JP2564924B2 - 粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物及
びその製造方法に関するもので、特に自動車用内装材と
してのクラッシュパッド、アームレスト、ヘッドレス
ト、コンソール、メーターカバー、ドアトリム或いはピ
ラーなどのクッション性カバーリング材料に有用であ
る。
<従来の技術> 近年、自動車内装材としてのカバーリング材料におい
て、軽量で且つ、ソフト感に優れ、しかも高級感のある
皮しぼ模様やスチィッチ模様などを施したものが要求さ
れ、従来の塩化ビニル樹脂とABS樹脂とを主体とした軟
質シートの真空成形品ではその対応が困難であり、この
要求に答えるべく粉末成形法が脚光を浴びてきた。
この粉末成形法の特徴は180℃以上の温度にある金型
と粉末供給ボックスとを一体化させて回転又揺動・或い
は噴射させて金型内面に粉末を溶着させ、未溶着粉末は
自動的或いは強制的に粉末供給ボックスに回収すること
にある。〔特開昭58−182507号公報〕かかる粉末成形法
に使用される金型の加熱方法にはガス加熱炉方式、熱媒
体油循環方式、熱媒体浴浸漬方式或いは高周波誘導加熱
方式などがある。〔住友化学誌1985−I第84〜91頁〕。
次に、かかる粉末成形法においてつくられたカバーリ
ング材料は従来の真空成形品と同様にウレタン原料を注
入発泡して貼合され、最終成形品とされている。このウ
レタン発泡体がクッション性付与の役目を果している。
しかしながら、このウレタン貼合品はウレタン発泡時の
アミン化合物の作用で塩化ビニル系樹脂のカバーリング
材の変色を著しく助長すること、ウレタン原料が高価で
あることなどの好ましくない面がある。
また、粉末成形法で非発泡層と発泡層とを同時一体成
形し、クッション性カバーリング材料をつくることが試
みられている。この粉末二層成形法は、高温の金型に先
づ発泡剤を含まない粉末樹脂組成物を溶着させ、次いで
発泡剤を含む粉末樹脂組成物を付着させて、発泡剤の分
解温度以上の温度に維持するか、維持できない場合後加
熱して発泡させて二層成形体をつくる方法であるがその
基本原理は公知である。〔特公昭42−11510号公報〕か
かる粉末成形においては、粉末樹脂組成物と同じく粉末
発泡性樹脂組成物も粉体流動性に優れたものでなければ
ならない。
この粉末発泡性樹脂組成物の製造に当っては、塩化ビ
ニル樹脂と可塑剤、安定剤、発泡剤、その他助剤などを
配合して加熱用ジャケットのついたブレンダーや高速回
転型ミキサーを使ってドライブレンドする公知の方法が
適用される。また、粉体流動性を向上させるため、微粒
の塩化ビニル樹脂や微粒の炭酸カルシウムやシリカなど
の無機微粉末をドライブレンド終了後冷却段階で添加す
ることもよく知られている。(ラバーダイジェストVol.
