JP2000256531A - ポリオレフィン系組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系組成物

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JP2000256531A
JP2000256531A JP5934099A JP5934099A JP2000256531A JP 2000256531 A JP2000256531 A JP 2000256531A JP 5934099 A JP5934099 A JP 5934099A JP 5934099 A JP5934099 A JP 5934099A JP 2000256531 A JP2000256531 A JP 2000256531A
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ethylene
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olefin
propylene
rubber
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Koji Fukui
康治 福井
Takenobu Matsumura
武宣 松村
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Grand Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性が向上しながら低温耐衝撃性に優れたポ
リオレフィン系組成物を提供する。 【解決手段】 (A)特定のエチレンと炭素数3以上の
αーオレフィンからなるランダム共重合成分を7〜15
重量%含有する特定のプロピレンブロック共重合体を5
0〜70重量%、(B)ヨウ素価が15〜35であるエ
チレンーαーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムを
4〜20重量%、(C)特定のエチレンーαーオレフィ
ン共重合体ゴムを1〜22重量%、及び、(D)タルク
を10〜30重量%からなるポリオレフィン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は良好な曲げ弾性率と
低温耐衝撃性を有すると共に、高流動性のために成形性
に優れたポリオレフィン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは、汎用樹脂の中では高
融点であるため耐熱性に優れ、かつ、剛性が高く、か
つ、軽量であることから自動車、電機部品等多くの産業
分野で広く利用されている。しかしながらポリプロピレ
ンは低温耐衝撃性が劣る欠点を持っている。
【0003】このため、従来からポリプロピレンの低温
耐衝撃性を向上させる手段として、2次転移点が約ー5
0℃以下のゴム的性質を有するポリマーをポリプロピレ
ンに混練りする方法が採用されていた。かかるゴム的性
質を有するポリマーとしては、エチレンーαーオレフィ
ン共重合体が用いられ、これらは一般的に非晶質又は低
結晶性である。
【0004】例えば、特公昭58ー25693号公報、
特公昭58ー3459号公報には、結晶性ポリプロピレ
ンとブテンー1含量が15モル%以下のエチレンーブテ
ンー1共重合体を含む組成物が開示されているが、低温
における耐衝撃性は低い。又、特公昭63ー42929
号公報にもエチレンーブテンー1共重合体を含むポリプ
ロピレン組成物が開示されているが、この場合も耐衝撃
性は向上するものの耐熱性が不十分である。
【0005】上記のようなゴム状物質を添加する場合に
は、その添加量増加により低温耐衝撃性と破断伸びは向
上するものの、ゴム状物質を多量に含有する場合は得ら
れる組成物の剛性、熱変形温度および表面硬度が大きく
低下してしまうという新たな問題が発生する。このため
ゴム状物質の添加量にも限界があり、剛性を維持するた
めタルク等の無機充填剤を同時に添加する方法が一般的
である。例えば特開昭60ー58459号公報、特開昭
60ー60145号公報、特開昭62ー235350号
公報、特開昭63ー122751号公報,特開平1ー1
49845号公報、特開平1ー204947号公報、特
開平1ー271450号公報などがある。
【0006】しかしながら、これらの組成物のタルク添
加による剛性の向上はあっても添加量に限界があって、
高添加量では靱性が無くなり、ゴム添加効果である耐衝
撃性、破壊伸びが損なわれるため、高剛性、破断伸びと
耐衝撃性の性質を両立させる効果は低い。
【0007】特開平10ー139959号公報ではゴム
成分としてエチレンーオクテン共重合体を用い、タルク
を添加することで曲げ弾性率と耐衝撃性に優れた組成物
