JP2000258816A - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

カメラ用フォーカルプレンシャッタ

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JP2000258816A
JP2000258816A JP11062574A JP6257499A JP2000258816A JP 2000258816 A JP2000258816 A JP 2000258816A JP 11062574 A JP11062574 A JP 11062574A JP 6257499 A JP6257499 A JP 6257499A JP 2000258816 A JP2000258816 A JP 2000258816A
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Nobuyoshi Inoue
信義 井上
Shinji Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラ用フォーカルプレンシャッタにおい
て、小型化及び低コスト化を図ることができるようにす
る。 【解決手段】 フォーカルプレンシャッタ100は、先
羽根群2を駆動する先羽根駆動レバー12と、後羽根群
3を駆動する第1の後羽根駆動レバー15と、露光作動
時に第1の後羽根駆動部材15と略一体に作動する第2
の後羽根駆動レバー19と、セットレバー22と、補助
セットレバー26とを備えている。セットレバー22
は、先羽根駆動レバー12を押動する第1のカム部22
bと、第2の後羽根駆動レバー19を押動する第2のカ
ム部22cと、当該セットレバー22を右旋させたとき
に、第1の後羽根駆動レバー15の作動片15bと当接
することで後羽根群3を閉鎖位置に保持し続けるように
する第3のカム部22dとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ用のフォー
カルプレンシャッタに係り、特に、シャッタ地板の撮影
用開口を先羽根群及び後羽根群で覆う二重遮光機能を有
するフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラ用フォーカルプレンシャッ
タとしては、例えば特開昭62−18525号公報に記
載されているものが知られている。この公報に記載のフ
ォーカルプレンシャッタは、アパーチャを有する地板
と、アパーチャを閉鎖・開放する先羽根群及び後羽根群
と、先羽根群を駆動する先駆動レバーと、後羽根群を駆
動する第1の後駆動レバーと、第1の後駆動レバーとバ
ネで連結された第2の後駆動レバーと、先駆動レバー部
材に当接するカム部、第2の後駆動レバーに当接するセ
ットローラ、第1の後駆動レバーに当接する係止部を有
するチャージ部材と、先駆動レバーに当接するカム部及
び第1の後駆動レバーに当接する係止部を有する後駆動
保持レバーとを備えている。
【0003】このようなフォーカルプレンシャッタにお
いて、撮影(露出)が終了すると、チャージ部材が左旋
し、チャージ部材のカム部が先駆動レバーに当接すると
共にセットローラが第2の後駆動レバーに当接し、先駆
動レバー及び第2の後駆動レバーが右旋し、これにより
先羽根群が閉鎖位置に移動して後羽根群と共にアパーチ
ャを覆うようになる。この二重遮光状態からレリーズ操
作が行われると、チャージ部材が右旋し、第1の後駆動
レバーがバネによって直ちに右旋し、後羽根群が閉鎖位
置から待避位置に移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、第2の後駆動レバーを右旋させ始めた直後は、第1
の後駆動レバーの被係止部が後駆動保持レバーの係止部
に当接して第1の後駆動レバーが第2の後駆動レバーに
追従して右旋することを阻止している。そして、第2の
後駆動レバーがある程度右旋すると、第1の後駆動レバ
ーの被係止部がチャージ部材の係止部に当接して第1の