14,No.8,第32〜40頁、ポリ塩化ビニル−その化学と工業
−II第367−370頁,1968年、及び特公昭37−1575号公
報) 一方、発泡性樹脂組成物について述べると、塩化ビニ
ル樹脂組成物に発泡剤を配合し発泡性を付与することは
従来より知られている。〔特開昭61−111887号公報〕し
かし、この様な組成物で発泡体を成形しても、必ずしも
圧縮後の歪回復性が満足できるものでなく、また独立気
泡率も低い。この問題を解決するため、架橋成分の配合
が知られている。例えば、水酸基やカルボキシル基を含
有する塩化ビニル共重合体と架橋剤とを配合した発泡性
組成物として特公昭52−16498号公報、特公昭52−44588
号公報、特公昭54−20985号公報、特開昭58−18665号公
報、特公昭58−27818号公報などが挙げられ、熱可塑性
ポリウレタンやアクリル樹脂を含有する塩化ビニル系発
泡性組成物として例えば特開昭60−141729号公報、特開
昭60−141730号公報などが挙げられる。
更には熱可塑性ポリウレタン部分に2官能性ポリオー
ルとジイソシアネートとの反応生成物であって分子末端
に水酸基を有するものを使った塩化ビニル系発泡性組成
物として例えば特開昭56−18627号公報、特開昭57−168
924号公報、特公昭62−20220号公報などが挙げられる。
しかしながら、これらの発泡性組成物は単にドライブレ
ンドしたもので、押出成形、カレンダー成形、及びプレ
ス成形には使えても、粉体流動性が乏しく粉末成形法に
は適さない。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は前記の従来技術のもつ問題点を解決するもの
である。すなわち、粗大な凝集粒子を含まず、かつ、粉
末成形法に適する粉体流動性を有し、発泡倍率など発泡
性に優れ、それから得られた発泡体は弾力性があり、圧
縮後の歪回復性が良好な粉末成形用発泡性塩化ビニル系
樹脂組成物およびその製造方法を提案するものである。
<問題点を解決するための手段> 前記の要請すなわち粉体流動性並びに発泡性に優れた
粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物を粗大な凝集
粒子を発生させずに得る方法について鋭意検討を行なっ
た。
その結果、ドライブレンド過程において塩化ビニル系
樹脂に第1工程として可塑剤を添加、吸収させた後、あ
る特定の温度に達した後に、分子内に活性水素を有する
少なくとも1種の特定の重合体または共重合体およひ架
橋性イソシアネート化合物を添加することにより、粗大
な凝集粒子を発生せずに粉体流動性並びに発泡性に優れ
た粉末発泡性樹脂組成物が得られることを見出し本発明
を完成させるにいたった。
本発明は基本的に次の構成から成る。すなわち懸濁重
合法またはバルク重合法により得られる粒状塩化ビニル
系樹脂100重量部に第1工程として可塑剤40〜120重量
部、好ましくは50〜100重量部、を配合し、吸収させた
後、第2工程として (A)成分:分子内に活性水素を有する少なくとも1種
以上の重合体または共重合体0.5〜40重量部、好ましく
は1〜20重量部、および (B)成分:架橋性イソシアネート化合物0.1〜10重量
部、好ましくは0.2〜5重量部を配合しドライブレンド
する。この間発泡剤および安定剤を配合するがその配合
は好ましくは第1工程において行なわれる。ドライブレ
ンド配合系の温度が最高温度到達後の冷却工程において
好ましくは約50℃以下の温度において、第3工程として
乳化重合法またはミクロ懸濁重合法にて得られる微粒の
塩化ビニル系樹脂3〜25重量部、好ましくは5〜20重量
部をコーティングして粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹
脂組成物を得る。
本発明の特徴は前記(A)成分および(B)成分の構
造とその添加のタイミングにある。(A)成分として用
いる化合物は分子内に活性水素を有する塩化ビニル系共
重合体もしくはアクリル系重合体または共重合体であ
る。これらは1種または2種以上を混合して用いること
ができる。
(A)成分および(B)成分は第2工程の昇温過程で
温度が約90℃に達した後、好ましくは約100℃に達した
後に添加する。
(A)成分として分子内に活性水素を有するアクリル
系重合体または共重合体を用いる場合にはその配合の時
期は第2工程の昇温過程で温度が約90℃に達した後、好
ましくは約100℃に達した後、かつ冷却過程で温度が約1
00℃に達する前に選ばれる。前記した各成分を本発明の
