JP2000258896A - ペリクル粘着層保護用ライナーおよびこれを具備するペリクル - Google Patents
ペリクル粘着層保護用ライナーおよびこれを具備するペリクルInfo
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Abstract
とができ、かつペリクルの粘着層に高い貼り付け位置精
度でライナーを貼り付けることができ、さらにライナー
を貼り付けた後の粘着層上の異物等の検査も可能なペリ
クル粘着層保護用ライナーおよびこのライナーを具備す
るペリクルを提供することを主目的とするものである。 【解決手段】 光線透過率が、1.0%〜85%である
ことを特徴とするペリクル粘着層保護用ライナーであ
る。
Description
どの半導体用デバイスまたは液晶表示用デバイスの製造
においてリソグラフィーを行う際に、パターンが描かれ
た露光原版等のゴミよけとして使用されるリソグラフィ
ー用のペリクルの粘着層保護用に用いられるライナーお
よびこのライナーを具備するペリクルに関するものであ
る。
スまたは液晶表示用デバイスの製造においては、シリコ
ンウエーハなどの半導体ウエーハまたは液晶用原版上に
露光原版(本明細書中ではフォトマスク、レチクル等を
総称した意味で用いる)を配置し、この露光原版に光を
照射してこれを透過した光によりパターンを転写するこ
と、すなわちリソグラフィーが行われている。
光原版に異物(ゴミ)が付着していると、この異物が光
を吸収したり光を曲げてしまうため、半導体ウエーハや
液晶用原版上に転写されるパターンが変形したり、エッ
ジががさついたものとなるほか、白地が黒く汚れたりし
て、寸法、品質、外観などが損なわれ、その結果、半導
体用デバイスや液晶表示用デバイスの性能や製造歩留り
の低下をもたらすといった問題が生じる。
ソグラフィーは、クリーンルーム内で行われる。しかし
ながら、クリーンルーム内でも露光原版を完全に清浄に
保つことは困難である。そこで、露光原版の表面に異物
等が付着しないように、露光用の光を良く透過させるペ
リクルを装着する方法が採られている。
て簡単に説明する。このペリクル1は、ペリクル枠2
と、このペリクル枠2の上端面に接着されたペリクル膜
3とから概略構成されてなるものである。このペリクル
膜3は通常ペリクル枠2の上端面に接着剤層4を介して
接着される。また、ペリクル枠2の下端面には、ペリク
ル1を露光原版に密着させるための粘着層5が設けら
れ、その表面には粘着層5を保護するためのライナー6
が貼り付けられている。
リソグラフィーの工程で使用されるものであることか
ら、ペリクル枠2、ペリクル膜3、粘着層5等に高い清
浄性が要求される。特にペリクル膜3上の異物は直接露
光にかかわる部分であることから、0.5μm程度の異
物が付着していても問題となる。したがって、このよう
な異物がペリクル膜3上に存在しないことを製造工程に
おいて検査・確認する必要があり、厳密な検査が必要と
されている。
は、ペリクル枠を、ハンドリング用治具に取り付け、そ
の治具を手で持ち、検査用の暗室に入り、集光ランプで
スポットライトをペリクル膜の表面に当て、ペリクル膜
に付着している異物等を目視で検査する方法等がある。
しかし、この方法では、ペリクル膜の表面やペリクル枠
で反射した集光ランプのスポットライトが作業者の目に
当たるため、眩しくて目に負担がかかり、目自体の健康
にも悪く、長時間の検査が続けられず、作業能率が低下
するとともに、異物の見落としなどが発生し、検出精度
が低下する恐れがある。
しては、レーザー光を照射し透明体表面あるいは内部に
存在する異物等からの散乱光をホトマルチプライヤーに
より検出する方法、または顕微鏡を備えた電荷結合素子
カメラ(以下、CCD(Charge Coupled Device) カメラ
とする場合がある。)により拡大された異物そのものを
検出する方法などが行われていた。
現性は極めて高いが、例えばペリクルフレーム近傍(数
mm巾)部分については、フレームによるレーザー光の
