JP2000260476A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2000260476A
JP2000260476A JP11063411A JP6341199A JP2000260476A JP 2000260476 A JP2000260476 A JP 2000260476A JP 11063411 A JP11063411 A JP 11063411A JP 6341199 A JP6341199 A JP 6341199A JP 2000260476 A JP2000260476 A JP 2000260476A
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Hiroshi Nakahara
浩 中原
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Japan Storage Battery Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】軽くしかも安全かつ安価な非水電解質電池を提
供する。 【解決手段】気密構造を有する袋状単電池ケースに、正
極板と隔離体と負極板とを有する長円形巻回型発電要素
を収納した非水電解質電池において、前記長円形巻回型
発電要素はその巻回中心軸が袋状単電池ケースの開口面
に垂直であり、前記電池を発電要素の巻回中心軸に垂直
な面で切断した断面における、袋状ケースの断面の内径
の長軸の長さをL(単位:mm)、発電要素の断面の長
軸の長さを2r(単位:mm)とした時、Lとrが(2
r+0.5)<L<πrの関係を満たすようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単電池が袋状ケー
スに収納された非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用無線電話、携帯用パソコ
ン、携帯用ビデオカメラ等の電子機器が開発され、各種
電子機器が携帯可能な程度に小型化されている。それに
伴って、内蔵される電池としても、高エネルギー密度を
有し、且つ軽量なものが採用されている。そのような要
求を満たす典型的な電池は、特にリチウム金属やリチウ
ム合金等の活物質、又はリチウムイオンをホスト物質
(ここでホスト物質とは、リチウムイオンを吸蔵及び放
出できる物質をいう。)である炭素に吸蔵させたリチウ
ムインターカレーション化合物を負極材料とし、LiC
lO4、LiPF6等のリチウム塩を溶解した非プロトン
性の有機溶媒を電解液とする非水電解質二次電池であ
る。
【0003】この非水電解質二次電池は、上記の負極材
料をその支持体である負極集電体に保持してなる負極
板、リチウムコバルト複合酸化物のようにリチウムイオ
ンと可逆的に電気化学反応をする正極活物質をその支持
体である正極集電体に保持してなる正極板、電解液を保
持するとともに負極板と正極板との間に介在して両極の
短絡を防止するセパレータからなっている。
【0004】そして、上記正極板、セパレータ及び負極
板は、いずれも薄いシートないし箔状に成形されたもの
を順に積層、又は螺旋状に巻いて、気密構造を有する金
属ラミネート樹脂フィルムからなる電池容器に収納され
る。
【0005】この非水電解質二次電池を電子機器に用い
る場合、単電池又は複数個の直列接続したものとして所
某の電圧を得るようにする。この単数又は複数個の電池
は、充放電制御回路とともに樹脂もしくは金属と樹脂か
らなる筐体に収納され、内容物を取り出せないよう封口
して電池パックとして用いられる。また、近年の携帯機
器の小形、軽量化が急速に進む中、非水電解質電池に限
らず電池を電源とする機器の場合、電池の軽量化及び安
全化、低価格化の要請は尽きることがない。電池の小
形、軽量化を実現するためには、ラミネート非水電解質
単電池が好適であり、高い安全性を備えたものとする必
要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】非水電解質二次電池に
おいて、電解液の溶媒として可燃性有機化合物が用いら
れることが多い。従来、正極活物質として用いられてい
るコバルト酸リチウムの充電は、Li/Li+の平衡電
位に対して約4.2〜4.3Vまでの範囲としている
が、これは、充放電時にコバルト酸リチウムの結晶構造
が可逆的に維持できることと電解液の電位窓の上限で規
定されるものである。
【0007】正極電位が前記の電位を越えて、充電され
つづけると、有機電解液の分解反応や正極活物質の分解
