JP2000255092A - 画像記録装置および画像記録装置の制御手順を記憶する記憶媒体 - Google Patents

画像記録装置および画像記録装置の制御手順を記憶する記憶媒体

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JP2000255092A
JP2000255092A JP11062792A JP6279299A JP2000255092A JP 2000255092 A JP2000255092 A JP 2000255092A JP 11062792 A JP11062792 A JP 11062792A JP 6279299 A JP6279299 A JP 6279299A JP 2000255092 A JP2000255092 A JP 2000255092A
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JP11062792A
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Kazuya Umeyama
一也 梅山
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇華方式や溶融方式の画像記録装置におい
て、サーマルヘッドの過熱を抑制する。 【解決手段】 CPU54からラインメモリ67に出力
される1ライン分の画像データに応じ、バッファゲート
66から複数の点状発熱体Hのそれぞれに電力が間欠的
に繰り返し供給される。所定の階調に対応して点状発熱
体Hのそれぞれに対して行われる電力供給動作が完了し
た後、ウェートカウンタ72は計時を開始する。ウェー
トカウンタ72は、計時を終了すると階調カウンタ61
およびドットカウンタ68に信号を発する。ウェートカ
ウンタ72から上記信号が出力されると、点状発熱体H
のそれぞれに対して次の階調に対応する電力供給動作が
行われる。ウェートカウンタ72による計時時間は、画
像記録に用いられる記録シートの種類に応じて異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータから
出力される画像データやビデオ機器から出力される画像
信号等に基づき、記録シートに画像を記録する画像記録
装置、特に昇華方式や溶融方式の画像記録装置および画
像記録装置の制御手順を記憶する記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱溶融性の染料が基材に塗布されたイン
クリボンを記録シートに密着させて部分的に加熱するこ
とにより、記録シートに染料を転写して画像を記録する
画像記録装置が知られている。この画像記録装置は、記
録する画像の濃度に応じた熱量でインクリボンを加熱す
ることにより、多階調の画像を記録することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の画像記録装置
で、インクリボンに熱しわが生じることにより記録シー
トに記録された画像が乱れることがあった。
【0004】本発明は、インクリボンの熱しわを抑制し
て記録シートに記録された画像の乱れを減じることの可
能な画像記録装置および画像記録装置の制御手順を記憶
する記憶媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1) 一実施の形態を
示す図2に対応付けて説明すると、請求項1に記載の発
明に係る画像記録装置は、インクリボンRを加熱してイ
ンクリボンR上の染料を記録シートPに転写する加熱手
段Hと;画像記録に用いられるインクリボンRおよび記
録シートPのうち、少なくともいずれかの種類に関連す
る種類情報を受け、この種類情報が第1の種類に関連す
る場合には、画像データを構成する複数画素の階調情報
のそれぞれに対応する量のエネルギを間欠的に繰り返し
供給する際のエネルギ供給休止時間を第1の時間に設定
し、上記種類情報が、同一の画像記録に際してより多く
の供給エネルギ量を必要とする第2の種類に関連する場
合にはエネルギ供給休止時間を第1の時間よりも長い第
2の時間に設定する加熱制御手段54および60とを有
することにより上述した目的を達成する。 (2) 一実施の形態を示す図2および図3に対応付け
て説明すると、請求項2に記載の発明に係る画像記録装
置は、種類情報が第1の種類に関連する場合には加熱手
段Hに対する1回のエネルギ供給動作が終了してからこ
のエネルギ供給動作に後続するエネルギ供給動作が始ま
るまでの待ち時間として第1の待ち時間を設定し、種類
情報が第2の種類に関連する場合には第1の待ち時間よ
りも長い第2の待ち時間を設定する待ち時間設定手段7
1および72をさらに有するものである。 一実施の形態を示す図2および図7に対応付けて以下の
発明を説明する。 (3) 請求項3に記載の発明に係る画像記録装置は、
加熱制御手段54が、階調情報と、階調情報のそれぞれ
に対応して加熱手段Hにエネルギを間欠的に繰り返し供
給する際のエネルギ供給時間とを関連付けるデータテー
ブルを記憶する記憶手段52Aまたは52Bと;種類情
報が第2の種類に関連する場合に、第2の時間に対応す
るエネルギ供給休止時間データをデータテーブルに挿入
し、データテーブルを変換するテーブル変換手段54
と;上記データテーブルに基づいて、加熱手段Hへのエ
ネルギ供給とエネルギ供給休止とを行う加熱駆動手段6
0とを含むものである。 (4) 請求項4に記載の発明に係る画像記録装置は、
テーブル変換手段54が、種類情報が第2の種類に関連
する場合に、記憶手段52Aまたは52Bに記憶される
データテーブルの階調数を整数倍し、階調数の増加分に
対応するデータをエネルギ供給休止時間データとして設
定することによりデータテーブルを変換するものであ
る。 (5) 一実施の形態を示す図2に対応付けて説明する
と、請求項5に記載の発明は、インクリボンRを加熱し
てインクリボンR上の染料を記録シートPに転写する加
熱手段Hを有する画像記録装置に対する制御手順を記憶
する記憶媒体に適用される。そして、画像記録に用いら
れるインクリボンRおよび記録シートPのうち、少なく
ともいずれかの種類に関連する種類情報を受け、この種
類情報が第1の種類に関連する場合には、画像データを
構成する複数画素の階調情報のそれぞれに対応する量の
エネルギを間欠的に繰り返し供給する際のエネルギ供給
休止時間を第1の時間に設定し、上記種類情報が同一の
画像記録に際してより多くの供給エネルギ量を必要とす
る第2の種類に関連する場合にはエネルギ供給休止時間
を第1の時間よりも長い第2の時間に設定する加熱制御
手順を記憶するものである。
【0006】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】− 第1の実施の形態 − 図1〜図6を参照して本発明の第1の実施の形態につい
て説明する。画像記録装置の要部を示す図1において、
インクリボンRの染料塗布面(図1の紙面裏側)と記録
シートPとはサーマルヘッド10とプラテン20とで部
分的に圧接される。以下、本明細書中ではインクリボン
Rに塗布されている染料を「インク」と称する。サーマ
ルヘッド10の、インクリボンRと接する面には複数の
点状発熱体Hがサーマルヘッド10の長手方向に配設さ
れている。画像記録装置に送られる画像データに応じ、
個々の点状発熱体Hの発熱はサーマルヘッド制御部60
(図2)により独立して制御される。
【0008】プラテン20は、ピニオンギヤ23および
減速ギヤ24を介してモータ22により矢印Fの方向に
回転駆動される。プラテン20の回転により、記録シー
トPおよびインクリボンRは矢印Aの方向に送られる。
このときに点状発熱体Hで発生する熱量に応じた濃度で
インクリボンRのインクが溶融し、所望の画像が記録シ
ートPの上に記録される。
【0009】インクリボンRには、イエロー(Y)、マ
ゼンタ(M)、シアン(C)の3色の溶融性インクが、
リボンRの送り方向にY、M、Cの順で繰り返し塗布さ
れている。Cのインクが塗布されたインク面とYのイン
クが塗布されたインク面との境界には、透明部分が設け
られている。この透明部分には、インデックスマークI
yが形成されている。同様にYのインクが塗布されたイ
ンク面とMのインクが塗布されたインク面との境界の透
明部分には、インデックスマークImが形成されてい
る。同様にMのインクが塗布されたインク面とCのイン
クが塗布されたインク面との境界の透明部分には、イン
デックスマークIcが形成されている。インデックスマ
ークIy、インデックスマークIm、インデックスマー
クIcは、それぞれ異なる形状のマークである。
【0010】上述したインクリボンRの一端は供給側リ
ール30に巻き付けられ、インクリボンRの他端は巻き
取りリール32に巻き付けられている。巻き取りリール
32は、ピニオンギヤ42、減速ギヤ44、およびスリ
ップ機構46を介してモータ40により駆動される。
【0011】図2は、画像記録装置1(2点鎖線で囲っ
た部分)を構成する画像記録機構の要部と、画像記録装
置1の画像記録動作を制御するための駆動制御回路50
の概略とをブロック図にて示したものである。図2にお
いて、図1と同じ構成要素には同じ符号を付す。
【0012】画像記録装置1には、インターフェイス5
1を介してコンピュータCOMが接続される。コンピュ
ータCOMには、不図示のフロッピーディスクドライ
ブ、ハードディスクドライブ、あるいはCD−ROMド
ライブ等が接続される。
【0013】駆動制御回路50は、画像記録装置1の制
御を行うCPU54を備えている。このCPU54に
は、RAM52Aと、ROM52Bと、ドライバ56A
および56Bと、サーマルヘッド制御部60とが接続さ
れる。RAM52Aは、コンピュータCOMより出力さ
れる画像データを一時的に蓄えるためのものである。ド
ライバ56Aは、CPU54から出力される制御信号に
対応する電力をモータ22に供給する。ドライバ56B
は、CPU54から出力される制御信号に対応する電力
をモータ40に供給する。サーマルヘッド制御部60
は、CPU54から出力される画像信号に対応してサー
マルヘッド10上に配設される複数の点状発熱体Hのそ
れぞれに対して電力を供給する。ROM52Bには、C
PU54により実行される画像記録動作の制御プログラ
ムや画像記録動作制御のための制御パラメータなどが記
憶されている。
【0014】上述した画像記録動作の制御プログラム
