JP2000258340A - 物質同定装置 - Google Patents

物質同定装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未知試料の同定を迅速かつ簡便に行うことが
できる物質同定装置を提供すること。 【解決手段】 試料ステージ1上の試料2の同一位置に
対して、電子線またはX線aと、赤外線bとを同時に照
射し、そのとき試料2において生ずる二次X線c,eを
X線検出器5,10によって検出する一方、試料2にお
いて生ずる反射赤外線dまたは透過赤外線fを赤外線検
出器8,11によって検出し、前記各検出器5,10,
8,11の出力を、それぞれ、二次X線信号処理部12
およびFT−IR信号処理部13によって処理し、これ
らの信号処理結果に基づいて前記試料2の同定を行うよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、未知物質等の同
定に用いられる新規で有用な物質同定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、未知の物質を同定する場合、その
未知物質が無機物であれば螢光X線分析装置が用いら
れ、有機物であればFT−IR(フーリエ変換赤外分光
計)が用いられる。そして、前記未知物質が無機物であ
るか有機物であるかが予め分かっていない場合には、図
4に示すように、螢光X線分析装置およびFT−IRの
両方を用いて測定を行い、それらの測定結果を互いに比
較することにより、判断を行い、未知物質の同定を行っ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
4に示した手法によれば、同じ試料を螢光X線分析装置
およびFT−IRでそれぞれ測定するところから、時間
がかかるとともに、試料の取付け・取り外しなどをそれ
ぞれの装置において行う必要があり、面倒な作業を行う
必要がある。
【0004】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、未知試料の同定を迅速かつ簡便
に行うことができる物質同定装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の物質同定装置は、試料ステージ上の試料
の同一位置に対して、電子線またはX線と、赤外線とを
同時に照射し、そのとき試料において生ずる二次X線を
X線検出器によって検出する一方、試料において生ずる
反射赤外線または透過赤外線を赤外線検出器によって検
出し、前記各検出器の出力を、それぞれ、二次X線信号
処理部およびFT−IR信号処理部によって処理し、こ
れらの信号処理結果に基づいて前記試料の同定を行うよ
うにしている(請求項1)。
【0006】上記構成の物質同定装置においては、例え
ば光学顕微鏡のような光学モニター手段で試料の測定位
置(測定部位)を探し、その位置にX線と赤外線とを同
時に照射する。これは、X線または電子線と赤外線とが
互いに干渉する等相互に悪影響を及ぼすことがないから
である。そして、前記X線と赤外線を試料の同一位置に
対して同時に照射したとき、試料において発生する二次
X線および反射赤外線(または透過赤外線)をそれぞれ
X線検出器および赤外線検出器によって検出し、これら
の検出器の出力を二次X線信号処理部およびFT−IR
信号処理部によってそれぞれ処理し、X線分析およびF
T−IR分析を行い、これらの信号処理部の出力をコン
ピュータにおいて解析するのである。これにより、未知
物質の同定を短時間に行うことができるとともに、試料
の取付けや取り外しの手間を大幅に低減することができ
る。
【0007】そして、この発明の物質同定装置におい
て、試料の同一位置に対して、電子線またはX線と、赤
外線とを同時に照射するのに代えて、電子線またはX線
と、レーザ光とを同時に照射して、X線分析およびラマ
ン分析を行うようにしてもよい(請求項3)。これは、
X線またはX線とレーザ光とが互いに干渉する等相互に
悪影響を及ぼすことがないからである。
【0008】また、この発明の物質同定装置において、
試料の同一位置に対して、電子線またはX線と、赤外線
と、レーザ光とを同時に照射するようにしてもよい(請