反応などによって、発生した気体による電池内圧の上昇
や反応熱による電池温度の上昇を引き起こし、電池の破
裂、発火に至ってしまう。
【0008】このため、非水電解質電池において、電池
が破裂、発火に至る前で、正極電位が規定電位を越えな
いように、保護回路を設けて電池の安全性を確保してい
る。しかしながら、何らかの原因によって保護回路が故
障して過充電状態となった場合においても、電池の安全
性を確保できることを、ユーザーから強く要求されてい
る。
【0009】非水電解質二次電池の過充電時における破
裂、発火を引き起こす原因の一つとして、非水電解質電
池内において連鎖的に発生する種々の発熱反応が考えら
れる。すなわち、非水電解質電池が過充電状態となった
時、電解液分解反応によって生じる熱によって電池温度
が上昇し、負極に用いられているグラファイト表面の皮
膜の分解反応による発熱やグラファイト表面での電解液
分解反応が、電池の温度上昇を促進して、電解液の沸騰
や既に電池内に存在する気体の膨張などを引き起こすも
のと考えられる。これらの反応は電池内の内圧を急激に
上昇させるものと考えられる。
【0010】ここで、金属ラミネート樹脂フィルムを熱
溶着してなる電池ケースを用いた単電池(以下、「ラミ
ネート単電池」と略す)は、従来の金属製電池ケースを
用いた単電池と比較して、電池ケース自体に剛性を持た
ないため、電池内で気体が発生すると、電池の膨張変形
を生じやすい。
【0011】ここで、本願発明者は、図2に外観を示し
たような非水電解質二次電池Xを試作した。非水電解質
電池Xにおいては、気密構造を有する袋状単電池ケース
に、正極板と隔離体と負極板とを有する長円形巻回型発
電要素が、その巻回中心軸が袋状単電池ケースの開口面
に垂直であるように収納されている。図2において、2
1は非水電解質二次電池、22は金属ラミネート樹脂フ
ィルムケース、23は正極端子、24は負極端子、25
は金属ラミネート樹脂フィルムケースの熱溶着部であ
る。
【0012】図3は、金属ラミネート樹脂フィルムケー
ス22の内部に収納された長円形巻回型発電要素の外観
である。図3において、23は正極端子、24は負極端
子、26は長円形巻回型発電要素、27は長円形巻回型
発電要素の巻回中心軸である。
【0013】図4は、図2に示した非水電解質二次電池
XのA−A'断面、すなわち発電要素の巻回中心軸に垂
直な断面を示したもので、図4において、41は金属ラ
ミネート樹脂フィルムケース、42は発電要素、43は
発電要素の巻回中心軸、44は発電要素断面の短軸、4
5は発電要素断面の長軸である。
【0014】非水電解質二次電池Xにおいては、発電要
素の断面の長軸の長さ(2r)と金属ラミネート樹脂フ
ィルムケースの断面の内径の長軸の長さ(L)が等しく
なっているため、発電要素の断面の短軸44は金属ラミ
ネート樹脂フィルムケース断面の内径の短軸と一致し、
また、発電要素断面の長軸45は金属ラミネート樹脂フ
ィルムケース断面の内径の長軸と一致している。また、
46は金属ラミネート樹脂フィルムケースの最大面、4
7はラミネートケース長辺中央部である。
【0015】この非水電解質二次電池Xを用いて、3C
A/10Vの条件で過充電試験をおこなった。この時の
電池の観察をおこない、電池が膨張変形した時のラミネ
ートケースが発電要素に与える影響について検討した。
過充電状態において、電池内で発生した気体が、図4の
黒矢印で示したように、ラミネートケースの最大面46
を電池内部から押し上げる方向に力を加える。これによ
って、ラミネートケース41は短軸方向に円筒形になろ
うとして膨張変形する。この時、ラミネートケースの長
辺中央部47付近において、図4の白矢印で示したよう
に、ラミネートケースが電池内部の方向へ引っ張られる
力が加わり、発電要素42は中心部の方向に圧迫を受け
る。その結果、相対的に、電極間距離は、発電要素の短
軸方向に長くなり、長軸方向は短くなる。
【0016】すなわち、一定電流で過充電をおこなった
場合、電池の膨張変形が著しくなった時、相対的に電極
間距離が短くなった発電要素の長辺部において、高率で
充電されるものと考えられる。その結果、負極表面に多
量の樹枝状金属リチウムを生じたり、さらに発電要素に
強い力が加わって電極が変形してしまい、内部短絡を起
こして、電池の破裂や発火を引き起こしてしまうものと
考えられる。
【0017】このように、過充電時に電池内部に気体が
発生した時、金属製ケースを用いた単電池と比較して、
電池厚さが増加しやすいラミネート単電池の方が安全性
が劣るものとなる。
【0018】したがって、長円形巻回型発電要素がその
巻回中心軸が袋状単電池ケースの開口面に垂直であるよ
