JP2018003294A - 杭状物の連結継手及び杭状物の連結体 - Google Patents

杭状物の連結継手及び杭状物の連結体 Download PDF

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Abstract

【課題】杭状物を連結させた状態で十分な曲げ剛性を発現し得る連結継手、及びこの連結継手により連結された杭状物の連結体を提供する。
【解決手段】連結継手9は、一端を有すると共に他方の杭状物2の環状端部部材4の挿入孔5の周壁に係合可能な他端を有する連結部12と、連結部12の一端において一方の杭状物2の方に突出するように設けられ、一方の杭状物2の環状端部部材6の挿入孔7の周壁に係合可能な係合突出部13と、連結部12の外周面上に設けられると共に、一方の杭状物2のねじ穴8に対応し、軸方向に貫通して形成されたボルト穴11を有する環状のフランジ部10と、連結部12とフランジ部10とに接触するように接合されかつ他方の杭状物2を連結する際に当該杭状物2の環状端部部材4に接触するように接合される補強リブ16と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基礎用の杭、電柱及び照明塔などに用いられるポールといった柱状の物体(以下、杭状物と総称する)を、その軸方向に沿って直線状に連結するための連結継手、及びこの連結継手により連結された杭状物の連結体に関する。
従来、前記杭状物としては、その用途や目的によって様々なものが提案されている。例えば基礎用の杭としては、所謂コンクリートパイル(PHCパイル、SCパイルなど)や、鋼管杭などが提案され、前記ポールも同様に、コンクリート製のポールや鋼管製のポールなどが提案されている。
このような杭状物はその必要な長さが用途に応じて様々であることや、杭状物を搬送車等によって製造工場から使用現場まで搬送する際に、その搬送上の制約があることなどから、一般的にその単体の長さは6〜15m程度に設定される。したがって、使用長さが、単体の長さ以上である場合には、必然的に、使用現場において二本以上の杭状物を連結する必要があり、従来このような連結手法の一例として、特許文献1に開示されるものが知られている。
特許文献1に開示される手法は、ねじ継手によって鋼管杭を連結するというものであり、このねじ継手は、それぞれ短管部材から構成される雌ねじ部材及び雄ねじ部材からなる。雌ねじ部材は、その内周部にテーパ状の雌ねじが形成され、他方、雄ねじ部材は、その外周部にテーパ状の雄ねじが形成されており、雌ねじ部材を一方の鋼管杭に溶接接合し、雄ねじ部材を他方の鋼管杭に溶接接合した状態で、雌ねじ部材の雌ねじ部に雄ねじ部材の雄ねじを螺合させることにより、雄ねじ部材と雌ねじ部材とが結合され、二本の鋼管杭が連結される。
なお、特許文献1に開示される方法では、使用する鋼管杭に無駄が生じないように、使用現場において、ねじ継手を鋼管杭に溶接接合するようにしている。具体的には、継ぎ足される側の鋼管杭に雌ねじ部材を溶接接合するとともに、継ぎ足し用の鋼管杭を必要な長さに切断した後、この継ぎ足し用の鋼管杭に雄ねじ部材を溶接接合し、この後、雌ねじ部材と雄ねじ部材とを螺合させることによって、二本の鋼管杭を連結する。
斯くして、特許文献1に開示されたねじ継手によれば、雌ねじ部材と雄ねじ部材とを螺合させることによって、二本の鋼管杭を自動的に芯合わせした状態で連結することができる。また、使用現場で、継ぎ足し用の鋼管杭を必要な長さに調整するとともに、必要なねじ継手を使用現場で溶接接合するようにすれば、ねじ継手及び鋼管杭が無駄に廃棄されるのを防止することができ、施工費の低減が図れるとのことである。
特開2002−13136号公報
ところで、基礎用の杭、電柱や照明塔などに用いられるポールといった杭状物の連結体は、その使用状態において、その軸線と交差する方向の外力を受けるため、その連結部において、十分な曲げ剛性を備えていることが求められる。