求項5)。これは、電子線またはX線と赤外線とレーザ
光とが互いに干渉する等相互に悪影響を及ぼすことがな
いからである。
【0009】さらに、上記物質同定装置において、前記
信号処理結果および試料の位置情報に基づいてコンピュ
ータ上で復像化し、同一画面上に前記試料のX線分析お
よびFT−IR分析に基づくマッピング画像を同時に表
示したり(請求項2)、X線分析およびラマン分析に基
づくマッピング画像を同時に表示したり(請求項4)、
X線分析、FT−IR分析およびラマン分析に基づくマ
ッピング画像を同時に表示するようにしてもよい(請求
項6)。このようにした場合、元素の分布状況を明確に
把握することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図面を
参照しながら説明する。図1および図2は、この発明の
一つの実施の形態を説明するための図で、図1はこの発
明の物質同定装置の全体構成を概略的に示す図、図2は
その動作説明図である。
【0011】まず、図1において、1は試料2を載置す
る試料ステージである。この試料ステージ2は、ステー
ジ駆動機構(図示していない)によって、紙面に垂直な
X方向、紙面の左右方向と同じY方向およびこれらX,
Y方向と直交するZ方向(高さ方向)にそれぞれ直線的
に移動できるとともに、その試料載置面を水平面に対し
て適宜傾けることができるように構成されている。な
お、前記ステージ駆動機構は、後述するコンピュータ1
4からの信号を受けたコントローラ(図示していない)
によって制御されるとともに、後述する検出器10,1
1への光路を妨げないように構成されている。
【0012】前記試料ステージ1の上方には、次のよう
な部材が設けられている。まず、3は試料ステージ1上
の試料2に対してX線aを照射するX線発生機である。
このX線発生機3内には、X線管などが収容されてい
る。そして、4は試料2に対して赤外線bを照射する赤
外線発生機で、この赤外線発生機4内には、赤外光源お
よび例えばマイケルソン型干渉計などの二光束干渉計が
設けられている。
【0013】5は試料ステージ1上の試料2にX線aを
照射したときに試料2において生ずる螢光X線(二次X
線の一種)cを検出するための例えば半導体検出器より
なる螢光X線検出器で、冷却用媒体を収容したタンク6
に連なるハウジング7の先端に設けられている。そし
て、8は試料2に赤外線bを照射したときに試料2によ
って反射される赤外線dを検出する赤外線検出器であ
る。また、9は試料ステージ1上の試料2をモニターす
る手段としての例えば光学顕微鏡で、この光学顕微鏡9
による画像は、後述するコンピュータ14に送られる。
【0014】そして、前記試料ステージ1の下方には、
次のような部材が設けられている。まず、10は試料2
にX線aを照射したときに試料2を透過した透過X線
(二次X線の一種)eを検出する透過X線検出器であ
る。また、11は試料2に赤外線bを照射したときに試
料2を透過した透過赤外線fを検出する透過赤外線検出
器である。なお、試料2にある一定以上の厚みがあると
き、前記透過赤外線fはほとんど生じない。
【0015】さらに、図1において、12は前記螢光X
線検出器5および透過X線検出器10のそれぞれの出力
信号の処理などを行う二次X線信号処理部で、試料中に
含まれる元素とその強度を判別する。13は反射赤外線
検出器8および透過赤外線検出器11のそれぞれの出力
信号(インターフェログラム)を処理するFT−IR信
号処理部で、試料中に含まれる有機物とその強度を判別
する。
【0016】そして、14は装置全体を統括制御し、画
像処理機能を有するコンピュータで、例えばパソコンよ
りなり、二次X線信号処理部12およびFT−IR信号
処理部13と信号の授受を行い、二次X線信号処理部1
2およびFT−IR信号処理部13からの分析結果を解
析し、物質の同定を行うことができるとともに、前記分
析結果を同時マッピングすることができ、光学顕微鏡9
からの画像信号が入力されるように構成されている。こ
のコンピュータ14には出力装置としてのカラーディス
プレイ15、プリンタ16が接続されている。
【0017】次に、上記構成の物質同定装置の動作につ
いて、図2をも参照しながら説明する。まず、試料2を
試料ステージ1上に載置する。光学顕微鏡9によって試
