JP2000257058A - 柱状体及び柱状体接続構造 - Google Patents

柱状体及び柱状体接続構造

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JP2000257058A
JP2000257058A JP11372999A JP37299999A JP2000257058A JP 2000257058 A JP2000257058 A JP 2000257058A JP 11372999 A JP11372999 A JP 11372999A JP 37299999 A JP37299999 A JP 37299999A JP 2000257058 A JP2000257058 A JP 2000257058A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製作コストも作業コストも安くできるように
しながら、柱状体どうしを確実に抜け止め状態で接続で
きるようにする。 【解決手段】 一方の柱状体端部に筒部1を設け、他方
の柱状体端部に軸部2を設け、筒部内周面1aを、複数
の内周面部3を柱状体端側ほど大径の内周面部が位置す
るように配置した階段状に形成し、軸部の軸部外周面2
aを、複数の外周面部4を筒部内周面の各内周面部に嵌
合する形状に配置した階段状に形成して、隣り合う柱状
体の筒部と軸部とを嵌合自在に構成し、内周面部の各々
に内向き溝部5を形成し、外周面部の各々に、外向き溝
部6を、その外周面部に嵌合した内周面部の内向き溝部
に対向するように形成し、内向き溝部と外向き溝部とに
跨ってキー部材11を嵌めこんで、互いに嵌合した隣り
合う柱状体の筒部と軸部とを抜け止め状態で接続自在に
構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、地滑り杭
や、支持杭、構造体の柱等に使われる柱状体に関し、詳
しくは、一方の柱状体端部に筒部を設けるとともに、他
方の柱状体端部に軸部を設けて、柱状体軸芯方向で隣り
合う柱状体の前記筒部と前記軸部とを互いに抜け止め状
態で接続自在に構成してある柱状体及び柱状体接続構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】上記柱状体の一つである地滑り抑止用の
杭及び杭接続構造は、所望長さで地中に埋設できるよう
に、杭端部に筒部と軸部とを設けて、杭軸芯方向で隣り
合う杭の筒部と軸部とを互いに抜け止め状態で接続でき
るようにしたものであるが、従来、雌ネジ部を形成して
ある筒部内周面を備えた筒部と、雄ネジ部を形成してあ
る軸部外周面を備えた軸部とを設け、筒部と軸部とを螺
合嵌合させて、隣り合う杭どうしを互いに抜け止め状態
で接続できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の地滑り抑止
用の杭及び杭接続構造によれば、雄ネジ部と雌ネジ部の
機械加工に手間を要するので、杭の製作コストが高くな
る欠点があり、また、杭どうしを相対回転させながら徐
々に近接移動させて筒部と軸部とを螺合する必要がある
ので、杭どうしの接続作業に多大な手間を要し、その
上、杭自体が大型で重量物であるような場合には、螺合
中に雄ネジ部と雌ネジ部の間でこじれが生じ易く、その
接続作業に一層手間がかかるので、作業コストも高くな
り易い欠点がある。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あって、製作コストも作業コストも安くできるようにし
ながら、柱状体どうしを確実に抜け止め状態で接続でき
るようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の特
徴構成は図1〜9に例示するごとく、一方の柱状体端部
に筒部1を設けるとともに、他方の柱状体端部に軸部2
を設けて、柱状体軸芯X方向で隣り合う柱状体Aの前記
筒部1と前記軸部2とを互いに抜け止め状態で接続自在
に構成してある柱状体であって、前記筒部1の筒部内周
面1aを、柱状体軸芯X周りで同芯の複数の内周面部3
を柱状体端側ほど大径の内周面部3が位置するように配
置した階段状に形成するとともに、前記軸部2の軸部外
周面2aを、柱状体軸芯X周りで同芯の複数の外周面部
4を前記筒部内周面1aの各内周面部3に嵌合する形状
に配置した階段状に形成して、前記隣り合う柱状体Aの
前記筒部1と前記軸部2とを嵌合自在に構成し、前記内
周面部3の各々に周方向に沿う内向き溝部5を形成する
とともに、前記外周面部4の各々に、周方向に沿う外向
き溝部6を、その外周面部4に嵌合した内周面部3の内
向き溝部5に対向するように形成し、前記内向き溝部5
と前記外向き溝部6とに跨ってキー部材11を嵌め込ん
で、互いに嵌合した隣り合う柱状体Aの前記筒部1と前
記軸部2とを抜け止め状態で接続自在に構成してある点
にある。
【0006】〔作用〕柱状体軸芯方向で隣り合う柱状体
の筒部に軸部を挿入して、複数の内周面部と複数の外周
面部とが互いに対向する状態で、階段状に形成した筒部
内周面と階段状に形成した軸部外周面とを嵌合させてか
ら、各内周面部と各外周面部とに互いに対向するように
形成した内向き溝部と外向き溝部とに跨ってキー部材を
嵌め込んで、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続でき
る。
【0007】〔効果〕従って、雄ネジ部や雌ネジ部のよ
うな手間のかかる機械加工を要する部分が少ないので、