干渉、レーザー光の強度分布(一般にガウス分布)によ
る分布の裾野部分のフレームによる散乱、レーザー光の
回折効果等により測定が不可能であるという問題点があ
る。また、第2の方法、すなわち顕微鏡を備えたCCD
カメラによる方法では、小さな粒子径の異物を検出する
ためには、顕微鏡の倍率を上げる必要があり、したがっ
て検査に膨大な時間を要するため実用性に乏しいという
問題点がある。
度ハロゲンランプ等の光源を用い、この光源からの光を
ペリクル膜に照射して、その透過光を高感度の電荷結合
素子カメラ(以下、CCD(Charge Coupled Device) カ
メラとする場合がある。)を用いて検査する方法があ
る。しかしながら、この検査方法では、ペリクル枠近傍
のペリクル膜を検査しようとした場合、以下のような問
題点がある。
2の下端面には露光原版に接着するための粘着層5およ
びこの粘着層5を保護するためのライナー6が設けられ
ている。このライナー6の内側の端部は、例えばペリク
ル収納容器内にペリクルを収納する際の位置決め等のた
め、ペリクル枠2の内側から突出している。したがっ
て、このライナー6の突出部分に検査用の光が照射され
た場合に散乱光が発生し、この散乱光のため、ペリクル
枠近傍のペリクル膜の検査が困難となるというものであ
る。これは、透過光を目視で検査しようとする場合にお
いても同様の問題となるものである。このような問題を
解決するために、検査用の光を透過しないライナーを用
いることが検討され、実際に光を透過しないライナーも
使用されてきた。
関しては、粘着層へ貼り付ける際に高い貼り付け位置精
度が要求されるようになってきた。これは、ペリクルを
露光原版に貼り付ける際、近年オートマウンターが用い
られるようになってきたことがその理由の一つとなって
いる。すなわち、このオートマウンターはペリクルを収
納しているペリクル収納容器内からペリクルを把持し、
所定の位置まで搬送した後、露光原版に貼り付けるので
あるが、ペリクルはペリクル収納容器内で上記ライナー
の内側に突出した端部により位置決めされている場合が
ある。したがって、この場合ライナーの粘着層上の貼り
付け位置がずれていると、ペリクル収納容器内でのペリ
クルの位置がずれてしまい、オートマウンターがペリク
ルを把持することができないという問題が生じる場合が
ある。したがって、ライナーは、高い貼り付け位置精度
で粘着層へ貼り付ける必要がある。
付け位置精度を得るために、例えば図1および図2に示
すような画像処理を利用したCCDカメラによる画像処
理位置決め機構を有するライナー位置決め貼り付け装置
が用いられている。このライナー位置決め貼り付け装置
は、複数の光源11と、この光源11から照射される光
を検知するCCDカメラ12と、CCDカメラ12によ
り検知された画像によりペリクル1を移動させるステー
ジ13とから概略構成されてなるものである。
ては、まずCCDカメラ12がペリクル枠2からはみ出
しているライナー6の幅を、例えばペリクル枠2の異な
る6カ所の位置で計測し、それぞれの位置において均等
なはみ出し幅(突出幅)となるようにステージ13によ
りペリクル1を移動する。そして、ライナー6を、粘着
層5上の位置決めされた位置に貼り付ける。ここで、図
1に示すように、ライナー6のはみ出し幅を均等とする
ためには、ペリクル枠2の外周部とライナー6の端部の
位置をCCDカメラ12により検知する必要があるが、
ペリクル枠2の外周部の位置を検知する場合は、光源1
1から照射され、ライナー6を透過した光をCCDカメ
ラ12により検知する必要がある。
透過させないライナーを用いた場合は、上記装置による
位置決めが全くできず、したがってライナーを高い貼り
付け位置精度で粘着層に貼り付けることができない。さ
らに、このような光を全く透過させないライナーでは、
粘着層上に異物が付着したとしても、ライナーが不透明
のためにライナー貼り付け後は粘着層上の異物や傷等の
検査ができず、異物などが付着したまま製品として出荷