が得られるとしているが、ゴム添加量増加により脆化温
度が改善され、低温耐衝撃性が向上するものの、ゴム量
一定でタルク含量を増せば、破断伸びが低下するという
一般的な問題点は解決していない。
【0008】特開平9ー124857号公報には、主成
分として低分子量ポリプロピレン(MFR=220〜3
35)に,メルトフローレート(MFR)が30である
高分子量ポリプロピレンとタルクのマスターバッチ加わ
えて、タルクの分散性を向上させ耐衝撃強度と破断伸び
を両立できるとの開示がある。しかし、一般にポリプロ
ピレンの分子量を上げることは大幅な破断伸度、耐衝撃
性の向上をもたらすことが公知である。
【0009】一方、曲げ弾性率や表面硬度を高く保った
まま耐衝撃性を向上させるためにはできるだけ少ないゴ
ム量で耐衝撃性を発現させることが望ましく、添加した
ゴムをできるだけ微分散化することが公知の手段として
一般的である。ゴム添加ポリプロピレンの微細構造を電
子顕微鏡で観察するとゴム成分がポリプロピレンの海の
中に島状に分散した海島構造を形成している。この島を
形成しているゴム粒子によるポリプロピレンの耐衝撃性
の発現は以下の様な説明が、例えば、高分子論文集、Vo
l.53,No.1,P1,P8(1996)になされている。
【0010】即ち、微分散したゴム粒子とポリプロピレ
ンマトリックスの弾性率差があると、外部応力の印加に
よりゴム粒子の周辺のポリプロピレン部分に局所的な応
力集中が起こり、その応力値がポリプロピレンの降伏限
界応力に達するとクレーズが発生し、クレーズ内部には
延伸されたポリプロピレンのフィブリルが形成される。
かようなクレーズの数多い発生は外部から印加されたエ
ネルギーを効率的に消費し、材料の破壊に至らしめるこ
となく衝撃エネルギーが吸収される。この場合ゴム粒子
径が小さい程応力集中度は高いのでゴムがより微分散化
すれば数多くのクレーズが発生し、吸収できる破壊エネ
ルギーも増大することになる。このようなゴム粒子分散
系アロイの耐衝撃性発現機構はマトリックスポリプロピ
レンとゴムの界面の結合力が強い事が前提である。その
ために、両者の界面の結合力を増すためにプロピレンブ
ロック共重合体中のEPR(エチレンープロピレンラバ
ー)成分を相溶化剤として用いる方法も公知である(例
えば特開平9ー165479号公報)。
【0011】しかしながら、添加するゴム量を必要最低
限に押さえたとしても、成形品の剛性や表面硬度を実用
範囲にするためにはタルクの添加が避けられない。タル
クの添加量が多くなるとゴムで補償できないほどにもろ
くなり破断伸びも低下して実用範囲からはずれる。従っ
て、タルクの添加によるもろさの発現を低減する方法が
要望されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決し、剛性が向上しながら低温耐衝撃性に優れた
ポリオレフィン系組成物を提供することを目的とする。
【0013】
【問題点解決のための技術的手段】タルクを添加すると
耐衝撃性の低下、破断伸びの低下が起こる原因は、無機
物のタルクと有機物のポリプロピレンの界面で結合力が
ないことである。ポリプロピレンとタルクのみからなる
成型物は、わずかな変形で破断してしまい破壊伸びは急
激に減少する。これは結合力の無いタルクとポリプロピ
レンの界面で剥離が起こることで大きなクラックが発生
し、この大きなクラック部分に更に応力が集中するた
め、容易に致命的な破壊に至ってしまうことに原因があ
る。射出成形物の表面では、鱗片状タルクは金型面に平
行に面配向して補強効果が得られるが、成形物内部では
ファウンテンフローにより射出方向に垂直な面内に配向
しやすい。従って引張応力に対して直角な面内に面配向
したタルクは極めて界面剥離が起こりやすくクラックを
形成しやすい。
【0014】タルク粉末の界面改質としてシランカップ
リング剤等のカップリング剤で表面を改質してポリマー
との界面力向上を試みた例はあるが、タルクの場合はそ
の効果は僅少である。このため、タルクとポリプロピレ
ンの界面のクラック発生を防止する方法は発見されてい
ない。
【0015】本発明者らは、分子鎖中に非共役二重結合
をもち特定のヨウ素価を有するエチレンーαーオレフィ
ンー非共役ジエン共重合体ゴムが特異的にタルクと結合
力を有することを見いだした。即ち、プロピレンブロッ
ク共重合体単独あるいは高結晶性低分子量ポリプロピレ
ンとの混合物に、タルクと特定のヨウ素価を有するエチ
レンーαーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムを混
練り配合すると、ヨウ素価の増加に従ってポリプロピレ
ンとタルクの界面にゴム成分が介在するようになる。一
般的にこれらエチレンーα―オレフィンー非共役ジエン
共重合体ゴム中の二重結合量は含有する非共役ジエン成
分の重量%あるいはヨウ素価によって表現される。特定
