JP2000250095A - 二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ

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JP2000250095A
JP2000250095A JP11055686A JP5568699A JP2000250095A JP 2000250095 A JP2000250095 A JP 2000250095A JP 11055686 A JP11055686 A JP 11055686A JP 5568699 A JP5568699 A JP 5568699A JP 2000250095 A JP2000250095 A JP 2000250095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】羽根の形状を独特な形状にすることによって、
羽根群の軽量化を可能にした二重遮光方式のカメラ用フ
ォーカルプレンシャッタを提供すること。 【解決手段】後羽根群の4枚の羽根20,21,22,
23は、露光作動方向の端縁は従来のように形成されて
いるが、セット作動方向の端縁が独特な形状に形成され
ている。即ち、羽根21,22,23は、上下方向の寸
法が、アーム17に対する枢支部の右側で極端に小さ
く、先端部に向けて徐々に大きくなっている。従って、
隣接している羽根同士の重なり量も、前記枢支部の右側
が一番少なく、先端部に向けて大きくなっている。しか
し、先端部の重なり量は従来と略同じである。また、羽
根20は、開口部1aの下方位置におけるシャッタ地板
1との重なり量が、左側で少なく、右側で従来と略同じ
になるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影に際して、先
羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、その二
つの羽根群のスリット形成羽根によって形成されたスリ
ットにより、感光面の露光を行うようにしたカメラ用の
フォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】最近のフォーカルプレンシャッタは、そ
の殆どが、先羽根群と後羽根群とを備えていて、撮影時
においては、夫々の羽根群のスリット形成羽根の間で、
露光用のスリットを形成するようにしている。また、そ
れらの各羽根群の構成は、基本的には、露光開口の一方
の側方側の位置で地板に枢着された二つのアームと、横
長形状をしていてそれらの各アームの長手方向に順に枢
支された複数枚の羽根とからなっており、それらの複数
枚の羽根のうち、各アームの最先端側に枢支した羽根を
スリット形成羽根としているのが普通である。
【0003】周知のように、この種のフォーカルプレン
シャッタは、その殆どが、一眼レフカメラなどの高級機
に採用されるものである。そのため、高速のシャッタ速
度を安定して得られることが第一条件となる。そして、
シャッタ速度を高速化するための一つの方法として、羽
根群の軽量化を図る方法があり、また、その中には、材
質面から軽量化を図る方法と、構造面から軽量化を図る
方法とが知られている。そのため、従来から数多くの提
案がなされているが、構造面から軽量化を図れるように
したものの一つとして、二重遮光方式のフォーカルプレ
ンシャッタというのが知られており、実際に実施されて
いる。
【0004】この二重遮光方式のフォーカルプレンシャ
ッタというのは、カメラが使用されていないときには、
先羽根群と後羽根群との両方が、展開状態となって、露
光開口を二重に覆っているようにし、撮影を行うに際し
ては、シャッタボタンが押された初期段階において、後
羽根群を露光作動開始位置に作動させてから、両羽根群
によって露光作動を行わせるようにしたものである。そ
のため、一方の羽根群のみで露光開口を覆っているシャ
ッタに比較し、カメラの不使用時において、漏光によっ
てフィルムを感光させてしまう可能性が少なく、展開状
態で隣接している羽根同士の重なり量を少なくすること
が可能になる。従って、各羽根の平面積を小さくし、羽
根群全体を軽量化できるというものである。本発明は、
このような二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタの
改良に関するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、二重遮
光方式のフォーカルプレンシャッタの特徴は、各羽根群
ごとに複数枚の羽根が展開状態となって露光開口を覆っ
ているとき、隣接している羽根同士の重なり量を少なく
することができることである。言い換えれば、略横長形
状をしている各羽根の幅、即ち上下方向の寸法を小さく
することができることである。しかしながら、この種の
構成のフォーカルプレンシャッタの場合には、漏光を防
止するという観点からだけであれば、もっと重なり量を
少なくすることが可能であるにもかかわらず、それがな
かなか難しい事情がある。
【0006】周知のように、各羽根群は、露光開口の一
方の側方位置で地板に枢着された二つのアームに、それ
らの先端部に向けて順に、横長の複数枚の羽根を枢支し
ている。即ち、一つの羽根には二つの枢支部があって、
それらの枢支部は羽根の幅方向、即ち上下方向に配列さ
れている。そして、スリット形成羽根をはじめとして、
二つのアームの先端部側に枢支されている何枚かの羽根
は、展開状態となって露光開口を覆っているとき、それ
らの枢支部が、露光開口内の前記枢着部側に臨んでい
る。その理由は、詳しくは説明しないが、この種のシャ
ッタに対しては、高速化のほかに小型化も強く要求され
ているからである。そして、その小型化のために、上記
した二つの枢支部の間隔を、これ以上小さくすることが
できないのが現状である。従って、各羽根の幅方向、即
ち上下方向の寸法を小さくしたい場合でも、このことを
念頭から切り離すわけにはいかない。
【0007】また、シャッタの作動によって生じる、一
般に、あばれ現象と称されている現象についても考慮し
なければならない。即ち、作動中における各羽根群は、
全体としては、所定の作動方向ヘ作動するようになって
いるが、個々の部品には複雑な方向の力が作用して、撓
んだり、捩れたり、傾いたりして、一時的に変形してし
まうことが知られている。そして、その変形が甚だしい
場合には、スリット形成羽根の作動に影響し、適正なス
リットを形成できなくなることがある。また、各羽根群
は、露光作動の終了時において、直接的又は間接的にス
トッパによって停止されるが、そのときの衝撃は極めて
大きく、各羽根群の構成部品は上記のようにして大きく
変形させられる。そのため、露光むらを生じさせたり、
各連結部での破壊を生じさせたりすることもある。
【0008】そして、このような、あばれ現象を生じる
構造上の大きな原因の一つとして、上記した二つのアー
ムに対する各羽根の枢支部が、各羽根の長さ方向の中央
部よりも、二つのアームの枢着部方向の位置に設けらて
いるということがある。即ち、各羽根の先端部(枢支部
から見て、上記の枢着部とは反対側の端部)は、枢支部
を中心にして作動方向に対して前後に振れ易い構成とな
っている。そのため、作動終了時において停止するとき
には、その衝撃によって極端に大きく振れ、隣接してい
る羽根同士の重なり量が、各羽根の先端部において大き
く変化することになる。そして、特に、後羽根群の場合
には、露光作動の終了時において展開状態となるため、
静止した状態における各羽根の重なり量を余り少なくし
てしまうと、羽根の先端部近傍で、隣接している羽根相