柱状体を安く製作することができ、また、柱状体どうし
を接続するにあたって、ネジ嵌合のもののように、柱状
体どうしを相対回転させながら徐々に近接移動させるよ
うな手間のかかる作業を特に必要とせず、柱状体軸芯方
向に近接移動させるだけの操作で筒部と軸部とを嵌合さ
せることができる。この際、筒部内周面と軸部外周面の
形状を互いに嵌合する階段形状に形成してあるから、対
応する内周面部と外周面部とが接当するまでの嵌合操作
を抵抗なく行うことができるため嵌め易くなる。そし
て、筒部と軸部とを嵌合させてから、内向き溝部と外向
き溝部とに跨ってキー部材を嵌め込めば良いので、柱状
体自体が大型で重量物であっても、比較的容易に接続す
ることができると共に、製作コストも作業コストも安く
できるようにしながら、柱状体どうしを確実に抜け止め
状態で接続することができる。また、複数のキー部材で
筒部と軸部とを抜け止め状態に接続する構成の場合、例
えば、6個のキー部材を筒部先端側から順に12a〜1
2fの符号を振って配設した筒部を例として説明する
と、筒部先端側に設けた1番目のキー部材12aにかか
る剪断力に対するその部位での引張耐力は、そのキー部
材一つ分で良いが、2番目のキー部材位置では2番目の
キー部材にかかる剪断力に対する引張耐力に、前記1番
目のキー部材12aにかかる剪断力を加算した引張耐力
が必要になる。以後、順にそのキー部材の数に応じた剪
断力を加算した引張耐力がその部位では必要になる。
(軸部においても筒部同様、軸部先端側から順にそのキ
ー部材の数に応じた引張耐力がその部位で必要にな
る。)そこで、筒部における筒部先端側から6番目にあ
るキー部材12fが位置する内向き溝部での筒部の径方
向における肉厚は、キー部材6個分の剪断力を加算した
引張耐力を有した厚みに形成する必要がある。同様に、
軸部における軸部先端側から6番目にあるキー部材12
aが位置する外向き溝部での軸部の径方向における肉厚
は、キー部材6個分の剪断力を加算した引張耐力を有し
た厚みに形成する必要があったため、図16に示す比較
例のように、筒部内周面1aを柱状体軸芯X周りで同芯
の1段に形成し、軸部外周面2aを柱状体軸芯X周りで
同芯の前記筒部内周面1aに嵌合する形状の1段に形成
して、6個のキー部材12a〜12fで筒部1と軸部2
とを抜け止め状態に接続したものにおいて、6番目のキ
ー部材12fのある筒部基端側の肉厚がキー部材6個分
の剪断力を加算した引張耐力を有したPの厚さ分必要で
あると考えた場合、(軸部2においても筒部1同様、軸
部基端側の肉厚はPの厚さ分必要となる。)筒部内周面
1aを柱状体軸芯X周りで同芯の1段に形成してあるた
め、筒部1における1番目のキー部材12aのある筒部
先端側の肉厚もPの厚さとなり(軸部先端側の肉厚も筒
部1同様、Pの厚さになってしまっていた。)、その部
位では必要以上の厚みを有したものとなって、嵌合状態
における筒部1と軸部2との重なり厚さrが厚いものと
なるだけでなく、その分の重量増加を招くものとなって
いた。ところが、本件だと、例えば、図6に示すよう
に、同芯の複数の内周面部3を筒部先端側ほど大径にな
る階段状に配置形成すると共に、同芯の複数の外周面部
4を軸部先端側ほど小径になる階段状に配置形成し、前
記内周面部3の各々に周方向に沿う内向き溝部5を形成
すると共に、前記外周面部4の各々に外向き溝部6を形
成して嵌合接続できるように構成してあるから、6番目
のキー部材12fのある筒部基端側の肉厚はPの厚さ分
必要となるが、6番目のキー部材12fから1番目のキ
ー部材12aにかけてその肉厚を、各キー部材に対応し
た引張耐力を確保しながらも段階的に少なくしていくこ
とができるため、筒部1及び軸部2の先端側の厚みを少
なくすることができ、上記比較例と同等の強度を有しな
がらも、嵌合状態における筒部1と軸部2との重なり厚
さRを薄くすることができると共に、その分の重量を軽
減できる柱状体を提供できるようになった。
【0008】請求項2記載の発明の特徴構成は図1〜9
に例示するごとく、柱状体軸芯X方向で隣り合う一方の
柱状体Aの端部に筒部1を設けるとともに、他方の柱状
体Aの端部に軸部2を設けて、前記筒部1と前記軸部2
とを互いに抜け止め状態で接続してある柱状体の接続構
造であって、前記筒部1の筒部内周面1aを、柱状体軸
芯X周りで同芯の複数の内周面部3を柱状体端側ほど大
径の内周面部3が位置するように配置した階段状に形成
するとともに、前記軸部2の軸部外周面2aを、柱状体
軸芯X周りで同芯の複数の外周面部4を前記筒部内周面
1aの各内周面部3に嵌合する形状に配置した階段状に
形成して、前記隣り合う柱状体Aの前記筒部1と前記軸
部2とを嵌合し、前記内周面部3の各々に周方向に沿う
内向き溝部5を形成するとともに、前記外周面部4の各
々に、周方向に沿う外向き溝部6を、その外周面部4に
嵌合した内周面部3の内向き溝部5に対向するように形
成し、前記内向き溝部5と前記外向き溝部6とに跨って
嵌め込んだキー部材11で、互いに嵌合した隣り合う柱
状体Aの前記筒部1と前記軸部2とを抜け止め状態で接
続してある点にある。
【0009】〔作用〕柱状体軸芯方向で隣り合う柱状体
の筒部に軸部を挿入して、複数の内周面部と複数の外周
面部とが互いに対向する状態で、階段状に形成した筒部
内周面と階段状に形成した軸部外周面とを嵌合させてか
ら、各内周面部と各外周面部とに互いに対向するように
形成した内向き溝部と外向き溝部とに跨ってキー部材を
嵌め込んで、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続でき
