JP2000254961A - 貼り合わせブロー成形品の製造方法 - Google Patents

貼り合わせブロー成形品の製造方法

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JP2000254961A
JP2000254961A JP11060257A JP6025799A JP2000254961A JP 2000254961 A JP2000254961 A JP 2000254961A JP 11060257 A JP11060257 A JP 11060257A JP 6025799 A JP6025799 A JP 6025799A JP 2000254961 A JP2000254961 A JP 2000254961A
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parison
resin sheet
thermoplastic resin
mold
blow
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JP11060257A
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English (en)
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Takuya Kurio
卓也 栗生
Yasuyuki Ogi
保行 扇
Hiroyuki Yamaji
弘行 山路
Tadashi Hattori
忠 服部
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Hirotaka Arai
博孝 荒井
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Japan Polychem Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Japan Polychem Corp
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観に優れ、かつ複雑な3次元形状の成形品
を得るための貼り合わせブロー成形方法を提供する。 【解決手段】 分割金型間にパリソンを押出し、パリソ
ンと分割金型との間に熱可塑性樹脂シートを介在させ、
分割金型を閉じてブローイングを行う貼り合わせブロー
成形品の製造方法において、(1)熱可塑性樹脂シート
に特定の張力を加えて設置し、(2)金型間にパリソン
を射出後、パリソンをプリブローしながら、金型を型閉
めし、(3)パリソンと熱可塑性樹脂シートが接触した
時点で100mm/秒以下の低速で金型を型閉めする
か、又は該低速で型閉めし、かつ金型の型閉めを一旦停
止して、熱可塑性樹脂シート温度をパリソンとの熱交換
によりパリソン賦型に充分追従する温度以上に加熱し、
(4)金型を完全に型閉め後、ブローイングを行い、
(5)冷却後、型開きし、製品を取り出す工程からなる
ブロー成形を行うことを特徴とするを貼り合わせブロー
成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂中空成形
品の表面に熱可塑性樹脂シートを貼り合わせた成形品を
成形する貼り合わせブロー成形品の製造方法に関し、特
に外観に優れ、かつ複雑な3次元形状の成形品を得るこ
とができる貼り合わせブロー成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ブロー成形時に分割金型とパ
リソンとの間に樹脂シートを介在させた上で金型を型閉
めし、成形と同時に成形品表面に樹脂シートを貼りつけ
る貼り合わせブロー成形が提案されている(特開昭57
−4953号公報)。しかしながら、従来の貼り合わせ
ブロー成形の場合、パリソンと樹脂シートの間に空気が
介在し、成形表面に気泡となって残存してしまうため、
外観の優れる成形品が得られにくいという問題があっ
た。
【0003】そこで、特開平8−323847号公報で
は、樹脂シートに1mm以下の微細貫通孔を適当数設け
ることにより空気を除去する提案がなされているが、こ
の微細貫通孔は成形品表面に残ってしまい、用途によっ
ては適用できないという問題があった。また、従来の貼
り合わせブロー成形方法では、常温での伸びの小さい樹
脂シートを使用する場合には、パネル等の2次元形状の
成形品は成形できても、複雑な3次元形状の成形品では
シートが形状に追従せずに破断してしまうという問題が
あり、適用成形部品が限られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、外観に優れ、かつ複雑な3次元形状の成形品
を得るための貼り合わせブロー成形方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、貼り合わせる
樹脂シートとパリソンの接触時点の状況及び樹脂シート
の加熱方法が、樹脂シートと本体の接合に影響すること
を見出して、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】すなわち、本発明は、分割金型間にパリソ
ンを押出し、パリソンと分割金型との間に熱可塑性樹脂
シートを介在させ、分割金型を閉じてブローイングを行
う貼り合わせブロー成形品の製造方法において、(1)
熱可塑性樹脂シートに下記張力を加えて設置し、 降伏強度を有する熱可塑性樹脂シートの場合:降伏強
度(JISK7127準拠)の0.05倍以上から0.
