JP6508858B1 - 鋼管杭、鋼管杭の継手および溶接接合用凸型部材 - Google Patents

鋼管杭、鋼管杭の継手および溶接接合用凸型部材 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼管の端部に継手板を裏当て金を用いないで溶接接合することができ、かつ上下に接続される各鋼管杭間の継手部の強度を増大できるようにした鋼管杭、鋼管杭の継手および溶接接合用凸型部材を提供する。【解決手段】鋼管1と鋼管1の端部に設置された継手板2とから構成する。継手板1の内側に鋼管1の端部内周に内接する板状または柱状の溶接接合用凸部3を設置する。鋼管1の端部と継手板2との間に鋼管1の周方向に連続する開先4を形成する。開先4内に鋼管1の端部と継手板2と溶接接合用凸部3の縁端部とが一体をなすように鋼管1の周方向に連続する溶接ビード5を形成する。継手板2と溶接接合用凸部3は、それぞれ積層された複数の鋼板から形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、一または複数の鋼管と当該鋼管の両端部に設置された継手板とからなる鋼管杭、鋼管杭の継手および鋼管の端部に継手板を溶接接合するための溶接接合用凸型部材に関し、継手板を鋼管の端部に裏当て金を用いないで溶接接合することができ、かつ小口径でありながら水平抵抗力が非常に高く、かつ地盤に比較的容易に打込めるようにしたものである。
鋼管杭は、曲げモーメントに対する抵抗力が非常に高いため、大きな水平抵抗力を期待することができる。また、幅厚比が小さいため貫入抵抗力が低くく、しかも材料強度が高いため杭先端部が破壊されにくく、硬い地盤でも打ち抜くことができ、さらに、支持地盤の起伏や硬軟に応じて、溶接等により継ぎ足して杭長を自由に調整できる等の特徴を備えている。
ところで、一般に杭径が大きくなるほど杭の支持力は増大するが、杭径が大きくなると貫入抵抗が大きくなって打込みに多大な労力と時間を要するため、杭径が小さく支持力の大きい杭が好ましい。
杭径を一定にして支持力を高めた鋼管杭としては、外殻鋼管付きコンクリート杭(以下「SC杭」)が広く知られている。例えば、特許文献1には、外殻鋼管(3)と当該外殻鋼管(3)内に外殻鋼管(3)の内周面に付着した状態で配置された杭体(5)と前記外殻鋼管(3)および杭体(5)の端部に設置された端板(7)とから形成され、前記杭体(5)がコンクリートから円筒形状に形成されているSC杭が開示されている。
また、特許文献2には、外殻鋼管(2)の内側にコンクリート層(3)が形成され、かつ当該コンクリート層(3)の層厚の中心より内側に、前記外殻鋼管(2)およびコンクリート層(3)の全長に渡って環状に配した軸方向鉄筋(5)の少なくとも一部の区間に螺旋状鉄筋(6)を巻いた鉄筋かご(7)が配筋されてなるSC杭が開示されている。
さらに、特許文献3と4には杭の接続構造の発明が開示され、特許文献3には、上杭(1)と下杭(2)の端部に端板(3)をそれぞれ溶接によって取り付け、当該端板(3)どうしを複数のボルト(52)で連結することにより、上杭(1)と下杭(2)とを接続する杭の接続構造の発明が開示されている(特許文献3 図5(b)参照)。
また、特許文献4には、上下鋼管杭(30)と(40)の端部に雌円筒(10)と雄円筒(20)を裏当て金(31)を用いて溶接によって取り付け、当該雌円筒(10)と雄円筒(20)を連結して上下鋼管(30)と(40)どうしを接続する鋼管杭接続構造の発明が開示されている(特許文献4 図1参照)。