うに収納され、袋状単電池ケースにラミネートケースを
用いた場合、非水電解質二次電池の過充電時の破裂や発
火などの問題を解決するための手段として、電池内で気
体が発生した場合でも、ラミネートケースの応力によっ
て発電要素が変形して、短絡しないようにしなければな
らない。
【0019】非水電解質二次電池の過充電時の安全性を
確保することを目的として、正極電位が約4.6Vに達
したときに分解する電解液添加物を用いることによっ
て、正極活物質の充電反応をそれ以上進行させずに、高
電位における正極活物質の分解発熱反応を抑制するとい
う手法などが提案されているが、この手法によっては、
従来の非水電解質電池より低電圧時あるいは高温放置時
に、電解液添加物の分解によって気体を発生してしま
う。このため、電池の膨張変形を生じやすいラミネート
単電池にこの手法を用いることは好ましくないものと考
えられる。電解液添加物の分解ガスによって、ラミネー
ト単電池が膨張変形し、前述のような問題が発生するた
めである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明になる非水電解質
二次電池は、上記問題を鑑みてなされたものであり、気
密構造を有する袋状単電池ケースに、正極板と隔離体と
負極板とを有する長円形巻回型発電要素が収納され、前
記長円形巻回型発電要素はその巻回中心軸が袋状単電池
ケースの開口面に垂直であり、前記単電池を発電要素の
巻回中心軸に垂直な断面における、袋状ケースの断面の
内径の長軸の長さをL(単位:mm)、発電要素の断面
の長軸の長さを2r(単位:mm)とした時、Lとrが
(2r+0.1)<L<πrの関係を満たすことを特徴
とする。さらに本発明は、袋状単電池ケースの材質が金
属ラミネート樹脂フィルムであることを特徴とする。
【0021】本発明によって、過充電状態において、電
解液の分解によって気体が発生しても、ラミネート単電
池が膨張変形して、前述のような発電要素の座屈やラミ
ネートケースの長辺部に位置する発電要素における樹脂
状金属リチウムの析出による内部短絡を抑制することが
可能となる。
【0022】本発明による手法によって、金属ラミネー
ト樹脂フィルムケースを用いた非水電解質二次電池
は、、従来の金属製ケースを用いた場合と比較して重量
エネルギー密度を向上させることができ、このラミネー
ト単電池を安全化することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して説明する。本発明になる非水電解質二次電池の外
観は図2に示したものと同一であり、長円形巻回型発電
要素がその巻回中心軸が袋状単電池ケースの開口面に垂
直となるように、袋状単電池ケースに収納されている。
図1は、図2に示した本発明になる非水電解質二次電池
のA−A′断面を示したものである。図1において、1
1は袋状単電池ケース、12は発電要素、13は発電要
素の巻回中心軸、14は発電要素断面の短軸、15は発
電要素断面の長軸および袋状単電池ケースの断面の内径
の長軸である。本発明になる非水電解質二次電池におい
ては、発電要素の断面の長軸の長さ(2r)と袋状単電
池ケースの断面の内径の長軸の長さ(L)との関係が
(2r+0.2)≦L≦πrを満たすものである。
【0024】また、本発明においては、袋状単電池ケー
スの材質として、金属ラミネート樹脂フィルムを使用す
るものである。
【0025】金属ラミネート樹脂フィルムの熱溶着部の
材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレートなどの熱可塑性高分子材料であれ
ばどのような物質でもよい。
【0026】また袋状単電池ケースとしては、金属ラミ
ネート樹脂フィルムを熱溶着することによって封筒状に
成形したラミネートケースや、2枚の金属ラミネート樹
脂シートの4辺を熱溶着したものや、一枚のシートを二
つ折りにして3辺を熱溶着したもの、金属ラミネート樹
脂シートをプレス成形してカップ状にしたものに発電要
素を入れるようなラミネートケースなど、あらゆる形状
の金属ラミネート樹脂フィルムケースを用いることがで
きる。
【0027】本発明になる非水電解質二次電池のに使用
する電解液溶媒としては、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチル
カーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメ
チルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、