互間が開いてしまうことがある。そのため、少なくとも
羽根の先端部における重なり量を少なくするわけにはい
かない事情がある。
【0009】これらの事情から、従来は、わざわざ構成
の複雑な二重遮光方式を採用しているにもかかわらず、
それ以上の思い切った軽量化についての努力を断念して
いるのが実情である。本発明は、このような問題点を解
決するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、羽根群を構成している各羽根の形状を独特な形状
にすることによって羽根群の軽量化を可能にした二重遮
光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレ
ンシャッタは、先羽根群と後羽根群の少なくとも一方
が、露光開口の一方の側方側の位置で地板に枢着された
二つのアームと、横長形状をしていて前記一方の側方側
の部位を前記二つのアームに対してそれらの各アームの
長手方向に順に枢支した複数枚の羽根とからなってお
り、前記二つのアームの一番先端部側に枢支されている
スリット形成羽根は、そのスリット形成縁と直交する方
向の寸法が、前記二つのアームに対する枢支位置におい
てよりも、僅かに露光開口の他方の側方側となる位置に
おいての方が小さく、且つ、そこから前記他方の側方側
に向けて徐々に大きくなるように形成されていて、前記
複数枚の羽根が展開され停止した状態においては、隣接
している被い羽根との重なり量が、前記枢支位置におい
てよりも、僅かに前記他方の側方側となる位置において
の方が少なく、且つ、そこから前記他方の側方側に向け
て徐々に大きくなるように構成されているようにする。
また、本発明の二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレ
ンシャッタにおいては、前記複数枚の羽根が、スリット
形成羽根と複数枚の被い羽根とからなっていて、それら
の被い羽根のうち少なくともスリット形成羽根に隣接し
ている被い羽根は、露光作動時にスリット側となる端縁
が前記二つのアームに対する枢支位置近傍から前記他方
の側方位置に向けて略直線的に形成されており、その端
縁と直交する方向の寸法が、前記枢支位置においてより
も、僅かに前記他方の側方側となる位置においての方が
小さく、且つ、そこから前記他方の側方側に向けて徐々
に大きくなるように形成されていて、前記複数枚の羽根
が展開され停止した状態においては、隣接している少な
くとも1枚の被い羽根との重なり量が、前記枢支位置に
おいてよりも、僅かに前記他方の側方側となる位置にお
いての方が少なく、且つ、そこから前記他方の側方側に
向けて徐々に大きくなるように構成されているようにす
ると、一層効果的である。また、前記複数枚の羽根が展
開され停止した状態において、前記二つのアームの一番
枢着部側に枢支されている被い羽根と前記地板との重な
り量が、露光開口の前記一方の側方側の位置で一番少な
く、そこから前記他方の側方側の位置に向けて徐々に大
きくなるように構成すると、更に効果的となる。更に、
本発明の二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャ
ッタは、前記二つのアームの少なくとも一方に枢支され
た補助アームが備えられていて、その補助アームと、ス
リット形成羽根に隣接した被い羽根には、前記二つのア
ームの枢着部方向であって且つスリット形成羽根のスリ
ット形成縁の方向ヘ、全体として略斜めに延伸させた張
出部が形成されており、それらの張出部が該スリット形
成縁を越えたところで、相互に取り付けられているよう
にすると、小型化でき且つ安定した露光作動が得られる
ようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
6に示した実施例によって説明する。これらの図面は、
何れもカメラに組み込まれた状態において被写体側から
視た平面図であって、図1は各羽根群が露光作動を開始
する直前の状態を示したものであり、図2はその状態に
おける駆動機構を示したものである。また、図3は各羽
根群の露光作動中の状態を示したものである。更に、図
4は露光作動の終了直後の状態における駆動機構を示し
たものであり、図5はその状態における各羽根群を示し
たものである。そして、図6はセット状態における駆動
機構を示したものである。尚、各図とも、図面を見やす
くする必要があるために、他図を参照すれば理解できる
と考えられる部分については、省略して示すようにして
ある。
【0012】先ず、本実施例の構成を説明する。シャッ
タ地板1には、その略中央部に長方形を横長にした開口
部1aが形成されており、その開口部1aの左側には、
円弧状の三つの長孔1b,1c,1dと丸い孔1eが形
成されている。そして、長孔1b,1cの上方端面に
は、周知の緩衝部材が夫々取り付けられているが、図示
すると図面が見にくくなるため省略してある。また、シ
ャッタ地板1の被写体側、即ち表面側には、軸1f,1
g,1hが立設されされており、背面側には軸1i,1
j,1k,1m,1n,1p,1q,1r,1s,1
t,1uが立設されている。
【0013】シャッタ地板1の背面側には、中間板2
が、上記の軸1i,1j,1kに取り付けられており、
シャッタ地板1との間に、後述する先羽根群の羽根室を
構成している。そして、この中間板2にも、その略中央
部に、上記の開口部1aと類似の形状をした開口部2a
が形成されている。しかし、その二つの長辺は山形に形
成されていて、上辺の山形のピーク位置には、急峻な切
込み2bが形成されている。尚、このような中間板2の
形状は周知であるため、このような形状をしている理由
については、説明を省略する。
【0014】中間板2の背面側には、補助地板3が、シ
ャッタ地板1の軸1m,1n,1p,1qに取り付けら
れており、中間板2との間に、後述する後羽根群の羽根
室を構成している。そして、その補助地板3にも、その
略中央部に、シャッタ地板1の開口部1aと略同一の形
状をした開口部3aが形成されている。また、その開口
部3aは、上記した二つの開口部1a,2aと重ねて配
置されることによって、撮影光の光路域、即ち露光開口
を規制するようになっているが、本実施例においては、
露光開口が開口部1aのみによって規制されるように構
成されているので、後述する作動説明においては、開口
部1aを、露光開口と同じものとして説明することにす
る。
【0015】また、シャッタ地板1の軸1j,1kに
は、上記した中間板2のほかに、先羽根用押さえ板4と
後羽根用押さえ板5が取り付けられている。これらの押
さえ板4,5は、原則的には、図1において開口部1a
の右方向の位置、即ち後述する複数枚の羽根の先端部の
作動領域に配置されている。そして、先羽根用押さえ板
4はシャッタ地板1と中間板2との間に、後羽根用押さ
え板5は中間板2と補助地板3との間に配置されてい
る。また、これらの押さえ板4,5の平面形状は同一形
状であってもよいが、本実施例においては、開口部1a
の上方位置での形状が異なっていて、図1に示すよう
に、先羽根用押さえ板4は、中間板2の切込み2bと重
なり、且つ開口部1a側の縁が中間板2の縁と略一致す
るように形成されている。
【0016】図3は、図1に示した中間板2,補助地板
3,先羽根用押さえ板4,後羽根用押さえ板5を取り除
き、且つシャッタ地板1を一点鎖線で示したものであ
る。そのため、先羽根群の構成と後羽根群の構成は、図
1よりも図3を参照した方が理解し易くなっている。そ
こで、先ず、先羽根群の構成について説明する。シャッ
タ地板1の軸1r,1sには、アーム6,7が枢着され
ている。また、アーム6の枢着部近傍には、シャッタ地
板1側に向けて軸6aが立設されており、そこに連結板