温度条件の範囲外にて添加すると粗大な凝集粒子を生じ
易くかつ粉末成形性が悪くなり好ましくない。
本発明のドライブレンド方法において第1工程から第
2工程の(A)成分及び(B)成分の添加の行なわれる
昇温過程における昇温速度は5〜20℃/分好ましくは5
〜12℃/分である。また、冷却過程における冷却速度は
5〜25℃/分、好ましくは5〜15℃/分である。
以下、本発明にて用いる成分について詳細に述べる。
懸濁重合法またはバルク重合法にて得られる塩化ビニ
ル系樹脂としては懸濁重合法またはバルク重合法で製造
される粒状塩化ビニル重合体又は塩化ビニルと共重合し
得るエチレン、プロピレン、ビニールアセテートなどの
共重合体或いはエチレンとビニルアセテート共重合体へ
の塩化ビニルのグラフト共重合体およびこれらの二種以
上の重合体の混合物も含まれるが、必ずしもこれに限定
されるものではない。
懸濁重合法またはバルク重合法にて得られる粒状塩化
ビニル系樹脂の平均粒子径は50〜200μm、好ましくは8
0〜170μm、より好ましくは100〜150μmである。
本発明にて用いる分子内に活性水素を有する塩化ビニ
ル系共重合体としては、塩化ビニルモノマーと分子中に
活性水素を有するモノマー、例えば水酸基、カルボキシ
ル基などを有するモノマーとを通常の懸濁重合法、乳化
重合法あるいはその他公知の重合法により共重合して得
られるものがあげられ、それらの代表的なものを例示す
れば、塩化ビニルモノマーと2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、エチル−2−ヒドロキシエチルフマレート、3−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸モノブチル、ウンデシレン酸などとの
塩化ビニル系共重合体があげられる。
これらの添加量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、0.5〜25重量部を用いることができ、0.5重量部より
少ない時は架橋効果が出ず25重量部より多いときは、架
橋効果が変わらないため無駄である。
本発明における前記(A)成分の分子内に活性水素を
有するアクリル系共重合体としてはアクリル酸アルキル
を主成分とする弾性体であって、架橋点となる活性基を
有する副成分との共重合体が使用可能であり、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エ、ル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル
などアクリル酸アルキルエステルの1種または2種以上
を主成分とし、これにアリルグリシジルエーテル、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−クロロエチルビニルエーテルなどの架橋点
となる活性基を有する副成分との共重合体があげられ、
とりわく活性基としてエポキシ基または水酸基を有する
アクリル系共重合体が好ましく用いられる。
アクリル系共重合体の添加量は塩化ビニル系樹脂100
重量部に対し、0.5〜25重量部を用いることができる。
0.5重量部以下であれば、発泡体を成形した時の架橋効
果が出ないため、回復性が悪い。アクリル系共重合体は
熱により溶融させ、塩化ビニル系樹脂の表面に融着さ
せ、分散性を向上させているが、25重量部以上添加する
と、粉末状組成物が粘着性を帯び、粉体流動性が悪化す
る。
また(A)成分としてビニルエステル重合体またはビ
ニルエステルを含有する共重合体のケン化物例えば、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を用いることも
出来る。
(A)成分として前記分子内に活性水素を有する塩化
ビニル系共重合体およびアクリル系重合体または共重合
体等を併用することができる。これらを併用する場合は
その合計量として0.5〜40重量部好ましくは1〜20重量
部の範囲にて用いることができる。
本発明に用いる(B)架橋性イソシアネート化合物と
しては、例えば、活性水素を有する(A)成分の活性基
と反応し得る官能基を分子中に2個以上有する化合物が
あげられ、分子中にイソシアネート基、封鎖イソシアネ
ート基などを有する化合物が用いられる。それらの代表
的なものを例示すれば、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフ
ェニルイソシアネートあるいは前記ポリイソシアネート
