置1
01では、左スキージ117及び右スキージ118を備
え、右印刷方向及び左印刷方向への往復動作にて印刷が
可能なタイプを例に採ったが、これに限定されるもので
はなく、右印刷方向又は左印刷方向の片方向のみの印刷
を行うタイプであってもよい。
【0041】又、上述の実施形態では、左スキージ11
7を例に採り、上記印刷終了位置181にて左スキージ
117が上記待機位置まで上昇したときには、左スキー
ジ117に付着している付着印刷ペースト183と、ス
クリーン版114上に残っている印刷ペースト6とは分
離している場合を例に採った。しかしながら、左スキー
ジ117の再上昇後における左スキージ117からの印
刷ペースト6の上記落下が発生しない量の印刷ペースト
が、上記移動距離L1による左スキージ117の移動に
てスクリーン版114上に分与される限り、左スキージ
117に付着している付着印刷ペースト183と、スク
リーン版114上に残っている印刷ペースト6とが分離
する必要はなく、換言すれば、必ずしも常に上記距離L
2分、左スキージ117は上昇する必要はない。
【0042】
【実施例】本実施形態のスクリーン印刷装置101及び
スクリーン印刷方法により実際に印刷を行い、従来のス
クリーン印刷装置及び印刷方法による場合と比較した。
具体的には、評価に使用した印刷ペースト6の粘度は約
170Pa・sであり、図1及び図9に示すように、ス
キージの先端部を鋭角に尖らしたタイプではない平スキ
ージ117、118を、上記印刷方向側の側面171と
スクリーン版114とのなす角度を60度としてセット
し、上述の実施形態に対応した、上記距離L2は40m
m、上記移動距離L1は30mm、上記移動速度は45
mm/sec、上記下降速度は45mm/secで印刷
した場合と、従来のタイプに対応した、スキージ7、8
を垂直に上昇させて印刷した場合、つまり上記移動距離
L1は0mm、上記移動速度は0mm/sec、上記距
離L2は40mm、上記下降速度は10mm/secで
印刷した場合との比較を行った。
【0043】又、スキージ117、118、及びスキー
ジ7、8のどちらにも、先端部に印刷ペースト6が付着
しており、その付着量はスキージ先端よりおよそ25〜
30mm程度垂れ下がった状態で連続印刷を行い、プリ
ント基板1における印刷不良の発生数を比較した。それ
ぞれの方法で印刷した50枚のプリント基板1の内、本
実施形態のスクリーン印刷装置101及び方法にて印刷
したものは、不良発生は0件であり、それに対して、従
来の印刷方法で印刷したものは5件不良が発生した。こ
のように本実施形態のスクリーン印刷装置101及び方
法によれば、プリント基板における印刷不良の発生を従
来に比べて低減することができる。
【0044】さらに、印刷ペースト6の消費量の比較に
おいては、スクリーン版4上やその周辺に飛び散り使用
することができなくなった印刷ペースト6の量は、本実
施形態のスクリーン印刷装置101及び方法で印刷した
ものは、約5gであり、それに対して、従来の印刷方法
で印刷したものは約50gであった。このように本実施
形態のスクリーン印刷装置101及び方法によれば、印
刷ペースト6の消費量を従来に比べて低減することがで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1態様の
スクリーン印刷装置、及び第2態様のスクリーン印刷方
法によれば、スキージ昇降装置、スキージ移動装置、及
び制御装置を備え、印刷方向に沿った印刷動作が終了し
て上記スキージ昇降装置を動作させて上記スキージを上
昇させた後、上記スキージ移動装置を動作させて上記印
刷方向に対して反対の反印刷方向へ上記スキージを移動
させかつ上記スキージ昇降装置を動作させて上記スキー
ジを下降し上記スクリーン版へ再接触させて上記印刷動
作にて上記スキージに付着した付着印刷ペーストを上記
スクリーン版上へ分与させるようにした。したがって、
印刷動作にてスキージに付着した付着印刷ペーストは、
スキージから見てスクリーン版上の印刷方向側に位置す
る範囲に塗布されるので、スキージング開始位置に印刷
ペーストが堆積することを従来に比べて低減することが
でき、従来のようにスキージから見て反印刷方向側に印
刷ペーストが回り込むことを防止できる。よって、上記
反印刷方向側に回り込んだ印刷ペーストに起因して発生
した、プリント基板への印刷時の不良であるブリッジ
や、にじみ、はんだボールの発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるスクリーン印刷
