JP2000263736A - 無機質系化粧板及びその製造方法 - Google Patents

無機質系化粧板及びその製造方法

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JP2000263736A
JP2000263736A JP11071907A JP7190799A JP2000263736A JP 2000263736 A JP2000263736 A JP 2000263736A JP 11071907 A JP11071907 A JP 11071907A JP 7190799 A JP7190799 A JP 7190799A JP 2000263736 A JP2000263736 A JP 2000263736A
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Yoshiaki Horio
義明 堀尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流し台、ガスコンロ等のキッチン回りに用い
ても、剥離の発生が極めて少なく、また、耐熱性、耐防
火性を有する密着性に優れた無機質系化粧板を生産性よ
く、安価に提供することである。 【解決手段】 無機質系基材の上面に、シーラー層、ベ
ースコート層、絵柄模様層、表面保護層が順次積層され
た化粧板において、前記ベースコート層が隠蔽性を有す
る着色剤含有の電子線硬化性樹脂よりなり、前記絵柄模
様層が前記着色剤含有の電子線硬化性樹脂を塗工硬化す
ると同時に転写により形成されている無機質系化粧板で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築内装材、特
に、流し台、ガスコンロ等のキッチン回りに用いられ
る、良好な意匠性を有し、密着性に優れた無機質系化粧
板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無機質系化粧板としては、珪酸カ
ルシウム板、石綿スレート板、セメントスレート板等の
無機質系基材に印刷模様が施された化粧紙を積層し、さ
らに電離放射線硬化性樹脂塗料を塗布したものが知られ
ているが、浴室、洗面台等の水回りに用いた場合、化粧
紙の紙の部分にカビが発生しやすいという問題があっ
た。そこでカビの発生の原因である化粧紙を除いて、直
接無機質系基材に絵柄模様を印刷し加飾する方法が試み
られているが、印刷適性が悪く、細密な絵柄模様の現出
が困難で意匠性に劣るという欠点があった。
【0003】上記の欠点を解決するために、無機質系基
材に着色ベースコート層として2液硬化型ウレタン樹脂
塗料を塗布し、乾燥させた後、該着色ベースコート層上
に透明な電離放射線硬化性樹脂を塗工し、転写シートを
用いて絵柄模様を転写、該絵柄模様層の上からトップコ
ートを設けたものが提案されている。そうすることによ
って水回りに用いてもカビの発生は抑えることが出来、
細密な絵柄模様の現出も出来たが、基材上に形成される
絵柄模様層が被貼合せ基材の色の影響を受けなくするた
めの隠蔽及び意匠性を目的としての着色ベースコート層
と絵柄模様層を転写するための透明電離放射線硬化性樹
脂層の2層を必要とするため、原材料費、及び、生産工
程の両面からコスト高になるという問題があった。ま
た、着色ベースコート層に紫外線硬化性樹脂を用いた場
合、絵柄模様層の転写は出来るが、無機質系基材の色を
隠蔽する程の着色を行うと紫外線の透過が不足し、着色
ベースコート層の硬化が十分進まず、密着性等性能上不
満足なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題に
鑑みてなされたものであって、その目的は、流し台、ガ
スコンロ等のキッチン回りに用いても、剥離の発生が極
めて少なく、また、耐熱性、耐防火性を有する密着性に
優れた無機質系化粧板を生産性よく、安価に提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、無機質系基材の上面に、シーラ
ー層、ベースコート層、絵柄模様層、表面保護層が順次
積層された化粧板において、前記ベースコート層が隠蔽
性を有する着色剤含有の電子線硬化性樹脂よりなり、前
記絵柄模様層が前記着色剤含有の電子線硬化性樹脂を塗
工硬化すると同時に転写により形成されていることを特
徴とする無機質系化粧板とすることである。この構成と
することにより、絵柄模様層が着色剤を含有する電子線
硬化性樹脂層を介して無機質系基材面に設けられるた
め、該無機質系基材面の凹凸に影響されることなく細密
な絵柄模様層を形成することができ、また、化粧紙を用
いていないため流し台、浴室等の水回りに用いてもカビ
の発生もなく、ガスコンロ回りに用いられても耐熱性、
耐防火性の心配のない化粧板とすることができる。さら
に、ベースコート層が着色剤を含有する電子線硬化性樹
脂塗料により形成されているため、隠蔽層を別に形成す
る必要がなく、材料費、製造工程の短縮になり生産コス
トが安くなる。
【0006】また、絵柄模様層がベタインキ層と絵柄イ
ンキ層からなり、前記ベタインキ層が前記隠蔽性を有す
る着色剤含有の電子線硬化性樹脂層と同系色からなるこ
とにより、さらに、隠蔽性を高めることが可能となり、
意匠性に優れた化粧板とすることが出来る。