と少なくとも2官能性の活性水素を有する化合物(たと
えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリエチレンアジペートなど)と
のイソシアネート基を分子末端に有する初期付加重合
体、前記ポリイソシアネートおよび初期付加重合体のイ
ソシアネート基をフェノール、マロン酸ジエチルエステ
ル、アセト酢酸エステル、アセトキシム、酸性亜硫酸ソ
ーダ、その他各種のマスキング剤で封鎖した封鎖イソシ
アネートが使用される。これらの架橋性イソシアネート
化合物の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部を用いる
ことが出来る。
0.1重量部より少ない時は架橋効果が十分でなく、
又、10重量部より多いときは、増量の効果があまりない
ため無駄である。
本発明に用いる(A)分子内に活性水素を有する重合
体または共重合体及び(B)架橋性イソシアネート化合
物は、ドライブレンド過程に於て、懸濁重合法又はバル
ク重合法で得られる塩化ビニル系樹脂に可塑剤を添加、
吸収させたあとドライブレンド配合物の温度が上記過程
で約90℃好ましくは約100℃に到達した後に添加するこ
とが必要である。ドライブレンド配合物の温度が上昇過
程で90℃に到達する以前に添加すると、懸濁重合法又は
バルク重合法で得られる塩化ビニル系樹脂の可塑剤の吸
収が十分でないため、(A)成分の分子内に活性水素を
有する重合体が可塑剤を吸収し、粘着性を帯び、粒子が
付着凝集して粗大な凝集粒子が多量に発生するのみなら
ず、最終的に粉体流動性の良好な粉末組成物を得ること
ができない。上記の粗大な凝集粒子が存在すると粉末成
形に於て良好な製品を得ることができず、このため、粉
末組成物を製造したあと、例えば32メッシュの金網でふ
るって通過した粉末組成物のみを粉末成形に用い、32メ
ッシュの金網上に残った粗大な凝集粒子ははいきする必
要がある。このため、粒子が付着凝集して粗大な凝集粒
子が多量に発生すると上記のはいき量が増大し、生産性
を低下させる点で好ましくない。また、分子内に活性水
素を有する重合体が可塑剤を吸収すると、後に発泡体を
成形した時に、架橋効果が減少し好ましくない。
本発明で用いられるコーティング用の微粒の塩化ビニ
ル系樹脂はエマルジョン重合法またはミクロ懸濁重合法
で製造される平均単位粒子径が0.1〜10μmの塩化ビニ
ル重合体又は塩化ビニルと共重合し得るエチレン、プロ
ピレン、ビニルアセテートなどの共重合体が挙げられ
る。
本発明で用いられるコーティング用の微粒の塩化ビニ
ル系樹脂は、ドライブレンド配合物の冷却過程で50℃以
下の温度で添加するのが好ましい。かかる温度条件を選
ぶことにより粉体流動性に優れた粉末成形用発泡性組成
物を製造することができる。
本発明に使用される可塑剤とは、ジイソデシルフタレ
ート、ジイソウンデシルフタレート、アルキル基の炭素
数が9〜11のジアルキルフタレートなどのフタール酸エ
ステル類、トリオクチルトリメリテート、トリ2−エチ
ルヘキシルトリメリテート、トリデシルトリメリテー
ト、アルキル基の炭素数が7〜9或いは7〜11のトリア
ルキルトリメリテートなどトリメリット酸エステル類が
使用される。
また、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤など
を少量使うことも含まれるが必ずしもこれらに限定され
るものではない。
本発明に用いる発泡剤としては、通常の分解型発泡剤
になんら製限されることなく必要に応じ適宜用いられ、
たとえばアゾジカルボンアミド、p・p′−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニ
ルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジドなどがあ
げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合
して用いてもよい。とくにアゾジカルボンアミドが好適
に使用される。
本発明には発泡助剤を用いることができる。発泡助剤
としては例えば亜鉛華、硝酸亜鉛などの亜鉛無機塩、亜
鉛オクトエート、亜鉛ステアレートなどの亜鉛脂肪酸石
せんおよび尿素などがあり、これらの一種又は二種以上
を組合せて使用することもできる。
本発明に用いる安定剤としては、亜鉛、バリウム、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、リチウム、錫などの