装置の概略構造を示す図である。
【図2】 図1に示すスクリーン印刷装置にて印刷動作
を行うときの各工程における動作を示す図である。
【図3】 図1に示すスクリーン印刷装置にて印刷動作
を行うときの各工程における動作を示す図であって、印
刷動作中の状態を示す図である。
【図4】 図1に示すスクリーン印刷装置にて印刷動作
を行うときの各工程における動作を示す図であって、印
刷動作終了後にスキージを待機位置に上昇させた状態の
図である。
【図5】 図1に示すスクリーン印刷装置にて印刷動作
を行うときの各工程における動作を示す図であって、ス
キージに付着している印刷ペーストをスクリーン版上へ
塗り付けている状態を示す図である。
【図6】 図1に示すスクリーン印刷装置にて印刷動作
を行うときの各工程における動作を示す図であって、ス
キージを再度、待機位置に上昇させた状態の図である。
【図7】 図3〜図6に示す各動作においてスキージ部
分の動きを示す図である。
【図8】 図1に示す付着量検出器の一形態における図
である。
【図9】 従来のスクリーン印刷装置の構成を示す図で
ある。
【図10】 図9に示す従来のスクリーン印刷装置にて
印刷動作を行うときの各工程における動作を示す図であ
る。
【図11】 図9に示す従来のスクリーン印刷装置にて
印刷動作を行うときの各工程における動作を示す図であ
る。
【図12】 図9に示す従来のスクリーン印刷装置にて
印刷動作を行うときの各工程における動作を示す図であ
る。
【図13】 図9に示す従来のスクリーン印刷装置にて
印刷動作を行うときの各工程における動作を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…プリント基板、6…印刷ペースト、101…スクリ
ーン印刷装置、114…スクリーン版、117…左スキ
ージ、118…右スキージ、120、121…昇降用駆
動装置、131…印刷ヘッド駆動装置、141…付着量
検出器、142…分離位置検出器、151…制御装置、
183…付着印刷ペースト。
フロントページの続き (72)発明者 犬飼 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高橋 賢 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C035 AA06 FC07 FD05 FD23 5E343 AA02 BB72 FF04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキージ(117、118)をスクリー
    ン版(114)に接触させながら印刷方向へ移動させて
    上記スクリーン版上の印刷ペースト(6)を上記スクリ
    ーン版を通してプリント基板(1)上に印刷するスクリ
    ーン印刷装置であって、 上記スキージを上記プリント基板の厚み方向に沿って昇
    降させるスキージ昇降装置(120、121)と、 上記スキージを上記印刷方向に沿って移動させるスキー
    ジ移動装置(131)と、 上記印刷方向に沿った印刷動作が終了した印刷待機領域
    (192)にて上記スキージ昇降装置を動作させて上記
    スキージを上昇させた後、上記スキージ移動装置を動作
    させて上記印刷方向に対して反対の反印刷方向へ上記ス
    キージを移動させかつ上記スキージ昇降装置を動作させ
    て上記スキージを下降し上記印刷待機領域内で上記スク
    リーン版へ再接触させて上記印刷動作にて上記スキージ
    に付着した付着印刷ペースト(183)を上記スクリー
    ン版上へ分与させる制御装置(151)と、を備えたこ
    とを特徴とするスクリーン印刷装置。
  2. 【請求項2】 上記印刷動作にて上記スキージに付着し
    た上記付着印刷ペーストの付着量を検出する付着量検出
    器(141)を上記スキージに備え、上記制御装置は、
    上記付着量検出器から得られた上記付着量に基づいて、
    上記反印刷方向への上記スキージの移動距離を決定す
    る、請求項1記載のスクリーン印刷装置。
  3. 【請求項3】 上記付着量検出器から得られた上記付着
    量に基づいて、上記制御装置は、さらに、上記反印刷方
    向への上記スキージの移動速度、及び上記スキージの上
    記スクリーン版への下降速度を決定する、請求項1又は
    2記載のスクリーン印刷装置。
  4. 【請求項4】 上記印刷動作にて上記スキージに付着し