ところが、上述した従来のねじ継手は、曲げモーメントに対して十分な剛性を構造的に備えていないという問題があった。即ち、上記従来のねじ継手の場合、ねじ部がテーパねじであるので、これに曲げモーメントが作用すると、当該曲げモーメントによって、前記雌ねじ部材は、その雌ねじ部の開口部が拡径するように弾性変形し、この弾性変形によって、雌ねじ部材と雄ねじ部材との締結が緩むという現象を生じる。
また、上記従来のねじ継手の場合、曲げモーメントが作用すると、曲げ外側部分のねじ部には引張り力が作用し、曲げ内側部分のねじ部には圧縮力が作用するが、引張り力が作用するねじ部では、ねじ山が破断し易く、この面からしても十分な剛性を備えていない。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、杭状物を連結させた状態で十分な曲げ剛性を発現し得る連結継手、及びこの連結継手により連結された杭状物の連結体を提供することを目的とする。
本発明に係る連結継手は、軸方向に沿って延びた二本の杭状物を連結する連結継手であって、
前記杭状物は、前記軸方向の連結側でかつ当該軸方向と同軸に設けられ、前記杭状物の外径よりも小さい径を有する挿入孔が形成された環状端部部材を備えており、
前記二本の杭状物のうち一方の杭状物の前記環状端部部材には、前記軸方向に貫通した複数のねじ穴が形成されており、
一端を有すると共に前記他方の杭状物の前記環状端部部材の前記挿入孔の周壁に係合可能な他端を有する連結部と、
前記連結部の前記一端において前記一方の杭状物の方に突出するように設けられ、前記一方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合可能な係合突出部と、
前記連結部の外周面上に設けられると共に、前記一方の杭状物の前記ねじ穴に対応し、前記軸方向に貫通して形成されたボルト穴を有する環状のフランジ部と、
前記連結部と前記フランジ部とに接触するように接合され、かつ、前記他方の杭状物を連結する際に当該他方の杭状物の前記環状端部部材に接触するように接合される補強リブと、を備えて成る。
また、本発明に係る杭状物の連結体は、軸方向に沿って延びた少なくとも二本の杭状物が連結継手により前記軸方向に沿って直線状に連結された杭状物の連結体であって、
前記杭状物は、前記軸方向の連結側でかつ当該軸方向と同軸に設けられ、前記杭状物の外径よりも小さい径を有する挿入孔が形成された環状端部部材を備えており、
前記二本の杭状物のうち一方の杭状物の前記環状端部部材には、前記軸方向に貫通した複数のねじ穴が形成されており、
前記連結継手は、
一端を有すると共に前記他方の杭状物の前記環状端部部材の前記挿入孔の周壁に係合可能な他端を有する連結部と、
前記連結部の前記一端において前記一方の杭状物の方に突出するように設けられ、前記一方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合可能な係合突出部と、
前記連結部の外周面上に設けられると共に、前記一方の杭状物の前記ねじ穴に対応し、前記軸方向に貫通して形成されたボルト穴を有する環状のフランジ部と、
前記連結部と前記フランジ部と前記他方の杭状物の前記環状端部部材とに接触するように接合された補強リブと、を備えており、
前記係合突出部が前記一方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合し、前記フランジ部が前記一方の杭状物の前記環状端部部材に当接すると共に前記連結部の前記他端が前記他方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合した状態で、前記連結部と前記他方の杭状物の前記環状端部部材とが溶接され、かつ、前記フランジ部の前記ボルト穴を介して前記一方の杭状物の前記環状端部部材の前記ねじ穴にボルトが締結されることによって、前記一方の杭状物と前記他方の杭状物とが前記連結継手により連結されて成る。
