JP2000250392A - 遠隔講義装置 - Google Patents

遠隔講義装置

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JP2000250392A
JP2000250392A JP11054691A JP5469199A JP2000250392A JP 2000250392 A JP2000250392 A JP 2000250392A JP 11054691 A JP11054691 A JP 11054691A JP 5469199 A JP5469199 A JP 5469199A JP 2000250392 A JP2000250392 A JP 2000250392A
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JP
Japan
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lecture
lecturer
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JP11054691A
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English (en)
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Takeshi Tamura
武志 田村
Masayoshi Hisakuni
正吉 久國
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
Original Assignee
Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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  • Electrically Operated Instructional Devices (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 講師によるマルチメディア機器7からの出力
情報の切換え操作をタイミングよく、円滑に行うこと。 【解決手段】 講師4の音声がマイクロホン5に与えら
れ、音声認識制御手段32によって、予め定める音声が
認識されたとき、講師用テレビカメラ6による講師4の
画像プレゼンテーションソフトであるパワーポイントに
よる図表文字19、電子ボードによる手書き文字20、
書画カメラ21による実物提示、ビデオサーバ22によ
るビデオ提示の5つのマルチメディア機器7からの出力
情報を、選択的に切換え、伝送し、受講者用表示手段1
1に目視表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大学などの教育機
関および企業などに好適する遠隔講義装置に関し、特に
講師が機器を操作するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】現状の遠隔講義によって教育を行う遠隔
教育は、主に講師の映像を多地点に一斉同報することに
焦点が向けられ、受講者の満足度調査、教授法の工夫な
ど、ヒューマンインタフェースに焦点が当てられていな
い。遠隔教育におけるネットワーク利用はあくまでも教
育、学習を成立させるための一手段にすぎない。むし
ろ、その上にのせるべき学習空間(Learning Space)、
学習者インタフェース、学習教材、遠隔教育教授法とい
った利用技術がもっと重視されるべきである。遠隔講義
では、遠隔地の受講者に魅力的で、かつダイナミックな
講義を行うことが重要である。
【0003】このような観点から、或る先行技術では、
講師が、テレビカメラによって撮像した講師の画像デー
タ、およびメモリに予めストアされたパワーポイントと
呼ばれるプレゼンテーションソフトウエアによって実行
される教材となる資料などの画像データを発生するマル
チメディア機器を駆使して、講義を行う装置が提案され
ている。先行技術は、このようなマルチメディア機器の
画像データ情報を選択して切換えるために、講師は、手
動の切換えスイッチを操作する構成を有する。したがっ
て講師は、講義を行いながら、切換えスイッチを操作し
なければならず、その操作の負担が大きいという問題が
ある。
【0004】講師による操作の負担を軽減するために、
このようなマルチメディア機器からの出力情報の切換え
を行う操作者を、講師とは別に準備することが考えられ
るけれども、そのためには、講師と操作者とが、講義の
前に、充分な打合わせを予め行っておく必要があり、労
力および費用の負担が大きい。このようなマルチメディ
ア機器からの画像データ情報の切換えを円滑に行うこと
は、本件発明者の実験によれば、遠隔講義の効果を向上
するために重要であることが判った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、受講
者に提示する画像データ情報の切換えを、講師に操作の
負担を与えることなく、タイミングよく円滑に行うこと
ができるようにし、遠隔講義の効果を向上することがで
きるようにした遠隔講義装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、講師の音声が
与えられるマイクロホンと、画像データを発生する複数
の画像データ発生手段と、マイクロホンの出力に応答
し、音声認識によって、画像データ発生手段からの出力
のうちの1または複数を選択して伝送する音声認識切換
え手段と、音声認識切換え手段によって切換えられた画
像データを目視表示する受講者用表示手段とを含むこと
を特徴とする遠隔講義装置である。
【0007】本発明に従えば、講師による教材の資料な
どの複数種類の画像データのマルチメディア機器である
画像データ発生手段からの出力情報を、講師によってタ
イミングよく、円滑に行うことができるようにして、切
換え操作のための講師の負担を軽減することができるよ
うにするために、マイクロホンが備えられる。音声認識