る。
【0010】〔効果〕前記請求項1に記載の効果と同様
の効果が期待できる柱状体接続構造を提供できるように
なった。
【0011】請求項3記載の発明の特徴構成は図1〜9
に例示するごとく、前記内周面部3の各々に、柱状体軸
芯Xに沿う断面視で単一の前記内向き溝部5を形成する
とともに、前記外周面部4の各々に、柱状体軸芯xに沿
う断面視で単一の前記外向き溝部6を形成してある点に
ある。
【0012】〔作用〕前記内周面部の各々に対して複数
の内向き溝部を形成したものだと、内周面部に形成した
複数の内向き溝部の内、筒部基端側の内向き溝部に設け
たキー部材にかかる剪断力に対する引張耐力を有した厚
みにその内周面部を形成する必要があるため、その内周
面部における筒部先端側の内向き溝部に設けたキー部材
にかかる剪断力に対する厚みとしては必要以上の厚みと
なり、その分筒部の肉厚が厚くなることになるのである
が、本件のもののように、内周面部の各々に対して単一
の内向き溝部を形成するものであれば、各内周面部の径
方向の肉厚を、その各キー部材にかかる剪断力に対する
引張耐力を有した厚みにできるから更に、必要以上に筒
部の厚みが厚くなるのを抑制することができる。(軸部
においても同様である。)
【0013】〔効果〕従って、柱状体接続構造の軽量化
を図ることができる。
【0014】請求項4記載の発明の特徴構成は図13に
例示するごとく、前記内周面部3を柱状体端側ほど大径
のテーパー面で形成し、前記外周面部4を柱状体端側ほ
ど小径のテーパー面で形成してある点にある。
【0015】〔作用〕柱状体軸芯方向で隣り合う柱状体
の筒部に軸部を挿入する際に、筒部の軸芯位置と軸部の
軸芯位置とが多少ずれていても、テーパー面どうしの接
触に伴って、同芯状に嵌合するように案内できる。
【0016】〔効果〕従って、筒部と軸部とを容易に嵌
合させることができる。
【0017】請求項5記載の発明の特徴構成は図4,
5,9に例示するごとく、前記内向き溝部5とその内向
き溝部5に対向する外向き溝部6とを、柱状体軸芯X周
りで一連の円環状に形成するとともに、前記内向き溝部
5を、前記キー部材11を前記内周面部3よりも内側に
入り込んだ状態で収容可能に形成し、前記キー部材11
を、前記内向き溝部5に前記内周面部3よりも内側に入
り込んだ状態から前記外向き溝部6側に移動させて、前
記内向き溝部5と前記外向き溝部6とに跨って嵌め込ん
である点にある。
【0018】〔作用〕内向き溝部と外向き溝部とを柱状
体軸芯周りで一連の円環状に形成してあるので、筒部と
軸部とを、それらの周方向での相対位置を特に位置決め
することなく、内向き溝部と外向き溝部とを互いに対向
させる状態に嵌合することができる。また、キー部材を
内周面部よりも内側に入り込んだ状態で収容できる内向
き溝部を形成してあるので、筒部と軸部とを嵌合する前
に、予め、キー部材を、筒部と軸部との嵌合作業の邪魔
にならないように内向き溝部に収容しておき、筒部と軸
部とを嵌合させてから、キー部材を外向き溝部側に嵌ま
り込む状態に移動させて、筒部と軸部とを抜け止め状態
で接続できる。
【0019】〔効果〕従って、例えば、内向き溝部の奥
側を筒部の外周側から開閉自在に塞ぐ塞ぎ部材を設け
て、筒部と軸部とを嵌合させてから、筒部の外周側から
キー部材を嵌め込んで、塞ぎ部材で塞ぐような場合に比
べて、簡単な作業で、柱状体どうしを抜け止め状態で接
続できる。
【0020】請求項6記載の発明の特徴構成は図4に例
示するごとく、前記内向き溝部5と前記外向き溝部6と
に跨って嵌まり込んだ前記キー部材11の前記内向き溝
部5に対する柱状体軸芯X方向での重なり面積と、前記
外向き溝部6に対する柱状体軸芯X方向での重なり面積
とが略同じ面積になるように、前記キー部材11を前記
内向き溝部5と前記外向き溝部6とに跨って嵌め込んで
ある点にある。
【0021】〔作用〕キー部材と内向き溝部との支圧面
積と、キー部材と外向き溝部との支圧面積とを略同じに
して、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続できる。
【0022】〔効果〕キー部材の寸法に応じた筒部と軸
部との接続強度を最大に設定することができる。
【0023】請求項7記載の発明の特徴構成は図4、
5,7,8に例示するごとく、前記キー部材11を、柱
状体軸芯X周りで複数個の分割キー部材12で構成し、
前記内向き溝部5に前記内周面部3よりも内側に入り込
んだ状態で収容した前記分割キー部材12の各々を、前
記筒部1の外周側から前記外向き溝部6側に押し込み操
作自在な操作手段15で、前記外向き溝部6側に嵌まり
込む状態に移動させてある点にある。
【0024】〔作用〕柱状体軸芯周りで複数個に分割し
た分割キー部材を、筒部と軸部とを嵌合する前に、予
め、内向き溝部に内周面部よりも内側に入り込んだ状態
で収容しておき、筒部と軸部とを嵌合させてから、分割
キー部材の各々を筒部の外周側から外向き溝部側に押し
込み操作して、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続でき
る。
【0025】〔効果〕従って、筒部と軸部とを嵌合する
前に、複数個に分割した分割キー部材を内向き溝部に収
容しておいて、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続でき
るので、例えば、周方向に沿って一連の大きなC形キー
部材を、予め、内向き溝部に組み付けておいてから、筒
部と軸部とを嵌合するような場合に比べて、キー部材を