なヨウ素価を有するエチレンーαーオレフィンー非共役
ジエン共重合体ゴムはタルクと結合力を有すると同時
に、成分中のαーオレフィンの含量が適切な範囲ではポ
リプロピレンとの相溶性を持つ。そのため、タルクとポ
リプロピレン双方に結合力を持ち、変形下においてタル
クとポリプロピレン界面におけるクラックの発生を防止
する効果がある。特定のヨウ素価を有するエチレンーα
ーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムがタルクと結
合力を有する理由は明確でないが、ジエン成分の非共役
二重結合部分とタルク劈開面の何らかの静電的な相互作
用が考えられる。
【0016】プロピレンブロック共重合体単独または該
共重合体とアイソタクチックポリプロピレンのブレンド
物に対して、特定のヨウ素価を持つエチレンーαーオレ
フィンー非共役ジエン共重合体ゴムを添加し、更に低温
特性に優れたエチレンーαーオレフィン共重合ゴムとタ
ルクを添加することで、タルク添加による剛性の向上が
ありながら低温耐衝撃性に優れたポリオレフィン系組成
物が得られることを発見し本発明に到達した。
【0017】本発明は、(A)極限粘度[η]が5〜1
1dl/g、かつ、エチレンの構成単位が15〜32重
量%である室温Pーキシレン可溶成分としてのエチレン
と炭素数3以上のαーオレフィンからなるランダム共重
合成分を7〜15重量%含有し、ポリプロピレン成分の
メルトフローレートが100〜300g/10分で、か
つ、プロピレン連鎖のアイソタクチックペンタッド分率
が0.975以上であるプロピレンブロック共重合体を
50〜70重量%、(B)ヨウ素価が15〜35である
エチレンーαーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴム
を4〜20重量%、(C)エチレンと炭素数3以上のα
―オレフィンからなり、エチレン構成単位が30〜90
重量%からなるエチレンーαーオレフィン共重合体ゴム
を1〜22重量%、及び、(D)タルクを10〜30重
量%からなるポリオレフィン組成物に関する。
【0018】また、本発明は、当該(A)成分に代え
て、(A−1)極限粘度[η]が5〜11dl/g、か
つエチレンの構成単位が15〜32重量%である室温P
ーキシレン可溶成分としてのエチレンと炭素数3以上の
αーオレフィンからなるランダム共重合成分を7〜15
重量%含有し、ポリプロピレン成分のメルトフローレー
トが100〜300g/10分で、かつプロピレン連鎖
のアイソタクチックペンタッド分率が0.975以上で
あるプロピレンブロック共重合体を50〜70重量%、
及び、(A−2)メルトフローレートが120〜850
g/10分であり、プロピレン連鎖のアイソタクッチッ
クペンタッド分率が0.975以上であるアイソタクチ
ックポリプロピレンからなる混合物を50〜70重量%
含むことを特徴とする上記のポリオレフィン組成物に関
する。
【0019】また、本発明は、(C)成分に代えて、上
記のエチレンーαーオレフィン共重合体ゴムと、スチレ
ン構成単位が10〜70重量%であるスチレンーブタジ
エンブロック共重合体水素添加物及びスチレンーイソプ
レンブロック共重合体水素添加物の少なくとも一つとを
含む混合物を1〜22重量%含み、該混合物は、前記水
素添加物を0.5〜20重量%含むポリオレフィン組成
物に関する。
【0020】また、本発明は、(C)成分に代えて、上
記エチレンーαーオレフィン共重合体ゴムに、プロピレ
ンと炭素数4以上のα―オレフィンの共重合体からなり
プロピレン構成単位が50〜90重量%であるプロピレ
ンーα―オレフィン共重合体ゴムを加えた混合物を1〜
22重量%含み、該混合物は、上記プロピレンーα―オ
レフィン共重合体を3〜10重量%含むポリオレフィン
組成物に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の組成物の各成分を、以下
に説明する。(A)成分は、(A−1)特定のプロピレ
ンブロック共重合体、又は、(A−1)該プロピレンブ
ロック共重合体と(A−2)特定のポリプロピレン重合
体との混合物である。
【0022】本発明の(A−1)プロピレンブロック共
重合体は、室温pーキシレン可溶成分として、以下の特
性を有するエチレンと炭素数3以上のαーオレフィンか
らなるランダム共重合体成分を7〜15重量%、好まし
くは、9〜13重量%含有する。すなわち、常温Pーキ
シレン可溶成分の極限粘度[η]が5〜11dl/g、
好ましくは、6〜10dl/gで、エチレンの構成単位
が15〜32、好ましくは、18〜30重量%である。
【0023】また、(A−1)は、ポリプロピレン成分
がメルトフローレート(MFR)が100〜350、好ま
しくは、120〜250である。 さらにプロピレン連
鎖の 13C−NMR法で求められるペンタッドアイソタク