は、コンピュータCOMより転送されてRAM52Aに
ロードされるものであってもよい。この場合、画像記録
動作の制御プログラムはフロッピーディスク、ハードデ
ィスク、あるいはCD−ROMに記憶される。これらの
記憶媒体に記憶されるプログラムは、コンピュータCO
M内に読み込まれてから画像記録装置1に出力される。
あるいは、画像記録装置1に設けられるカード型フラッ
シュメモリ用スロット(不図示)に装着されるフラッシ
ュメモリから上述した制御プログラムがロードされるも
のであってもよい。
【0015】CPU54にはまた、温度センサ12、フ
ォトインタラプタ58、およびフォトインタラプタ59
が接続される。温度センサ12は、サーマルヘッド10
の温度を検知するためにサーマルヘッド10に取り付け
られる。フォトインタラプタ58は、インクリボンR上
のシアンインク面Cとイエローインク面Yとの間に形成
されるインデックスマークIy、Im、Icを検出する
ためにインクリボンRの走行経路近傍に配設される。フ
ォトインタラプタ58は、Iy、Im、Icを検出す
る。CPU54は、フォトインタラプタ58から出力さ
れる信号に基づき、どの色のインク面がサーマルヘッド
10と対向しているかを判定する。フォトインタラプタ
59は、記録シートPが搬送される経路の近傍に配設さ
れる。CPU54は、フォトインタラプタ59から出力
される信号に基づき、記録シートPの先頭位置を検出す
る。
【0016】ところで、画像記録装置1で画像記録可能
な記録シートPの種類としては、標準紙と称されるコー
ト紙やオーバーヘッドプロジェクタ(OHP)用のフィ
ルム等がある。これらの記録シートPに画像記録する場
合に用いられるインクリボンRは、記録シートPの種類
に応じた専用のものが用いられる。上述のインデックス
マークIy、Im、Icは、インクリボンRの種類ごと
に異なるマークパターンを有している。CPU54は、
フォトインタラプタ58から出力される信号に基づいて
インクリボンRの種類を判定することができる。なお、
CPU54がフォトインタラプタ58から出力される信
号に基づいてインクリボンRの種類を検出するのに代え
て、オペレータがコンピュータCOMにインクリボンR
および記録シートPのうち、少なくともいずれかの種類
を入力するものであってもよい。この場合、コンピュー
タCOMよりCPU54に上記いずれかの種類に関連す
る情報が出力される。あるいは、CPU54がフォトイ
ンタラプタ59より出力される信号に基づいて記録シー
トPの種類を判定するものであってもよい。この場合、
記録シートPの光の透過率に応じて変化するフォトイン
タラプタ59の出力に基づいてCPU54が記録シート
の種類を判定する。
【0017】画像記録装置1は、コンピュータCOMか
らY、M、C3色の面順次データにより構成される画像
データを入力し、後述する制御手順に従って画像を記録
する。なお、以下の説明中ではサーマルヘッド10の点
状発熱体Hが配列される方向に平行な方向を主走査方向
と称する。また記録シートPの送り方向に平行な方向を
副走査方向と称する。
【0018】CPU54は、コンピュータCOMから送
られる2次元画像データを一時的にRAM52Aに蓄え
て上記2次元画像データを主走査方向に沿う1次元の線
順次データに分解する。CPU54は、線順次データを
サーマルヘッド制御部60に対して間欠的に出力する。
サーマルヘッド制御部60は、CPU54から出力され
る線順次データに基づいて点状発熱体Hのそれぞれの発
熱量を制御する。
【0019】CPU54は、不図示のヘッド駆動機構を
制御し、インクリボンRと記録シートPとを、サーマル
ヘッド10とプラテン20とで加圧(以降、この状態を
加圧状態と称する)しながら点状発熱体Hを発熱させ
る。加圧状態で点状発熱体Hが発熱すると、インクリボ
ンRに塗布された溶融性インクが記録シートPに転写さ
れる。加圧状態でCPU54がプラテン20を回転させ
ると、記録シートPとリボンRとが同じ量だけ図1の矢
印Aの方向に送られる。すなわち、CPU54は主走査
方向に沿う線状の画像を記録してはプラテン20を矢印
Fの方向に微小角度回転させる動作を繰り返して記録シ
ートP上に2次元の画像を記録する。
【0020】CPU54は、以上に説明したようにして
Y色の画像の記録が完了するとヘッド駆動機構(不図
示)を制御し、サーマルヘッド10をプラテン20から
遠ざける。以降、この状態を開放状態と称する。画像記
録装置1は、不図示の記録シート戻し機構を有する。C
PU54は、この記録シート戻し機構を制御して記録シ
ートPを送り戻す。CPU54は、上述した動作を繰り
返してM色およびC色の画像記録を完了すると記録シー
トPを矢印Aの方向に送り、画像記録装置1の外部に記
録シートPを排出する。
【0021】サーマルヘッド制御部60の内部構成を概
略的に示す図3を参照し、サーマルヘッド制御部60の
構成および動作について説明する。図3において比較的
太い線で描かれる矢印がパラレル信号を伝送する信号ラ
インを示し、比較的細い線で描かれる矢印がシリアル信
号を伝送する信号ラインを示す。
【0022】サーマルヘッド制御部60は、階調カウン
タ61と、ストローブメモリ62と、ストローブカウン
タ63と、比較器64と、シリアルパラレル変換器65
とを有する。サーマルヘッド制御部60はさらに、バッ
ファゲート66と、ラインメモリ67と、ドットカウン
タ68と、シフトクロック発生器69と、クロック発生
器70とを有する。なお、以下の説明では、画像記録装
置1がY色、M色およびC色それぞれ256階調(0〜
255)で画像記録が可能なものとするが、記録可能な
階調数が256未満のものであっても256を越すもの
であっても本発明を適用できる。また、画像記録可能な
色の種類および色数についても、Y色、M色およびC色
の3色に限られるものではない。
【0023】階調カウンタ61は、後述するウェートカ
ウンタ72からパルス信号を受け、ウェートメモリ7
1、ストローブメモリ62および比較器64のそれぞれ
に対して階調データを出力する。階調カウンタ61から
出力される階調データは、1を初期値とし、ウェートカ
ウンタ72からパルス信号を一つ受ける都度1づつイン
クリメントする。階調カウンタ61から出力される階調
データが255に達している状態でウェートカウンタか
ら階調カウンタ61にパルス信号が発せられると、階調
カウンタ61から出力されるデータは1にリセットされ
る。
【0024】ストローブメモリ62には、CPU54よ
りストローブパルスデータが出力される。このストロー
ブパルスデータは、画像データが有する0〜255の階
調に対応して点状発熱体Hに電力を供給する際の電力供
給時間に関するデータである。このストローブパルスデ
ータは、図4(a)に示されるようなデータテーブルと
してまとめられてROM52B(図2)に予め記憶され
ている。なお、階調0においては点状発熱体Hの加熱は
行われない。したがって、図4(a)に示されるデータ
テーブルは、階調1〜255に対応するものとなってい
る。図4(a)に示されるデータテーブルは、画像記録
に用いられる記録シートPの種類に対応して複数記憶さ
れている。記録シートPの種類に応じてデータテーブル
が複数記憶される理由は、画像記録に際して同じ濃度を
得るのに必要な点状発熱体Hの必要加熱量が異なるから
である。特に、オーバーヘッドプロジェクタ用の透明シ
ート、すなわちOHP用の記録シートでは、標準紙に画
像を記録して得られるのと同程度の濃度を得るために、
より多くの加熱熱量を必要とする。
【0025】画像記録動作中、ストローブメモリ62は
階調カウンタ61より出力される階調データに対応する
ストローブパルスデータをストローブカウンタ63に逐
次出力する。
【0026】ストローブカウンタ63は、ストローブメ
モリ62より入力されたストローブパルスデータが示す
値に達するまでの間、クロック発生器70より出力され
るクロックパルスをカウントして計時を行う。ストロー
ブカウンタ63からウェートカウンタ72およびバッフ
ァゲート66に出力される信号は、通常’Lo’の状態
にあり、上述した計時中のみ’Hi’となる。
【0027】比較器64は、階調カウンタ61より出力
される階調データとラインメモリ67から出力されるデ
ータとを比較するディジタルの比較器である。そして、
ラインメモリ67から出力される階調データの値が階調
カウンタ61より出力される階調データと等しいか、あ
るいは階調カウンタ61からから出力される階調データ
の値を上回る場合に’Hi’がシリアルパラレル変換器
65に出力される。
【0028】シリアルパラレル変換器65は、シフトク
ロック発生器69から出力されるクロックパルスを同期
信号として比較器64から出力されるシリアル信号をパ
ラレル信号に変換する。
【0029】バッファゲート66は、シリアルパラレル
変換器65から出力されるパラレルデータを保持し、増
幅する。そしてストローブカウンタ63から’Hi’の
信号が出力される間、サーマルヘッド10に複数配設さ
れる点状発熱体Hのそれぞれに対して上記パラレルデー
タに対応した電力を供給する。
【0030】ラインメモリ67は、CPUより出力され
る画像データを一時的に記憶するたものものである。こ
の画像データは、CPU54により主走査方向に沿う1
次元の線順次に分解されている。すなわち、Y色、M色
およびC色のうちのいずれかの画像データのうち、サー
マルヘッド10で画像記録される1ライン分の画像デー
タがラインメモリ67で一時的に記憶される。なお、こ
のラインメモリ67は、複数ライン分のデータを一時的
に記憶するものであってもよい。
【0031】ドットカウンタ68は、ウェートカウンタ
72からパルス信号を受けるとラインメモリ57に制御
信号を発する。ドットカウンタ68からラインメモリ5
7に出力される制御信号は、初期値である1から最終値
まで所定の時間間隔で1づつインクリメントされる。そ
して、最終値に達するとドットカウンタ68の動作は停
止する。主走査方向に沿う1ライン分の画像を構成する
画素数をNMとすると、この最終値はNMで表される。
つまり、ドットカウンタ68から出力される制御信号の
値をPXで表すと、PXは1からNMに至るまでの間、
1づつインクリメントされる。ラインメモリ67は、ド
ットカウンタ68からの制御信号を受け、上述した1ラ
イン分の画像データを構成する複数画素の画像データに
ついて主走査方向の配列順に従って1画素分づつ比較器
64に出力する。具体的に説明すると、図1において、