後駆動レバーの右旋を阻止する。
【0005】このように第1の後駆動レバーの右旋を阻
止することで後羽根群を閉鎖位置に保持しておくための
部材として、チャージ部材及び後駆動保持レバーという
2つの部材を使用している。この場合には、シャッタ地
板にそれら2つの部材を配置するためのスペースの確保
が必要となるため、シャッタの寸法が大きくなると共
に、部品点数が多い分シャッタの製作コストが高くな
る。
【0006】本発明の目的は、小型化及び低コスト化を
図ることができるカメラ用フォーカルプレンシャッタを
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、撮影用開口を備えたシャッタ地板と、撮
影用開口を閉鎖・開放する先羽根群及び後羽根群と、先
羽根群を駆動する先羽根駆動部材と、後羽根群を駆動す
る第1の後羽根駆動部材と、露光作動時に第1の後羽根
駆動部材と略一体に作動する第2の後羽根駆動部材と、
先羽根駆動部材を押動する第1のカム部、第2の後羽根
駆動部材を押動する第2のカム部、第1の後羽根駆動部
材と当接することで後羽根群を閉鎖位置に保持する第3
のカム部を備えた正反転可能なセット部材と、セット部
材を駆動するセット部材駆動手段と、を備えるカメラ用
フォーカルプレンシャッタを提供する。
【0008】以上のように構成した本発明においては、
セット部材に設けた第3のカム部だけで後羽根群を閉鎖
位置に保持し続けることができるので、後羽根群を閉鎖
位置に保持するための部材の数が従来のフォーカルプレ
ンシャッタよりも少なくて済む。このため、シャッタ地
板に広い配置スペースを確保する必要がなくなるので、
フォーカルプレンシャッタ自体が小型になると共に、部
品点数が少なくなる分だけシャッタの製作コストが安価
になる。
【0009】上記カメラ用フォーカルプレンシャッタに
おいて、好ましくは、第3のカム部のカム面は、セット
部材の正転時において、その途中から第1の後羽根駆動
部材の作動片と当接して、後羽根群を閉鎖位置へと復帰
させると共にこれを保持するような形状を有している構
成とする。
【0010】これにより、セット部材を正転させると、
第1の後羽根駆動部材の作動片に第3のカム部が当接
し、その後第1の後羽根駆動部材は常時その作動片が第
3のカム部のカム面を摺動しながら回動し、その結果後
羽根群がほぼ閉鎖位置に保持され続けるようになる。
【0011】また、好ましくは、第3のカム部のカム面
は、セット部材の逆転時において、その前半領域では、
第1の後羽根駆動部材の作動片と当接して、後羽根群を
閉鎖位置に保持し、後半領域では、第3のカム部から離
脱し、後羽根群を開放位置へと移動させるような形状を
有している構成とする。
【0012】これにより、第1の後羽根駆動部材の作動
片が閉鎖位置に対応する位置にある状態からセット部材
を正転させると、第1の後羽根駆動レバーはその作動片
が第3のカム部のカム面を摺動しながら徐々に回動して
いく。このため、第1の後羽根駆動レバーが後羽根群の
閉鎖位置に対応する位置から後羽根群の開放位置まで直
ちに回動することがなく、第1の後羽根駆動レバーの急
な回動による衝撃が少なくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカメラ用フォ
ーカルプレンシャッタの好適な実施形態について図面を
参照して説明する。
【0014】図1は、本実施形態によるカメラ用フォー
カルプレンシャッタの平面図である。同図において、フ
ォーカルプレンシャッタ100は二重遮光機能を有する
ものであり、撮影用開口であるアパーチャ1aを有する
シャッタ地板1と、アパーチャ1aを閉鎖・開放する先
羽根群2及び後羽根群3と、先羽根群2及び後羽根群3
がアパーチャ1aを閉鎖する閉鎖位置とアパーチャ1a
を開放する開放位置との間を走行するように、先羽根群
2及び後羽根群3を独立して駆動する羽根駆動機構4と
を備えている。
【0015】羽根駆動機構4は、シャッタ地板1に軸1
