JP2000256524A - 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物

Info

Publication number
JP2000256524A
JP2000256524A JP6503299A JP6503299A JP2000256524A JP 2000256524 A JP2000256524 A JP 2000256524A JP 6503299 A JP6503299 A JP 6503299A JP 6503299 A JP6503299 A JP 6503299A JP 2000256524 A JP2000256524 A JP 2000256524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
chloride resin
powder
resin composition
powder molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6503299A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Endo
清 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical MKV Co filed Critical Mitsubishi Chemical MKV Co
Priority to JP6503299A priority Critical patent/JP2000256524A/ja
Publication of JP2000256524A publication Critical patent/JP2000256524A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピンホールの少ない塩化ビニル系樹脂成形品
を成形することができる粉体成形用塩化ビニル系樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 可塑剤をドライブレンドした塩化ビニル
系樹脂を含む粉体よりなる粉体成形用の樹脂組成物であ
って、該粉体が、80メッシュスルーから150メッシ
ュオンの粒径範囲の粒分を60〜90%含むものである
粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転成形、粉体ス
ラッシュ成形等の粉体成形に用いられる粉体成形用塩化
ビニル系樹脂組成物に係り、特に、ピンホール(ボイ
ド)の少ない優れた成形品を得ることができる粉体成形
用塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転成形や粉体スラッシュ成形等
の粉体成形に用いられている塩化ビニル系樹脂組成物
は、懸濁重合法等によって得られる粉体状塩化ビニル系
樹脂に可塑剤をドライブレンドしたものを主成分とし、
使用目的に応じて、更に、安定剤、顔料、滑剤、充填剤
等の各種添加剤が配合されたものである。
【0003】このような粉体成形用塩化ビニル系樹脂組
成物の主な用途は自動車内装材用成形品である。この自
動車内装材用塩化ビニル系樹脂成形品は、多くの場合、
ウレタン樹脂を注入発泡し、積層体として内装材に用い
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニル系樹脂成形
品にウレタン樹脂を注入発泡する場合、発泡ウレタン樹
脂中のアミン系化合物によって、塩化ビニル系樹脂成形
品に劣化、変質といった不具合な現象が生じる。特に、
この現象は、熱及び光の存在下において著しく促進さ
れ、また、成形品中にピンホールが発生している場合、
発泡ウレタン樹脂による著しい劣化によって塩化ビニル
系樹脂成形品に割れが発生する。
【0005】従って、このような塩化ビニル系樹脂成形
品の割れを防止して、高品質の製品を歩留り良く製造す
るために、ピンホールの少ない塩化ビニル系樹脂成形品
を成形することが強く望まれるが、従来においては、ピ
ンホールの問題のない優れた成形品を得ることができる
粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物は提供されていな
い。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決し、ピ
ンホールの少ない塩化ビニル系樹脂成形品を成形するこ
とができる粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の粉体成形用塩化
ビニル系樹脂組成物は、可塑剤をドライブレンドした塩
化ビニル系樹脂を含む粉体よりなる粉体成形用の樹脂組
成物であって、該粉体が、80メッシュスルーから15
0メッシュオンの粒径範囲の粒分を60〜90%含むも
のであることを特徴とする。
【0008】80メッシュスルーから150メッシュオ
ンの粒径範囲の粒分の比率が60〜90%となるよう
に、粉体の粒度分布を規制することにより、ピンホール
の少ない高品質な成形品を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0010】本発明の粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成
物の樹脂成分である塩化ビニル系樹脂としては、一般に
市販されている塩化ビニル系樹脂粉体をそのまま使用で
きる。具体的には、懸濁重合法によって製造された塩化
ビニル単独重合体、或いは、主要成分としての塩化ビニ
ルモノマーとエチレン、酢酸ビニル等の他の共重合成分
との共重合体を、目的に応じて適宜用いることができ
る。これらの塩化ビニル系樹脂はポーラスであって、可
塑剤を混合したときに可塑剤を吸収する、いわゆるドラ
イブレンドが可能な樹脂である。
【0011】可塑剤の配合量は、配合効果を得ることが
できる量以上であって、塩化ビニル系樹脂粉体に可塑剤
を混合した時、塩化ビニル系樹脂が粉体状を維持し得る
量以下とされ、通常、塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して20〜100重量部、特に50〜80重量部とす
るのが好適である。
【0012】なお、可塑剤としては、アルキル基の炭素
数が9〜11のジアルキルフタレート等のフタル酸エス
テル類、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリ−2
−エチルヘキシルトリメリテート、トリデシルトリメリ
テート等のアルキル基の炭素数が7〜11のトリアルキ
ルトリメリテートなどのトリメリット酸エステル類や、
ポリエステル系可塑剤を用いることができる。
【0013】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、ま
た、使用目的により必要に応じて周知の各種添加剤、例
えば滑剤、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、着色剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤等を、得られる組成物の
物性が低下しない範囲で添加することができる。
【0014】本発明の粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成
物は、後述の粒度調整を行うこと以外は、常法に従っ
て、塩化ビニル系樹脂粉体、可塑剤、並びに必要に応じ
て上記の各種添加剤を混合し、100〜140℃の加熱
下にドライブレンドして可塑剤を塩化ビニル系樹脂粉体
に完全に吸収させることによって調製することができ
る。これら配合成分を均一に混合、ドライブレンドする
には、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダ
ー、プラネタリーミキサー等の混合機に投入して充分に
攪拌すればよい。
【0015】このようにして得られた塩化ビニル系樹脂
組成物には、その粉体流動性を改良する目的で粉体流動
性改良剤を添加するのが望ましい。この粉体流動性改良
剤としては、例えば、乳化重合法又は微細懸濁重合法に
よって製造された平均粒径10μm以下、好ましくは5
μm以下の塩化ビニル系樹脂、いわゆる塩化ビニルペー
ストレジンや、平均粒径5μm以下の微細炭酸カルシウ
ム等の微細無機充填剤を用いることができ、これらの粉
体流動性改良剤は1種を単独で用いても、2種以上を併
用しても良い。
【0016】粉体流動性改良剤の配合量は特に限定され
ないが、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して5〜3
0重量部の範囲、特に8〜15重量部とするのが好まし
い。粉体流動性改良剤は、ドライブレンド時に添加する
と組成物の流動性改良の効果が充分に発揮されないこと
から、可塑剤をドライブレンドして得られた塩化ビニル
系樹脂組成物に添加することが必要である。
【0017】ところで、本発明の粉体成形用塩化ビニル
系樹脂組成物は、80メッシュスルーから150メッシ
ュオンの粒径範囲の粒分を60〜90%含むものであ
る。
【0018】通常、市販されている塩化ビニル系樹脂粉
体は、平均粒径170〜200μm程度であり、このよ
うな一般的な塩化ビニル系樹脂粉体を用いて可塑剤等を
ドライブレンドして塩化ビニル系樹脂組成物を調製した
場合、得られる塩化ビニル系樹脂組成物の粒度分布は、
80メッシュスルーから150メッシュオンの粒径範囲
の粒分が30〜50%と少なく、80メッシュオンの比
較的多い、即ち、粗粒の多い塩化ビニル系樹脂組成物が
得られ、このような塩化ビニル系樹脂組成物を用いて粉
体成形を行うと、ピンホールの多い成形品となる。
【0019】これに対して、本発明に従って、80メッ
シュスルーから150メッシュオンの粒径範囲の粒分が
60〜90%となるように粒度調整を行うと、ピンホー
ルの少ない良好な粉体成形品を得ることができる。この
特定の粒径範囲の粒分が60%未満では、ピンホールの
問題がある。この特定の粒径範囲の粒分が90%を超え
るように粒度調整を行うことは困難であることから、本
発明においては、この特定の粒径範囲の粒分の比率が6
0〜90%、好ましくは70〜90%となるように得ら
れた塩化ビニル系樹脂組成物の粒度調整を行う。この粒
度調整は篩分けにより粗粒分を除去する方法、ドライブ
レンド作成時の剪断力調整で粗粒分を除去する方法等に
より行うことができる。
【0020】このような本発明の粉体成形用塩化ビニル
系樹脂組成物は、粉体回転成形法、粉体スラッシュ成形
法によって、所望の形状に成形される。
【0021】特に、本発明の粉体成形用塩化ビニル系樹
脂組成物は、例えば、クラッシュパッド、ドアトリム、
ヘッドレスト、アームレスト、コンソールボックス等の
自動車内装材の成形材料として工業的に極めて有用であ
る。
【0022】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0023】実施例1,2、比較例1 下記配合で原料をヘンシェルミキサーに投入し、ドライ
ブレンドを実施した。
【0024】[配合(重量部)] 塩化ビニル樹脂(懸濁重合法により製造された平均重合
度900、平均粒径150μm):100 可塑剤 :70 安定剤 :10 顔料 :5 組成物の温度が125℃に達した時点で冷却を開始し、
50℃まで冷却した後、平均重合度1500、平均粒径
2μmの塩化ビニルペーストレジン15重量部を添加し
て均一に分散させ塩化ビニル系樹脂組成物を得た。この
塩化ビニル系樹脂組成物について、ドライブレンド作成
時の剪断力調整で粗粒分を除去することにより粒度調整
を行い(ただし、比較例1では粒度調整を実施しなかっ
た。)表1に示す粒度分布の塩化ビニル系樹脂組成物と
した。
【0025】各塩化ビニル系樹脂組成物を用いて、粉体
スラッシュ成形法により成形品を製造し、得られた成形
品について、実体顕微鏡観察することによりピンホール
の発生状況を調べ、下記基準で評価し、結果を表1に示
した。 [評価基準] ○…25cm2の領域にピンホール50個以下 ×…25cm2の領域にピンホール200個以上 △…ピンホールの個数が上記○と×との間
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、本発明の粉体成
形用塩化ビニル系樹脂組成物によれば、成形品中のピン
ホールが少なく、品質安定性の向上を図ることができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の粉体成形用
塩化ビニル系樹脂組成物によれば、粉体成形法により、
ピンホールの少ない高品質の成形品を歩留り良く成形す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 27:06 Fターム(参考) 4F205 AA15 AB07 AB16 AC04B GA01 GA13 GB01 GC04 GE03 GE24 GE29 4J002 BD031 BD041 BD061 BD081 CF002 EH146 FD022 FD026 GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可塑剤をドライブレンドした塩化ビニル
    系樹脂を含む粉体よりなる粉体成形用の樹脂組成物であ
    って、該粉体が、80メッシュスルーから150メッシ
    ュオンの粒径範囲の粒分を60〜90%含むものである
    ことを特徴とする粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 該可塑剤が、フタル酸エステル類、トリ
    メリット酸エステル類及びポリエステル系可塑剤よりな
    る群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 更に、塩化ビニル系樹脂100重量部当
    たり粉体流動性改良剤5〜30重量部を含むことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の粉体成形用塩化ビニル系
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 該粉体流動性改良剤が、乳化重合法又は
    微細懸濁重合法によって製造された平均粒径10μm以
    下の塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする請求項3
    に記載の粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 該粉体流動性改良剤が無機充填剤である
    ことを特徴とする請求項3に記載の粉体成形用塩化ビニ
    ル系樹脂組成物。
JP6503299A 1999-03-11 1999-03-11 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JP2000256524A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6503299A JP2000256524A (ja) 1999-03-11 1999-03-11 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6503299A JP2000256524A (ja) 1999-03-11 1999-03-11 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000256524A true JP2000256524A (ja) 2000-09-19