たとえばモータ22の側の端に対応する画素から数えて
PX番目の画像データをラインメモリ67は比較器64
に出力する。
【0032】比較器64は、階調カウンタ61より出力
されている階調の値と、ラインメモリ67から逐次出力
されるPX番目の画素の階調の値とを逐次比較し、その
判定結果をシリアルパラレル変換器65に出力する。こ
の判定結果は、上述したようにシリアルパラレル変換器
65でパラレル信号に変換される。つまり、主走査方向
に沿う1ライン分の画像データのうち、階調カウンタ6
1から出力される階調値と等しいか、それを上回る値を
有する画素に対応する部分が’Hi’となっているパラ
レルデータがシリアルパラレル変換器65内で生成され
る。
【0033】ウェートメモリ71には、画像記録動作開
始に先だってCPU54よりウェートパルスデータが出
力される。このウェートパルスデータは、画像データが
有する0〜255の階調値に対応して点状発熱体Hに電
力を間欠的に供給する際の電力非供給時間、すなわち電
力供給休止時間に関するデータである。このウェートパ
ルスデータは、図4(b)に示されるようなデータテー
ブルとしてまとめられてROM52B(図2)に予め記
憶されている。なお、すでに説明したように階調0にお
いては点状発熱体Hの加熱を行わない。したがって、図
4(b)に示されるウェートデータテーブルは、階調1
〜255に対応するものとなっている。ウェートデータ
テーブルは、画像記録に用いられる記録シートPの種類
に対応して複数記憶されている。記録シートPの種類に
応じてウェートデータテーブルが複数記憶される理由
は、画像記録に際して同じ濃度を得るのに必要な点状発
熱体Hの必要加熱量が異なるからである。つまり、点状
発熱体Hの必要加熱量が大きい場合、点状発熱体Hの温
度は高くなりやすい。点状発熱体Hの温度が高くなりす
ぎてインクリボンRの基材の耐熱温度を越すとインクリ
ボンRに熱しわを生じる。熱しわは、記録される画像の
乱れの原因となる。したがって、点状発熱体Hの必要加
熱量が比較的大きい場合には、必要加熱量の大きさに応
じて点状発熱体Hへの電力供給休止時間をより長く設定
することが効果的である。上述のウェートパルスデータ
により、点状発熱体Hに電力を間欠的に供給する際の電
力供給休止時間が後述するように定められる。
【0034】画像記録開始に先立ち、CPU54は図2
に示されるフォトインタラプタ58より信号を入力して
画像記録に用いられる記録シートPの種類を判定する。
そして、判定された記録シートPの種類に適するウェー
トデータテーブルを選択する。その後CPU54は、上
記ウェートデータテーブル中のデータをウェートメモリ
71に転送する。なお、上記ウェートデータテーブル
は、図2に示されるコンピュータCOMよりCPU54
に出力され、RAM52Aに記憶されるものであっても
よい。
【0035】画像記録動作中、ウェートメモリ71は階
調カウンタ61より出力される階調データに対応するウ
ェートパルスデータをウェートカウンタ72に出力す
る。
【0036】ウェートカウンタ72は、ストローブカウ
ンタ63から出力される信号の立ち下がりを検出して動
作開始する。そしてウェートカウンタ72は、ウェート
メモリ71より入力されるウェートパルスデータが示す
値に達するまでの間、クロック発生器70より出力され
るクロックパルスをカウントする。ウェートカウンタ7
2から階調カウンタ61およびドットカウンタ68に出
力される信号は、通常’Lo’の状態にある。そして、
ウェートカウンタ72はクロックパルスのカウントを終
えると一つのパルスを階調カウンタ61およびドットカ
ウンタ68に出力する。
【0037】ここで、CPU54の動作と、以上のよう
に構成されるサーマルヘッド制御部60の動作とについ
て説明する。
【0038】− CPU54の動作 − 図5は、CPU54により実行される画像記録制御プロ
グラムを説明するフローチャートである。図5に示され
るプログラムは、図2に示されるコンピュータCOMよ
り画像記録装置1に印刷指令が出力されるのに応答して
CPU54により実行が開始される。
【0039】S101においてCPU54は、図2に示
されるフォトインタラプタ58より信号を入力する。フ
ォトインタラプタ58からCPU54に入力される信号
は、インクリボンRに形成されるインデックスマークI
(図1)のパターンに応じて変わる。
【0040】S102においてCPU54は、S101
での信号入力結果に基づいて画像記録に用いられる記録
シートPの種類が標準紙であるか否かを判定する。イン
クリボンRは、記録シートPの種類に応じてそれぞれ専
用のものが用いられる。したがって、インクリボンRの
種類を判定することにより、CPU54は画像記録に用
いられる記録シートPの種類を判定することができる。
CPU54は、S102での判定が肯定されるとS10
3に進む。一方、CPU54はS102での判定が否定
されるとS104に分岐する。
【0041】S103においてCPU54は、標準紙用
のパラメータの設定を行う。すなわち、CPU54はサ
ーマルヘッド制御部60内のウェートメモリ71および
ストローブメモリ62に、それぞれ標準紙用のウェート
データおよびストローブデータを出力する。
【0042】S104においてCPU54は、OHPフ
ィルム用のパラメータの設定を行う。すなわち、CPU
54はウェートメモリ71およびストローブメモリ62
に、それぞれOHPフィルム用のウェートパルスデータ
およびストローブパルスデータを出力する。
【0043】S105においてCPU54は、画像記録
を実行する。すなわち、CPU54は、RAM52Aに
一時的に蓄えられている2次元画像データを主走査方向
に沿う1次元の線順次データに分解する。そしてCPU
54は、線順次データをサーマルヘッド制御部60に対
して間欠的に出力する。サーマルヘッド制御部60は、
CPU54から出力されるパラメータおよび線順次画像
データに基づき、後で説明するように画像記録を行う。
【0044】図5のフローチャートでは、CPU54が
インクリボンRの種類に基づいて記録シートPの種類を
判定するが、以下に説明するようにしてもよい。たとえ
ば、画像記録に用いられる記録シートPの種類をオペレ
ータがコンピュータCOM(図2)に入力するものであ
ってもよい。この場合には、画像データとともに記録シ
ートPの種類がコンピュータCOMより画像記録装置1
に出力される。あるいは、オペレータが画像記録装置1
に設けられる不図示のスイッチを操作して記録シートP
の種類を入力するものであってもよい。さらには、フォ
トインタラプタ59から出力される信号に基づいてCP
U54が記録シートPの種類を判定するものであっても
よい。この場合、記録シートPの種類に応じて光の透過
率が異なる性質を利用することができる。すなわち、フ
ォトインタラプタ59から出力される信号レベルの大き
さに応じてCPU54は画像記録に用いられる記録シー
トPの種類を判定することができる。
【0045】また、CPU54はS102で画像記録に
用いられる記録シートPが標準紙であるか否かを判定す
るが、この判定は必ずしも必要としない。すなわち、S
101でフォトインタラプタ58より入力された信号の
値を指標として指定されるROM52B(図2)の領域
に格納されるパラメータを、CPU54がサーマルヘッ
ド制御部60に出力すればよい。
【0046】さらに、ROM52B中に記憶されている
上記パラメータをサーマルヘッド制御部60に出力する
のに代えて、CPU54が記録シートPの種類に対応し
てこのパラメータを算出し、サーマルヘッド制御部60
に出力することもできる。この場合、たとえばCPU5
4がn次多項式によってパラメータを算出する。そし
て、このn次多項式の各次数における係数がROM52
Bに記憶される。
【0047】− サーマルヘッド制御部60の動作 − CPU54により実行される以上の画像記録制御手順に
応答して行われるサーマルヘッド制御部60の動作につ
いて説明する。
【0048】a) ストローブパルスデータ、ウェート
パルスデータの入力 CPU54からは、ストローブメモリ62およびウェー
トメモリ71に、それぞれストローブパルスデータ、ウ
ェートパルスデータが画像記録に用いられる記録シート
Pの種類に応じて出力される(図5におけるS103お
よびS104の動作)。
【0049】b) 線順次データの入力 続いてCPU54からラインメモリ67に主走査方向に
沿う1ライン分の画像データが出力される(図5におけ
るS105の動作)。
【0050】c) 階調カウンタの作動開始 階調カウンタ61が作動を開始し、ウェートメモリ7
1、ストローブメモリ62および比較器64のそれぞれ
に階調データを出力する。ウェートメモリ71は、階調
カウンタ61から出力される階調データに対応するウェ
ートパルスデータをウェートカウンタ72に出力する。
ストローブメモリ62は、階調カウンタ61から出力さ
れる階調データに対応するストローブパルスデータをス
トローブカウンタ63に出力する。
【0051】d) 1ラインの画像を構成する画素ごと
の階調比較 ドットカウンタ68が作動を開始し、まず初期値である
1をラインメモリ67に出力する。すると、ラインメモ
リ67は端(たとえば図1においてモータ22側の端)
から1番目の画素の階調データを比較器64に出力す
る。この画素の階調データが0である場合、階調カウン
タ61から比較器64に出力されている階調データは1
なので、比較器64から出力される信号は’Lo’とな
る。そして、この画素の階調データが1以上の場合に
は、比較器64から出力される信号は’Hi’となる。
【0052】比較器64から出力される信号は、シフト
クロック発生器69から出力される信号に同期してシリ
アルパラレル変換器65に入力される。以上に説明した
d)の階調比較動作は、ドットカウンタ68が最終値に
達するまで繰り返し行われる。そして、シリアルパラレ
ル変換器65内には1ライン分のサーマルヘッド制御デ
ータが生成される。すなわち、1ライン分のサーマルヘ
ッド制御データは、ラインメモリ67に記憶されている
1ライン分の画像データのうち、階調カウンタ61から
出力される値以上の階調値を有する画素に対応する部分
が’Hi’となっているものとなる。
【0053】e) 第n階調に対応するサーマルヘッド
制御データの出力 以上のようにしてシリアルパラレル変換器65内で生成
されるパラレルのサーマルヘッド制御データは、バッフ
ァゲート66に出力される。