本発明に係る連結継手により連結される二本の杭状物において、一方の杭状物の連結側の構造と、他方の杭状物の連結側の構造とは、互いに異なっている。これは、一方の杭状物に対する連結継手の固定方法と他方の杭状物に対する連結継手の固定方法とが異なるためである。後で詳述するが、前記一方の杭状物に対する連結継手の固定はボルトにより行い、前記他方の杭状物に対する連結継手の固定は溶接により行う。なお、これとは逆に、前記一方の杭状物に対する連結継手の固定を溶接により行い、前記他方の杭状物に対する連結継手の固定をボルトにより行うようにしてもよい。一方の杭状物の前記環状端部部材には、軸方向に貫通した複数のねじ穴が形成されている。他方の杭状物の前記環状端部部材については、前記ねじ穴が形成されていてもよいし、形成されていなくてもよい。
前記杭状物及び連結継手は使用現場に適宜搬入され、必要に応じ、前記連結継手を介して前記杭状物同士が連結されながら、使用される。即ち、例えば、前記杭状物が基礎用杭の場合、まず、最初の杭を、その前記環状端部部材が上方に位置するようにして、埋設設備を適宜用いて地中に埋め込む。なお、この最初の杭については、その両端部に環状端部部材が設けられている必要はなく、少なくとも、一方の端部に前記環状端部部材が設けられていれば足り、上述した如く、この環状端部部材が上方に位置するようにして、当該杭を地中に埋め込む。
次に、連結継手を他方の杭状物に溶接により接合する。この場合、連結継手の連結部の他端部を、前記他方の杭状物の環状端部部材の挿入孔に挿入した状態で、当該連結部の他端部と前記環状端部部材とを溶接により接合する。これにより、他方の杭状物と溶接継手との連結体を得ることができる。
続いて、上述の埋め込んだ杭(以下、「埋め込み杭」という場合がある)に、溶接継手が接合された他方の杭状物(以下、「継ぎ足し杭」という場合がある)を連結するには、まず、前記埋設設備を用いて、溶接継手が接合された前記継ぎ足し杭を埋め込み杭の上方に位置させ、埋め込み杭と継ぎ足し杭とが、その軸方向に沿って直線状に配置されるようにする。そして、この状態で、継ぎ足し杭を降下させて、前記連結継手の係合突出部を、埋め込み杭の前記環状端部部材の挿入孔の周壁に係合させると共に、当該環状端部部材の上端面と連結継手のフランジ部の下面とを当接させる。そして、フランジ部に形成された各ボルト穴を通して、それぞれボルトを前記環状端部部材に形成されたねじ穴に螺合させて締め込み、当該埋め込み杭に連結継手を締結する。
このようにして埋め込み杭と継ぎ足し杭とを連結した後、前記埋設設備を用いて、これらを更に地中に埋め込む。以後、同様にして、必要に応じ、連結継手によって継ぎ足し杭を継ぎ足しながら、当該杭を地中に埋め込んでいく。
以上のように、本発明によれば、連結継手が接合された他方の杭状物と当該連結継手に固定された一方の杭状物とは、連結継手のフランジの端面と環状端部部材の端面とが当接し、環状端部部材の挿入孔の周壁に連結継手の係合突出部が係合された状態で、ボルトによって締結されているので、各杭状物と連結継手とが強固に連結される。詳しくは、例えば杭状物と連結継手との間に、その横断面に沿った方向の剪断力が作用する場合、この剪断力は、杭状物と連結継手との連結部において、その各ボルト及び係合突出部が有する剪断剛性によって支えられる。また、杭状物と連結継手との間に、その軸線を曲げるような曲げモーメントが作用する場合、この曲げモーメントは、杭状物と連結継手との連結部において、前記各ボルトの引張強度、並びに前記環状端部部材の挿入孔と連結継手の係合突出部との係合関係、言い換えれば、前記環状端部部材の挿入孔の曲げ剛性及び前記係合突出部の曲げ剛性によって支えられる。このように、連結継手及び杭状物によって構成される連結体は、その連結構造が強固であり、曲げモーメントに対して高い剛性を備えている。また、本発明において、連結部とフランジ部と他方の杭状物の環状端部部材に接触する補強リブが設けられていることにより、前記剪断力及び前記曲げモーメントに対する剛性をさらに高めることができる。さらに、連結継手には、一方の杭状物を連結するためのフランジ部のみを設け、他方の杭状物を連結するためのフランジ部は設けないようにした。これによって、一方の杭状物の環状端部部材と他方の杭状物の環状端部部材との間においてフランジ部及びボルトのヘッドのみの配置スペースを設けるだけで済むので、一方の環状端部部材と他方の環状端部部材との距離、換言すれば、連結部の軸方向における長さを短くすることができる。これによって、前記剪断力及び前記曲げモーメントに対する連結部の剛性を高めることができる。