9倍以下 降伏強度を有しない熱可塑性樹脂シートの場合:1%
モジュラスの0.05倍以上 (2)金型間にパリソンを射出後、パリソンをプリブロ
ーしながら、金型を型閉めし、(3)パリソンと熱可塑
性樹脂シートが接触した時点で100mm/秒以下の低
速で金型を型閉めするか、又は該低速で型閉めし、かつ
金型の型閉めを一旦停止して、熱可塑性樹脂シート温度
をパリソンとの熱交換によりパリソン賦型に充分追従す
る温度以上に加熱し、(4)金型を完全に型閉め後、ブ
ローイングを行い、(5)冷却後、型開きし、製品を取
り出す工程からなるブロー成形を行うことを特徴とする
貼り合わせブロー成形品の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。 1.ブロー成形用合成樹脂 本発明のブロー成形品本体に使用する合成樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアクリ
ロニトリル、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリフェニレンオキシド、ポリアセタール、
ポリアリーレンスルフィド等のブロー成形可能な熱可塑
性樹脂が挙げられ、さらに2種以上の熱可塑性樹脂を混
合したり、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム等
の充填剤、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテ
ンゴム、エチレン−オクテンゴム、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム、スチレン−エチレン−ブテン−スチレ
ンゴム、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンゴ
ム等のエラストマー、あるいは可塑剤、安定剤、着色
剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等を必要に応じて混入
したものが使用できる。
【0008】2.熱可塑性樹脂シート 本発明で使用する熱可塑性樹脂シートは、ブロー成形用
樹脂と同一、又は、パリソンとの接着層が、パリソンと
接着性良好もしくは熱融着可能な樹脂シートであればど
のような熱可塑性樹脂シートでもよい。またそのシート
構成は単層でも多層でもよく、熱可塑性樹脂シートの厚
みとしては、0.05mm〜1mm程度が好ましい。熱
可塑性樹脂シートの厚さが、薄すぎる場合は、破損する
恐れがあり、また良好な外観が得られなくなる。また厚
すぎる場合は、形状追従が悪くなり、いずれも好ましく
ない。該熱可塑性樹脂シートは、着色顔料の配合により
色彩を自由に選択したり、あらかじめ加飾模様を印刷す
る等して、種々の意匠、デザインの成形品を得ることが
できる。又該熱可塑性樹脂シートがブロー成形用樹脂と
同一、もしくはブロー成形用樹脂に溶融分散後、機械的
強度、溶融物性、成形性に支障を来さなければ、シート
貼合された成形品のバリもしくは不具合品を粉砕してブ
ロー成形用樹脂に混合し、再使用することが可能であ
る。
【0009】3.貼り合わせブロー成形 本発明の貼り合わせブロー成形法の一態様を図面に基づ
き説明する。図1〜図3は本発明の実施例に係わり、図
1は貼り合わせブロー成形機の全体縦断面図であり、図
2は、図1のA−A矢視図である。また、図3は、本発
明のブロー成形時のパリソン、シート、金型の位置関係
を説明する概略図である。図1において、貼り合わせブ
ロー成形機1のダイスヘッド2の下方には左右一対の金
型4,4’が接離自在に設置されるとともに、金型4,
4’の上部、下部にはダイスヘッド2から吐出され垂れ
下がったパリソン3を絞る上部ピンチロッド5,5’及
び下部ピンチロッド6,6’が配設されている。また、
垂れ下がったパリソン3の表面に沿って下方へ垂れ下が
る位置に樹脂シート7がロール8を介して配設される。
該樹脂シートは、図2に示される様に金型の外周に配設
されている固定用の枠9のシート固定台に取り付けら
れ、さらに、該枠の上下端、左右端に配設されている8
個以上のエアーシリンダー10で外側に一定の張力で引
っ張られている。
【0010】一方、金型4,4’のキャビテイ面に対向
する部分には、必要に応じて熱媒体や冷媒体を切り替え
て流し、金型4,4’のキャビテイ面を加熱または冷却
する媒体通路である温調管4aが設置され、図示しない
媒体(熱媒体または冷媒体)切り替え装置と接続され
る。また金型4、4’のキャビテイ面に直交して金型
4、4’を貫通し、空気を排出するベント孔4bが適当
間隔に複数個配列されて設置されている。さらに、金型
型閉め後、ブローイングのための針11aとエアー吹き
込み装置11及びブローエアー管11bが金型に配設さ