    た上記付着印刷ペーストと上記スクリーン版上の上記印
    刷ペーストとが上記スキージの上昇動作により分離する
    上記スキージの昇降方向における分離位置を検出する分
    離位置検出器(142)をさらに備え、上記制御装置
    は、上記分離位置検出器から得られた上記分離位置に基
    づいて、上記反印刷方向への上記スキージの移動距離及
    び移動速度、並びに上記スキージの上記スクリーン版へ
    の下降速度を決定する、請求項1記載のスクリーン印刷
    装置。
  5. 【請求項5】 上記制御装置は、上記スキージが上記ス
    クリーン版へ再接触するまでに上記反印刷方向への上記
    スキージの移動を完了するように、上記スキージ昇降装
    置及び上記スキージ移動装置の動作制御を行う、請求項
    1ないし4のいずれかに記載のスクリーン印刷装置。
  6. 【請求項6】 上記印刷動作にて上記スキージに付着し
    た上記付着印刷ペーストの量、及び上記印刷動作にて上
    記スキージに付着した上記付着印刷ペーストと上記スク
    リーン版上の上記印刷ペーストとが上記スキージの上昇
    動作により分離する上記スキージの昇降方向における分
    離位置の少なくとも一方が供給されるデータ入力装置
    (161)をさらに備え、上記制御装置は、上記データ
    入力装置から得られる上記付着印刷ペーストの量、及び
    上記分離位置の少なくとも一方に基づいて、上記反印刷
    方向への上記スキージの移動距離、上記反印刷方向への
    上記スキージの移動速度、及び上記スキージの上記スク
    リーン版への下降速度を決定する、請求項1記載のスク
    リーン印刷装置。
  7. 【請求項7】 上記スキージから上記スクリーン版上へ
    分与される上記付着印刷ペーストの量は、上記分与後に
    再び上昇した上記スキージから上記付着印刷ペーストの
    落下が上記分与後に発生しない量である、請求項1ない
    し6のいずれかに記載のスクリーン印刷装置。
  8. 【請求項8】 スキージ(117、118)をスクリー
    ン版(114)に接触させながら印刷方向へ移動させて
    上記スクリーン版上の印刷ペースト(6)を上記スクリ
    ーン版を通してプリント基板(1)上に印刷するスクリ
    ーン印刷方法であって、 上記印刷方向に沿った印刷動作が終了して印刷待機領域
    (192)にて上記スキージを上昇させた後、上記印刷
    方向に対して反対の反印刷方向へ上記スキージを移動さ
    せかつ上記スキージを下降して上記印刷待機領域で上記
    スクリーン版へ再接触させて上記印刷動作にて上記スキ
    ージに付着した付着印刷ペースト(183)を上記スク
    リーン版上へ分与させる、ことを特徴とするスクリーン
    印刷方法。
  9. 【請求項9】 上記反印刷方向への上記スキージの移動
    距離は、上記印刷動作にて上記スキージに付着した上記
    付着印刷ペーストの付着量に基づき決定される、請求項
    8記載のスクリーン印刷方法。
  10. 【請求項10】 上記付着量に基づいて、さらに、上記
    反印刷方向への上記スキージの移動速度、及び上記スキ
    ージの上記スクリーン版への下降速度が決定される、請
    求項8又は9記載のスクリーン印刷方法。
  11. 【請求項11】 上記印刷動作にて上記スキージに付着
    した上記印刷ペーストと上記スクリーン版上の上記印刷
    ペーストとが上記スキージの上昇動作により分離する上
    記スキージの昇降方向における分離位置に基づいて、上
    記反印刷方向への上記スキージの移動距離及び移動速
    度、並びに上記スキージの上記スクリーン版への下降速
    度を決定する、請求項8記載のスクリーン印刷方法。
  12. 【請求項12】 上記スキージが上記スクリーン版へ再
    接触するまでに上記反印刷方向への上記スキージの移動
    は完了される、請求項8ないし11のいずれかに記載の
    スクリーン印刷方法。
  13. 【請求項13】 上記スキージから上記スクリーン版上
    へ分与される上記付着印刷ペーストの量は、上記分与後
    に再び上昇した上記スキージから上記付着印刷ペースト
    の落下が上記分与後に発生しない量である、請求項8な
    いし12のいずれかに記載のスクリーン印刷方法。
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