8が枢着されている。また、その連結板8の自由端部
は、後述の説明から理解することができるように、作動
中においても常に他方のアーム7の一部と重なっている
ようになっている。尚、連結板8の取付け方は、後述す
る羽根9などの取付け方と同じに、連結軸を介して取り
付ける方が現実的である。
【0017】また、二つのアーム6,7には、それらの
枢着部から先端部に向けて、4枚の羽根9,10,1
1,12が、順に取り付けられている。そして、それら
の羽根の重なり関係は、羽根9が一番中間板2側にあ
り、羽根12が一番シャッタ地板1側、即ちアーム6,
7側となっている。また、アーム6,7の一番先端部側
に取り付けられている羽根12がスリット形成羽根であ
り、他の羽根は、スリット形成羽根12と区別するため
に、一般には、被い羽根と言われている羽根である。そ
して、それらの全ての羽根9,10,11,12の先端
部、即ち図3における右方向の端部は、中間板2と先羽
根用押さえ板4との間で作動するようになっている。
尚、図5においては、これらの羽根のうち、スリット形
成羽根12のみが示されていて、他の羽根9,10,1
1は図示を省略されている。
【0018】更に、アーム6,7に対する4枚の羽根
9,10,11,12の取付け方は、羽根9,10,1
2の場合には従来と同じであるが、羽根11の場合には
独特の取付け方をしている。即ち、羽根9,10,12
の場合には、周知のように、リベット部品である二つの
連結軸を、アーム6,7と各羽根9,10,12に形成
された孔に、アーム6,7側から挿入し、かしめ加工に
よって、その挿入端を各羽根9,10,12に固定して
いる。しかし、夫々の連結軸とアーム6,7との間は、
回転可能となっている。尚、連結軸の抜け止めさえ行わ
れていれば、連結軸の先端を羽根9,10,12に固定
する必要のないことは勿論である。
【0019】これに対して、羽根11を取り付けるため
に、特別に補助アーム13が、アーム6,7とスリット
形成羽根12との間に配置されていて、左下方に全体と
して略斜めに延伸した張出部を有している。また、羽根
11の取付けに用いられている三つの連結軸は、上記し
た他の連結軸と同一形状の部品であるが、補助アーム1
3の取付け構成を詳しく説明するために、それらの連結
軸には、特に符号14,15,16を付けてある。
【0020】そこで、先ず、連結軸14は、アーム6,
補助アーム13と羽根11に形成された孔に、アーム6
側から挿入し、かしめ加工によって、その挿入端を羽根
11に固定している。しかし、連結軸14と、アーム
6,補助アーム13との間は、個々に回転可能となって
いる。尚、連結軸14は羽根11と固定することが好ま
しいが、上記したように、そのようにすることは必須で
はない。
【0021】また、連結軸15は、アーム7,補助アー
ム13に形成された孔に、アーム7側から挿入し、かし
め加工によってその挿入端を補助アーム13に固定され
ている。しかし、連結軸15とアーム7との間は回転可
能になっている。この場合にも、他の手段によって、連
結軸15の抜け止めが行われていれば、連結軸15をア
ーム13に固定することは必須ではない。
【0022】また、羽根11は、通常の形状とは異なっ
ていて、補助アーム13の張出部と同様にして、左下方
に全体として略斜めに延伸した張出部を有している。そ
して、それらの二つの張出部は、スリット形成羽根12
を挟んでいて、スリット形成縁を越えた張出位置で、そ
れらの先端部を連結軸16によって取り付けられてい
る。また、その取付け方は、連結軸16が、補助アーム
13と羽根11に形成された孔に、補助アーム13側か
ら挿入され、その挿入端を、かしめ加工によって羽根1
1に固定している。そして、本実施例の場合には、その
かしめ加工によって、補助アーム13と羽根11との間
をも固定するようにしているが、理論的には、回転可能
にしておいても、作動上は問題ない。
【0023】更に、本実施例においては、羽根9,1
0,11,12の形状が、通常の羽根と異なっている。
即ち、図1から分かるように、スリット形成羽根12
は、そのスリット形成縁と直交する方向の寸法が、二つ
のアーム6,7に対する枢支位置においてよりも、僅か
に右側の位置においての方が小さく、且つ、そこから先
端部方向に向けて、徐々に大きくなるように形成されて
いる。しかも、隣接している被い羽根11との重なり量
が、スリット形成羽根12の枢支位置においてよりも、
僅かに右側の位置においての方が少なく、且つ、そこか
ら羽根11,12の先端部方向に向けて、徐々に大きく
なるようになっている。
【0024】また、被い羽根11は、露光作動時にスリ
ット側となる下方の端縁が、アーム6,7に対する枢支
位置近傍から先端部に向けて略直線的に形成されてい
て、その端縁と直交する方向の寸法が、アーム6に対す
る枢支位置においてよりも、僅かに右側の位置において
の方が小さく、且つ、そこから先端部に向けて、徐々に
大きくなるように形成されている。しかも、羽根10と
の重なり量が、アーム6に対する枢支位置においてより
も、僅かに右側の位置においての方が少なく、且つ、そ
こから羽根10,11の先端部の方向に向けて、徐々に
大きくなるようになっている。
【0025】更に、羽根10についても、羽根11に準
じた形状が採用されていて、羽根10,11の先端部に
向けて、それらの相互の重なり量が大きくなるようにな
っている。しかしながら、3枚の被い羽根のうち、二つ
のアーム6,7の一番枢着部側で枢支されている被い羽
根9の場合には、他の羽根とはその形状が可成り異なっ
ていて、上方の端縁が、略直線的に形成されている。但
し、図1から分かるように、シャッタ地板との重なり量
は、開口部1aの左側の位置で一番少なく、そこから開
口部1aの右前の位置に向けて、徐々に大きくなるよう
に形成されている。
【0026】上記のような構成をした本実施例の羽根支
持構成は、実公昭57−57367号公報に記載の考案
と同様に、露光開口の位置、即ち開口部1aの位置を、
従来よりもアーム6,7の枢着部方向ヘ移動させること
を可能にし、シャッタ全体の左右方向の寸法を小さくす
るのに適するようにしている。しかし、アーム6,7の
長さを短くするわけにはいかないため、露光のためには
一番重要であって作動量の一番大きなスリット形成羽根
12の場合には、アーム6,7に対する取付け位置から
先端部までの長さは短くなっている反面、アーム6,7
の枢着部方向への長さが従来よりも大きくならざるを得
なくなっている。本実施例によれば、そのようなスリッ
ト形成羽根12の、従来より長く形成された領域を、補
助アーム13の張出部と、被い羽根11の張出部によっ
て挟むように構成されていていて、後述の作動説明から
も分かるように、如何なる状態においても、この構成は
維持されるようになっている。
【0027】次に、後羽根群の構成について説明する。
しかし、後羽根群の構成は、図3からも分かるように、
上記した先羽根群の構成を裏返えしにしたものであるか
ら、上記した先羽根群の構成説明よりも簡単に説明す
る。従って、説明を省略した事項については、上記の先
羽根群の説明に準じるものである。尚、図1において
は、図面を見やすくするために、後羽根群の4枚の羽根
の形状を、一部省略して示してある。
【0028】シャッタ地板1の軸1t,1uには、アー
ム17,18が枢着されている。また、アーム17の枢
着部近傍には、補助地板3側に向けて軸17aが立設さ
れており、そこに連結板19が枢着されている。そし
て、その連結板19の自由端部は、後述する構成によっ
て、作動中においても常に他方のアーム18の一部と重
なるようになっている。尚、実際に製作する場合には、
連結板19を、次のようにしてアーム17に取り付けた