切換え手段は、このマイクロホンからの講師の音声を音
声認識して、たとえば予め定める音声が認識されること
によって、複数の画像データ発生手段のうちの1または
複数を選択して切換え、受講者用表示手段に伝送し、受
講者用表示手段は受講者に目視表示する。受講者用表示
手段は、画像をプロジェクタによってスクリーンに映し
出す構成であってもよく、または液晶もしくは陰極線管
などを用いた構成であってもよい。
【0008】前述の画像データ発生手段は、たとえば講
義中の講師を撮像する講師用テレビカメラであってもよ
く、さらにまた後述のように図表文字データ発生手段、
手書き文字データ発生手段、書画カメラ、ビデオサーバ
などの画像再生手段などであってもよい。こうして講師
の音声による指示で、画像データ発生手段の出力を自動
的に切換えることができる。講師が講義中に、たとえば
「書画カメラに切換えて説明します。」と発声すると、
音声認識切換え手段は、マイクロホンの出力を音声認識
し、画像データ発生手段のうちの一例である書画カメラ
の出力が導出されるように切換えられ、資料などの実物
画像が、受講者用表示手段に伝送されて表示される。
【0009】また本発明は、講師側の部屋に設けられ、
講師の音声が与えられるマイクロホンと、講師側の部屋
に設けられ、講義中の講師を撮像する講師用テレビカメ
ラと、講師側の部屋に設けられ、講義内容を表す画像デ
ータを発生する1または複数の画像データ発生手段と、
講師用テレビカメラの出力および画像データ発生手段の
出力のうち、1または複数を選択して切換えて導出する
切換え手段と、マイクロホンの出力に応答し、予め定め
る音声が認識されたとき、切換え手段の選択切換え動作
を制御して、講師用テレビカメラの出力および画像デー
タ発生手段の出力のうち、1または複数を導出させる音
声認識制御手段と、受講者側の部屋に設けられ、マイク
ロホンの出力を音響化するスピーカと、受講者側の部屋
に設けられ、講師用テレビカメラによって撮像された画
像データおよび画像データ発生手段からの画像データ
を、目視表示する受講者用表示手段と、マイクロホンの
出力と切換え手段の出力とを、伝送して、スピーカと受
講者用表示手段とにそれぞれ与える伝送手段とを含むこ
とを特徴とする遠隔講義装置である。
【0010】本発明に従えば、講師側の部屋には、マイ
クロホンと講師用テレビカメラと1または複数の画像デ
ータ発生手段(メディアと略称することがある)とが備
えられ、受講者側の部屋で、講師の音声が、スピーカに
よって音響化されるとともに、感性情報を伝達するため
の講師用テレビカメラおよび知識情報を伝達するための
画像データ発生手段からの画像データを、受講者用表示
手段で目視表示する。受講者用表示手段によって表示す
べき画像データを、講師がタイミングよく、円滑に切換
えることを可能にするために、音声認識制御手段が備え
られる。マイクロホンによって検出された講師の音声
が、予め定める音声であると認識されたとき、切換え手
段からの選択切換え動作が制御され、講師用テレビカメ
ラの出力および画像データ発生手段の出力のうち、1ま
たは複数が選択されて伝送され、受講者用表示手段に与
えられる。このように講師用テレビカメラによって撮像
された講師の画像を、受講者用表示手段に表示して受講
者に目視表示することによって、講師側の感性情報を、
知識情報に追加的に伝送することによって、遠隔講義の
効果をさらに向上することができる。
【0011】また本発明は、画像データ発生手段は、図
表または文字を含む画像データを発生する図表文字デー
タ発生手段と、縦のボード上に手書きで描かれる手書き
文字を含む画像データを発生する手書き文字データ発生
手段と、画像を含む資料を撮像する書画カメラと、記録
媒体にストアされた画像信号を再生する画像再生手段と
のうち、少なくとも1つであることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、画像データ発生手段は、
受講者用表示手段に表示される講義用視覚的内容である
画像データを発生するものであって、図表文字データ発
生手段、手書き文字データ発生手段、書画カメラ、およ
び画像再生手段のうちの少なくとも1つである。本件発
明者の実験によれば、遠隔講義の効果を向上するには、
講義中の講師用テレビカメラによって撮像した画像のほ
かに、プレゼンテーションソフトであるパワーポイント
を用いてメモリに予めストアした図表または文字の画像
データを発生する図表文字データ発生手段が用いられて
もよい。手書き文字データ発生手段は、たとえば電子ボ
ードなどと呼ばれる鉛直などの縦の姿勢で設置されたボ
ード上に、筆記具を用いて、図形を含む文字を手書きで
描いて板書し、その描かれた手書き文字の画像データを
発生する。手書き文字データ発生手段からの講師による
手書き文字が、受講者用表示手段に表示されることによ
って、講師側からの感性情報が、受講者に与えられ、し
たがって、知識情報だけを与える遠隔講義に比べて、そ
の講義の効果を向上することができる。
【0013】書画カメラは、画像を含む資料を撮像して
画像データを出力する。この資料は、たとえば実物であ
って、製品、部品、標本、模型、サンプル、印刷物、文
献、写真、カタログ、図鑑、絵本、折り紙、手芸、書道
などであってもよい。画像再生手段は、たとえばビデオ
テープレコーダなどであってもよく、磁気ディスク装置
などの記録媒体にストアされた画像信号を再生すること
ができる。
【0014】本件発明者によれば、遠隔講義の効果を向
上するには、講師の画像、文字・図表、手書き文字、書
画カメラによる実物提示、画像再生手段によるビデオ提
示の5つのメディアを駆使することが好ましいことが確
認された。特に遠隔講義の効果は、プレゼンテーション
ソフトであるパワーポイントによる前述の図表・文字
を、受講者にとって見やすくして受講者用表示手段に表
示することが重要であるとともに、さらに本件発明者に
よれば、遠隔講義の効果を向上するために、これらの各
メディア機器の切換えをタイミングよく円滑に行うこと
が重要であることが確認された。本発明に従えば、これ
らのメディア機器の切換えは、講師の音声によって行わ
れるので、切換えをタイミングよく円滑に行うことがで