【0007】また、表面保護層を形成する樹脂を電子線
硬化性樹脂とすることにより、化粧板表面の耐溶剤性、
耐擦傷性、防汚性が向上し、物性に優れた化粧板とする
ことが出来る。
【0008】電子線透過性を有する転写シート基材の一
方の面に絵柄模様層を積層した転写シートを準備する工
程、無機質系基材の面にシーラー層を塗装する工程、前
記無機質系基材のシーラー層面に隠蔽性を有する着色剤
含有の電子線硬化性樹脂塗料を塗装する工程、前記転写
シートの絵柄模様層面を前記無機質系基材の着色剤含有
の電子線硬化性樹脂層面に接するように載置し前記転写
シートの電子線透過性を有する転写シート基材面より電
子線を照射し、着色剤を含有する電子線硬化性樹脂を半
硬化する工程、前記転写シートの転写シート基材を剥離
することにより前記着色剤含有の電子線硬化性樹脂層面
に絵柄模様層を形成する工程、前記絵柄模様層表面に電
子線硬化性樹脂を塗工し、電子線を照射し、前記着色剤
含有の電子線硬化性樹脂層及び前記絵柄模様層表面の電
子線硬化性樹脂層を硬化する工程からなることを特徴と
する無機質系化粧板の製造方法とすることにより、上記
のような効果を有する化粧板が容易に確実に得ることが
できるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の化粧板
の実施例を示す積層断面図、図2は本発明の化粧板の製
造方法の一例を説明する積層断面図であり、1は無機質
系化粧板、2は無機質系基材、3はシーラー層、4はベ
ースコート層、5は絵柄模様層、6は表面保護層、7は
転写シート、8は転写シート基材、EBは電子線をそれ
ぞれ表す。
【0010】本発明の化粧板1の構成は図1に示すよう
に、無機質系基材2の上面にシーラー層3を設け、さら
にその上に着色剤を含有する電子線硬化性樹脂よりなる
ベースコート層4を設け、さらにその上にベースコート
層4を介して絵柄模様層5を設け、さらにその上面に表
面保護層6が積層された構成からなる。絵柄模様層5は
無機質系基材2の上面に設けられた着色剤を含有する電
子線硬化性樹脂層を半硬化すると同時に転写形成され、
さらに該絵柄模様層5の上面に透明電子線硬化性樹脂を
塗工し、電子線を照射し、ベースコート層および表面保
護層6を完全に硬化することで密着性の良好な無機質系
化粧板1とすることを特徴とする。
【0011】次に、本発明の無機質系化粧板1の製造方
法の一例について図面を用いて説明する。先ず、図2
(イ)に示すように、電子線透過性を有する転写シート
基材8の片面に絵柄模様層5が設けられた転写シート7
を準備する。次に、図2(ロ)に示すような、無機質系
基材2の上面にシーラー層3を設けた。次に、図2
(ハ)に示すように、無機質系基材2の上面のシーラー
層3面に隠蔽性を有する着色剤含有の電子線硬化性樹脂
4を塗工し、続いて図2(ニ)に示すように、該転写シ
ート7の絵柄模様層5を無機質系基材2の表面に設けら
れた隠蔽性を有する着色剤含有の電子線硬化性樹脂4面
に重ねあわせ、前記転写シート7の電子線透過性を有す
る転写シート基材8面より電子線EBを照射し、前記着
色剤を含有する着色電子線硬化性樹脂を半硬化する。次
いで、図2(ホ)に示すように、前記転写シート7の転
写シート基材8を剥離し無機質系基材2の上面に絵柄模
様層5を転写により設ける。さらに、図2(ヘ)に示す
ように、該絵柄模様層5を含む無機質系基材2の上面に
透明電子線硬化性樹脂よりなる表面保護層6を塗工し、
電子線EBを照射することによって、隠蔽性を有する着
色剤含有の電子線硬化性樹脂層4及び透明電子線硬化性
樹脂層6を硬化し、図1に示すような、無機質系化粧板
1が得られる。
【0012】本発明の無機質系化粧板1に用いられる無
機質系基材2としては、一般的には珪酸カルシウム板、
石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セ
メント板等のセメント板、石膏板、石膏スラグ板等の石
膏系板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメ
ント板等の繊維セメント板が挙げられる。
【0013】シーラー層3は、無機質系基材2からのア
ルカリ成分溶出の防止のため、およびベースコート層4
の無機質系基材2への浸透防止を目的として設けられる
ものであり、品質性能を高める方法として、ポリイソシ
アネート系樹脂、湿気硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂等の硬化性樹脂を用いることが望ましいものであ
る。
【0014】ベースコート層4は、無機質系基材2の表
面への絵柄模様層5の密着性と転移性の向上を目的とし
て設けられるものであるとともに、着色、不透明にする
ことにより隠蔽性を持たせ無機質系基材2上に形成され
る絵柄模様層5が無機質系基材2の色の影響を受けなく
する隠蔽性と絵柄模様層5の意匠性を向上させるもので
あり、着色剤含有の電子線硬化型樹脂で設けることによ
り、熱硬化性樹脂等による着色ベースコート層を設ける
こと無く無機質系基材2の色の影響を受けなくする隠蔽
層を設けることができ、また、電子線硬化性樹脂とする
ことで着色剤を含有したものとしても、電子線が十分に
透過し、樹脂硬化させることが出来るため、隠蔽着色層
と絵柄転写層を一層で済ませることができるので、材料