特開2017-119943号公報 特開2016-223278号公報 特開2004-76533号公報 特開2004-92291号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示された杭は、いずれも鋼管とコンクリートからなる複合杭であり、その多くは工場にて遠心成形されるため、工場以外の場所で簡単に製造できるものではなく、また、コンクリートが使用されているため、重量がかなり嵩み運搬等の取扱いが困難である等の課題がある。
また、鋼管の端部に端板などの金具を溶接して取り付ける方法として、裏当て金を用いず、端板の周縁部と杭端部の周縁部間を単に溶接するだけでは、溶接ビードの量が不充分で強度的に問題があった。
また、裏当て金を用いて溶接する方法では、同心円状に配置された複数の鋼管の端部に端板や継手板を溶接接合する場合、端板や継手板が障害になって内側に配置された鋼管の端部との溶接が困難になり、多重管鋼管杭の製造が困難になる等の課題があった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、鋼管の端部に継手板を裏当て金を用いないで溶接接合が可能であると共に、水平抵抗力が非常に高く、かつ打込みも容易に行えるようにした鋼管杭、鋼管杭の継手および溶接接合用凸型部材を提供することを目的とするものである。
本発明は、鋼管と当該鋼管の端部に設置された継手板とを備えてなる鋼管杭の発明であり、前記継手板の内側に前記鋼管の端部内周に内接する溶接接合用凸部が突設され、かつ前記鋼管の端部と前記継手板との間に前記鋼管の端部と前記継手板と前記溶接接合用凸部とが一体をなすように溶接ビードが形成されてなることを特徴とするものである。
前記鋼管として、第一鋼管と当該第一鋼管より小さい径の第二鋼管とを同一軸線上に配置し、当該第一および第二鋼管の端部に継手板を設置し、当該継手板の内側に溶接接合用凸部として前記第一鋼管の端部内周に内接する第一溶接接合用凸部、当該第一溶接接合用凸部の内側に前記第二鋼管の端部内周に内接する第二溶接接合用凸部をそれぞれ突設し、かつ前記第一鋼管の端部と前記継手板との間に、前記第一鋼管の端部と前記継手板と前記第一溶接接合用凸部の縁端部とが一体をなすように第一溶接ビードを形成し、かつ前記第二鋼管の端部と前記第一溶接接合用凸部との間に、前記第二鋼管の端部と前記第一溶接接合用凸部と前記第二溶接接合用凸部の縁端部とが一体をなすように第二溶接ビードを形成することにより、径の異なる複数の鋼管とその上下両端部に設置された継手板とからなる多重管鋼管杭を製造することができる。
いずれの鋼管杭においても、継手板と溶接接合用凸部は、必要に応じて複数の同一径の鋼板を積層することにより必要な厚さに形成することができ、特に溶接接合用凸部は板状、または板状というよりは短い柱状に形成することにより継手部(接続部)の剛性を高めることができる。
さらに、溶接接合用凸部の全体を中空に形成し、その中にコンクリートやモルタルを充填して鋼殻コンクリート構造の溶接接合用凸部とすることもできる。また、継手板と溶接接合用凸部とを溶接接合用凸型部材として一体に形成することにより、鋼管の端部に継手板を取り付けるための継手板取付け部材として、かつ上下に接続される上下鋼管杭間の接続部を補強する構造部材とすることもできる。
本発明によれば、鋼管の端部に溶接接合される継手板の内側に、前記鋼管の端部内周に内接する溶接接合用凸部が突設され、前記鋼管の端部に前記継手板を溶接接合する際の裏当て金を兼ねるため、前記鋼管の端部に継手板を裏当て金を用いずに溶接接合することができる。また、溶接接合用凸部によって互いに接続される上下鋼管杭間の接続部を補強することができる。