されてしまうおそれがあった。
問題点に鑑みなされたもので、ペリクル膜上の異物等の
検査を容易に行うことができ、かつペリクルの粘着層に
高い貼り付け位置精度でライナーを貼り付けることがで
き、さらにライナーを貼り付けた後の粘着層上の異物等
の検査も可能なペリクル粘着層保護用ライナーおよびこ
のライナーを具備するペリクルを提供することを主目的
とするものである。
いて、光線透過率が1.0%〜85%であることを特徴
とするペリクル粘着層保護用ライナーにより上記目的を
達成するようにしたものである。このように、ペリクル
粘着層保護用ライナーの光線透過率を1.0%〜85%
とすることにより、光線透過率が1.0%以上であるの
で、上述した画像処理を利用したライナー位置決め貼り
付け装置を用いた場合に、ライナーを透過する光をCC
Dカメラが検知することが可能であり、ライナーを高い
貼り付け位置精度でペリクルの粘着層に貼り付けること
ができる。また、光線透過率が85%以下であるので、
ペリクル膜上の異物等を検査する際、検査光をライナー
が強く散乱することがないので、ペリクル膜上の異物等
の検査を容易に行うことができる。
樹脂製であること(請求項2)、もしくは、表面にコー
ティング層を有する樹脂製であること(請求項3)が好
ましい。ここで、樹脂製が好ましいのは、樹脂製であれ
ば取り扱いが容易であり、かつ粘着層から剥離可能に貼
着する際に必要な可撓性を有するためである。また、樹
脂に染料を含有させるか、もしくは樹脂表面のコーティ
ング層の厚み等を調整することにより、光線透過率を容
易に1.0%〜85%に制御することが可能であるから
である。
したペリクル粘着層保護用ライナーを具備するペリクル
である。本発明のペリクルは、上述したペリクル粘着層
保護用ライナーを具備するペリクルであるので、ライナ
ーが高い取り付け位置精度で粘着層に貼り付けられてお
り、さらにペリクル膜上の異物等の検査も容易に行うこ
とができる。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本
発明のペリクル粘着層保護用ライナーは、光線透過率が
1.0%〜85%であるところに特徴を有するものであ
る。ここで、光線透過率を1.0%以上としたのは、光
線透過率が1.0%未満では、上述した画像処理を利用
したライナー位置決め貼り付け装置を用いた場合に、ラ
イナーを透過する光がCCDカメラで検知することがで
きず、このためペリクル枠からはみ出すライナーの幅を
測定することができないことから、ライナーを高い貼り
付け位置精度でペリクルの粘着層に貼り付けることがで
きないからである。
は、光線透過率が85%を越えると、ペリクル膜上の異
物等を検査する際、検査光がライナーにより強く散乱す
ることになり、ペリクル膜上の異物等の検査することが
できなくなってしまうからである。本発明におけるより
好ましいライナーの光線透過率は、上述したライナーの
貼り付け位置精度およびペリクル膜上の異物等の検査の
関係から、5%〜60%の範囲内である。
用いられる材料としては、上記光線透過率が得られる材
料であれば特に限定されるものではないが、樹脂製であ
ることが好ましい。これは、樹脂であれば取り扱いが容
易であり、かつ粘着層に剥離可能に貼着する際に必要な
可撓性を有するためである。本発明において、好ましい
樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(PFA)、
ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポ
リ塩化ビニル、ポリプロピレン(PP)等を挙げること
ができる。
透過率が1.0%〜85%の範囲内である必要がある
が、このような光線透過率を有するライナ−の材料とし
ては、その材料自体が当初からこのような光線透過率を
有するものであればそのまま用いることも可能である
し、透明な材料に加工・処理を施すことにより上記光線
透過率の範囲に調整したものを用いてもよい。このよう