方がよい。即ち、その取付け構成は、アーム17に形成
した孔と連結板19に形成した孔とを重ねておき、そこ
に、各羽根の取付けに用いられているような連結軸を連
結板19側から挿入し、その挿入端をアーム17にかし
めるようにすることである。
【0029】また、これらの二つのアーム17,18に
は、それらの枢着部から先端部に向けて、4枚の羽根2
0,21,22,23が、順に取り付けられており、そ
れらの羽根の重なり関係は、羽根20が一番中間板2側
にあり、羽根23が一番補助地板3側、即ちアーム1
7,18側となっている。また、アーム17,18の先
端部に取り付けられた羽根23がスリット形成羽根であ
り、他の羽根は被い羽根である。そして、それらの全て
の羽根20,21,22,23の先端部は、中間板2と
後羽根用押さえ板5との間で作動するようになってい
る。
【0030】更に、アーム17,18に対する羽根2
0,21,23の取付け方は、先羽根群の羽根9,1
0,12の場合と同様であって、二つの連結軸を、アー
ム17,18と羽根20,21,23に形成された孔
に、アーム17,18側から挿入し、本実施例の場合に
は、かしめ加工によって、それらの挿入端を羽根20,
21,23に固定している。但し、夫々の連結軸とアー
ム17,18との間は、回転可能となっている。
【0031】これに対して、羽根22の取付け方は異な
っていて、アーム17,18とスリット形成羽根23と
の間に配置された補助アーム24を介在させている。そ
して、その羽根22の取付けには三つの連結軸が用いら
れていて、それらには、特に符号25,26,27を付
けてある。先ず、連結軸25は、アーム17,補助アー
ム24と羽根22に形成された孔に、アーム17側から
挿入し、羽根22に固定しているが、連結軸25と、ア
ーム17,補助アーム24との間は、個々に回転可能と
なっている。また、連結軸26は、アーム18,補助ア
ーム24に形成されている孔にアーム18側から挿入
し、アーム18に固定されているが、連結軸26とアー
ム18との間は回転可能となっている。
【0032】更に、羽根22には、補助アーム24と同
じようにして、左上方に略斜めに延伸した張出部が形成
されており、スリット形成羽根23のスリット形成縁を
越えたところで、その張出部は、補助アーム24の張出
部に、連結軸27によって取り付けられている。また、
その取付け方は、連結軸27が、アーム24と羽根22
に形成された孔に、アーム24側から挿入され、羽根2
2に固定されているが、その際、アーム24と羽根22
との間も固定されるようにしてある。このように、後羽
根群の場合にも、スリット形成羽根23は、アーム1
7,18に対する取付け位置よりもそれらの枢着部側に
おいて、補助アーム24と羽根22とによって挟まれる
ように構成されていている。
【0033】更に、この後羽根群の各羽根20,21,
22,23の形状も、通常の羽根と異なっていて、先羽
根群の各羽根9,10,11,12に対応した形状をし
ている。即ち、スリット形成羽根23は、図5から分か
るように、そのスリット形成縁と直交する方向の寸法
が、二つのアーム17,18に対する枢支位置において
よりも、僅かに右側の位置においての方が小さく、且
つ、そこから先端部方向に向けて、徐々に大きくなるよ
うに形成されている。しかも、隣接している被い羽根2
2との重なり量が、スリット形成羽根23の枢支位置に
おいてよりも、僅かに右側の位置においての方が少な
く、且つ、そこから羽根22,23の先端部方向に向け
て、徐々に大きくなるようになっている。このようにし
て、被い羽根20,21,22も、夫々、上記の被い羽
根9,10,11の形状に対応しているが、それらの個
々の形状についての説明は省略する。
【0034】次に、図2及び図4を用いて、先羽根群と
後羽根群を作動させるための駆動機構の構成について説
明する。図2に示すように、本実施例における先羽根用
駆動部材28は、シャッタ地板1の軸1fに回転可能に
取り付けられている。この先羽根用駆動部材28は、合
成樹脂製であって、背面側に立設された駆動ピン28a
と、被押動部28bと、表面側即ち被写体側に隆起して
形成された取付部28cと、肉薄部28dとを有してお
り、図示していない先羽根用駆動ばねによって反時計方
向ヘ回転するように付勢されている。
【0035】そして、この先羽根用駆動部材28の駆動
ピン28aは、シャッタ地板1に形成された円弧状の長
孔1bを貫通し、上記した連結板8に形成された孔に嵌
合している。そのため、先羽根用駆動部材28が軸1f
で回転されると、アーム6は、連結板8を介して、先羽
根用駆動部材28と同じ回転方向ヘ回転させられるよう
になっている。また、被押動部28bは後述するセット
部材35に押される部位であり、取付部28cは後述す
る鉄片部材31を取り付ける部位である。更に、肉薄部
28dは、作動上、後述するセット部材35と干渉しな
いように薄く形成されていて、その右端が後述する仲介
部材36を押す部位となっている。
【0036】他方、後羽根用駆動部材29は、後羽根用
作動部材30と共に、シャッタ地板1の軸1gに、個々
に回転可能に取り付けられている。このうち、後羽根用
駆動部材29は、合成樹脂製であって、被押動部29a
と、表面側に隆起して形成された取付部29bと、ピン
29cとを有しており、図示していない後羽根用駆動ば
ねによって反時計方向ヘ回転するように付勢されてい
る。そして、被押動部29aは後述するセット部材35
によって押される部位であり、取付部29bは後述する
鉄片部材32を取り付ける部位であり、ピン29cは後
羽根用作動部材30を押す部位となっている。尚、この
後羽根用駆動部材29の背面側は、被押動部29aが段
部になっていて、取付部29b側が薄く形成され、作動
上、セット部材35に干渉しないようになっている。
【0037】また、後羽根作動部材30も合成樹脂製で
あって、二つの腕部を有しており、一方の腕部には、駆
動ピン30aと、被押動部30bとが形成され、他方の
腕部には係合部30cが形成されている。そして、駆動
ピン30aは、シャッタ地板1に形成された円弧状の長
孔1cを貫通し、連結板19に形成された孔に嵌合して
いる。そのため、後羽根用作動部材30が軸1gで回転
されると、アーム17は、連結板19を介して、後羽根
用作動部材30と同じ回転方向ヘ回転されるようになっ
ている。また、被押動部30bは、上記したピン29c
によって押される部位であり、係合部30cは後述する
セット部材35と仲介部材36に係合する部位である。
尚、図示していないが、後羽根用駆動部材29と後羽根
用作動部材30との間には、ばねが掛けられており、後
羽根用駆動部材29を反時計方向ヘ且つ後羽根用作動部
材30を時計方向ヘ付勢している。
【0038】ところで、図2においては図示を省略され
ているが、上記した各駆動部材28,29の取付部28
c,29bには、鉄片部材31,32が取り付けられて
いる。そこで、その取付け構成を、取付部28c,29
bを破断して示した図4を用いて説明する。鉄片部材3
1,32は、夫々、鉄片部31a,32aと、軸部31
b,32bと、頭部31c,32cとで構成され、圧縮
ばね33,34によって、鉄片部31a,32aを取付
部28c,29bから突き出すように付勢されており、
頭部31c,32cが取付部28c、29bと接触する
ようになっている。そして、鉄片部31a、32aの突
き出した面が、図示していない先羽根用電磁石及び後羽
根用電磁石に吸着される吸着面となっている。
【0039】次に、シャッタ地板1の軸1hに対して個
々に回転可能に取り付けられているセット部材35と仲
介部材36について説明する。先ず、セット部材35