れている。
【0011】上記装置を用いて、分割金型間にパリソン
を押出し、パリソンと分割金型との間に熱可塑性樹脂シ
ートを介在させ、分割金型を閉じてブローイングを行う
貼り合わせブロー成形品の製造は、次の工程からなる。
【0012】(1)熱可塑性樹脂シートの設置 本発明の方法では、分割金型とパリソンとの間に設置す
る熱可塑性樹脂シートに張力を与えた状態で設置する必
要がある。すなわち、熱可塑性樹脂シートに特定の張力
を与えた状態、具体的には、熱可塑性樹脂シートが降伏
強度を有する場合は降伏強度(JISK7127準拠)
の0.05〜0.9倍、降伏強度を有しない場合は、1
%モジュラスの0.05倍以上の張力で設置する必要が
ある。張力が上記条件より低い場合、熱可塑性樹脂シー
トとパリソンの間の空気が介在し、成形品表面に気泡と
なって残存してしまう。また、上記より高い張力の場合
は、シートの偏伸びが発生したり、成形品にソリが生じ
る等の問題が起こる。シートは、好ましくは金型の外周
に設けた固定用の枠に固定し、さらに好ましくは設置後
のシートの応力緩和による撓みを防ぐため、エアーシリ
ンダー、バネ等でシートを張り続ける構造の固定枠を使
用する。樹脂シートのパリソン当接側の面には、あらか
じめ接着剤が塗布されるようにしておくか、あるいは、
噴霧状の接着剤溶液をスプレー塗布するか、または、刷
毛塗りするようにして、成形時のパリソン表面との接合
を円滑化することもできる。
【0013】(2)パリソンのプリブローと金型の型閉
め 上記条件で熱可塑性樹脂シートを設置した後は、通常の
ブロー成形工程で行う様に、ダイスヘッドからパリソン
を射出または押出した後(図3の)、パリソンピンチ
によって袋状にされたパリソンにプリブローを行って膨
らませながら、金型を徐々に型閉めし、パリソンと金型
の間の空気を金型とシート間の隙間及び金型のベント孔
より除去すると共に、パリソンとシートの間の空気を除
去する(図3の)。この時、シートとパリソンの間の
空気は矢印の方向に逃げるようにする。熱可塑性樹脂シ
ートとパリソンの接触面を密着させ、その間の空気を完
全に除去する方法としては、プリブローによりパリソ
ン形状を大きくしながら順次シートに接触させて除去す
る方法、プリブローによりパリソンの大きさを一定に
した状態で、ゆっくりと金型を型閉めすることにより順
次パリソンと熱可塑性樹脂シートを接触させて除去する
方法、上記、を併用する方法の3つの方法があ
り、方法の選択は金型構造、製品形状、大きさ等を考慮
して決めればよいが、いずれの状態においても、パリソ
ン内圧を常に1kg/cm以上に保ち、パリソンと熱
可塑性樹脂シートを連続的に接触させ、かつ同時に密着
させることが好ましい。
【0014】(3)熱可塑性樹脂シートの加熱 成形品形状が複雑な3次元形状で、かつ熱可塑性樹脂シ
ートの常温での延展性が悪い場合は、該熱可塑性樹脂シ
ートが形状に追従して伸びるように該熱可塑性樹脂シー
ト温度を上げる必要がある。すなわち、パリソンと該熱
可塑性シートが接触した時点で、100mm/秒以下の
低速で金型を型閉めするか、又は100mm/秒以下の
低速で型閉めし、かつ一旦型閉めを停止して、該熱可塑
性シートとパリソンとの熱交換を行い、該熱可塑性樹脂
シートの温度をパリソン賦型に充分追従する温度まで上
昇させる必要がある(図3の)。この金型の型閉め速
度及び型閉め停止時間は該熱可塑性シートの軟化点、厚
み、製品形状及びブロー樹脂のドローダウン等を考慮し
て決めれば良く、型閉め停止位置は、パリソンの大き
さ、及び成形品の大きさ等を考慮して決めれば良い。一
般に、バンパー等大型で形状が複雑な部品の場合は、低
速で型閉めを行い、かつ型閉めを一旦停止して熱可塑性
樹脂シートの昇温を行うことが好ましい。熱可塑性樹脂
シートとパリソンの接触後、金型の型閉めを100mm
/秒を超える速度で行うと、該シートに熱が充分伝達さ
れる前にシートが延展されることになり、シートが破損
する。又、パリソン賦型に充分追従する温度とは、該シ
ートの表面温度の非接触温度計あるいは感熱シート等で
測定される温度であり、例えば、該シートの材質がプロ
ピレン−エチレン共重合体であれば160℃以上、直鎖
状低密度ポリエチレンであれば130℃以上である。
【0015】(4)ブローイング 型閉め完了後、吹き込み装置より針を打ち込み、パリソ
ン賦型に充分追従する温度以上に昇温した熱可塑性樹脂
シートと共にブロー成形する(図3の)。ブロー圧力
は、シートと金型間及びパリソンとシート間の空気を除
去し、型転写を充分に行うため、少なくとも4kg/c
の圧力とすることが好ましい。
【0016】(5)冷却、製品取り出し ブロー成形後の製品の冷却時間は、短すぎると取り出し
後の製品の変形が大となり、長すぎると成形サイクルが
長くなるので、これらを考慮して決めれば良い。