な透明な材料に加工・処理を施したものとしては、例え
ば透明な材料に染料を含有させたものを挙げることがで
き、好ましくは透明な樹脂に染料を含有させたものであ
る。このように、透明な樹脂に染料を添加することによ
り、樹脂の光線透過率を上記光線透過率の範囲内に容易
に調整することができる。
を染色するための染料のみならず透明な樹脂の光線透過
率を低下させる例えば顔料等の添加剤であればいかなる
ものをも含むものである。このような染料としては、例
えばカーボンブラック、アゾ染料、キノリン染料等を挙
げることができる。樹脂に染料を含有させる方法として
は、例えば樹脂に練り込む方法等が挙げられる。
の他の例としては、表面にコーティング層を有する材料
を挙げることができ、好ましくは表面にコーティング層
を有する樹脂等を挙げることができる。このように、透
明な樹脂表面にコーティング層を形成することにより、
樹脂の光線透過率を容易に上記光線透過率の範囲内に調
整することができる。このようなライナー材料表面をコ
ーティングする方法としては、光線透過率を低下させる
ものであれば特に限定されるものではなく、例えば塗
布、スパッタリング、蒸着等を挙げることができる。こ
の表面コーティング層の材料としては、例えばSi、A
l、SiC、SiN等を挙げることができ、これらを単
独又は複合して用いてもよい。
クルについて説明する。本発明のペリクルは、例えば図
3に示すように、ペリクル枠2と、このペリクル枠2の
上端面に接着されたペリクル膜3とから概略構成されて
なるものである。このペリクル膜3は通常ペリクル枠2
の上端面に接着剤層4を介して接着される。また、ペリ
クル枠2の下端面には、ペリクル1を露光原版に密着さ
せるための粘着層5が設けられ、その表面には粘着層5
を保護するためのライナー6が貼り付けられている。本
発明のペリクル1は、このライナー6の光線透過率を、
上述したように1.0%〜85%の範囲内としたところ
に特徴を有するものである。
の形状は、特に限定されるものではなく、円形のもので
も方形のものでもよい。またその材質も特に限定される
ものではなく、例えばアルミ材に陽極酸化処理を行った
もの、ステンレスなどの金属、ポリアセタール、ポリカ
ーボネート、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ア
クリル樹脂、ポリエチレンなどの樹脂、青板ガラス等の
材料を挙げることができる。ペリクル枠表面について
は、通常サンドブラストや化学研磨によって粗化される
が、本発明においては、このペリクル枠表面の粗化の方
法について特に限定されるものではない。例えば、アル
ミ材を使用した場合には、カーボランダム、ガラスビー
ズ等によって表面をブラスト処理し、さらにNaOH等
によって化学研磨を行い表面を粗化する方法等が知られ
ている。
ル膜が張設される。このペリクル膜を形成する材料とし
ては、光をよく通過させる材料であれば特に限定される
ものではないが、例えばニトロセルロース、酢酸セルロ
ース、プロピオン酸セルロース、変性ポリビニルアルコ
ール、フッ素系ポリマーなどが好ましく、特に好ましく
はフッ素系ポリマー、中でもテトラフルオロエチレンと
フッ化ビニリデンとの共重合体、テトラフルオロエチレ
ンとヘキサフルオロプロピレンとフッ化ビニリデンとの
三元共重合体、テトラフルオロエチレンと環状パーフル
オロエーテル基を有する含フッ素モノマーとの共重合体
等の非晶質フッ素系ポリマーが好ましい。
い光線透過率を有しており、短波長から長波長領域まで
広く使用することができ、耐光性も優れているからであ
る。市販されている非晶質フッ素系ポリマーとしては、
サイトップ(旭硝子(株)製、商品名)、テフロンAF
(デュポン(株)製、商品名)等を挙げることができ
る。これらのポリマーは、ペリクル膜製造時に必要に応
じて溶媒に溶解して使用してもよく、例えばフッ素系の
溶媒などで適宜溶解した後、膜が形成される。
ペリクル枠に接着するために、通常ペリクル枠の上端面
に接着剤層が設けられる。この接着剤層に用いられる接