は、合成樹脂製であって、先羽根用駆動部材28の被押
動部28bを押す押動部35aと、後羽根用駆動部材2
9の被押動部29aを押す押動部35bと、張出部35
cと、その張出部35cよりも肉厚に形成された張出部
35dとを有している。また、セット部材35の背面側
には、後羽根用作動部材30の係合部30cの作動軌跡
内に臨み得る抑止部35eと、シャッタ地板1に形成さ
れた長孔1dに挿入されたピン35fとが形成されてい
る。また、このセット部材35は、図示していないばね
によって、時計方向ヘ付勢されているが、図2において
は、ピン35fが長孔1dの下端縁に当接することによ
って、その回転を阻止されている。セット部材35につ
いては、このような回転位置を、以下、初期位置と称す
ることにする。
【0040】他方、仲介部材36は、金属製であって、
三つの折曲部36a,36b,36cが形成されてい
て、図示していないばねによって反時計方向ヘ回転する
ように付勢されている。そして、折曲部36aは後羽根
用作動部材30の係合部30cの作動軌跡内に臨み得る
ようになっていて、折曲部36cは先羽根用駆動部材2
8の肉薄部28dによって押され得るようになってい
る。また、折曲部36bは、シャッタ地板1に形成され
た孔1eに挿入されていて、仲介部材36の回転角度範
囲が規制されるようになっている。
【0041】ところで、本実施例においては、駆動部材
28,29の配置位置が、通常の配置位置とは異なって
いる。即ち、通常の場合には、駆動部材28,29の回
転軸になる軸1f,1gが、アーム6,17の回転軸と
なる軸1r,1tと同一軸上に配置されている。そのた
め、先羽根用駆動部材28の駆動ピン28aと後羽根用
作動部材30の駆動ピン30aは、アーム6,17に形
成された孔に嵌合されるようになっていて、本実施例の
ような連結板8,19は設けられていない。
【0042】このような構成にすることは、本実施例に
示されていない部品も含めて、数多くの構成部品を、有
機的的にレイアウトするために要求されるることもある
が、単にシャッタユニットの設計上の問題からだけでは
なく、カメラ全体の設計上から要求されることもある。
しかしながら、そのような要求に応える場合であって
も、軸1r,1tの間隔を小さくすることはできない。
この間隔は、予め、可能な限り小型化できるような位置
に設定されているため、その間隔を小さくすると、作動
中において、アーム6,7同士、及びアーム17,18
同士が干渉してしまうことがあるからである。そのた
め、本実施例は、図示のような構成になっているが、本
発明は、このような構成に限定されるものではなく、従
来の構成においても適用できることは言うまでもない。
【0043】次に、本実施例の作動を説明する。図1及
び図2は露光作動の開始直前の状態を示してある。即
ち、既に、カメラのレリーズが行われていて、図2にお
いては示されていない鉄片部材31,32(図4参照)
が先羽根用電磁石と後羽根用電磁石に吸着保持された
後、セット部材35が、図示していないばねの付勢力に
よって初期位置に復帰した状態を示している。従って、
先羽根用駆動部材28は、図示していない先羽根用駆動
部材の付勢力に抗して、露光作動開始位置に保持され、
先羽根群の羽根9,10,11,12は、図1に示すよ
うに展開状態となって、開口部1aを覆っている。
【0044】他方、後羽根用駆動部材29も、図示して
いない後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して露光作動開始
位置に保持され、また、後羽根用作動部材30は、後羽
根用駆動部材29との間に掛けられた図示していないば
ねの付勢力によって、被押動部30bをピン29cに接
触させている。そのため、後羽根群の羽根20,21,
22,23は重畳状態となって開口部1aの下方位置に
格納されている。尚、本実施例の場合には、このよう
に、一般には、ダイレクトタイプと称されている構成に
なっているが、本発明は、このようなダイレクトタイプ
に限定されず、周知の係止タイプにも適用できるもので
ある。
【0045】このような図1及び図2に示された状態か
ら、先ず、図示していない先羽根用電磁石の通電が断た
れて、先羽根用駆動部材28が、図示していない先羽根
用駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ回転を開始す
る。それによって、先羽根用駆動部材28の駆動ピン2
8aは、連結板8を介してアーム6を反時計方向へ回転
させ、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12を上
方へ作動させていく。そのため、羽根9,10,11,
12は重畳されて行き、スリット形成羽根12によっ
て、開口部1aを開いていく。また、このようにして先
羽根用駆動部材28が反時計方向ヘ回転されると、仲介
部材36の折曲部36cに対する肉薄部28dの押圧が
解除されるので、仲介部材36は、直ちに図示していな
いばねの付勢力によって僅かに反時計方向ヘ回転され、
図4に示す状態となる。
【0046】上記のようにして先羽根用電磁石の通電が
断たれてから所定時間経過すると、今度は、図示してい
ない後羽根用電磁石の通電が断たれる。そのため、後羽
根用駆動部材29は、図示していない後羽根用駆動ばね
の付勢力によって反時計方向へ回転させられるが、この
とき、ピン29cが被押動部30bを押すため、後羽根
用作動部材30も反時計方向ヘ回転させられる。そし
て、その際、後羽根用作動部材30の駆動ピン30a
が、連結板19を介してアーム17を反時計方向へ回転
させるため、後羽根群の4枚の羽根20,21,22,
23は、相互の重なりを小さくしつつ上方へ作動し、ス
リット形成羽根23が、先羽根群のスリット形成羽根1
2の後を追うようにして、開口部1aを閉じていく。そ
して、2枚のスリット形成羽根12、23によって形成
されるスリットによって、感光面を露光させていくが、
そのような作動途中の状態が図3に示されている。
【0047】ところで、このような作動中において、各
羽根には、単に、上方へ作動させる力だけではなく、既
に説明したような理由によって、薄い羽根を撓ませるよ
うにする複雑な方向ヘの力が作用する。なかでも、スリ
ット形成羽根12,23は、重要な羽根であるにもかか
わらず、その影響を一番受け易くなっている。その理由
は、他の被い羽根に比較して、作動量が一番大きいこと
と、両面を他の部材に接触させている面積が少ないから
である。そこで、本実施例においては、従来から行われ
ているように、羽根押さえ板4,5を、各羽根の先端部
の全作動領域にわたって配置することにより、羽根の撓
みを抑制するようにしている。
【0048】更に、本実施例の場合には、スリット形成
羽根12,23に対してだけ、特別な手段が講じられて
いる。即ち、本実施例においては、シャッタの小型化を
図るために、スリット形成羽根12,23は、夫々二つ
のアームに取り付けた位置から、それらのアームの枢着
部方向の領域を、従来よりも長くせざるを得なくなって
いる。そのため、それらの領域は、従来よりも格段に撓
み易くなっている。しかし、本実施例においては、作動
中、常にその領域の一部を、補助アーム13,24と被
い羽根11,22によって挟んでいるので、その撓みが
抑制されるようになっている。
【0049】このようにして、先羽根群と後羽根群は露
光作動を続けていくが、その後、先羽根群の4枚の羽根
9,10,11,12が重畳状態となって、開口部1a
の上方位置に格納された段階になると、先羽根用駆動部
材28は、その駆動ピン28aが、長孔1bの上端面に
取り付けられている図示していない緩衝部材に当接して