金属化合物、例えばカルボン酸のこれらの金属塩、なか
んづくこれらの複合安定剤やエポキシ化合物などの有機
安定剤などがあげられる。
また、本発明の組成物の製造方法において、前記した
配合剤の他に必要に応じて充填剤、顔料などを添加する
ことができる。
次に実施例により本発明をより具体的に記すが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1> (配合) 基本成分 塩化ビニル樹脂(懸濁重合ポリマー、平均粒子径120ミ
クロン、平均重合度()700) 90重量部 微粒の塩化ビニル樹脂(ミクロ懸濁重合ポリマー、平均
単位粒子径1ミクロン、平均重合度()16000) 10重
量部 可塑剤 ジイソデシルフタレート 70重量部 バリウムオクトエート/亜鉛オクトエート系安定剤3重
量部 発泡剤 アゾジカルボシアミド 4重量部 架橋成分 (A)塩化ビニル/2−ヒドロキシプロピルアクリレート
共重合体 (乳化重合ポリマー、平均単位粒子径0.9ミクロン、2
−ヒドロキシプロピルアクリレートの含量3モル%、平
均重合度()1300) 5重量部 (B)トリメチロールプロパントリレンジイソシアネー
ト付加体 0.5重量部 スーパーミキサーに上記懸濁重合塩化ビニル樹脂を入
れ、加熱しながら一定回転速度で撹拌し、樹脂温度が80
℃になったところで上記可塑剤、安定剤、および発泡剤
を添加してドライブレンドを実施した。組成物温度が12
0℃に達した時点で上記架橋成分を添加した。さらに撹
拌を続け、組成物温度が125℃に達した時点で冷却を行
ない、50℃に冷却された後上記微粒の塩化ビニル樹脂を
均一に分散させ、粉体流動性のよい粉末状の発泡性樹脂
組成物を得た。上記組成物を目開き32メッシュの金網で
ふるったところ、金網を通過した組成物は99.5重量パー
セントで金網上に残留した粗大な凝集粒子は0.5重量パ
ーセントであった。また、上記組成分物を用い、以下の
様な方法で発泡シートを作成し、下記に示す評価項目お
よび方法で粉末組成物の粉体流動性および発泡シートの
発泡性を評価した。結果を第1表に示す。
ニッケル製平板金型を280℃のギャーオーブン中で5
分間予備加熱を行なった。その時の金型温度は約210℃
であった。この金型に直ちに前記粉末塩化ビニル系組成
物をふりかけ、約10秒後過剰の粉末組成物を排出し、雰
囲気240℃のギャーオーブンに入れ、1分間の再加熱を
行ない、発泡せしめた後、冷却して金型より脱型し、発
泡シートを得た。粉末組成物および発泡体の評価は次に
記す方法によった。
(評価項目および方法) (1) 粉体流動性 組成物100mlをJIS−K−6721のかさ比重測定装置の漏
斗に入れ、ダンパーを引き抜いて試料が落下し始めてか
ら、全試料が落下し終るまでの時間(秒数)を測定し
た。
(2) 成形性 発泡体を作成する際、加熱した金型に粉末組成物にふ
りかけ、排出した時の粉末組成物の付着状態を観察し
た。
E:厚みむらなく、均一に付着している G:厚みむらはあるが、ほぼ均一に付着している SG:やや厚みむらが大きく、付着の均一性もやや悪い。
P:厚みむらが大きく、均一に付着していない (3) 発泡倍率 次式により算出した。
(4) 独立気泡率 ベックマン社製空気比較式比重計により、連続気泡率
を測定し、次式より計算した。
(5) 圧縮回復性 発泡体を10秒間、指で完全に圧縮し、除圧後の回復状
態を目視判定した。
E:除圧後すぐに回復し、痕跡も残らない G:5秒以内に回復し、痕跡も残らない SG:10秒以内に回復し痕跡が残る。
P:10秒後も回復せず、痕跡が残る <実施例2〜4、比較例1〜4> 実施例1と同じ配合剤を用い、各配合剤の量および架
橋成分の添加時の温度を種々変更して粉末状組成物を得
た。各粉末状組成物を32メッシュの金網でふるったとき
に32メッシュの金網上に残留する粗大な凝集粒子の重量
パーセントを第1表および第2表に示す。
また、実施例1と同様な方法で得た各粉末状組成物の
粉体流動性および発泡シートの発泡性を評価した結果を
第1表および第2表に示す。
表中(A−1)成分は塩化ビニル/2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート共重合体、(A−2)成分はヒドロキ
シエチルアクリレート−アクリル酸エステル共重合体、
(B)成分はトリメチロールプロパントリレンジイソシ
アネート付加体を表わす。
実施例5 (配合) 基本成分 塩化ビニル樹脂(懸濁重合ポリマー、平均重合度()