き、遠隔講義の効果を充分に向上することができるよう
になる。
【0015】また本発明は、音声認識制御手段の前記予
め定める音声は、複数の単語の組合せから成ることが好
ましい。
【0016】メディアの切換え操作を容易にするための
音声は、複数の単語の組合せから成り、この単語という
のは、名詞、動詞、形容詞、形容動詞、助詞、助動詞な
どの各種の品詞を含む。このような複数の単語の組合せ
から、予め定める音声を設定することによって、講師が
講義中に話す講義内容によって、前述のメディア機器の
切換え動作が誤って行われることを防ぐことができる。
【0017】また本発明は、音声認識制御手段は、講師
用テレビカメラの出力と、複数の画像データ発生手段の
少なくとも1つの出力とを、切換え手段によって導出
し、受講者用表示手段は、複数の表示領域を有し、各表
示領域に、講師用テレビカメラの出力と、複数の画像デ
ータ発生手段の少なくとも1つの出力とを、それぞれ表
示することが好ましい。
【0018】講師用テレビカメラによって撮像された講
師の画像データを、受講者用表示手段の複数の表示領域
のうちの1つに、たとえば常に、表示したままとし、こ
れによって講師側からの感性情報を、受講者に常に伝送
して表示したままにすることができる。受講者に知識情
報を与えるために、複数の画像データ発生手段の少なく
とも1つの出力を、音声認識制御手段が切換え手段の切
換え動作を制御することによって、受講者用表示手段の
他の表示領域に表示し、受講者に知識情報を与える。
【0019】受講者用表示手段の各表示領域は、一画面
内に分割されて形成されてもよく、または複数の受講者
用表示手段が設けられ、各受講者用表示手段の画面毎
に、講師画像と画像データ発生手段からの画像とがそれ
ぞれ表示されるようにしてもよい。
【0020】また本発明は、受講者側の部屋に設けら
れ、受講者に関する情報を発生する情報発生手段と、講
師側の部屋に設けられ、情報発生手段からの受講者に関
する情報を出力して講師に目視表示する講師用表示手段
とを含み、伝送手段はまた、情報発生手段の出力を講師
用表示手段に伝送することを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、遠隔地にいる受講者に関
する情報を講師が得ることができるようにするために、
受講者側の部屋には、情報発生手段が設けられ、この情
報発生手段からの情報は、伝送手段によって、講師側の
部屋に設けられた講師用表示手段によって表示される。
講師用表示手段は、前述の受講者用表示手段と同様な構
成を有していてもよい。受講者に関する情報は、たとえ
ば受講者の一部または全体を撮像する受講者用テレビカ
メラであってもよい。このような情報発生手段からの受
講者に関する情報を、講師側で知ることができるので、
講師は、受講者が、講義を、熱意をもって聴取している
かどうか、受講者が講義内容に飽きているかなどを、知
ることができる。
【0022】情報発生手段として、いわゆるエージェン
トテクノロジーを用いて受講者に関する情報を検出する
ことができ、たとえば、受講者の雰囲気を検出すること
ができる。たとえば(a)多くの受講者が不動の姿勢で
あるとき、熱意をもって講義を聴取していることが検出
され、(b)多くの受講者の体が揺れ動いているとき、
受講者が講義内容に飽きており、または疲れてきている
ことが検出される。このようにして検出された受講者に
関する情報を、講師用表示手段に、目視画像、たとえば
文字情報によって、表示して、講師に知らせることがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
遠隔講義装置1の全体の構成を簡略化して示す図であ
る。大学などの教育機関および企業などにおいて、講師
側の部屋2で講義を行い、遠隔地である受講者側の部屋
3において教育、学習などの遠隔講義が行われる。講師
側の部屋2では、講師4の音声がマイクロホン5に与え
られ、また講義中の講師4は、講師用テレビカメラ6に
よって撮像される。さらに複数の画像データ発生手段7
が備えられ、講義内容を表す画像データが発生される。
講師側の部屋2からの電気信号は、通信ライン8を経
て、受講者側の部屋3において用いられる。受講者側の
部屋3では、複数の受講者9が、スピーカ10からの音
響化された講師4の音声を聴取するとともに、受講者用
表示手段11によって目視表示される画像を見ることが
できる。
【0024】さらに受講者側の部屋3には、受講者9を
撮像する受講者用テレビカメラ12と、受講者9の音声
が与えられるマイクロホン13とが備えられ、受講者9
に関する情報が発生される。受講者用テレビカメラ12
とマイクロホン13とは、情報発生手段を構成する。受
講者用テレビカメラ12によって撮像された1または複
数の受講者9の画像データは、講師側の部屋2において
講師用表示手段14によって目視表示されるとともに、
マイクロホン13からの受講者9の音声は、スピーカ1
5によって講師4が聴取可能となるように音響化され
る。
【0025】図2は、講師側の部屋2における電気的構
成を示すブロック図である。マイクロコンピュータを含
むパーソナルコンピュータなどによって実現される制御
手段18は、通信ライン8に接続される。
【0026】図3は、画像データ発生手段7を説明する
ための系統図である。画像データ発生手段7は、講義内
容を表す画像データを発生するためのものであって、図
表文字データ発生手段19と、手書き文字データ発生手
段20と、書画カメラ21と、画像再生手段22とを含
み、さらにインターネット接続装置23と、もう1つの
テレビカメラ24などが含まれてもよい。インターネッ
ト接続装置23は、インターネット網を用いて情報を収
集し、講義内容の画像データとして用いることを可能に
する。テレビカメラ24は、部屋2の外部の環境を撮像
するためなどに用いることができる。
【0027】画像データ発生手段7からの画像データ信
号は、送受信を行う伝送手段26を介して通信ライン8
に伝送される。通信ライン8は、たとえばISDN(In
tegrated Services Digital Network)などであっても
よい。制御手段18には、入力手段27が接続される。