内向き溝部に組み付け易いとともに、筒部と軸部とを嵌
合させてから、C形キー部材を内向き溝部と外向き溝部
とに跨って嵌め込むことができるように、そのC形キー
部材を径方向に弾性変形自在に構成したり、筒部の外周
側からの操作で曲げ変形させたりする必要がなく、筒部
と軸部とを簡便に抜け止め状態で接続できる。
【0026】請求項8記載の発明の特徴構成は図4、
5,7,8に例示するごとく、前記外向き溝部6の溝底
面13の周方向に沿う曲率と、前記分割キー部材12の
前記溝底面13側に対向するキー内周面14の周方向に
沿う曲率とを略同じ曲率にしてある点にある。
【0027】〔作用〕内向き溝部に収容した分割キー部
材の筒部の外周側からの外向き溝部側への押し込み操作
で、分割キー部材の内周面を全周に亘って外向き溝部の
溝底面に接当させることができる。
【0028】〔効果〕分割キー部材の外向き溝部との係
合代を精度良く確保することができる。
【0029】請求項9記載の発明の特徴構成は図15に
例示するごとく、一方の柱状体端部に筒部1を設けると
ともに、他方の柱状体端部に軸部2を設けて、柱状体軸
芯X方向で隣り合う柱状体Aの前記筒部1と前記軸部2
とを互いに抜け止め状態で接続自在に構成してある柱状
体であって、前記筒部1の筒部内周面1aを、柱状体端
側ほど大径になる同一円錐面からなるテーパー面T1で
形成するとともに、前記軸部2の軸部外周面2aを、柱
状体端側ほど小径になる同一円錐面からなるテーパー面
T2で形成して、前記隣り合う柱状体Aの前記筒部1と
前記軸部2とを嵌合自在に構成し、前記筒部内周面1a
に、周方向に沿う内向き溝部5を形成するとともに、前
記軸部外周面2aに、周方向に沿う複数の外向き溝部6
を、その軸部外周面に嵌合した前記筒部内周面の前記内
向き溝部に対向するように形成し、前記内向き溝部5と
前記外向き溝部6とに跨る状態にキー部材11を嵌入し
て、互いに嵌合した隣り合う柱状体Aの前記筒部1と前
記軸部2とを抜け止め状態で接続自在に構成してある点
にある。
【0030】〔作用〕柱状体軸芯方向で隣り合う柱状体
の筒部に軸部を挿入する際に、筒部の軸芯位置と軸部の
軸芯位置とが大きくズレていても、テーパー面どうしを
接触させたまま柱状体軸芯方向に近接移動させるだけの
操作で筒部と軸部とが同芯状に嵌合されるように案内で
きる。
【0031】〔効果〕従って、筒部と軸部とを容易に嵌
合させることができる。また、筒部基端側から筒部先端
側に向けてその厚みが薄くなるように形成してあるた
め、各キー部材に対応した引張耐力を確保しながらも段
階的に少なくすることができ、(軸部においても同様で
ある。)必要な強度を損なうことなく嵌合状態における
筒部と軸部との重なり厚さを薄くすることができると共
に、その分の重量を軽減できる柱状体を提供できるよう
になった。
【0032】請求項10記載の発明の特徴構成は図1に
例示するごとく、前記柱状体が杭Aである点にある。
【0033】〔作用〕杭軸芯方向で隣り合う杭の筒部に
軸部を挿入して、筒部内周面と軸部外周面とが互いに対
向する状態で嵌合させてから、互いに対向するように形
成した内向き溝部と外向き溝部とに跨ってキー部材を嵌
め込んで、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続できる。
【0034】〔効果〕従って、杭自体が大型で重量物で
あっても、比較的容易に接続することができると共に、
製作コストも作業コストも安くできるようにしながら、
杭どうしを確実に抜け止め状態で接続することができ
る。
【0035】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る柱状体及び柱
状体接続構造の実施の形態を図面に基づいて説明する。 〔第1実施形態〕図1は、一方の杭端部に円筒状の筒部
1を設けるとともに、他方の杭端部に小径円筒状の軸部
2を設けて、杭軸芯X方向で隣り合う杭Aの筒部1と軸
部2とを互いに抜け止め状態で接続自在に構成してある
柱状体の一つである地滑り抑止用の杭Aを示し、この杭
Aをクレーン等で吊り下げて、必要数の杭Aどうしを接
続しながら、地盤に予め掘削した縦孔に挿入し、中空部
E及び杭外周部にコンクリート等の充填材を充填して、
地盤を補強できるようにしてある。
【0037】前記杭Aは、遠心鋳造法で鋳造した円筒状
の鋳鋼管Dの一方の端部に、筒部1を備えた鋳鋼製のボ
ックス継手Bを溶接接続するとともに、鋳鋼管Dの他方
の端部に、軸部2を備えたピン継手Cを溶接接続して、
全長に亘って略一定の外径を備えた円筒状に形成してあ
り、ボックス継手Bを上側に向けて地中に埋設するよう
に構成してある。
【0038】前記筒部1の筒部内周面1aは、図2に示
すように、杭軸芯X周りで同芯の複数( 本実施形態では
6つ) の内周面部3を杭端側ほど大径の内周面部3が位
置するように配置した階段状に形成してあり、各内周面
部3は、杭軸芯X方向の長さが同じで、かつ、杭軸芯X
に沿って一定の内径で形成してある。
【0039】また、筒部1の先端には、軸部2の外周側
基端に形成した軸側環状溝7に嵌まり込む筒側嵌合部8
を環状に形成してあり、筒部1の内周側基端には、軸部
2の先端に環状に形成した軸側嵌合部9が嵌まり込む筒
側環状溝10を形成してある。
【0040】前記内周面部3の各々の杭軸芯X方向中央
位置には、杭軸芯Xに沿う断面視で単一の周方向に沿う
内向き溝部5を、杭軸芯X周りで一連の円環状に形成し
てあり、各内向き溝部5の溝深さFを、後述するキー部