また、設計に応じて多重鋼管とすることで高剛性の鋼管部の形成が可能となり、杭体全長で見た場合、要所に接続部、または、高剛性領域部を設けることが可能となり、安価な鋼管杭を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態であり、図1(a)は鋼管とその上下両端部に設置された継手板とからなる鋼管杭の縦断面図、図1(b)および図1(c)は、図1(a)に図示する鋼管杭であって、鋼管の管端部と凸型部材との取り合いが異なる状態での継手板が設置された状態を示す縦断面図である。 断面が円形の場合の縦断された鋼管杭の下端部を図示したものであり、図2(a)は溶接接合される前の鋼管の端部と溶接接合用凸型部材の一部斜視図、図2(b)はその溶接接合された一部斜視図である。 縦断された鋼管杭の下端部を図示したものであり、図3(a)は継手板と溶接接合用凸部がそれぞれ積層された複数の鋼板からなる鋼管杭の下部縦断面図、図3(b)は溶接接合用凸部が鋼殻コンクリートからなる鋼管杭の下部縦断面図である。 本発明の他の実施形態であり、図4(a)は外鋼管および内鋼管とその上下両端部に設置された継手板とからなる二重鋼管杭の縦断面、図4(b)は図4(a)に図示する二重鋼管杭であって、鋼管の下端部にのみ継手板が取り付けられた状態を示す縦断面図である。また、図4(c)、図4(d)は、鋼管内にコンクリートを充填した実施形態であり、図4(c)は、二重鋼管の内鋼管内に、図4(d)は内鋼管と外鋼管との間にそれぞれコンクリートを充填した縦断状態を示している。 縦断された二重鋼管杭の下端部を図示したものであり、図5(a)は継手板と溶接接合用凸部がそれぞれ積層された鋼板からなる鋼管杭の下部縦断面図、図5(b)は溶接接合用凸部が鋼殻コンクリートからなる鋼管杭の下部縦断面図である。 図6(a)〜(d)は、図4(a)に図示する二重鋼管杭の製造方法の手順を示す縦断面図である。 鋼管杭の継手の実施形態を示した縦断図である。図7(a)は、継手板を鋼管杭径に合わせた場合の実施例で、図7(b)は、継手板を鋼管杭径から突出させた場合の実施例を示している。継手板を杭外径から突出させるかどうかは、設計条件によって設定できる。 二重鋼管杭の継手の一実施形態を示した縦断面図であり、内鋼管内にコンクリートが充填された状態を示している。 二重鋼管杭の継手の他の実施形態を示した縦断面図であり、外鋼管と内鋼管との間にコンクリートが充填された状態を示している。 二重鋼管杭の継手の他の実施形態を示した縦断面図であり、上下の鋼管杭間で杭径が異なる場合を示している。 二重鋼管杭の継手の他の実施形態を示した縦断面図であり、上下の鋼管杭間で杭径が同一で剛性が異なる場合を示している。
図1〜図3は、本発明の一実施形態であり、単体の鋼管1と当該鋼管1の上下両端部にそれぞれ取り付けられた継手板2とからなる鋼管杭を図示したものである。
継手板2は、鋼管1の外径よりやや大きい径の円形板状に形成され、その内側に鋼管1の端部内周に内接する円形板状の溶接接合用凸部3が形成されている。また、鋼管1の端部と継手板2との間に、鋼管1の端部と継手板2とからなる開先4が鋼管1の円周方向に連続して形成されている。
そして、当該開先4内に溶接接合用凸部3の縁端部を裏当て金にして、溶接ビード5が鋼管1の端部と継手板2と溶接接合用凸部3の縁端部とが一体をなすように鋼管1の円周方向に連続して形成されている。
特に、継手板2と溶接接合用凸部3はそれぞれ円形鋼板より形成され、また継手板2と溶接接合用凸部3は、鋼管1の端部に継手板2を取り付けるための継手板取付け部材として、かつ上下に接続された上下鋼管杭間の接続部を補強する構造部材として一体に形成されている(以下、「溶接接合用凸型部材6」)。