【0054】f) サーマルヘッド加熱 バッファゲート66にサーマルヘッド制御データが出力
されるのに続き、ストローブカウンタ63は’Hi’の
信号をバッファゲート66に出力する。そしてストロー
ブカウンタ63は、上記c)にてストローブメモリ62
から出力されている値に基づいて計時を開始する。スト
ローブカウンタ63は、計時を完了すると’Lo’の信
号を出力する。ストローブカウンタ63から’Hi’の
信号が出力されている間、バッファゲート66は、サー
マルヘッド10に複数配設される点状発熱体H(図2)
のそれぞれに対して電力を供給する。
【0055】以上に説明したサーマルヘッド制御部60
の動作により、シリアルパラレル変換器65から出力さ
れるサーマルヘッド制御データの’Hi’に対応する点
状発熱体H(図2)が発熱する。そして、点状発熱体H
から発する熱量に応じた量の染料がインクリボンRから
記録シートP(以上、図1)に転写される。
【0056】e) サーマルヘッドに対する電力供給休
止時間の設定 ストローブカウンタ63から出力される信号は、上述の
ように’Lo’から’Hi’へ、そして’Hi’から’
Lo’へと変化する。ウェートカウンタ72は、ストロ
ーブカウンタ63から出力される信号の立ち下がりを検
知する。そして、ウェートカウンタ72は、上記(c)
にてウェートメモリ71から出力されている値に基づい
て計時を開始する。ウェートカウンタ72は、計時を完
了すると一つのパルスを階調カウンタ61およびドット
カウンタ68に出力する。以上に説明したように、ウェ
ートカウンタ72が計時動作を行っている間は点状発熱
体Hに対して電力供給が行われない。この理由について
は後で説明する。
【0057】ウェートカウンタ72から出力されるパル
ス信号を受けると、階調カウンタ61は階調データをイ
ンクリメントする。そして、主走査方向に沿う1ライン
分の画像データをもとに、階調カウンタが1から255
まで変化する間、サーマルヘッド制御部60はc)〜
e)の動作を繰り返し行う。
【0058】いま、1ライン分の画像データ中のある画
素A、BおよびCの階調値が、それぞれ1、125、2
50であるとしてサーマルヘッド制御部60による上述
の動作を具体的に説明する。階調値が1である画素Aに
対応する点状発熱体Hには、上述した動作が繰り返し行
われる間に最初の1回目にだけ電力が供給される。階調
値が125である画素Bに対応する点状発熱体Hには、
階調カウンタ61から出力される階調データが125を
越すまで間欠的に電力が供給される。そして、階調値が
250である画素Cに対応する点状発熱体Hには、階調
カウンタ61から出力される階調データが250を越す
まで間欠的に電力が供給される。つまり、点状発熱体H
のそれぞれに対して間欠的に電力が供給される動作は、
これらの点状発熱体のそれぞれに対応する画素が有する
階調値に応じた回数にわたって繰り返し行われる。
【0059】以上に説明した1ライン分の画像記録動作
を終了すると、CPU54はモータ22および40(図
2)を駆動して記録シートPの画像記録位置を1ライン
分移動する。インクリボンRも、記録シートPとともに
1ライン分移動して新たな染料塗布面が記録シートPと
接する。CPU54は続いて次のラインの画像データを
サーマルヘッド制御部60に転送する。つまり、b)か
ら始まる上記手順を繰り返す(図5におけるS105の
動作)。
【0060】CPU54およびサーマルヘッド制御部6
0は、上述の動作を繰り返してY、M、C各色の画像記
録を行う。そしてCPU54は、Y、M、Cすべての色
の画像記録を終えると記録シートPを画像記録装置1の
外部に排出する。
【0061】ここで図6(a)を参照し、インクリボン
Rの単位面積あたりに与えられる熱量と記録シートPに
転写される染料の濃度との関係を説明する。図6(a)
では、画像記録シートPが標準紙である場合およびOH
Pフィルムである場合の上記関係がグラフ化して示され
ている。OHPフィルムは、標準紙と比べて同一濃度の
染料転写濃度を得るのにより多くの熱量を必要とする。
必要な熱量が多い。つまり、同じ画像を記録する場合で
あっても、サーマルヘッド制御部60はOHPフィルム
に画像記録するときに、標準紙に画像を記録するときに
比べて点状発熱体Hに供給する電力を増す。
【0062】また、図6(a)からもあきらかなよう
に、単位面積あたりに与えられる熱量に対する画像記録
濃度の関係は非線形である。ストローブメモリ62に
は、この非線形性に対応して第1階調〜第255階調の
それぞれに対するストローブパルス数が記憶されてい
る。すなわち、ある階調に対応する点状発熱体Hへの電
力供給時間と他の階調に対応する点状発熱体Hへの電力
供給時間とは必ずしも等しくはない。
【0063】サーマルヘッド制御部60は、画像データ
の階調値に応じて点状発熱体Hに電力を間欠的に供給す
る。たとえば階調値が100の画素に対応する点状発熱
体Hに電力を供給する動作を間欠的に100回繰り返
す。このとき、上記画素に対応する点状発熱体Hの温度
は、徐々に上昇する。
【0064】従来の技術に係る画像記録装置では、図3
に示されるウェートメモリ71およびウェートカウンタ
72を有していない。つまり、ストローブカウンタから
出力される信号の立ち下がりが直に階調カウンタおよび
ドットカウンタに入力される。このため、サーマルヘッ
ド制御部から点状発熱体のそれぞれには、僅かな時間間
隔で電力が断続供給される。
【0065】点状発熱体Hに対してパルス的に電力を供
給する際の点状発熱体Hの温度変化について説明する
と、電力供給時には点状発熱体Hの温度が上昇する。そ
して電力供給休止時には点状発熱体Hの温度が下降す
る。しかし、電力供給休止に係る時間が短いと、点状発
熱体Hの温度は下降する間もなく、漸次上昇する。電力
供給休止に係る時間が短い状態で点状発熱体Hに繰り返
し電力を供給するのにともない、点状発熱体Hの温度が
上昇する様子を図6(b)のグラフにおける破線で示
す。図6(b)のグラフにおいて、横軸には点状発熱体
Hに電力を供給する時間すなわち加熱時間の累積をと
り、縦軸には点状発熱体Hの温度をとる。
【0066】階調値の比較的大きな画素に対応する点状
発熱体Hに対し、電力供給休止時間が短い状態で電力を
供給すると、図6(b)の破線のグラフで示されるよう
に点状発熱体Hの温度がインクリボンRの基材の耐熱温
度を越す場合がある。上述のとおり、OHPフィルムに
画像を記録する場合に点状発熱体Hへ供給する電力は標
準紙に画像記録する場合の電力に比べて大きい。したが
って、OHPフィルムに画像を記録する場合における図
6(b)の破線で示されるグラフの傾きは、標準紙に画
像記録する場合に比して大きくなる。すなわち、OHP
フィルムに画像記録する場合に、点状発熱体Hの温度が
インクリボンRの基材の耐熱温度を越しやすい傾向にあ
る。以下、本明細書中ではインクリボンRの基材の耐熱
温度を単に「基材耐熱温度」と称する。点状発熱体Hの
温度が基材耐熱温度を越すと、インクリボンRに熱しわ
と呼ばれる変形を生じて記録シートPに記録される画像
の乱れを生じる原因となる。
【0067】この点、本発明が適用される画像記録シス
テムでは、上述のようにウェートメモリ71およびウェ
ートカウンタ72によって点状発熱体Hに電力を間欠供
給する際の電力休止時間を設けることができる。そし
て、図6(b)のグラフ中で実線にて示されるように、
点状発熱体Hの過熱を抑制することができる。
【0068】本発明が適用される画像記録システムにお
いて、点状発熱体Hの過熱がどのように抑制されるかに
ついて図6(b)のグラフを参照して以下に説明する。
ウェートメモリ71内に記憶されるウェートパルスデー
タに関し、点状発熱体Hの温度が比較的低い区間aの階
調に対応するウェートパルスデータは、たとえば最小値
である1に設定される。すると、点状発熱体Hに対する
電力供給休止時間は最短となって点状発熱体Hの温度は
速やかに上昇する。このため、画像記録に要する時間を
短縮することができる。点状発熱体Hの温度が基材耐熱
温度に近くなり始める区間bの階調に対応するウェート
パルスデータは、たとえば5に設定される。ウェートパ
ルスがこのように設定されることにより、区間bにおけ
る点状発熱体Hの温度上昇勾配が減じられる。
【0069】区間cの階調に対応するウェートパルスデ
ータは、たとえば15に設定される。ウェートパルスが
このように設定されることにより、区間cにおける点状
発熱体Hの温度は徐々に下降する。なお、点状発熱体H
の温度が下降しても、記録シートPに記録される画像の
濃度が増さなくなるということはない。なぜならば、記
録シートPに記録される画像の濃度は、点状発熱体Hか
ら発せられる熱エネルギ量に比例するからである。上記
熱エネルギ量は、点状発熱体Hの温度変化を加熱時間で
積分することにより得られる。つまり、点状発熱体Hの
温度が低い分、加熱時間を増せばよい。
【0070】区間dに対応するウェートパルスデータ
は、たとえば0に設定されて点状発熱体Hの温度変化は
上昇に転じる。そして、区間eに対応するウェートパル
スデータは、たとえば15に設定される。以上に説明し
たように、本発明の実施の形態に係る画像記録システム
では、点状発熱体Hの温度が基材耐熱温度を越すことな
く、インクリボンRを加熱することができる。このた
め、インクリボンRの熱しわの発生が抑制されて記録シ
ートPに記録される画像の乱れも抑制される。このと
き、点状発熱体Hの温度が比較的低い場合には電力供給
休止時間が比較的短目に設定される。また点状発熱体H
の温度が基材耐熱温度に近い場合には電力非供給時間が
比較的長目に設定される。
【0071】以上のように例示したウェートパルスの設
定値は、画像記録に用いられる記録シートPおよびイン
クリボンRの種類に応じ、実験により予め求められる。
サーマルヘッド制御部60による点状発熱体Hへの電力
供給制御動作を説明するタイミングチャートを図11
(a)に示す。図11(a)に示されるように、ストロ
ーブカウンタ63とウェートカウンタ72とが交互に作
動する。そして、ストローブカウンタ63の出力が’H
i’の間、点状発熱体Hへ電力が供給される。ウェート
カウンタ72が計時を行う時間は、図11(a)からも
わかるように階調カウンタ61から出力される階調デー
タに応じて可変である。したがって、点状発熱体Hへの
電力供給休止時間をきめ細かく制御することができる。
一方、図11(d)には従来の技術に係る画像記録装置
のタイミングチャートを示す。図11(d)からは、サ
ーマルヘッド制御部から点状発熱体のそれぞれに、僅か