1により回動自在に取り付けられ、駆動ピンを介して先
羽根群2と連結された先羽根駆動レバー(先羽根駆動部
材)12と、シャッタ地板1に軸14により回動自在に
取り付けられ、駆動ピンを介して後羽根群3と連結され
た第1の後羽根駆動レバー(第1の後羽根駆動部材)1
5と、シャッタ地板1に軸14により回動自在に取り付
けられ、図示しない羽根アームとシャッタ地板1との間
に張架された図示しないバネにより付勢された第2の後
羽根駆動レバー(第2の後羽根駆動部材)19と、シャ
ッタ地板1に軸21により回動自在に取り付けられ、先
羽根駆動レバー12、第1の後羽根駆動レバー15及び
第2の後羽根駆動レバー19を回動させるセットレバー
(セット部材)22と、シャッタ地板1に軸24により
回動自在に取り付けられ、図示しない駆動モータにより
回動する補助セットレバー26と、セットレバー22と
補助セットレバー26とを軸28及び29により連結す
るセットリンクレバー25とを備えている。ここで、補
助セットレバー26、セットリンクレバー25及び図示
しない駆動モータは、セットレバー22を駆動するセッ
ト部材駆動手段を構成する。
【0016】また、羽根駆動機構4は、シャッタ地板1
に形成された弧状溝1b,1cを備え、各弧状溝1b,
1cの一端側にはダンパ(緩衝部材)1d,1eが設け
られている。また、羽根駆動機構4は、先羽根駆動レバ
ー12を先羽根群2の閉鎖位置に対応する位置(チャー
ジ位置)に保持しておくための電磁石(図では鉄心38
のみ示し、鉄心38のまわりのコイルは省略している)
と、第2の後羽根駆動レバー19を後羽根群3の開放位
置に対応する位置(チャージ位置)に保持しておくため
の電磁石(図では鉄心39のみ示し、鉄心39のまわり
のコイルは省略している)とを備えている。
【0017】先羽根駆動レバー12は、バネ31によっ
て右旋性(時計回り方向の回動習性)の付勢力が付与さ
れている。また、先羽根駆動レバー12は、図2に示す
ように、軸11が挿入される軸挿入部12aと、セット
レバー22に係合する作動片12bと、弧状溝1cに挿
入される駆動ピン12cと、鉄心38に接触吸着される
磁石受け部12dとを有している。
【0018】第1の後羽根駆動レバー15は、図3に示
すように、軸14が挿入される軸挿入部15aと、セッ
トレバー22に係合する作動片15bと、弧状溝1bに
挿入される駆動ピン15cとを有している。
【0019】第2の後羽根駆動レバー19は、第1の後
羽根駆動レバー15の上方に設けられ、バネ33によっ
て右旋性の付勢力が付与されている。また、第2の後羽
根駆動レバー19は、図4に示すように、軸14が挿入
される軸挿入部19aと、セットレバー22に係合する
作動片19bと、鉄心39に接触吸着される磁石受け部
19dと、第1の後羽根駆動レバー15の左旋を停止さ
せるためのストッパ19e(図8〜図17参照)とを有
している。
【0020】セットレバー22は、図5に示すように、
軸21が挿入される軸挿入部22aと、軸28が挿入さ
れる軸挿入部(図示せず)と、先羽根駆動レバー12の
作動片12bと当接し、先羽根駆動レバー12を押動す
る第1のカム部22bと、第2の後羽根駆動レバー19
の作動片19bと当接し、第2の後羽根駆動レバー19
を押動する第2のカム部22cと、第1の後羽根駆動レ
バー15の作動片15bと当接する第3のカム部22d
とを備えている。
【0021】ここで、第3のカム部22dは、セットレ
バー22を右旋(正転)させたときに、第1の後羽根駆
動レバー15の作動片15bと当接することで後羽根群
3を閉鎖位置に保持し続けるようにするものである。当
該カム部22dのカム面は、セットレバー22を正転さ
せたときには、後羽根群3を閉鎖位置に保持し続ける間
中、常に第1の後羽根駆動レバー15の作動片15bを
摺動させ、セットレバー22を左旋(反転)させたとき
には、作動片15bを摺動させながら第1の後羽根駆動
レバー15を作動させるような形状を有している。
【0022】補助セットレバー26は、バネ35によっ