料2における測定位置を探す。このとき、試料2の画像
がカラーディスプレイ15の画面上に表示されるので、
マウス(図示していない)を用いて測定個所を指定する
と、前記測定個所が最適の照射位置に位置するように、
試料ステージ1が適宜X,Y,Z方向に移動する。
【0018】そして、測定開始のクリックを行うと、X
線発生機3からX線aが試料2の測定位置に向けて発せ
られるとともに、赤外線発生機4から赤外線bが前記測
定位置に向けて発せられる。前記X線照射および赤外線
照射によって、試料2からは二次X線c,eが生じると
ともに、反射赤外線dおよび透過赤外線fが生じ、これ
らは、X線検出器5,10および赤外線検出器8,11
によってそれぞれ検出される。そして、前記X線検出器
5,10の出力は、二次X線信号処理部12において処
理され、試料2中に含まれる元素とその強度が判別され
る。また、前記赤外線検出器8,11の出力は、FT−
IR信号処理部13において処理され、試料2中に含ま
れる有機物とその強度が判別される。そして、二次X線
信号処理部12およびFT−IR信号処理部13の分析
結果は、コンピュータ14に入力され、ここで解析が行
われて、物質が同定される。
【0019】そして、X線aおよび赤外線bを絞って試
料2を走査し、走査位置に同期しながらデータを取り込
み、コンピュータ14上で復像化することにより、X線
分析とFT−IR分析の同時マッピングを行うことがで
きる。図2は、このことを説明するための図で、今、試
料2が例えばZnとFeSと油分とからなるものである
とき、光学顕微鏡9によって符号2aで示す光学画像が
得られ、X線分析によって符号2b〜2dで示す画像が
得られ、FT−IR分析によって符号2eで示す画像が
得られる。すなわち、画像2aは試料2の全体を示す光
学画像であり、2b,2c,2d,2eは、それぞれ、
試料2におけるZn、Fe、S、油分の分布状況を示す
画像である。これらの画像2a〜2eをコンピュータ1
4において、スーパーインポーズすることにより、符号
2fで示すような画像が得られる。
【0020】上述したように、この発明の物質同定装置
によれば、試料2の同定を行う際、X線分析とFT−I
R分析とを同時に行うようにしているので、X線分析に
よって元素の同定が行われ、FT−IR分析によって有
機物の同定が行われる。したがって、試料2が無機物で
あっても有機物であっても、1度の測定だけで、未知物
質の同定を行うことができ、従来の手法に比べて、同定
を短時間に行うことができる。そして、前記物質同定装
置においては、試料2の取付けや取り外しの手間を大幅
に低減することができ、測定のための操作がより簡単に
なる。
【0021】上述の実施の形態においては、試料2に対
してその同じ測定個所にX線aと赤外線bを同時に照射
するようにしていた。これは、X線aと赤外線bとが互
いに干渉する等相互に悪影響を及ぼすことがないからで
ある。このように、X線aに対して相互に悪影響を及ぼ
さないものとしてレーザ光がある。そして、このレーザ
光は、赤外線bに対して相互に悪影響を及ぼさない。
【0022】そこで、この発明の他の実施の形態とし
て、X線、赤外線およびレーザ光を同時に試料2に照射
するように構成した物質同定装置を説明する。すなわ
ち、図3において、17はラマン光分析部で、その内部
には、レーザ発振器(図示していない)からのレーザ光
gを90°曲げて反射するミラー18、ビームスプリッ
ター19、レーザ光以外の光を通過させるノッチフィル
タ20が設けられている。そして、21はノッチフィル
タ20を経た光が入射するモノクロメータ、22はCC
Dである。また、23はラマン信号処理部で、ラマン分
析を行い、その出力はコンピュータ14に送られる。
【0023】前記ラマン分析は、次のようにして行われ
る。すなわち、レーザ発振器からのレーザ光gを、反射
ミラー18およびビームスプリッタ19を経てラマン光
分析部17から試料2に照射すると、入射光と異なった
エネルギーを有する光hが試料2から散乱する。そし
て、この散乱光hはラマン光分析部17によって検出さ
れ、ノッチフィルタ20を経てモノクロメータ21に送
られ、さらに、CCD22を経てラマン信号処理部に送
られ、ラマンスペクトルに基づいて未知物質の同定など