材11の全体を内周面部3よりも内側に入り込んだ状態
で収容可能な深さに形成してある。
【0041】前記軸部2の軸部外周面2aは、図3に示
すように、杭軸芯X周りで同芯の複数( 本実施形態では
6つ) の外周面部4を筒部内周面1aの各内周面部3に
嵌合する形状に配置した階段状に形成してあり、各外周
面部4を、杭軸芯X方向の長さが内周面部3と同じで、
かつ、対向する内周面部3に密接するように杭軸芯Xに
沿って一定の外径で形成して、上下に隣り合う杭Aの筒
部1と軸部2とを嵌合自在に構成してある。
【0042】前記外周面部4の各々の杭軸芯X方向中央
位置には、杭軸芯Xに沿う断面視で単一の周方向に沿う
外向き溝部6を、その外周面部4に嵌合した内周面部3
の内向き溝部5に対向するように、杭軸芯X周りで一連
の円環状に形成してあり、図4に示すように、互いに対
向する内向き溝部5と外向き溝部6とに跨ってキー部材
11を嵌め込んで、互いに嵌合した筒部1と軸部2とを
抜け止め状態で接続してある。
【0043】前記キー部材11は、杭軸芯X周りで複数
個( 本実施形態では6個) の分割キー部材12で構成し
てあり、各分割キー部材12は、横断面形状が矩形の鋼
製の長尺体を円弧状に湾曲させて、外向き溝部6の溝底
面13側に対向するキー内周面14の周方向に沿う曲率
が、その外向き溝部6の溝底面13の周方向に沿う曲率
と同じになるように形成してある。
【0044】そして、図5に示すように、内向き溝部5
に内周面部3よりも内側に入り込んだ状態で収容した分
割キー部材12の各々を、筒部1の外周側から外向き溝
部6側に押し込み操作自在な操作手段15で外向き溝部
6側に嵌まり込む状態に移動させて、内向き溝部5と外
向き溝部6とに跨って嵌め込んである。
【0045】尚、外向き溝部6の溝深さGを、分割キー
部材12の杭径方向に沿う厚みtの半分になるように形
成して、キー内周面14が全周に亘って外向き溝部6の
溝底面13に接当する状態で内向き溝部5と外向き溝部
6とに跨って嵌まり込ませた各分割キー部材12の、内
向き溝部5に対する杭軸芯X方向での重なり面積と、外
向き溝部6に対する杭軸芯X方向での重なり面積とが略
同じ面積になるように、各分割キー部材12を内向き溝
部5と外向き溝部6とに跨って嵌め込んである。
【0046】図6に示すように、キー部材11を有した
各々の内向き溝部5での筒部1の径方向における肉厚
は、各キー部材11の数に応じた剪断力を加算した引張
耐力を有した厚みに設定してある。つまり、筒部先端側
に設けた1番目のキー部材12aにかかる剪断力に対す
るその部位での引張耐力は、そのキー部材12a一つ分
で良いが、2番目のキー部材位置では2番目のキー部材
12bにかかる剪断力に対する引張耐力に、1番目のキ
ー部材12aの剪断力を加算した引張耐力が必要にな
る。以後、順にそのキー部材数に応じた引張耐力がその
部位では必要となるので、筒部先端側から筒部基端側に
かけて除々に各内周面部3の径方向における肉厚が厚く
なる階段状に形成されている。(軸部においても筒部同
様、軸部先端側から軸部基端側にかけて除々に各外周面
部4の径方向における肉厚が厚くなる階段状に形成され
ている。)
【0047】前記操作手段15について説明すると、図
7(イ)、(ロ)に示すように、各内向き溝部5に、そ
の内側と筒部外周面とに亘って貫通する複数( 本実施形
態では6つ) の貫通孔16を周方向に等間隔を隔てて形
成するとともに、各貫通孔16の筒部外周面側に臨む部
分に雌ネジ部17を形成して、内向き溝部5に収容した
分割キー部材12を外向き溝部6側に押し出し操作する
ための押し出しボルト18を螺着し、これらの押し出し
ボルト18の螺進操作で、各分割キー部材12を各別に
外向き溝部6側に押し出し操作して、外向き溝部6側に
嵌まり込む状態に移動させるように構成してある。
【0048】前記押し出しボルト18は、その先端部に
嵌合した樹脂製の筒部材19をかしめる状態で、分割キ
ー部材12の長手方向中央位置に形成した嵌合孔20に
無理嵌めして、分割キー部材12に対して相対回転自
在、かつ、相対揺動可能に連結して、筒部1と軸部2と
を嵌合させる前の、内向き溝部5に収容した分割キー部
材12のその内向き溝部5からの脱落を阻止できるよう
にしてある。
【0049】従って、押し出しボルト18の螺進操作に
より、分割キー部材12を外向き溝部6側に押し出し移
動することができるだけでなく、何らかの都合により、
内向き溝部5と外向き溝部6とに跨って嵌め込んだキー
部材( 分割キー部材12) 11を内向き溝部5側に移動
させて、外向き溝部6から引き出すこともできる。
【0050】尚、操作手段15を構成する押し出しボル
ト18を分割キー部材12に連結せず、図8に示すよう
に、単に分割キー部材12を外向き溝部6側に押し出し
操作できるように構成してあっても良い。
【0051】次に、上下に隣り合う杭Aどうしの接続手
順を、図9を参照しながら説明する。図9 (イ) に示す
ように、下側の杭A2の筒部1を上向きに保持して、そ
の筒部1の各内向き溝部5に各分割キー部材12を内周
面部3よりも内側に入り込んだ状態で収容しておき、上
側の杭A1を、その軸部2を下向きにして、下側の杭A
2と略同芯状に保持する。
【0052】次に、上側の杭A1を下降させて、図9
(ロ) に示すように、その軸部2を下側の杭A2の筒部
1に嵌合する。
【0053】次に、図9 (ハ) に示すように、各押し出
しボルト18の螺進操作により、キー内周面14が全周
に亘って外向き溝部6の溝底面13に接当して、押し出
しボルト18を押し出し方向に螺進させることができな