入力手段27は、たとえばキーボード28およびマウス
29などであってもよく、講師4によって講義のために
操作される。
【0028】講師用テレビカメラ6および複数の画像デ
ータ発生手段7からの各出力の切換えは、切換えスイッ
チ31によって行われる。この切換えスイッチ31の選
択切換え動作は、マイクロホン5の出力に応答する音声
認識制御手段32によって行われる。音声認識制御手段
32は、マイクロホン5から与えられる音声信号が、予
め定める音声であると認識したとき、その予め定める音
声に対応した講師用テレビカメラ6および画像データ発
生手段7のうち、1または複数を選択して切換えスイッ
チ3によって導出させる。音声認識制御手段32におい
て設定される前記予め定める音声は、複数の単語の組合
せから成り、これによって講義内容の音声によって切換
えスイッチ31が誤動作することを防ぐことができる。
【0029】図4は、音声認識制御手段32の構成を示
すブロック図である。音声認識制御手段32は、音声認
識のためのソフトウエア34を、音声認識エンジン35
によって実行する。これによってマイクロホン5からの
講師4の音声信号は、音声認識のための音声処理36が
行われ、さらに、講師用テレビカメラ6および複数の画
像データ発生手段7に対応する予め定める音声の認識処
理37を行う。こうして講師4の音声によって指示され
た講師用テレビカメラ6および画像データ発生手段7の
うちの1または複数を導出するように、ライン33から
切換えスイッチ31に切換え制御信号が与えられる。切
換えスイッチ31は、認識された予め定める音声に対応
する画像データを導出する。前記予め定める音声は、た
とえば書画カメラ21を選択するために「書画カメラに
切換えて説明します」であってもよく、テレビカメラ2
4を選択するために「それでは、外部テレビカメラ」な
どであってもよい。
【0030】図5は、図表文字データ発生手段19に予
めストアされた画像データによってスクリーン58に表
示される提示教材の一部(画像39)を示す。この画面
39は、講義内容「WANとLANの概要」の一部であ
る。このような画像データが、図表文字データ発生手段
19に予めストアされて準備され、希望する画像を導出
することができる。
【0031】図6は、手書き文字データ発生手段20の
簡略化した正面図である。縦のボード41上に、予め定
める筆記具であるマーカーペンを用いて、文字を含む図
形などの画像データを発生する。ボード41は、筆記具
のボード41上で動いた軌跡を走査して検出することに
よって、画像データが導出される。ボード41上の筆記
具の軌跡は、上部左右一対のスキャナ42,43から筆
記具44にレーザ光が照射され、その反射光が受光され
ることによって、ボード41上の筆記具44の2次元位
置を、短い周期で繰返し検出することによって、筆記具
44と各スキャナ42,43との間の距離を演算し、し
たがって筆記具44の軌跡が前述のように検出される。
筆記具44には、スキャナ42,43によって検出され
る被検出部45に、筆記具44によって描かれる線の色
を表すコードが予め描かれており、このコードがスキャ
ナ42,43によって読取られ、これによって筆記具4
4の色をもさらに、検出することができる。こうして講
師4がボード41上に筆記具44で複数の各色毎に手書
き文字を含む画像を描くことによって、色を含む画像デ
ータが発生される。
【0032】図7は、書画カメラ21の斜視図である。
基台46上の透光性テーブル47上には、資料48が乗
載され、このテーブル47の直上方には、テレビカメラ
49が、アーム50によって支持される。テレビカメラ
49によって、テーブル47上の資料48が撮像され
る。左右一対の光源51,52は、たとえば蛍光灯であ
り、アーム53,54によって基台46に取付けられ、
資料48を上方から照射する。テーブル47の下方に
は、バックライトである光源が設けられ、したがって資
料48が、たとえば透光性原稿であるとき、テレビカメ
ラ49による撮像される画像を、明瞭にすることができ
る。資料48は、たとえば前述のように実物、標本、模
型、印刷物、写真、スライド、ネガフィルムなどであっ
てもよい。
【0033】画像再生手段22は、たとえば磁気ディス
クである記録媒体にストアされた画像信号を再生するビ
デオサーバであってもよく、そのほかの記録媒体にスト
アされた画像信号を再生する機能を有する。
【0034】再び図1を参照して、受講者側の部屋3に
設けられる受講者用表示手段11は、たとえば100イ
ンチ大型偏向スクリーン56に、プロジェクタ57によ
って画像を照射して映し出す構成を有する。スクリーン
56に映し出された画像は、すべての受講者9が目で見
ることができる。プロジェクタ57は、光源と、その光
源からの光がポリシリコンTFT(薄膜トランジスタ)
液晶パネルを透過する透過形光学エンジンとを備え、さ
らに光の縦波を横波に変換して波長を統一し、鮮明な画
質を確保する偏光変換装置を備え、また液晶パネルとプ
リズムとを一体化して画素のドットずれを少なくする構
成を有する。本発明の実施の他の形態では、受講者用表
示手段11として、液晶または陰極線管などを用いる構
成であってもよい。こうして受講者用表示手段11によ
って、講師用テレビカメラ6および画像データ発生手段
7からの画像データによって表される画像を目視表示す
ることができる。受講者側の部屋3では、パーソナルコ
ンピュータなどによって実現される制御手段68が備え
られる。制御手段68は、通信ライン8に接続され、ス
ピーカ10、受講者用表示手段11、受講者用テレビカ
メラ12、マイクロホン13に接続され、上述の動作が
行われるように制御する。
【0035】講師側の部屋2に設けられる講師用表示手
段14は、たとえば60インチのスクリーン58と、こ
のスクリーン58に画像を移し出すプロジェクタ59と
を含み、その構成は、前述の受講者用表示手段11と類
似の構成を有する。
【0036】図8は、受講者用表示手段11のスクリー
ン56および講師用表示手段14のスクリーン58の画
像表示状態を示す正面図である。受講者用表示手段11
のスクリーン56は、複数(たとえば2)の表示領域6