着剤の種類については、特に制限はなく、加熱して接着
を行う場合は、熱可塑性の樹脂や熱硬化性の樹脂が接着
剤として用いられ、光硬化を利用して接着を行う場合
は、光硬化型樹脂が接着剤として用いられる。このよう
な接着剤の例としては、アクリル樹脂接着剤、エポキシ
樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、含フッ素シリコー
ン接着剤等のフッ素系ポリマー等を挙げることができ、
中でもフッ素系ポリマーが好ましい。具体的には、フッ
素系ポリマーCT69(旭硝子(株)製、商品名)等を
挙げることができる。
光原版に接着するための粘着層が設けられる。このよう
な粘着層を形成する材料としては、本発明は特に限定さ
れるものではないが、両面粘着テープ、シリコーン樹脂
粘着剤、アクリル系粘着剤等を挙げることができ、特に
好ましくはシリコーン樹脂粘着剤である。この粘着層の
表面には。粘着層を保護するためのライナーが貼着され
ている。本発明のペリクルは、このライナーの光線透過
率が1.0%〜85%である点に大きな特徴を有するも
のである。このライナーについては、すでに詳述したの
で、ここでは説明を省略する。なお、本発明のペリクル
においては、ペリクル枠内周面に異物捕捉用の粘着剤を
コーティングしてもよい。上述した本発明のペリクル
は、従来のペリクルが通常製造される製造方法と同様の
製造方法により製造することができる。
明する。 (実施例1)初めに、ペリクル枠として、枠外寸100
mm×100mm×6mm、ペリクル枠厚さ2mmのア
ルミニウム合金製フレームを用意した。このペリクル枠
を表面洗浄した後、ガラスビーズを使用し、吐出圧1.
5kgのサンドブラスト装置にて10分間表面処理し、
表面を粗化した。次いで、NaOH処理浴中にて10秒
間処理し洗浄した後、陽極酸化、黒色染色、封孔処理し
て表面に黒色の酸化皮膜を形成した。
水と超音波洗浄装置を併用して、洗浄した。次いで、こ
のペリクル枠の内周面にスプレーコーティング装置を用
いて、シリコーン系粘着剤を1μmコーティングした。
次いで、テフロンAF1600(米国デュポン社製、商
品名)をフッ素系溶剤・フロリナートFC−75(米国
スリーエム社製、商品名)に溶解させて濃度8重量%の
溶液を調製した。
厚さ600μmの鏡面研磨したシリコン基板面に、スピ
ンコーターを用いて膜の厚みが0.8μmの透明膜であ
るペリクル膜を形成した。そして、このペリクル膜と、
ペリクル製造用治具の外寸200mm×200mm×5
mm幅、厚さ5mmの枠とを、エポキシ系接着剤アラル
ダイトラピッド(昭和高分子(株)製、商品名)を用い
て接着させた後、水中でシリコン基板面から剥離した。
端面にシリコーン系粘着剤を塗布し、100℃で10分
間加熱し乾燥硬化させ、粘着層を形成した。また、この
アルミニウム合金製ペリクル枠フレームの別な一端面上
にフッ素系溶媒CTソルブ180(旭硝子(株)製、商
品名)に希釈したフッ素系高分子ポリマーCTX(旭硝
子(株)製、商品名)を塗布し、100℃で10分間加
熱し乾燥・硬化させ接着剤層を形成した。
光線透過率を60%としたPET製ライナーを用意し、
CCDカメラによる画像処理位置決め機構を有するライ
ナー位置決め貼り付け装置によってペリクル枠の上記粘
着層上への貼り合わせを行ったところ、正確に位置決め
して貼り合わせることができた。そして、上記テフロン
AF1600のペリクル膜表面に、上記ペリクル枠の接
着剤層を密着させた後、IRランプにてペリクル枠を加
熱してペリクル枠とペリクル膜とを融着させた。ペリク
ル枠とペリクル製造用治具の枠との二つの枠はペリクル
枠の接着面を上向きにして固定用治具に取り付けて相対
的に位置がずれないように固定した。次いで、ペリクル
枠の外側のペリクル製造用治具の枠を引き上げて固定
し、ペリクル枠外側のペリクル膜に0.5g/cmの張
力を加えた。
ッターに、チューブ式ディスペンサを用いてフロリナー
トFC75(デュポン社製、商品名)を毎分10マイク