費の削減、製造工程の短縮となり非常に好ましいもので
ある。
【0015】用いられる着色剤としては、例えば、白色
顔料には、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等
の無機顔料が使用できる。そして、二酸化チタンは隠蔽
力があり、樹脂分を分解する光活性機能が小さい点か
ら、アナターゼ型チタン白よりもルチル型チタン白が好
ましく用いられる。黄色顔料は、モノアゾ、ジスアゾ又
はポリアゾ系顔料、イソインドリンなどの有機顔料、黄
鉛、黄色酸化鉄、アンチモン黄などの無機顔料がある。
赤色顔料には、モノアゾ、ジスアゾ又はポリアゾ系顔
料、キナクリドン系顔料などの有機顔料、弁柄、カドミ
ウムレッド、クロムバーミリオンなどの無機顔料、青色
顔料には、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー
などの有機顔料、紺青、群青、コバルトブルーなどの無
機顔料、黒色には、アニリンブラックなどの有機顔料、
カーボンブラック、酸化鉄などの無機顔料が挙げられ
る。また、金属アルミニウム、真鍮粉などの金属粉や金
属薄片、金属蒸着を施したプラスチックフイルムの断裁
片などの金属光沢をもつ顔料が、光輝性顔料として使用
されるばかりでなく、不透明性を与えるためにも有効な
ものである。
【0016】絵柄模様層5を転写形成することに用いら
れるベースコート層4、および表面保護層6を形成する
電子線硬化性樹脂は、分子中に、(メタ)アクリロイル
基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性
不飽和基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を
有する単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これ
らを総称して化合物と呼称する)からなる。これら単量
体、プレポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、
或いは複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)
アクリレートとは、アクリレート又はメタアクリレート
の意味で用いる。
【0017】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン
(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げ
られる。このプレポリマーは、通常、分子量が1000
0程度以下のものが用いられる。分子量が10000を
超えると硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品
性、耐熱性等の表面物性が不足する。上記のアクリレー
トとメタアクリレートは共用し得るが、電子線での架橋
硬化速度という点ではアクリレートの方が速い為、高速
度、短時間で能率よく硬化させるという目的ではアクリ
レートの方が有利である。
【0018】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系
樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテ
ル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエー
テル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、
スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0019】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリ
レート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイド
ロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0020】また、ラジカル重合性不飽和基を有する多
官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレン
オキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)
アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられ
る。
【0021】無機質系化粧板1に絵柄模様層5を形成す
るための転写シート7の構成としては、図2(イ)に示
されているように、電子線透過性を有する転写シート基
材8面に任意の絵柄模様層5を積層構成したものであ
る。転写シート基材8としては、使用する電子線を透過
可能であり、かつ、硬化した電子線硬化性樹脂と離型可
能な材質であれば良い。電離放射線透過性を有する転写
シート基材8の材質としては、電子線の透過性が高いの
で特に制約はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニロ
ン等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリ
メタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリ
ル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系
樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系
樹脂等の延伸フイルム、またはシートが挙げられる。電
子線の透過性が高いので特に制約はなく、紙に至るまで
も使用できる。従って、印刷適性、転写時の適性を重点
的にした選択が可能であり、転写シート基材8の厚み
は、5〜200μmのものが好ましく用いられる。
【0022】絵柄模様層5としては、全面ベタ刷りのベ
タインキ層と例えば、石目、布目、天然皮革の表面柄、
抽象柄等を表現する絵柄インキ層とすることが好まし
く、ベタインキ層の色調を隠蔽性を有する着色剤含有の
電子線硬化性樹脂よりなるベースコート層と同系色とす
ることで隠蔽性が良好となり意匠性がより優れるもので
ある。絵柄模様層5を形成するインキのビヒクルとして
は、アルキッド系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系
樹脂等からなる汎用の樹脂が用いられ、更に必要に応じ
てその他の添加剤、例えば、有機又は無機系の顔料、染
料、光輝性顔料等の着色剤、体質顔料、安定剤、可塑
剤、溶剤等を適宜混合したものが使用できる。
【0023】意匠面で立体感をより現出するために、絵
柄模様層5の構成にベタインキ層は着色顔料のみを含ま
せ、絵柄インキ層として着色顔料による着色インキ層と
光輝性顔料を添加した光輝性インキ層によって絵柄を構
成することも可能であり、またベタインキ層に着色顔料
とともに光輝性顔料を含ませることも可能である。そし
て、ベタインキ層と絵柄インキ層とに光輝性顔料を含有
する場合は、ベタインキ層と絵柄インキ層の光輝性顔料
の色調を異ならせて互いの模様と関連させることで、特
殊な視覚的効果、立体感を創出することが出来る。
【0024】本発明において用いる電子線源としては、
コックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧
器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミト
ロン型、高周波型灯の各種電子線加速器を用い、100
〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVの
エネルギーをもつ電子を照射するものを使用できる。電
子線の照射により、電子線硬化性樹脂は架橋重合反応を
起こし3次元の高分子構造に変化する。
【0025】ベースコート層4および表面保護層6を形
成する電子線硬化性樹脂の塗工方法は、グラビアコー
ト、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコー
ト、スピンナーコート、ロールコート、リバースロール
コート、キスコート、ホイラーコート、シルクスクリー
ンによるベタコート、フローコート、スプレーコート等
の公知の塗工手段を用いることができ、塗膜厚としては
50〜100μmが好ましい。
【0026】
【実施例】実施例1 厚さ38μmのポリエステルフイルムにウレタン系樹脂
インキを用いてグラビア輪転印刷機にて所望の絵柄を印
刷し転写シートを作製した。別途、厚さ6mmの珪酸カ
ルシウム板に湿気硬化型ウレタン系樹脂塗料を30g/
2 塗布しシーラー層を設け、さらに、ベースコート層
として着色剤を含有したウレタンアクリレート系電子線
硬化性樹脂塗料を塗膜厚が50〜60μm(ウエット)
になるようにカーテンフローコーターで塗布し、直ちに
該ウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂塗料面に上
記転写シートの絵柄インキ面が対向するように載せ、2
00Kev、2Mradの条件にて電子線照射を行い、
ウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂塗料を半硬化
させ絵柄インキ層を転写した。次いで、前記転写シート
の転写シート基材を剥離し、絵柄転写面に透明なウレタ
ンアクリレート系電子線硬化性樹脂塗料を塗膜厚が50
〜60μm(ドライ)になるようにカーテンフローコー
ターで塗布した後、200Kev、5Mradの条件に
て電子線照射を行い、隠蔽性を有する着色剤含有のウレ
タンアクリレート系電子線硬化性樹脂塗料及び透明ウレ
タンアクリレート系電子線硬化性樹脂塗料を硬化させ無
機質系化粧板を得た。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、無機質系
基材の上面に隠蔽性を有する着色剤含有の電子線硬化性
樹脂塗料によるベースコート層を設け、該電子線硬化性
樹脂層を介して絵柄模様層が形成され、さらに、前記絵
柄模様層の上面に電子線硬化性樹脂よりなる表面保護層
が形成されているため、無機質系基材の表面の凹凸に影
響されることなく、繊細で細密な絵柄印刷層を容易に形
成することができ、また、印刷紙を用いることなく無機
質系基材の表面に転写によって直接絵柄印刷層が設けら
れているため、流し台、浴室等の水回りに用いてもカビ