1,62を有する。表示領域61には、講師用テレビカ
メラ6によって撮像された講師の画像が表示される。表
示領域62では、画像データ発生手段7からの1または
複数の画像データが表す画像が表示される。これによっ
て表示領域61では、講師4が表示されることによっ
て、感性情報が受講者9に伝達されることになり、表示
領域62では講義内容が表示され、知識情報が受講者9
に伝達されることになる。
【0037】講師側表示手段14のスクリーン58にも
また、複数(たとえば3)の表示領域63,64,65
が設けられる。表示領域63には、受講者側表示手段1
1における表示領域61と同様に講師4の画像が表示さ
れ、表示領域64には前述の表示領域62と同様に講義
内容の画像データが表示される。表示領域65には、受
講者用テレビカメラ12によって撮像された受講者9の
画像が表示される。表示領域65は、スクリーン58の
全面に表示されてもよい。また表示領域63,64の内
容が、表示領域65の内容と切換えられ、スクリーン5
8の全面に表示されてもよい。こうして講師4は、表示
領域65を見て、受講者9がスクリーン56に表示され
た内容を、確認しながら、講義を進めることができる。
【0038】さらにこのスクリーン58にはまた、入力
用表示領域66が形成され、マウス29を用いて、講師
4が手動で操作入力を行うようにし、切換えスイッチ3
1の操作を行い、またはそのほかの操作を行うようにし
てもよい。これらの受講者用および講師用の各表示手段
11,14の動作は、制御手段18によって制御され
る。マイクロホン13に与えられる受講者9の音声は、
スピーカ15によって音響化され、講師4によって聴取
される。講師4の音声が与えられるマイクロホン5の出
力は、スピーカ10によって音響化され、また受講者9
の音声は、マイクロホン13に与えられてスピーカ15
によって音響化され、こうして各部屋2,3では、自動
的にエコーが遮断され、全二重機能が達成される。
【0039】図9は、図1〜図8に示される実施の形態
における制御手段18の動作を説明するためのフローチ
ャートである。ステップa1からステップa2に移り、
マイクロホン5によって講師4の音声が電気信号に変換
され、その講師4の音声が、音声認識制御手段32にお
いて予め定める音声であるかどうかが判断され、その音
声認識が行われる。講師4の音声が、予め定める音声で
あるとき、ステップa3では、講師用テレビカメラ6が
検出されたかどうかが判断され、そうであれば、ステッ
プa4においては、切換えスイッチ31によって講師用
テレビカメラ6の画像データが、伝送手段26によって
通信ライン8に導出される。ステップa5では、もう1
つのテレビカメラ24が音声認識によって検出されたか
どうかが判断され、そうであれば、切換えスイッチ31
は、テレビカメラ24の画像データを出力する。ステッ
プa7では、図表文字データ発生手段19が音声認識さ
れて検出されたかが判断され、そうであれば、ステップ
a8では、図表文字データ発生手段19からの画像デー
タを導出する。ステップa9では、手書き文字データ発
生手段20が音声認識によって検出されたかが判断さ
れ、そうであれば、ステップa10で手書き文字データ
発生手段20からの画像データが、導出される。ステッ
プa11では、書画カメラ21が音声認識されたかが判
断され、そうであれば、ステップa12では、書画カメ
ラ21からの画像データが切換えスイッチ31から導出
される。ステップa13では、画像再生手段22が、音
声認識されて検出されたかが判断され、そうであれば、
画像再生手段22からの画像データが、切換えスイッチ
31から導出される。切換えスイッチ31は、講師用テ
レビカメラ6の画像とともに、画像データ発生手段7の
うちの1つまたは複数の画像データを導出するようにし
てもよく、また講師用テレビカメラ6と画像データ発生
手段7とのうちの1つだけの画像データが切換えスイッ
チ31から導出されるようにしてもよく、切換えスイッ
チ31から導出される画像データが、受講者用表示手段
11におけるスクリーン56にそれぞれ表示される。
【0040】本件発明者の実験結果を述べる。先ず、実
験の手法を述べる。 (1)受講環境 受講者9は、図3に示すように受講者側の部屋3である
教室の前方に置かれた100インチの大型偏向スクリー
ン56の前に着座し、90分間遠隔講義を受講した。受
講者9の数は、学生23名である。
【0041】(2)講義内容 講義内容は、図5に関連して述べたように、「WANと
LANの概要」である。
【0042】(3)講義の進め方 講師4は、主にパワーポイントの図表文字画像データ発
生手段19を使って講義を行った。また講師は、講義
中、随時パワーポイントからビデオサーバである画像再
生手段22に切換えてビデオ教材を提示したり、書画カ
メラ21に切換え、たとえばHubスイッチなどの実物
を提示したりして、マルチメディア機器である画像デー
タ発生手段7を駆使した講義を行った。講義内容と利用
メディアの関係(レッスンプラン)を図10に示す。受
講者9から質問があるときやまとめのときは、電子ボー
ド20に切換えて、手書き文字によるプレゼンテーショ
ンを行った。これを受講者9側から見ると、講師4の説
明場面(講師4の人物像)、パワーポイント図表・文
字、実物、ビデオ画像および手書き文字が適時大型スク
リーン56に提示され、マルチメディア情報を駆使した
講義が展開されることになる。
【0043】パワーポイントによる提示教材の一部を、
例として前述の図5に示してある。また、受講者9に
は、講義内容を資料として予め配布しておいた。したが
って受講者9は、受講中に提示される内容と同じものを
配布教材として持ち、空欄にメモ書きしながら受講し
た。
【0044】(4)評価情報の収集 講義終了後、受講者9にアンケート調査を行い、講義に
対する印象を聞いた。質問項目は11項目である。ま
た、評価尺度は主に質的データとしてまとめやすいよう
に4段階法を用いた。質問項目を図11に示す。
【0045】次に、実験結果を述べる。 (1)各質問項目の平均値、標準偏差 質問項目毎の平均値と標準偏差を、図11に示す。図1
1に見るように、各質問項目の平均得点は評価点3.0