2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチル
アセテート等の極性溶媒、もしくはこれらの混合物を使
用してもよい。
【0028】また、有機溶媒に溶解するリチウム塩とし
ては、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAs
6、LiCF3CO2、LiCF3SO3、LiN(SO2
CF32、LiN(SO2CF2CF32、LiN(CO
CF32およびLiN(COCF2CF32などの塩も
しくはこれらの混合物でもよい。
【0029】また、北発明になる非水電解質二次電池の
隔離体としては、絶縁性のポリエチレン微多孔膜に電解
液を含浸したものや、高分子固体電解質、高分子固体電
解質に電解液を含有させたゲル状電解質等も使用でき
る。また、絶縁性の微多孔膜と高分子固体電解質等を組
み合わせて使用してもよい。さらに、高分子固体電解質
として有孔性高分子固体電解質膜を使用する場合、高分
子中に含有させる電解液と、細孔中に含有させる電解液
とが異なっていてもよい。
【0030】さらに、正極材料たるリチウムを吸蔵放出
可能な化合物としては、無機化合物としては、組成式L
xMO2、またはLiy24(ただしM は遷移金属、
0≦x≦1、0≦y≦2 )で表される、複合酸化物、
トンネル状の空孔を有する酸化物、層状構造の金属カル
コゲン化物を用いることができる。その具体例として
は、LiCoO2 、LiNiO2、LiMn24 、Li
2Mn24 、MnO2、FeO2、V25、V613、T
iO2、TiS2等が挙げられる。また、有機化合物とし
ては、例えばポリアニリン等の導電性ポリマー等が挙げ
られる。さらに、無機化合物、有機化合物を問わず、上
記各種活物質を混合して用いてもよい。
【0031】さらに、負極材料たる化合物としては、A
l、Si、Pb、Sn、Zn、Cd等とリチウムとの合
金、LiFe23、WO2、MoO2等の遷移金属酸化
物、グラファイト、カーボン等の炭素質材料、Li
5(Li3N)等の窒化リチウム、もしくは金属リチウム
箔、又はこれらの混合物を用いてもよい。
【0032】
【実施例】次に、本発明を好適な実施例にもとづき説明
する。 [実施例1]本発明になる非水電解質二次電池Y1の外
観は図2と同じであり、正極板と隔離体と負極板とから
なる長円形巻回型発電要素が非水系の電解液(図示省
略)とともに金属ラミネート樹脂フィルムを熱溶着して
なる金属ラミネート樹脂フィルムケース22に収納され
ている。
【0033】正極活物質にはリチウムコバルト複合酸化
物を用いた。正極板は集電体に上記のリチウムコバルト
複合酸化物が活物質として保持したものである。集電体
は厚さ10μmのアルミニウム箔である。正極板は、結
着剤であるポリフッ化ビニリデン6部と導電剤であるア
セチレンブラック3部とを活物質91部とともに混合
し、適宜N−メチルピロリドンを加えてペースト状に調
製した後、その集電体材料の両面に塗布、乾燥すること
によって製作した。
【0034】負極板は、集電体の両面に、ホスト物質と
してのグラファイト(黒鉛)92部と結着剤としてのポ
リフッ化ビニリデン8部とを混合し、適宜N−メチルピ
ロリドンを加えてペースト状に調製したものを塗布、乾
燥することによって製作した。負極板の集電体は厚さ1
4μmの銅を用いた。
【0035】隔離体はポリエチレン微多孔膜とし、ま
た、電解液は、LiPF6を1mol/l含むエチレン
カーボネート:ジエチルカーボネート=4:6(体積
比)の混合液とした。
【0036】極板の寸法は、正極板が厚さ180μm、
幅49mm、セパレータが厚さ25μm、幅53mm、
負極板が厚さ170μm、幅51mmであり、順に重ね
合わせてポリエチレンの長方形状の巻芯を中心として、
その周囲に長円渦状に巻回して、50×35×4mmの
大きさの発電要素とした。これを金属ラミネート樹脂フ
ィルムケース5に、長円形巻回型発電要素はその巻回中
心軸が袋状金属ラミネート樹脂フィルムケースの開口面
に垂直となるように収納されている。
【0037】図1は、図2に示した本発明になる非水電
解質二次電池Y1のA−A′断面を示したものである。
図1において、11は金属ラミネート樹脂フィルムケー
ス、12は発電要素、13は発電要素の巻回中心軸、1
4は発電要素断面の短軸、15は発電要素断面の長軸お
よび金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内径の
長軸である。非水電解質二次電池Yにおいては、発電要
素の断面の長軸の長さ(2r)を35mm、金属ラミネ