なお、図1(b)は、管端部の内側にテーパー加工がされた鋼管1と溶接接合用凸部3とが溶接ビード5により一体化された実施例を示しており、設計上完全溶け込みが不要な場合の実施例である。
また、図1(c)は、管端部の外側に開先加工がなされた状態で、溶接接合用凸部3とが溶接ビード5により一体化された状態を示している。この際、溶接接合用凸部3は管端部からの荷重伝達がし易いように切り欠き溝3aを設けたり、軽量化および鋼管1内にコンクリートが充填できるように断面中央部にコンクリート充填孔2aを設けた場合の実施例を示している。
また、継手板2と溶接接合用凸部3は、それぞれ必要に応じて複数の同一径の円形鋼板を積層することにより必要な厚さに形成され(図3(a)参照)、特に溶接接合用凸部3は板状というよりは短い柱状に形成することにより上下鋼管杭管の接続部の強度を高めることができる。
また、継手板2と溶接接合用凸部3を鋳造により一体に形成することもでき、さらに、溶接接合用凸部3の全体を中空に形成し、その中にモルタルやコンクリート(以下「コンクリート」)7を充填することにより鋼殻コンクリート構造とすることもできる(図3(b)参照)。この場合、継手板2にコンクリート充填口2aが形成され、また、溶接接合用凸部3の中空部には、必要に応じてコンクリート7の充填性を妨げないように補強リブ(図省略)が設置されている。
このような構成において、図1に図示する鋼管杭の製造方法について説明すると、継手板2と溶接接合用凸部3とが一体に形成された溶接接合用凸型部材6を床の上に置き、その上に鋼管1を立て付ける。
そして、鋼管1の下端部と継手板2間の開先4内を、鋼管1の端部と継手板2と溶接接合用凸部3の縁端部とが一体をなすように鋼管1の周方向に連続して溶接する。
次に、鋼管1の上端部に溶接接合用凸型部材6を設置する。そして、鋼管1の上端部と継手板2間の開先4内を、鋼管1の上端部と継手板2と溶接接合用凸部3の縁端部とが一体をなすように鋼管1の周方向に連続して溶接する。以上の手順によって鋼管1の上下両端部に継手板2を有する鋼管杭を製造することができる。
他の製造方法としては、架台(図省略)の上に鋼管1を水平に横倒しの状態に載せる。次に、鋼管1の両端部に溶接接合用凸型部材6を設置する。そして、鋼管1の端部と継手板2間の開先4内を、鋼管1の端部と継手板2と溶接接合用凸部3の縁端部とが一体をなすように鋼管1の周方向に連続して溶接する。以上の手順によっても鋼管1の両端部に継手板2を有する鋼管杭を製造することができる。
図4〜図6は、本発明の他の実施形態であり、第一鋼管(以下「外鋼管」)8と、当該外鋼管8より小さい径の第二鋼管(以下「内鋼管」)9と、当該外鋼管8の径よりやや大きい径の継手板10とを備えた多重管鋼管杭(以下「二重鋼管杭」)を図示したものである。
図4(a),(b)において、外鋼管8と内鋼管9は同一軸線上に同心円状に配置され、また、継手板10の内側に外鋼管8の端部内周に内接する円形板状の第一溶接接合用凸部(以下「溶接接合用凸部」)11が形成され、さらに溶接接合用凸部11の内側に内鋼管9の端部内周に内接する円形板状の第二溶接接合用凸部(以下「溶接接合用凸部」)12が形成されている。
また、外鋼管8の端部と継手板10との間に、外鋼管8の端部と継手板10とからなる開先13が外鋼管8の円周方向に連続して形成されている。また、内鋼管9の端部と溶接接合用凸部11との間に、内鋼管9の端部と溶接接合用凸部11とからなる開先14が内鋼管9の円周方向に連続して形成されている。
そして、開先13内に溶接接合用凸部11の縁端部を裏当て金にして、溶接ビード15が外鋼管8の端部と継手板10と溶接接合用凸部11の縁端部とが一体をなすように外鋼管8の円周方向に連続して形成されている。