停止する。また、その後、後羽根群の4枚の羽根20,
21,22,23が展開状態となって、開口部1aを完
全に覆うようになると、後羽根用駆動部材29と後羽根
用作動部材30も、後羽根用作動部材30の駆動ピン3
0aが、長孔1cの上端面に取り付けられている図示し
ていない緩衝部材に当接することによって停止される。
しかも、後羽根用作動部材30については、その露光作
動の終了段階において、係合部30cが仲介部材36の
折曲部36aを一時的に押して回転するため、その停止
状態においては、折曲部36aによって、時計方向への
回転を阻止され得る状態となっている。そのような停止
直後の状態が図4及び図5に示されている。
【0050】ところで、このようにして露光作動が終了
するとき、周知のように、先羽根群と後羽根群は、極め
て大きな衝撃を受け、激しいあばれ現象を生じる。その
際、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12の場合
には、重畳状態になっているので、撓み方向への動きは
比較的抑制されることになる。そのため、どちらかとい
えば、停止時のバウンドによって、スリット形成羽根1
2が一時的に開口部1a内に入ってしまうのを防止でき
るようにすることの方が重要になる。
【0051】しかしながら、後羽根群の場合には、先羽
根群の場合よりも面倒である。即ち、後羽根群の停止時
には、4枚の羽根20,21,22,23が展開状態と
なっていて、相互の重なり量が少なくなっていること
と、大部分の平面領域が開口部1a内にあることから、
非常に撓み易い状態となっているからである。そのた
め、停止時のバウンドによって、スリット形成羽根23
が一時的に開口部1aの一部を開いてしまうのを防止し
なければならないのは勿論のこと、激しいあばれ現象に
よって各羽根の重なり部から漏光が生じないようにした
り、各羽根の取付け部などが破壊されないようにする必
要がある。そこで、従来は、そのようなことに対する対
策として、羽根群を構成しているアームや羽根に対し、
種々の構成の制動手段や緩衝手段を設けるようにしてい
た。
【0052】ところが、既に説明したように、本実施例
のスリット形成羽根23は、アーム17,18に対する
取付け部から、アーム17,18の枢着部方向の領域
が、従来のスリット形成羽根よりも長く形成されている
ことから、停止時の衝撃による撓み方向ヘの力が、その
領域にも大きく作用することになる。しかしながら、そ
の領域に対する直接の制動手段や緩衝手段を、中間板2
や補助地板3に設けることは極めて困難である。ところ
が、本実施例によれば、そのような停止時においても、
上記の領域の一部が、補助アーム24と羽根22の張出
部によって挟まれているので、撓みにくい状態になって
いる。従って、シャッタ全体の左右方向の寸法を小さく
したが故に、従来よりもあばれ現象の影響を大きく受け
てしまうというようなことがない。
【0053】また、図5から分かるように、本実施例の
場合には、各羽根20,21,22,23の形状が特殊
な形状をしていて、展開状態においては、露光開口内に
おける隣接している羽根同士の重なり量が、アーム1
7,18に対する枢支部近傍よりも、その僅かに右側の
位置で従来よりも極端に少なくなっていて、各羽根の先
端部に向かうにしたがって徐々に大きくなり、露光開口
の一番右側では従来と同じ重なり量が得られるようにな
っている。そのため、羽根21,22,23の質量が従
来より小さくなっていても、停止時において、各羽根2
0,21,22,23の先端部が、夫々、アーム17,
18に対する枢支部近傍位置を中心にして上下方向ヘ大
きく振られたとき、隣接している羽根同士の先端部間か
ら漏光するような心配はない。また、開口部1aの下方
位置におけるシャッタ地板1と羽根20との重なり量
も、右側に向かうにつれて大きくなっていて、一番右側
において従来と同じになっているため、同様のことが言
える。
【0054】次に、本実施例のセット作動を説明する。
図4及び図5に示した状態において、フィルムの巻き上
げが行われると、それに連動して図示していないカメラ
本体側の部材が、セット部材35の張出部35dを押
し、セット部材35を、図示していないばねの付勢力に
抗して反時計方向ヘ回転させる。それによって、セット
部材35は、押動部35a,35bが、被押動部28
b,29aを押し、図示していない先羽根用駆動ばねと
後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して、先羽根用駆動部材
28と後羽根用駆動部材29を反時計方向ヘ回転させ
る。
【0055】しかしながら、このとき、後羽根用作動部
材30は、係合部30cの作動軌跡内に仲介部材36の
折曲部36aが臨んでいるので、時計方向ヘ回転するこ
とができず、後羽根用駆動部材29と後羽根用作動部材
30との間に掛けられた図示していないばねが緊張され
ていくことになる。従って、このようにしてセット部材
35が反時計方向ヘ回転されたとき、先羽根群の4枚の
羽根9,10,11,12は、駆動ピン28aによっ
て、相互の重なり量を小さくしながら、スリット形成羽
根12を先頭にして、下方へ展開されていくが、後羽根
群の4枚の羽根20,21,22,23は、図5の状態
に留まったままである。
【0056】そして、その後、先羽根群の羽根9,1
0,11,12が展開状態となって開口部1aを覆い終
わる段階になると、先羽根用駆動部材28の肉薄部28
dが、折曲部36cを押して、図示していないばねの付
勢力に抗して、仲介部材36を時計方向ヘ回転させる。
そのため、折曲部36aと係合部30cの係合が解け、
後羽根用作動部材30が、後羽根用駆動部材29との間
に掛けられた図示していないばねの付勢力によって、時
計方向ヘ回転しようとするが、その回転は、係合部30
cが、既にその作動軌跡内に臨んでいるセット部材35
の抑止部35eに当接し、阻止される。従って、後羽根
用作動部材30は、図4に示された状態よりも僅かに回
転するが、その段階においては、後羽根群の4枚の羽根
20,21,22,23は、開口部1aを完全に覆った
状態となっている。
【0057】他方、この段階になると、鉄片部材31,
32が、相前後して夫々の各電磁石に接触する。そのた
め、鉄片部材31,32の鉄片部31a,32aは、圧
縮ばね33,34の付勢力に抗して取付部28c,29
b内に押し込まれてゆき、その反対に、頭部31c,3
2cは取付部28c,29bから離れていくことになる
が、そのような状態になった直後に、セット部材35の
回転が停止し、セット作動が終了する。従って、セット
部材35は、初期位置へ復帰せず、次の撮影が行われる
まで、その位置に留まることになる。そのような状態
が、図6に示された状態である。
【0058】図面上は、このセット状態における先羽根
群と後羽根群が示されていないが、先羽根群は図1に示
された状態と殆ど同じであり、後羽根群は図5に示され
た状態と殆ど同じと考えてよい。即ち、後述の説明から
理解できるように、上記の説明において、鉄片部材31
の頭部31cが取付部28cから離れる瞬間の位置が、
先羽根用駆動部材28にとっての露光作動開始位置、言
い換えれば、先羽根群の露光作動開始位置である。しか
し、実際には、先羽根用駆動部材28は、その位置より
も僅かに回転されているので、厳密に言えば、羽根9,
10,11,12のセット状態は、図1に示す状態より
も僅かに下方へ移動した状態である。また、後羽根用作
動部材30は、セット部材35の抑止部35eに当接す
るまで僅かに回転しているので、厳密に言えば、羽根2
0,21,22,23のセット状態は、図5に示した状
態よりも僅かに下方へ移動した状態ということになる。