が行われる。
【0024】この図3に示した物質同定装置の動作は、
図1に示した物質同定装置のそれと同様であるのでその
詳細な説明は省略する。そして、この実施の形態におい
ては、X線分析による無機物の同定およびFT−IR分
析による有機物の同定に加えて、ラマン分析により、未
知物質の同定を行うことができるとともに、物質のミク
ロな構造や歪みや欠陥などがわかる。
【0025】なお、上記図3に示した実施の形態におい
ては、X線、赤外線およびレーザ光を同時照射し、3種
類(X線分析、FT−IR分析、ラマン分析)の測定を
同時に行えるようにしているが、これに代えて、X線お
よびレーザ光を同時に照射するようにして、X線分析と
ラマン分析とを同時に行うようにしてもよい。このよう
にした場合、元素と分子の同時分析を行うことができ
る。
【0026】上記いずれの物質同定装置による分析にお
いて、試料2に対して温度や圧力などの物理的変化を与
え、試料2の挙動を計測するようにしてもよい。すなわ
ち、X線分析においては、試料2に対して温度や圧力を
変化させても、異なる測定結果は得られないが、FT−
IR分析やラマン分析においては、温度や圧力を変化さ
せることにより、物質の結合状態の変化を測定すること
ができ、これにより、試料2に物理的変化を与えたとき
の試料2の挙動を測定することができる。
【0027】なお、上述の各実施の形態においては、X
線分析を行うに際し、試料2に対してX線発生機からの
X線aを照射するようにしているが、試料2に対して電
子銃(図示していない)からの電子線を照射するように
してもよい。また、試料2の光学画像を得る手段とし
て、光学顕微鏡9に代えて、CCDカメラを用いてもよ
く、さらに、光学顕微鏡とCCDカメラとを併用しても
よい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の物質同
定装置においては、複数の分析を同時に行うことがで
き、未知試料の同定を迅速かつ簡便に行うことができ
る。また、請求項2,4および6に記載の物質同定装置
においては、前記効果に加えて、複数の分析によるマッ
ピング像を同一画面に表示することができ、元素の分布
状況を明確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物質同定装置の一例を概略的に示す
図である。
【図2】前記装置の動作説明図である。
【図3】この発明の物質同定装置の他の例を概略的に示
す図である。
【図4】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1…試料ステージ、2…試料、5,10…X線検出器、
8,11…赤外線検出器、12…二次X線信号処理部、
13…FT−IR信号処理部、17…ラマン光分析部、
23…ラマン信号処理部、a…X線、b…赤外線、c…
螢光X線、d…反射赤外線、e…透過X線、f…透過赤
外線、g…レーザ光、h…散乱光。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 21/06 G02B 21/06 (72)発明者 佐竹 司 京都府京都市南区吉祥院宮の東町2番地 株式会社堀場製作所内 (72)発明者 駒谷 慎太郎 京都府京都市南区吉祥院宮の東町2番地 株式会社堀場製作所内 Fターム(参考) 2G001 AA01 AA03 BA04 BA11 CA01 DA05 FA15 GA16 HA13 KA01 KA20 2G043 AA01 EA01 EA03 EA13 FA01 FA02 FA06 KA01 2G059 AA01 EE01 EE02 EE03 EE09 FF01 FF03 GG01 HH01 HH05 JJ30 KK04 2H052 AB24 AC04 AC05 AC13 AC34 AF04 AF07 AF10 AF11 AF14 AF21 AF25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料ステージ上の試料の同一位置に対し
    て、電子線またはX線と、赤外線とを同時に照射し、そ
    のとき試料において生ずる二次X線をX線検出器によっ
    て検出する一方、試料において生ずる反射赤外線または