また、開先14内に溶接接合用凸部12の縁端部を裏当て金にして、溶接ビード16が内鋼管9の端部と溶接接合用凸部11と溶接接合用凸部12の縁端部とが一体をなすように内鋼管9の円周方向に連続して形成されている。
図4(c),(d)は、図4(a)の変形例を図示したものであり、図4(c)の二重鋼管杭は内鋼管9内に、図4(d)の二重鋼管杭は内鋼管9と外鋼管8との間にそれぞれコンクリート17が充填されている。符号10aはコンクリート17のコンクリート充填口であり、継手板10と溶接接合用凸部11および12に連通して形成されている。
また、図4(c)の二重鋼管杭における内鋼管9内、および図4(d)の二重鋼管杭における内鋼管9と外鋼管8との間には、必要に応じてコンクリート17の充填を妨げないように補強リブ(図省略)が設置されている。
また、継手板10と溶接接合用凸部11および12は、それぞれ円形鋼板より形成され、また、継手板10と溶接接合用凸部11および12は、それぞれ必要に応じて複数の同一径の円形鋼板を積層することにより必要な厚さに形成されてもよく(図5(a)参照)、また、溶接接合用凸部12および13の全体を中空に形成し、その中にコンクリート17を充填して鋼殻コンクリート構造とすることもできる(図5(b)参照)。この場合、継手板10にコンクリート17の充填口10aが形成されている。また、溶接接合用凸部11および12の中空部には、必要に応じてコンクリート17の充填を妨げないように補強リブ(図省略)が設置されている。
このような構成において、図4に図示する二重鋼管杭の製造方法について説明すると、最初に、溶接接合用凸部11と溶接接合用凸部12を一体に溶接接合して、図1〜図3に図示する溶接接合用凸型部材6と同じ形状の溶接接合用凸型部材18を形成する。
次に、当該溶接接合用凸型部材18を床の上に置き、その上に内鋼管9を立て付ける。次に、内鋼管9の下端部と溶接接合用凸部11間の開先14内を、内鋼管9の端部と溶接接合用凸部11と溶接接合用凸部12の縁端部とが一体をなすように内鋼管9の周方向に連続して溶接する。
次に、内鋼管9の上端部に溶接接合用凸型部材18を設置する。そして、内鋼管9の上端部と溶接接合用凸部18間の開先14内を、内鋼管8の上端部と溶接接合用凸部11と溶接接合用凸部12の縁端部とが一体をなすように内鋼管9の周方向に連続して溶接する。
以上の手順によって内鋼管9の上下両端部に溶接接合用凸部11と12を有する鋼管杭19を製造することができる。
次に、床の上に継手板10を置き、その上に鋼管杭19を立て付け、その外側に外鋼管8を同心円状に立て付ける。そして、外鋼管8の下端部と継手板10間の開先13内を、外鋼管8の上端部と継手板10と溶接接合用凸部11の縁端部とが一体をなすように外鋼管8の周方向に連続して溶接する。
次に、外鋼管8の上端部に継手板10を設置する。そして、外鋼管8の上端部と継手板10間の開先13内を、外鋼管8の上端部と継手板10と溶接接合用凸部11の縁端部とが一体をなすように外鋼管8の周方向に連続して溶接する。以上の手順によって外鋼管8および内鋼管9の上下両端部に継手板10を有する二重鋼管杭を製造することができる。
なお、架台の上に内鋼管9を水平に横倒れの状態に設置し、その両端部に溶接接合用凸型部材18をそれぞれ溶接接合して鋼管杭19を製造し、次に当該鋼管杭19の両端部に継手板10をそれぞれ溶接接合する。