な時間間隔で電力が断続供給される様子がわかる。
【0072】− 第2の実施の形態 − 図7および図8を参照し、本発明の第2の実施の形態に
ついて説明する。第2の実施の形態に係る画像記録シス
テムの内部構成は、以下に説明する点を除いて図1およ
び図2に示されるものと同様である。また、CPU54
によって実行される画像記録制御プログラムも図5に示
されるものと基本的には同じである。したがって、第2
の実施の形態について、図7および図8に加えて適宜図
1、図2および図5を参照して説明する。
【0073】なお、以下の説明では、画像記録装置1が
Y色、M色およびC色それぞれ256階調(0〜25
5)で画像記録が可能なものとする。しかし、記録可能
な階調数が256未満のものであっても256を越すも
のであっても本発明を適用できるのは第1の実施の形態
に係る画像記録システムと同様である。同様に、画像記
録可能な色の種類および色数もY色、M色およびC色の
3色に限られるものではない。
【0074】第2の実施の形態に係る画像記録システム
と、第1の実施の形態に係る画像記録システムとの相違
点は、サーマルヘッド制御部の構成の違いのみである。
すなわち、図2においてサーマルヘッド制御部60を、
図7に示されるサーマルヘッド制御部60Aに置き換え
ることで第2の実施の形態に係る画像入力システムが構
成される。なお、図7に示されるサーマルヘッド制御部
60Aの構成において、図3に示されるサーマルヘッド
制御部60を構成するものと同様の構成要素には同じ符
号を付してその説明を省略する。そして、図3に示され
るサーマルヘッド制御部60の構成および動作との相違
点を中心に説明する。
【0075】サーマルヘッド制御部60が有する構成要
素のうち、ウェートメモリ71およびウェートカウンタ
72をサーマルヘッド制御部60Aは有していない。し
たがって、ストローブカウンタ63から出力される信号
は直に階調カウンタ61Aおよびドットカウンタ68A
に出力される。また、サーマルヘッド制御部60が有し
ていない変換部74およびオン/オフ制御部73をサー
マルヘッド制御部60Aは有する。ストローブカウンタ
63の出力は、オン/オフ制御部73にも接続される。
さらに、階調カウンタ61AとCPU54とが接続され
る。また、階調カウンタ61Aの出力はストローブメモ
リ62、比較器64およびオン/オフ制御部73に出力
される。
【0076】階調カウンタ61Aは、ストローブカウン
タ63から出力される信号の立ち下がりを検知し、スト
ローブメモリ62、比較器64およびオン/オフ制御部
73のそれぞれに対して階調データを出力する。上記階
調データは、1を初期値とし、ストローブカウンタ63
から出力される信号の立ち下がりを検知する都度1づつ
インクリメントする。階調カウンタ61Aには、この階
調カウンタ61Aのインクリメント動作に先立って階調
カウンタ上限値がCPU54より予め出力される。階調
カウンタ上限値については後で説明する。階調カウンタ
61Aから出力されるデータが階調カウンタ上限値に達
している状態でストローブカウンタ63から出力される
信号の立ち下がりを検知すると、階調カウンタ61Aか
ら出力される階調データは1にリセットされる。
【0077】ドットカウンタ68Aは、ストローブカウ
ンタ63より出力される信号の立ち下がりを検知すると
ラインメモリ67に制御信号を発する。ドットカウンタ
68Aからラインメモリ67に出力される制御信号は、
初期値である1から最終値まで所定の時間間隔で1づつ
インクリメントされる。そして、最終値に達するとドッ
トカウンタ68Aの動作は停止する。主走査方向の画素
数をNMとすると、この最終値はNMで表される。つま
り、ドットカウンタ68Aから出力される制御信号の値
をPXで表すと、PXは1からNMに至るまでの間、1
づつインクリメントされる。ラインメモリ67は、ドッ
トカウンタ68Aから制御信号を受け、第1の実施の形
態で説明したように1ライン分の画像データを構成する
複数画素の画像データについて主走査方向の配列順に従
って1画素分づつ比較器64に出力する。
【0078】ストローブカウンタ63とバッファゲート
66との間に接続されるオン/オフ制御部73について
説明する。画像記録動作の開始に先立ち、CPU54か
らオン/オフ制御部73には後述するオン/オフ制御デ
ータが出力される。オン/オフ制御部73はバッファゲ
ート66のオンとオフとを制御する。バッファゲート6
6がオンの場合、シリアルパラレル変換器65内のデー
タが1に対応する点状発熱体がオンとなる。バッファゲ
ート66がオフの場合、点状発熱体はオフとなる。すな
わち、オン/オフ制御部73は、このオン/オフ制御デ
ータの値が1となる階調数が階調カウンタ61Aから出
力される場合にストローブカウンタ63の出力がHの間
バッファゲート66が点状発熱体Hに電力を供給する。
【0079】CPU54とラインメモリ67との間に接
続される変換部74について説明する。画像記録動作の
開始に先立ち、CPU54から変換部74には後述する
変換係数が出力される。変換部74は、CPU54から
線順次に出力される1ライン分の画像データの階調値に
上記変換係数を乗じてラインメモリ67に出力する。
【0080】CPU54からサーマルヘッド制御部60
Aに出力されるパラメータについて説明する。図5に示
されるフローチャートのS103において、CPU54
は図8(a)に示されるパラメータのうちの標準紙用の
パラメータであるTS、SS、GSおよびOSをサーマ
ルヘッド制御部60Aに出力する。あるいはCPU54
は、ステップS104において図8(a)に示されるパ
ラメータのうちのOHPフィルム用パラメータであるT
O、SO、GOおよびOOをサーマルヘッド制御部60
Aに出力する。
【0081】変換係数TSおよびTOは、画像記録に際
してコンピュータCOM(図2)より出力される画像デ
ータが本来有する階調数(本実施の形態においては25
6)を何倍するかを設定するためのパラメータである。
この変換係数は、正の整数である。本実施の形態におい
て、変換係数はTS=1、TO=2として説明するが、
本発明がこれらの数値により限定されるものではない。
【0082】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合、CPU54は変換係数TSをサー
マルヘッド制御部60A内の変換部74に出力する。画
像記録に用いられる記録シートPの種類がOHPフィル
ムである場合、CPU54は変換係数TOをサーマルヘ
ッド制御部60A内の変換部74に出力する。
【0083】ストローブデータテーブルSS、SOは、
点状発熱体Hへの電力供給時間および電力供給休止時間
に関連するデータが格納されるデータテーブルである。
このストローブデータテーブルSS、SOは、たとえば
図8(b)および図8(c)に示されるデータ構造を有
する。図8(b)に示される標準紙用のストローブデー
タテーブルSSには、1〜255の階調値に対応して定
められる点状発熱体Hへの電力供給時間に関連するスト
ローブパルスデータSTBS1〜STBS255が格納
される。
【0084】図8(c)に示されるストローブデータテ
ーブルSOには、1〜510の階調値に対応するストロ
ーブパルスデータが格納される。すなわち、ストローブ
データテーブルSOは、画像記録に係る画像データの有
する階調数をTO倍(本実施の形態においてはTO=
2)に拡張し、ストローブデータテーブルSSのデータ
量を増して作成される。そして、データ量増加部分に点
状発熱体Hへ電力を供給しない時間に関連するデータが
挿入される。
【0085】OHPフィルム用のストローブデータテー
ブルSOのデータ構造についてさらに具体的に説明す
る。ストローブデータテーブルSO中で、変換係数TO
の倍数に相当する階調部分に点状発熱体Hへの電力供給
時間に関連するストローブパルスデータSTBO1〜S
TBO255が配置される。このストローブパルスデー
タSTBO1〜STBO255は、1〜255の階調値
に対応して定められる点状発熱体Hへの電力供給時間に
関連するデータである。ストローブデータテーブルSO
中で、点状発熱体Hへの電力供給時間に関連するデータ
が配置されていない階調部分には、点状発熱体Hへの電
力供給休止時間に関連するストローブパルスデータWT
1〜WT255が配置される。図8(b)および(c)
に示されるストローブデータテーブルは、ROM52B
(図2)に記憶される。
【0086】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合、CPU54はストローブデータテ
ーブルSSのデータをサーマルヘッド制御部60A内の
ストローブメモリ62に出力する。画像記録に用いられ
る記録シートPの種類がOHPフィルムである場合、C
PU54はストローブデータテーブルSOのデータをス
トローブメモリ62に出力する。
【0087】図8(b)および図8(c)に示されるス
トローブデータテーブルに関し、ROM52Bに記憶さ
れるのはストローブデータテーブルSSのみであっても
よい。この場合、ストローブデータテーブルSOは、ス
トローブデータテーブルSSと変換係数TOとに基づい
てCPU54により生成される。さらに、これらのスト
ローブデータテーブルSSおよびSOは、ROM52B
中に記憶されていなくてもよい。この場合、CPU54
(図2)が記録シートPの種類に対応してこれらのパラ
メータを算出し、サーマルヘッド制御部60Aに出力す
る。このときCPU54は、たとえばn次多項式によっ
てパラメータを算出する。そして、このn次多項式の各
次数における係数がROM52Bなどに記憶される。
【0088】階調カウンタ上限値GSおよびGOは、階
調カウンタ61Aがカウント値を初期値である1から順
次インクリメントする際の上限値を規定するパラメータ
である。階調カウンタ上限値GSおよびGOは、画像記
録に係る画像データが有する階調の上限値である255
に変換係数を乗じて求められる。本実施の形態におい
て、標準紙用の階調カウンタ上限値GSは、255×T
Sで求められる。OHPフィルム用の階調カウンタ上限
値GOは、255×TOで求められる。
【0089】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合、CPU54は階調カウンタ上限値
GSをサーマルヘッド制御部60A内の階調カウンタ6
1Aに出力する。画像記録に用いられる記録シートPの