て左旋性(反時計回り方向の回動習性)の付勢力が付与
されている。また、補助セットレバー26は、図6に示
すように、軸24が挿入される軸挿入部26aと、軸2
9が挿入される軸挿入部26bとを備えている。
【0023】セットリンクレバー25は、図7に示すよ
うに、両端部に軸挿入部25a及び25bを有してお
り、軸挿入部25aがセットレバー22の軸挿入部(図
示せず)と軸28により連結され、軸挿入部25bが補
助セットレバー26の軸挿入部26bと軸29により連
結される。
【0024】以上にように構成したフォーカルプレンシ
ャッタ100の動作を図1及び図8〜図17を用いて説
明する。なお、図8〜図17では、図1で示した先羽根
群2、後羽根群3、各バネ31,33,35は省略して
いる。
【0025】図1は撮影(露光)が終了して後羽根群3
の走行が完了した状態を示しており、カメラ内部の制御
系はその状態を検知し、直ちにカメラ内部のモータに駆
動指令を与え、フィルムの巻き上げ、ミラー機構系のチ
ャージを行うと共に、上記フォーカルプレンシャッタ1
00のチャージを行う。
【0026】まず、図示しない駆動モータの回転により
補助セットレバー26がバネ35に抗して右旋し始め、
この補助セットレバー26の回動がセットリンクレバー
25を介してセットレバー22に伝達され、セットレバ
ー22が右旋し始める。これに伴い、セットレバー22
の第1のカム部22bが先羽根駆動レバー12の作動片
12bに当接し、先羽根駆動レバー12はバネ31に抗
して向かって左旋する(図8参照)。
【0027】図8の状態から補助セットレバー26がさ
らに右旋すると、先羽根駆動レバー12がさらに左旋す
ると共に、セットレバー22の第2のカム部22cが第
2の後羽根駆動レバー19の作動片19bに当接し、第
2の後羽根駆動レバー19はバネ33に抗して左旋し始
める。このとき、第1の後羽根駆動レバー15は図示し
ないバネにより第2の後羽根駆動レバー19と一体に左
旋する(図9参照)。
【0028】図9の状態から補助セットレバー26がさ
らに右旋すると、先羽根駆動レバー12及び第2の後羽
根駆動レバー19がさらに左旋すると共に、セットレバ
ー22の第3のカム部22dが第1の後羽根駆動レバー
15の作動片15bに当接し、第1の後羽根駆動レバー
15は図示しないバネに抗して右旋し始める。このと
き、第1の後羽根駆動レバー15はその作動片15bが
第3のカム部22dのカム面を摺動しながら右旋する
(図10参照)。なお、図10の状態に達するまでは、
第1の後羽根駆動レバー15が第2の後羽根駆動レバー
19と一体に左旋するため、後羽根群3は開放位置に向
かってわずかに走行するが、遮光動作にはほとんど影響
はない。
【0029】図10の状態から補助セットレバー26が
さらに右旋すると、先羽根駆動レバー12及び第2の後
羽根駆動レバー19がさらに左旋し、先羽根駆動レバー
12の磁石受け部12dが鉄心38の端面に接触すると
共に、第2の後羽根駆動レバー19の磁石受け部19d
が鉄心39の端面に接触する。これにより、先羽根群2
は閉鎖位置に達する。また、第1の後羽根駆動レバー1
5はさらに右旋し続ける(図11参照)。
【0030】図11の状態から補助セットレバー26が
さらに右旋し、オーバーチャージ位置に達すると、先羽
根駆動レバー12の磁石受け部12dが鉄心38の端面
に押し付けられると共に、第2の後羽根駆動レバー19
の磁石受け部19dが鉄心39の端面に押し付けられ
る。また、第1の後羽根駆動レバー15がさらに右旋
し、これにより後羽根群3は完全な閉鎖位置に達する
(図12参照)。
【0031】この状態で、図示しない制御系により鉄心
38及び39のまわりのコイルを通電する。すると、磁
石受け部12d及び19dは上述したように鉄心38及
び39に押し付けられているので、先羽根駆動レバー1
2及び第2の後羽根駆動レバー19は鉄心38及び39
に確実に吸着され保持される。
【0032】続いて、図示しないレリーズボタンにより
レリーズ操作が行われると、図示しない駆動モータが逆