くなるまで、分割キー部材12を外向き溝部6側に移動
させて、図4に示すように、杭Aどうしを抜け止め状態
で接続する。
【0054】〔第2実施形態〕図10は、キー部材11
を構成している分割キー部材12の別実施形態を示し、
この分割キー部材12は、内向き溝部5に収容した状態
で上側に位置するキー上面21とキー内周面14とがキ
ー長手方向端部で交叉する角部23に、キー内周面14
側ほど低くなる傾斜面22を形成して、軸部2と筒部1
とを能率良く嵌合できるようにしてある。
【0055】つまり、分割キー部材12のキー内周面1
4の曲率が、内向き溝部5を形成してある内周面部3の
曲率よりも大きいため、図11 (イ) に示すように、内
向き溝部5に収容した分割キー部材12の姿勢がずれる
とその角部23が内周面部3から突出し易く、分割キー
部材12の角部23が内周面部3から突出した状態で、
筒部1と軸部2とを嵌合させようとしても、その突出し
ている角部23が邪魔になって、うまく嵌合させること
ができないおそれがある。
【0056】そこで、キー上面21とキー内周面14と
がキー長手方向端部で交叉する角部に上述の傾斜面22
を形成して、内向き溝部5に収容した分割キー部材12
の姿勢がずれて、その角部23が内周面部3から突出し
ていても、図11( ロ) に示すように、筒部1と軸部2
とを嵌合させるべく杭軸芯X方向に近接移動させるに伴
って、軸部2が角部23の傾斜面22に接当すると、そ
の角部23が軸部2に押されて内向き溝部5の奥側に移
動して、軸部2と筒部1とを能率良く嵌合できるように
してある。
【0057】その上、傾斜面22を分割キー部材12の
上面側に形成してあるので、杭Aどうしが抜け出し方向
に引っ張られて、分割キー部材12を介して筒部1と軸
部2とに引っ張り力が作用するような場合でも、傾斜面
22を形成しながらも、分割キー部材12と外向き溝部
6の下側側面との支圧面積を充分確保して、杭Aどうし
の抜け出しを確実に阻止することができる。
【0058】尚、本実施形態では、傾斜面22を、キー
上面21とキー内周面14とがキー長手方向端部で交叉
する角部を含んで、分割キー部材12の全長に亘って、
キー内周面14側ほど低くなるように形成してあるの
で、分割キー部材12を、予め傾斜面22を一連に形成
してある横断面形状が一定の鋼製の長尺体を円弧状に湾
曲させることで容易に製作することができる。その他の
構成は第1実施形態と同様である。
【0059】〔第3実施形態〕図12は、第2実施形態
で示した分割キー部材12と同様の機能を備えた分割キ
ー部材12の別実施形態を示し、傾斜面22を、分割キ
ー部材12の長手方向左右両側に各別に形成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0060】〔第4実施形態〕図13は、筒部1の筒部
内周面1aを、杭軸芯X周りで同芯の複数( 本実施形態
では4つ) の内周面部3を杭端側ほど大径の内周面部3
が位置するように配置した階段状に形成するとともに、
各内周面部3を、杭軸芯X方向の長さが同じで、かつ、
杭端側ほど大径のテーパー面で形成し、軸部2の軸部外
周面2aを、杭軸芯X周りで同芯の複数( 本実施形態で
は4つ) の外周面部4を筒部内周面1aの各内周面部3
に嵌合する形状に配置した階段状に形成するとともに、
各外周面部4を、杭軸芯X方向の長さが内周面部3と同
じで、かつ、対向する内周面部3に密接するように杭端
側ほど小径のテーパー面で形成してある実施形態を示
す。その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0061】〔第5実施形態〕図13に示すような階段
状のテーパー面で形成されたものの他、図14(イ),
(ロ)に示すように、筒部内周面1aを、杭軸芯X方向
に沿った筒部内周面部3と、筒部テーパー面T3とを交
互に配設して形成するとともに、軸部外周面2aを、杭
軸芯X方向に沿った軸部内周面部4と、軸部テーパー面
T4とを交互に配設して、前記筒部内周面1aと前記軸
部外周面2aとが嵌合接続するように構成してある実施
形態を示す。その他の構成は第1実施形態と同様であ
る。
【0062】〔第6実施形態〕図15は、筒部1の筒部
内周面1aを、杭端側ほど大径になる同一円錐面からな
るテーパー面T1で形成するとともに、軸部2の軸部外
周面2aを、杭端側ほど小径になる同一円錐面からなる
テーパー面T2で形成してある実施形態を示す。その他
の構成は第1実施形態と同様である。
【0063】〔その他の実施形態〕 1.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、筒部の
筒部内周面を、柱状体軸芯周りで同芯の二つ以上の複数
の内周面部を柱状体端側ほど大径の内周面部が位置する
ように配置した階段状に形成するとともに、軸部の軸部
外周面を、柱状体軸芯周りで同芯の二つ以上の複数の外
周面部を筒部内周面の各内周面部に嵌合する形状に配置
した階段状に形成してあれば良い。 2.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、各内周
面部に、柱状体軸芯に沿う断面視で二つ以上の複数の内
向き溝部を形成し、各外周面部に、柱状体軸芯に沿う断
面視で二つ以上の複数の外向き溝部を形成したものであ
っても良い。 3.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、筒部の
筒部内周面を、柱状体軸芯に沿う断面視で単一の内向き