ロリットル滴下しながら、前記ペリクル枠の接着剤層の
外周部に沿ってカッターを移動しながら、ペリクル枠外
側の不要なペリクル膜を切断・除去した。完成したペリ
クルのペリクル膜面に、粒子径0.3μmのポリスチレ
ン製標準粒子を付着させた。これにハロゲンランプを照
射しながらペリクル枠内側の5mmの範囲内の領域につ
いて検査した。結果を表1にまとめる。
述したようにCCDカメラによる画像処理位置決め機構
を有するライナー位置決め貼り付け装置によって、ペリ
クル枠の上記粘着層上への位置決め・貼り合わせを正確
に行うことができ、かつ上記異物(ポリスチレン製標準
粒子)を100%検出することができた。
ET製ライナーを用いた以外は、実施例1と同様にして
ペリクルを調製した。得られたペリクルのペリクル膜面
に、粒子径0.3μmのポリスチレン製標準粒子を付着
させた。これにハロゲンランプを照射しながらペリクル
枠内側の5mmの範囲内の領域について検査した。結果
を表1にまとめる。表1から明らかなように、ライナー
位置決め貼り付け装置によるペリクル枠の上記粘着層上
への位置決め・貼り合わせは正確に行うことができた
が、上記異物(ポリスチレン製標準粒子)の検出率は5
0%であり、ペリクル枠近傍の異物の検査には問題があ
った。
T製ライナーを用いた以外は、実施例1と同様にしてペ
リクルを調製した。得られたペリクルのペリクル膜面
に、粒子径0.3μmのポリスチレン製標準粒子を付着
させた。これをハロゲンランプを照射しながらペリクル
枠内側の5mmの範囲内の領域について検査した。結果
を表1にまとめる。表1から明らかなように、本実施例
ではライナー位置決め貼り付け装置によってペリクル枠
の上記粘着層上への位置決め・貼り合わせを正確に行う
ことができ、かつ上記異物(ポリスチレン製標準粒子)
は100%検出することができた。
PET製ライナーを用いた以外は、実施例1と同様にし
てペリクルの製造を試みたが、CCDカメラによる画像
処理位置決め機構を有するライナー位置決め貼り付け装
置による粘着層上へライナーの貼り合わせにおいて、位
置検出ができず正確な位置決め・貼り合わせを行うこと
ができなかった。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
5%であることを特徴とするペリクル粘着層保護用ライ
ナーである。このように、ペリクル粘着層保護用ライナ
ーの光線透過率を1.0%〜85%とすることにより、
光線透過率が1.0%以上であるので、上述した画像処
理を利用したライナー位置決め貼り付け装置を用いた場
合でも、ライナーを透過する光をCCDカメラが検知す
ることが可能であり、ライナーを高い貼り付け位置精度
でペリクルの粘着層に貼り付けることができる。また、
光線透過率が85%以下であるので、ペリクル膜上の異
物等を検査する際、検査光をライナーが強く散乱するこ
とがないので、ペリクル膜上の異物等の検査を容易に行
うことができる。
するライナー位置決め貼り付け装置により、ペリクル枠
の粘着層上へライナーを貼り合わせている状態を示す説
明図である。
体を示す説明図である。
ペリクル膜、4 … 接着剤層、 5 … 粘着層、
6 … ライナー、11 … 光源、 12 … CC
Dカメラ、 13 … ステージ。
Claims (4)
- 【請求項1】 光線透過率が、1.0%〜85%である
ことを特徴とするペリクル粘着層保護用ライナー。 - 【請求項2】 染料を含有する樹脂製であることを特徴
とする請求項1記載のペリクル粘着層保護用ライナー。 - 【請求項3】 表面にコーティング層を有する樹脂製で
あることを特徴とする請求項1記載のペリクル粘着層保
護用ライナー。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれかの
請求項に記載のペリクル粘着層保護用ライナーを具備す
ることを特徴とするペリクル。
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