Family

ID=13275242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6503299A Pending JP2000256524A (ja) 1999-03-11 1999-03-11 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000256524A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013150112A1 (de) * 2012-04-04 2013-10-10 Resitech Germany GmbH Sprühpulver mit verbesserter morphologie zur herstellung von kunststoff-formhäuten
EP4293067A1 (fr) * 2022-06-13 2023-12-20 Brussels Recycling Metal (BR Met) SA Poudre micronisée en pvc mou recyclé et articles fabriqués à base de cette poudre

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013150112A1 (de) * 2012-04-04 2013-10-10 Resitech Germany GmbH Sprühpulver mit verbesserter morphologie zur herstellung von kunststoff-formhäuten
CN104271689A (zh) * 2012-04-04 2015-01-07 雷斯泰克德国有限公司 用于制备塑料成型皮的具有改进形态的喷射粉末
EP4293067A1 (fr) * 2022-06-13 2023-12-20 Brussels Recycling Metal (BR Met) SA Poudre micronisée en pvc mou recyclé et articles fabriqués à base de cette poudre

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4589321B2 (ja) ポリマー及びポリリン酸アンモニウム含有防炎加工剤の粉末状組成物、その製造方法及びこの粉末から製造された成形体
EP1792930B1 (en) Modified powder, fluid composition containing said modified powder, formed article, and method for producing modified powder
EP1877487B1 (en) Plasticizer compositions for flexible closed cell foams
KR970005901B1 (ko) 분말 성형용 발포성 염화 비닐 수지 조성물 및 그 제조 방법
JPH10120854A (ja) 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物およびその製造方法
JP2000256524A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH09241460A (ja) 粉体成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物
JPH07173353A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法
US5321090A (en) Polyvinyl chloride resin powder composition and production thereof
KR101677568B1 (ko) Pvc 컴파운드 조성물 및 그 제조방법
JP3301138B2 (ja) ペースト用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法
KR100295472B1 (ko) 발포제조성물
JP2001055477A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH11172005A (ja) 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JP2000256525A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JP2564924B2 (ja) 粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物およびその製造方法
JPH0948896A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH07173354A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH11152384A (ja) 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPS61130350A (ja) 機械発泡性プラスチゾル組成物
JPH07149984A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH0948897A (ja) 粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH08333469A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS60163939A (ja) 塩化ビニル系樹脂発泡成形体の製造方法
JPS6354302B2 (ja)