700;住友化学工業(株)製) 90重量部 微粒の塩化ビニル樹脂(マイクロ懸濁重合ポリマー,平
均重合度()1300,平均単位粒子径約1μm;住友化学
工業(株)製) 10重量部 可塑剤ジイソデシルフタレート 70重量部 バリウムオクトエート/亜鉛オクトエート系安定剤3重
量部 発泡剤アゾジカルボンアミド 4重量部 架橋成分 (A)アクリル系共重合体(ヒドロキシエチルアクリレ
ート−アクリル酸エステル共重合体) 4重量部 (B)トリメチロールプロパントリレンジイソシアネー
ト付加体 1重量部 スーパーミキサーに上記懸濁重合塩化ビニル樹脂を入
れ、加熱しながら一定回転速度で撹拌し、樹脂温度が80
℃になったところで上記可塑剤、安定剤、および発泡剤
を添加してドライブレンドを実施した。組成物温度が12
0℃に達した時点で上記架橋成分を添加した。さらに撹
拌を続け、組成物温度が125℃に達した時点で冷却を行
ない、50℃に冷却された後上記微粒の塩化ビニル樹脂を
均一に分散させ、粉体流動性のよい粉末状の発泡性樹脂
組成物を得た。上記組成物を用い、以下の様な方法で発
泡シートを作成し、その評価結果は第3表に記した。
ニッケル製平板金型を280℃のギャーオーブン中で5
分間予備加熱を行なった。その時の金型温度は約210℃
であった。この金型に直ちに前記粉末塩化ビニル系組成
物をふりかけ、約10秒後過剰の粉末組成物を排出し、雰
囲気240℃のギャーオーブンに入れ、1分間の再加熱を
行ない、発泡せしめた後、冷却して金型より脱型し、発
泡シートを得た。
実施例6〜12、比較例5〜8 実施例5と同じ架橋成分を用いて架橋成分の量および
これらの添加時の温度を種々変更し各種の粉末状組成物
を得た。
実施例5と同様と方法により発泡体を作成し、評価を
行なった。それらの結果は表−3および第4表に記し
た。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】懸濁重合法またはバルク重合法により得ら
    れる塩化ビニル系樹脂100重量部に、第1工程として、
    可塑剤40〜120重量部を配合し、第2工程として、 (A)成分:分子内に活性水素を有する少なくとも1種
    以上の重合体または共重合体0.5〜40重量部、および (B)成分:架橋性イソシアネート化合物0.1〜10重量
    部を配合してドライブレンドし、第3工程として最高温
    度到達後の冷却工程において、乳化重合法またミクロ懸
    濁重合法により得られる微粒の塩化ビニル系樹脂3〜25
    重量部をコーティングして得られることを特徴とする粉
    末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記分子内に活性水素を有する重合体また
    は共重合体が塩化ビニル系共重合体またはアクリル系重
    合体または共重合体である請求項1記載の粉末成形用発
    泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】懸濁重合法またはバルク重合法により得ら
    れる塩化ビニル系樹脂100重量部に、第1工程として、
    可塑剤40〜120重量部を配合し、第2工程として、 (A)成分:分子内に活性水素を有する少なくとも1種
    以上の重合体または共重合体0.5〜40重量部、および (B)成分:架橋性イソシアネート化合物0.1〜10重量
    部を配合してドライブレンドし、第3工程として最高温
    度到達後の冷却工程において、乳化重合法またはミクロ
    懸濁重合法により得られる微粒の塩化ビニル系樹脂3〜
    25重量部をコーティングして得られることを特徴とする
    粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】前記分子内に活性水素を有する重合体また
    は共重合体が塩化ビニル系共重合体またはアクリル系重
    合体または共重合体である請求項3記載の粉末成形用発
    泡性塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ドライブレンドにおいて系の温度が上
    昇過程において約90℃に到達した後に第2工程として
    (A)成分および(B)成分を配合する請求項3記載の
    粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法。
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