ティシティーが0.975以上、好ましくは、0.98
0以上である。
【0024】また、(A−1)のポリプロピレン成分
は、アイソタクティックポリプロピレンであり、立体規
則性が高いことが必要で、低分子量(高MFR)である
ことと相まって結晶性の高い高剛性なポリプロピレン結
晶相を形成できる。
【0025】また、ゴム部としては、エチレンと炭素数
3以上のαーオレフィンからなるランダム共重合体成分
であり、エチレンとプロピレンおよび/または他のα―
オレフィンとの2元系あるいは3元系共重合体である。
他のαーオレフィンとしては、1ーブテン、1ーペンテ
ン、1ーヘキセン、4ーメチルー1ーペンテン、1ーオ
クテン、1ーデセンがあげられる。
【0026】2元系あるいは3元系共重合体の具体的な
ポリマーとしては、エチレンープロピレンランダム共重
合体、エチレンー1−ブテンランダム共重合体、エチレ
ンー1−ペンテンランダム共重合体、エチレンー1−ヘ
キセンランダム共重合体、エチレンー4−メチルー1−
ペンテンランダム共重合体、エチレンー1−オクテンラ
ンダム共重合体、エチレンー1デセンランダム共重合
体、エチレンープロピレンー1−ブテンランダム共重合
体、エチレンープロピレンー1―ペンテンランダム共重
合体、エチレンープロピレンー1−ヘキセンランダム共
重合体、エチレンープロピレンー4−メチルー1−ペン
テンランダム共重合体、エチレンープロピレンー1−オ
クテンランダム共重合体、エチレンープロピレンー1−
デセンランダム共重合体等が挙げられる。
【0027】(A−2)は、以下の特性を有するアイソ
タクティックポリプロピレンである。すなわち、メルト
フローレートが120〜850g/10分、好ましく
は、150〜800g/10分で、プロピレン連鎖の13
C−NMR法で求められるペンタッドアイソタクティシ
ティーが0.975以上、好ましくは、0.980以上
であるアイソタクチックポリプロピレン。
【0028】本発明の(B)成分のエチレンーαーオレ
フィンー非共役ジエン共重合体ゴムにおけるαーオレフ
ィンとしては、例えばプロピレン、1ーブテン、1ーペ
ンテン、1ーヘキセン、4ーメチルー1ーペンテン、1
ーオクテン、1ーデセンがあげられ、プロピレンが好ま
しい。α―オレフィンとしては1種に限定されることな
く、2種のα―オレフィンを含有するエチレンーα―オ
レフィンー非共役ジエン共重合体ゴムを含む。
【0029】非共役ジエンとしては、例えば1・4ーヘ
キサジエン、1・6オクタジエン、2ーメチルー1・5
ヘキサジエン、6ーメチルー1・5ペンタジエン、7ー
メチル1・6オクタジエン、シクロヘキサジエン、ジシ
クロペンタジエン、5ービニルノルボルネン、5ーエチ
リデンー2ーノルボルネン、5ーメチレンー2ーノルボ
ルネン、5ーイソプロピリデンー2ーノルボルンネン、
2・3ージイソプロピリデンー5ーノルボルネン、2ー
エチリデンー3ーイソプロピリデンー5ーノルボルネ
ン、2ープロペニル2・2ーノルボルナジエン、1・3
・7ーオクタトリエン、1・4・9ーデカトリエンなど
があげられる。なかでも、5ーエチリデンー2ーノルボ
ルネン、1・4ヘキサジエンおよびジシクロペンタジエ
ンが好ましい。
【0030】エチレンーαーオレフィンー非共役ジエン
共重合体ゴムの具体例としては、エチレンープロピレン
ー5−エチリデンー2−ノルボルネンランダム共重合
体、エチレンープロピレンー1・4ヘキサジエンランダ
ム共重合体、エチレンープロピレンージシクロペンタジ
エンランダム共重合体が挙げられる。更にα―オレフィ
ンとして1−ブテン、1−ペンテン、4−メチルー1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンか
らなるエチレンーα―オレフィンー非共役ジエンランダ
ム共重合体などが挙げられる。
【0031】具体的にはエチレンー1−ブテンー5−エ
チリデンー2−ノルボルネンランダム共重合体、エチレ
ンー1−ペンテンー5−エチリデンー2−ノルボルネン
ランダム共重合体、エチレンー4−メチルー1−ペンテ
ンー5−エチリデンー2−ノルボルネンランダム共重合
体,エチレンー1−ヘキセンー5−エチリデンー2−ノ
ルボルネンランダム共重合体、エチレンー1−オクテン
ー5−エチリデンー2−ノルボルネンランダム共重合
体、エチレンー1−デセンー5−エチリデンー2−ノル
ボルネンランダム共重合体などがある。
【0032】例えばエチレンープロピレンー非共役ジエ
ンランダム共重合体ゴムはいずれもEthyleneと
PropyleneとDieneがMethylene
結合でつながったポリマーであるということからEPD
Mで総称される。これらのEPDMはバナジウム系触媒
で重合したものやメタロセン系触媒で組成比を制御して
重合したものを含む。
【0033】エチレンーαーオレフィンー非共役ジエン