溝部を形成した内周面部と、柱状体軸芯に沿う断面視で
複数の内向き溝部を形成した内周面部とを柱状体端側ほ
ど大径の内周面部が位置するように組み合わせて配置し
た階段状に形成し、軸部の軸部外周面を、柱状体軸芯に
沿う断面視で単一の外向き溝部を形成した外周面部と、
柱状体軸芯に沿う断面視で複数の外向き溝部を形成した
外周面部とを筒部内周面の各内周面部に嵌合する状態に
組み合わせて配置した階段状に形成したものであっても
良い。 4.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、筒部の
筒部内周面を、柱状体軸芯方向での長さが異なる複数の
内周面部を組み合わせて階段状に形成し、軸部の軸部外
周面を、柱状体軸芯方向での長さが異なる複数の外周面
部を筒部内周面の各内周面部に嵌合する形状に配置した
階段状に形成したものであっても良い。 5.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、中実の
軸部を筒部に嵌合させるものであっても良い。 6.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、拡径方
向に弾性変形自在で、かつ、自然状態で外向き溝部に嵌
まり込む形状の一連のC形キー部材を、筒部と軸部とを
嵌合させる前に、内向き溝部に組み付けておき、筒部と
軸部とを嵌合させるに伴って、そのC形キー部材を軸部
の外周面部で強制的に拡径変形させて、一旦、内周面部
よりも内側に入り込んだ状態で内向き溝部に収容し、筒
部と軸部との嵌合が完了するに伴って内向き溝部と外向
き溝部とが対向すると、C形キー部材を外向き溝部に嵌
まり込む形状に復帰変形させて、筒部と軸部とを抜け止
め状態で接続するように構成してあっても良い。 7.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、外向き
溝部を、キー部材を外周面部よりも内側に入り込んだ状
態で収容可能に構成し、縮径方向に弾性変形自在で、か
つ、自然状態で内向き溝部に嵌まり込む形状の一連のC
形キー部材を、筒部と軸部とを嵌合させる前に、外向き
溝部に組み付けておき、筒部と軸部とを嵌合させるに伴
って、そのC形キー部材を筒部の内周面部で強制的に縮
径変形させて、一旦、外周面部よりも内側に入り込んだ
状態で外向き溝部に収容し、筒部と軸部との嵌合が完了
するに伴って内向き溝部と外向き溝部とが対向すると、
C形キー部材を内向き溝部に嵌まり込む形状に復帰変形
させて、筒部と軸部とを抜け止め状態で接続するように
構成してあっても良い。 8.本発明による柱状体及び柱状体接続構造は、嵌合状
態で互いに対向する外向き溝部と内向き溝部とを柱状体
周方向に沿って断続的に形成したものであっても良い。 9.前記実施形態で説明した柱状体は上記構成に限ら
ず、鋳鋼管の代わりに鋼管又はコンクリートと鋼管の複
合管等で形成されたものであっても良い。 10.前記実施形態で説明したボックス継ぎ手及びピン
継ぎ手は上記構成に限らず、鋳鋼製の代わりに鍛造製で
も良いし、また、別体に形成したボックス継ぎ手を溶接
で接続するものに限らず、柱状体と一体形成されたもの
であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】杭の一部断面側面図
【図2】筒部の断面図
【図3】軸部の断面図
【図4】筒部と軸部との接続状態を示す断面図
【図5】キー部材の装着状態を示す断面図
【図6】筒部と軸部との接続状態を示す断面図
【図7】キー部材の装着方法を示す一部断面図
【図8】押し出しボルトの変形例を示す側面図
【図9】筒部と軸部との接続方法を示す要部断面図
【図10】第2実施形態を示すキー部材の斜視図
【図11】キー部材の作用説明図
【図12】第3実施形態を示すキー部材の斜視図
【図13】第4実施形態を示す断面図
【図14】第5実施形態を示す断面図
【図15】第6実施形態を示す断面図
【図16】比較例の筒部と軸部との接続状態を示す断面
【符号の説明】
1 筒部 1a 筒部内周面 2 軸部 2a 軸部外周面 3 内周面部 4 外周面部 5 内向き溝部 6 外向き溝部 11 キー部材 12 分割キー部材 13 溝底面 14 キー内周面 15 操作手段 A 杭 X 杭軸芯 T1 テーパー面 T2 テーパー面
フロントページの続き (72)発明者 片山 雅教 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 Fターム(参考) 2D041 AA02 BA19 DB12 DB13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の柱状体端部に筒部を設けるととも
    に、他方の柱状体端部に軸部を設けて、柱状体軸芯方向
    で隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸部とを互いに抜け
    止め状態で接続自在に構成してある柱状体であって、前
    記筒部の筒部内周面を、柱状体軸芯周りで同芯の複数の
    内周面部を柱状体端側ほど大径の内周面部が位置するよ
    うに配置した階段状に形成するとともに、前記軸部の軸
    部外周面を、柱状体軸芯周りで同芯の複数の外周面部を
    前記筒部内周面の各内周面部に嵌合する形状に配置した
    階段状に形成して、前記隣り合う柱状体の前記筒部と前
    記軸部とを嵌合自在に構成し、前記内周面部の各々に周