【0059】本実施例のセット状態においては、このよ
うにして、開口部1a、即ち露光開口が先羽根群と後羽
根群の合計8枚の羽根で二重に覆われているため、カメ
ラにフィルムを装填したまま長期間放置しておいても、
漏光によってフィルムが感光してしまうようなことがな
い。しかし、図1に示すように、先羽根群の4枚の羽根
9,10,11,12のみで開口部1aを覆っている場
合には、そのような効果は得られない。特に、アーム
6,7に対する羽根10,11,12の枢支位置の直ぐ
右側の位置においては、隣接する羽根同士の重なり量が
極端に少なくなっているので問題となってしまう。
【0060】尚、上記したように、本実施例における先
羽根群は、後羽根群に対して対称的に配置されているだ
けであって、全く同じ部材を使用し、同じように構成さ
れている。これは、両羽根群の質量を略同じに軽量化で
き、露光作動時における両羽根群の相対的な作動調整を
行い易いというメリットがあるほか、部品の共通化や組
立工程の単純化が行え、低コスト化が可能になるという
メリットがあるからである。しかしながら、先羽根群の
場合には、4枚の羽根が展開されるのはセット作動のと
きであることから、その作動速度は、露光作動時よりも
遅いのが普通である。そのため、本実施例のように、後
羽根群の構成と全く同じ場合には、各羽根の枢支部近傍
を中心にして生じる羽根先端部の振れは、後羽根群の場
合ほど大きくない。従って、本発明は、両羽根群の構成
及び構成部品の形状を全く同じにする必要はないもの
の、本発明の主目的が各羽根群の軽量化にある以上、両
羽根群の全体の質量は、略同じになるようにすることが
好ましい。
【0061】次に、撮影に際して、図1及び図2の状態
になるまでの作動を説明する。カメラのレリーズボタン
が押されると、先ず、図示していない先羽根用電磁石と
後羽根用電磁石に通電され、それらの電磁石に接触して
いた鉄片部材31,32が吸着保持される。その後、図
示していないカメラ本体側の部材が、張出部35dから
退いていくので、セット部材35は、図6に示された状
態から、図示していないばねの付勢力によって時計方向
ヘ回転する。但し、余り長期間カメラを使用していなか
ったときなどは、セット部材35と各駆動部材28,2
9などとの接触面に接着作用が生じ、セット部材35が
直ちに回転しない場合がある。そこで、そのような場合
には、上記したカメラ本体側の部材が、張出部35cを
押し、その接着作用を解くようになっている。そのた
め、いずれにしても、セット部材35は、初期位置へ向
けて時計方向ヘ回転を開始するようになる。
【0062】このようにして、図6の状態から、セット
部材35が時計方向ヘ回転すると、先ず、セット部材3
5の抑止部35eが、後羽根用作動部材30の係合部3
0cの作動軌跡外に逃げるので、後羽根用作動部材30
は、後羽根用駆動部材29との間に掛けられた図示して
いないばねの付勢力によって、時計方向ヘ急速に回転
し、被押動部30bが、後羽根用駆動部材29のピン2
9cに当接することによって停止する。その際、駆動ピ
ン30aが、連結板19を介して、アーム17を時計方
向ヘ回転させるので、後羽根群の4枚の羽根20,2
1,22,23は、相互の重なり量を大きくしつつ急速
に下方へ移動し、開口部1aの下方位置に、重畳状態と
なって格納される。
【0063】他方、セット部材35が、上記のようにし
て時計方向ヘ回転を開始すると、その押動部35a,3
5bが、夫々の駆動部材28,29の被押動部28b,
29aから退くので、各駆動部材28,29は、図6の
状態から、図示していない各駆動ばねの付勢力によっ
て、反時計方向ヘ僅かに回転して停止する。即ち、各駆
動部材28,29は、セット状態において、各鉄片部材
31,32の頭部31c,32cから取付部28c,2
9bが離れていた分だけ、図示していない各駆動ばねに
よって反時計方向ヘ回転され、各電磁石の磁力によっ
て、その状態を維持されることになる。そして、セット
部材35が初期位置へ復帰した状態が、図1及び図2に
示された状態である。
【0064】このようにして、一連の作動は行われる
が、上記の説明からも分かるように、本実施例におい
て、アーム6,17に取り付けられている連結板8,1
9は、図1に示した露光作動の開始直前の状態において
も、図3に示した露光作動の途中の状態においても、更
には、図5に示した露光作動の終了直後の状態において
も、それらの自由端部が、アーム7,18と常に重なっ
ているように構成されている。それは、作動中に、連結
板8,19とアーム7,18とが衝突しないようにする
ためである。
【0065】既に説明したように、アーム6,7,1
7,18は、軸1r,1s,1t,1uに枢着されてい
るため、極めて僅かではあるが、公差によって上記の各
軸の軸方向ヘも動き得るようになっているし、各軸の軸
芯に対して傾き得るようになっている。また、アーム
6,7,17,18は、比較的薄い材料で細長い形状に
形成されているので、それ自体は、撓み易くなってい
る。また、上記したように、各羽根群が作動するとき、
各羽根群には、図面の上下方向ヘの単純な力が作用する
だけではなく、垂直方向などヘの複雑な力も作用するよ
うになっている。そのため、アーム6,7,17,18
は、そのような複雑な力によって、多かれ少なかれ、撓
んだり捩れたりさせられる。
【0066】このような実情であることから、もし、連
結板8,19の長さを、駆動ピン28a,30aとの嵌
合部までとした場合には、図3に示した状態から図5示
した状態に至る過程において、アーム7が連結板8に衝
突するという事態が発生してしまう。ところが、本実施
例の連結板8,19は、それらの自由端部が、駆動ピン
28a,30aとの嵌合部から延伸して形成されてお
り、しかも、その自由端部が、常にアーム7,18と重
なるようにしているので、作動中に、上記のような衝突
は生じない。
【0067】尚、本実施例においては、連結板8,19
が、アーム6,17に対して、羽根を取り付けていない
方の面に枢着されている。その理由は、やはり、シャッ
タの小型化と無縁のものではない。そのことは、例え
ば、図1における連結板8と羽根9との関係を見れば理
解できる。即ち、本実施例の場合には、連結板8をアー
ム6の中間板2側の面に枢着すると、図1に示す状態に
おいて羽根9と衝突し得る位置関係となってしまう。他
方の連結板19の場合には、アーム17の中間板2側の
面に枢着すると、図3に示す状態において羽根20と衝
突し得る位置関係になってしまう。
【0068】このような衝突が生じないようにするため
には、軸1f,1gから駆動ピン28a,30aまでの
寸法を小さくするか、アーム6,7に対する羽根9の取
付け位置、及びアーム17,18に対する羽根20の取
付け位置を、各アームの先端部方向ヘ移動させる必要が
ある。しかし、前者の場合には、図面上での配置構成か
らも容易に予測できるように、上記の寸法をこれ以上小
さくすると、各駆動部材28,29のセット力量が極端
に大きくなってしまい、実現性に乏しいものとなってし
まう。
【0069】他方、後者の場合には、羽根9,20だけ
では済まず、他の羽根を順に移動させる必要があるた
め、図2における各羽根の左端部の位置関係からも理解
できるように、開口部1aの位置を右側に移動せざるを
得なくなり、シャッタを小型化する意味が薄くなってし
まう。このような理由から本実施例の場合には、アーム
6,17の、羽根を取り付けていない面に枢着してい
る。しかしながら、小型化の程度によっては、連結板
8,19を、アーム6,17の、羽根を取り付けている
面に枢着しても差し支えなく、その場合にも、やはり、
連結板8,19から延伸した自由端部を、常にアーム
7,18に重ねるようにしておくと、作動時における衝