種類がOHPフィルムである場合、CPU54は階調カ
ウンタ上限値GOを階調カウンタ61Aに出力する。
【0090】オン/オフ制御データテーブルOSおよび
OOは、点状発熱体Hへの電力を供給するか否かの制御
データが格納されるデータテーブルである。このオン/
オフ制御データテーブルOSおよびOOに格納されるデ
ータは、1または0である。このデータに関して、1は
オン、すなわち点状発熱体Hに電力を供給することを意
味し、0はオフ、すなわち点状発熱体Hに電力を供給し
ないことを意味する。
【0091】オン/オフ制御データテーブルは、たとえ
ば図8(d)および(e)に示されるデータ構造を有す
る。図8(d)に示されるオン/オフ制御データテーブ
ルOSには、1〜255の階調値に対応するオン/オフ
制御データが格納される。図8(d)に示されるよう
に、変換係数TSが1の場合にオン/オフ制御データテ
ーブルOS中に格納されるデータはすべて1である。
【0092】図8(e)に示されるオン/オフ制御デー
タテーブルOOには、1〜510の階調値に対応するオ
ン/オフ制御データが格納される。すなわちオン/オフ
制御データテーブルOOは、画像記録に係る画像データ
の有する階調数をTO倍(本実施の形態においては2
倍)に拡張し、オン/オフ制御データテーブルOSのデ
ータ量を増して作成される。そして、データ量増加部分
に0が挿入される。
【0093】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合、CPU54はオン/オフ制御デー
タテーブルOSのデータをサーマルヘッド制御部60A
内のオン/オフ制御部73に出力する。画像記録に用い
られる記録シートPの種類がOHPフィルムである場
合、CPU54はオン/オフ制御データテーブルOOの
データをオン/オフ制御部73に出力する。
【0094】S105においてCPU54は、画像記録
を実行する。すなわち、CPU54は、RAM52Aに
一時的に蓄えられている2次元画像データを主走査方向
に沿う1次元の線順次データに分解する。CPU54
は、線順次データをサーマルヘッド制御部60Aに対し
て間欠的に出力する。サーマルヘッド制御部60Aは、
CPU54から出力される線順次画像データに基づき、
画像記録を行う。以下、図7を参照してサーマルヘッド
制御部60Aによる画像記録制御動作について説明す
る。
【0095】a) パラメータの入力 CPU54から階調カウンタ61Aに階調カウンタの上
限値に関するパラメータGSまたはGOが画像記録に用
いられる記録シートPの種類に応じて出力される(図5
におけるS103またはS104の動作)。
【0096】b) 線順次データの入力 続いてCPU54から変換部74に主走査方向に沿う1
ライン分の画像データが出力される(図5におけるS1
05の動作)。
【0097】c) 階調数の増加 変換部74は、上記1ライン分の画像データの階調値に
変換係数TSまたはTOを乗じてラインメモリ67に出
力する。すなわち、画像記録に用いられる記録シートP
の種類が標準紙である場合、変換部74は1ライン分の
画像データの階調値のそれぞれに変換係数TS(本実施
の形態において、TS=1)を乗じてラインメモリ67
に出力する。また、画像記録に用いられる記録シートP
の種類がOHPフィルムである場合、変換部74は1ラ
イン分の画像データの階調値のそれぞれに変換係数TO
(本実施の形態において、TO=2)を乗じてラインメ
モリ67に出力する。たとえば、本実施の形態において
画像データの元の階調値が125であれば、変換部74
よりラインメモリ67に出力される画像データの階調値
は125×TO=250となる。
【0098】d) 階調カウンタの作動開始 階調カウンタ61Aが作動を開始し、ストローブメモリ
62および比較器64のそれぞれに階調データを出力す
る。ストローブメモリ62は、階調カウンタ61Aから
出力される階調データに対応するストローブパルスデー
タをストローブカウンタ63に出力する。つまり、画像
記録に用いられる記録シートPの種類が標準紙の場合に
ストローブメモリ62は、ストローブパルスデータとし
てSTBS1〜STBS255のいずれかをストローブ
カウンタ63に出力する。また、画像記録に用いられる
記録シートPの種類がOHPフィルムの場合にストロー
ブメモリ62はストローブパルスデータとしてSTBO
1、WT1、STBO2、WT2、STBO2、…、S
TBO255、WT255のうちのいずれかをストロー
ブカウンタ63に出力する。
【0099】e) 1ラインの画像を構成する画素ごと
の階調比較 ドットカウンタ68Aが作動を開始し、まず初期値であ
る1をラインメモリ67に出力する。すると、ラインメ
モリ67は端(たとえば図1においてモータ22側の
端)から1番目の画素の階調データを比較器64に出力
する。この画素の階調データが0である場合、階調カウ
ンタ61Aから比較器64に出力されている階調データ
は1なので、比較器64から出力される信号は’Lo’
となる。反対に、この画素の階調データが1以上の場合
には、比較器64から出力される信号は’Hi’とな
る。
【0100】比較器64から出力される信号は、シフト
クロック発生器69から出力される信号に同期してシリ
アルパラレル変換器65に入力される。以上に説明した
e)の階調比較動作は、ドットカウンタ68Aが最終値
に達するまで繰り返し行われる。そして、シリアルパラ
レル変換器65内には1ライン分のサーマルヘッド制御
データが生成される。すなわち、1ライン分のサーマル
ヘッド制御データは、ラインメモリ67に記憶されてい
る1ライン分の画像データのうち階調カウンタ61Aか
ら出力される値以上の階調値を有する画素に対応する部
分が’Hi’となっているものとなる。
【0101】f) 第n階調に対応するサーマルヘッド
制御データの出力 以上のようにしてシリアルパラレル変換器65内で生成
されるパラレルのサーマルヘッド制御データは、バッフ
ァゲート66に出力される。
【0102】g) サーマルヘッドへの電力供給/電力
供給休止の制御 バッファゲート66にサーマルヘッド制御データが出力
されるのに続き、ストローブカウンタ63は’Hi’の
信号をオン/オフ制御部73に出力する。そしてストロ
ーブカウンタ63は、上記d)にてストローブメモリ6
2から出力されている値に基づいて計時を開始する。ス
トローブカウンタ63は、計時を完了すると’Lo’の
信号をオン/オフ制御部73に出力する。このときオン
/オフ制御部73は、階調カウンタ61Aより出力され
る階調データに対応するオン/オフ制御データが1であ
るか0であるかに応じて異なる動作をする。そして、こ
のオン/オフ制御データが1であるときに、オン/オフ
制御部73はストローブカウンタ63から’Hi’の信
号が出力されている間、バッファゲート66に対して電
力供給指令信号を発する。オン/オフ制御部73から電
力供給指令信号を受けるとバッファゲート66は、シリ
アルパラレル変換器65より出力されるサーマルヘッド
制御データに基づいて点状発熱体Hのそれぞれに対して
電力を供給する。
【0103】階調カウンタ61Aよりオン/オフ制御部
73に出力される階調データに対応するオン/オフ制御
データが0の場合、オン/オフ制御部73はバッファゲ
ート66に対して電力供給指令信号を発しない。オン/
オフ制御部73が上述のように電力供給指令信号を発し
ない間もストローブカウンタ63は計時を行う。すなわ
ち、階調カウンタ61Aよりオン/オフ制御部73に出
力される階調データに対応するオン/オフ制御データが
0の場合に点状発熱体Hへの電力供給を休止する動作が
行われる。
【0104】ストローブカウンタ63から出力される信
号の立ち下がりを検知すると、階調カウンタ61Aは階
調データをインクリメントする。そして、ラインメモリ
67に記憶されている1ライン分の画像データをもと
に、階調カウンタが1から階調カウンタ上限値にまで変
化する間、上記d)〜g)の動作が繰り返し行われる。
【0105】以上に説明したサーマルヘッド制御部60
Aの動作の要旨を以下に説明する。画像記録に用いられ
る記録シートPの種類が標準紙の場合、CPU54から
サーマルヘッド制御部60Aに出力されるパラメータは
以下のとおりである。すなわち、変換係数としてはTS
が、階調カウンタ上限値としてはGSが出力される。ま
た、ストローブパルスデータとしてはストローブデータ
テーブルSSのものが、オン/オフ制御データとしては
オン/オフ制御データテーブルOSのものがサーマルヘ
ッド制御部60Aに出力される。本実施の形態において
変換係数TSは1であり、したがって階調カウンタ上限
値GSは255となる。また、オン/オフ制御データテ
ーブルOS中の各階調値に対応するオン/オフ制御デー
タは、すべて1である。したがって、本実施の形態にお
いて標準紙に画像を記録する場合、点状発熱体Hへの電
力供給休止時間は上記e)およびf)の動作が行われる
間のみとなる。このため、画像記録を比較的短時間のう
ちに完了することが可能となる。
【0106】画像記録に用いられる記録シートPの種類
がOHPフィルムの場合、CPU54からサーマルヘッ
ド制御部60Aに出力されるパラメータは以下のとおり
である。すなわち、変換係数としてはTOが、階調カウ
ンタ上限値としてはGOが出力される。また、ストロー
ブパルスデータとしてはストローブデータテーブルSO
のものが、オン/オフ制御データとしてはオン/オフ制
御データテーブルOOのものがサーマルヘッド制御部6
0Aに出力される。本実施の形態において変換係数TO
は2であり、したがって階調カウンタ上限値GOは51
0となる。また、オン/オフ制御データテーブルOO中
の各階調値に対応するオン/オフ制御データは、奇数階
調で1に定められ、偶数階調で0に定められる。したが
って、OHPフィルムに画像を記録する場合、本実施の
形態においては階調カウンタ61Aから出力される階調
データが奇数の場合に点状発熱体へHの電力供給動作が
行われる。そして、階調カウンタ61Aから出力される
階調データが偶数の場合に点状発熱体Hへの電力供給は
行われない。
【0107】このようにして、点状発熱体Hへの電力供
給動作と電力供給休止動作とが交互に行われるので、点
状発熱体Hの加熱を抑制することができる。ストローブ
パルスデータWT1〜WT255については、以下のよ
うに定める。すなわち、点状発熱体Hの温度が比較的低
い低階調領域では点状発熱体Hへの電力供給休止時間を
短目に設定する。そして、点状発熱体Hの温度が基材の