共重合体ゴムにおける非共役ジエンの含有量は、通常、
ヨウ素価として表現される。本発明において、ヨウ素価
は15〜35、好ましくは、20〜30である。ヨウ素
価が15より低いとタルクとの親和性が劣るため、ポリ
プロピレンとタルクの界面に存在することが少なく、タ
ルク添加による耐衝撃性の低下が著しい。ヨウ素価が3
5より高すぎるとゴムの硬度が増し、耐衝撃性付与のた
めのゴムの柔軟性が失われる。
【0034】エチレンーαーオレフィンー非共役ジエン
共重合体ゴムの溶融粘度はムーニー粘度(ML1+4 1
00℃)で表現される。本発明で使用する当該ゴムのム
ーニー粘度が35〜80の範囲が好ましい。更に、45
〜75の範囲がより好ましい。ムーニー粘度が35を下
回ると強度が低下してしまう。また、ムーニー粘度が8
0を越えると粘度が高すぎてゴム成分が微分散できない
ため、微細なタルクとポリプロピレンの界面に存在でき
ないためタルクとポリプロピレンの界面結合力向上に寄
与しない。
【0035】(C)エチレンーαーオレフィン共重合体 本発明で用いられるエチレンと炭素数3以上のα―オレ
フィンの二元共重合体として具体的には、エチレンープ
ロピレンランダム共重合体、エチレンー1ーブテンラン
ダム共重合体、エチレンー1ーペンテンランダム共重合
体、エチレンー1ーヘキセンランダム共重合体、エチレ
ンー4ーメチルー1ーペンテンランダム共重合体、エチ
レンー1ーオクテンランダム共重合体、エチレンー1ー
デセンランダム共重合体等があげられる。好ましくはエ
チレンー1−ブテンランダム共重合体(略記号EB
M)、エチレンー1−オクテンランダム共重合体(略記
号EOR)が用いられる。又、エチレンープロピレンー
炭素数4以上のα―オレフィン三元共重合体としてエチ
レンープロピレンー1−ブテンランダム共重合体、エチ
レンープロピレンー1−ヘキセンランダム共重合体、エ
チレンープロピレンー1−オクテンランダム共重合体な
どが挙げられる。
【0036】更に、エチレンーα―オレフィン共重合体
ゴムには原料モノマーにかかわらず、結果として共重合
体組成がエチレンと炭素数3以上のα―オレフィンを有
しているものを含む。これらは例えばスチレンーブタジ
エンブロック共重合体水素添加物(スチレンブロックと
エチレンーブテンブロックを有するブロック共重合体、
略記号SEBS)、スチレンーイソプレンブロック共重
合体水素添加物(スチレンブロックとエチレンープロピ
レンブロックを有するブロック共重合体、略記号SEP
S)、ブタジエンブロック共重合体(結晶性エチレンブ
ロックと非晶性エチレンーブテンブロックを有するブロ
ック共重合体、略記号CEBC)等が挙げられる。
【0037】エチレンと炭素数3以上のα―オレフィン
のランダム共重合体においてエチレン構成単位は20〜
80重量%、好ましくは、30〜70重量%である。エ
チレン構成単位がこの領域からはずれると、ガラス転移
点が上昇し低温特性が低下する。
【0038】(C)成分のエチレンーα―オレフィン共
重合体ゴムと混合して使用する場合のスチレンーブタジ
エンブロック共重合体水素添加物やスチレンーイソプレ
ンブロック共重合体水素添加物としては、剛性と耐熱性
をより優先するためには剛直なスチレンブロックの含量
の多いものを、例えば0.5〜20重量%使用するのが
好ましい。また、低温耐衝撃性や破断伸びをより優先す
るためには、低スチレンブロック含量物を使用するのが
好ましい。これらのSEBS、SEPSは剛性、耐熱
性、低温耐衝撃性、破断伸びの調整のため2種類を混合
使用してもかまわない。
【0039】本発明で使用するスチレンーブタジエンブ
ロック共重合体水素添加物、スチレンーイソプレンブロ
ック共重合体水素添加物はスチレン構成単位が10〜7
0重量%であり、さらに好ましくは12〜68重量%で
ある。スチレン構成単位が10重量%を下回ると剛性、
耐熱性を保持できず、70重量%を上回ると耐衝撃性が
損なわれる。
【0040】(C)成分のエチレンーα―オレフィン共
重合体ゴムに3〜10重量%の範囲で混合するプロピレ
ンーα―オレフィン共重合体ゴムはα―オレフィンの炭
素数が4以上あり、プロピレン構成単位が60〜95重
量%であり、さらに好ましくは70〜90重量%であ
る。当該ゴムの添加量が10重量%をこえると剛性が上
がりすぎ耐衝撃性が低下する。プロピレン構成単位が6
0重量%を下回ると剛性が向上せず、95重量%を上回
るとゴム成分が固すぎ破断伸びの低下と耐衝撃性が損な
われる。
【0041】プロピレンーα―オレフィン共重合体とし
て具体的には、プロピレンー1−ブテンランダム共重合
体、プロピレンー1−ペンテンランダム共重合体、プロ
ピレンー4−メチルー1−ペンテンランダム共重合体、
プロピレンー1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレ
ンー1−オクテンランダム共重合体などの2元共重合体
があげられる。また、ゴムの剛性を調整するために少量
のエチレンを加えた三元共重合体も用いることができ
る。たとえばエチレンープロピレンー1−ブテンランダ
ム共重合体ゴムがあげられる。
【0042】(D)タルク 本発明に用いるタルクは微粉末タルクが好適に用いら
れ、特に平均粒径が0.5〜10μmであり、アスペク
ト比(即ち平板状タルクの直径/厚みの比)が5倍以上
のものが望ましい。
【0043】本発明のポリオレフィン組成物の各成分の
組成割合は、以下の通りである。(A)成分は、50〜
70重量%、好ましくは、53〜65重量%である。5
0重量%を下回ると剛性が実用範囲を下回り、70重量
%をこえると耐衝撃性が低下して剛性と耐衝撃性のバラ
ンスがくずれ好ましくない。
【0044】(A)成分として、(A−1)プロピレン
ブロック共重合体と(A−2)アイソタクティックポリ
プロピレンとの混合物を用いる目的は、本発明のポリオ
レフィン組成物のMFRや成型時の流動性調整用であ
り、使用する( A−1)プロピレンブロック共重合体
のMFRによって適宜(A−2)アイソタクティックポ
リプロピレンを添加する。
【0045】(B)成分は、4〜20重量%、好ましく
は、5〜15重量%である。4重量%を下回るとタルク
とポリプロピレン界面の補強効果が十分で耐衝撃性の向
上効果が無い。また20重量%を越えると剛性が低下し
すぎ、剛性と耐衝撃性のバランスが実用範囲をはずれて
しまうので好ましくない。
【0046】(C)成分は、1〜22重量%、好ましく
は、2〜20重量%である。添加量が22重量%を上回
ると総ゴム量が過大になりポリオレフィン組成物の剛性
が失われる。1重量%を下回ると耐衝撃性の向上が無く
なる。
【0047】(D)成分は、10〜30重量%、好まし
くは、15〜25重量%である。添加量が10重量%よ
り少ないと成形物の硬度向上の効果が低く、又、30重
量%を越えると成形物の硬度が上がりすぎて衝撃強度が
実用レベルをはずれるので好ましくない。
【0048】本発明に関わるポリオレフィン系組成物
は、本発明の目的を損なわない範囲で酸化防止剤、熱安
定剤、核剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃
剤、顔料、染料、タルク以外の無機充填剤、有機充填剤
等を含有してよい。
【0049】本発明に係わるポリオレフィン系組成物
は、少なくとも上記のようなプロピレンブロック共重合
体(A)、エチレンーαーオレフィンー非共役ジエン共
重合体ゴム(B)、エチレンーαーオレフィン共重合体
ゴム(C)、及びタルク(D)を含む。これらの各成分
の混合方法は一般的に樹脂組成物の混練り方法として用
いられる二軸混練り機、バンバリーミキサーなどの混練
り機を用いることができる。上記のような各組成物を混
練りして得られるポリオレフィン組成物は通常ペレット
状に加工されて使用される。
【0050】本発明では、ポリオレフィン組成物の製造
に際して、エチレンーαーオレフィンー非共役共重合体
ゴム(B)とポリプロピレン成分(A)を、あらかじめ
(B)成分が高濃度になるように混合してマスターバッ
チを作成し、二軸混練機などで所定組成になるように希
釈して、ポリオレフィン組成物を調整することが好まし
い。このことにより、(B)成分のブロッキングを防止
することができる。
【0051】
【実施例】各実施例、比較例にあげた各物性は以下の方
法によった。 メルトフローレート(MFR) :ASTM Dー1238 曲げ弾性率(FM) :ASTM Dー790 低温(−30℃)アイゾット衝撃強度(Izod):ASTM Dー256
【0052】表1〜表3で実施例、比較例に使用した各
材料の略記号の内容を示す。 PP1、PP2:アイソタクチックポリプロピレン PBC1〜PBC4:プロピレンブロック共重合体 EPDM1〜EPDM4:エチレンープロピレンー5−
エチリデンー2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム EPR:エチレンープロピレンランダム共重合体ゴム EOR1、EOR2:エチレンー1−オクテンランダム
共重合体ゴム PBM1、PBM2:プロピレンー1−ブテンランダム
共重合体ゴム SEBS:スチレンーブタジエンブロック共重合体水素
添加物 SEPS:スチレンーイソプレンブロック共重合体水素
添加物
【0053】ヨウ素価 : プラスチックハンドブック(朝倉書店、1961年)P
812記載の方法によった。即ち試料0.2〜0.5g
を秤量し、四塩化炭素50mlに溶解し、試薬として臭
化ヨウ素10gを四塩化炭素500mlにとかし、これ
の約50mlを試料の四塩化炭素溶液に加えよく振とう
する。暗所に約15分間放置、つぎに10%ヨウ化カリ
ウム溶液30mlを加えさらに100mlの蒸留水を加