転し、補助セットレバー26が反転(左旋)し始める。
これに伴ってセットレバー22が左旋し、このセットレ
バー22の第3のカム部22dに当接している第1の後
羽根駆動レバー15が左旋し始め、これにより後羽根群
3は閉鎖位置から開放位置に向かって走行するようにな
る。このとき、第1の後羽根駆動レバー15はその作動
片15bが第3のカム部22dのカム面を摺動しながら
徐々に左旋していく。なお、先羽根駆動レバー12及び
第2の後羽根駆動レバー19は、鉄心38及び39に吸
着保持されたままである。(図13〜図15参照)。
【0033】図15の状態から補助セットレバー26が
さらに左旋すると、セットレバー22の第3のカム部2
2dが第1の後羽根駆動レバー15の作動片15から離
脱し、これにより第1の後羽根駆動レバー15は図示し
ないバネにより直ちに左旋し、後羽根群3が閉鎖位置か
ら開放位置に達する(図16参照)。
【0034】この状態で、図示しない制御系により鉄心
38のまわりのコイルの通電を停止させる。すると、鉄
心38による磁石受け部12dの吸着が解除され、先羽
根駆動レバー12はバネ31の付勢力により右旋し、前
羽根群2が開放位置に達し、これにより図示しない制御
系により撮影が実施される(図17参照)。
【0035】その後、図示しない制御系により鉄心39
のまわりのコイルの通電を停止させる。すると、鉄心3
9による磁石受け部19dの吸着が解除され、第2の後
羽根駆動レバー19はバネ33の付勢力により右旋し、
これに追従して第1の後羽根駆動レバー15が右旋し、
これにより後羽根群3が開放位置から閉鎖位置に達し、
図1の状態に戻る。
【0036】以上のように構成した本実施形態にあって
は、セットレバー22を右旋(正転)させたときに後羽
根群3を閉鎖位置に保持するための第3のカム部22d
をセットレバー22に設け、このカム部22dのカム面
の形状を、後羽根群3を閉鎖位置に保持し続ける間中、
常に第1の後羽根駆動レバー15の作動片15bが摺動
するようなものにしたので、当該第3のカム部22dだ
けで後羽根群3を閉鎖位置に保持し続けることができ
る。これにより、後羽根群3を閉鎖位置に保持するため
に複数の部材を使用しなくて済むため、シャッタ地板1
に広い配置スペースを確保する必要がなく、フォーカル
プレンシャッタの小型化が可能となる。また、部品点数
が減る分、シャッタの製作コストを削減できる。
【0037】また、第3のカム部22dのカム面の形状
は、セットレバー22を左旋(反転)させたときには、
作動片15bを摺動させながら第1の後羽根駆動レバー
15を回動させるものであるので、第1の後羽根駆動レ
バー15が後羽根群3の閉鎖位置に対応する位置から後
羽根群3の開放位置に対応する位置まで回動する際、途
中までは作動片15bがカム部22dのカム面を摺動し
ながら徐々に回動していく。このため、第1の後羽根駆
動レバー15が図示しないバネの付勢力により急激に回
動する距離が短くなり、第1の後羽根駆動レバー15が
第2の後羽根駆動レバー19のストッパ19eに当たる
ときの衝撃が少なくなるため、その衝撃で鉄心39によ
る第2の後羽根駆動レバー19の吸着がはずれて、露光
できなくなることが防止される。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、後羽根群を閉鎖位置に
保持するための部材が1個で済むので、フォーカルプレ
ンシャッタ自体を小型にすることができると共に、シャ
ッタの製作コストを安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッ
タの一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す先羽根駆動レバーを示す斜視図であ
る。
【図3】図1に示す第1の後羽根駆動レバーを示す斜視
図である。
【図4】図1に示す第2の後羽根駆動レバーを示す斜視
図である。
【図5】図1に示すセットレバーを示す斜視図である。