耐熱温度に近づく高階調領域では点状発熱体Hへの電力
供給休止時間を長目に設定する。上述のようにストロー
ブパルスデータWT1〜WT255を定めることによ
り、点状発熱体Hの温度上昇曲線を理想に近づけること
ができる。
【0108】本実施の形態に係る画像記録システムで
は、画像記録に用いられる記録シートPの種類がOHP
である場合に、画像記録に係る画像の有する階調数を2
倍してデータ量を増す。そしてデータ量の増加部分に点
状発熱体Hへの電力供給休止時間に関連するデータを挿
入する。しかし、本発明はこの例に限られるものではな
い。つまり、画像記録に係る画像の有する階調数を3
倍、あるいはそれ以上の整数とするものであってもよ
い。たとえば、ストローブメモリ62に記憶されるスト
ローブパルスデータのワード長が短かいために、ストロ
ーブパルスデータを最大値に設定しても所望の電力供給
休止時間が得られない場合に階調数を3倍、あるいはそ
れ以上の整数とすればよい。
【0109】また、以上では画像記録に係る記録シート
Pの種類が標準紙の場合に変換係数を1とする例につい
て説明したがこの例に限られない。すなわち、標準紙の
場合には変換係数TSをたとえば2と定め、OHPフィ
ルムの場合には変換係数TOをTSよりも大きくするも
のであってもよい。さらに、記録シートPの種類が3種
類以上ある場合には、記録シートPの種類ごとに対応し
て上述したパラメータを3種類以上用意すればよい。
【0110】サーマルヘッド制御部60Aによる点状発
熱体Hへの電力供給制御動作を説明するタイミングチャ
ートを図11(b)に示す。図11(b)に示されるよ
うに、ストローブカウンタ63の出力が’Hi’かつオ
ン/オフ制御部73の出力が’Hi’の間、点状発熱体
Hへ電力が供給される。そして、本実施の形態において
は点状発熱体への電力供給動作と電力供給休止動作とが
交互に行われていることがわかる。つまり、図11
(b)において、階調カウンタ61Aから出力される階
調データがn、n+2、n+4、…のときに電力供給動
作が行われる。また階調データがn+1、n+3、n+
5、…のときに電力供給休止動作が行われる。図11
(b)において、電力供給休止動作に係る部分をハッチ
ングして示す。電力供給時間および電力供給休止時間
は、図11(b)からもわかるように階調カウンタ61
Aから出力される階調データに応じて可変である。した
がって、点状発熱体Hへの電力供給休止時間をきめ細か
く制御することができる。
【0111】以上に説明した第2の実施の形態に係る画
像記録システムにおいてサーマルヘッド制御部60A
は、画像記録に係る画像データの階調数を整数倍してデ
ータテーブルの階調数を増す。そして、このデータテー
ブルのデータ増加部分に点状発熱体Hへの電力供給休止
に係るデータを挿入する。このようなデータテーブルの
構造によれば、点状発熱体Hへの電力供給動作と電力供
給休止動作とが周期的に繰り返し行われる。本実施の形
態は以上の例に限られるものではなく、以下に説明する
ようにして画像記録に係る画像データの階調数を増すこ
ともできる。以下で説明する例において、サーマルヘッ
ド制御部の構成は図7に示されるものと同様である。そ
してCPU54からサーマルヘッド制御部60Aに出力
されるパラメータが図8に示されるものとは異なり、図
9に示されるものとなる。以下、図7および図9を参照
して説明する。
【0112】図9(a)に、CPU54よりサーマルヘ
ッド制御部60Aに出力される4つのパラメータを示
す。図8(a)に示されるものとの相違点は、CPU5
4(図7)から変換部74(図7)に出力されるパラメ
ータが変換係数ではなく、階調変換テーブルの階調変換
データとなっている点である。
【0113】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合、CPU54は階調変換テーブルG
TSの階調変換データを変換部74に出力する。画像記
録に用いられる記録シートPの種類がOHPフィルムで
ある場合、CPU54は階調変換テーブルGTOの階調
変換データを変換部74に出力する。
【0114】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合のストローブデータテーブルSSの
データ構造は、図8(b)に示すものと同様であるので
その図示および説明を省略する。なお、変換部74の代
わりに、CPU54がGTSまたはGTOに基づき階調
数を変換してもよい。その場合は、変換部74は不要で
ある。CPU54が変換した階調数を直接ラインメモリ
67に出力すればよい。
【0115】画像記録に用いられる記録シートPの種類
がOHPフィルムである場合のストローブデータテーブ
ルSOのデータ構造の一例を図9(b)に示す。ストロ
ーブデータテーブルSOには、たとえば1〜404の階
調値に対応するストローブパルスデータが格納される。
すなわち、ストローブデータテーブルSOは、画像記録
に係る画像データの有する階調数を増し、ストローブデ
ータテーブルSSのデータ量を増して作成される。そし
て、データ量増加部分に点状発熱体Hへ電力を供給しな
い時間に関連するデータが挿入される。図9(b)にお
いて、階調値3、6、8、10、…、401、403に
対応する部分に点状発熱体Hへのエネルギ供給休止時間
に関連するデータWT1、WT2、…、WT170が配
置される。
【0116】ストローブデータテーブルSOが以上のよ
うなデータ構造を有するのに伴い、階調カウンタ上限値
GOには404が代入される。また階調カウンタ上限値
GSには255が代入される。なお、ストローブデータ
テーブルSOの階調値の最大値は、画像記録に係る画像
データの有する階調数と、点状発熱体Hへのエネルギ供
給休止時間に関連するデータの挿入数とによって変化す
る。階調カウンタ上限値GS、GOの値も同様に変化す
る。
【0117】画像記録に用いられる記録シートPの種類
がOHPフィルムである場合のオン/オフ制御データテ
ーブルOOのデータ構造の一例を図9(c)に示す。オ
ン/オフ制御データテーブルOOには、ストローブデー
タテーブルSO中で点状発熱体Hへ電力を供給する時間
に関連するデータSTBO1、STBO2、…、STB
O255が配置される階調値に対応する部分に1が配置
される。
【0118】画像記録に用いられる記録シートPの種類
が標準紙である場合のオン/オフ制御データテーブルO
Sのデータ構造は、図8(d)に示すものと同様である
のでその図示および説明を省略する。
【0119】階調変換テーブルGTSおよびGTOにつ
いて図10(a)および図10(b)を参照して説明す
る。画像記録に用いられる記録シートPの種類に応じ、
階調変換テーブルGTSおよびGTOのうちのいずれか
の階調変換テーブルのデータがCPU54から変換部7
4に出力される。これらのデータに基づき、変換部74
はCPU54から入力された主走査方向に沿う1ライン
分の画像データの階調値を変換してラインメモリ67に
出力する。
【0120】標準紙用の階調変換テーブルGTSの階調
変換データに基づいて階調変換が行われる場合、図10
(a)を見てわかるように、階調変換前後で階調値に変
化はない。
【0121】OHPフィルム用の階調変換テーブルGT
Oの階調変換データに基づいて階調変換が行われる場
合、たとえば図10(b)に示されるように変換前の階
調値1、2、3、4が1、2、4、5と変換される。こ
のように階調値が変換される理由は、図9(b)のスト
ローブデータテーブルSOにおいて階調値3に対応する
部分に点状発熱体Hへの電力供給休止時間に関連するデ
ータWT1が配置されているからである。つまり、実際
の画像記録動作に際して階調カウンタ61Aから階調値
3が出力されるときには点状発熱体Hへの電力供給は行
われない。画像データの階調値を変えることなく画像記
録を行うと、画像データの階調値3に対する画像記録動
作が行われないことになる。そこで、画像データの階調
値3、4、…、を新たな階調値4、5、…に繰り下げ
る。つまり、元々の画像データの階調値3に対応する画
像記録は階調カウンタ61Aから出力される階調データ
が4のときに行われる。以下、同様にして図10(b)
の階調変換テーブルGTOに示される階調変換が行われ
る。
【0122】CPU54はサーマルヘッド制御部60A
に画像データを出力するのに先立ち、上述のパラメータ
を階調カウンタ61A、ストローブメモリ62、オン/
オフ制御部73、変換部74に出力する。続いてCPU
54は、主走査方向に沿う1ライン分の画像データを変
換部74へ線順次に出力する。変換部74は、画像記録
動作の開始に先だってCPU54より予め出力されてい
る階調変換テーブルGTSまたはGTOの階調変換デー
タに基づいて上記画像データの階調値を変換する。そし
てサーマルヘッド制御部60Aは、先に説明したように
点状発熱体Hへの電力供給動作および電力供給休止動作
を繰り返し行う。
【0123】サーマルヘッド制御部60Aによる点状発
熱体Hへの電力供給制御動作を説明するタイミングチャ
ートを図11(c)に示す。図11(c)に示されるよ
うに、ストローブカウンタ63の出力が’Hi’かつオ
ン/オフ制御部73の出力が’Hi’の間、点状発熱体
Hへ電力が供給される。このとき、階調カウンタ61A
からの出力がn、n+1、n+3、n+4、…のときに
電力供給動作が行われる。また、階調データがn+2、
n+5のときに電力供給休止動作が行われる。図11
(c)において、電力供給休止動作に係る部分をハッチ
ングして示す。電力供給時間および電力供給休止時間
は、図11(c)からもわかるように階調カウンタ61
Aから出力される階調データに応じて可変であるので、
点状発熱体Hへの電力供給/供給休止動作の制御をきめ
細かく行える。また、電力供給休止動作を行いたいタイ
ミングのみに電力供給休止動作の制御を行うことができ
るので、画像記録動作に無駄な待ち時間を生じることが
ない。
【0124】上記説明では、画像記録に係る記録シート
が標準紙の場合にストローブデータテーブルSS中に点
状発熱体Hへの電力供給休止時間に関連するストローブ
パルスデータが一つも挿入されていない。しかし、標準
紙の場合であってもストローブデータテーブルSS中に
点状発熱体Hへの電力供給休止に関連するストローブパ
ルスデータを挿入してもよい。
【0125】以上に説明した第1および第2の実施の形
態において、サーマルヘッド制御部60または6OAが
サーマルヘッド10の点状発熱体Hへの電力供給動作お