    方向に沿う内向き溝部を形成するとともに、前記外周面
    部の各々に、周方向に沿う外向き溝部を、その外周面部
    に嵌合した内周面部の内向き溝部に対向するように形成
    し、前記内向き溝部と前記外向き溝部とに跨ってキー部
    材を嵌め込んで、互いに嵌合した隣り合う柱状体の前記
    筒部と前記軸部とを抜け止め状態で接続自在に構成して
    ある柱状体。
  2. 【請求項2】 柱状体軸芯方向で隣り合う一方の柱状体
    の端部に筒部を設けるとともに、他方の柱状体の端部に
    軸部を設けて、前記筒部と前記軸部とを互いに抜け止め
    状態で接続してある柱状体の接続構造であって、前記筒
    部の筒部内周面を、柱状体軸芯周りで同芯の複数の内周
    面部を柱状体端側ほど大径の内周面部が位置するように
    配置した階段状に形成するとともに、前記軸部の軸部外
    周面を、柱状体軸芯周りで同芯の複数の外周面部を前記
    筒部内周面の各内周面部に嵌合する形状に配置した階段
    状に形成して、前記隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸
    部とを嵌合し、前記内周面部の各々に周方向に沿う内向
    き溝部を形成するとともに、前記外周面部の各々に、周
    方向に沿う外向き溝部を、その外周面部に嵌合した内周
    面部の内向き溝部に対向するように形成し、前記内向き
    溝部と前記外向き溝部とに跨って嵌め込んだキー部材
    で、互いに嵌合した隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸
    部とを抜け止め状態で接続してある柱状体接続構造。
  3. 【請求項3】 前記内周面部の各々に、柱状体軸芯に沿
    う断面視で単一の前記内向き溝部を形成するとともに、
    前記外周面部の各々に、柱状体軸芯に沿う断面視で単一
    の前記外向き溝部を形成してある請求項2記載の柱状体
    接続構造。
  4. 【請求項4】 前記内周面部を柱状体端側ほど大径のテ
    ーパー面で形成し、前記外周面部を柱状体端側ほど小径
    のテーパー面で形成してある請求項2又は3記載の柱状
    体接続構造。
  5. 【請求項5】 前記内向き溝部とその内向き溝部に対向
    する外向き溝部とを、柱状体軸芯周りで一連の円環状に
    形成するとともに、前記内向き溝部を、前記キー部材を
    前記内周面部よりも内側に入り込んだ状態で収容可能に
    形成し、前記キー部材を、前記内向き溝部に前記内周面
    部よりも内側に入り込んだ状態から前記外向き溝部側に
    移動させて、前記内向き溝部と前記外向き溝部とに跨っ
    て嵌め込んである請求項2〜4のいずれか1項記載の柱
    状体接続構造。
  6. 【請求項6】 前記内向き溝部と前記外向き溝部とに跨
    って嵌まり込んだ前記キー部材の前記内向き溝部に対す
    る柱状体軸芯方向での重なり面積と、前記外向き溝部に
    対する柱状体軸芯方向での重なり面積とが略同じ面積に
    なるように、前記キー部材を前記内向き溝部と前記外向
    き溝部とに跨って嵌め込んである請求項5記載の柱状体
    接続構造。
  7. 【請求項7】 前記キー部材を、柱状体軸芯周りで複数
    個の分割キー部材で構成し、前記内向き溝部に前記内周
    面部よりも内側に入り込んだ状態で収容した前記分割キ
    ー部材の各々を、前記筒部の外周側から前記外向き溝部
    側に押し込み操作自在な操作手段で、前記外向き溝部側
    に嵌まり込む状態に移動させてある請求項5又は6記載
    の柱状体接続構造。
  8. 【請求項8】 前記外向き溝部の溝底面の周方向に沿う
    曲率と、前記分割キー部材の前記溝底面側に対向するキ
    ー内周面の周方向に沿う曲率とを略同じ曲率にしてある
    請求項7記載の柱状体接続構造。
  9. 【請求項9】 一方の柱状体端部に筒部を設けるととも
    に、他方の柱状体端部に軸部を設けて、柱状体軸芯方向
    で隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸部とを互いに抜け
    止め状態で接続自在に構成してある柱状体であって、前
    記筒部の筒部内周面を、柱状体端側ほど大径になる同一
    円錐面からなるテーパー面で形成するとともに、前記軸
    部の軸部外周面を、柱状体端側ほど小径になる同一円錐
    面からなるテーパー面で形成して、前記隣り合う柱状体
    の前記筒部と前記軸部とを嵌合自在に構成し、前記筒部
    内周面に、周方向に沿う複数の内向き溝部を形成すると
    ともに、前記軸部外周面に、周方向に沿う複数の外向き
    溝部を、その軸部外周面に嵌合した前記筒部内周面の前
    記内向き溝部に対向するように形成し、前記内向き溝部
    と前記外向き溝部とに跨る状態にキー部材を嵌入して、
    互いに嵌合した隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸部と
    を抜け止め状態で接続自在に構成してある柱状体。
  10. 【請求項10】 前記柱状体が杭である請求項1又は9
    に記載の柱状体又は請求項2〜8の何れか一項に記載の
    柱状体接続構造。
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