ート樹脂フィルムケースの断面の内径の長軸の長さ
(L)を35.2mmとしたので、Lとrの関係は、L
=2r+0.2となる。
【0038】図5は、図2に示した本発明になる非水電
解質二次電池YのB−B′断面を示したものである。図
5において、51は最外層の表面保護用の12μmのP
ETフィルム、52はバリア層として9μmのアルミニ
ウム箔、53は熱溶着層として100μmの酸変性ポリ
エチレン層であり、気密封口用の袋状単電池ケースとし
ての金属ラミネート樹脂フィルムケースは51と52と
53とからなり、最外層の表面保護用PETフィルム4
1とバリア層としてのアルミニウム箔52はウレタン系
接着剤で接着している。また、正極リード端子54およ
び負極リード端子55は、厚み50〜100μmの銅、
アルミニウム、ニッケルなどの金属導体である。
【0039】このようにして、公称容量500mAhのラ
ミネート単電池を試作した。 [実施例2]発電要素の断面の長軸の長さ(2r)を3
5mm、金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内
径の長軸の長さ(L)を35.5mmとし、Lとrの関
係がL=2r+0.5であるものを用いた以外は実施例
1と同様の、非水電解質二次電池Y2を製作した。 [実施例3]発電要素の断面の長軸の長さ(2r)を3
5mm、金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内
径の長軸の長さ(L)を36mmとし、Lとrの関係が
L=2r+1であるものを用いた以外は実施例1と同様
の、非水電解質二次電池Y3を製作した。 [実施例4]発電要素の断面の長軸の長さ(2r)を3
5mm、金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内
径の長軸の長さ(L)を37mmとし、Lとrの関係が
L=2r+2であるものを用いた以外は実施例1と同様
の、非水電解質二次電池Y4を製作した。 [実施例5]発電要素の断面の長軸の長さ(2r)を3
5mm、金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内
径の長軸の長さ(L)を55mmとし、Lとrの関係が
L=πrであるものを用いた以外は実施例1と同様の、
非水電解質二次電池Y5を製作した。 [比較例1]発電要素の断面の長軸の長さ(2r)を3
5mm、金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内
径の長軸の長さ(L)を35mmとし、Lとrの関係が
L=2rである、非水電解質二次電池Xを製作した。 [比較例2]発電要素の断面の長軸の長さ(2r)を3
5mm、金属ラミネート樹脂フィルムケースの断面の内
径の長軸の長さ(L)を35.2mmとし、Lとrの関
係がL=2r+0.1であるものを用いた以外は実施例
1と同様の、非水電解質二次電池Zを製作した。
【0040】実施例1〜5の電池と比較例の電池を、3
CmA/10Vの条件で過充電試験をおこなった。試験
結果を表1に示す。[表1]
【0041】表1より、比較例1及び2の電池(電池X
および電池Z)と比べて、本発明の実施例1〜5になる
電池(電池Y1〜Y5)は、過充電をおこなっても発煙
・発火せず、安全性が高いことがわかる。すなわち、実
施例1〜5の電池に用いた金属ラミネート樹脂フィルム
ケースの断面の内径の長軸の長さL(単位:mm)と発
電要素の断面の長軸の長さ2r(単位:mm)は、2r
+0.1<L<πrの関係を満たす。
【0042】次に、実施例と比較例の電池を3CAで
5.6Vまで充電して、充電を停止して、解体調査をお
こなった。
【0043】その結果、比較例1及び2の電池は、充電
を停止した時に電池厚さが充電前の250〜300%に
増加していた。これは、発電要素の厚さが増加したもの
ではなく、電池内で発生した気体によって電池内圧が上
昇したためである。(流動パラフィン中で電池内の気体
を採取して、測定した気体の体積と充電終了時の電池の
体積から電池内圧を測定すると、7〜8kgf/cm2
であった。)また、比較例の電池の発電要素は、長辺の
外側からラミネートケースによる外力を受けて変形して
おり、電極が座屈している箇所も見られた。また、発電
要素の長辺部近傍の負極板において、樹枝状の金属リチ
ウムが多量に析出しており、それに対向するセパレータ
にも多量の金属リチウムが付着していた。
【0044】比較例1及び2の電池を充電し続けると、
さらに電池厚さが増加して、前述のような電極の変形が
大きくなり、電極がセパレータを貫通して短絡を起こし