    透過赤外線を赤外線検出器によって検出し、前記各検出
    器の出力を、それぞれ、二次X線信号処理部およびFT
    −IR信号処理部によって処理し、これらの信号処理結
    果に基づいて前記試料の同定を行うようにしたことを特
    徴とする物質同定装置。
  2. 【請求項2】 試料ステージ上の試料の同一位置に対し
    て、電子線またはX線と、赤外線とを同時に照射し、そ
    のとき試料において生ずる二次X線をX線検出器によっ
    て検出する一方、試料において生ずる反射赤外線または
    透過赤外線を赤外線検出器によって検出し、前記各検出
    器の出力を、それぞれ、二次X線信号処理部およびFT
    −IR信号処理部によって処理し、これらの信号処理結
    果および試料の位置情報に基づいてコンピュータ上で復
    像化し、同一画面上に前記試料のX線分析およびFT−
    IR分析に基づくマッピング画像を同時に表示するよう
    にしたことを特徴とする物質同定装置。
  3. 【請求項3】 試料ステージ上の試料の同一位置に対し
    て、電子線またはX線と、レーザ光とを同時に照射し、
    そのとき試料において生ずる二次X線をX線検出器によ
    って検出する一方、試料において生ずるレーザ光に基づ
    く光をラマン光分析部で検出し、前記X線検出器の出力
    およびラマン光分析部の検出出力を、それぞれ、二次X
    線信号処理部およびラマン信号処理部によって処理し、
    これらの信号処理結果に基づいて前記試料の同定を行う
    ようにしたことを特徴とする物質同定装置。
  4. 【請求項4】 試料ステージ上の試料の同一位置に対し
    て、電子線またはX線と、レーザ光とを同時に照射し、
    そのとき試料において生ずる二次X線をX線検出器によ
    って検出する一方、試料において生ずるレーザ光に基づ
    く光をラマン光分析部で検出し、前記X線検出器の出力
    およびラマン光分析部の検出出力を、それぞれ、二次X
    線信号処理部およびラマン信号処理部によって処理し、
    これらの信号処理結果および試料の位置情報に基づいて
    コンピュータ上で復像化し、同一画面上に前記試料のX
    線分析およびラマン分析に基づくマッピング画像を同時
    に表示するようにしたことを特徴とする物質同定装置。
  5. 【請求項5】 試料ステージ上の試料の同一位置に対し
    て、電子線またはX線と、赤外線と、レーザ光とを同時
    に照射し、そのとき試料において生ずる二次X線をX線
    検出器によって検出する一方、試料において生ずる反射
    赤外線または透過赤外線を赤外線検出器によって検出す
    るとともに、レーザ光の照射によって試料において生ず
    る散乱光をラマン光分析部で検出し、前記X線検出器の
    出力、赤外線検出器の出力およびラマン光分析部の検出
    出力を、それぞれ、二次X線信号処理部、FT−IR信
    号処理部およびラマン信号処理部によって処理し、これ
    らの信号処理結果に基づいて前記試料の同定を行うよう
    にしたことを特徴とする物質同定装置。
  6. 【請求項6】 試料ステージ上の試料の同一位置に対し
    て、電子線またはX線と、赤外線と、レーザ光とを同時
    に照射し、そのとき試料において生ずる二次X線をX線
    検出器によって検出する一方、試料において生ずる反射
    赤外線または透過赤外線を赤外線検出器によって検出す
    るとともに、レーザ光の照射によって試料において生ず
    る散乱光をラマン光分析部で検出し、前記X線検出器の
    出力、赤外線検出器の出力およびラマン光分析部の検出
    出力を、それぞれ、二次X線信号処理部、FT−IR信
    号処理部およびラマン信号処理部によって処理し、これ
    らの信号処理結果および試料の位置情報に基づいてコン
    ピュータ上で復像化し、同一画面上に前記試料のX線分
    析およびラマン分析に基づくマッピング画像を同時に表
    示するようにしたことを特徴とする物質同定装置。
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