え、0.1Nのチオ硫酸ナトリウムで滴定し、試料と反
応したヨウ素の量を計算する。次に、同じ試料をフーリ
エ変換核磁気共鳴分光法(1HーNMR)により残存2重
結合量のモル%を測定して、先に測定したヨウ素価と1
HーNMR測定2重結合量の間の検量線を作成する。第
3成分の非共役ジエンを同じくするエチレンープロピレ
ンー非共役ジエン共重合体(例えばEPDM)について
あらかじめ作成した検量線により、未知の試料について
1HーNMR測定結果から容易にヨウ素価を求められ
る。
【0054】1HーNMRの測定は日本電子製核磁気共
鳴分光装置(GSX400)を使用し、積算回数64回
とした。試料の溶媒は重クロロホルムを使用した。2重
結合量(モル%)の算出は以下の方法によった。即ち
0.5〜0.95ppmをメチル基由来のピーク(A)、
0.95〜2.5ppmをメチレンまたはメチン基由来
のピーク(B)、4.5〜6.0ppmを2重結合由来の
ピーク(C)と推定して下記の計算式より2重結合量
(モル%)を計算した。 2重結合量(モル%)=1/{(BーAー8C)/4}+{(Aー3C)
/3}+C
【0055】表1には以下の実施例および比較例で用い
たアイソタクチックポリプロピレンとプロピレンブロッ
ク共重合体を示す。表2には各種ヨウ素価の異なるエチ
レンーαーオレフィンー非共役ジエン共重合ゴムとエチ
レンープロピレンゴムを示す。表3には実施例、比較例
に用いたエチレンーα―オレフィン共重合体ゴムを示
す。
【0056】表4、表5及び表6には本発明の効果を示
す実施例1〜14と比較例1〜4を示す。ゴム成分とし
て、(B)エチレンーαーオレフィンー非共役ジエン共
重合ゴムとして、エチレンープロピレンー5−エチリデ
ンー2−ノルボルネンランダム共共重合体と、(C)エ
チレンー1−オクテンランダム共重合体単独あるいはプ
ロピレンー1−ブテンランダム共重合体もしくはスチレ
ンーブタジエンブロック共重合体水素添加物、スチレン
ーイソプレンブロック共重合体水素添加物を混合使用す
ることにより、曲げ弾性率とー30℃Izodが良好に
バランスしていることがわかる。(B)エチレンーαー
オレフィンー非共役ジエン共重合ゴム成分としてヨウ素
価が低すぎる場合は、タルクとの結合量が不足して耐衝
撃強度が上がらない。又、(B)エチレンーαーオレフ
ィンー非共役ジエン共重合体ゴムのみをゴム成分として
用いたときはタルクとの結合量が多すぎタルクをほとん
ど包囲してしまうためタルクの弾性率向上効果が阻害さ
れるため、曲げ弾性率が低下してしまう。
【0057】更にエチレンーαーオレフィン共重合体
(例えばEOR)、あるいはエチレンープロピレン共重
合体(EPR)との混合系のみをゴム成分として用いた場
合には2重結合がもともと欠如しているためタルクとゴ
ム成分間の結合力はなくタルクが単独で分散している状
態となっている。従ってタルクの曲げ弾性率向上効果は
あるが、耐衝撃性に劣った、固くもろい材料しか得られ
ない。本発明のようにエチレンーαーオレフィンー非共
役ジエン共重合体ゴムと低温特性のよいエチレンーαー
オレフィン共重合体ゴムの混合使用により曲げ弾性率と
低温耐衝撃性のバランスした材料が得られる。図1に
は、実施例1〜14と比較例1〜4を理解しやすくする
ため曲げ弾性率とー30℃Izod強度の関係を図示し
ている。比較例の直線より右上の領域が望ましい特性領
域であり、実施例が望ましい領域にあることが明確であ
る。
【0058】タルクとエチレンーαーオレフィンー非共
役ジエン共重合体ゴムの相互作用を理解するために、差
動熱量計(Differential Scannin
gCalorimeter、略記号としてDSC)によ
る結晶化挙動の観察を行った。実験の背景として、タル
クはポリプロピレンの結晶化核剤であり、タルクとエチ
レンーα―オレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムが結
合すれば、タルク表面はゴム成分で一部覆われてしまう
のでタルクの本来の核剤効果が減少してしまうことにな
る。そこでゴム成分によるタルク表面の被覆効果がある
か否かについてはDSCによる結晶化挙動を観察すれば
判断できることになる。そこでタルク/プロピレンブロ
ック共重合体(表1のPBC3)/エチレンーαーオレ
フィンー非共役ジエン共重合体ゴム(表2のEPDM
1)混合物、タルク/プロピレンブロック共重合体(表
1のPBC3)/非共役2重結合のないエチレンーα―
オレフィン共重合体ゴム(表3のEOR2)の混合物、
タルク/プロピレンブロック共重合体(表1のPBC
3)の混合物の3種類の試料の結晶化挙動をDSCで測
定した。230℃で10分間溶融後、10℃/minで
降温したときの結果を図2に示す。2重結合部分を含ま
ないゴム混合系であるタルク/PBC3あるいはタルク
/PBC3/EOR2の試料では結晶化温度が127.