突を防止することが可能である。
【0070】尚、上記の実施例においては、補助アーム
13が、連結軸14によってアーム6にも取り付けられ
ているが、これは、補助アーム13を、アーム6とアー
ム7の両方に取付けることによって、作動中におけるア
ーム6,7の相対位置関係を維持させ易いようにし、あ
ばれ現象の抑制を効果的にするためであるが、特にその
ようにするまでもない場合には、アーム6に取り付け
ず、アーム7と羽根11に取り付けるだけでも構わな
い。また、上記の実施例においては、補助アーム13
を、アーム6,7とスリット形成羽根12との間に配置
しているが、アーム6,7の反対側の面に取り付けても
差し支えない。更に、上記の実施例においては、羽根1
1に張出部を形成しているが、その代わりに、例えば、
羽根10に張出部を形成するようにしても差し支えな
い。そして、これらのことは、先羽根群に限らず、後羽
根群の場合にも全く同じことがいえる。
【0071】また、上記の実施例においては、各羽根の
先端部の作動領域に、押さえ板4,5を設けているが、
最近では、シャッタ地板1や補助地板3を合成樹脂で製
作し、各羽根の先端部の作動領域を肉厚に形成すること
によって、上記のような押さえ板4,5を必要としない
ようにした構成も知られているので、本実施例をそのよ
うな構成に変えても一向に差し支えない。更に、最近で
は、複数枚の羽根を枢支している二つのアームを、シャ
ッタ地板ではなく、補助地板に枢着したものも知られて
いるが、本発明は、そのようにしたシャッタにも適用で
きることは言うまでもない。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明は、二重遮光方式
のフォーカルプレンシャッタにおいて、スリット形成羽
根の、スリット形成縁とは反対側の端縁を、独特の形状
にしたことによって、スリット形成羽根の軽量化が行
え、ひいては羽根群の軽量化が可能になるという特徴を
有している。また、スリット形成羽根に加えて、スリッ
ト形成羽根以外の羽根も、スリット形成羽根のスリット
形成縁とは反対側になる端縁を独特の形状にすると、羽
根群の軽量化が一層効果的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体側から視た実施例の平面図であって、露
光作動を開始する直前の状態を示したものである。
【図2】図1の状態における駆動機構を示した平面図で
ある。
【図3】被写体側から視た実施例の平面図であって、各
羽根群の露光作動中の状態を示したものである。
【図4】図2と同じようにして示した実施例の平面図で
あって、露光作動の終了直後の状態における駆動機構を
示したものである。
【図5】図4の状態における各羽根群を示した平面図で
ある。
【図6】セット状態となっている実施例の駆動機構を示
した平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a,2a,3a 開口部 1b,1c,1d 長孔 1e 孔 1f,1g,1h,1i,1j,1k,1m,1n,1
p,1q,1r,1s,1t,1u,6a,17a 軸 2 中間板 2b 切込み 3 補助地板 4 先羽根用押さえ板 5 後羽根用押さえ板 6,7,17,18 アーム 8,19 連結板 9,10,11,12,20,21,22,23 羽根 13,14 補助アーム 14,15,16,25,26,27 連結軸 28 先羽根用駆動部材 28a,30a 駆動ピン 28b,29a,30b 被押動部 28c,29b 取付部 28d 肉薄部 29 後羽根用駆動部材 29c,35f ピン 30 後羽根用作動部材 30c 係合部 31,32 鉄片部材 31a,32a 鉄片部 31b,32b 軸部 31c,32c 頭部 33,34 圧縮ばね 35 セット部材 35a,35b 押動部 35c,35d 張出部 35e 抑止部 36 仲介部材 36a,36b,36c 折曲部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先羽根群と後羽根群の少なくとも一方
    が、露光開口の一方の側方側の位置で地板に枢着された
    二つのアームと、横長形状をしていて前記一方の側方側
    の部位を前記二つのアームに対してそれらの各アームの
    長手方向に順に枢支した複数枚の羽根とからなってお
    り、前記二つのアームの一番先端部側に枢支されている
    スリット形成羽根は、そのスリット形成縁と直交する方
    向の寸法が、前記二つのアームに対する枢支位置におい
    てよりも、僅かに露光開口の他方の側方側となる位置に
    おいての方が小さく、且つ、そこから前記他方の側方側
    に向けて徐々に大きくなるように形成されていて、前記
    複数枚の羽根が展開され停止した状態においては、隣接
    している被い羽根との重なり量が、前記枢支位置におい
    てよりも、僅かに前記他方の側方側となる位置において
    の方が少なく、且つ、そこから前記他方の側方側に向け
    て徐々に大きくなるように構成されていることを特徴と
    する二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッ
    タ。
  2. 【請求項2】 前記複数枚の羽根が、スリット形成羽根
    と複数枚の被い羽根とからなっていて、それらの被い羽
    根のうち少なくともスリット形成羽根に隣接している被
    い羽根は、露光作動時にスリット側となる端縁が前記二
    つのアームに対する枢支位置近傍から前記他方の側方位
    置に向けて略直線的に形成されており、その端縁と直交
    する方向の寸法が、前記枢支位置においてよりも、僅か
    に前記他方の側方側となる位置においての方が小さく、
    且つ、そこから前記他方の側方側に向けて徐々に大きく
    なるように形成されていて、前記複数枚の羽根が展開さ
    れ停止した状態においては、隣接している少なくとも1
    枚の被い羽根との重なり量が、前記枢支位置においてよ
    りも、僅かに前記他方の側方側となる位置においての方
    が少なく、且つ、そこから前記他方の側方側に向けて徐
    々に大きくなるように構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の二重遮光方式のカメラ用フォーカルプ
    レンシャッタ。
  3. 【請求項3】 前記複数枚の羽根が展開され停止した状
    態において、前記二つのアームの一番枢着部側に枢支さ
    れている被い羽根と前記地板との重なり量が、露光開口
    の前記一方の側方側の位置で一番少なく、そこから前記
    他方の側方側の位置に向けて徐々に大きくなるように構
    成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  4. 【請求項4】 前記二つのアームの少なくとも一方に枢
    支された補助アームが備えられていて、その補助アーム
    と、スリット形成羽根に隣接した被い羽根には、前記二
    つのアームの枢着部方向であって且つスリット形成羽根
    のスリット形成縁の方向ヘ、全体として略斜めに延伸さ
    せた張出部が形成されており、それらの張出部が該スリ
    ット形成縁を越えたところで、相互に取り付けられてい
    るようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャ
    ッタ。
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