【図6】図1に示す補助セットレバーを示す斜視図であ
る。
【図7】図1に示すセットレバーリンクを示す斜視図で
ある。
【図8】図1に示す先羽根駆動レバーがチャージ位置に
向かう途中の状態を示す平面図である。
【図9】図1に示す先羽根駆動レバー及び第2の後羽根
駆動レバーがチャージ位置に向かう途中の状態を示す平
面図である。
【図10】図1に示す第1の後羽根駆動レバーが後羽根
群の閉鎖位置に向かい始める状態を示す平面図である。
【図11】図1に示す先羽根駆動レバー及び第2の後羽
根駆動レバーが電磁石の鉄心に接触した状態を示す平面
図である。
【図12】図1に示す第1の後羽根駆動レバーが後羽根
群の閉鎖位置に対応する位置に達した状態を示す平面図
である。
【図13】図1に示す第1の後羽根駆動レバーが後羽根
群の開放位置に対応する位置に向かう状態を示す平面図
である。
【図14】図1に示す第1の後羽根駆動レバーが後羽根
群の開放位置に対応する位置に向かう状態を示す平面図
である。
【図15】図1に示す第1の後羽根駆動レバーが後羽根
群の開放位置に対応する位置に向かう状態を示す平面図
である。
【図16】図1に示す第1の後羽根駆動レバーが後羽根
群の開放位置に対応する位置に達した状態を示す平面図
である。
【図17】図1に示す先羽根駆動レバーが先羽根群の開
放位置に対応する位置に達した状態を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1…シャッタ地板、1a…アパーチャ(撮影用開口)、
2…先羽根群、3…後羽根群、4…羽根駆動機構、12
…先羽根駆動レバー(先羽根駆動部材)、15…第1の
後羽根駆動レバー(第1の後羽根駆動部材)、15b…
作動片、19…第2の後羽根駆動レバー(第2の後羽根
駆動部材)、22…セットレバー(セット部材)、22
b…第1のカム部、22c…第2のカム部、22d…第
3のカム部、25…セットリンクレバー(セット部材駆
動手段)、26…補助セットレバー(セット部材駆動手
段)、100…カメラ用フォーカルプレンシャッタ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影用開口を備えたシャッタ地板と、 前記撮影用開口を閉鎖・開放する先羽根群及び後羽根群
    と、 前記先羽根群を駆動する先羽根駆動部材と、 前記後羽根群を駆動する第1の後羽根駆動部材と、 露光作動時において前記第1の後羽根駆動部材と略一体
    に作動する第2の後羽根駆動部材と、 前記先羽根駆動部材を押動する第1のカム部、前記第2
    の後羽根駆動部材を押動する第2のカム部、前記第1の
    後羽根駆動部材と当接することで前記後羽根群を閉鎖位
    置に保持する第3のカム部を備えた正逆転可能なセット
    部材と、 前記セット部材を駆動するセット部材駆動手段と、を備
    えるカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 【請求項2】 前記第3のカム部のカム面は、前記セッ
    ト部材の正転時において、その途中から前記第1の後羽
    根駆動部材の作動片と当接して、前記後羽根群を前記閉
    鎖位置へと復帰させると共にこれを保持するような形状
    を有している請求項1記載のカメラ用フォーカルプレン
    シャッタ。
  3. 【請求項3】 前記第3のカム部のカム面は、前記セッ
    ト部材の逆転時において、その前半領域では、前記第1
    の後羽根駆動部材の前記作動片と当接して、前記後羽根
    群を前記閉鎖位置に保持し、後半領域では、前記第3の
    カム部から離脱し、前記後羽根群を開放位置へと移動さ
    せるような形状を有している請求項1または2記載のカ
    メラ用フォーカルプレンシャッタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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