近辺に集中し、比較的良い評価を得ている。メディア切
換えタイミングの平均得点が2.0で「ややスムーズで
ない」(やや不自然)という結果になったが、この結果
は、前述の先行技術における手動の切換えスイッチを用
いる構成に比べて、大きく改善されている。
【0046】これに対して先行技術では、メディア切換
えタイミングは「非常にスムーズでない」であり、した
がって本発明の音声認識の構成によれば、メディア切換
えタイミングが良好に改善されたことが、確認された。
【0047】(2)遠隔講義の効果測定 この本発明に従う遠隔講義装置を使った遠隔講義は効果
があったかどうかを確認するためにプリテストとポスト
テストによる効果測定を行った。テスト問題は20問で
○×式テストである。テスト結果は、プリテストの平均
得点が50.6、ポストテストの平均得点が70.5
で、得点差が19.9となった。母平均の差の(t)検
定の結果、99%の有意差で平均得点に差があり、この
本発明に従う遠隔講義装置による遠隔講義は効果があっ
たことが認められた。
【0048】(3)着座位置と提示図表・文字の見やす
さおよび理解度との関係 受講者の着座位置とパワーポイント図表・文字の見やす
さおよび理解度との相関関係を調査した。その結果、相
関関係は0に近く、着座位置と文字の見やすさおよび理
解度には相関がないことが判った。したがって、パワー
ポイント図表・文字の提示は、受講者の着座位置に依存
せず、優れた効果を発揮することができることが、判っ
た。
【0049】(4)遠隔講義と対面講義との印象評価比
較 学習内容の理解度、疲労感、目の疲れ、講師4
との距離感、講義への集中力の5つの要素に対し、本
発明の遠隔講義と対面講義の印象を聞いた。講師4との
距離感、疲労感、目の疲れおよび集中力の4つの要因に
ついては、本発明による遠隔講義の方が比率が高い結果
となった。また理解度は、対面講義の方が比率が高い結
果になった。しかし母比率の差の検定の結果、1%点で
目の疲れは遠隔講義の方があると感じるが、その他の要
素については、T値が1%点(2.26)より小さく、
特に対面講義の方がよいとはいえない、という判定にな
った。本発明による遠隔講義によれば、講師との距離感
が小さく抑えられる。
【0050】(5)画像データ発生手段7である5つの
メディア6,19,20,21,22利用の効果、有効
性の検証 今回の実験では、講師の映像(説明)、パワーポイ
ント図表・文字の提示、実物提示、ビデオ、手書
き文字の5つのメディア6,19,20,21,22を
駆使して講義を実施した。この方法の有効性を調査し
た。ここでは、母比率の検定により5つのメディア利用
の効果と有効性を調べた。すなわち、少なくともある割
合(a%)の人は有効といってほしい期待値(目標値a
%)を決め、この期待値(仮説)に対し、母比率の検定
を行った。その結果、期待値はa=54%であり、5つ
のメディア利用効果が優れていることが判った。
【0051】(6)マルチメディア遠隔講義システムの
重要要因 受講者は、マルチメディア遠隔講義システムによる遠隔
講義のどこに注目して受講しているのか、システム設計
上興味のあるところである。これが明らかになれば、シ
ステム設計や遠隔講義を行うときに役立つ。ここでは、
因子分析によりこれを明らかにした。因子分析の結果を
図12に示す。図12に見るように、第1因子、第2因
子および第3因子の3つが抽出された。それぞれ第1因
子は教授法因子、第2因子はコンテンツ因子、第3因子
は教材量因子と名前を付けた。
【0052】(7)効果的な場面 今回の実験講義で示した講師4の説明場面、パワーポイ
ント図表・文字、実物、ビデオ、手書き文字情報の中
で、特に学習に効果的であると思われる場面順に順序付
けをしてもらった。その結果を図13に示す。図13に
見るように、効果的な場面は、高得点順にパワーポイ
ント提示、実物提示、講師の説明場面、ビデオ提
示、手書き文字の順になった。これら5つのメディア
利用は、本発明において遠隔講義の効果を発揮し、重要
であることが判った。
【0053】(8)重要要因の順序 遠隔講義で重要と思われる要因として、教え方(指導
法)、講義内容、教材、講師像(動画)の画質、音質が
考えられる。これら5つの重要要因に対し、受講者が重
要であると思う要因に順序をつけてもらった。その結果
を図14に示す。図14に見るように、高得点順に教
え方・指導法、講義内容、教材、講師像(動画)
の画質、音質の順になった。したがって本発明によれ
ば、講師像(動画)が、遠隔講義の効果を向上し、重要
であることが確認された。
【0054】上述の実験結果から、次のことが判った。 (1)遠隔講義の効果を高めるための要件 遠隔講義の効果を最大にするには何を改善すべきかを明
らかにした。ここでは、11項目の各質問間の偏相関係
数を求めt検定を行うことにより明らかにした。その結
果を図15に示す。図15では、偏相関係数の検定値を
0.7に設定し、特に強い相関関係のある質問項目だけ
を表示し、その関係を図示している。図15から次のこ
とが判る。
【0055】(1−1)講義内容とパワーポイント図表
・文字の提示は、偏相関係数が0.67で99%の信頼
度で強い相関がある。よって、講義内容をよくするに
は、パワーポイント図表・文字が不可欠であることが判
る。
【0056】(1−2)本発明によれば、パワーポイン
ト図表・文字の提示を行うこと、およびメディアの切換
えをタイミングよくスムーズに行うことができるように
なり、遠隔講義の効果を上げることができることが判っ
た。
【0057】(2)本発明による遠隔講義に対する満足
感(Customer Satisfaction:略称CS)調査 最後の質問(図11の質問項目番号11)で、遠隔講義
に対する総合評価を聞いた。質問番号11は、遠隔講義
は総合的に効果的であったかどうか、すなわち、講義に
対し「満足感が得られたかどうか」を尋ねる質問でもあ
る。CSは、質問番号11とそれ以外の質問項目との関
連性(独立係数)を求めることにより求めることができ
る。CS分析により遠隔講義の効果をさらに上げるに
は、どのような要因に重点を置き改善すべきかを明らか
にすることもできる。CS分析の結果を図16に示す。