たり、負極板上に生成した樹枝状の金属リチウムがセパ
レータを貫通して短絡を起こすものと推察され、これら
は発火に至る原因の一つになるものと推察される。
【0045】一方、本発明の実施例1〜5の電池の厚さ
は、充電前と比較して、充電後には200〜250%に
増加したが、比較例の電池で見られたような発電要素の
変形は見られなかった。また、負極板上において、樹枝
状金属リチウムが負極板全面に観察され、局部的に生成
した箇所は見られなかった。
【0046】
【発明の効果】このように、本発明実施例は、比較例と
比べて、過充電の安全性を確保できることがわかった。
また、本発明は、発電要素をたとえば薄いシート状のソ
フトケースに収納しているので、気密性に優れかつシー
リング工程の煩雑さを解消することができ、もって安価
な製造、軽量化が可能となる。
【0047】加えて、単電池が気密性に優れるため、従
来のようにハードケース自体の気密性は問題にならな
い。それゆえに、ワンタッチ式の組立構造とすることが
できるため、電池パックの製造を極めて容易にすること
ができる。さらに、電池収納容器には、インサート成形
された外部機器接続用の端子が形成されているので、な
お一層のこと、製造工程の容易化並びに製造コストの削
減ができる。本発明に使用する発電要素としては、実施
例で述べた正極板・セパレータ・負極板を巻回した形状
に限定されるものではなく、箔状に成形した平板状の極
板を積層した形状等も使用可能である。
【0048】本発明の効果は、軽量化および薄型化を可
能とする金属ラミネート樹脂フィルムケースを用いた非
水電解質二次電池であり、この電池の過充電状態におけ
る安全化を確保できるので、携帯用電子機器の部品とし
て有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる非水電解質二次電池の、発電要素
の巻回中心軸に垂直な面で切断した断面(図2のA−
A′断面)を示す図。
【図2】非水電解質二次電池の外観図。
【図3】長円形巻回型発電要素の外観図。
【図4】非水電解質二次電池のA−A′断面図。
【図5】本発明になる非水電解質二次電池のリード端子
部分(図2のB−B′断面)を示す図。
【符号の説明】
11 袋状単電池ケース 12 発電要素 13 発電要素の巻回中心軸 14 発電要素断面の短軸 15 発電要素断面の長軸および袋状単電池ケースの断
面の内径の長軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気密構造を有する袋状単電池ケースに、正
    極板と隔離体と負極板とを有する長円形巻回型発電要素
    を収納した非水電解質二次電池において、前記長円形巻
    回型発電要素はその巻回中心軸が袋状単電池ケースの開
    口面に垂直であり、前記電池を発電要素の巻回中心軸に
    垂直な面で切断した断面における、袋状ケースの断面の
    内径の長軸の長さをL(単位:mm)、発電要素の断面
    の長軸の長さを2r(単位:mm)とした時、Lとrが
    (2r+0.1)<L<πrの関係を満たすことを特徴
    とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】袋状単電池ケースの材質が金属ラミネート
    樹脂フィルムであることを特徴とする、請求項1記載の
    非水電解質二次電池。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100624918B1 (ko) 2004-11-29 2006-09-18 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이온 이차 전지
KR100770076B1 (ko) * 2005-12-23 2007-10-24 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이차전지
KR100958648B1 (ko) * 2002-12-26 2010-05-20 삼성에스디아이 주식회사 전극조립체와 이를 이용한 이차전지

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KR100624918B1 (ko) 2004-11-29 2006-09-18 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이온 이차 전지
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