図7は、図1に図示する鋼管杭の継手板および溶接接合用凸部の変形例を図示したものであり、図7(a)に図示する継手板2は外径が鋼管1の外径とほぼ同一径に形成され、また、互いに対向する上下鋼管1,1の端部間に上下鋼管1,1の継手板として一枚設置され、かつ上下鋼管1,1の端部にそれぞれ溶接されている。そして、溶接接合用凸部3は、上下鋼管1,1の端部にそれぞれ上下鋼管1の端部内周に沿って環状に設置され、かつ上下鋼管1および継手板2に溶接されている。
図7(b)に図示する継手板2は、上下鋼管1,1の外径より大きい径に形成され、かつ上下鋼管1,1間の継手部より鍔状に突出して設置されている。なお、継手板2を杭外径から突出させるかどうか、どの程度突出させるかは、設計条件によって設定できる。さらに、図7(a),(b)に図示する継手板2は、ドーナッツ板状に形成され、上下鋼管1,1内が連通している。
図8は、図4に図示する二重鋼管杭の継手板および溶接接合用凸部の変形例を図示したものであり、継手板10は対向する上下外鋼管8,8および内鋼管9,9の端部間に上下外鋼管8および内鋼管9の継手板として一枚設置され、かつ上下外鋼管8,8の端部と上下溶接接合用凸部11,11に溶接されている。また、継手板10と上下溶接接合用凸部11は、ドーナッツ板状に形成され、これにより上下内鋼管9,9内は連通している。そして、上下二重鋼管杭の内鋼管9,9内にコンクリート17が一体に充填されている。
図9は、同じく図4に図示する二重鋼管杭の継手板の変形例を図示したものであり、継手板10は、対向する上下外鋼管8,8および内鋼管9,9の端部間に上下外鋼管8および内鋼管9の継手板として一枚設置され、かつ上下外鋼管8,8の端部と上下溶接接合用凸部11,11に溶接されている。
また、外鋼管8と内鋼管9との間隙が上下に連通するように継手板10と上下溶接接合用凸部11,11に貫通孔20が形成されている。貫通孔20は外鋼管8および内鋼管9の周方向に所定間隔おきに複数形成されている。そして、外鋼管8と内鋼管9との間にコンクリート17が上下に連通して一体に充填されている。
図10は、杭径を拡径する場合の継手の一例を図示したものであり、溶接接合された上下鋼管杭のうち、上側には図4(a)に図示する鋼管杭が配置され、下側には図4(a)に図示する二重鋼管の外鋼管がなく、内鋼管のみが配置されている。また、上側と下側の鋼管杭は継手板10を共有して溶接接合されている。
図11は、杭径は同一で剛性を変化させる場合の継手の一例を図示したものであり、溶接接合された上下鋼管杭のうち、上側には図4(a)に図示する鋼管杭が配置され、下側には図4(a)に図示する二重鋼管の内鋼管がなく、外鋼管のみが配置されている。
また、上側と下側の鋼管杭は一枚の継手板10を共有して溶接接合されている。さらに、下側鋼管杭の溶接接合用凸部11aを上側鋼管杭の溶接接合用凸部11より厚くすることにより、内鋼管が無くても継手部の剛性が充分に維持されている。
本発明は、鋼管の端部に継手板を裏当て金を用いないで溶接接合することができ、かつ上下に接続される各鋼管杭間の接続部の強度を増大できるようにした鋼管杭を提供することができる。
1 鋼管
2 継手板
2a コンクリート充填口
3 溶接接合用凸部
3a 切り欠き溝
4 開先
5 溶接ビード
6 溶接接合用凸型部材
7 コンクリート
8 外鋼管(第一鋼管)
9 内鋼管(第二鋼管)
10 継手板
10a コンクリート充填口
11 溶接接合用凸部(第一溶接接合用凸部)
11a 溶接接合用凸部(第一溶接接合用凸部)
12 溶接接合用凸部(第二溶接接合用凸部)
13 開先
14 開先
15 溶接ビード(第一溶接ビード)
16 溶接ビード(第二溶接ビード)
17 コンクリート
18 溶接接合用凸型部材
19 鋼管杭
20 貫通孔

Claims (9)