図16より本発明によれば、次のことが判る。
【0058】(2−1)本発明によるメディアの切換え
タイミングは、前述の先行技術における切換えスイッチ
を講師が操作する構成に比べてかなり改善されたことが
判る。前述の先行技術では、メディアの切換えは、独立
係数が零であり、総合評価(満足度)も零である。これ
によって本発明の音声認識による画像データ発生手段7
の切換えが、先行技術に比べて優れた効果を達成するこ
とができることが確認された。したがって本発明によれ
ば、メディアの切換えをスムーズに行うように改善され
た。
【0059】(2−2)5つのメディア利用、講義内
容、講義の進め方の3つの要因は、満足度が70%以上
で高い値を示している。これら3つの要因は、独立係数
も高く、遠隔講義の総合評価に大きな影響を及ぼす要因
である。これら3つの要因は教授法を構成する重要要因
といえる。本発明では、5つのメディア利用によって、
遠隔講義の効果を大きく向上することができることが確
認された。
【0060】(2−3)パワーポイント図表・文字およ
び理解度は、比較的独立係数が高く、これら2つの要因
も総合評価に良い影響を及ぼしているといえる。
【0061】(2−4)教材内容、教え方、教材の量、
講義時間は、総合評価が70%以上で高い満足度を示し
ている。よって、これらの要因は、特に改善の必要はな
い。
【0062】(3)遠隔講義における理解度率、効果度
率の推定 遠隔講義の「理解度率」と「遠隔講義を効果的(効果度
率)」と答える人の推定を母比率(F)推定した。その
結果、理解度率に関しては少なくとも43%の人は理解
していると推定できるが、同様に84%以上の人が理解
できた、と結論づけるのは無理がある。しかし最低で
も、理解できたと答える人は43%以上いることは信頼
度95%で推定できる。効果度率に関しては、半数(5
2%)以上、90%までの人が「本発明によって行われ
た遠隔講義は前述の先行技術に比べて効果的」と答える
と推定できる。
【0063】(4)対面講義と違うところで気をつける
べき点 遠隔講義の場合、受講者はスクリーンに提示された情報
を観視し、それに集中する。したがって本発明による5
つのメディア利用はきわめて効果的である。さらに本発
明の遠隔講義の場合、受講者は講義の進め方に注目し、
講義に集中する。したがって、講師の教授戦略には関心
が高い。したがって本発明の音声認識によるメディア切
換えは、きわめて効果的である。
【0064】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、講師はマイ
クロホンに与える音声によって、複数の画像データ発生
手段からの出力のうちの1または複数を切換えて遠隔地
の受講者用表示手段に表示することができるので、マル
チメディア情報の切換えをタイミングよく円滑に行うこ
とができるようになる。これによって遠隔講義の効果を
向上することができる。
【0065】本件発明者の実験によれば、遠隔講義の評
価を決める主な要因は、教授法、講義内容であるコンテ
ンツおよび教材の量の3つであり、講義の理解度、受講
者の疲労感、講師と受講者との距離感、講義への受講者
の集中力の4つについては、遠隔講義と、対面講義とに
差はないことが確認されている。本発明では、上述の教
授法のうち、マルチメディアの切換えタイミングを的確
に行い、切換えを円滑に行うことによって、受講者の満
足度を高め、遠隔講義の効果を向上する。
【0066】請求項2の本発明によれば、講師の音声が
マイクロホンに与えられ、これによって講師用テレビカ
メラおよび画像データ発生手段の各出力の1または複数
が切換えられて受講者用表示手段に表示される。したが
ってマルチメディア情報の切換えをタイミングよく、円
滑に行うことができ、遠隔講義の効果を向上することが
できる。
【0067】マイクロホンは、受講者のためのスピーカ
によって、講師による講義内容の音声を音響化するため
に用いられるとともに、マルチメディア情報の音声認識
による切換えのためにも兼用して用いることができ、こ
のようにすれば、構成の簡略化を図ることができる。本
発明の実施の他の形態では、講師による講義内容を受講
者のスピーカに音響化するためのマイクロホンと、マル
チメディア機器である画像データ発生手段からの出力情
報の切換えのためのマイクロホンとが、個別的に設けら
れてもよい。
【0068】講師用テレビカメラによって講義中の講師
を撮像し、講師の画像が、受講者表示手段によって表示
され、したがって講義内容の知識情報だけでなく、講師
側からの感性情報もまた、受講者に伝達されることにな
る。これによって1つの部屋に講師と受講者とが存在し
て、講義が行われる対面講義の状態に近づくことがで
き、遠隔講義の効果をさらに向上することができる。
【0069】請求項3の本発明によれば、画像データ発
生手段は、図表文字データ発生手段、手書き文字データ
発生手段、書画カメラ、画像再生手段のうちの少なくと
も1つであり、これによって講師の画像だけでなく、さ
らに図表・文字、手書き文字、実物提示、ビデオ提示を
行うことができる。こうして合計5つメディア機器を駆
使して遠隔講義を行うことができる。これによって遠隔
講義の効果をさらに向上することができるようになる。
【0070】講師によるマルチメディア機器からの出力
情報の切換えのために用いられる音声認識の予め定める
音声は、複数の単語の組合せから成ることが好ましく、
これによって講義内容の音声によってマルチメディア情
報の切換え動作が誤って行われることを防ぎ、的確な切
換え動作を行うことができるようになる。
【0071】受講者用表示手段に設けられている複数の
表示領域のうちの1つに、講師用テレビカメラによって
撮像された講師の画像を表示し、残余の表示領域に、画
像データ発生手段の少なくとも1つからの講義内容に関
する画像データを表示することが好ましい。こうして講
師の画像による感性情報を受講者に与えながら、知識情
報を与えることができ、遠隔講義の効果が高められる。
【0072】請求項4の本発明によれば、講師は講義
中、受講者に関する情報を得ることができる。したがっ
て受講者の状況に応じて的確な教授などの講義を行うこ