【0017】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。なお、実施例及び比較例における
各種測定方法は以下に示す通りである。 (1)シート破れ:貼り合わせシートの破れの有無を目
視で判断した。 ○:破れ無し ×:破れあり (2)成形品気泡有無:ブロー成形品の表面シートとの
間に残存する気泡の有無を目視で判断した。 ○:気泡が認められなかった。 ×:気泡が多数存在した。
【0018】実施例1 日本製鋼所製ブロー成形機NB30S、150mmのダ
イス径を用い、日本ポリケム(株)製高密度ポリエチレ
ン(HB214RW)を用いて、以下の(1)〜(7)
の工程でブロー成形を行った。金型としては、鏡面仕上
げで、ベント孔を片側8個で両側に16個有し、200
×350×700mmの直方体型ガソリンタンクを成形
する金型を用いた。熱可塑性樹脂シートは、基材層
(0.3mm)にプロピレン単独重合体と直鎖状低密度
ポリエチレンを6:4でブレンドしたポリオレフィン樹
脂を使用し、接着剤層(10μm)に塩素化ポリプロピ
レンを使用し、着色層(20μm)にシルバー系顔料を
20重量%含有したポリメチルメタアクリレート(PM
MA)樹脂を使用し、透明層(50μm)にPMMAを
使用した熱可塑性積層シートを用いた。また、熱可塑性
樹脂シートの降伏強度は7kg/cmであった。
【0019】(1)熱可塑性樹脂シートを、金型の片面
側に張力5kg/cmで設置した。 (2)樹脂温度200℃で、肉厚5mmのパリソンを1
0秒間で射出し、上部及び下部のピンチ板にてピンチを
実施し、1.5kg/cmの内圧にてプリブローしな
がら、金型温度40℃で、型閉め速度120mm/秒に
て金型を閉め始めた。 (3)シートとパリソンが触れた時点で金型の型閉め速
度を100mm/秒に低速化し、さらにプリブローを実
施した。 (4)金型の間隔が200mmになった時点で、パリソ
ンと接触した熱可塑性樹脂シートが160℃以上になる
まで7秒間一旦型閉めを停止した。 (5)非接触温度計にて熱可塑性樹脂シートの温度が1
60℃以上であることを確認して、100mm/秒にて
再型閉めを実施した。その際、シートとパリソンの接触
面が金型の有効面を完全に覆う様にプリブローの事前コ
ントロールを実施した。 (6)完全に型閉めが終了した時点で、6kg/cm
の圧力にてブローイングを行った。 (7)180秒間冷却した後、金型を開き、製品を取り
出した。 得られたガソリンタンクのシート表面は、金型接触時に
急冷されたため、従来の光沢を維持していた。また、表
面のシートと本体間には残存気泡はなく、さらにシート
の破れは無く、外観の優れたガソリンタンクが得られ
た。結果を表1に示す。
【0020】実施例2 シートとパリソンが接触した時点で、金型の型閉め速度
を50mm/秒に低速化し、型閉め停止時間を2秒と
し、かつ再型閉め速度を50mm/秒としたこと以外
は、実施例1と同様にしてブロー成形を行ってガソリン
タンクを得た。結果を表1に示す。
【0021】実施例3 シートとパリソンが接触した時点で、金型の型閉め速度
を10mm/秒に低速化し、型閉め停止を行わずに、そ
のままの速度で型閉めを行ったこと以外は、実施例1と
同様にしてブロー成形を行い、ガソリンタンクを得た。
結果を表1に示す。
【0022】比較例1 シートとパリソンが接触した時点において、金型の型閉
め速度を120mm/秒に保ったこと以外は実施例1と
同様にして、ブロー成形を行ってガソリンタンクを得
た。得られたガソリンタンクのシート表面は、ブロー比
の高い部分においてシートの破れが生じ、外観不良であ
った。結果を表1に示す。
【0023】比較例2 金型の型閉め時に、型閉めの低速化及び金型の停止を行
わず、シートがパリソン賦型に充分追従する温度に達す
る前に金型の型閉めを完了する以外は、実施例1と同様
にしてブロー成形を行って、ガソリンタンクを得た。得
られたガソリンタンクのシート表面は、ブロー比の高い
部分において、シートの破れが生じ、外観不良であっ
た。結果を表1に示す。
【0024】比較例3 熱可塑性シートの設置張力を0kg/cmとしたこと以
外は、実施例1と同様にしてブロー成形を行って、ガソ
リンタンクを得た。得られたガソリンタンクのシート表
面は、パリソンと熱可塑性シートの接触時に気泡が残っ
たため、外観不良のガソリンタンクが得られた。結果を
表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明においては、樹脂シート表面を十
分に軟化させた上、パリソンに密着成形するので、樹脂
シートは破損することなく、金型キャビテイ内面の曲面
状態にフィットして高光沢の表面転写性の優れた貼り合
わせブロー成形品が得られる。また、樹脂シートの色彩