また、本発明において、前記連結部は円筒状に形成されており、前記補強リブは、前記連結部の中心を基準として放射状に且つ等角度間隔に少なくとも3つ設けられていることが好ましい。これにより、周方向における、曲げモーメントに対する剛性を均等にすることができる。
また、本発明において、前記連結部は円筒状に形成されており、前記補強リブは、前記連結部の中心を基準として放射状に且つ等角度間隔に少なくとも4つ設けられ、前記中心を基準に径方向に対称的に設けられていることが好ましい。これにより、周方向における、曲げモーメントに対する剛性を均等にすることができると共により高めることができる。
本発明における杭状物は、基礎用の杭、電柱や照明塔などに用いられるポールといった柱状の構造物を意図しており、その材質についても何ら制限はなく、コンクリート製の杭状物、金属製の杭状物及び樹脂製の杭状物などが含まれる。
以上詳述したように、本発明に係る連結継手及び杭状物によって構成される連結体は、その連結構造が強固であるので、剪断力及び曲げモーメントに対して高い剛性を発現し得る。
本発明の一実施形態に係る杭状物の連結体を一部破断して示した正面図である。 図1の矢視A−A方向の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る連結継手及び当該連結継手により連結された杭状物の連結体について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る杭状物の連結体を一部破断して示した正面図である。以下、図1の説明では、二本の杭状物が連結継手により連結されてなる連結体を前提とする。
図1に示すように、連結体1は、例えば基礎用の杭として用いられ、コンクリート製のパイルである二本の杭状物2,2を連結継手9により連結したものである。なお、杭状物2は、基礎用の杭に限定されるものではなく、その材質もコンクリート製に限定されるものではない。杭状物2は、円筒状に形成されており、中空の杭本体3と、この杭本体3の両端部にそれぞれ溶接によって固設された環状端部部材4,6と、当該環状端部部材4,6及び杭本体3の外周部にそれぞれ外嵌された状態で溶接接合された管状部材3aとを備えている。
環状端部部材4,6は、杭状物2の端面(即ち、軸方向に対して垂直な面)を構成する部材であり、軸方向に貫通して形成された挿入孔5,7を備えている。挿入孔5,7の中心軸と杭状物2の中心軸とは同軸となっている。挿入孔5,7は、杭状物2の外径よりも小さい径を有している。環状端部部材6は一方の杭状物(図1では下側の杭状物。以下同じ。)2に設けられており、環状端部部材4は他方の杭状物(図1では上側の杭状物。以下同じ。)2に設けられている。環状端部部材6には、軸方向に貫通した複数のねじ穴8が設けられている。各ねじ穴8は、それぞれ環状端部部材6の中心を基準として等角度間隔に設けられている。本実施形態では、ねじ穴8は例えば4つ設けられている。なお、ねじ穴8を環状端部部材6に直接形成することとしたが、これに限定されるものではなく、環状端部部材6においてねじ穴を形成すべき箇所にまず貫通孔を穿設し、ねじ穴が形成された円筒状部材を前記貫通孔に挿入した後、当該円筒状部材を環状端部部材6に溶接により接合した態様としてもよい。
連結継手9は、フランジ部10と、連結部12と、係合突出部13と、補強リブ16とを備えている。連結部12は、軸方向に延びて形成され、その中心軸と同軸に前記軸方向に貫通して形成された貫通孔14を備えている。即ち、連結部12は円筒状に形成されている。連結部12の一端(図1では下端)は、一方の杭状物2の挿入孔7に挿入されている。連結部12の前記一端は、挿入孔7の周壁に係合されている。一方、連結部12の他端(図1では上端)は、他方の杭状物2の挿入孔5に挿入されている。連結部12の前記他端は、挿入孔5の周壁に係合されている。連結部12の前記他端と環状端部部材4とは溶接により接合されている。これにより、他方の杭状物2に連結継手9を接続することができる。