とができ、遠隔講義の効果をさらに高めることができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の遠隔講義装置1の全体
の構成を簡略化して示す図である。
【図2】講師側の部屋2における電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図3】画像データ発生手段7を説明するための系統図
である。
【図4】音声認識制御手段32の構成を示すブロック図
である。
【図5】図表文字データ発生手段19に予めストアされ
た画像データによって表される画像39を示す図であ
る。
【図6】手書き文字データ発生手段20の簡略化した正
面図である。
【図7】書画カメラ21の斜視図である。
【図8】受講者用表示手段11のスクリーン56および
講師用表示手段14のスクリーン58の画像表示状態を
示す正面図である。
【図9】図1〜図8に示される実施の形態における制御
手段18の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図10】本件発明者の実験結果を示す講義内容と利用
メディアである講師用テレビカメラ6、パワーポイント
の図表文字データ発生手段19、書画カメラ21、画像
再生手段22および手書き文字データ発生手段20との
時間経過に伴う利用状況を示す図である。
【図11】本件発明者の実験結果によって、遠隔講義終
了後、受講者9にアンケート調査を行ったときにおける
質問項目とその回答内容を示す図である。
【図12】図11に示される質問項目と遠隔講義で受講
者9が注目する因子とを示す図である。
【図13】遠隔講義で効果的であると思われる場面を示
す図である。
【図14】遠隔講義で重要と思われる要因の順序を示す
図である。
【図15】遠隔講義の効果を最大にするためには何を改
善すべきかを説明するための図である。
【図16】遠隔講義を受講した受講者9の満足感を示す
図である。
【符号の説明】
2 講師側の部屋 3 受講者側の部屋 4 講師 5 マイクロホン 6 講師用テレビカメラ 7 画像データ発生手段 8 通信ライン 9 受講者 10,15 スピーカ 11 受講者用表示手段 12 受講者用テレビカメラ 13 マイクロホン 14 講師用表示手段 18 制御手段 19 図表文字データ発生手段 20 手書き文字データ発生手段 21 書画カメラ 22 画像再生手段 23 インターネット装置 24,49 テレビカメラ 26 伝送手段 27 入力手段 28 キーボード 29 マウス 31 切換えスイッチ 32 音声認識制御手段 34 ソフトウエア 35 音声認識エンジン 36 音声処理 37 認識処理 39 画面 41 ボード 42,43 スキャナ 44 筆記具 46 基台 47 透光性テーブル 48 資料 50,53,54 アーム 51,52 光源 56,58 スクリーン 57,59 プロジェクタ 61,62,63,64 表示領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C028 BA03 BB04 BB06 BD02 CA12 DA03 DA04 5C064 AA06 AC02 AC06 AC07 AC12 AC16 AC20 AD07 5D015 AA03 BB01 KK01 9A001 HH17 JJ74 KK09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 講師の音声が与えられるマイクロホン
    と、 画像データを発生する複数の画像データ発生手段と、 マイクロホンの出力に応答し、音声認識によって、画像
    データ発生手段からの出力のうちの1または複数を選択
    して伝送する音声認識切換え手段と、 音声認識切換え手段によって切換えられた画像データを
    目視表示する受講者用表示手段とを含むことを特徴とす
    る遠隔講義装置。
  2. 【請求項2】 講師側の部屋に設けられ、講師の音声が
    与えられるマイクロホンと、 講師側の部屋に設けられ、講義中の講師を撮像する講師
    用テレビカメラと、 講師側の部屋に設けられ、講義内容を表す画像データを
    発生する1または複数の画像データ発生手段と、 講師用テレビカメラの出力および画像データ発生手段の
    出力のうち、1または複数を選択して切換えて導出する
    切換え手段と、 マイクロホンの出力に応答し、予め定める音声が認識さ
    れたとき、切換え手段の選択切換え動作を制御して、講
    師用テレビカメラの出力および画像データ発生手段の出
    力のうち、1または複数を導出させる音声認識制御手段
    と、 受講者側の部屋に設けられ、マイクロホンの出力を音響
    化するスピーカと、 受講者側の部屋に設けられ、講師用テレビカメラによっ
    て撮像された画像データおよび画像データ発生手段から
    の画像データを、目視表示する受講者用表示手段と、 マイクロホンの出力と切換え手段の出力とを、伝送し
    て、スピーカと受講者用表示手段とにそれぞれ与える伝
    送手段とを含むことを特徴とする遠隔講義装置。
  3. 【請求項3】 画像データ発生手段は、 図表または文字を含む画像データを発生する図表文字デ
    ータ発生手段と、 縦のボード上に手書きで描かれる手書き文字を含む画像
    データを発生する手書き文字データ発生手段と、 画像を含む資料を撮像する書画カメラと、 記録媒体にストアされた画像信号を再生する画像再生手
    段とのうち、少なくとも1つであることを特徴とする請
    求項1または2記載の遠隔講義装置。
  4. 【請求項4】 受講者側の部屋に設けられ、受講者に関
    する情報を発生する情報発生手段と、 講師側の部屋に設けられ、情報発生手段からの受講者に
    関する情報を出力して講師に目視表示する講師用表示手
    段とを含み、 伝送手段はまた、情報発生手段の出力を講師用表示手段
    に伝送することを特徴とする請求項2〜3のうちの1つ
    に記載の遠隔講義装置。
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