よび電力供給休止動作の制御を行う例について説明し
た。しかし、本発明はこの例に限られるものではない。
すなわち、点状発熱体Hには、電力以外に光や熱などの
エネルギを供給することができる。あるいは、インクリ
ボンRと記録シートPとの密着部分をパルス発光するレ
ーザビームでスキャンすることにより加熱することもで
きる。この場合、サーマルヘッド10の点状発熱体Hは
不要となる。
【0126】以上の発明の実施の形態と請求項との対応
において、点状発熱体Hが加熱手段を、CPU54が加
熱制御手段を、CPU54、ウェートメモリ71および
ウェートカウンタ72が待ち時間設定手段を、ROM5
2Bが記憶手段をそれぞれ構成する。なお、以下に示す
データは、必ずしもROM52Bに記憶されたものをC
PU54が用いる必要はない。コンピュータCOMから
ダウンロードされたデータをCPU54が用いることに
してもよい。そのデータとは、図4に示されるストロー
ブデータテーブル、ウェートデータテーブル、図8に示
される変換係数TS、TO、ストローブデータテーブル
SS、SO、階調カウンタ上限値GS、GO、オンオフ
制御データテーブルOS、OO、図9に示される階調変
換テーブルGTS、GTO、ストローブデータテーブル
SS、SO、階調カウンタ上限値GS、GO、オンオフ
制御データテーブルOS、OOである。また、ストロー
ブデータテーブルを算出するためのn次多項式の各次数
における係数もコンピュータCOMからダウンロードさ
れたものをCPU54が用いることにしてもよい。
【0127】
【発明の効果】以上に説明したように、 (1) 請求項1または5に記載の発明によれば、画像
記録に用いられるインクリボンおよび記録シートのう
ち、少なくともいずれかの種類に関連する種類情報が、
画像記録に際してより多くの供給エネルギ量を必要とす
るものである場合に、加熱手段にエネルギを間欠的に繰
り返し供給する際のエネルギ供給休止時間を長くするこ
とにより、加熱手段の過熱を抑制することができる。し
たがって、インクリボンに熱しわが発生するのを抑制で
き、記録紙に記録される画像に乱れが生じるのを抑制す
ることができる。 (2) 請求項2に記載の発明によれば、画像記録に用
いられるインクリボンおよび記録シートのうち、少なく
ともいずれかの種類に関連する種類情報が、画像記録に
際してより多くの供給エネルギ量を必要とするものであ
る場合に、加熱手段に対する1回のエネルギ供給動作が
終了してからこのエネルギ供給動作に後続するエネルギ
供給動作が始まるまでの待ち時間を長く設定することに
より、加熱手段の過熱を抑制することができる。 (3) 請求項3に記載の発明によれば、同一の画像記
録に際してより多くのエネルギを必要とする場合に、第
2の時間に対応するエネルギ供給休止時間データをデー
タテーブルに挿入して得られる新たなデータテーブルに
基づいて加熱手段へのエネルギ供給とエネルギ供給休止
とを行うことにより、加熱手段の過熱を抑制することが
できる。 (4) 請求項4に記載の発明によれば、データテーブ
ルの階調数を整数倍することによりデータテーブルの階
調数を整数倍し、階調数の増加分に対応するデータをエ
ネルギ供給休止時間データとして設定することによりデ
ータテーブルの変換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像記録システムを
構成する画像記録装置の機構を概略的に示す図。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像記録システムの
構成を概略的に示すブロック図。
【図3】第1の実施の形態に係る画像記録システムを構
成する画像記録装置に組み込まれるサーマルヘッド制御
部の構成を概略的に示すブロック図。
【図4】データテーブルのデータ構造を説明する図であ
り、(a)がストローブパルスのデータテーブルを、
(b)がウェートパルスのデータテーブルの構造をそれ
ぞれ説明する図である。
【図5】画像記録装置内のCPUにより実行される画像
記録動作制御プログラムを説明するフローチャートであ
る。
【図6】(a)は、インクリボンの単位面積あたりに供
給される累積熱量に対する画像記録濃度の関係を説明す
る図である。(b)は、点状発熱体へ電力を間欠的に繰
り返し供給するのにともない、点状発熱体の温度が上昇
する様子を説明する図である。
【図7】第2の実施の形態に係る画像記録システムを構
成する画像記録装置に組み込まれるサーマルヘッド制御
部の構成を概略的に示すブロック図。
【図8】画像記録動作に先立ってCPUからサーマルヘ
ッド制御部に出力されるパラメータの一例を説明する図
である。
【図9】画像記録動作に先立ってCPUからサーマルヘ
ッド制御部に出力されるパラメータの他の例を説明する
図である。
【図10】階調変換テーブルのデータ構造を説明する図
であり、(a)が標準紙用の階調変換テーブルの、
(b)がOHPフィルム用の階調変換テーブルのデータ
構造を説明する図である。
【図11】画像記録動作を説明するタイミングチャート
であり、(a)が第1の実施の形態に係る画像記録シス
テムの、(b)および(c)が第2の実施の形態に係る
画像記録システムの画像記録動作を説明するタイミング
チャートである。(d)は、従来の画像記録動作を説明
するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 画像記録装置 10 サーマルヘッド 20 プラテン 50 駆動制御回路 52A RAM 52B ROM 54 CPU 58、59 フォトインタラプタ 60、60A サーマルヘッド制御部 61、61A 階調カウンタ 62 ストローブメモリ 63 ストローブカウンタ 64 比較器 65 シリアルパラレル変換器 66 バッファゲート 67 ラインメモリ 68 ドットカウンタ 71 ウェートメモリ 72 ウェートカウンタ 73 オン/オフ制御部 74 変換部 H 点状発熱体 I インデックスマーク P 記録シート R リボン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクリボンを加熱して前記インクリボン
    上の染料を記録シートに転写する加熱手段と、 画像記録に用いられる前記インクリボンおよび前記記録
    シートのうち、少なくともいずれかの種類に関連する種
    類情報を受け、前記種類情報が第1の種類に関連する場
    合には、画像データを構成する複数画素の階調情報のそ
    れぞれに対応する量のエネルギを間欠的に繰り返し供給
    する際のエネルギ供給休止時間を第1の時間に設定し、
    前記種類情報が、同一の画像記録に際してより多くの供
    給エネルギ量を必要とする第2の種類に関連する場合に
    は前記エネルギ供給休止時間を前記第1の時間よりも長
    い第2の時間に設定する加熱制御手段とを有することを
    特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の画像記録装置において、
    前記種類情報が前記第1の種類に関連する場合には前記
    加熱手段に対する1回のエネルギ供給動作が終了してか
    ら前記エネルギ供給動作に後続するエネルギ供給動作が
    始まるまでの待ち時間として第1の待ち時間を設定し、
    前記種類情報が前記第2の種類に関連する場合には前記
    第1の待ち時間よりも長い第2の待ち時間を設定する待
    ち時間設定手段をさらに有することを特徴とする画像記
    録装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の画像記録装置において、 前記加熱制御手段は、 前記階調情報と、前記階調情報のそれぞれに対応して前
    記加熱手段にエネルギを間欠的に繰り返し供給する際の
    エネルギ供給時間とを関連付けるデータテーブルを記憶
    する記憶手段と、 前記種類情報が前記第2の種類に関連する場合に、前記
    第2の時間に対応するエネルギ供給休止時間データを前
    記データテーブルに挿入し、前記データテーブルを変換
    するテーブル変換手段と、 前記データテーブルに基づいて、前記加熱手段へのエネ
    ルギ供給とエネルギ供給休止とを行う加熱駆動手段とを
    含むことを特徴とする画像記録装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の画像記録装置において、 前記テーブル変換手段は、前記種類情報が前記第2の種
    類に関連する場合に、前記記憶手段に記憶されるデータ
    テーブルの階調数を整数倍し、階調数の増加分に対応す
    るデータを前記エネルギ供給休止時間データとして設定
    することにより前記データテーブルを変換することを特
    徴とする画像記録装置。
  5. 【請求項5】インクリボンを加熱してインクリボン上の
    染料を記録シートに転写する加熱手段を有する画像記録
    装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体であって、 画像記録に用いられる前記インクリボンおよび前記記録
    シートのうち、少なくともいずれかの種類に関連する種
    類情報を受け、前記種類情報が第1の種類に関連する場
    合には、画像データを構成する複数画素の階調情報のそ
    れぞれに対応する量のエネルギを間欠的に繰り返し供給
    する際のエネルギ供給休止時間を第1の時間に設定し、
    前記種類情報が、同一の画像記録に際してより多くの供
    給エネルギ量を必要とする第2の種類に関連する場合に
    は前記エネルギ供給休止時間を前記第1の時間よりも長
    い第2の時間に設定する加熱制御手順を記憶することを
    特徴とする画像記録装置の制御手順を記憶する記憶媒
    体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012016874A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Toshiba Tec Corp プリンタおよびプログラム
JP2014172173A (ja) * 2013-03-05 2014-09-22 Toshiba Tec Corp 印字装置およびプログラム

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