フランジ部10は、連結部12の外周面を取り囲むように、当該連結部12の外周面上に設けられている。フランジ部10は環状に形成されている。フランジ部10は、連結部12の軸方向の中心よりも一方の杭状物2の側に配設されている。フランジ部10には、一方の杭状物2のねじ穴8の位置に対応し、軸方向に貫通して形成された複数のボルト穴11が設けられている。フランジ部10の下面は、環状端部部材6の上端面に当接されている。
係合突出部13は、連結部12の一端に設けられ、フランジ部10を基準に一方の杭状物2の方に突出して形成されている。係合突出部13は、一方の杭状物2の挿入孔7の周壁に係合されている。一方の杭状物2と連結継手9との連結剛性をより高めるために、フランジ部10の下面が環状端部部材6の上端面に当接した状態で、図1において係合突出部13の最下端の位置は環状端部部材6の下面の位置よりも低いことが望ましい。
補強リブ16は、連結継手9が他方の杭状物2に連結される前の段階においては、連結部12とフランジ部10とに接触するように接合されている。また、補強リブ16は、連結継手9が他方の杭状物2に連結された後は、当該他方の杭状物2の環状端部部材4の下面に接触するように溶接接合される。
補強リブ16は、連結部12の中心CPを基準として放射状に且つ等角度間隔に少なくとも3つ設けられていればよい。補強リブ16が例えば3つ設けられる場合、隣り合う一方の補強リブ16と他方の補強リブ16とがなす鋭角は120°となる。図2の例においては、補強リブ16は4つ設けられている。この場合、補強リブ16は、前記中心CPを基準に連結部12の径方向に対称的に設けられている。
補強リブ16は例えば板状に形成されており、その厚みは例えば9mm以上であることが好ましい。また、図2に示すように、補強リブ16の外縁部は、フランジ部10の外周縁部の位置まで延設されている。なお、補強リブ16は、各ボルト穴11に干渉しない位置で且つ当該各ボルト穴11に締結される各ボルト15に干渉しない位置に配設されている。
このような構成において、フランジ部10のボルト穴11を通して、ボルト15が一方の杭状物2の環状端部部材6のねじ穴8に締結される。これによって、上述の通り他方の杭状物2が溶接接合された連結継手9と一方の杭状物2とを連結することができる。即ち、連結継手9によって一方の杭状物2と他方の杭状物2とを連結することが可能となる。
続いて、杭状物2及び連結継手9の使用態様について説明する。まず、製造工場において、杭状物2及び連結継手9を適宜製造し、それぞれ必要な個数を使用現場に搬入する。使用現場では、埋設設備を適宜用いて、まず、最初の杭状物2を鉛直に立てた状態で地中に埋め込む。なお以後、必要に応じて、図1のように埋め込んだ下側の杭状物2に次の杭状物2を連結しながら、順次埋設して杭基礎を形成する。
次に、他方の杭状物2に連結継手9を溶接により接合する。この場合、連結継手9の連結部12の他端部を、前記他方の杭状物2の環状端部部材4の挿入孔5に挿入した状態で、当該連結部12の他端部と環状端部部材4とを溶接により接合する。これにより、他方の杭状物2に溶接継手9が接合される。
続いて、上述のように埋め込まれた一方の杭状物2に、溶接継手9が接合された他方の杭状物2を連結する。詳細には、まず前記埋設設備を用いて、溶接継手9が接合された他方の杭状物2を、埋め込まれた状態の杭状物2の上方に位置させ、一方の杭状物2と他方の杭状物2とが、その軸方向に沿って直線状に配置されるようにする。
次いで、他方の杭状物2を下降させ、連結継手9の係合突出部13を、埋め込まれた状態の杭状物2の環状端部部材6の挿入孔7の周壁に係合させると共に、当該環状端部部材6の上端面と連結継手9のフランジ部10の下面とを当接させる。
そして、フランジ部10に形成された各ボルト穴11を通して、それぞれボルト15を前記環状端部部材6のねじ穴8に螺合させて締め込む。これによって、連結継手9と、埋め込まれた状態の杭状物2とが接続される。
このようにして、連結継手9により一方の杭状物2と他方の杭状物2とを連結した後、前記埋設設備を用いて、これらを更に地中に埋め込む。以後、同様にして、必要に応じ、連結継手によって杭状物2を継ぎ足しながら、当該杭状物を地中に埋め込んでいく。