6℃に対して、非共役2重結合部分を含むゴムを含有す
るタルク/PBC3/EPDM1の試料ではゴム成分が
タルク表面を一部被覆するためタルクの核剤効果が減ぜ
られ125.5℃に低下していることが明らかである。
以上の実験結果から非共役2重結合を分子鎖中にもつゴ
ムはタルクと相互作用をしめすことが分かる。スチレン
ーブタジエンブロック共重合体水素添加物やスチレンー
イソプレンブロック共重合体水素添加物はNMR測定に
より水添処理が100%でない場合は分子鎖中に非共役
二重結合が残存するため同様の効果が認められた。
【0059】表7には、プロピレンブロック共重合体中
のエチレンープロピレンランダム共重合体成分のエチレ
ン含量を変えたときの実施例15〜17と比較例5を示
す。実施例15〜17においてはポリプロピレン成分の
組成比が等しくなるように調整してある。比較例5に示
すようにエチレンープロピレンランダム共重合体成分の
エチレン含量が31重量%と過大になると曲げ弾性率と
低温衝撃強度のバランスが悪くなり適度のエチレン含量
域が存在することを示している。エチレンープロピレン
ランダム共重合体成分のエチレン含量が多くなると低温
特性のよいゴムとなるが、反面、ポリプロピレンとの相
溶性が劣りゴムの分散性が低下する。このため低温特性
の劣る組成物しか得られない。
【0060】
【発明の効果】本発明の組成物は成分中のエチレンーα
ーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムがタルクと特
異的に結合力を持つことを利用し、組成物中のタルクと
ポリプロピレンの界面に当該ゴムを適切に介在させるこ
とでタルクとポリプロピレンの界面力が向上し、衝撃的
な変形を受けたときにタルク/ポリプロピレン界面剥離
によるクラックの発生を防ぐことが可能になる。さらに
低温特性の良好なエチレンーαーオレフィン共重合体ゴ
ムは微分散することで応力集中体として働き、微細なク
レーズを多数発生することで衝撃エネルギーを効率的に
吸収できる。このため本発明の組成物では曲げ弾性率が
実用範囲で高くかつ低温衝撃性の優れたバランス特性を
有し、しかもポリプロピレン成分の分子量が低いため溶
融時の流動性に優れることから射出成形に優れた組成物
である。
【0061】表1 実施例及び比較例に使用したアイソ
タクチックポリプロピレン及びプロピレンブロック共重
合体
【0062】
【表1】
【0063】表2 実施例及び比較例で使用したエチレ
ンーαーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムおよび
エチレンープロピレン共重合体ゴム
【0064】
【表2】
【0065】表3 実施例及び比較例で使用したエチレ
ンーαーオレフィン共重合体ゴム
【0066】
【表3】
【0067】表4 実施例1〜7
【0068】
【表4】
【0069】表5 実施例8〜14
【0070】
【表5】
【0071】表6 比較例1〜4
【0072】
【表6】
【0073】表7 実施例15〜17及び比較例5
【0074】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表4、5及び6の実施例1〜14と比
較例1〜4の曲げ弾性率とー30℃Izod強度の関係
を示すグラフである。
【図2】DSC測定による本発明のエチレンーα―オレ
フィンー非共役ジエン共重合体ゴムとタルクの相互作用
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C08L 53/00 23:12 23:16 23:08) (C08L 53/00 23:16 53:02 23:08) (C08L 53/00 23:16 23:14 23:08)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)極限粘度[η]が5〜11dl/
    g、かつエチレンの構成単位が15〜32重量%である
    室温Pーキシレン可溶成分としてのエチレンと炭素数3
    以上のαーオレフィンからなるランダム共重合成分を7
    〜15重量%含有し、ポリプロピレン成分のメルトフロ
    ーレートが100〜300g/10分で、かつプロピレ
    ン連鎖のアイソタクチックペンタッド分率が0.975
    以上であるプロピレンブロック共重合体を50〜70重
    量%、(B)ヨウ素価が15〜35であるエチレンーα
    ーオレフィンー非共役ジエン共重合体ゴムを4〜20重
    量%、(C)エチレンと炭素数3以上のα―オレフィン
    からなり、エチレン構成単位が30〜90重量%からな
    るエチレンーαーオレフィン共重合体ゴムを1〜22重
    量%、及び、(D)タルクを10〜30重量%含むポリ
    オレフィン組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリオレフィン組成物に
    おいて、前記プロピレンブロック共重合体に代えて、前
    記プロピレンブロック共重合体と、メルトフローレート
    が120〜850g/10分であり、かつプロピレン連
    鎖のアイソタクチックペンタッド分率が0.975以上
    であるアイソタクチックポリプロピレンとの混合物を5
    0〜70重量%含むポリオレフィン組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のポリオレフ
    ィン組成物において、前記エチレンーαーオレフィン共
    重合体ゴムに代えて、前記エチレンーαーオレフィン共
    重合体ゴムに、スチレン構成単位が10〜70重量%で
    あるスチレンーブタジエンブロック共重合体水素添加物
    及びスチレンーイソプレンブロック共重合体水素添加物
    のうち少なくとも一つの水素添加物を加えた混合物を1
    〜22重量%含み、該混合物は、前記水素添加物を0.
    5〜20重量%含むポリオレフィン組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載のポリオレフ
    ィン組成物において、前記エチレンーαーオレフィン共
    重合体ゴムに代えて、前記エチレンーαーオレフィン共
    重合体ゴムと、プロピレンと炭素数4以上のα―オレフ
    ィンの共重合体からなりプロピレン構成単位が50〜9
    0重量%であるプロピレンーα―オレフィン共重合体ゴ
    ムとの混合物1〜22重量%含み、該混合物は、前記プ
    ロピレンーα―オレフィン共重合体を3〜10重量%含
    むポリオレフィン組成物。
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