  1. 鋼管と、当該鋼管の端部に設置された継手板と、当該継手板の内側に突設され、前記鋼管の端部内周に内接する溶接接合用凸部とを備えてなる鋼管杭であって、前記溶接接合用凸部は、前記鋼管の端部と前記継手板とを溶接するための裏当て金を兼ね、前記鋼管の軸方向と直角な板状に形成され、前記鋼管の端部と前記継手板との間に間隙が設けられ、かつ前記鋼管の端部と前記継手板との間に前記鋼管の端部と前記継手板と前記溶接接合用凸部とが一体をなすように溶接ビードが形成されてなることを特徴とする鋼管杭。
  2. 請求項1記載の鋼管杭において、継手板および/または溶接接合用凸部は、積層された複数の鋼板から形成されていることを特徴とする鋼管杭。
  3. 同一軸線上に配置された第一鋼管および当該第一鋼管より小さい径の第二鋼管と、当該第一および第二鋼管の端部に設置された継手板とを備えてなる鋼管杭であって、前記継手板の内側に前記第一鋼管の端部内周と前記第二鋼管の端部内周にそれぞれ内接する第一溶接接合用凸部と第二溶接接合用凸部がそれぞれ突設され、かつ前記第一鋼管の端部と前記継手板との間に、前記第一鋼管の端部と前記継手板と前記第一溶接接合用凸部とが一体をなすように第一溶接ビードが形成され、かつ前記第二鋼管の端部と前記第一溶接接合用凸部との間に前記第二鋼管の端部と前記第一溶接接合用凸部と前記第二溶接接合用凸部とが一体をなすように第二溶接ビードが形成されてなることを特徴とする鋼管杭。
  4. 請求項3記載の鋼管杭において、継手板および/または第一、第二溶接接合用凸部は、積層された複数の鋼板から形成されていることを特徴とする鋼管杭。
  5. 鋼管を備えてなる鋼管杭の継手であって、前記鋼管の端部に設置された継手板と、前記継手板の内側に突設された溶接接合用凸部とを備え、前記溶接接合用凸部は、前記鋼管の端部と前記継手板とを溶接するための裏当て金を兼ね、前記鋼管の軸方向と直角な板状に形成され、前記鋼管の端部と前記継手板との間に間隙が設けられ、かつ前記鋼管の端部と前記継手板との間に前記鋼管の端部と前記継手板と前記溶接接合用凸部とが一体をなすように溶接ビードが形成されてなることを特徴とする鋼管杭の継手。
  6. 同一軸線上に配置された第一鋼管および当該第一鋼管より小さい径の第二鋼管とからなる鋼管杭の継手であって、前記第一および第二鋼管の端部に設置された継手板と、当該継手板の内側に設置され、前記第一鋼管の端部内周と前記第二鋼管の端部内周にそれぞれ内接する第一溶接接合用凸部と第二溶接接合用凸部とを備え、かつ前記第一鋼管の端部と前記継手板との間に、前記第一鋼管の端部と前記継手板と前記第一溶接接合用凸部とが一体をなすように第一溶接ビードが形成され、かつ前記第二鋼管の端部と前記第一溶接接合用凸部との間に前記第二鋼管の端部と前記第一溶接接合用凸部と前記第二溶接接合用凸部とが一体をなすように第二溶接ビードが形成されてなることを特徴とする鋼管杭の継手。
  7. 鋼管の端部に溶接接合される溶接接合用凸型部材であって、前記鋼管の端部に設置される継手板と、前記継手板の内側に突設された溶接接合用凸部とを備え、前記溶接接合用凸部は、前記鋼管の端部と前記継手板とを溶接するための裏当て金を兼ね、前記鋼管の軸方向と直角な板状に形成されてなることを特徴とする溶接接合用凸型部材。
  8. 請求項7記載の溶接接合用凸型部材において、前記継手板および/または溶接接合用凸部は、積層された複数の鋼板から形成されていることを特徴とする溶接接合用凸型部材。
  9. 請求項7記載の溶接接合用凸型部材において、前記溶接接合用凸部は鋼殻コンクリートによって形成されていることを特徴とする溶接接合用凸型部材。
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