以上のように、本実施形態によれば、連結継手9が予め接合された他方の杭状物2と当該連結継手9に固定された一方の杭状物2とは、連結継手9のフランジ10の下面と環状端部部材6の上端面とが当接し、環状端部部材6の挿入孔7の周壁に連結継手9の係合突出部13が係合された状態で、ボルト15によって締結される。このことによって、杭状物2と連結継手9とが強固に連結される。詳しくは、例えば杭状物2と連結継手9との間に、その横断面に沿った方向の剪断力が作用する場合、この剪断力は、杭状物2と連結継手9との連結部12において、その各ボルト15及び係合突出部13が有する剪断剛性によって支えられる。また、杭状物2と連結継手9との間に、その軸線を曲げるような曲げモーメントが作用する場合、この曲げモーメントは、杭状物2と連結継手9との連結部12において、前記各ボルト15の引張強度、並びに環状端部部材6の挿入孔7の周壁と係合突出部13との係合関係、言い換えれば、前記挿入孔7の周壁の曲げ剛性及び係合突出部13の曲げ剛性によって支えられる。このように、連結継手9及び杭状物2によって構成される連結体1は、その連結構造が強固であり、曲げモーメントに対して高い剛性を備えている。また、補強リブ16が設けられていることにより、前記剪断力及び前記曲げモーメントに対する剛性をさらに高めることができる。さらに、連結継手9には、一方の杭状物2を連結するためのフランジ部10のみを設け、他方の杭状物2に対しては溶接接合を行うようにした。これによって、一方の杭状物2の環状端部部材6と他方の杭状物2の環状端部部材4との間においてフランジ部10及びボルト15のヘッドのみの配置スペースを設けるだけで済むので、環状端部部材4と環状端部部材6との距離、換言すれば、連結部12の軸方向における長さを短くすることができる。これによって、前記剪断力及び前記曲げモーメントに対する連結部12の剛性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、補強リブ16は、連結部12の中心CPを基準として放射状に且つ等角度間隔に設けられている。これにより、連結継手9の周方向における、曲げモーメントに対する剛性を均等にすることができる。
また、本実施形態によれば、補強リブ16は、連結部12の中心CPを基準に径方向に対称的に設けられているので、周方向における、曲げモーメントに対する剛性を均等にすることができると共により高めることができる。
以上、本実施形態に係る連結継手9及び連結体1について説明したが、連結継手9及び連結体1は上記態様に限定されるものではなく、次のような変形例を適用することもできる。
上記実施形態では、基礎用のコンクリートパイルとして用いられる杭状物2を例示したが、これに限定されるものではなく、杭状物2には全ての柱状の構造物が含まれるよう意図されており、その材質についても何ら制限はなく、例えばコンクリート製のポール、金属製の鋼管杭及び樹脂製の杭等も含まれる。
また、上記実施形態では、杭状物2の両端部にそれぞれ環状端部部材4,6を設けた構成としたが、これに限られるものではなく、前記環状端部部材は少なくとも連結側の端部に設けられていればよい。
また、上記実施形態では、挿入孔5,7を貫通孔としたが、これに限られるものではなく、挿入孔5,7は外方に開口した止まり穴であっても良い。
また、上記実施形態では、補強リブ16がフランジ部10と連結部12の外周面と他方の杭状物2の環状端部部材4とに接触するように設けられることとしたが、これに限られるものではなく、補強リブ16は少なくともフランジ部10と前記環状端部部材4とに接触するように設けられていればよい。
さらに、上記実施形態では、補強リブ16の外縁部がフランジ部10の外周縁部の位置まで延設されることとしたが、これに限られるものではなく、曲げモーメントに対して必要とされる剛性に応じ、補強リブ16の外縁部を図2の状態から内側に向けて短くしてもよい。なお、他部材との干渉を防ぐ観点から、補強リブ16の外縁部を図2の状態から外側に向けてさらに延ばさないことが望ましい。
1 連結体
2 杭状物
3 杭本体
4,6 環状端部部材
5,7 挿入孔
8 ねじ穴
9 連結継手
10 フランジ部
11 ボルト穴
12 連結部
13 係合突出部
15 ボルト