を自由に選択することにより、単層ブロー成形機で色替
えすることなく多色、多層成形品を安価に生産でき、ま
た加飾模様、加飾文字を付加した樹脂シートを採用する
ことにより、意匠、デザインの多様性を享受できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貼り合わせブロー成形機の全体縦断面図であ
る。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】本発明のブロー成形時のパリソン、シート、金
型の位置関係の概略図である。
【符号の説明】
1 ブロー成形機 2 ダイスヘッド 3 パリソン 4,4’ 金型 4a 金型温調管 4b 金型ベント孔 5,5’ 上部ピンチロッド 6,6’ 下部ピンチロッド 7 熱可塑性樹脂シート 8 ロール 9 シート固定枠 10 エアーシリンダー 11 エアー吹き込み装置 11a 針 11b ブローエアー管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗生 卓也 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 日 本ポリケム株式会社川崎技術センター内 (72)発明者 扇 保行 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 日 本ポリケム株式会社川崎技術センター内 (72)発明者 山路 弘行 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱化学 ビーエーエスエフ株式会社研究開発部商品 研究室内 (72)発明者 服部 忠 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱化学 ビーエーエスエフ株式会社研究開発部商品 研究室内 (72)発明者 小林 健一 東京都港区芝四丁目1番23号 三菱化学エ ムケーブイ株式会社新事業推進室内 (72)発明者 荒井 博孝 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋開発 研究所内 Fターム(参考) 4F208 AD05 AD08 AG03 AG07 AR02 AR04 AR06 AR08 LA01 LA07 LA08 LB01 LB13 LN01 LN11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割金型間にパリソンを押出し、パリソ
    ンと分割金型との間に熱可塑性樹脂シートを介在させ、
    分割金型を閉じてブローイングを行う貼り合わせブロー
    成形品の製造方法において、(1)熱可塑性樹脂シート
    に下記張力を加えて設置し、 降伏強度を有する熱可塑性樹脂シートの場合:降伏強
    度(JISK7127準拠)の0.05倍以上から0.
    9倍以下 降伏強度を有しない熱可塑性樹脂シートの場合:1%
    モジュラスの0.05倍以上 (2)金型間にパリソンを射出後、パリソンをプリブロ
    ーしながら、金型を型閉めし、(3)パリソンと熱可塑
    性樹脂シートが接触した時点で100mm/秒以下の低
    速で金型を型閉めするか、又は該低速で型閉めし、かつ
    金型の型閉めを一旦停止して、熱可塑性樹脂シート温度
    をパリソンとの熱交換によりパリソン賦型に充分追従す
    る温度以上に加熱し、(4)金型を完全に型閉め後、ブ
    ローイングを行い、(5)冷却後、型開きし、製品を取
    り出す工程からなるブロー成形を行うことを特徴とする
    貼り合わせブロー成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 パリソンのプリブローをパリソン内圧1
    kg/cm以上で行う請求項1記載の貼り合わせブロ
    ー成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 パリソンと熱可塑性樹脂シートの接触
    が、パリソンと熱可塑性樹脂シートの間に空気の封入を
    避けるため、パリソンと熱可塑性樹脂シートの接触面が
    常に密着するように接触させる請求項1又は2記載の貼
    り合わせブロー成形品の製造方法。
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KR20180060772A (ko) * 2016-11-29 2018-06-07 주식회사 동희산업 플라스틱 연료탱크의 성형장치 및 이의 장치를 이용해서 제작된 차량용 플라스틱 연료탱크

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