の発生、密着性の低下もなく、ガスコンロ回りに用いて
も耐熱性、耐防火性の心配のない化粧板とすることがで
きる。さらに、ベースコート層が着色剤を含有する電子
線硬化性樹脂により形成されているため、隠蔽層を別途
形成する必要がなく、材料費、製造工程の短縮になり生
産コストが安くなる。
【0028】また、絵柄模様層がベタインキ層と絵柄イ
ンキ層からなり、前記ベタインキ層が前記隠蔽性を有す
る着色剤含有の電子線硬化性樹脂層と同系色からなるこ
とにより、意匠性に優れた化粧板とすることが出来る。
【0029】また、表面保護層を形成する樹脂が電子線
硬化性樹脂よりなるため、化粧板表面の耐溶剤性、耐擦
傷性、防汚性が向上し、物性に優れた無機質系化粧板と
することができ、キッチンバックパネルとして用いるこ
とが出来る。
【0030】電子線透過性を有する転写シート基材の一
方の面に絵柄模様層を積層した転写シートを準備する工
程、無機質系基材の面にシーラー層を塗装する工程、前
記無機質系基材のシーラー層面に隠蔽性を有する着色剤
含有の電子線硬化性樹脂塗料を塗装する工程、前記転写
シートの絵柄模様層面を前記無機質系基材の着色剤含有
の電子線硬化性樹脂層面に接するように載置し前記転写
シートの電子線透過性を有する転写シート基材面より電
子線を照射し、着色剤含有の電子線硬化性樹脂を半硬化
する工程、前記転写シートの転写シート基材を剥離する
ことにより前記着色剤を含有する電子線硬化性樹脂層面
に絵柄模様層を形成する工程、前記絵柄模様層表面に電
子線硬化性樹脂を塗工し、電子線を照射し、前記着色剤
含有の電子線硬化性樹脂層及び前記絵柄模様層表面の電
子線硬化性樹脂層を硬化する工程からなることを特徴と
する無機質系化粧板の製造方法とすることにより、上記
のような効果を有する化粧板が容易に確実に得ることが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質系化粧板の実施例を示す積層断
面図である。
【図2】本発明の無機質系化粧板の製造方法の一例を説
明する積層断面図である。
【符号の説明】
1 無機質系化粧板 2 無機質系基材 3 シーラー層 4 ベースコート層 5 絵柄模様層 6 表面保護層 7 転写シート 8 転写シート基材 EB 電子線
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00A AK01B AK01C AK25B AK25C AK51B AK51C BA03 BA07 BA10A BA10C BA13 CA13B CC00B EC04B EC041 EG001 EH461 EH462 EJ08 EJ082 EJ531 EJ532 EJ91 GB08 GB90 HB00B JB14B JB14C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質系基材の上面に、シーラー層、ベ
    ースコート層、絵柄模様層、表面保護層が順次積層され
    た化粧板において、前記ベースコート層が隠蔽性を有す
    る着色剤含有の電子線硬化性樹脂よりなり、前記絵柄模
    様層が前記着色剤含有の電子線硬化性樹脂を塗工硬化す
    ると同時に転写により形成されていることを特徴とする
    無機質系化粧板。
  2. 【請求項2】 前記絵柄模様層がベタインキ層と絵柄イ
    ンキ層からなり、前記ベタインキ層が前記隠蔽性を有す
    る着色剤含有の電子線硬化性樹脂層と同系色からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の無機質系化粧板。
  3. 【請求項3】 前記表面保護層を形成する樹脂が、電子
    線硬化性樹脂よりなることを特徴とする請求項1または
    2のいずれかに記載の無機質系化粧板。
  4. 【請求項4】 電子線透過性を有する転写シート基材の
    一方の面に絵柄模様層を積層した転写シートを準備する
    工程、無機質系基材の面にシーラー層を塗装する工程、
    前記無機質系基材のシーラー層面に隠蔽性を有する着色
    剤含有の電子線硬化性樹脂塗料を塗装する工程、前記転
    写シートの絵柄模様層面を前記無機質系基材の着色剤含
    有の電子線硬化性樹脂層面に接するように載置し前記転
    写シートの電子線透過性を有する転写シート基材面より
    電子線を照射し、着色剤を含有する電子線硬化性樹脂を
    半硬化する工程、前記転写シートの転写シート基材を剥
    離することにより前記着色剤含有の電子線硬化性樹脂層
    面に絵柄模様層を形成する工程、前記絵柄模様層表面に
    電子線硬化性樹脂を塗工し、電子線を照射し、前記着色
    剤含有の電子線硬化性樹脂層及び前記絵柄模様層表面の
    電子線硬化性樹脂層を硬化する工程からなることを特徴
    とする無機質系化粧板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020138406A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 アイカテック建材株式会社 化粧板

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