16 補強リブ
CP 連結部の中心

Claims (4)

  1. 軸方向に沿って延びた二本の杭状物を連結する連結継手であって、
    前記杭状物は、前記軸方向の連結側でかつ当該軸方向と同軸に設けられ、前記杭状物の外径よりも小さい径を有する挿入孔が形成された環状端部部材を備えており、
    前記二本の杭状物のうち一方の杭状物の前記環状端部部材には、前記軸方向に貫通した複数のねじ穴が形成されており、
    一端を有すると共に前記他方の杭状物の前記環状端部部材の前記挿入孔の周壁に係合可能な他端を有する連結部と、
    前記連結部の前記一端において前記一方の杭状物の方に突出するように設けられ、前記一方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合可能な係合突出部と、
    前記連結部の外周面上に設けられると共に、前記一方の杭状物の前記ねじ穴に対応し、前記軸方向に貫通して形成されたボルト穴を有する環状のフランジ部と、
    前記連結部と前記フランジ部とに接触するように接合され、かつ、前記他方の杭状物を連結する際に当該他方の杭状物の前記環状端部部材に接触するように接合される補強リブと、を備えていることを特徴とする連結継手。
  2. 前記連結部は円筒状に形成されており、
    前記補強リブは、前記連結部の中心を基準として放射状に且つ等角度間隔に少なくとも3つ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の連結継手。
  3. 前記連結部は円筒状に形成されており、
    前記補強リブは、前記連結部の中心を基準として放射状に且つ等角度間隔に少なくとも4つ設けられ、前記中心を基準に径方向に対称的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の連結継手。
  4. 軸方向に沿って延びた少なくとも二本の杭状物が連結継手により前記軸方向に沿って直線状に連結された杭状物の連結体であって、
    前記杭状物は、前記軸方向の連結側でかつ当該軸方向と同軸に設けられ、前記杭状物の外径よりも小さい径を有する挿入孔が形成された環状端部部材を備えており、
    前記二本の杭状物のうち一方の杭状物の前記環状端部部材には、前記軸方向に貫通した複数のねじ穴が形成されており、
    前記連結継手は、
    一端を有すると共に前記他方の杭状物の前記環状端部部材の前記挿入孔の周壁に係合可能な他端を有する連結部と、
    前記連結部の前記一端において前記一方の杭状物の方に突出するように設けられ、前記一方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合可能な係合突出部と、
    前記連結部の外周面上に設けられると共に、前記一方の杭状物の前記ねじ穴に対応し、前記軸方向に貫通して形成されたボルト穴を有する環状のフランジ部と、
    前記連結部と前記フランジ部と前記他方の杭状物の前記環状端部部材とに接触するように接合された補強リブと、を備えており、
    前記係合突出部が前記一方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合し、前記フランジ部が前記一方の杭状物の前記環状端部部材に当接すると共に前記連結部の前記他端が前記他方の杭状物の前記挿入孔の周壁に係合した状態で、前記連結部と前記他方の杭状物の前記環状端部部材とが溶接され、かつ、前記フランジ部の前記ボルト穴を介して前記一方の杭状物の前記環状端部部材の前記ねじ穴にボルトが締結されることによって、前記一方の杭状物と前記他方の杭状物とが前記連結継手により連結されて成ることを特徴とする杭状物の連結体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109555118A (zh) * 2019-01-21 2019-04-02 中水北方勘测设计研究有限责任公司 用于增加预应力管桩接头强度的接头结构

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